結婚・離婚 そして この子誰の子?

平成 2277 年度 HHaappppyy バツイチアドバイザー 検定試験 〜受験対策教材〜 結婚・離婚 そして この子誰の子? い
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基礎知識の確認(恋と恋愛) 参考図書:新明解国語辞典(第5版) 恋【こい】 特定の異性に深い愛情を抱き、その存在を身近に感じられるときは、そのすべ
てを犠牲にしても惜しくないほどの満足感・充足感に酔って心が昂揚する一方、
破局をおそれての不安と焦燥感に駆られる心的状態。 (用
例)
●道ならぬ恋に落ちる
●恋は盲目
●老いらくの恋
恋愛【れんあい】 特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、二人だけで一緒にいたい、
精神的な一体感を分かち合いたい、出来るなら肉体的な一体感も得たいと願い
ながら、常にかなえられないで、やるせない思いにかられたり、まれにかなえ
られて歓喜したりする状態に身を置くこと。 (用
例)
●恋愛結婚
●恋愛関係
1
基礎知識の確認(民法) ぶっちぎり結婚
∼命をかけて、愛を誓うふたり編∼
★婚姻の要件★ 第 731 条(婚姻適齢)
男は、18 歳に、女は、16 歳にならなければ、婚姻をすることができない。 第 732 条(重婚の禁止)
配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができない。 第 733 条(再婚禁止期間)
① 女は、前婚の解消又は取消しの日から6ヶ月を経過した後でなければ、再
婚をすることができない。 ② 女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日
から、①の規定を適用しない。 第 737 条(未成年者の婚姻についての父母の同意)
① 未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。 ② 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一
方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができない
ときも、同様とする。 2
★婚姻の無効及び取消し★ 第 742 条(婚姻の無効)
婚姻は、次に掲げる場合に限り、無効とする。 ① 人違いその他の事由によって当事者間に婚姻をする意思がないとき。 ② 当事者が婚姻の届出をしないとき。 第 747 条(詐欺又は強迫による婚姻の取消し)
① 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判所に
請求することができる。 ② ①の規定による取消権は、当事者が、詐欺を発見し、若しくは強迫を免れ
た後3ヶ月を経過し、又は追認をしたときは、消滅する。 ★婚姻の効力★ 第 750 条(夫婦の氏)
夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。 第 752 条(同居、協力及び扶助の義務)
夫婦は同居し、互いに協力し扶助しなければならない。 第 753 条(婚姻による成年擬制)
未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。 3
ぶっちぎり離婚
∼命をかけて、愛から逃げるふたり編∼
★協議上の離婚★ 第 763 条(協議上の離婚)
夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。 第 766 条(離婚後の子の監護に関する事項の定め等)
① 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者、父又は母と子と
の面会及びその他の交流、子の監護に要する費用の分担その他の子の監護に
ついて必要な事項は、その協議で定める。この場合においては、子の利益を
最も優先して考慮しなければならない。 ② ①の協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、家庭裁
判所が、①の事項を定める。 第 767 条(離婚による復氏等)
① 婚姻によって氏を改めた夫又は妻は、協議上の離婚によって婚姻前の氏に
復する。 ② ①の規定により婚姻前の氏に復した夫又は妻は、離婚の日から3ヶ月以内
に戸籍法 の定めるところにより届け出ることによって、離婚の際に称してい
た氏を称することができる。 4
第 768 条(財産分与)
① 協議上の離婚をした者の一方は、相手方に対して財産の分与を請求するこ
とができる。 ② ①の規定による財産の分与について、当事者間に協議が調わないとき、又
は協議をすることができないときは、当事者は、家庭裁判所に対して協議に
代わる処分を請求することができる。ただし、離婚の時から2年を経過した
ときは、この限りでない。 ③ ①の場合には、家庭裁判所は、当事者双方がその協力によって得た財産の
額その他一切の事情を考慮して、分与をさせるべきかどうか並びに分与の額
及び方法を定める。 ★裁判上の離婚★ 第 770 条(裁判上の離婚)
① 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができ
