炭鉱問題

炭鉱問題
グループ2
古田
黒川
原田
コピアポ鉱山落盤事件
事故の背景
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チリは世界有数の鉱業国
銅の世界シェア35%、リチウム世界NO1
しかし安全確保は遅れている
毎年多くの人が亡くなっている
09年には約20万件の炭鉱事故
コピアポ鉱山の特徴
坑道が螺旋状に一本道である
迂回路や退避路はなし
今までも死者が出ていた
閉山が決定していた!
事故の一連の流れ
2010年8月5日、落盤事故が発生
事故後18日目に生存を確認
「我々33名は待避所で無事である」
翌日には音声での通話に成功
耐久生活
通気性の問題があり
貧窮した食事
一人一票の民主主義生活
みんなが助かることを信じていた!
何故こんな事故が起きるのか
• 閉山が認められていたのに再開の許可
• 全国地質鉱山事業局の不始末
– 17人の監督官による責任のなすりあい
• 監督官と鉱山経営者の間の利益提供
• アタカマ州は2,3000の鉱山につき監督官2人
官民ともに工夫の安全を考えていない!
工夫への補償
• 運営会社の資産は政府に凍結される
– 沈金や失業手当給付のメドはたっていない。
• 作業員の多くは呼吸器系の障害を抱える。
• 作業員300人による抗議活動
– 未だに効果がない
中華人民共和国の炭鉱事故
中国の炭鉱事故
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90年代以降エネルギー需要が高まる
無認可業者による大規模な事故多発
事故が起きると経営者は逃げだす
2005年には5000人以上がなくなる
– 処罰された責任者は200人以上
主な炭鉱事故
• 遼寧省での爆発事故
– 死者行方不明200名以上
• 広東省での浸水事故
– 死者行方不明123名
• 四川省での爆発事故
– 死者行方不明28名
政府による対策
法令を整える
年間生産量3トン以下の炭鉱を強制的に閉鎖
小規模炭鉱の数を1万か所以内にする
これからに期待
世界炭鉱の現状
• 世界の鉱業労働力:1%→全産業の8%
• 死亡災害による毎日の犠牲者:6300人
→年間合計230万人
• 労働災害:3億3700万件
↓
炭鉱の苛烈な労働環境
いろんな炭鉱
• 石炭
• 金・銀・銅
• リチウム
石炭の生産量
リチウム生産量
• 1位 チリ
– 50035t
• 2位 中国
– 15000t
• 3位アルゼンチン
– 8500t
日本国内炭鉱問題
国内炭鉱問題の概要
明治時代になると日本は殖産興業(政府の
斡旋により近代化を目指すこと)の名の下、
鉱山開発が盛んに行われてきた。
利益を優先する一方で労働環境は二の次と
なり、安全対策が優先的に行われておらず、
結果として大規模な事故につながる。
第二次世界大戦以降、安全対策が充実する
と事故の発生件数は劇的に減少したが、高コ
スト、流体エネルギーへの転換、輸入炭の増
大などから閉山が相次ぐことになった。
事故も完全になくなったわけではなく、そのた
め事故に対する労働者や遺族への補償も経
営者の大きな痛手となり、日本の炭鉱衰退に
拍車を掛けた。
出典wikipedea:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%82%AD%E9%89%B1#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E3.81.AE.E7.82.AD.E9.89.B1.E4.BA.8B.E6.95.85
1899年から1985年の86年間で、炭鉱事故に
よる死者の合計は5397名にも及ぶ。
第二次世界大戦以降は安全対策も改善され
たため、死者の数は激減している。
鉱山保安法
1949年に制定。鉱山労働者を落盤・出水・
ガス・炭塵爆発などの災害から保護し、鉱物
資源の合理的開発を目的とする法律
→一応の労働者の安全を保障
方城炭鉱爆発
• 1914年12/15に発生
• 687名が死亡しており、日本史上において最
大の炭鉱事故とも言える
• 会社側発表では死者671人で、男性540人、
女性131人、さらに、救出側でも死者が発生し、
12名がガス中毒、4名が死亡
三井三池炭坑炭塵爆発事故
• 1964年11/9に発生
• 戦後最大の炭鉱事故で、一酸化炭素中毒に
よる死者が458名、重軽傷者839名、坑内に
