パイプライン用 全溶接形鍛鋼製ボールバルブ パイプライン用全溶接形鍛鋼製ボールバルブ CONTENTS ●全溶接形鍛鋼製ボールバルブ 2 特 長 構 造 確性試験 主要仕様 主要寸法 3 5 7 7 ●パイプライン緊急遮断用電動油圧アクチェータ『REPTY®』 9 特 長 10 構 造 ® REPTY 駆動装置系統図 1 2 10 9 全溶接形鍛鋼製ボールバルブ 長手溶接部を無くした全溶接形鍛鋼製ボデーと、 シートシール部を含めた全てのシール部に2重シール方式を 採用したことにより、 リークを確実に防ぐ安全設計のパイプライン用ボールバルブです。 KITZ全溶接形鍛鋼製ボールバルブは、パイプライン用ボールバルブとして求められるあらゆるニー ズにお応えします。主な特長は以下の通りです。 特 長 ●長手溶接部の無い鍛鋼製溶接一体形のため、製品の品質が安定しています。 ●ばね力と流体圧力を利用した“シール方式”で、低圧から高圧まで安定したシール性を確保します。 ●シートシール部は、ゴムシートによる“2重シール方式” (メタル−ソフトーメタルシート)を採用していますので、シール性・耐久性・ 緊急蘇生性に優れています。 ●シーラントオリフィス構造により、シーラント分配も均等に行えます。 ●2重シール方式のステムシール部は、メンテナンス性を考慮し、上部シールはバルブ運転中でも交換できる構造となっています。 ●ベントバルブは不意の飛び出しを防ぐ、安全ロック付きです。 2 全溶接形鍛鋼製ボールバルブ 構 造 (図1)シートシール構造 ボデーキャップ ●ボデー シーラント フィッティング アウタリング 長手溶接部が無く、材料強度に優れた鍛鋼製ボデーおよび ボデーキャップをステムの両側で溶接しています。 セットリング リテーナリング ●シートシール(図1) ばね ゴムシートばね力により、初期つぶし代(H1)を圧縮し、 アウタリングとともにボールに密着させます。さらに 、流体 圧力により生じる自緊力を利用し、2次つぶし代(H2)も 圧縮、シートリテーナもボールに密着させる『2重シール シール剤止め用Oリング ボール シート 方式』を採用しています。また 、シーラントの均一供給 のために、オリフィス構造を設けています。 ボール シート H1 『2重シール方式』のメリット ・ボール作動時:シートの出代が少なくなるため、 シートの損傷が軽減します。 ・ボール閉止時:シートつぶし代が増加するため、 シール性が向上します。 Oリング シートリテーナ H2 (図2)ステム構造 ●ステムシール(図2) 貫通部および合せ面ともに2重シール方式となっています。 また、 ボトムステム部も2重シール方式です。 ●静電気防止機構 貫通部 2重シール ボールが常にアウタリング・シートリテーナ・ばね、および ※上部シールは 運転中交換可能 ボデーとメタルタッチしていますので、静電気の帯電を 防ぎます。 ●ファイアセーフ 合せ面 2重シール シートシール部は、ボールとアウタリングのメタル−メタ ル接触となっていますので、火災などによりシートが焼失し た場合でも、 シール性を発揮します。また、 シートリテーナ の0リングが焼損しても、アウタリングの不燃性リテーナリ ングが過大な漏洩を防ぎます。 ★オプションにて 、ステム・ボトムステム 部に、不 燃 性 パッキンを取付けることが可能です。 ●ブロックアンドブリード(図3) バルブを閉にして、ボデーキャビティ部の圧力を大気に (図3)ベントバルブ構造 放出できます。 その際、ベントバルブにホースを取付けることで、安全な 場所へ の放出ができます。また、ベントバルブは不意の 飛び出しを防ぐため、安全ロックが装着されています。 安全ロック用ボルト 放出 3 ■呼び径2B∼3B ステム とび出し防止構造 ステムシール 2重シール・上部シール運転中交換可能 シーラントフィッティング シール部緊急蘇生 ボデー 鍛鋼製一体形 スラストベアリング 合せ面シール 2重シール シールリング 高性能シール性・耐久性 一次側・二次側 ともに流体をシール 一次側・二次側 ともに流体をシール ボールシート ボール 鏡面仕上・鍛鋼製 ベントバルブ(シーラント供給可能)に交換可能 リテーナリング 異物侵入防止兼ファイアセーフ 合せ面シール 2重シール ステムベアリング 対異物用・高荷重・低摩擦 エンドカバー スラストベアリング ■呼び径4B∼28B ステムシール 2重シール・上部シール運転中交換可能 ステム とび出し防止構造 スラストベアリング 完全溶込溶接 最終溶接部を含み100%放射線検査可能(4B以上) 合せ面シール 2重シール ボール 鏡面仕上・14B以下は鍛鋼製一体形 シーラントフィッティング オリフィス シーラント分配 シーラントフィッティング