る。 (1) 配偶者に不貞な行為があったとき。 (2) 配偶者から悪意で遺棄されたとき。 (3) 配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。 (4) 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。 (5) その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。 ② 裁判所は、①(1)〜(4)までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事
情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却すること
ができる。 5
ぶっちぎり実子
∼ところでこの子、パパは誰なの編∼
第 772 条(嫡出の推定)
① 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。 ② 婚姻の成立の日から 200 日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの
日から 300 日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。 第 774 条(嫡出の否認)
第 772 条の場合において、夫は、子が嫡出であることを否認することができる。
第 776 条(嫡出の承認)
夫は、子の出生後において、その嫡出であることを承認したときは、その否認
権を失う。 第 777 条(嫡出否認の訴えの出訴期間)
嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から1年以内に提起しなければな
らない。 第 790 条(子の氏)
① 嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚し
たときは、離婚の際における父母の氏を称する。 ② 嫡出でない子は、母の氏を称する。 6
問題演習
【問
1】 婚姻に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいもの
はどれか。 1 女は、前婚の解消又は取消しの日から1年を経過した後でなければ、再婚
をすることができない。 2 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その者の意思のみにより婚姻の取
り消すことができる。 3 夫婦は互いに協力し扶助しなければならない義務を負うが、その同居につ
いては義務づけられていない。 4 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。 【問
2】 離婚に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいもの
はどれか。
1 父母が協議上の離婚をするときは、子の監護をすべき者や父又は母と子と
の面会及びその他の交流などの事項を定めなければならず、当該事項を定め
るにあたっては、父又は母の利益を優先して考慮するものとされている。 2 婚姻によって氏を改めた妻は、協議上の離婚をしたときは、原則として婚
姻によって改めた氏を継続するものとされている。 3 協議上の離婚をした場合における財産の分与について、当事者間に協議が
調わないときは、当事者は、離婚の時からの経過年数にかかわらず、家庭裁
判所に対して協議に代わる処分を請求することができる。 4 夫婦の一方は、離婚の訴えを提起することができるが、当該提起は、民法
で規定する一定の場合にのみに限るとされている。 7
【問
3】 嫡出に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいもの
はどれか。
1 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子とみなされる。 2 夫は、子の出生後において、その嫡出であることを承認した場合であって
も、否認権を行使することができる。 3 嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から6ヶ月以内に提起しなけ
ればならない。 4 婚姻の解消の日から 300 日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと
推定する。 8
解答解説
【問
1】 正解4
1 × そんなに待てなぁーい。「1年」じゃなくて「6ヶ月」だよぉ〜。 2 × 詐欺又は強迫によって婚姻をした者は、その婚姻の取消しを家庭裁判
所に請求することができる。意思のみじゃ足りない。 3 × やっぱりさ、同居も義務づけられてんだろ。それが夫婦ってもんさ(←
と偉そうですが・・・) 4 ◯ そのとおり。いまのところ、夫婦別姓は認められていないっす。 【問
2】 正解4
1 × あのさ、子の利益優先だってばっ!! 2 × もう愛はない。なので、婚姻前の氏に復するのであった。 3 × 「離婚の時からの経過年数にかかわらず」だったらキリがない。
「離婚
の時から2年を経過」するまでだよ。 4 ◯ そのとおり。「離婚の訴え」を提起することができるんだけど、「配偶
者に不貞な行為があったとき」とか「配偶者から悪意で遺棄されたとき」な
ど、民法で規定する一定の場合にのみに限るとされている。 【問
3】 正解4
1 × おっと、「みなす」じゃなくて「推定する」。妻よ、ほんとうに、オレ
を愛しているのか・・・。ということもあるだろうから、夫は子が嫡出であ
ることを否認することができる。 2 × そんなことしたら混乱するでしょ。夫は、子の出生後において、その
嫡出であることを承認したときは、その否認権を失う。 3 × 「6ヶ月」じゃなくて「1年以内」だよ。 4 ◯ そのとおり。お腹のなかに、いたんだろうね。 9