国際産業連関表を用いた各国建設業の比較分析 A Comparative Analysis of Construction Industries of the World Using Inter‐Country I‐O Tables 岩松 準* Jun IWAMATSU This paper examines a comparative analysis of construction industries of major 40 countries by using inter‐country input‐output tables (ICIO). As a premise of the study, general examination of some ICIO’s has been done. As a result, it was decided to use the WOID which was recently developed by the EU fund. The author clearly showed some facts about construction industries of the world by using the 2011 version of WOID, which include: ‐‐‐the sum of world construction production value in the year of 2011 is approximately 10.4t trillion US$ (837 trillion yen), and it is about 7.34% of the whole production. And there are differences in value added ratios in each country: the highest US is 51.6%, and the lowest China is 23.1%. The intermediate input structure of the industry showed the difference how dependent on foreign countries. It is widely distributed up to 5.1% ‐49.4%. Subsequently, by the demand structure analysis, it is revealed that the industry in each country is highly contributed to the total Gross Fixed Capital Formation (GFCF). Keywords: inter‐country input‐output tables (ICIO), Trade, System of National Accounts (SNA), statistical analysis 国際産業連関表(ICIO) ,貿易,国民経済計算(SNA) ,統計分析 1. 研究の背景と目的 図 1 に示すように、2013 年における 212 の国・ 地域の建設業が各国経済に占める比率を国内総生 産 GDP 比で測定した場合、平均で 6.34%、中央 値で 5.67%である。この値の大きさからして、建 設業はどのような経済でも重要な位置づけの産業 であることには疑いないが、その態様は様々であ ろう。建設業の生産活動は、多くの産業から原材 料やサービスを買い(中間投入)、雇用者への労働 所得、租税公課、利潤などの付加価値を生み出し ている。この様子は産業連関表によって表現され ているが、各国の建設産業の中でそれらが占める 比率等は異なっていると思われる。また、基本的 に土着的産業と言われる建設業であるが、輸入資 機材の活用など、原材料やサービスの一部は外国 に依存している。これらの点については貿易統計 等を使って推定・作成された国際産業連関表でそ の様子がつかめる。 本研究は以上のような観点から、国際機関や研 究機関等で整備が進められている国際産業連関表 を主として使い、諸外国の建設業をある数量的関 連から比較・分析することにより、各国建設業の 特徴を捉えようとするものである。そしてまた、 * 建築コスト管理システム研究所 総括主席研究員 博士(工学) Africa Americas Asia Europe Oceania HT ZM 25 Ratio of Construction (%) PG 20 BT ER WS 15 KN MS 10 TV 5 DJ AL TJAM NC BS AG AZ GH EC BY LK UY ID DZ RO CO AE SK CLVE IQ UG TM GN AF AUIN KG RW KH EE MX CA MV PL PY PA AO RU BDPE GA MRMC JM UZ NP BW LC LB CU GE CM LT FIPH AT AD SR GD MA KZ GQ LVBG FR LS TG NI HNTTBH NZ MH ES BRGB AR JP CZ IL NO BE SE MU LU BF CR HR SI IT DO AW ME PF GM CH LI ML RS OM TR KE JOET QA SA BB TC MM TN SN NL DE BA IS EG BJ SG MT DK SO TL MY Y E GT PT SM SD HU SV ZA DM VU CG CY BI ZW SY MG BN NG BO SZ FJ KI BZ SC MN MZ KYMW BM UA CF NRPW LR NE TH KM GR PK TD IE PR KW GW SL GL GY AI TO ST CN US 0 10 1000 100000 10000000 Log of GDP (US$ million) 図1 世界各国の建設 GDP の比率(%)(2013 年) (注)国連統計局 SNA 統計から作成。世界 212 の国・地域を大陸別に色分け しプロット。縦軸比率の基本統計量は下記通り。 Min. 1st Qu. Median Mean 3rd Qu. Max. 0.9921 4.2260 5.6730 6.3410 7.4650 26.4700 また、図上各点の回帰分析では、回帰係数が ‐0.1849(t値‐0.834)とマイナス の値を示す。但し、決定係数等や F 値は下記の通り、良好ではない。 Multiple R-squared: 0.0033, Adjusted R-squared: -0.001446 F-statistic: 0.6953 on 1 and 210 DF, p-value: 0.4053 各国の建設需要に基づく国際間取引がどのように 行われているのかを、マクロに把握することを目 的とする。 Research Institute on Building Cost (RIBC), Senior Research Fellow, Dr. Eng. 1 2. 一般に入手可能な国際産業連関表について 様々な国際機関、政府機関、研究組織が国際産 業連関表を作成し、一般に公開している。インタ ーネットを通じてそれらを探索的に収集し、表 1 にまとめた。筆者が長らくその存在を認識してい たのは、わずかに日本政府(経済産業省)、アジア 経済研究所及び OECD によるものだけだったが、 近年、その範囲が拡がった。産業連関表による分 析は社会の様々な面に役立つが、特に最近はグロ ーバルな環境問題へ関心が世界的に強く、産業連 関表が活躍する場面が拡大しているという背景事 情があると思われる。 表 1 でも分かるように、国際産業連関表の一般 的 英 訳 語 と し て 、 Inter‐Country I‐O( ICIO)、 Multi‐Regional I‐O(MRIO)等が使われる。後者 は 1 国内をいくつかの地域に分けて作成される地 域間産業連関表でも当てられる用語だから、前者 の方が混乱は少ないかと思われる。国際産業連関 表に関しては、アジア経済研究所の取り組みは 1970 年代からのもので、世界的に有名である。同 研究所の取り組みの動機は、アジアを中心とした 各種統計の整備と評価の作業の中で生じたものと いう。 「産業連関表という枠組みの中で相互に数値 表1 No を比較することにより、統計の整合性チェックが 可能となる」という説明がされている1。その後は、 経産省による 2 国間をベースにした国際間表の作 成止まりであった。ところが、前述のように近年 かなり多くの国の情報を一手にまとめ上げた国際 表が一気に登場した。 これらの国際産業連関表は、基本的には各国で 作成されている産業連関表と国際間の貿易統計や 国際収支統計等をつなげることによって作成され る。アジア経済研究所の表の場合、貿易データの 国間統計誤差(mirror statistics problem)という 不可避の問題があり、ある財の貿易に関して、理 論上は 2 国間での輸出と輸入の数字は一致すべき ところ、両国間の「貿易統計(通関統計)の間で ほとんどミスマッチが起こる」らしい。その理由 は、「誤った産業分類の格付け、中継貿易の存在、 密輸の問題、異なった統計対象年次を跨ぐ国際輸 送などが挙げられる」という。