は1200名程の作業員がおり、うち400名が脱
出したが、一酸化炭素中毒による後遺症患
者が多発
• 炭車が暴走して高圧線にふれてスパークし、
引火したことが発生原因とされる
浮き彫りとなる劣悪な労働環境・・・
この事件は会社側の合理化政策に基づく労働
環境の悪化が招いた事故であり、起こるべくして
起きた炭鉱災害といわれた。
三池争議
が発端
三池争議
争議は当時エネルギーが石炭から石油へと
移り変わる中、三井工業は生き残りをかけて
大量指名解雇による合理化を行おうとしたこ
とがきっかけで勃発
三池労働組合の労働者側は、全国の労働組
合の支援を得て313日にもおよぶ労働争議、
いわゆる「三井三池闘争」が行なわれた
三池争議の結末・・・
労働者は113日間にも及ぶストライキを行い、1953年
には会社側が解雇を撤回する
↓
会社側は経営合理化が成せず、経営が悪化してゆく
中、再度指名解雇宣言を行う
↓
これに対して労働者は無期限ストライキに突入するが、
会社側は逆にロックアウトを行う
↓
月日がたつにつれて、次第に労働者は生活苦に陥り、
最終的に会社側の合理化政策に承認するものとして、
圧倒的不利な条件をのみ、敗北に終わる・・・
三池争議後の労働環境の比較
争議前
労働者数
→15,000人
争議後
労働者数
→10,000人
生産目標
→8000トン/日
生産目標
→15,000トン/日
能率
2.8倍上昇
コスト削減を徹底することで、必然的に保安
要員も削減され、安全面への不安が募る中、
炭車が暴走するという事故が発生
炭鉱爆発
裁判の行方①
この問題には2つの大きな要因がある
1.労働者が圧倒的不利な状況でありながら、
合理化に同意したことで
2.大企業VS一般市民ということ
要因その1~不利な労働者~
会社側と労働者側は「労働者はストライキをし
ない代わりに、企業は手当てを支払う」という
和平協定を結んでいる
→労働者は和平協定に承諾しているため、裁
判を起こしても勝利するのは難しい・・・
要因その2~大企業と政治の連携?~
会社側は学者を雇い入れ、揚炭べルトの上
の原炭に付着していた炭塵に火花が着火し
たものであって、これは不可抗力な事故であ
るという揚炭べルト説を発表
さらに、事件の起訴に積極的であった福岡地
検検事多数が突如転勤させられるという不可
解な事案が起きて、新メンバーで構成された
福岡地検は三井鉱山幹部を「事故原因が科
学的に立証できない」として不起訴処分とした
大企業を擁護しようとする
政治力の動きか?
裁判は行われたが、2つの要因があり、最終
的に死者に対する補償400万程度が支払わ
れ終了
判決に納得しない和解拒否派が32名程度お
り、彼らは三井鉱山の過失責任を認めさせる
とともに、原告全員をCO中毒後遺症と認定さ
せたが、家族に対する慰謝料は認められず、
裁判は幕を閉じた・・・
三池炭鉱は閉山したが、この問題には続きがあ
りました。
当時の三池炭鉱の採炭員の中には、採掘現場
で発生する粉塵を大量に吸い込むことで発生す
るじん肺に侵され、何年もあてのない療養生活
を強いられている労働者もすくなくはない。じん
肺に侵された労働者と、三井三池炭鉱炭塵爆発
による一酸化炭素中毒患者が協力して、三池工
業株式会社に責任をとらせようとした。
そして、彼らが三池炭鉱じん肺訴訟原告団を結
成
三池炭鉱じん肺訴訟原告団の戦い
そもそもじん肺とは、不治の病といえるほど
治らないに等しい病気である。
入院を30年近く繰り返す人もいれば、数年で
死亡する人もいて症状は人により様々。
→自分がじん肺であると知らないで生活してい
る人もいて、じん肺であると診断されたときに
は、企業責任は時効適用となっている・・・
~原告(組合側)の訴え~
企業側はじん肺の危険性について十分な知
識があったにもかかわらず、それらを労働者
に秘匿していた
→労働者はじん肺について得に危険視をしてい
なかった
企業側には、じん肺隠しの動きが見られた
→企業側は、じん肺が進行性の疾病で、一般
に離職後、企業と関係のない時間・場所で重
症化するという性質を利用し、じん肺から目を
そむけ続けた
裁判の行方②
平成13~14年にかけて、企業側は裁判の結
果、48億円、19億2000万円、81億3000万円
等の多額の賠償金を支払うこととなった
平成14年8月9日 朝日新聞より一部抜粋
肺がんは、じん肺患者に多発しており、「因果
関係がある疾病」とする専門家検討会の調査
結果を受け入れた。
原告の勝利!!!
