Twinkle:Tokyo Women`s Medical University

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マウス染色体上の centromeric heterochromatin に対する温
度と低張液の影響
神田, 尚俊
東京女子医科大学雑誌, 42(7):536-536, 1972
http://hdl.handle.net/10470/1917
Twinkle:Tokyo Women's Medical University - Information & Knowledge Database.
http://ir.twmu.ac.jp/dspace/
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あることを観察し,富田・菊地・田中の示指した「個眼
LDH−Xの発現および工DH1∼5各アイソザイムの消
長について検討したのであわせて報告した.
内細胞間の電気的結合」について構造的裏付けを行なっ
g.マウス染色体上のcentmme「ic he敏ocb「o’
ている.
今回,以上の報告にさらに詳細な知見を加える目的
math覧に対する温度と低張液の影響
で,珍ocion yell・wによる細胞内染色を,電気的活動
(第2解剖)神田 尚俊
(材料)1・C.R. Lマウスの腹腔に100γのコルヒチン
を記録の後に行なった.この方法は協同研究者金子が魚
を注射し, 1.5時間後,骨髄細胞を採取し,.染色体標本
類網膜に用いて機能と細胞形態および位置との関係の解
を作製した.
明に用いて成功したものである.
実施は金子の用いた方法を殆ど踏襲したが,通電時
(方法)骨髄細胞は, 0.5%一NaCl,0.5%一KCI, Q.5
間,切片の作製法その他若干の変更を加え,目的とする
%一sodium citrate,370Cで各々20分と40分の処理をした.
また同様の材料を0.5%一KCIで23。C;37℃,45℃,60
細胞染色に合致するよう努めた.
現在の段階では,細胞体は美しく染色されることを見
QC,各々20分と40分の処理をした.乾燥標本法に従って
出したが,microvilli,隣接する細胞への拡がり’,神経線
標本を作製し,染色は0.2M−Na、HPO、でpH 6.9に調整
したギムザ液を用いた.写真撮影には銀干渉フィルター
維へ色素の移動について詳細な観察はなされていない.
目下この色素の注入時間,電流強度,固定までの時間
(透過中心波長560mμ,半値幅15mμ以下)を使用し
と染色状態との関係を追求中である.
た.
11.剖検例1,200例についての統計的考察
(結果)
1)centromeric he亡erochroma亡三nの染色性に対して,
(第2病理)梶田 昭・○大塚幸子
高山 翠・上田.国臣
使用した3種の低張液間で差はみられなかった.
2)37℃で低張液処理をした細胞のearly皿etaphase
昭和4ユ年4月より昭和46年ユ0月・までに本教室で行なっ
chromosorne上に明瞭なheterQchromatinが観察された。.
た剖検1,200例について統計的考察を行なった. 1,200
3)45℃,60℃の処理標本ではcentromeric regionの
例のうち男子696例,女子504例,このうち53例の死産
heterochromatinの染色性は保存されているが,他の部分
児を含んでいる.年令別にみると5才未満の乳幼児例が
は著しく減弱している.
23.8%を占め,一方,40才以上の中・高年例が52.5%に
4)温度処理はcell suspensionの段階で行う方が塗
のぼる.乳幼児例では1才未満のものが圧倒的に多い.
疾患別には,心・血管系の病変を主徴とするものが
抹標本で行うより安定した結果を得ることができた.
5)銀干渉フィルターは,従来のグリーンフィルター
37.1%で最も・多く,この内訳は,先天性心疾患22.1%,
に比べて,染色体の細胞の観察に効果のあることが判っ
心臓弁膜症6.4%,心筋硬塞5.8%,その他2.8%であ
た、
る.
次いで悪性腫瘍.(30.4%)が多く,その原発部位は男
以上の結果から,heterochrQmatinの染色性はhetero−
ghromatinのannealing による (Arrighi and Hsu)と
子では胃(72例),食道(35例),気管支(28例),膵(12
考えるまり,centromeric regionカミ染色体の他の部分と
例)の順で,2例の重複癌を含んでいる.女子では胃
比べ温度やアルカリ等の処理に対して抵抗性を有するた
(33例),子宮(35例!,気管支(10例),膵(10例),.胆のう
めと考えられる.
(8例),食道:(5例)の順になっている..
心・血管疾患,.悪性腫瘍以外の例は,男子182例,女
10.色素注入法によるカブトガ=光受容器の細胞構造
子155例,計337例で,このうち1才未満の例が101例
の検索
(第二生理)○菊地 錬二・植木キク子
既に菊地・飯沼・館は日本一カブトガニの舟屋の単一
に及んでいる,これらは各種の形成異常,未熟児,気管
支・肺感染などを含んでいる.
個眼の細胞構造について報告し,一・方菊地・植木は単一
337例のうち,比較的多いのは,中枢神経系の血管損
個眼の細胞内より誘導される光に対する電気的応答を記
傷29例,腎疾患21例,白血病15例,肝硬変14例,胃潰瘍
録,電極の細胞内における位置との関係について発表し
12例などで,この他高年者の脳軟化,糖尿病,肺炎ない
た.また植木および他の米国の研究者は,日本産・米国
し肺気腫などが目立つ.各種疾患による死亡例について
産カブトガニの電顕所見から個眼間にtight junctionカ:
剖検所見を中心に検討を加えた.
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