それに対し同研究 所では、 「原則的には、行方向の統計誤差が総生産 額の 5%以内に収まるまで調整作業を繰り返す」 という2。表 1 に掲げた他の国際産業連関表が、ど の程度こうした問題に対処したかについては、俄 に判じがたいところがある。100 年ほど前に、産 一般に入手可能な国際産業連関表 名 称 作成主体 作成目的・概要 直接調 対象国数 べた表 作成年 RoW 1985、1990、 その他 日米国際産 2005 年 日本と米国の経済の 日本、米国 経済産業省 相互依存関係を把握 1995、2000、 1 の国 業連関表 (無料) 2005 2 日中国際産 日本と中国の経済の 経済産業省 相互依存関係を把握 2007 年表 業連関表 その他 2007 年 日本、中国 の国 (無料) 産業部門数 米国パデュー大 5 GTAP‐MRI 学世界貿易分 O 析センター 6 EXIOBASE ノルウェー科学技 術大学、等 7 WIOD EU 8 Eora MRIO シドニー大学 各国の統一形式産業 1995、2005、 2011 年 連関表と 2 国間財・サー 2009、2010、 66 カ国 ビス貿易データに基づく (無料) 2011 推計 研究者と政策決定者 1990、1992、 第9版 による研究組織。国際 1995、1997、 貿易分析プロジェクト 2011 年 140 カ国 2001、2004、 GTAP:Global Trade 2007、2011 (有料) Analysis Project 環境分析の EXIOPOL 2007 年 と関連あり。EU 資金 2000、2007 43 カ国 (無料) による(休止中?) 2009~2012 年の EU 資 1995~2011 2011 年 金供給によるプロジェク 40 カ国 年 (無料) ト 作表手続きを自動化 1970~2012 し、非常に詳細な世界 年(毎年) 規模の MRIO の作成 但し、デー を目指す。生産、貿易、 タ有無は国 2010 年 消費の各サプライチェーンを 189 カ国 により違 (無料) 追う。各国統計局の現 う。 データをその詳細部門 別途、集約 数を残す、180 カ国以 表を配布。 上カバーを目標、等。 基本表 の大きさ URL 27 部門表 54 部門表 174 部門表 27 部門:建設、54 部門:建 築および補修, 土木建設、 94×81 174 部門:住宅新建築, 非住 175×135 宅新建築, 建設補修, その 538×379 他の建設 http://www.meti. go.jp/statistics/ty o/kokusio/result‐ 2.html 30 部門表 77 部門表 30 部門: 70 部門: http://www.meti. go.jp/statistics/ty o/kokusio/result‐ 2.html アジア環太平洋地域の 10 カ国 1970、1975、 香港、 7 部門表 経済相互依存関係と アジア国際 ジェトロ・アジア 1985、1990、 2005 年 (米とア その変化の分析ツール。 3 EU、そ 24 部門表 産業連関表 経済研究所 長期の高いデータ整合 1995、2000、(無料)ジア主要 の他 76 部門表 2005 国) 性等を有する。 4 OECD‐ICIO OECD 建設業の名称 (ISIC 等に準拠) A23 建設 055 建設 103×82 244×176 7 部門:005 Construction 24 部門:021 Construction - 76 部門:063 Building - Construction, 064 Other 1087×832 Construction http://www.ide.g o.jp/Japanese/Dat a/Io/ RoW 48 部門 C45 Construction 2161×2532 http://www.oecd. org/trade/input‐o utputtables.htm 57 部門 CNS Construction - https://www.gta p.agecon.purdue. edu/ RoW 200 製品群 163 部門 - - http://www.exio base.eu/ RoW 59 製品群 F Construction 35 産業部門 1443×1641 http://www.wiod .org/new_site/ho me.htm 不明 25~500 部門。 Residential construction 日本表は、 国により違う。(wooden、non‐wooden)、 408×408 日本表の建設 Non‐residential 関係は右欄通 construction (wooden、 http://worldmrio. り(1 区分の国 non‐wooden)、Repair of 各国 26 部門 com/ もある)。 construction 等、12 区分。 集約表は 集約 26 部門表 集約部門表では、 4915×4915 あり。 Construction という 1 区分。 (注) 日本 LCA 学会誌(2013)特集記事を参考に作成。表中「-」はデータ入手困難等により未調査、又は不明。RoW: Rest of the World 2 業連関表を産み出し 1973 年のノーベル経済学賞 に輝いたソビエト連邦出身の経済学者 Wassily W. Leontief(1905‐1999)が、米国経済の産業連関表 を初めてつくった時は、2 年という歳月と 400 人 のスタッフが必要だったとされている3が、今日に 至るまでの関係者の努力により、各国での統一的 な方法による経済統計が次第に整ってきた今日で は、それほど莫大な作業を要さずに、国際間産業 連関表の作成ができるようになった、ということ なのかもしれない。 3. 本稿における分析の方法 本稿では表 1 のうち、EU 政府の資金が入った the World Input‐Output Database(以下、WIOD) の表を利用して分析等を行う。選択した理由は、 EU‐27 カ国と日本を含む世界主要 13 カ国をカバ ーする 35 産業部門の国際間産業連関表(1 枚に収 まる大サイズの表)であること、これとは別に各 国別の産業連関表も用意されていること、それぞ れが 1995 年~2011 年までの各年の表であること、 全ての表に 35 産業部門のひとつ建設業が国際標 準産業分類 ISIC の F 部門)で統一的に整理されて いること、等から、上記目的の国際比較には適し ていると考えられるからである。 なお、作業量の関係から最新の 2011 年表のみの 分析を実施する。表 1 にある別の表を使っても同 様の分析が可能である場合は、本稿での分析結果 の比較検証が可能となるが、それは今後の課題と 考えたい。すなわち、以下の分析は、WIOD が正 確に作られたものであることを大前提とする。 この WIOD 表を使って分析すべき事項は多い と思われるが、本稿ではオーソドックスで基本的 分析を行うこととしたい。具体的には、各国建設 業を産業レベルで国際比較することを念頭に、投 入構造、需要構造を調べ、その特徴等をまとめる。 4. 建設業の投入構造の比較分析 4.1 生産額及び中間投入 2011 年の WIOD の世界全体での建設業の生産 額(Output at basic prices)の合計を取ると、 10,410,052US$million となる。この大きさを 2011 年央(6 月末)の為替レート 1 米ドル=80.42 円4で 計算すると、約 837 兆 1,764 億円となる。日本全 体の GDP が約 500 兆円であるから、世界の建設 総生産はその約 1.7 倍程度の規模である。この WIOD 表に基づけば、世界の全産業の生産額合計 が 141,767,884US$m (約 11,401 兆円)であるから、 建設業は全世界の総生産の約 7.34%を占める。こ の値は図 1 の平均比率 6.34%よりは大きいが、図 1 は 1 年間に国内で生産された付加価値を示す (注)WIOD2011 年表による。表象は 40 カ国+その他国(RoW)で行っている。国毎の建設生産額の大きさ順に並べた。 図2 生産額及び粗付加価値部門の分析(2011 年、上は金額ベース(US$Billion)、下は構成比率(%)) 3 GDP の値であるのに対し、ここで示したのは生産 額(Output)であって数字の意味が違うので、注 意したい(付加価値=生産額-中間投入)5。 図 2 は各国の建設業の生産額の大きさ順に並べ た図で、上側は金額単位で、下側は構成比を示す。 その内訳には、生産額を分解した中間投入と粗付 加価値を取った。WIOD では、中間投入が国内分 と国外分で明確に分かれる。国外分はこの図に表 象した国別にその内訳金額が判明する。ここに示 した「付加価値」(Value added at basic prices) は、雇用者所得、営業余剰、固定資本減耗をその 内容とするが、内訳は明示されていない。また、 「その他付加価値」には、純間接税(taxes les subsidies on products )、 国 際 取 引 マ ー ジ ン (International Transport Margins)を当てて集計 した。 