研究分野:流体力学

理工学研究科博士前期課程/機械工学専攻/熱・流体応用工学大講座
研究分野 : 流体力学
(Fluid Mechanics)
教授 西海 孝夫
講師 一柳 隆義
小波・西海:油圧制御システム,
東京電機大学出版局,(1999)
西海:図解 はじめて学ぶ 流体の
力学,日刊工業新聞社,(2010)
西海:油圧 基礎のきそ,日刊工業
新聞社,(2012)
研究内容
研究室では,流体力学を基礎として,社会の発展に寄与する工業技術を生み
研究室では
流体力学を基礎として
基礎として
基礎として,社会の発展に寄与する工業技術を生み
社会の発展に寄与する工業技術を生み
出すために,とくにFluid Power Systemの分野に関する研究を行っています.
出すために,
フルードパワーシステムとは,油,水,空気などの流体を媒体として動力を伝達制御する装
置を言います.フルードパワーは,電動に比べ単位質量あたりの伝導動力が非常に高く,遠
隔操作が容易で高精度・高応答の制御システムが構築できるため,防衛,航空機,船舶,自
動車,建設機械,農業機械,工作機械から,災害レスキューや医療補助用のロボットなどの
特殊用途に至るまで幅広く利用されています
特殊用途に至るまで幅広く利用されています.
+Gz
G valve
Air
詳しい研究内容は,本科 システム工学群 機械システム工学科
流体システム講座のHPをご覧頂ければ幸いです.
独自のアイデアによる流量計
この流量計は,管路内に設置した物体に働く
横流体力(流れ方向と垂直な方向成分に発生
する力)によって 計測トルクから体積流量
する力)によって,計測トルクから体積流量
を得る,新しい測定法である.
CFDによる圧力分布の解析
Connecting pipe
body
0.5
Parallel flow channel
μ=0.0441Pas
hl
0.4
μ=0.0346Pas
Q
block
T
P1
block
O
l
hr
T [Nm]
Plate
03
0.3
0.2
μ=0.0280Pas
μ=0.0227Pas
Inclined flow channel
0.1
Rectangular Flow channel
Connecting pipe
μ=0.0188Pas
0
0
主な特徴
・構造がシンプル
・圧力損失が少ない
圧力損失が少ない
・良好な動特性が期待できる
5
10
Q [L/min]
15
20
流量とトルクの関係
一栁
栁 隆義,西海 孝夫
孝夫:
矩形管路内の微小傾斜面を持つ静止板に働く横流体力を利用した流量計の基本特性改善と性能評価
日本機械学会論文集B
日本機械学会論文集
B編,第
編,第73
73巻,第
巻,第736
736号,
号,pp.2469
pp.2469--2475 (2007.12)
新たなロータリ制御バルブの開発
油圧ロータリ制御バルブは,スプールを軸方向では無く,回転方向に動かして油の流路を
切換えるバルブで,いわゆる電気入力信号の関数として流量制御する機構である.
入力軸
フィードバック軸
入力軸・フィードバック軸を有する
アクチュエータ
アクチ
タ
メカニカルフィードバック制御
主な特徴
・駆動エネルギーが少ない
・圧力均衡性が良い
・耐コンタミ性に優れる
一栁
栁 隆義
隆義,
,西海 孝夫
孝夫,
,金道 信行
信行,
,高谷 晴久
晴久:
油圧ロータリ制御バルブの基本特性
日本機械学会2006
日本機械学会
2006年度年次大会講演論文集
年度年次大会講演論文集Vol.2
Vol.2 ,pp.325
pp.325--326 (2006.9
(2006.9,
,熊本
熊本))
油圧サーボシステムのニューラルネット制御
油圧サーボシステムは大きな負荷を高速で制御できることから様々な機械システムに用
いられている.しかし,油圧サーボシステムが有する非線形特性のため制御系設計が容
易ではない.ニューラルネットによる実油圧システムの適用研究を目指している.
第1隠れ層
第2隠れ層
7軸油圧マニピュレータ
への適用
ピッチ・ロール軸油圧モーションシート
の制御性能改善
入力層
出力層
人間の脳神経細胞の信号伝達特性を模擬したニュー
人間の脳神経細胞の信号伝達特性を模擬したニ
ラルネットは,油圧サーボシステムの非線形特性を
改善し,また,システムの急激なパラメータ変動に
対しても
対してもロバストな制御系の構築を可能とする柔軟
トな制御系の構築を可能とする柔軟
な適応学習能力を有している.
西海 孝夫,
孝夫,加藤 博司
博司,
,原口 崇,一栁 隆義:
油圧サーボモータ系のモデリングにもとづくニューラルネットワーク角速度補償器の設計
日本機械学会論文集B
日本機械学会論文集
B編,第71
71巻
巻,第712
712号
号,pp
pp..2941
2941--2948 (2005
2005..12
12))
油圧システムにおける油圧脈動低減化
油圧システムの低振動・低騒音化は早期の解決を迫られる重要課題の一つである.と
くに,油圧管路に低コストなサイレンサを設け,圧力脈動を低減化できる方策や設計
法について検討している.
Fluid-borne noise
Discharge line
Pump
Suction line
Hydraulic
circuit
Fluid-borne noise
Pulsation Source
Fluid-borne noise
Pressure Pulsation
(Fluid--borne vibration))
((Fluid
油圧ポンプ モ タ:振動の起振源
油圧ポンプ・モータ:振動の起振源
油圧配管・各種油圧機器:振動の伝達経路
一栁
栁 隆義,西海
隆義 西海 孝夫,小嶋
孝夫 小嶋 英
英一:
:
油圧回路の脈動特性を考慮したサイドブランチの最適設計
日本機械学会論文集B
日本機械学会論文集
B編,第
編,第74
74巻,第
巻,第740
740号,
号,pp.833
pp.833--840 (2008.4)
戦闘機パイロット用空気圧耐Gスーツ
+Gz
血液が下垂
脳貧血状態
視野狭窄,ブ
ラックアウト
意識喪失
生体情報
Gが人体に与える影響
ホース
ブラダ
頭から脚方向への加速度(+Gz)が人体に働くと,
脳貧血状態となり重大な医学的症状が生じることか
ら,パイロットは耐Gスーツを着用する.耐Gスー
ツは 空気圧により下半身を圧迫して血液を上半身
ツは,空気圧により下半身を圧迫して血液を上半身
へ送り,脳内血流量の低下を防ぐ.近年の航空機の
高性能化にともない,耐Gスーツの性能改善が急務
とされている.
心拍数,血圧
など
コンピュータ
+Gz
G valve
G
バルブ
制御信号
Air
ブラダ面積を拡張した新型耐Gスーツ
将来耐Gスーツシステムの構想
このシステムは,パイロットの生体情報や航空機の飛行諸元をコン
ピュータ解析して,最適な圧力で耐Gスーツを作動させる.
耐Gスーツ
加藤 博司,西海
博司 西海 孝夫:
孝夫
航空機操縦者用空気圧耐Gスーツの圧力制御(耐
航空機操縦者用空気圧耐G
スーツの圧力制御(耐GGスーツの基本特性の検討)
平成20
平成
20年春季フルードパワーシステム講演会講演論文集,
年春季フルードパワーシステム講演会講演論文集,pp.110
pp.110--112
112,
,(2008.5)
飛
行
諸
元