地域防災拠点(避難所) 運 営 マ ニ ュ ア ル

地域防災拠点(避難所)
運 営 マ ニ ュ ア ル
横浜市立南中学校
地域防災拠点運営委員会
平成23年9月
目
次
【Ⅰ】地域防災拠点(避難所)運営委員会
1
1地域防災拠点とは
1
2 運営委員会の活動
1
3 運営委員会の構成
2
【Ⅱ】避難所の開設
2
1 運営委員の集合
2
2 避難所の開設準備
4
3 避難所の開設宣言
6
4 避難所の受け入れ
7
5 区本部への連絡
8
【Ⅲ】避難所の運営
9
1 庶務班は避難者に対して
9
2 支援員の補充
9
3 運営会議の開催
9
4 事務局の役割
10
5 庶務班の役割
10
6 情報班の役割
14
16
7 施設管理者の役割
8 給水班の役割(給水係)
16
9 給水班の役割(衛生係)
17
10 食料・物資班の役割
19
11 救護班の役割
22
12 援護班の役割
24
13 警備班の役割
25
14 学校再開準備班
28
【Ⅳ】避難所の撤収
28
地域医療救護拠点
29
横浜市立南中学校平面図
31
災害ボランティア受け入れ・派遣のための連携イメージ
32
南区の特別避難所一覧
33
基本的な防災備蓄品一覧表
34
いっとき避難場所、広域避難場所、地域医療救護拠点
37
別表
【各班活用の帳票類(様式)は基本的に横浜市のひな型を使用】(加工はしない)
-1-
【Ⅰ】 地域防災拠点(避難所)運営委員会
1 地域防災拠点(避難所)運営委員会とは
地域防災拠点(避難所)運営委員会(以下「運営委員会」という)とは、地震などの大規模災害が発生
して南中学校が避難所になった時、地域住民・行政・学校がお互いに協力して、円滑な避難所運営を
行うための組織である。
2 運営委員会の活動
運営委員会は、震災発生時の混乱と動揺の中で、円滑な活動ができるように、地域防災拠点(避難
所)運営マニュアル(以下「運営マニュアル」という。)を作成し、日ごろから、避難所運営の研修や防災
資機材の使用訓練などを行い、地域防災力の向上に努める。
【平常時の主な活動】
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
避難所運営方法の打ち合わせ及び運営マニュアルの作成、更新
防災資機材等の使用方法の習得などの研修会、講習会の開催
防災訓練の実施及び参加
訓練等を通じた地域での防災リーダーの養成
地域のボランティア団体との連携
地元消防団との連携
その他地域防災力の向上に必要な事項
【発災時の主な活動】
(1)
(2)
(3)
(4)
避難者の誘導、運営マニュアルに基づく作業分担の割り当て
資機材等を活用した救出・救助
負傷者の応急手当、医療機関への誘導
避難者の中で、負傷者や高齢者、障害(児)者、乳幼児、児童、妊産婦等で援護を必要と
する人の把握・援護
(5) 簡易トイレやろ水機の設置、清掃、防疫対策などの環境衛生
(6) 備蓄食料、救援物資等の配布、炊き出し
(7) 地域の被災情報及び生活情報の収集
(8) 区災害ボランティアセンターとのボランティアの受け入れ調整及びボランティアニーズの
把握、情報提供
(9) 防犯パトロールの実施
(10) その他必要事項
-2-
3 運営委員会の構成
運営委員会は、地域住民の参加を中心に、行政、学校の三者で構成されており、当運営委員会の構
成範囲は次の通りである。
区
分
地域住民
行
学
政
校
構
成
員
(1) 次の自治会の運営委員・支援員・協力者等
■六ッ川第一自治会
■六ッ川1丁目第二自治会
■六ッ川第三自治会
■六ッ川東台自治会
■ヒルズ南横浜ガーデニア自治会
■六ッ川中第一自治会
■六ッ川中第二自治会
■港南郷自治会
■弘明寺公園自治会
■内手自治会
■南永田東町内会
■南永田中町内会
■南永田南町内会
■南永田西町内会
■南永田北町内会
合計15自治会・町内会
南区役所拠点担当職員・消防署・消防団・六ッ川地域ケアプラザ・永田地域ケアプラザ
南中学校教職員
また、地域住民、行政、学校のそれぞれの主な役割は次の通りです。
区
分
地域住民
行
政
学
校
主
な
役
割
地域防災拠点の管理、情報の受伝達、救護、食料・物資の配布、避難所での相互扶
助など
地域防災拠点の指定、避難所の安全性の確保、食料・物資の確保、医療救護、情報
の受伝達、地域住民生活の自立支援など
児童生徒の安全確保、学校施設の管理、教育の早期再開など
【Ⅱ】 避難所の開設
1 運営委員の集合
1-1 地域防災拠点に集合
1-2 運営委員の集合を確認
1-3 周囲に火災などの危険が
ないか確認
1-4 校門の鍵を開けて避難者
を誘導
1-1 地域防災拠点に集合
(1) 横浜市域において震度5強以上の地震が発生した時は、避難所の開設準備のため、運営委員、
区災害対策本部拠点班職員(以下「区本部拠点班職員」という)、南中学校の鍵の管理者、
支援員は、家族や自宅の無事を確認して、直ちに地域防災拠点に集合する。
-3-
このような時にも集合する
運営委員は、気象庁から「東海地震注意情報」が発表された時、大規模地震対策特別措置法
第9条による「警戒宣言」発令に備えた体制を準備する。
横浜市は東海地震強化地域ではないが、南区警戒本部などから情報収集し、避難所開設の前準
備を行うと共に各自治会・町内会(以下「自治会」という)への情報伝達をする。
1-2 運営委員の集合を確認
(1) 災害発生直後は、集合する運営委員・支援員が尐ないことも予想されるので、会長を中心に予め決
めらている班編成に拘らず、各運営委員は臨機応変に活動する。
(2) 委員長が到着していない場合は、以下の順で委員長の職務代行をし、委員長が到着次第交代する。
第1順位 副 委 員 長
第2順位 事 務 局 長
第3順位 庶 務 班 長
第4順位 情 報 班 長
(3) 各班(以下「活動班」という)の班長が到着していない場合は、班長が到着するまで、副班長・分かる
人がリーダーとなり活動する。
1-3 周囲に火災などの危険がないか確認
(1) 2人以上の編成で、学校の周りに火災などがないかを確認する。
(2) 校庭の亀裂、校舎の火災や損傷が大きい場合、あるいは、周囲に大火災が迫っている場合は、安
全な場所へ一時的に避難誘導する。
1-4 校門の鍵を開けて避難者を誘導
(1) 避難者がいる場合は、校門の鍵を開けて、避難者を校庭に誘導する。
【開校時(平日昼間)】
教職員は、児童生徒の安全確保のため校庭等予め定めた場所に誘導後、保護者を待って
生徒を引き渡す。
校庭では、混乱を避けるため、避難者と生徒とを区分する。
運営委員は、教職員と連携し、校門の鍵を開けて避難者を校庭で自治会別に集合させ待
機してもらう。(予め待機場所を指定する)
【閉校時(夜間及び休日、祭日)】
鍵を保管している教職員、鍵を保管している運営委員、区本部拠点班職員は、速やかに鍵
を開け、避難者を校庭に誘導する。
降雨の場合は、雨を避けられる場所に誘導する。災害時要援護者(以下「要援護者」とい
う)や傷病者を優先してスペースを確保する。
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鍵の保管者
役
職
氏
名
住
委 員 長 東梅良成
副 委 員 長 岩田春男
事 務 局 長 白田克雄
所
六 ッ川 1-305
永田南2-2-32
六 ッ川 1-15-3
保 管 す る 鍵
校 門 備蓄庫 備蓄庫 校 舎
(校庭) (3階) (全部)
◯
◯
◯
◯
◯
◯
◯
◯
救 護 班 長 増浦良一
永 田 南 1-7-13
備考-1.鍵の保管者が改選された場合、保管する鍵を新保管者に引き継ぐ。
(2) 傷病者は、取り敢えず仮設救護場所に誘導し、応急手当をする。
(3) 自治会別の避難者概算人数を把握し、避難スペースの確保及び割り当ての目安とする。
2 避難所の開設準備
被害状況の情報収集に努め、避難所を開設するか否かを判断する。
2-1 防災備蓄庫を開ける
2-2 救出・救護活
動の実施
2-3 格技場横・体育 2-5 校庭、体育館、
館トイレの使用可否
校舎の安全確認
確認
2-4 テント型簡易トイ
レの設置
2-1 防災備蓄庫を開ける(事務局)
(1) 防災備蓄庫の鍵を開けて、必要なものを取り出し、いつでも持ち出せるように準備する。
□
□
□
□
避難所運営マニュアル
ハンドマイク
ヘルメット
ジャンパー
□
□
□
□
腕章
発電機
投光機
救出・救護用資機材
□ トイレパック
□ テント型簡易トイレ
□ 自治会のプラカード
(2) 運営委員・支援員は、ヘルメット・腕章・バンダナを着用し、活動を開始する。(腕章は運営委員のみ
着用。)
2-2 救出・救護活動の実施(救護班)
(1) 救出・救護用資機材の作動点検をする。
(2) 救出・救護の受付を設置し、救助・救護を必要とする情報の受付開始をハンドマイクで呼びかけ
-5-
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)
る。受付は各自治会や情報班からの情報を収集する。