図 2 上を見て気がつくのは、中国が米国の 2 倍 ほどの生産額となっていること、日本は米国に次 ぐ 3 番目の大きさにあること、ここに示した 40 カ国以外の RoW が中国とほぼ同一であることな どである。また、図 2 下では中間投入と粗付加価 値の比率が国によってばらばらなこと、中間投入 に占める外国分の割合が国によって異なることで ある。最後の 2 点を分析したのが、表 2、表 3 で ある。 上述の「付加価値」が生産額に占める比率を計 算し、その大きさ順に並べた(表 2)。米国が 51.6% と最も高い。日本は 6 番目の 45.7%で比較的に高 い。世界一の生産額の中国は最下位の 23.1%であ った。雇用者所得、営業余剰、固定資本減耗等を 内容にするもので、人件費水準の高さはそのまま 反映されることとなる。同じ建設業とはいっても、 国によって営業余剰(利潤)がどの程度かという ことも関心の一つであるが、上述のように内訳が ないため、この辺りは一切不明となる。 また、中間投入のうち、国内分が占める比率(外 国から購入する分を引いたもの)を計算した(表 3)。この比率は建設事業に伴う投入を国内だけで カバーする値だから、 「国内充足率」と呼ぶことと 6 する 。中国が第 1 位で 94.9%、日本は第 7 位の 88.7%である。スペインやオーストラリアは日本 よりは高い。概して欧州各国は低い値を示す。国 境を越えた調達がこれらの国では活発なことが示 されている。Malta は国内充足率が 50.6%という 値で、49.4%を外国に依存している。つまり、最 も外国への依存度が高い国となるが、同国は地中 海に浮かぶ小国であり、島嶼的な性格を持つこと から、必然的にそうなるのだと思われる。 4.2 主要国建設業の投入構造の違い 表 3 は、各国内の建設業がどの程度、外国に依 存しているかを示すもので、その大きさの差は、 投入構造の違いを予感させる。そこで、大サイズ の WIOD 表から、各国の建設業(産業番号7:c18) の縦列(1443 行×1 列)を取り出し、そのセルの 金額の大きさ順にソートし、ある国の建設業は、 どの国のどの産業から、資材やサービスを買って いるのか、その上位を占める国・産業を観察する ことによって、各国建設業の投入構造を比較・考 察してみる。作業としては、40 カ国+RoW の全て を計算したが、紙面の都合から、3 ヶ国だけを例 示した(表 4)。表 3 において最も国内充足率の高 い中国、続いて日本、そして国内充足率がしたか ら 2 番目のルクセンブルグである。 表 4 のルクセンブルグは、ハッチした外国産業 からの調達が比較的に多いことが確認できる。し かも同一の産業分類項目が並んでいる。 「c30.その 他機械器具・レンタル」が国内の 1 番目の他に、一 つ置きに、ベルギー、フランス、米国、オランダ、 表2 40 5 25 28 33 23 34 8 15 22 37 38 10 2 6 35 11 16 17 29 建設生産の付加価値率(%)のランキング iso3 country 付加価値率 USA United States 51.6 BRA Brazil 51.4 LTU Lithuania 50.9 MEX Mexico 48.2 ROU Romania 47.1 JPN Japan 45.7 RUS Russian Federation 45.4 CYP Cyprus 44.7 FRA France 44.4 ITA Italy 44.3 SWE Sweden 43.3 TUR Turkey 43.2 DEU Germany 41.5 AUT Austria 41.5 CAN Canada 40.4 SVK Slovakia 39.9 DNK Denmark 39.4 GBR United Kingdom 39.3 GRC Greece 39.1 MLT Malta 39.0 30 13 26 18 12 24 19 14 20 31 21 32 36 9 41 1 3 4 27 39 7 iso3 country 付加価値率 NLD Netherlands 37.6 EST Estonia 37.5 LUX Luxembourg 37.3 HUN Hungary 36.7 ESP Spain 36.6 KOR Korea, Republic of 36.0 IDN Indonesia 35.8 FIN Finland 35.7 IND India 34.5 POL Poland 34.5 IRL Ireland 34.2 PRT Portugal 33.1 SVN Slovenia 30.9 CZE Czech Republic 30.1 RoW Rest of the World 29.9 AUS Australia 29.2 BEL Belgium 28.8 BGR Bulgaria 28.0 LVA Latvia 25.7 TWN Taiwan 23.2 CHN China 23.1 表3 建設生産の国内充足率(%)のランキング iso3 country 国内充足率 7 CHN China 94.9 12 ESP Spain 92.6 1 AUS Australia 91.5 34 RUS Russian Federation 90.0 5 BRA Brazil 90.0 22 ITA Italy 89.0 23 JPN Japan 88.7 16 GBR United Kingdom 88.3 32 PRT Portugal 88.0 40 USA United States 86.6 15 FRA France 86.5 20 IND India 86.3 24 KOR Korea, Republic of 84.2 41 RoW Rest of the World 83.3 33 ROU Romania 82.4 35 SVK Slovakia 82.1 9 CZE Czech Republic 82.1 14 FIN Finland 81.9 19 IDN Indonesia 79.4 17 GRC Greece 79.3 iso3 6 CAN 31 POL 36 SVN 4 BGR 27 LVA 38 TUR 10 DEU 28 MEX 21 IRL 3 BEL 8 CYP 30 NLD 2 AUT 39 TWN 37 SWE 25 LTU 11 DNK 13 EST 18 HUN 26 LUX 29 MLT country 国内充足率 Canada 78.8 Poland 78.5 Slovenia 77.9 Bulgaria 77.7 Latvia 77.5 Turkey 77.3 Germany 76.7 Mexico 75.8 Ireland 75.0 Belgium 74.9 Cyprus 73.9 Netherlands 73.4 Austria 72.7 Taiwan 72.1 Sweden 71.5 Lithuania 70.5 Denmark 68.0 Estonia 65.6 Hungary 59.1 Luxembourg 51.6 Malta 50.6 (注)中間投入の大きさで、国内分と全体との比を取った。 4 表4 中国・日本・ルクセンブルグの各建設業の供給構造(産業部門別中間投入額の上位及びその構成比)(2011 年) 1)中国 CHN 2)日本 JPN 依存国 産業部門 金額 構成比 CHN c11 その他の非鉄鉱物 375,581 22.9% CHN c12 金属・金属加工 367,709 22.4% CHN c14 電気・精密機器 96,184 5.9% CHN c26 旅行業 78,852 4.8% CHN c20 卸売業 67,460 4.1% CHN c6 木材・木製品 59,501 3.6% CHN c23 国内輸送 58,671 3.6% CHN c9 薬品・化学製品 57,344 3.5% CHN c13 機械 51,923 3.2% CHN c30 その他機械器具・レンタル 38,413 2.3% CHN c27 郵政 36,975 2.3% CHN c2 鉱工業 35,614 2.2% CHN c17 電気・ガス・水道 29,701 1.8% CHN c8 石炭・石油製品・核燃料 28,746 1.8% CHN c18 建設 25,311 1.5% CHN c10 ゴム∙プラスチック 24,809 1.5% CHN c28 金融 21,521 1.3% CHN c22 宿泊・飲食 21,514 1.3% CHN c21 小売業 13,956 0.8% CHN c4 衣料繊維工業 13,026 0.8% CHN c3 食品工業 11,257 0.7% CHN c15 輸送用機械 10,584 0.6% CHN c1 農林水産業 8,371 0.5% CHN c34 その他のサービス 8,367 0.5% RoW c12 金属・金属加工 6,998 0.4% CHN c24 水上交通 5,865 0.4% JPN c12 金属・金属加工 4,648 0.3% KOR c14 電気・精密機器 3,987 0.2% CHN c7 パルプ・紙・印刷・出版 3,668 0.2% JPN c14 電気・精密機器 3,428 0.2% RoW c9 薬品・化学製品 2,754 0.2% 