浅在性皮膚真菌症の病態および診断と治療‐7

日本医師会インターネット生涯教育協力講座<浅在性皮膚真菌症の病態および診断と治療>
浅在性皮膚真菌症の病態および診断と治療‐7
疾患別治療法
(カンジダ症、マラセチア症など)
● 総監修 ●
横浜市立みなと赤十字病院
西岡 清
● 学術指導 ●
帝京大学医学部皮膚科
渡辺 晋一
2009 . 7 ● Copyright(c) Japan Medical Association. All rights reserved.
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疾患別治療法(カンジダ症、マラセチア症など)
■通常の皮膚カンジダ症
●病変部を乾燥させるように心がけ、外用
抗真菌薬を使用すると 2 週間内外で治癒
する。
●外用抗真菌薬でカンジダ症に適応のある
薬剤は、右図のとおりである。
■爪カンジダ症、角質増殖病変
●爪や毛に生じたカンジダ症や、角質増殖
病変の治療では、アゾール系抗真菌薬、ま
たはテルビナフィンの内服を行う。
●フルコナゾール、ホスフルコナゾール、ボ
リコナゾールは皮膚真菌症の保険適用が
ないので注意が必要である。
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■水仕事が誘因の指間びらん症、カンジダ性爪囲炎
●できるだけ水仕事を減らし、手や指を乾
燥させるように心がけることを指導する。
■口腔内カンジダ症
▼ ▼
●以下の治療を繰り返すことで多くが治癒
する。
ミコナゾールゲルの塗布
ナイスタチンシロップ液、アムホテリシ
ン B シロップでのうがいあるいは内服
●口腔内カンジダ症に保険適用のあるイト
ラコナゾール内用液は、消化管から吸収
されるため、使用に際しては副作用に注
意する必要がある。
●口腔内カンジダ症のうち基礎疾患を有し
ているものでは、治療を中止すると再発を繰り返しやすい。
⇒イトラコナゾール内用液が推奨される。
■外陰部カンジダ症、膣カンジダ症
●外陰部カンジダ症→外用薬の塗布
●膣カンジダ症→イミダゾール系膣錠の挿入
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■マラセチア感染症
●癜風などのマラセチア感染症では、イミダ
ゾール系あるいはモルフォリン系抗真菌
薬の外用を約 2 週間行うことで略治する。
●皮疹が広範囲に及ぶ場合は、アゾール系
抗真菌薬の内服が推奨される。
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