論文名 膀胱留置カテーテルを長期間使用している認知症高齢者に対する

論文名
膀胱留置カテーテルを長期間使用している認知症高齢者に対するカテー
テル離脱のためのケア内容と効果
著者名
上山真美,内田陽子
雑誌名
老年看護学
巻/号/頁/年
14/1/34-41/2010
本研究の目的は,膀胱留置カテーテルを長期間使用し,尿路感染症と頻
尿症状を有する認知症高齢者に対する尿カテ離脱の試みを通し,尿カテ
を使用している認知症高齢者へのケア方法策定の資料とすることである.
研究方法は事例研究である.ケア内容は,①尿カテ抜去に向けた意志と
方針の統一,②尿カテ抜去後 3 日間の集中ケア,③トイレは待たせない,
抄録
④尿意と便意の訴えに対するアセスメントと対応,⑤頻尿状況の的確なア
セスメント,⑥ケア内容の統一と継続とし,膀胱留置カテーテル抜去前後
の排尿状況と認知症症状の変化により評価した.結果,抜去後 3 日間は
特に排尿モニタリングとケアを強化して実施することにより,頻尿・夜間頻
尿,尿排出機能は徐々に改善し尿路感染症状は軽減した.また,1 週間
後には,笑顔が増え周辺症状が改善し,睡眠と休息がとれるようになっ
た.これらは 1 か月後にも維持されていた.
キーワード
膀胱留置カテーテル/認知症高齢者/ケア効果