依存国 JPN c12 JPN c30 JPN c20 JPN c11 JPN c6 JPN c23 JPN c28 JPN c8 RoW c2 JPN c10 JPN c14 JPN c19 JPN c34 JPN c27 JPN c22 JPN c17 JPN c9 JPN c21 CHN c12 JPN c13 JPN c2 JPN c7 AUS c2 RoW c6 JPN c29 JPN c18 JPN c4 JPN c16 JPN c26 KOR c12 JPN c15 3)ルクセンブルグ LUX 産業部門 金属・金属加工 その他機械器具・レンタル 卸売業 その他の非鉄鉱物 木材・木製品 国内輸送 金融 石炭・石油製品・核燃料 鉱工業 ゴム∙プラスチック 電気・精密機器 輸送機械の保守・燃料 その他のサービス 郵政 宿泊・飲食 電気・ガス・水道 薬品・化学製品 小売業 金属・金属加工 機械 鉱工業 パルプ・紙・印刷・出版 鉱工業 木材・木製品 不動産 建設 衣料繊維工業 その他製造業・リサイクル 旅行業 金属・金属加工 輸送用機械 金額 構成比 80,088 20.0% 61,364 15.3% 35,707 8.9% 32,687 8.2% 20,436 5.1% 15,583 3.9% 14,036 3.5% 10,167 2.5% 9,911 2.5% 9,771 2.4% 7,829 2.0% 7,456 1.9% 7,387 1.8% 7,340 1.8% 7,032 1.8% 5,140 1.3% 4,127 1.0% 4,099 1.0% 3,204 0.8% 3,139 0.8% 2,986 0.7% 2,767 0.7% 2,536 0.6% 2,370 0.6% 2,124 0.5% 2,024 0.5% 1,942 0.5% 1,851 0.5% 1,730 0.4% 1,622 0.4% 1,457 0.4% 依存国 LUX LUX BEL LUX FRA LUX USA LUX NLD LUX DEU LUX DEU DEU BEL IRL DEU BEL LUX LUX LUX BEL LUX LUX USA SVK FRA DEU ITA RoW BEL 産業部門 c30 その他機械器具・レンタル c29 不動産 c30 その他機械器具・レンタル c20 卸売業 c30 その他機械器具・レンタル c21 小売業 c30 その他機械器具・レンタル c12 金属・金属加工 c30 その他機械器具・レンタル c11 その他の非鉄鉱物 c30 その他機械器具・レンタル c18 建設 c12 金属・金属加工 c11 その他の非鉄鉱物 c11 その他の非鉄鉱物 c30 その他機械器具・レンタル c6 木材・木製品 c12 金属・金属加工 c17 電気・ガス・水道 c19 輸送機械の保守・燃料 c6 木材・木製品 c8 石炭・石油製品・核燃料 c2 鉱工業 c27 郵政 c28 金融 c30 その他機械器具・レンタル c12 金属・金属加工 c14 電気・精密機器 c30 その他機械器具・レンタル c11 その他の非鉄鉱物 c6 木材・木製品 金額 構成比 751 16.3% 506 11.0% 280 6.1% 246 5.3% 215 4.7% 201 4.4% 183 4.0% 142 3.1% 140 3.0% 135 2.9% 134 2.9% 123 2.7% 102 2.2% 98 2.1% 51 1.1% 47 1.0% 46 1.0% 42 0.9% 39 0.8% 39 0.8% 37 0.8% 36 0.8% 36 0.8% 34 0.7% 34 0.7% 30 0.7% 28 0.6% 26 0.6% 25 0.5% 22 0.5% 20 0.4% (注) WIOD2011 より作成。建設投資が大きな中国、外国への供給依存度が高いルクセンブルグと日本を比較した(表 3 を参照)。構成比 が概ね 0.5%を超える産業部門までをリストアップした。外国分についてハッチした。(金額単位:US$million) ドイツの上位、そしてやや跳んでアイルランド、 スロバキア、イタリアまでと 8 ヶ国にも及んでい る。本来、これらは外国分として集計して分析し た方がよいかもしれない。これほど、 「c30.その他 機械器具・レンタル」が多いのは、奇異な印象を持 つ。この点について確証はないが、同国が中欧の 伝統ある豊かな国であり、都市整備が高度に進ん でいることを思えば、改修工事等の需要が多く、 工事内容に偏りがあるのではないか、という気も してくる。 一方、中国は国内産業が上位を占めており、調 達額の 0.5%を超えるような外国の産業部門は存 在しない。国家規模の大きさから、材料やサービ スを国内で十分に賄えるからといえる。 「c26.旅行 業」(4.8%)が上位にあるのは特徴で、建設業者 の国内外への移動の激しさを物語っているのでは ないかと思われる。 そして、日本は、基本的には国内各産業からの 調達が多いが、 「鉱工業」、 「金属・金属加工」、 「木 材・木製品」は外国に比較的多く依存していると いえる。 表 4 に例示していないが、英国(GBR)など一 部の国では、 「c18.建設」が最上位にあることがや や奇異に感じられる。そのような国を列挙すると 表 5 のようになっている。 これは、国内自産業(建設業)の同業他社(土 木、建築等の違い?)との直接の取引関係がある 表5 建設業投入で「c18.建設」が 1 位の国々 国 ESP SVK GBR PRT IRL BEL SVN CZE AUS LVA ROU NLD POL LTU FRA BGR AUT ITA MEX FIN Spain Slovakia United Kingdom Portugal Ireland Belgium Slovenia Czech Republic Australia Latvia Romania Netherlands Poland Lithuania France Bulgaria Austria Italy Mexico Finland* c18.建設 (US$m) 109,732 6,015 82,369 10,565 5,842 22,239 2,721 9,522 82,047 1,592 6,494 18,604 17,097 653 44,485 2,176 6,657 22,214 9,202 2,730 中間投入に 占める比率 52.5% 49.3% 45.5% 43.7% 40.7% 39.3% 37.3% 36.4% 34.5% 33.9% 31.8% 30.1% 28.9% 28.7% 24.2% 22.6% 19.5% 15.9% 11.9% 10.5% (注)Finland は第 2 位で、第 1 位は c06.木材木製品(3,123 US$m) 5 6 c4ȱ c5ȱ c6ȱ c7ȱ c8ȱ ȱ ȱ ȱ ȱ ȱ 199 111 63 130 955 240 89 211 281 78 540 80 118 81 451 42 11 80 62 40 142 118 105 49 33 138 46 36 50 12 561 91 213 361 0 3 2 9 1 0 63 55 91 113 37 1,042 318 561 1,227 352 84 10 14 61 36 456 107 498 178 763 2 2 8 4 8 21 10 6 16 14 391 69 135 282 352 123 35 50 97 263 33 13 31 1 2 47 17 87 185 33 75 61 89 31 0 960 73 2,838 1,750 73 23 4 13 4 5 545 320 423 1,007 1,356 2,593 1,136 1,454 920 321 55 31 15 53 2 2 1 2 1 4 2 10 13 5 25 3 12 14 4 11 44 18 26 9 4 1 0 1 0 2 160 25 28 115 68 175 215 302 399 224 60 20 104 65 68 22 12 28 21 59 120 12 69 63 205 34 34 134 38 39 25 24 71 21 11 169 31 71 255 192 15 7 7 14 69 330 49 61 180 4 2,450 970 753 966 293 212 125 241 321 203 12,199 4,373 9,074 9,424 6,667 c9ȱ ȱ 1,276 513 707 146 109 120 2,908 8 204 620 149 896 31 97 517 775 92 77 1,702 570 60 3,023 3,597 60 12 57 59 43 5 233 716 263 42 1,971 135 88 460 130 102 2,125 5,044 29,739 c10ȱ ȱ 1,657 356 699 55 162 558 602 7 242 1,148 135 2,693 27 44 436 1,786 54 107 1,143 931 72 2,421 2,272 170 4 99 39 35 3 143 848 98 28 740 230 33 316 93 441 