救護班長の指示により、5名以上で救助隊を編成し、救出・救護を必要とする場所へ救助用品を持
って向かう。その際は、必要に応じて、避難者にもハンドマイクで救助への参加協力を呼びかける。
班長は、救助を必要とする場所(倒壊家屋など)を地図に記録し、地図で救助隊に活動場所を指示
する。
班長は、現場に行かず、避難所に残り、救助隊及びパトロール隊の活動状況を把握し、総合連絡調
整を行う。
家屋などに閉じ込められている人を発見した時、近くに自衛隊や
消防救助隊などが展開している場合は、まずその助けを求める。
近くに自衛隊や消防救助隊などがいない場合は、二次災害に注
意しながら救助活動に入る。救護班は、自治会の防災組織とも連
携・協力して救助活動を行う。
救護班での救出が困難と判断した場合は、自衛隊や消防救助隊の出動を要請し、到着までの間に
閉じ込められている人に声を掛けるなど、励ましの活動を行う。
自衛隊や消防救助隊が到着した時は、救助が必要な倒壊家屋などの情報を提供し、その活動を効
果的にサポートする。
救出したけが人は、地域医療救護拠点に誘導する。また、救出者の搬送や被災状況を情報班班長
に報告する。
避難者に参加協力を呼びかけ、2名以上の編成で警備班と連携し、パトロール隊を編成し、地域内
の巡回を行い、救出・救護を必要とする人を発見した場合は、状況に応じて自衛隊や消防救助隊の
出動を要請するか、救護班長に増員を要請する。
2-3 格技場横トイレの使用可否確認(給水班)
校舎の安全確認などで、避難者を避難スペースへ誘導するまで、時間がかかるので、格技場横の
トイレが使用できるようにする。
(1) 2人一組になり、格技場横のトイレの使用可否を確認する。建物・機器の損傷が軽微で、水は出な
いが使用できる場合は、トイレパックを設置する。
2-4 テント型簡易トイレの設置(給水班)
(1) 避難者が多い場合は、2人一組となり、テント型簡易トイレ2基を校庭に組み立てる。
2-5 校庭、校舎の安全確認(庶務班)
(1) 二次災害の防止のために、庶務班を中心に2人以上で、校庭及び校舎周辺の状況、校舎外観、体
育館・教室等内部の安全確認にまわる。人数に余裕がある場合は、教室等内部については同時に
数箇所の安全確認を行う。
(2) 安全確認は避難施設開設チェックリストを用いて行う。安全確認の結果、「危険」、あるいは「要注意」
と判定された校舎又は部屋(体育館・教室等)は、避難スペースとして使用しない。また、立ち入り禁
止の処置をとる。このチェックリストは簡易版です。
(3) ハンドマイクを使い、校舎の安全確認中である旨を避難者に伝え、避難者を安心させる。
(4) 安全確認は、①校庭・校舎周辺の状況 ②校舎外観 ③体育館の内部 ④北校舎の内部 ⑤格技
場 ⑥東校舎調理室 ⑦南校舎教室等の内部の順で行う。
-6-
3 避難所の開設宣言
3-1 避 難 所 運 営 本 部 の 設 置
3-3 避 難 者 へ の 放 送 準 備
3-2 外 部 との連絡 手段 を確 認
3-4 避難所の開設宣言
3-1 避難所運営本部の設置(庶務班)
(1) 庶務班長を中心に、避難所運営本部(以下「運営本部」という)を設置する。設置する部屋は、北校
舎1階の会議室とする。
(2) 運営本部開設に必要なもの
□ 運営マニュアル
□ 筆記用具
□ ハンドマイク
□ 模造紙
□ ガムテープ
□ メモ用紙
□ 非常照明
□ 防災ラジオ
(3) 運営本部に組織図(運営委員会編成表)を掲示する。
3-2 外部との連絡手段を確認(事務局)
(1) 固定電話の使用可否を確認する。
(2) 区災害対策本部(以下「区本部」という)との連絡手段として配備されている「防災行政用デジタル移
動無線」の準備をする。
【防災行政用デジタル移動無線】
災害発生時に、避難所の情報や避難生活を支援する情報など様々な情報を迅速、確実に受
伝達する手段として整備された通信機器。
市災害対策本部、区本部、市内全域の地域防災拠点との交信ができる。
この通信機器は、相互通話の電話機と防災無線を使用したファクシミリ送受信ができる。
区本部へ
こちらは
防災無線機番号
内線電話機
ファクシミリ
南
左近山第二
✽3421
✽87438106
8P✽3729
中学校
小学校
-7-
D
506
01
(3) 「アマチュア無線」の準備をする。
【アマチュア無線】
地域防災拠点には、防災備蓄庫にアマチュア無線設備一式(無線機、アンテナ、ケーブル、安
定化電源)が配備されている。
ライフラインが途絶え、電話が通じない場合の非常通信として、区本部の「南区役所クラブ局JR
O○K」と交信できる。
南中学校として平成25年2月に〔南中学校クラブ局JQTOKYO〕の総務省の免許が交付された。
4○○.○○MHz
1○○.○○MHz
[拠点内会員]横浜市アマチュア無線非常通信協力会南支部会員
■六ッ川太郎 J N ○ N○○ 六ッ川1-267-1
3-3 避難者への放送準備(情報班)
(1) 校内放送設備の使用可否を確認する。
校内放送設備は、停電時には(バッテリーで20分程度稼動するの)、使用者等を定め有効に活用す
る。
(2) 校内放送設備が使えない場合は、ハンドマイクを使用する。
3-4 避難所の開設宣言
委員長は、避難所が開設したことを宣言し、避難者を安心させる。
4 避難者の受け入れ
4-1 受付の準備
4-2 避難スペースの片付け
■避難者の受付
■要援護者の窓口
■救出・救護の受付
(片付け完了の連絡を庶務班長にする)
4-3 受付の開始
4-4 地域医療救護拠点の開設準備
4-1 受付の準備
(1) 体育館前出入り口付近に、机を並べて受付の準備をする。
■避 難 者 の受 付…………情報班
■要援護者の窓口…………援護班
■救出・救護の受付…………救護班
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4-2 避難スペースの片付けと割りふり(庶務班)
(1) 庶務班は、避難者を収容できるように、安全が確認された体育館、格技場、教室等の避難スペース
の片付けを行う。
(2) 避難者に協力を求め、庶務班を中心に、けがに気をつけて、落下物、ガラス片、机、いす、用具など
の片付け及び清掃を行う。
✽余震を考慮した机、椅子などの置き場所を予め検討しておく。
(3) 片付けが完了次第、庶務班長に連絡する。
(4) 体育館は庶務班マニュアルに従い、割り振りを行う。受付机・椅子をセットし避難所管理に備える。
(5) 次の場所は受け入れスペースとしない。①校長室 ②職員室 ③保健室 ④理科実験室など特別室
⑤給食室 ⑥放送室 ⑦駐車場
(6) グランドは駐車場としての使用を禁止する。
4-3 受付の開始(情報班)
(1) 放送で受付を開始する旨を避難者に知らせる。
(2) 要援護者のいる世帯から受付を開始する。その後、順次自治会単位で受付をする。
(3) 「避難者カード(兼 安否確認票)」(以下「避難者カード」という)に必要事項を記入してもらう。
✽要援護者につては、援護班が必要に応じて記入を手伝う。
(4) 記入漏れなどがないかチェックし、問題がなければ自治会単位で避難スペースへ誘導する。
(5) 靴は、ビニール袋に入れ、各自所持する。
(6) 避難スペースへは、庶務班員が決められた場所に誘導し、一時待機してもらう。
✽体育館のスペースは庶務班員が決められた場所に誘導する。
受付に長時間を要する場合の対応
避難者が多く、受付に長時間要する場合や、校庭で待機させることが困難な場合などは、
受付は後回しにし、体育館等に誘導する。
その後、一時的に誘導した体育館などの避難スペースで受付を行う。
4-4 地域医療救護拠点の開設準備(救護班)
区本部医療調整班職員、医師などと連携し、地域医療救護拠点の開設準備を行う。
北校舎1階の保健室を医療室とする。
5 区本部への連絡
(1) 委員長は、避難所を開設した旨を区本部へ連絡する。
(2) 連絡方法は、防災行政用デジタル移動無線による口頭連絡とし、「避難所開設状況報告書」で追報
する。
✽防災行政用デジタル移動無線による。FAXは、時間がかかるため、一報は口頭による。
(3) 情報班は、避難状況及び被災状況を定期的に委員長に報告し、事務局長は区本部へ報告する。
-9-
【Ⅲ】 避難所の運営
避難所の運営は、運営委員会の委員長を中心に、各活動班により行う。
1 庶務班は避難者に対して
(1) 自治会毎に割りふり、代表者を決める。
(2) 代表者は、避難所生活グループの全てのまとめ役になってもらい、運営をスムーズに行える様協
力を要請する。
(3) 避難者グループは、運営会議で決定した次のような当番作業を、グループ単位で協力して行う。
■トイレ、風呂・シャワー、ごみ集積所などの共有部分の清掃
■生活用水の確保
■食料・物資配給の手伝い など
(4) 避難所ルールの説明・衛生面の説明 など パネルを使用して行う。
2 支援員の補充
(1) すでに選任されている運営委員・支援員の負担を減らし、また、避難者にも避難所の運営に参画し
てもらうため、避難者から支援員を選出する。
