肝臓週間とは? 肝臓の病気についての正しい知識、感染予防の重要性についての認 識を高めるために、普及啓発活動を行っています。毎年 7 月下旬頃に予 定されています。 1.肝臓の働きについて ・肝臓は、体重の 1/40~45 の重さ(1.2~1.6kg)、約 2500 億個の細胞でできている大きな 臓器です。 ・栄養分の合成・分解・貯蔵、解毒・排泄、ホルモン調整、蛋白合成など、500 を超える重 要な働きをします。 ・稼働率 20~30%であり、ニックネームは「沈黙の臓器」です。 2.肝臓の病気 ・ウイルス性肝炎が最も多いですが、脂肪肝という生活習慣から引き起こされる病気もあり ます。 ・肝臓の機能が低下すると、体のだるさや発熱、食欲の低下、吐く、皮膚や白眼の部分が黄 色く変色する(黄疸)などの症状が出現します。 ・病気の原因にはウイルス、薬剤、アルコール、自己免疫など、いろいろなものがあります。 3.脂肪肝は“肝臓の現代病” ・アルコールや肥満・糖尿病における過剰栄養が原因です。 ・食生活の改善や運動によって、早めに改善することが重要です。 4.ウイルス性肝炎について ・肝臓がウイルスによって炎症を起こします。 ・肝炎を起こすウイルスは色々ありますが、中でも B 型肝炎ウイルス(HBV)、C 型肝炎ウイ ルス(HCV)が慢性化しやすいです。 ・肝硬変、肝がんへ進行することがあります。知らない間に進行していきます。 ・ウイルスに感染しているかどうかは血液検査でわかります。 1)感染者の状況 ・感染者は 300 万人を超えると言われています。 ・肝臓がんによる死者数は 3 万人を超えると言われています。 2)感染経路 ・血液を介しての感染 輸血、臓器移植、血液製剤、注射器・カミソリ・歯ブラシなどの共用、血液を傷のある手 で触る、針刺し事故、器具の適切な消毒をしないで行われた入れ墨、針治療、ピアスの穴 あけなど ・性交渉 ・母子感染 3)日常生活での注意 ・歯ブラシ、カミソリ、ピアスなど血液がつく可能性があるもの他人と共有は避けましょう。 ・血液や分泌物の付着した物は、むき出しにならないようにしっかり包んで捨てるか、流水 で良く洗い流してください。 ・外傷、皮膚炎、鼻出血、月経血などはできるだけ自分で手当てしてください。 ・感染しているか不明の相手との性行為はコンドームを使用します。 ・くしゃみ咳、飲食物、握手、入浴、食器の共用では感染しません。 4)検査結果についての注意 ・検査結果は 100%正確ではありません。 ※陽性でもすべての人が感染している訳ではありません。(数%の人はウイルスがなくても 陽性になることがあります) ※陰性でもすべての人が感染していないわけではありません。(ウイルス量が極端に少ない 人はウイルスがあっても陰性になることが数%あります) 5)結果が陽性とでたら ・まずは医師に相談してください。 肝炎ウイルスが体の中にある可能性が極めて高いので放置しないことが大切です。 ・病院での詳しい検査が必要です。 ウイルスがどの程度あるかを調べます。 今すぐ治療が必要か判断します。 治療法は体の状態に合わせて選びます。 6)医療助成費制度があります ・抗ウイルス療法の治療に関して医療費助成制度があります。 所得に応じて医療費が軽減されます。 ・道が実施しているウイルス性肝炎進行防止対策の対象となる場合があります。 ・保健所への申請が必要となります。 7)給付金について ・以下の原因でウイルス性肝炎に感染した場合、給付金の対象となる場合があります。 ・B 型肝炎:幼少期に受けた集団予防接種の際の注射器の連続使用による感染 ・C 型肝炎:フィブリノゲン製剤、抗凝固因子製剤の投与による感染 ・支給対象者は一定の要件を満たす必要があります。 ・給付金の仕組みについては厚生労働省にお問い合わせください。 B 型肝炎:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/b-kanen/ C 型肝炎:http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/fivwakai/
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