4,907 2,408 28,242 c11ȱ c12ȱ c13 ȱ ȱ ȱ 1,855ȱ 8 62 425ȱ 2 12 377ȱ 26 20 108ȱ 6 4 542ȱ 30 49 1,046ȱ 1 30 2,374ȱ 23 64 0ȱ 0 2 234ȱ 0 1 714ȱ 88 51 111ȱ 19 3 188ȱ 31 127 7ȱ 3 1 51ȱ 0 0 236ȱ 66 112 180ȱ 20 32 2ȱ 27 6 46ȱ 1 6 255ȱ 13 1,099 8,019ȱ 120 189 10ȱ 1 4 1,052ȱ 47 81 4,322ȱ 316 67 38ȱ 0 2 20ȱ 2 4 143ȱ 1 2 37ȱ 3 16 87ȱ 25 4 1ȱ 0 3 92ȱ 6 33 391ȱ 5 12 208ȱ 3 30 171ȱ 3 1 558ȱ 16 128 96ȱ 0 0 22ȱ 1 1 146ȱ 21 25 66ȱ 1 1 200ȱ 4 7 5,740ȱ 0 36 10,424ȱ 179 1,291 40,596ȱ1,120 3,615 c14ȱ ȱ 955 1,159 1,073 90 257 195 422 4 350 1,297 211 2,382 33 920 490 1,310 24 178 150 594 130 3,303 1,053 48 14 9 45 3 3 523 180 314 1 236 50 57 639 4 81 765 1,403 20,955 c15ȱ ȱ 2,089 214 92 132 511 9 1,160 3 46 1,011 703 1,211 7 724 1,394 1,981 12 46 360 1,615 110 4,574 1,350 173 3 44 14 5 1 532 364 243 25 596 12 62 166 92 338 8,769 3,493 34,286 ୰㛫㟂せ㸦ᅜෆศ㸧ȱ c16ȱ c17ȱ c18ȱ c19ȱ c20 c21 ȱ ȱ ȱ ȱ ȱ ȱ 4,690ȱ 437 35 184 422 60 5,772ȱ 303 35 200 655 236 5,069ȱ 215 41 93 1,124 80 2,030ȱ 108 35 10 227 46 5,164ȱ 137 33 45 49 137 13,124ȱ 143 17 165 381 60 6,279ȱ 313 225 90 623 459 805ȱ 26 1 7 6 2 4,131ȱ 40 9 20 145 135 23,771ȱ 753 132 513 1,683 958 5,287ȱ 84 3 29 36 71 11,022ȱ 1,374 94 303 482 96 147ȱ 15 4 4 10 9 4,922ȱ 63 0 38 31 29 5,343ȱ 299 98 108 574 259 21,339ȱ 221 38 106 264 109 2,164ȱ 113 21 39 65 3 429ȱ 43 8 27 85 48 364ȱ 74 100 8 36 130 7,807ȱ 1,957 2,129 376 2,046 1,357 2,777ȱ 31 3 42 13 46 3,505ȱ 949 877 768 1,180 598 34,798ȱ 873 207 1,016 4,561 2,519 5,409ȱ 30 27 12 140 109 10ȱ 71 5 2 2 2 67ȱ 11 8 2 7 2 401ȱ 21 4 4 10 7 353ȱ 312 17 8 36 136 86ȱ 2 0 1 0 1 19,312ȱ 173 13 55 140 121 4,085ȱ 340 38 144 724 381 1,000ȱ 157 58 93 243 34 922ȱ 98 27 6 102 26 1,594ȱ 231 6 59 275 28 303ȱ 28 6 30 167 135 250ȱ 14 4 7 33 19 11,758ȱ 131 12 176 409 222 1,491ȱ 25 22 10 18 13 1,643ȱ 35 47 50 421 431 28,554ȱ 2,457 194 2,430 3,285 911 15,108ȱ 2,164 639 347 325 499 263,086ȱ14,871 5,270 7,626 21,032 10,523 c22 c23 ȱ ȱ 239 45 179 113 123 26 19 14 770 17 243 30 261 23 0 2 80 70 1,649 248 10 13 206 195 4 5 0 9 327 139 437 55 6 12 39 9 83 3 934 520 10 2 405 311 944 127 33 5 1 4 1 0 2 4 155 25 2 0 72 75 333 100 28 37 72 35 13 20 18 23 17 6 358 33 8 6 31 20 1,700 439 391 424 10,204 3,244 c24 ȱ 2,153 492 765 50 912 179 2,448 8 1,972 2,830 272 2,984 27 30 3,812 1,647 156 75 1,383 3,924 84 6,379 3,320 28 9 44 76 46 8 2,156 1,895 249 50 591 563 552 861 24 121 8,640 8,536 60,354 c25 ȱ 1,038 202 21 79 1 962 319 1 126 551 159 390 19 120 395 409 23 53 1,802 3,238 74 366 866 43 17 9 13 173 9 275 184 172 254 141 82 27 295 179 54 1,793 5,098 20,031 c26 ȱ 7,637 108 23 44 2,384 958 758 5 190 177 111 114 4 0 107 1,005 80 18 1,214 1,820 29 73 261 4 2 1 6 74 0 58 212 21 32 381 44 25 109 35 2 11,456 9,986 39,568 c27 ȱ 2,378 466 982 162 16 1,753 285 1 253 2,509 696 1,455 21 660 4,706 927 33 151 287 2,534 141 2,092 16,509 903 13 71 216 87 1 354 3,039 276 144 1,352 405 88 699 135 56 4,253 1,260 52,368 c28ȱ ȱ 82,047 6,657 22,239 2,176 5,952 162 25,311 23 9,522 13,893 223 109,732 117 2,730 44,485 82,369 14 190 481 18,795 5,842 22,214 2,024 35 653 123 1,592 9,202 4 18,604 17,097 10,565 6,494 294 6,015 2,721 541 938 61 843 39,209 572,187 c29 ȱ 1,611 703 90 103 20 241 1,076 17 74 696 55 2,860 9 83 202 690 129 61 895 1,730 23 1,353 1,155 153 2 15 8 99 7 123 110 93 235 434 26 16 148 52 41 4,366 3,864 23,669 c30 ȱ 312 338 82 94 1,389 262 711 8 57 1,307 381 1,581 8 74 1,360 5,723 201 54 2,543 2,486 180 1,086 2,167 65 10 245 32 128 0 462 79 121 77 470 15 12 577 35 84 12,752 5,695 43,262 c31ȱ ȱ 5,959 766 757 90 8,782 4,288 7,573 13 844 5,294 582 1,707 90 361 4,488 6,984 599 96 1,555 0 698 4,547 13,049 1,111 35 456 100 259 5 5,801 644 192 88 1,400 318 158 1,779 580 353 67,355 16,086 165,844 c32 ȱ 122 459 277 55 6,424 1,171 3,116 10 194 1,621 119 1,366 30 120 1,464 562 39 92 193 1,625 200 231 3,703 300 4 99 40 157 0 702 143 72 22 447 96 29 352 63 207 510 10,322 36,756 c33 ȱ 293 484 442 19 1,650 534 9,489 9 155 4,196 289 1,349 18 74 1,231 2,196 104 69 47 963 40 1,753 2,033 206 8 119 21 62 2 752 224 58 145 1,606 56 31 383 104 160 4,651 17,190 