(2) 避難者から選出する支援員の人数及び配属する班については、運営会議で決定する。
3 運営会議の開催
運
営
会
議
委員長
活動班
副委員長
長
庶
総
情
班
救
班
長
情 報備
広 報班
班
警
班
班
班
班
班
長
長
長
長
長
班
班
長
長
食
施料設・ 物
管資理班
広 報 班
給情 報 生
水
衛
班
班
食料物資班
援
護
班
救
護
班
班
班
長
長
事務局長
班
事務局次長
班
班
班
区 本 部 拠 点 班 職 員
南 中 学 校 教 職 員
ボランティアグループの代表者
居住グループ
代表者
代表者
代表者
長
グループ
グループ
2
組
グループ
- 10 -
長
長
長
務
務
報
班
班
班
護
班
復旧期より設置
救出救護班
学校再開準備班
3-1 開催の目的
区本部との連絡事項の協議や避難所での課題に対処するなど、避難所の運営を円滑に進めるため、
運営会議を開催する。
3-2 参加者
(1) この会議には、委員長、副委員長、事務局長、事務局次長、活動班班長、消防団、区本部拠点職員
及び南中学校教職員が参加する。
(2) 自治会単位で組織された在宅被災者の代表者は、運営会議に出席して、意見・要望などを言うこと
ができる。
(3) ボランティアグループで一定の役割を担っている場合には、オブザーバーとして参加してもらう。
3-3 開催頻度
(1) 災害発生直後は、1日2回、朝食前及び夕食後に運営会議を開催する。(開催回数を頻繁にすること
で状況の変化に対応する)
朝の会議では、前夜の運営会議以降に必要となった伝達事項を主に、問題点の話し合いは夕食後
の会議で行う。
(2) 災害発生から時間が経過し、連絡事項や問題点が減尐した場合は、朝の会議を省略する。
特に連絡事項がない場合でも、1日1回は会議を開催し、問題点の有無などを確認する。
4 事務局の役割
4-1 区本部との調整
(1) 区本部への報告・連絡・調整に関する窓口となる。
調整事項については、運営会議での協議を前提とするが、急を要する場合は、各活動班の班長等と
協議し、後ほど運営会議で報告する。
4-2 他機関への対応とその他の調整・業務
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
ボランティアへの対応。受け入れの可否を決定し庶務班に案内する。
マスコミへの対応は全て行う。
地域防災拠点運営に関し、各班の役割が円滑にできるよう総合的に調整する。
運営費の管理、会計業務を行う。
支援員の登録・脱退の管理業務を行う。
運営会議の事務局として、会議開催の準備や議事録作成等の機能を果たす。
総合相談窓口を設置し、避難者の相談全般に対処する。
5 庶務班の役割
5-1 避難所レイアウトの設定・変更
(1) 大勢の人々の共同生活が円滑に進められるよう、避難状況に見合った避難所レイアウトを早期に
設定する。そのためには、施設管理者(学校)の協力を得ながら事前検討を行い、相互理解を得て
おく。
(2) 情報班の報告を受け、被害状況に合わせたレイアウトをする。
- 11 -
5-2 避難所運営ルールの作成・変更
(1) 避難所内での共同生活を秩序あるものとするために、ルールを立案し、運営会議で協議・決定す
る。また、決定されたルールを避難者に周知徹底する。
(2) 予め平常時に検討しておく生活ルール
□
□
□
□
トイレの清掃
ごみの出し方
ごみ集積場の清掃
居住室の清掃
□
□
□
□
避難所の出入り
食事
水
プライバシー
□
□
□
□
音
□ 火気
洗面
□ 自転車
洗濯
□ テント生活
干 し 場 □ 風呂・シャワー
5-3 ボランティアの受け入れ・管理
災害時の避難所運営には運営委員だけではなくボランティアの手が欠かせない。頼り過ぎにならな
いように注意しながら協力を仰ぎ、避難所を効率よく運営する。
一般ボランティア希望者
専門的ボランティア
派遣
区ボランティア活動拠点
(ボランティア団体)
区本部
派遣要請
派遣
事
務
局
庶 務 班
総 務 班
地域住民の協力者
運営会議で討議・決定
各活動班に割り振り
各活動班
派遣要請
(1) 避難所を直接訪ねてきたボランティアについては、事務局が区ボランティア活動拠点を紹介し、ボラ
ンティア登録を行うようにお願いする。
(2) 避難所運営の中で、特にマンパワーの大きくかかる部分及び介護、通訳などの専門的分野につい
ては、必要に応じてボランティアの支援を事務局が区本部に要請する。
(3) ボランティア及び地域住民協力者の受け入れ・退去等の管理を行う。
(4) 避難所での活動記録などについて記録する。
(5) ボランティアに対する具体的な作業指示は、配属された各活動班の班長が行う。
5-4 その他
(1) 各活動班に属さない事柄については庶務班にて対処する。
- 12 -
【平常時の主な活動】 事務局・庶務班
(1) 運営委員会活動を通じて、各自治会との情報共有や連携の中心になって活動する。
(2) 避難所レイアウトの検討
施設管理者(学校)と協議して、避難所及び地域医療救護拠点として利用できる場所を把握し
避難所のレイアウト(校舎内、校庭)を予め作成しておく。
(3) プライバシー確保対策の検討
避難生活の長期化に備えたプライバシーの確保対策として、間仕切り板の活用など、個人
空間の確保に配慮した対策を検討し、その資材を準備する。
(4) 居室内の区画表示方法の検討
居室内の通路、世帯同士の区画境界を明確にする方法を検討し、必要な資材を準備する。
(5) 避難所運営ルールの検討
避難所を運営するうえで必要なルールを予め定めておく。
(6) 地域ボランティアへの協力呼びかけや体制づくり
地域のボランティア団体等へ、避難所運営に関する協力を呼びかけるとともに、連携体制等に
ついて検討する。
(7) 防災資機材の整備
各活動班のニーズを把握し、できるだけ備蓄資機材・食料等の整備を行う。
5-5 被災者管理
「避難者カード」
5-1 避難者名簿の作成
5-2 避難者名簿の管理
5-3 名簿の公開
退 所 の届 出
「外泊届け」
1 避難者名簿の作成
避難者名簿の作成は、避難所を運営していく上で、最初に行わなければならない重要事項である。
安否確認に対応したり、食料・物資を効率的に安定供給するために不可欠であり、できるだけ迅速か
つ正確に作成する。
(1) 避難者が記入した「避難者カード」を整理し、避難者名簿を作成する。種々のニーズに対応するた
め、五十音順、居住グループ別、自治会別などの名簿を作成する。
(2) 避難者の状況(現在人数、退所者人数、入所者人数)を整理し、毎日、運営会議に報告する。
2 避難者名簿の管理
避難者の変動を常に把握し、毎日、避難者名簿の更新をする。
(1) 退所者の管理
- 13 -
避難者が退所するときには、自治会経由で届け出てもらい、退去の把握をする。
(2) 外泊者の管理
避難者が外泊する時には、グループの代表者経由で「外泊届け」を受理し把握する。
(3) 新入所者の把握
新たな避難者があるときは、「避難者カード」を書いてもらう。 既に登録済みの世帯で新たな入
所者があるときは、グループの代表者を通じて、「避難者カード」を改定してもらう。
3 名簿の公開
(1) 安否確認に対応するために、避難者名簿を掲示する。また、必要に応じて居室入り口にその居室
の、入居者名簿を掲示する。
(2) 公開する情報は、「避難者カード」で公表・閲覧を了承した人のみとする。また、公開する事項も同
様とする。
4 郵便物・宅配便の取次ぎ
(1) 避難所で生活する期間が長くなると避難者宛ての郵便物・宅配便も増えてくると予想される。その場
合、トラブルを避ける意味も含め、迅速かつ正確に受取人に手渡すために郵便配達員及び宅配業
者から避難者へ手渡してもらう。
(2) 受付係員は避難所に来訪者が来た場合、防犯上直接入場させず、避難者を呼び出し、例えば郵便
物などは郵便配達員及び宅配業者から、避難者に手渡す方法をとる。
5 安否確認への対応
避難所には、安否確認、見舞いなどのために、多数の問い合わせの電話や訪問者があるものと
予想される。避難者のプライバシーと安全を守るために対応を庶務班に一本化する。
(1) 電話の応対
① 安否確認・問い合わせの電話があった場合は、該当者が避難所にいるかどうか避難者名簿と
照合して確認する。
② 校内の固定電話は、直接避難者に取り次がない。避難者への伝言などにより、折り返し掛け直
してもらう。また、避難者が校内の固定電話を使用することは禁止する。
但し、NTT・他の電話会社が設置した特設公衆電話はその限りではない。
➂ 避難者へ伝言を残す方法については、緊急度やその時の状況(対応人員や忙しさ)に応じ対応
する。
(2) 来訪者の応対
避難所に居住している人以外は、原則として居室には立ち入り禁止とする。来訪者は、受付を行っ
た後、来訪者用面会室(コーナー)で面会する。
【平常時の主な活動】
(1) 避難者の受付方法の検討
災害発生時刻、避難者数、天候などによって受付方法をどのように行うかについて、予め決め
ておく
(2) 避難者名簿の作成方法の検討