シートシール部緊急蘇生 ボデー 鍛鋼製一体形 一次側・二次側 ともに流体をシール シールリング 高性能シール性・耐久性 一次側・二次側 ともに流体をシール ボールシート ベントバルブ(安全ロック付2重シール) 出口側にホースを接続するだけでキャビティ部内の 圧力を安全な場所へ放出可能(ブロックアンドブリード) 合せ面シール 2重シール スラストベアリング リテーナリング 異物侵入防止兼ファイアセーフ ステムベアリング 対異物用・高荷重・低摩擦 ファイアセーフ ファイアパッキン対応可能(オプション) エンドカバー 4 全溶接形鍛鋼製ボールバルブ パイプライン用バルブとして要求される各種性能について、6ページの試験を実施しました。その結果、KITZ全溶接形 確性試験 ボールバルブは全ての試験において良好な成績をおさめており、品質の高さが確認されております。なお、下表はKITZ が既に試験を実施した製品の一覧になります。 :実 施 済 完 成 品 異物噛込 ※2 ※1 ブロー クラス 呼び径 開閉 ダウン (回数) 耐圧 荷 重 溶 接 ※4 ※3 砂3号 砂5号 砂7号 錆・ダスト 気 密 シート漏れ 作 動 異物 緊急 シート材 吹付 蘇生 (ゴム) 曲げ 引張 圧縮 施工 縮み 熱影響 2B 4B (1000) 600 12B (3000) ★2 ※6 20B ※5 (800) 2B 900 5B ★1 20B ★1 ※1.ブローダウン試験は断熱膨張による温度低下を測定 ※2.砂粒度 3号…1.1∼2.3mm 5号…0.4∼1.6mm 7号…0.05∼0.14mm 錆・ダストは実パイプラインより採取 ※3.異物吹付試験はバルブ中間開度でエアガンを使用して砂をシートに直接吹付け ※4.溶接試験の施工のうち、★1はユーザー立会によるユーザー要求項目およびガス事業法取得、熱影響は最終溶接部の 溶接によるシール材、 およびシール性能のチェック、★2は配管との溶接時の温度分布を測定 ※5.シート材は各物性試験に加え、ユーザー実パイプラインのドリップオイルによる長期浸漬試験を実施 ※6.分割形ボールバルブにより実施 5 ■荷重試験 テストバルブ クラス900KITZ全溶接ボールバルブ (RF×W)呼び径20B 本体材料 :ASTM A350 Gr LF2 袖管材料 :API 5L-X60 外径513×厚17.6(mm) 配管材料 API 5L-X60 外径508×厚15・1(mm) 曲げ試験 1.16×106N・m(配管の降伏荷重) 引張試験 9.67×106N(配管の降伏荷重) 圧縮試験 9.67×106N(配管の降伏荷重) 本体応力 24点 荷 重 測定項目 テスト順序 ■曲げ荷重試験 配管応力 8点 シート漏れ 0.2MPa 外部漏れ 0.2MPa ■引張荷重試験 曲げ荷重→引張荷重→圧縮荷重 結 果 各荷重試験とも、配管の降伏荷重まで載荷したが、応力集中箇所がなく、 本体に変形や荷重によるトルク変動、 シート漏れ、外部漏れもなく良好。 ■異物吹付試験 7号A砂(0.05∼0.14mm) を6.86MPaの圧力により 、シート面に 1500g吹付けたのち、30回作動させてシート漏れを測定した。 結 果 ■圧縮荷重試験 シート面の損傷、 シート漏れもなく良好。 ■異物噛込試験 7号A砂(0.05∼0.14mm)5号A砂(0.4∼1.6mm)3号A砂(1.1∼ 2.3mm)ユーザー支給の錆およびダストの順に各々300gシート部位に 置き、それぞれ30回作動させてシート漏れを測定した。 結 果 6.86MPaにおいて7号A砂、5号A砂は0cc/分、3号A砂は1cc/分以下、 錆およびダストは250cc/分と良好。 ■異物噛込試験 ■緊急蘇生試験 前記各試験後のシートをそのまま使用して、初期漏れ量3600cc/分を 発生させて、 シーラントを80cc注入後(注入途中で3∼4回、注入後に2 回バルブを作動)、圧力を0.196MPa、0.588MPaおよび6.86MPaと 昇圧させ、漏れ量を測定した。 結 果 0cc/分と良好。 ■緊急蘇生試験 6 全溶接形鍛鋼製ボールバルブ 圧力レーティング 主要仕様 製作範囲 ASMEクラス150/300/600 呼び径2インチ ∼ 28インチ 設計温度 −20℃ ∼ +80℃(標準仕様) 接続方式 突き合わせ溶接(標準仕様) 主要材料 ボデー 鍛鋼 シート NBR, FKM ★標準仕様以外の対応については、当社までお問い合わせください。 