53,216 c34 c35 ȱ ȱ 385 0 120,198 293 638 0 22,755 1,199 626 0 37,512 2,215 161 0 6,346 222 502 0 36,561 775 374 0 27,454 236 3,399 0 71,807 4,526 14 0 996 47 131 0 19,649 467 2,418 0 74,251 3,302 302 0 10,277 199 2,682 0 149,713 323 19 0 706 171 145 0 11,406 2 2,619 0 78,733 41 1,253 0 133,210 1,514 250 0 4,378 39 103 0 2,539 568 604 0 16,833 0 414 33 74,311 0 48 0 10,746 245 1,393 0 68,469 999 3,913 0 113,807 0 236 0 9,521 169 23 0 952 105 27 0 1,717 18 49 0 2,894 271 18 0 11,706 0 33 0 183 5 741 0 51,987 2,311 751 0 34,565 4,331 270 0 15,371 47 125 0 9,413 154 1,022 0 15,264 37 101 0 9,308 326 53 0 4,488 241 787 0 22,203 888 74 0 4,329 1,755 2,709 0 8,459 0 5,317 0 190,667 59 5,476 41 168,309 3,464 40,203 74 1,653,994 31,562 ୰㛫㟂 せ㸦እ ᅜෆィȱ ᅜศ㸧ȱ c16ȱ c17ȱ c18ȱ c19ȱ c20ȱ c21ȱ c22ȱ c23ȱ c24ȱ c25ȱ c26ȱ c27ȱ c28ȱ c29ȱ c30ȱ Agriculture,ȱHunting,ȱForestryȱandȱFishingȱ ㎰ᯘỈ⏘ᴗȱ MiningȱandȱQuarryingȱ 㖔ᕤᴗȱ Food,ȱBeveragesȱandȱTobaccoȱ 㣗ရᕤᴗȱ TextilesȱandȱTextileȱProductsȱ ⾰ᩱ⧄⥔ᕤᴗȱ Leather,ȱLeatherȱandȱFootwearȱ ⓶㠉ᕤᴗȱ WoodȱandȱProductsȱofȱWoodȱandȱCorkȱᮌᮦ࣭ᮌ〇ရȱ Pulp,ȱPaper,ȱPaperȱ,ȱPrintingȱandȱPublishingȱ ࣃࣝࣉ࣭⣬࣭༳ๅ࣭ฟ∧ Coke,ȱRefinedȱPetroleumȱandȱNuclearȱFuelȱ ▼Ⅳ࣭▼Ἔ〇ရ࣭᰾⇞ᩱ ChemicalsȱandȱChemicalȱProductsȱ ⸆ရ࣭Ꮫ〇ရȱ RubberȱandȱPlasticsȱ ࢦ࣒yࣉࣛࢫࢳࢵࢡȱ OtherȱNonȬMetallicȱMineralȱ ࡑࡢࡢ㠀㕲㖔≀ȱ BasicȱMetalsȱandȱFabricatedȱMetalȱ 㔠ᒓ࣭㔠ᒓຍᕤȱ Machinery,ȱNecȱᶵᲔȱ ElectricalȱandȱOpticalȱEquipmentȱ 㟁Ẽ࣭⢭ᐦᶵჾȱ TransportȱEquipmentȱ ㍺㏦⏝ᶵᲔȱ c01ȱ c02ȱ c03ȱ c04ȱ c05ȱ c06ȱ c07ȱ c08ȱ c09ȱ c10ȱ c11ȱ c12ȱ c13ȱ c14ȱ c15ȱ ȱ グྕȱ ⱥㄒཬࡧ᪥ᮏㄒ⾲㇟㸦୰㛫㟂せ㒊㛛 1㸧ȱ グྕȱ ȱ ࠙⏘ᴗ➼ࡢ㡯┠ࡢซࠚȱ ȱ Manufacturing,ȱNec;ȱRecyclingȱ ࡑࡢ〇㐀ᴗ࣭㺶㺙㺐㺖㺷ȱ Electricity,ȱGasȱandȱWaterȱSupplyȱ 㟁Ẽ࣭࢞ࢫ࣭Ỉ㐨ȱ Constructionȱ ᘓタȱ Sale,ȱMaintenanceȱandȱRepairȱofȱMotorȱVehiclesȱandȱMotorcycles;ȱRetailȱSaleȱofȱFuelȱ WholesaleȱTradeȱandȱCommissionȱTrade,ȱExceptȱofȱMotorȱVehiclesȱandȱMotorcyclesȱ RetailȱTrade,ȱExceptȱofȱMotorȱVehiclesȱandȱMotorcycles;ȱRepairȱofȱHouseholdȱGoodsȱ HotelsȱandȱRestaurantsȱ ᐟἩ࣭㣧㣗ȱ InlandȱTransportȱ ᅜෆ㍺㏦ȱ WaterȱTransportȱ Ỉୖ㏻ȱ AirȱTransportȱ ⯟✵㍺㏦ȱ OtherȱSupportingȱandȱAuxiliaryȱTransportȱActivities;ȱActivitiesȱofȱTravelȱAgenciesȱ PostȱandȱTelecommunicationsȱ 㒑ᨻȱ FinancialȱIntermediationȱ 㔠⼥ȱ RealȱEstateȱActivitiesȱ ື⏘ȱ RentingȱofȱM&EqȱandȱOtherȱBusinessȱActivitiesȱ ࡑࡢᶵᲔჾල࣭㺸㺻㺞㺷ȱ ⱥㄒཬࡧ᪥ᮏㄒ⾲㇟㸦୰㛫㟂せ㒊㛛 2㸧ȱ ᪑⾜ᴗȱ ㍺㏦ᶵᲔࡢಖᏲ࣭⇞ᩱ ༺ᴗȱ ᑠᴗȱ ⱥㄒཬࡧ᪥ᮏㄒ⾲㇟㸦୰㛫㟂せ㒊㛛 3㸧ȱ ⥲⏕⏘ 225,230 345,429 38,532 61,287 46,717 84,229 7,652 13,998 199,454 236,015 202,082 229,536 2,070,226 2,142,034 3,100 4,096 19,137 38,786 256,716 330,967 24,693 34,970 192,874 342,587 2,874 3,579 30,924 42,330 272,100 350,834 182,146 315,357 26,628 31,006 8,762 11,301 224,408 241,240 341,521 415,833 13,174 23,920 193,687 262,156 627,548 741,355 154,477 163,998 3,872 4,824 6,126 7,844 3,672 6,565 141,503 153,210 595 779 54,522 106,509 61,023 95,588 22,872 38,243 30,335 39,747 189,897 205,162 11,543 20,851 6,652 11,140 42,289 64,491 74,837 79,167 36,525 44,985 873,287 1,063,955 1,831,844 2,000,153 8,756,058 10,410,052 ⱥㄒཬࡧ᪥ᮏㄒ⾲㇟㸦᭱⤊㟂せ㒊㛛㸧ȱ Finalȱconsumptionȱexpenditureȱbyȱhouseholdsȱ ᐙィࡢ᭱⤊ᾘ㈝ᨭฟȱ FinalȱconsumptionȱexpenditureȱbyȱnonȬprofitȱorganisationsȱservingȱhouseholdsȱ(NPISH) ୡᖏࢧ࣮ࣅࢫࢆᥦ౪ࡍࡿ㠀Ⴀᅋయࡼࡿ᭱⤊ᾘ㈝ᨭฟ㸦NPISH㸧ȱ Finalȱconsumptionȱexpenditureȱbyȱgovernmentȱ ᨻᗓ᭱⤊ᾘ㈝ᨭฟȱ Grossȱfixedȱcapitalȱformationȱ ⥲ᅛᐃ㈨ᮏᙧᡂȱ Changesȱinȱinventoriesȱandȱvaluablesȱ Ჴ༺ࡸ㈗㔜ရࡢኚ᭦ȱ c37ȱ c38ȱ ȱ c39ȱ c41ȱ c42ȱ PublicȱAdminȱandȱDefence;ȱCompulsoryȱSocialȱSecurityȱ බඹࢧ࣮ࣅࢫȱ Educationȱ ᩍ⫱ȱ HealthȱandȱSocialȱWorkȱ ᗣಖȱ OtherȱCommunity,ȱSocialȱandȱPersonalȱServicesȱ ࡑࡢࡢࢧ࣮ࣅࢫȱ PrivateȱHouseholdsȱwithȱEmployedȱPersonsȱ ᑐಶேࢧ࣮ࣅࢫȱ 417 2,224 3,459 610 1,335 246 8,911 71 636 5,498 321 479 241 4 44 2,252 440 812 Ȭ0 0 246 1,377 0 254 148 22 349 Ȭ0 10 3,955 6,682 74 427 472 470 328 965 2,642 1 89 6,036 52,547 ᭱⤊㟂せ ィȱ 㸦༢㸸US$million㸧 ᭱⤊㟂せ 㸦እᅜศ㸧 c31ȱ c32ȱ c33ȱ c34ȱ c35ȱ ȱ ȱ グྕȱ グྕȱ ȱ c39ȱ c41ȱ c42 ȱ ȱ ȱ 3,216 217,502 26 24 33,880 38 59 41,904 56 9 6,721 44 0 196,753 0 0 201,627 0 0 2,037,724 0 0 2,990 Ȭ27 11 18,007 61 49 244,762 Ȭ18 1,090 22,681 0 91 179,539 33 4 2,532 Ȭ6 474 30,403 Ȭ3 0 253,847 1,339 7 163,709 1,520 0 24,182 863 22 7,461 258 0 224,408 0 3,960 326,521 