避難者名簿の作成手段、様式などについて検討し、災害発生時に即対応できるよう準備しておく。
(3) 安否確認等の問い合わせへの対応方法の検討
電話による問い合わせや来訪者への対応とともに、避難者へ伝言を残す方法等について検討し,
体制・ルールなどを予め決めておく。
- 14 -
6 情報班の役割
行政からの情報
地域、他の避難所か
らの情報
マスコミからの情報
運営委員会
事務局
情 報 班 が整 理
避難所内の要望
運営会議で報告・討議
在宅被災者の要望
特に重要な情報は、運営委員が避
難者へ伝達。在宅被災者には、自
治会の代表者(担当者)が伝達
掲 示 板 へ掲 示
避難所の情報管理
6-1 避難所外からの情報収集
(1) 区本部からの情報収集
区本部からの情報に加え、定期的に区本部を訪ね、公開されている情報を収集する。
(2) マスメディアからの情報収集
あらゆるメディアから情報を収集し、集まった情報を解りやすく整理する。
■被害情報
■鉄道、道路など交通機関の復旧状況
■ライフラインの復旧状況
■被災者救助情報
(3) 生活関連情報
他の避難所との情報交換、独自の調査などにより、次のような情報を収集する。
■コンビニ、スーパー、商店の開店状況
■医療機関の開業状況
■銭湯の開業状況
■金融機関の開業状況
(4) 情報は常に新しくなるので、その情報を入手した日時は必ず明記する。
6-2 避難所内への情報伝達
広報掲示板の設置
運営会議の決定事項
伝 言 板 の設 置
行政か ら の 連絡事項
者 か ら の 情 報
避 難 者 からの情 報
その他 からの情 報
収集した情報を分類
し掲示
不要になった情報を外す
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(1) 避難者全体への情報提供
① 避難所内での情報伝達は、原則として文字情報とする。
② 避難者や来所した在宅被災者が見やすい場所に広報掲示板を設置する。
また、避難所運営及び避難者が情報交換できるよう伝言板を設置する。
③ 広報掲示板には次のような情報を掲示する。
■運営会議の決定事項
■行政からのお知らせ
■ライフラインの復旧情報
■鉄道、道路など交通機関の復旧情報
■避難所内の生活関連情報(給水、仮設風呂など)
■避難所外の生活関連情報(商店、スーパー、医療機関、金融機関などの開業情報)
■復興情報(求人、資金援助など)
➃ 広報掲示板に掲載する情報には、必ず掲示開始日を明記し、いつの時点の情報であるかを
明確にする。
➄ 運営会議で報告・決定された事項のうち、特に重要な事項については、運営会議に出席した班
長が口頭で避難者へ伝達する。また、在宅被災者へは、自治会の代表者(担当者)を通じて伝
達してもらう。
(2) 避難者個人への情報提供
避難者個人への情報は、直接本人に伝える。
6-3 避難所外への情報発信
区 本 部
運営委員会
情報発信
事 務 局 が整 理
定例報告
避難者ニーズの要請
その他
運 営 会 議 で報 告 及 び検 討
各活動班からの情報・
要請
避難者からの要望
在宅被災者からの
要望
(1) 発信する情報の信頼性を高めるために、外部への情報の発信窓口を事務局に一本化する。
(2) 外部への情報は、原則として運営会議で協議・承認された事項とする。
(3) 原則として、区本部への情報発信手段は文書とする。やむを得ぬ無線など口頭の場合は記録を
残す。
(4) 協定施設との情報交換は、時間を決めて定期的に行う。ライフラインが途絶している場合は、各施
設に出向いてこれを実施する。
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【平常時の主な活動】
(1) 防災行政用デジタル移動無線及び校内放送設備の操作方法を習得する。
(2) 情報収集方法の検討
災害時に使用可能な情報収集手段等について把握した上で、収集すべき情報アイテム及び
収集方法を検討しておく。
(3) 情報伝達方法の検討
避難者及び在宅被災者への情報発信・伝達手段、方法等について検討し、必要な資機材
(掲示板、模造紙等)を準備しておく。
7 施設管理者の役割
(学校担当者・区役所担当者)
7-1 避難所の安全確認
5ページ 【Ⅱ】2の「2-5」項参照
7-2 危険箇所への対応
(1) 余震などによる二次災害を防ぐために、区本部へ応急危険度判定士の派遣を要請し、できるだけ
早急に施設の応急危険度判定を行ってもらう。
(2) 危険と判定された箇所については、警備班と張り紙やロープなどで明確にし、立ち入りを禁止する。
特に子どもが入りやすい場所にはバリケードで立ち入りができないようにする。
(3) 危険箇所の修復を区本部に要請する。
8 給水班の役割 【給水係】
8-1 生活用水の確保
飲料水を最優先で確保する。飲料水の確保は、一人一日3リットルを3日分とする。
また、地域医療救護拠点としての医療行為の水を確保する。
飲料水及び医療行為の水の確保のめどがついたら、その他の生活用水を確保する。
(1) 備蓄している水缶詰だけでは、不足することが予想される。その時には要援護者へ優先して配布す
るなどの配慮をするとともに、用途に応じて次の方法で生活用水を確保する。
① 受水槽の水(南校舎裏側)
断水時には、トイレでの水の使用を禁止し、飲料用、調理用、食器洗い用として優先的に使用
する。
② 災害用地下給水タンクからの確保
南中学校に、災害用地下給水タンク(下図参照)が設置されている。災害発生直後から利用する
ことができるので、避難者の協力を得て、生活用水の確保をする。
災害用地下給水タンクは、通常配水管の循環式
の貯水槽で、水圧が下がると流入、流出の弁が
閉まり、飲料水が貯留される構造となっている。
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③ 区本部へ救援要請
✽給水車による給水が本格化するのは、発災3日目以降になる見込みである
④ プールの水
原則として、消火用、トイレ用として使用する。その他の生活用水(飲料用、調理用、食器洗い用
など)が不足する場合は、ろ水機でろ過し、それを確保する。
(2) 誤飲を避けるため、汲み置いた水の水槽・容器には用途を明示する。
【平常時の主な活動】
(1) 生活用水の確保に関する検討
生活用水の運搬方法や貯水方法などについて検討し、必要な資機材(容器等)を準備する。
(2) 災害用地下給水タンク
マンホールへは蓋を開けてから5分間は入らない(酸欠防止)。バルブを開けて3分(有圧・無
圧の確認)経っても水が出る場合には応急給水を行わない。出ない状態には応急給水を行う。
(3) 「パックテスト」
「標準色」で0.1mg/L 以上であれば給水(飲用)可能です。慣れておく必要があります。
9 給水班の役割 【衛生係】
9-1 トイレの確保
水 道 の出 水 を確 認
トイレの破損状況を調査
水も出て、正常に使
用できる場合
水は出ないが排水管が
使用できる場合
損傷が激しく使用
不能な場合
一時的に使用禁止
使用禁止の掲示
トイレパックを設置
使 用
トイレ用水を確保
トイレの使用説明書を掲示して使用開始
✽トイレパックは排水管の使用可否に関係なく 設置する。
(1) 水道の出水確認
手洗い場などの水道で断水していないかを確認する。
(2) トイレの破損状況を調査
校舎内のトイレ排水管が使用可能か早急に調べる。校舎内排水管状況の判定が困難な場合には、
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1階のトイレを優先的に使用する。
(3) トイレパックの設置
➀ 水が出ない場合、避難スペースに近いトイレからトイレパックを設置する。
➁ 汚物を入れるごみ箱を設置する。(用便後の便袋、可燃ごみ)
➂ 使用説明書を各トイレブースに掲示する。
(4) トイレ用水の確保
断水しているが排水管が使用可能な場合には、汚物・汚水を流すための用水(プールの水)を確
保し、使用する。
プールの水は、時期によっては藻などの発生が予想されるので「ろ水機」でろ過し、使用する。
9-2 ごみ
(1) ごみの集積所を清掃車が出入りしやすい場所に設置し、校内に張り紙などを掲示して避難者へ
周知徹底を図る。
(2) グループ単位でごみ箱を設置し、避難者が交替でごみを集積所に運ぶ。
(3) ごみは、「可燃ごみ」、「缶、びん、ペットボトル」、「ダンボール」、「用便後の便袋」に分別する。
(4) ごみ集積所は、掃除当番を決め、清潔に保つ。
9-3 トイレ
(1) 消毒用薬品を用いて、定期的にトイレ・し尿の消毒を行う。
消毒液を所定の濃度に薄め、噴霧器を用いて、便器内及び便器周りに散布する。
(2) トイレの入り口には、消毒水を手洗い用として置く。
(3) 校舎内トイレ、テント型簡易トイレ、などの清掃は、当番を定め、避難者が毎日行う。
(4) テント型簡易トイレ、仮設レンタルトイレにおいては、汚物がある程度溜まると山形になるので、