主要寸法 D ●レバー操作式 ●ギア操作式 D H1 H1 d d H2 H2 L W1 L W2 単位:mm 呼び径 A ボア径 B d クラス300製品 L H1 H2 W1 クラス600製品 W2 D L H1 H2 W1 W2 D 50 2 51 282 136 89 250 282 149 97 400 65 21 2 64 296 148 101 250 296 161 108 400 80 3 76 310 168 116 400 310 176 120 500 100 4 102 390 196 142 500 390 204 147 750 125 5 127 425 219 165 750 425 229 170 750 150 6 153 460 246 187 750 460 200 8 204 530 306 229 346 94 500 530 332 249 377 134 500 274 377 134 500 600 378 297 426 134 760 250 10 254 600 359 300 12 305 670 406 323 377 134 500 670 504 350 377 213 500 350 14 338 740 434 353 426 134 760 740 536 382 433 213 610 400 16 388 810 555 401 377 213 500 810 632 435 457 277 500 450 18 439 880 602 448 377 213 500 880 685 486 457 277 500 500 20 489 950 645 491 424 213 760 950 731 533 504 277 760 550 22 540 1020 739 542 457 277 500 1020 718 582 529 276 760 600 24 591 1100 730 585 446 276 760 1100 772 634 529 276 760 650 26 635 1170 764 628 516 276 610 1170 820 677 550 327 760 700 28 686 1240 813 673 516 276 610 1240 884 724 694 422 760 ●面間寸法…突合せ接続:キッツ標準 …フランジ接続:API6D規格RF ●呼び径4Bからギア操作可能(オプション) 7 269 192 346 94 500 8 パイプライン緊急遮断用電動油圧アクチェータ『REPTY 』 R REPTY®は、増圧器に蓄圧したガス圧(窒素ガス) により開閉操作に必要となるより高圧な油圧を発生させる構造です。操作 後は膨張減圧した窒素ガス圧を自動的に油圧ポンプで復帰させる仕組みになっています。密閉形式のため動力源である 窒素ガスを消費せず、油にガスが混入することもないため、長期間安定した操作が行える地球環境に優しい省エネ構造です。 特 長 ●高圧・大口径(600lb – 600A)まで駆動可能です。 ●現場で必要な駆動源は、AC200V・3相電源のみです。 ●高速開閉が可能です。 (600lb – 600Aの場合、5秒程度で閉動作が可能) ●複数機を同時作動出来ます。 ●連続複数回作動も可能です。 (オプション対応:連続3回作動まで対応可能) ●動力源ガス(窒素ガス)は、消費しない密閉形式のため、繰り返し使用出来ます。 ●油を消費せずに、全て回収する密閉循環方式を採用していますので、維持管理が容易です。 9 ■増圧器構造 構 造 操作機 ●操作機 動力源ガス(窒素ガス) ロッド スコッチヨーク式とラム式ロッドを組合せ、スコッチヨーク部を油 タンクとすることで摺動部の潤滑が常に行えます。またロッドシー ル部に漏れが発生した場合でも、油タンクに回収される構造とな っているため、外部への漏れが発生しません。 ●増圧器 動力源ガス (窒素ガス)用シリンダ面積を油用シリンダ面積の約 2.5倍にすることで、 ガス圧より約2.5倍の油圧を発生させるため、 油にガスが混入しません。またロッドシール部に漏れが発生した 場合でも、油タンクに回収される構造となっているため、外部への 漏れが発生しません。 油 油タンク ★仕様などの詳細については、当社までお問い合わせください。 REPTY 駆動装置系統図 R 増圧器 給排気弁 窒素ガス ロッド 電動油ポンプ マニホールド 圧力センサ 油 フィルタ エア抜 ストップ弁 M 逆止弁 流量調節弁 供給外 圧力計 安全弁 手動油ポンプ AC/DC24V P0 T P 三方切換弁 P/S コントロール ボックス A B サブプレート 操作機 各ラインのタンク戻りは単独となります。 油タンク パイプライン リミットスイッチ ボールバルブ 10 J-478= 02 Cert no. SGS-COC-2136 0712②ITP
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