0 0 12,569 0 728 180,198 2 0 627,560 Ȭ27 0 152,235 1,988 9 3,985 Ȭ407 1 5,971 Ȭ48 4 3,148 23 4 141,326 0 48 507 0 532 49,404 12 1,919 40,983 381 2 22,454 43 103 28,039 Ȭ0 0 188,081 0 13 10,299 Ȭ5 4 5,894 246 78 40,839 20 1 71,771 5 17 36,351 0 0 873,199 0 3,843 1,779,105 2 16,323 8,511,074 6,419 ⮬ᅜࡢ᭱⤊㟂せ㸦ᅜෆศ㸧ȱ c37ȱ c38ȱ ȱ ȱ 4,070 0 2,366 0 1,240 0 268 0 1,365 0 208 0 23,591 0 66 0 421 0 6,425 0 601 0 12,732 0 100 2 46 0 16,871 0 14,652 6 1,143 0 210 0 0 0 11,040 0 359 0 11,382 1 15 0 0 0 137 0 180 0 148 0 173 0 30 0 618 0 11,055 3 299 0 1,765 0 1,344 0 763 2 180 0 386 0 418 0 157 0 0 0 42,858 0 169,680 15 㸦ὀ㸧WIOD ࡢ͆IntercountryȱInputȬOutputȱTableȱforȱ2011,ȱ40ȱcountries,ȱinȱcurrentȱpricesȱ(industryȬbyȬindustry)͇⾲ࡽసᡂࠋ㟂せ㒊㛛ࡢ⏘ᴗ➼ࡢ␎ྕࡣୗグซࢆཧ↷㸦᪥ᮏㄒヂࡣ➹⪅㸧 ࠋȱ c1ȱ c2ȱ c3ȱ ȱ ᅜูᘓタᴗȱ ȱ ȱ ȱ 1 Australiaȱ 10 126 655 2 Austriaȱ 10 252 105 3 Belgiumȱ 2 35 139 4 Bulgariaȱ 3 13 35 5 Brazilȱ 6 11 54 6 Canadaȱ 0 59 108 7 Chinaȱ 46 58 165 8 Cyprusȱ 0 2 0 9 CzechȱRepublicȱ 1 41 23 10 Germanyȱ 14 137 475 11 Denmarkȱ 0 13 4 12 Spainȱ 22 57 113 13 Estoniaȱ 0 13 1 14 Finlandȱ 0 14 0 15 Franceȱ 24 45 2,169 16 UnitedȱKingdomȱ 2 26 194 17 Greeceȱ 6 5 20 18 Hungaryȱ 3 6 51 19 Indonesiaȱ 30 21 3 20 Indiaȱ 28 11 1,850 21 Irelandȱ 0 24 3 22 Italyȱ 141 83 14 23 Japanȱ 10 269 80 24 Korea,ȱRepublicȱofȱ 2 3 22 25 Lithuaniaȱ 0 4 7 26 Luxembourgȱ 0 1 0 27 Latviaȱ 0 31 0 28 Mexicoȱ 1 1 54 29 Maltaȱ 0 0 0 30 Netherlandsȱ 1 9 30 31 Polandȱ 6 126 79 32 Portugalȱ 22 48 87 33 Romaniaȱ 3 7 33 34 RussianȱFederationȱ 1 11 175 35 Slovakiaȱ 1 70 4 36 Sloveniaȱ 2 7 0 37 Swedenȱ 0 80 3 38 Turkeyȱ 1 3 12 39 Taiwanȱ 5 3 128 40 UnitedȱStatesȱ 5 516 466 41 RestȱofȱtheȱWorldȱ 34 45 226 ȱTotal㸦ୡ⏺ィ㸧ȱ 442 2,285 7,589 㟂せ㒊㛛 ᘙ 6 WIOD ƴǑǔɭမӲƷᚨಅƷᩔᙲನᡯᨼᚘᘙᲢ2011 ࠰Უȱ ことを示す。オーストラリアとメキシコを除いて、 ほとんどが欧州の国々となる。なぜこれほどに高 いのかについては、理由ははっきりしない。今後 の検討課題と捉えたい。因みに、日本の値は 2,024 US$m(0.51%)である。 5. 建設業の需要構造の比較分析 続いて、産業連関表を行方向に眺めた需要構造 についての分析を行う。WIOD は通常の産業連関 表とは違い、他の諸国との取引関係を記述してい るために、かなり大きなサイズになり、関係が一 覧できない。そこで、まず、主要な関心を置く c18. 建設の行のみに刈り込んで、縦方向を圧縮した。 縦には 40 ヶ国+RoW の建設業のみが並ぶ。そして、 横方向には、自国の 35 産業のみを残し、他国分の 中間需要は全て合計額を取って 1 列に納めること にし、その内訳情報を無視した8。中間需要部門だ けではなく、最終需要部門に関しても同様の作業 を行った。こうして一覧できるサイズに圧縮する ことができた(前ページの表 6)。一覧できること によって需要構造の把握が格段にやりやすくなる。 図 3 は最もプリミティブな分析として、建設業 に対する中間需要と最終需要の構成比を調べたも のである。WIOD ではそれぞれが国内と国外に明 確に分かれているメリットがあり、その点も分析 する。 ここで、中間需要とは各産業部門から必要とさ れる需要を指す。具体的には各産業の 1 年間の生 産活動で消費される需要である(建設業における その内容は多岐に亘る。内訳は表 6 の通り)。また、 最終需要とは、家計消費の他、次期以降の経済活 動で使用されるために需要されるもので、建設業 が作る建物や構造物の多くはこれに該当する。 「c41.総固定資本形成(GFCF)」がその中心的な ものである。 表 7 のランキング表は、総生産に占める GFCF の割合を取ったものである。中国が 95.1%と最も 大きく、日本は 9 番目の 84.7%である。概して欧 表7 7 19 24 28 34 38 41 6 23 5 25 40 39 20 17 26 10 8 15 14 総生産に占める総固定資本形成の比率(%) iso3 country ratio1 CHN China 95.1 IDN Indonesia 93.0 KOR Korea, Republic of 92.8 MEX Mexico 92.2 RUS Russian Federation 91.7 TUR Turkey 90.7 RoW Rest of the World 88.9 CAN Canada 87.8 JPN Japan 84.7 BRA Brazil 83.4 LTU Lithuania 82.6 USA United States 82.1 TWN Taiwan 80.8 IND India 78.5 GRC Greece 78.0 LUX Luxembourg 76.1 DEU Germany 74.0 CYP Cyprus 73.0 FRA France 72.4 FIN Finland 71.8 13 33 22 18 29 11 37 1 32 2 36 21 12 16 3 35 4 27 9 30 31 iso3 EST ROU ITA HUN MLT DNK SWE AUS PRT AUT SVN IRL ESP GBR BEL SVK BGR LVA CZE NLD POL country ratio1 Estonia 70.7 Romania 70.5 Italy 68.7 Hungary 66.0 Malta 65.1 Denmark 64.9 Sweden 63.3 Australia 63.0 Portugal 58.7 Austria 55.3 Slovenia 52.9 Ireland 52.5 Spain 52.4 United Kingdom 51.9 Belgium 49.7 Slovakia 49.4 Bulgaria 48.0 Latvia 48.0 Czech Republic 46.4 Netherlands 46.4 Poland 42.9 表8 9 30 27 3 4 35 21 12 16 36 31 32 2 37 1 11 18 14 22 8 図3 各国建設業の需要構造(中間・最終需要の構成比) 7 総生産に占める中間需要の比率(%) iso3 CZE NLD LVA BEL BGR SVK IRL ESP GBR SVN POL PRT AUT SWE AUS DNK HUN FIN ITA CYP country ratio4 Czech Republic 51.86 Netherlands 50.98 Latvia 48.20 Belgium 47.17 Bulgaria 46.92 Slovakia 46.20 Ireland 45.95 Spain 43.79 United Kingdom 42.72 Slovenia 42.45 Poland 40.69 Portugal 40.31 Austria 39.08 Sweden 35.81 Australia 34.88 Denmark 29.96 Hungary 27.49 Finland 26.95 Italy 26.50 Cyprus 25.46 13 29 33 10 15 26 25 39 40 20 5 23 17 6 41 38 28 34 19 24 7 iso3 country ratio4 EST Estonia 24.49 MLT Malta 24.21 ROU Romania 24.07 DEU Germany 23.43 FRA France 22.45 LUX Luxembourg 22.13 LTU Lithuania 21.91 TWN Taiwan 18.81 USA United States 17.93 IND India 17.87 BRA Brazil 15.82 JPN Japan 15.35 GRC Greece 14.25 CAN Canada 12.06 RoW Rest of the World 8.59 TUR Turkey 7.68 MEX Mexico 7.64 RUS Russian Federation 7.46 IDN Indonesia 6.98 KOR Korea, Republic of 5.91 CHN China 3.56 州各国はこの値が低めに出ている。