①棒などで均す ②バケツ2~3杯の雑排水を上からかけ、棒で均す などを行い、トイレの使用
効率を向上させるための処置をとる。
《棒などで平らにする》
《雑排水をかけ、棒で均す》
(5) 汲み取り作業は災害発生後2日目から開始することになっているが、衛生係が状況を見て早め
に区本部へ要請する。
9-4 風呂・シャワー
(1) 避難所に仮設風呂又はシャワーが設置された場合は、使用方法(ルール)を掲示し、利用する。
(2) 浴室の清掃は、当番を決めて、避難者が交替で行う。
9-5 掃除
(1) 居住部分の清掃(換気、身の回り品整理等)は、毎日1回の清掃時間を設け、避難者自身が行う。
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(2) 共有部分の清掃は、居住グループをひとつの単位として当番制で実施する。
9-6 衛生管理
(1) トイレの衛生管理には十分に注意をする。
➀ 避難者にトイレの清潔な使用方法を十分に呼びかける。
➁ 手洗い用の消毒水を調達し、トイレや洗面所に配置して、手洗いを励行する。
➂ 消毒水は作成日を明記して、定期的に交換する。
(2) 食器の衛生管理を徹底する。
食器は、衛生確保の観点から、できるだけ使い捨てとし、再利用は個人の責任において行う。
(ラップを活用し、食器をカバーして汚さないようにして再利用し、清潔さを保つなど工夫する。)
(3) 風邪などの感染症が蔓延しないように、うがいや手洗いの予防策を講じる。
【平常時の主な活動】
(1) ごみ箱の検討
避難所に設置するごみ箱の大きさ、形状等について検討し、資材(ダンボール、ビニール袋な
ど)を準備しておく。
(2) 衛生管理に関する知識の習得と啓発
風邪や感染症、食中毒などの予防といった集団生活における衛生管理に関する知識の習得
と啓発について検討し実施する。
(3) 消毒に関する検討
手洗い用消毒水、トイレやごみ集積所の消毒液・消毒方法について検討し、資機材の準備を
しておく。
10 食料・物資班の役割
10-1 食料、生活物資(以下物資と言う)の調達
区本部
運営委員会
事
務
局
食料、物資の受け取り
「食料・物資要請書」
運
営
会
議
食料、物資受払簿へ記入
「食 料 受 払 簿」
「物 資 受 払 簿」
食料・物資班
救
護
班
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食料、物資の搬入
(1) 食料、物資の配給要請
➀ 備蓄食料、物資が不足する場合は、区本部に救助要請する。
➁ 食料・物資班長は、避難者に必要な食料、物資の品目及び数量をまとめ、運営会議で報告する。
また、救護班長は、在宅被災者(協定施設を含む)に必要な食料、物資の品目及び数量をまとめ、
運営会議で報告する。運営会議でとりまとめ、事務局が区本部へ要請する。
➂ 避難生活が長期化するにつれて、避難者の食料、物資に対する要望は変化するので、避難者
の要望をとらえた調達を行う。
(2) 食料、物資の受け取り
① 区本部などから届く食料、物資の受け入れには、多くの人員を
必要とするので、避難者にも応援を呼びかけて多くの人員を集
め効率よく受け取る。
➁ 救援物資の到着が夜間になることも考えられるので、避難者
の応援を得て受け取り体制を組む。
(3) 食料、物資の受払簿作成
食料、物資を受け取ったら、「食料受払簿」、「物資受払簿」に品目・数量
・送付元・記入者(受取者)等を記入する。
(4) 食料、物資の搬入
避難者の協力を得て、予め定めた保管場所に搬入する。
10-2 炊き出し
(1) 横浜市の食料供給の基本方針は「誰でもすぐに食べられる物の供給」であるが、避難生活が長
期化すると、供給される食料が避難者ニーズに合わないことも予想されるので、状況に応じて炊き
出しを行う。
(2) 炊き出しを行うか否かは、次の点に留意し、運営会議で決定する。
① 避難者のニーズはあるか
② 避難者及び在宅被災者全員に行き渡るか。あるいは要援護者など特定の人を対象にした炊
き出しを行うか
③ 食材などの購入予算があるか
(3) 炊き出しに必要な食材は、次のような方法で調達する。
■救援食材
■避難者の持ち寄り
■各自治会、近隣住民の協力
■地域のスーパー、商店で購入
(4) 炊き出しの実施には、多大な労力を必要とするので、避難者
に協力を求める。
(5) 炊き出しの実施や食事の管理は、避難者の中から調理師・栄
養士などの有資格者を募り、栄養バランスへの配慮や衛生管理
に努める。
(6) 高齢者や幼児にも配慮した献立を考える。
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10-3 食料、物資の管理・配給
食料、物資の配給
食料、物資の管理
食 料備 蓄庫 ( 場
所)の衛生管理
不要食料、物資
の処分
配 給
炊き出 し
食料受払簿へ記入
「 食料受払簿」
物資受払簿へ記入
「食料管理簿」
」
「 物資受払簿」
「食料管理簿」
」
食料、物資の実在庫数調査
✽「食料受払簿」、「物資受払簿」上の
残数量が正しいかどうかを定期的
に調査する。
食料管理簿の作成
「食 料 管 理 簿 」
物資管理簿の作成
「 物資管理簿」
「食料管理簿」
」
✽食料及び物資の全般的な在庫状況が一目でわかるようにする。
【食料の管理】
避難所内にある食料の在庫を把握することは、避難所の運営において必須の仕事である。
特に発災直後の混乱状況では、食料が十分に行き届かないことも予想されるため、食料の在庫をつね
に把握しながら配食することが重要である。
(1) 食料の在庫管理は、食料管理簿を作成して行う。
(2) 食料が搬入された際に、製造日を確認し、ダンボール箱の見やすい位置に記入する。
(3) 弁当などの痛みやすい加工食品については、賞味期限や消費期限に注意して配食する。
【食料の配食】
(1) 避難者への食料の配食は、原則としてグループ単位とし、代表者に渡す。在宅被災者へは、自治会
単位とし、自治会の代表者(担当者)に渡す。
又、協定施設へは、各施設の代表者(担当者)に渡す。
(2) 発災直後は、必ずしも避難者及び在宅被災者全員に行き渡るだけの食料が届けられるとは限らな
い。傷病者、高齢者、子供、大人の順であるが、運営会議で対策を協議し、配食基準や優先順位を
決める。
【物資の管理】
(1) 品目別の在庫数を一目で分かるようにするため、物資管理簿を作成する。
- 22 -
【物資の配給】
(1) 避難者全員が同じように必要とする物資は、全員に行き渡る量がある場合にのみ配る。
(2) 毛布など必要性が高い物資が全員に行き渡らない場合には、高齢者、子供、病弱者、身体障害
(児)者などを優先して配布する。
(3) 避難者への物資の配給は、原則として居住グループ単位とし、代表者に渡す。在宅被災者へは、
自治会単位とし、自治会の代表者(担当者)に渡す。又、協定施設へは、各施設の代表者(担当者)
に渡す。
【平常時の主な活動】
(1) 備蓄庫内食料の数量及び賞味期限・消費期限の把握、及び物資の数量の把握。
(2) 炊き出し訓練の実施
炊き出しメニューを検討し、実践的な炊き出し訓練を実施する。
(3) 食料、物資の受け入れやその管理、配布について、効率よく実施するための方法等について
検討しておく。
11 救護班の役割
災害発生直後の緊急対応期には、主に救出・救護活動を行う。救助活動が減尐してきたら、警備班と
協力してパトロール隊の人員を増やし、地域住民及び協定施設の安全確認と支援活動を行う。
又、地域全体の被災状況を把握し、「地震被害調査票」を作成する。
11-1 救出・救護活動
4ページ 【Ⅱ】2-1(2)、2―2(1)~(10)項参照
11-2 医療活動
(1) 応急手当
地域医療救護拠点は混雑することが予想されるので、救護班ができる範囲内で、応急手当
をおこなう。また、地域医療救護拠点が閉鎖された後は、救護室を設置し、引き続き軽症者の救護を
行う。
(2) 近隣の医療機関の開業状況を把握する。情報班から近隣の医療機関の開業状況情報を入手し、救
護班が対応できない場合に備える。
(3) 傷病者の把握
プライバシーに配慮しながら、避難所内の病人、けが人について把握するとともに、個人の要望を
把握し、適宣対応する。
- 23 -
11-3 在宅被災者の把握と支援
在宅被災者の生活支援を行うため、各自治会を通じ在宅被災者の把握をする。
運営委員会
広報
救
報告
護
班
情
調査の要請
報
班
避難所開設情報
食料、物資の支援情報
被災状況調査への協力要請
在宅被災者
訪問調査
各 自 治 会
在宅被災者登録
「在宅被災者登録カード」
(1) 情報班は、避難所開設の広報時に、在宅被災者登録を呼びかける。
(2) 救護班は、各自治会の会長に在宅被災者登録及び在宅被災者組織の編成を要請する。
(3) 在宅被災者は、「在宅被災者登録カード」に必要事項を記入し、自治会役員に提出する。また、自治
会ごとに在宅被災者の代表者を選出する。
(4) 救護班は「在宅被災者登録カード」を基に、在宅被災者名簿を作成し、在宅被災者数を運営会議に
