焼け跡に手を差しのべて―戦後復興と救済の軌跡

記
者
発
表
資
料
平成28年10月5日
横浜都市発展記念館
(公財)横浜市ふるさと歴史財団
平成 28 年度 横浜都市発展記念館 企画展
【戦争孤児を保護した平野恒の活動】
戦後の横浜には、戦災や戦後の混乱などで帰る場所を
なくした戦争孤児が多く集まり、桜木町駅前や野毛など
ですさんだ生活を送ることを余儀なくされていました。
このような孤児を救うために尽力したのが、白峰会の
平野恒です。
平野恒は本牧に高風子供園を開設し、孤児たちを保護
したほか、同園内に母子寮や保母養成学校を設置するなど、
様々な活動を展開しました。展示では、平野恒の戦後の取
り組みについて、白峰会が所蔵する資料から解説します。
【市民を救った「CARE パッケージ」運動】
CARE とは、The Cooperative for American Remittance to Europe(対欧送金組合)の略で、もと
もと戦後のヨーロッパを支援するために、アメリカの 22 の団体が協力して設立したのが始まりでし
た。その後 CARE の支援は日本にも向けられ、昭和 23 年(1948)より8年間にわたって、当時の金
額で約 290 万ドル、1,000 万人の日本人が支援を受けました。CARE の日本での活動拠点は横浜市中
区弁天通にあり、ここから全国に支援の手を差し伸べました。
【学校資料にみる教育の民主化】
戦後、GHQ/SCAP(連合国最高司令官総司令部)や
CIE(民間情報教育局)は戦前の教育を改め、民主的な学
校教育を推進するために、県を通じてさまざまな指令を出
し、教育環境の変化を促しました。展示では、横浜市立栗
田谷中学校に保存されている資料から、どのような指令が
出ていたのかを解説するとともに、この指令に基づき破壊
される予定となっていた横浜市立田奈小学校の「奉安殿」を
保護した三澤家の事例を紹介します。また、フェリス女学
院に保存されている資料から、接収を受けた同校の戦後の
活動について解説します。
【開催期間】
平成 28 年 10 月 22 日(土)~平成 29 年 1 月 15 日(日)
【主
催】
横浜都市発展記念館
【共
【協
催】
力】
横浜市教育委員会
横浜市史資料室
【後
援】
朝日新聞横浜総局/神奈川新聞社/東京新聞横浜支局/日本経済新聞社横浜支局
毎日新聞横浜支局/読売新聞東京本社横浜支局/NHK 横浜放送局/TVK
【会
場】
横浜都市発展記念館
3 階企画展示室
午前 9 時 30 分~午後 5 時(券売は閉館の 30 分前まで)
【開館時間】
※展示期間中の水曜日は、午後 7 時まで開館。
【休 館 日】
毎週月曜日、12/28~1/3、1/10(1/9 は開館)
【観 覧 料】
一般 300 円、小・中学生 150 円
プロローグ
第1章
映像資料で見る戦後直後の横浜
戦後横浜の市民生活
1-1.終戦直後の横浜市内と市民の反応/1-2.占領下の横浜/1-3.占領期の市民生活
1-4.昭和天皇が見た戦後の横浜/1-5. 学校資料にみる教育の民主化
第2章
戦争被害者を救った横浜の人々
2-1.引揚者の保護を担った「総合社会事業
金沢郷」/2-2.戦争孤児を保護した平野恒の活動
/2-3.日本厚生団の活動とボーイズホーム/2-4.知的障害を持つ孤児を保護した光風園/2-
5.乳児保護協会の活動とララ物資/2-6.市民を救った「CARE パッケージ」運動/2-7.「混血
孤児」を保護した聖母愛児園
第3章 戦後横浜の復興へのあゆみ
3-1.接収解除と復興計画/3-2. 復興の象徴「防火帯建築」の建設/3-3. 日本貿易博覧会/
3-4.戦災を記録する運動
エピローグ
年表で見る戦後の横浜
・展示解説
11 月 6 日(日)、※11 月 23 日(水・祝)、12 月 4 日(日)、2017 年 1 月 8 日(日)
【時間】14:00~30 分程度
※18:00~【参加費】無料(入館券が必要です)【会場】3 階企画展示室
【講師】西村 健(横浜都市発展記念館 調査研究員)
・展示深読み講座
11 月 5 日(土)「戦後横浜の市民生活」
11 月 19 日(土)「戦争被害者を救った横浜の人々」
12 月 3 日(土)
「戦後横浜の復興へのあゆみ」
【時間】14:00~15:00【参加費】各回 200 円【会場】1 階ギャラリー【定員】30 名(当日先着順)
【講師】西村 健(横浜都市発展記念館 調査研究員)
・ワークショップ「もっと知りたい!戦後のくらし!!」他
【開催日】会期中の土・日・祝日
【参加費】無料【会場】1 階図書コーナー
お問い合わせ先
横浜都市発展記念館
西村 健(展示)、神谷 量子(広報)
Tel 045-663-2424