筑紫医師会の会員証について 副会⻑ 三原 宏之 筑紫医師会は、新公益法⼈制度施⾏に伴い福岡県知事の認可を得て平成 26 年 4 ⽉ 1 ⽇より⾮営利徹底型⼀般社団法⼈へ移⾏しました。 筑紫医師会所属の医療機関がすぐに分かるようなシンボルマークや会員証の作 成を求める声が会員の先⽣⽅からは届いており、10 数年来の懸案事項となってい ました。 今回の法⼈移⾏に伴い、会員にもアイデアを募集 し、また印刷会社やデザイナーなどに依頼し、シン ボルマークの候補を集め、検討を続けました。 ⽇本医師会や WHO、救急⾞をはじめとする、医 学や医療、看護学、薬学、救急のシンボルには蛇の マークが使われています。 キリスト教世界では蛇は、最初の⼥性・イブを誘 惑したことから、呪われたる者、悪の化⾝あるいは 悪魔そのものであり、悪者のイメージがあります。 しかし、それ以前のギリシャやローマの世界で蛇は、 知恵を表し、その脱⽪する⽣態あるいは春先になると何処ともなく地中から這い 出してくるという習性によって、⽣命⼒や再⽣のシンボルであり、死からの復活 を象徴するものとして畏怖され、再⽣・復活・不⽼・豊穣として崇敬されていま した。 古代ギリシャの医師であり「医学の⽗」、「医聖」、「疫学の祖」などと呼ば れるヒポクラテスの全集にある「ヒポクラテスの誓い」やギリシャ神話に出てく るゼウスの息⼦アポロンと⼈間の娘コロニスの間に出来た医神アスクレピオスが 持っていた杖に絡んでいる蛇をモチーフにしたものです。 ⽇本医師会会員章(バッジ)は医学を象徴する蛇に左上の胴から尾の部分に調 剤に使⽤していた乳鉢と乳棒を図案化し、その上に⽇本医師会(JMA)の頭⽂字 を配してあります。(昭和 36 年決定)。 筑紫医師会の会員証は⽇本医師会のシンボルマークに JMA(Japan Medical association)を CMA(Chikushi Medical Association)に変更した図案が採択さ れました。 紫⾊を選んだのは、「筑紫医師会」、⽇本書紀による「筑紫」、古事記による 「竺紫(つくし)」の紫にあやかったものです。
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