報告する。
(5) 救護班は、在宅被災者の代表者が食料、物資の運搬を行う時に要請があれば、必要な人員を自治
会役員と相談をして、応援者を選出し負担を尐なくするよう協力する。
11-4 地震の被害調査
必要に応じて避難者に協力を求め、当地域の被災状況を調査・把握し、「地震被害調査票」を作成する。
11-5 災害時の家屋判定(参考知識)
災害時に被害家屋で居住が可能か、行政側の依頼で調査し判定を行っております。
応急危険度判定は、地震などで倒壊の危険がある建物を利用して、余震などで二次被害に遭うこと防
ぐために、認定された建築技術者が判定を行う制度です。この応急危険度判定士になるには、所定の
有資格者(一級、二級の建築士資格の所有者など)が市町村で開催される講習に参加し、認定を受ける
必要があります。また、判定結果は、三色のステッカーで表示され、スタッカーは建物の出入り口など、
所有者、管理者、付近の人が見やすい場所に貼り付け、注意を喚起します。①赤色「危険」建物に立ち
入らないこと。②黄色「要注意」立ち入りには十分注意すること。③緑色「調査済」被災程度は小さいと考
えられ使用可能 の3段階があります。
赤色(Ⅰ)
識
別
黄色(Ⅱ)
- 24 -
緑色(Ⅲ)
【平常時の主な活動】
(1) 防災資機材の取り扱い方法の習得と定期点検の実施と備蓄庫内の医薬品以外の機具(担架、
松葉杖)等を把握し、管理する。
(2) 救助知識の習得
(3) 応急救護方法の習得と啓発
避難所において、できうる範囲でけが人の応急手当ができるように、応急救護方法の習得と
啓発を行う。
12 援護班の役割
地域の中には災害発生時の行動など臨機に対応することが難しく、又、その後の生活に様々な困
難が予想される寝たきりの状態や認知症の要援護高齢者、身体・知的障害を持つ障害者の方などが
います。一般避難所とは違って窓口を設け、それぞれの方に会った対応をし、支援をする。
12-1 要援護者の避難状況の確認
(1) 各自治会にて、民生委員や友愛活動推進委員など、又は老人会などの情報を得て、「要援護者
名簿」を作成して、その名簿をもとに各自治会毎に避難の確認をする。
(2) 避難したことが確認できない要援護者がいる場合は、各自治会などと連携して所在の確認をする。
12-2 要援護者用相談窓口の設置
(1) 避難所開設時に、受付に要援護者用窓口を設置し、要援護者の手助けを行う。
(2) 要援護者からの相談に対応する相談窓口を設置する。
12-3 要援護者への支援
(1) 福祉避難室(要援護者専用の居室)を設置し、必要な支援をおこなう。
➀ 福祉避難室は、できるだけ男女別に部屋を確保する。
➁ 介護者や介護用資機材のためのスペースを確保するよう努める。
➂ 要援護者のニーズを把握し、適宜対応する。
(2) 救護班・警備班のパトロール隊と協力して、避難していない要援護者を訪ね、ニーズを把握し、各自
治会関係者と連携して適宜対応する。
(3) 特別避難所への移送
心身の健康状態、必要な援護の種類等を勘案し、特別避難所での受け入れが望ましいと判断され
る場合には、受け入れ先毎のリストを迅速に作成して、区本部へ受け入れの要請をする。
✽特別避難所での受け入れ決定は、援護の必要性が高い者を優先して区本部長が行う。
参考資料参照
その際、要援護者の必要とする援護の状態に応じて、老人福祉施設は高齢者を、障害(児)者施設
は障害(児)者を、入所型の社会福祉施設は重度の要援護者を対象とし、本人の受け入れを原則と
する。通所型の社会福祉施設等は家族を含めた受け入れを原則としている。このことを考慮してリス
トを作成する。
(4) 障害者(身体・知的・聴覚・視覚)・高齢者・病弱者、又は、妊婦や赤ちゃんを含む小さい子供、日本語
が分からない外国人などのために、より良い環境作りに努力する。
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【平常時の主な活動】
(1) 各自治会毎に要援護者の把握をする。
(2) 要援護者への支援体制づくり
避難支援者、避難方法(搬送手段)、情報伝達方法などの支援体制作りを進める。
(3) 防災環境(避難経路、避難所内)の点検
車椅子で通れるか、障害物がないかなどを確認し、必要な対策を講ずる。
13 警備班
(役割) 避難者の安心と安全を確保していく目的で発災初期から拠点閉鎖の間を通し
て避難所内及び対象地域家屋の秩序維持・盗難等犯罪防止活動を担う。
13-1 主な活動
(発災~拠点開設)
(1) 避難者の安全誘導
いっとき避難場所―拠点、拠点内
(拠点開設後)
(2) 拠点内警備
居住エリア、トイレ、物資保管倉庫、その他危険場所対策
(3) 地域家屋の防犯パトロール
13-2行動手順
相当規模の発災後速やかに家族をいっとき避難場所に無事に送り出し、ヘルメットと防犯ベスト着用し
て南中防災拠点に安全に気をつけながら集合して下さい。
13-2-1 運営委員行動手順
ステップ 1
1)警備班本部場所を確保し、参集支援員の名簿作成後本部に報告及び本部の指示により担当支援員人
数の適正再配備を行う。
2)各支援員の役割担当を下記2チームに分担決定し指示する。
・ 拠点内危険箇所調査対策及び避難者誘導担当
・ いっとき避難場所からの誘導担当
1箇所当たり2名派遣する。
ただし支援員人数が20名以下の場合は原則的に実施しない。
(いっとき避難場所)
長者ヶ公園(南永田東、南永田中、南永田西)
、川井駐車場(南永田西)
、
二丁目公園(南永田北)
、三縄公園(南永田北)
、糸縄神社(六ッ川第一、六
ッ川第二)
、三丁目公園(六ッ川第三、ヒルズ)
、四丁目公園(東台)
、はなみずき公園(六ッ川中一、
- 26 -
六ッ川中二)
、東中央公園(弘明寺公園、港南郷)
、西中央公園(内手)
ステップ2(拠点開設後)
1)警察官の駐在及びパトロール体制を確認し、本部に報告する。
2)各支援員の拠点内警備担当箇所及び交代グループ分けの決定及び指示を行う。
・警備担当は1組2名以上を原則とする。
・女性避難者の安心を配慮し、トイレ等女性避難者警備箇所は女性支援員を担当させる。
3)警備班本部を防犯等何でも相談所として避難者対応を行う。
・迷惑行為の防止、避難者間トラブル等対応。
ステップ3(携帯電話使用可能確認後)
1)地域家屋及び道路の被災状況調査パトロールを実施する。
2)地域家屋防犯パトロールコースを決め、地図を作成する。
(警備班資料1:コース地図参照)
3)各支援員の担当決め及び指示を行う。
13-2-2 支援員行動手順
ステップ 1
警備班本部に行き名簿登録後、警備班本部からの指示に従い自身の担当を確認し、以下の活動を行う。
(拠点内担当)
1) 拠点内危険箇所を調査し、張り紙やバリケード等の対策を行う。
2) 避難者誘導担当
(いっとき避難場所担当:ただし支援員が丌足した場合は実施しない)
1) 2名1組で担当するいっとき避難場所に途中道路の被災状況を調査確認しながら行く。
2)1名は避難者人数及び拠点到着予定時間を本部に報告する。
1名は避難者を道路被災状況を考慮した安全なルートで拠点に誘導同行する。
ステップ2(拠点開設後)
1)本部からの警備指示内容を確認する。
・ 自身の所属が 2 交代制のAグループかBグループかを確認する。
(警備班資料2:分担表参照)
・ グループパートナーを確認する。
・ 担当警備場所を確認する。
・ 担当警備時間を確認する。
ステップ3
夜間警備実施を実施する。
18時から翌朝 6 時まで2時間毎の2交代制―空きグループは仮眠休憩
ステップ4
1)朝食後 13 時まで睡眠をとる。
2)昼食後14時に本部し集合する。
ステップ5
- 27 -
1) 本部からの下記指示内容を確認後防犯パトロールを実施する。
(14時~16時)
・自身が 1 から4グループのどのグループ員か確認する。
・自身の所属するグループの担当パトロールコース確認する。
2)パトロール結果を本部に報告する。
注意事項
・ 一人では行動しない。
・必ず本部に自身の行き先を事前連絡し短い時間でも所在を明確にする。
・ 睡眠を出来るだけ多くとる様に努める。
・ 体調が悪い場合は速やかに本部に連絡し休息をとる。
(発災~拠点開設間)
・ 危険と判断された箇所については、施設管理者と協力して張り紙やロープ等で明確にし、立ち入り
を禁止する。特に子供が入りやすい場所にはバリケードで立ち入りが出来ないようにする。
(拠点内警備)
・貴重品の管理について、避難者に呼びかける。
・ 丌審者対応は自身の安全を優先。
・ 避難者が居住場所から離れた時(トイレ・食事・物資受け取り等)にトラブルが発生する可能性が
高いので気をつける。
・ 班員の食事時間は避難者と重ならないようにする。
・避難所内トラブル発生対応
自分から声をかける。
相手の言い分を聞く。
あくまでも冷静に、論理的に丁寧に説明する。
出来ること、出来ないことを明確にする。
(防犯パトロール)
・ 丌審者対応は自身の安全を優先し追いかけない。
・ 安全が確認されていない場所には立ち入らない。
