機械的インピーダンス制御によるトレーニング装置の開発と脳−神経科学

立命館大学研究部
2009 年
所属機関・職名:
研究代表者
研究テーマ
月
日
立命館大学 理工学部 教授
氏 名:
伊坂 忠夫
機械的インピーダンス制御によるトレーニング装置の開発と脳−神経科学への応用
研究の計画について、概要を記述ください。
本研究の目的は,1)先に開発して初期の可変インピーダンストレーニング機器を改良・発展させ,より高速・高出
力・高精度な制御が可能なシステムにつくりあげること.2)本トレーニングシステムによるトレーニング実験効果を筋
機能,筋形態ならびに脳神経制御の観点から評価することである.
本研究で提案する高速・高出力・高精度な可変インピーダンスシステムを開発することにより,スポーツ選手の使
用にも耐えうる,高性能な筋力トレーニングシステムとなる.このようなコンセプトならびにシステムを備えたトレーニ
ングマシーンは,どこにも見あたらない.また,自由度の高い動作が保証できるのでリハビリ分野での応用も十分可
能である.従来のトレーニング装置ではなし得ない新たなトレーニングの可能性が生まれ,この分野での革新的な
装置となりうる.
(1)ハイブリッド型モーターの精度向上
ER クラッチと高精度での制御が可能なDDモーターをハイブリッド型に組み上げ,両モーターの特性を生かした高
精度・高速度・高出力のトレーニングができるシステムの開発
(2)人間のパワー発揮特性の計測と評価
動的な筋力測定における可動域全般での筋出力特性を評価するために,角度・角速度・トルクの関係から三次元曲面
を構築し,定量的評価指標として,その全体体積ならびに区間体積評価法の確立
2 ヵ 年 の 研 究 成 果 に つい て 、 概 要 を 記 述 く だ さ い 。 成 果 の 詳 細 は 3 ペ ー ジ に記 述 く だ さ い 。
本研究の主要な内容である機械的インピーダンス装置の制御システムならびに筋力評価方法については,特許出
願(
「筋力訓練装置及び筋力特性評価方法」特願 2007-122482)し,研究知財としての成果をあげることができた.また,
研究においては,機械的インピーダンス制御を用いた新たな筋力トレーニング方法の提案(コンセプト)ならびにトレーニン
グ実験における実証を行い,このトレーニング装置の有用性につてまとめた.同時に,筋力評価方法については,トルク関節角度-関節速度にもとづき3 次元評価方法を提案し,従来にはない新しい筋力評価方法をまとめることができた.この2
年間の研究成果として,特許 1 件,原著論文 2 編,国際会議 1 件,国内会議 6 件の発表を行うことができた.
今後はスポーツ選手へ応用し,競技種目ごとの特性に合わせた負荷の提案(最適機械的インピーダンスの設計)を行い,ト
レーニング実験を行う段階にきている.
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