固定資本の整 備が社会的に進んだ国々である。一方、表 8 は中 間需要が総生産に占める比率を取った。今度は逆 に欧州各国が上位に出ている。一般に、欧州各国 は最終需要部門ではなく、短期の中間需要部門で の比率が高い。このことから、日本などとは建設 業が受ける仕事の内容がかなり異なるとも考えら れるが、それは、さらに別の方法で調べる必要が あるだろう。 表 9 は、外国での建設需要の取り込みが多い順 に並べたものである。この需要には中間需要と最 終需要を合わせたもので計算した。ハンガリー、 ポーランド、エストニア、ラトビアの 4 ヶ国は 10% 程度の比率で比較的に高い。これら諸国は国境を 接するほどの近い位置にある。そのこととの関係 があるように思われる。 本稿でも手に余すほどの情報量であり、分析でき なかったことは数多い。プリミティブな分析だけ しか手が出なかったというのが本音である。分か った事実から、更に踏み込んだ分析に、今後取り 組みたいと思っている。また今回は 2011 年の表だ けでおこなった分析だが、1995 年から毎年用意さ れている表と合わせることで、各国建設業の変化 を捉えることもできるはずである。 さらに、他の国際産業連関表も同様に調べて、 本稿で分かった事実との突き合わせなどは必要と なろう。また、本稿内でも他の統計から得られる 事実との整合があるのかを部分的に確かめてはい るが、はたして、WIOD 自体がどの程度正確に作 られているのかについての見解は持てない、とい うことは残念ながらある。様々なものの突き合わ せが、その疑問を解いてくれるものと思う。 表9 18 31 13 27 3 4 30 2 38 25 36 35 37 8 9 10 21 29 17 11 iso3 HUN POL EST LVA BEL BGR NLD AUT TUR LTU SVN SVK SWE CYP CZE DEU IRL MLT GRC DNK 建設需要全体に占める国外の割合(%) country ratio5 Hungary 12.20603940 Poland 11.52066985 Estonia 11.51246177 Latvia 9.44281504 Belgium 6.73566070 Bulgaria 5.94404507 Netherlands 5.88372188 Austria 5.58449675 Turkey 5.55419149 Lithuania 5.23640989 Slovenia 5.10295839 Slovakia 3.81669527 Sweden 2.87457815 Cyprus 2.85934627 Czech Republic 2.84394240 Germany 2.65871820 Ireland 2.05414505 Malta 1.91272425 Greece 1.54451084 Denmark 1.48821526 33 16 22 5 7 26 41 32 24 34 12 6 1 15 40 14 39 23 20 19 28 参考文献 iso3 country ratio5 ROU Romania 1.46354495 GBR United Kingdom 1.19435769 ITA Italy 0.90609407 BRA Brazil 0.89433852 CHN China 0.62730668 LUX Luxembourg 0.51924580 RoW Rest of the World 0.47496239 PRT Portugal 0.31400710 KOR Korea, Republic of 0.25753767 RUS Russian Federation 0.24842920 ESP Spain 0.23406481 CAN Canada 0.21023556 AUS Australia 0.20539531 FRA France 0.02402309 USA United States 0.01387120 FIN Finland 0.01290700 TWN Taiwan 0.00231283 JPN Japan 0.00004984 IND India 0.00000458 IDN Indonesia -0.00000300 MEX Mexico -0.00000315 岩松準・山根一男・遠藤和義・白土昌則・古屋和夫「産業連関表 を用いた建設業の取引構造に関する研究:その1・建築 用資材の取引関係を中心に」日本建築学会建築経済委員 会 第 22 回 建 築 生 産 シ ン ポ ジ ウ ム 論 文 集 , pp.119‐126, 2006.7. 日本 LCA 学会誌「特集・世界経済を対象とした多地域間産業連 関表の開発と応用」Vol.9, No.2, pp.67‐107, 2013.4 宍戸駿太郎監修、環太平洋産業連関分析学会編『産業連関分析ハ ンドブック』東洋経済新報社, 2010.12.2 Marcel P. Timmer (ed) (2012), ʺThe World Input‐Output Database (WIOD): Contents, Sources and Methodsʺ,WIOD Working Paper Number 10 日本 LCA 学会誌(2013)特集記事, p.69 Ibid., p.68 3 Ibid., p.100 4 日本銀行 HP に掲載されている「東京市場インターバンク相場, 東京市場,ドル・円, スポット, 17 時時点/月末」より取った。 5 因みに、WIOD 表の日本の建設業生産額合計は 741,355US$m (59 兆 6,190 億円)となっており、この年の名目建設投資額 43 兆 2,923 億円(国土交通省発表、平成 23 年度分)とはオーダー的 には合っている。但し、この 16 兆円余りの差は小さくないが、 これには次のような原因が挙げられよう。国土交通省の数値が元 にしている建設投資推計の推定方法に含まれる誤差(例えば、維 持補修にかかる投資、軽微なリフォーム工事などの捕捉ができて いない可能性)、建設投資が発生してから実態的な工事に結びつ くまでに時間差が生じること(すなわち、建設投資推計が出来高 ベースではないこと)、設定した為替レートの違い、WIOD の表 は Basic Price で生産者価格評価の値であること、WIOD 側での 推定誤差、等が考えられる。 6 通常の産業連関分析における「自給率(self‐sufficient rate) 」 とは、各行部門の〔地域内産品による地域需要充足額÷域内総需 要額〕または〔1-(輸入率+移入率)〕によって求められる係数を 指すが、ここでの計算値もそれに近い意味となる。 7 産業番号の詳細は表 6 の凡例を参照。統一的に分類した 35 の 産業に連番を振ったもので、建設業は 18 番目である。 8 表 6 の「中間需要(外国分) 」「最終需要(外国分)」がその計 算値であるが、各国とも国内のそれらに比べると小さな値である ことから、産業等の内訳情報が消えることが、ここでの分析の趣 旨からは、それほど重大なことでないと考える。 1 2 6. 今後の検討課題 1 国内の産業連関表では、外国は 1 つのくくり となって集計されている一方、国際産業連関表で は、外国の表象が具体的なものとなり、どの国と どの産業が相互に結びついているのかが、明確に 表現されている。今回分析した WIOD の表もその ような作りとなっていて、縦横がそれぞれ 1000 を超えるかなり大きな表であるが、それを丹念に 見ると、その関係を拾うことができる。幸いなこ とに建設業は国際産業分類 ISIC の産業 F という共 通認識が各国であり、各国統計もそれによって作 成されているから、それを元としている国際産業 連関表を使うことによって、建設業の国際比較が 容易にできるわけとなる。WIOD の場合、産業表 象が 35、国数が主要な 40 ヶ国+RoW という構成 であり、各国建設業のいろいろな部分を知りたい 場合には、その表象単位に制約される面は確かに ある。だが、当面の国際比較をやることを試みた 8
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