・ あくまでも自衛組織のため、危険なことはしない様にする。
・ 危険な場面に出会った場合には警察に緊急連絡し、記録する。
【平常時の主な活動】
(1)防火防犯に関する検討
避難所内での防火防犯に関して留意すべき事項を予め検討しておく。
(2)防犯パトロール体制・拠点内警備体制の検討
実施体制や特に夜間の実施方法等について検討準備する。
地域のマップ及び予定パトロールコースを準備する。
支援員の地域地理知識の向上を目的として訓練を行う
- 28 -
14 学校再開準備班
発災初期の緊急対応期が過ぎ復旧期に入った時点で、円滑な学校再開を図るために、学校再
開準備班を設置する。
班の構成は、学校長、副校長、教職員代表、運営委員代表、保護者代表などとし、学校再開にあた
って、主に次の事項を中心に避難者や地域住民の十分な理解と協力を得て、準備を進める。
(1) 学校再開について、避難者や地域住民との話し合いの場を設定し、理解と協力を求める。
(2) 避難者や地域住民への学校情報の伝達
教職員による家庭訪問、仮登校日の設定などについて、事前に趣旨説明を行い、誤解が生じな
いよう、避難者や地域住民の十分な理解と協力を得る。
(3) 避難所として継続して使用するスペースと学校教育活動の再開にあたって利用するスペースの
調整、共同使用区域の設定を行う。
【Ⅳ】避難所の撤収
1 避難施設集約に伴う移動
(1)避難所において、授業の再開を最優先に考え、避難所の縮小・統合を進める。
(2)避難者に対し、部屋等の移動などに関する理解と了解を得る。
(3)全体的な避難者の減尐に伴い、南中学校地域防災拠点から他の避難施設への集約指示があっ
た場合、避難者に対し、他の避難施設移動に関する理解と了解が得られるよう十分に説明する。
(4)移動決定後、移動の日時、及び荷物などの搬送に必要な車両、人員の確保を行う。
2 避難者への撤収の働きかけ
(1)避難所の閉鎖時期はライフラインの復旧及び被災者の一定の生活が出来るまでを目安とし、避
難生活が慢性的に継続されることを回避する。
(2)南中学校地域防災拠点運営委員会は本部からの指示を受けて、避難所撤収の準備にとりかか
る。
(3)避難所の閉鎖時期、撤収準備などについて避難者に説明する。
(4)避難者に対し、長期避難施設への移行支援を行う。
3 避難所の復旧
(1)避難所のあとかたづけについては、運営委員会において実施し、使用されなかった物資等は種
類、数量を受払い票と合わせて保管し区本部に連絡し指示に基づき処理する。
(2)避難所の管理に使用した記録や台帳などは保管する。
(3)避難所開設により生じたごみ、仮設トイレ、不要物品、学校の正常業務体制に支障のある物品の
撤去は運営委員会が区本部と相談し処理する。
- 29 -
地域医療救護拠点
大震災が発生した場合、家屋の倒壊などによって多数の負傷者が発生します。このため、発災から3日
間程度、応急医療を行う救護所として、中学校区に1ヶ所の割合で地域医療救護拠点が設置されます。
地域医療救護拠点では、横浜市医師会、横浜市薬剤師会などの協力により医療救護隊が編成され、医師
や看護職などが応急医療活動を行います。
医療救護隊の編成基準
医
師
2人
看 護 職
5人
薬 剤 師
1人
区本部職員
2人
主 な医 療 活 動 の内 容
➀ 創傷、打撲、熱傷等の外科的負傷者のうち、軽・中傷者に対する応急
手当
➁ 重傷者等、さらに医療が必要な場合は、救急車等を利用し医療
機関へ搬送する。
③ 慢性疾患患者の治療及び薬剤の支給
1 医療救護隊の活動内容
■医
師 : ➀負傷者に対するトリアージの実施 ➁傷病者(軽・中等症者〕に対する処置、手
術、その他の治療の実施 ➂重症患者等の災害医療拠点病院等の後方医療機関
への転送判断 ➃慢性疾患患者に対する治療及び薬品処方 ➄死亡の確認
■看 護 職 : ➀医師の指示の下における傷病者に対する応急処置 ➁傷病者に対する看護
■薬 剤 師 : ➀医師の指示に基づく投薬及び朋薬指導 ➁医薬品、医薬資機材等の数量管理
■区本部職員 : ➀患者の誘導 ➁負傷者名簿の作成(トリアージタッグの予備記入を含む) ➂医
療救護の増強・交代要員の要請 ➃受け入れ医療機関の情報の把握及び提供
➄救急車等搬送車両の要請
2 トリアージとは
災害発生時などに多数の傷病者が同時に発生した場合、医療資源(医療スタッフや医薬品等)が制
約される中で、一人でも多くの傷病者に対して最善の治療を行うために、傷病者の緊急度に応じて、
搬送や治療の優先順位を決定することをトリアージといいます。
トリアージ(triage)はフランス語の trier からきています。「良い物だけを選り抜く」「選別する」という
意味です。今日のようなトリアージの概念が確立されたのは第一次世界大戦後です。
3 トリアージの必要性
災害時の混乱の中で、トリアージを行わず通常と同じように受付順で治療を行った場合、重傷者が長
時間放置されるということがでてきます。また、最重傷者から治療を始めた場合には、その治療だけで
貴重な医療資源が使い尽くされてしまい、確実に救命可能なほかの重傷者の治療ができなくなるといっ
たことも考えられます。こうした問題を解決するために、トリアージ(搬送優先順位、治療優先順位)が必
要となります。
4 トリアージの区分
傷病の緊急度や重症度に応じ、次の4段階に分類します。
トリアージの区分は、トリアージオフィサー(トリアージ実施責任者・指揮者)が執り行います。傷病度の
区分が終了すると、「トリアージタッグ」という識別票に必要事項が記入され、区分に応じた色が最下位
になるように識別票が切り取られ、患者さんの体(原則として、右手首関節部、無理な場合は左手首、右
足首、首の順)に取り付けられます。
- 30 -
順位
分
類
識別 傷 病 等 の状 態
具 体 的 事 例
第1順位 最優先治療群 赤色 直ちに処置を行えば 気道閉塞、呼吸困難、多発外傷、ショック、
(重症群)
(Ⅰ) 救命が可能な者
大量の外出血、血気胸、胸部解放創、腹
腔内出血、腹膜炎、広範囲熱傷、気道熱
傷、クラッシュシンドローム、多発骨折など
第2順位 待機的治療群 黄色 多尐治療の時間が遅 全身状態が比較的安定しているが、入院
(中等症群)
(Ⅱ) れても、生命に危険 を要する次の傷病者
がない者(バイタルサ 骨髄損傷、四肢長管骨骨折、脱臼、中等熱
インの安定している 傷など
者)
第3順位 軽 処 置 群 緑色 上記以外の簡単な傷 外来処置が可能な次の傷病者
(軽症群)
(Ⅲ) 病でほとんど専門医 四肢骨折、脱臼、打撲、捻挫、擦過傷、小
の治療を必要としな さな切創及び挫創、軽度熱傷、過換気症
い者
候群など
第4順位 死 亡 群 黒色 既に死亡している者 圧迫、窒息、高度脳損傷、高位頚髄損傷、
(0) 又は即死状態であり 心大血管損傷、内蔵破裂等により心肺停
心肺蘇生を実施して 止状態の傷病者
も蘇生の可能性のな
い者
5 トリアージタッグ
■仕様 : 寸法は、23.2㎝х 11㎝。用紙は水に濡れても字が書ける
ものを使用し、一枚目及び二枚目は三枚目より薄手で、三枚
綴りとなっています。
一枚目は災害現場、二枚目は搬送機関、三枚目は収容医
療機関用です。モギリ式で、各モギリ片の幅は 1.8 ㎝です。
軽処置群を緑色(Ⅲ)、待機的治療群を黄色(Ⅱ)、最優先
治療群を赤色(Ⅰ)、死亡不処置群を黒色(0)となっています。
■記入 : 氏名、年齢、性別、住所、電話、トリアージ実施月日・時刻、
トリアージ実施者名、搬送機関名、収容医療機関名、トリアー
ジ実施場所、トリアージ区分、トリアージ実施機関、症状・診
断内容、処置内容、特記事項、人体図
- 31 -
トリアージタッグ
- 32 -
(40
ス 放
タ 送
ジ
室
オ
ト来
印
イ 賓 階段 会議室 刷 職員室
レ
室
1
(60
t)
校
長
室
【災
事 保
務 健
室 室
階段
昇降口
調理室
準備室
被朋室
昇降口
階段
更衣室
技
術
員
室
水
道
受設
水備
層
WC
相談室
2-5
3-2
WC
WC
WC
尐人数
教室
防災
備蓄庫
作成日 平成19年4月
地域防災拠点運営委員会
1-3
2-4
1-4
1-5
生徒会
室
尐人数
教室
WC
理科室・準備室
3-1
3-4
3-3
WC
コンピ
ュー
ター
室
2-6
3-5
WC
書
7組 庫 図書室
作業室 視聴覚室・準備室 理科室・準備室
階段 2音
保健相談室 WC
書庫
音楽
準備
室
1音
- 33 -
南区の特別避難場所一覧
施
所在区
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
設
名
施設種別
所
在
地
電話番号
設置主体・運営主体
南区
大岡地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
大岡1-14-1
743-6102
(福)横浜市社会事業協会
南区
清水ケ丘地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