現存する国内唯一の炭鉱
「釧路コールマイン」
• 現在では炭鉱のほぼ全てが閉山し、現存す
るのは北海道釧路市の釧路コールマインの
み
• 釧路コールマインは採炭事業のみでなく、廃
棄物中間所理事行や、廃食用油リサイクル
事業(バイオディーゼル燃料の生成)など、環
境に配慮した事業も展開
日本各地の鉱山が閉山していく中で、釧路
コールマイン(旧:太平洋炭礦)も閉山してい
た
しかし、地域経済への影響を懸念する地元釧
路市財界関係者の出資により(株)釧路コー
ルマインが設立され、平成14年2月1日には
採炭準備、4月9日には採炭が開始
現在は主に釧路の地方企業で構成された独
立系エネルギー資源会社となっている
日本炭鉱問題のまとめ
今では考えられないが、戦後の日本では大
量生産の理念に基づく、労働者の乱用が行
われてきた。その結果、鉱山で大規模な事故
が起きたり、じん肺などの病気に苦しめられ
る人々が急増。
高度成長により日本の技術力が確立した今
では、依然のような鉱山事故はもう起こらな
いはずである。
参考文献
三池炭鉱じん肺訴訟原告団
http://www.miike‐coalmine.org/data/jinpai.htm
l
釧路コールマイン株式会社
http://www.k‐coal.co.jp/
炭鉱とは
• 石炭は地下に埋蔵されている。それを採掘し
て、地表まで運搬する作業が採炭である。採
掘したばかりの石炭には、通常岩石等の不
純物が混じっていて、切込炭。切込炭は「選
炭」という操作によって、石炭分のみを選別分
離し精炭がつくられ、商品となる。以上のプロ
セスを行う場所と設備を「炭鉱」という。
石炭のメリット
安価なコスト
1万kcalあたり原油は75円弱、石炭は12円で、石炭のほうがはるかに経
済的である
豊富な埋蔵量
石炭は他の燃料に比べて埋蔵量が多く、かつ石油のような一地域への偏在
がなく、全世界で幅広く採掘が可能なエネルギー資源である。50年で枯渇が
懸念されている石油に対し、150年の採掘が可能と考えられている。
技術的安全性
石炭は二酸化炭素貯留以外は大きな未開発の問
題がない
製鉄における石炭の圧倒的有利
現在の高炉法は粘結炭を蒸し焼きにしたコークスと塊状鉄鉱
石を円筒形の高炉に積み上げ、下から空気を吹き込んで発
生する一酸化炭素で銑鉄を作るので、石炭が不可欠である。
石炭デメリット
カロリーが低い
石油と比較した場合は低カロリーであり、重油と比べて約半分
である。これは蒸気ボイラーで同じ出力を得ようとした場合、石
油燃料を使用する場合よりも大きなボイラーが必要である
固体のため、石油よりもコストがかかる
液体はポンプと配管で輸送できるが、石炭の輸送にはパワーショベルまたは
人手による投炭、ホッパー、ベルトコンベアなどが必要である。
石炭の用途別消費
http://taweb.aichi‐u.ac.jp/leesemi/ronsyu10/ç³çã»é»åç...
5つの問題
• ガス爆発・・・石炭を含む炭層には、石炭が生
成される時の副産物としてメタンガスが溜まっ
ていることが多い。このメタンガスの存在が、
爆発事故を誘発しやすくしている。特に閉鎖
空間での作業が強いられる坑道掘りでは、メ
タンガスの濃度を常時監視する必要がある。
しかし最新の設備を充実させてもガス爆発を
防ぐ抜本的な解決法は確立されておらず、途
上国の炭鉱ではたびたび事故が発生してい
る。
• ガス突出・・・メタンガスを大量に含む個所を
掘り抜いたときに発生する。メタンガスそのも
のは人体には無害だが、閉鎖空間の坑内で
大量に突出すると酸欠状態となり窒息死する。
また一酸化炭素などの有毒ガスが同時に溜
まっている場合、ガス中毒者を出すことがあ
る。また、可燃性のメタンガスが一挙に噴出
するため、直後にガス爆発などが発生するこ
とが多い。
• 粉塵爆発・・・炭鉱内には石炭の粉塵が発生
しやすい。これに掘削を行なう際に発生した
火花などによって引火して爆発が起こること
もある。またトロッコを走らせている最中に
レールに付着した粉塵に車輪との摩擦熱で
着火爆発した例もある。石炭の大部分が炭
素であるためメタンによる爆発以上に一酸化
炭素による死傷者が発生しやすい危険な事
故である。
• 坑内火災・・・炭鉱事故の中でも特に被害が
大きくなりやすい事故である。通常の火災と
違い、周囲に可燃物である石炭が大量に存
在するため、鎮火するまでに長時間かかるこ
とがほとんどである。また、坑道が煙突となっ
て熱や煙の通り道になるため、一度発生する
と多くの犠牲者が出ることになる。坑道の入
口を塞いで酸欠状態にすることで火を消し止
める手法が一般的。
• 海水流入・・・海底に鉱区がある炭鉱で落盤
が起きた時に発生する事故である。海底炭鉱
では坑内火災をも超える最悪の事故で、大量
の海水で坑道が瞬時に水没するため、中に
いた作業員は全員が死亡する。また、救出は
おろか遺体の搬出すら不可能であり、そのま
ま坑道が放棄されることになる。