今年もデング熱に気を付けましょう! ! 昨年代々木公園を皮切りに発生したデング熱騒動は結局、千葉県や兵庫県にまで波及 し、国立感染症研究所の発表した感染者総数は142人に及びました。感染者の約80% は不顕性であることを考慮すれば、気づかぬうちに感染していた人はおよそ700人余り にも達します。 海外で感染し日本に帰国してから発症する例は毎年200件前後報告されていましたが、 国立感染症研究所の小林睦生先生が講演の中で指摘しているように、日本の医療現場 では患者に東南アジア等の渡航歴がない場合、デング熱等の感染の疑いを当初から除 外する傾向があり、かなり以前から国内発症例が多数あった可能性があります。 このウィルスを媒介するヒトスジシマカの飛翔範囲は半径50∼100m程度と狭いので すが、その分布域の拡大には卵の付いた古タイヤなどの物流が大きく影響していると 考えられ、 また温暖化や、交通インフラの整備などによっても分布域は拡大しつつあり、 今世界的に流行期に入っているデング熱等が今年も国内において一気にアウトブレイ クする可能性があります。 そこで、神奈川県下における平常時対策として重要管理点を設定し、ヒトスジシマカの 捕集及び研究機関におけるウィルスチェック (感染症サーベイランス)を実施することで 感染症の被害が拡大する前にその要因を除去する為の事前対策が効率的に最小限の 環境負荷で実施することが可能となります。
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