清水ケ丘 49
253-0071
(福)青い鳥
南区
永田地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
永田南 2‐16‐31
711‐8611
(福)横浜社会福祉協会
南区
六ツ川地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
六ツ川 2‐3‐211
716‐0680
(福)横浜大陽会
南区
浦舟地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
浦舟町 3-46
261-3318
(福)横浜市福祉サービス協会
南区
中村地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
中村町 2-120-3
260-5100
(福)秀峰会
南区
睦地域ケアプラザ
地域ケアプラザ
睦町 1-31-1
730-5151
(福) たすけあいゆい
南区
南福祉ホームむつみ
障害者地域活動ホーム
別所 1-15-22
721-3171
NPO)南福祉ホームむつみ
南区
どんとこい・みなみ
障害者地域活動ホーム
中村町 4-270-3
264-2866
(福)横浜共生会
南区
南寿荘
老人福祉センター
南太田 2-32-1
741-8812
南区区民利用施設協会
南区
南太田ホーム
特別養護老人ホーム
南太田 2-11-4
250-6771
(福)横浜社会福祉協会
南区
香樹の里
特別養護老人ホーム
六ツ川 4-1234-45
820-4123
(福)楠会
南区
横浜市浦舟ホーム
特別養護老人ホーム
浦舟町 3-46
264-1150
(福)横浜市福祉サービス協会
南区
横浜市天神ホーム
特別養護老人ホーム
中村町 5-315
251-5906
(福)横浜社会福祉協会
南区
白朊苑
特別養護老人ホーム
大岡 5-13-15
742-0625
(福)横浜大陽会
南区
久良岐乳児院
乳児院
中里 3-23-1
731-5994
(福)久良岐母子福祉会
南区
くらき
母子生活支援施設
中里 3-23-1
731-5994
(福)久良岐母子福祉会
南区
カサ・デ・サンタマリア
母子生活支援施設
唐沢 41
253-3855
(福)礼拝会
南区
睦母子生活支援施設
母子生活支援施設
睦町 1-31-1
730-0256
(福)たすけあいゆい
南区
横浜市浦舟園
救護施設
浦舟町 3-46
232-9808
(副)神奈川県匡済会
南区
清明の郷
救護施設
中村町 5-315
251-5099
横浜市・(福)横浜社会福祉協会
南区
横浜市中央浩生館
更生施設
中村町 3-211
251-5830
(福)横浜市社会事業協会
南区
南福祉授産所
障害者福祉施設
睦町 1-25
741-9435
横浜市
南区
中部地域療育センター
知的障害児施設(通園)
清水ヶ丘 49
253-0358
(福)青い鳥
南区
大岡地区センター
地区センター
大岡 1-14-1
743-2411
南区区民利用施設協会
南区
永田地区センター
地区センター
永田台 45-1
714-9751
南区区民利用施設協会
南区
中村地区センター
地区センター
中村町 4-270
251-0130
南区区民利用施設協会
- 34 -
★参考=横浜市の各地域防災拠点の防災備蓄庫には、発災時の救助・救出活動や避難生活の維持等の
ため、これらの基本的な備蓄品を整備しています。
救護用品
リヤカー…2 台
(折タタミ式、ノー
パンクタイヤ
2×1m)
毛布…20 枚
グランドシート
(難燃性
…10 枚
1,400×1,950mm) (ポリエチレン製
2,700×3,600mm)
保温用シート…50 松葉杖…5 組
枚
(全長 1,000~
(多層構造、1,900 1,300mm)
~1,350mm)
パック式トイレ テント型トイレ テント型トイレ 仮設組立式トイ 給水用水槽
ろ水機…1 台
…6 セット
(洋式)
(和式)
レ(和式)
…1 個
(1,000×500×
(100 パック付)
(容量約1,000l) 1,500mm)
いずれか 2 基
生活用品
食料・水
高齢者用 紙おむつ…210 枚
乳幼児用 紙おむつ…1,350 枚
生理用品…425 個
トイレットペーパー…192 巻
クラッカー…3,000 食
粉ミルク・ほ乳瓶…40 セット
(うち熱源付ミルク 20 セット)
おかゆ…200 缶
- 35 -
(うち熱源付おかゆ 100 セット)
水缶詰…3,000 缶
移動式炊飯器…1 台
(拠点が小学校の場合、
550×120×960mm)
ガスかまどセット…1
セット(拠点が中学校
の場合、
900×900×1,540mm)
救助用品
エンジンカッター・・・2 台
(革手袋、防塵眼鏡がセット
850×335×455mm)
発電機 ・・・5 台
(530×310×470mm)
レスキュージャッキ・・・1 台
(4 トン油圧ユニット、附属品)
投光
機・・・5 台
(シールド
ビーム
300W)
スコップ・・・5 本
(全長 970mm)
つるはし・・・5 本
大バール・・・5 本
(両ツル、全長 900mm) (平型、 900mm)
金属梯子・・・1 本
(アルミ合金製、
全長 4.6m、縮伸 2.9m)
救命ロープ・・・5 本
(直径 12mm、200m 巻)
てこ棒・・・5 本
掛矢・・・2 個
(口径 25mm、全長 1.2m) (胴径 135mm、全長
900mm)
- 36 -
大ハンマー・・・5 本
(両口、全長 900mm)
大なた・・・5 本
のこぎり・・・5 本
(全長 750mm、本製柄付) (刃渡り 330mm)
担架・・・10 本
ポール(応急担架用)・・・10 ハンドマイク・・・2 個
(2,100×540×140mm) 本
(口径 210mm、全長
(口径約 38mm、全長 2m) 360mm)
追加補充の救護用品
一般的な車椅子・・・1台
- 37 -
ワイヤーカッター・・・5 本
(全長 350mm)
ヘルメット・・・10 個
(樹脂製)
いざというときに備 えて
地震時の避難について
●いっとき避難場所
・大地震が発生したら、指定された場所に限らず、近くの学校、公園、
広場など安全な場所に避難してください。
●地域防災拠点
・家屋倒壊などで自宅に戻れないときの避難場所です。
・中学校は医療救護拠点を兼ねています。
●広域避難場所
・避難している小中学校などが周辺火災の延焼拡大で危険になったと
きの避難場所です。
・自宅やいっとき避難場所などから直接避難することもあります。
いっとき避難場所とは
・身の安全を確保するために一時的に避難する公園や空き地等です。
・地域防災拠点や広域避難場所へ避難する前に様子を見たり、避難するために集まる場所です。
・家族や自治会、町内会等で近所の安全な場所をあらかじめ選定しています。
地域防災拠点とは
・南区内の25校の小中学校が指定されています。
・大規模な地震等が発生して自宅が壊れたり、また倒壊する恐れがあるときなど、自宅での生活が困難
になったときに一定期間避難生活をする場所です。
・防災備蓄庫が整備されており、エンジンカッターや発電機などの防災資機材と乾パンや水缶詰めなど
の食料、生活用品が備蓄されています。
・避難場所が開設された場合には、地域の情報拠点として、避難生活に必要な情報が集まってきます。
広域避難場所とは
・大規模な火災が発生し、避難している学校などが危険になったとき、輻射熱や煙から身を守るために
避難をする場所です。
・火災が収まるまでの数時間程度の避難場所です。
・南区関連では、次の10カ所が指定されています。
No.
広域避難場所
No.
広域避難場所
1 久保山墓地
6 六ツ川台団地一帯
2 根岸住宅地区
7 国大付属横浜中学校一帯
3 清水ヶ丘公園一帯
8 こども医療センター一帯
4 市立横浜商業高校及び蒔田公園一帯
9 横浜市児童遊園地
5 南永田団地一帯
10 汐見台団地及び久良岐公園一帯
- 38 -
地域医療救護拠点とは
・大規模地震などが起きたときに、初期対応としての必要な期間、被災負傷者等の応急医療を行う臨時の救
護所です。
・医薬品や医療資機材などを備蓄しています。
・南区内の8校の中学校が指定されています。
・南区内の8校の地域医療救護拠点は、地域防災拠点を兼ねています
★地域医療救護拠点には、応急医療に必要な医薬品等を備蓄します。
医薬品等の種類
▲医療品等の備蓄状況
区分
医薬品等の種類
医薬
品
消毒剤、止血剤、鎮痛剤、抗生物質製剤、強心剤、利尿剤、局所
麻酔剤、輸液製剤、糖尿病用剤、血管拡張剤等
医療
器具
注射器、輸液用具、縫合止血用具、骨折用具等
衛生
材料
ガーゼ、包帯、ばんそうこう等
医療
器材
担架ベッド、照明灯、毛布、酸素蘇生器
1. 医薬品は、保冷庫等に入れ、学校室内に保管、その他医療資器材
は、地域防災拠点防災備蓄庫に保管
2. 備蓄医薬品等に不足が生じる場合、区本部医療調整班との連携
により必要量を補給
- 39 -