NO.9 今回は補聴器のケアについておたよりします。先日、高等部のある生徒から「なぜ防 汗テープや防汗カバーをするのか?乾燥箱に補聴器を入れるのはなぜ?」という質問が ありました。基本は、補聴器をつけている時は「防汗テープや防汗カバー」、外したら 「乾燥箱に入れる」がポイントです。 補聴器を有効利用するために、夏の補聴器のケアをお願いします。 汗対策 ~まずは、汗から守る… ① 防汗テープ 本校の多くの子どもたちが利用している伸縮性のあるテープ状のものです。 伸ばしながら補聴器に巻くとテープ同士は粘着しますが、何回かは再利用も 可能で補聴器にはテープのベトベトは残りません。補聴器に汗が侵入するの を防ぐ専用のテープです。(薬局等で販売されている絆創膏の類と外見上は 似ていますが、それらは防汗することはできません。使ってしまうと、かえ って補聴器を汚してしまいます。) ② 防汗カバー <布サック> 綿でできたサックを補聴器にかぶせるものです。綿が外部からの汗を吸い取 り、補聴器内部に汗が侵入するのを防ぎます。しかし、びちょびちょの布サ ックを巻いたままにするとかえって逆効果。乾燥剤に入れる際は布サックを 補聴器から外し、補聴器から汗が発散されやすいようにしましょう。 色の濃い布サックをつけていた事例で、汗により補聴器カバーに色移りし てしまったという報告がありました。 <スーパーシールキット&リフィル> 耳かけ型補聴器にラテックスシールを貼ることで、湿気や汗侵入を防止しま す。しかし、一度中に汗が入ると発散されにくくなるのも事実。湿気が中に たまってしまう懸念があります。一日の終わりには、スーパーシールから取 り出し、補聴器を乾燥箱(器)に入れる必要はあります。 補聴器を使わない時は必ず乾燥を 汗対策は「とにかく乾燥させること」。上記の方法はあくまでも侵入を少なく する方法で、一度入ってしまった汗には逆効果です。補聴器を使わない時はと もかく乾燥させましょう。 ① 乾燥剤 お菓子などに入っているシリカゲルの再利用は避けましょう。補聴器専用 の乾燥剤を入手し、乾燥箱に入れて利用しましょう。ただし、補聴器用電池 は乾燥剤の中に入れないこと。電池の寿命が短縮してしまいます。 なお,乾燥剤の使用期間は開封して 1 ヵ月半です。 ② 補聴器用乾燥ケース 補聴器の大敵「湿気」を強力に除去する除湿剤。シリ カゲル乾燥剤とは異なり、電子レンジ等で再活性化が 可能です。 ③ クリーン・キュービック(補聴器メンテナンスクリーナー)(リオン) 補聴器は汗やほこり、耳あかなどの汚れで部品性能が低下し、本来のきこ えがえられなくなることがあります。補聴器外部の汚れは拭き取ることがで きますが、補聴器内部に入り込んだ細かいちりや湿った耳あか、汚れなどは 取り除くことができません。本装置は、補聴器内部に入り込んだ汚れを吸引 して取り除き、乾燥までの一連の保守作業行うことができます。 今年度、本校で購入してもらいました。 補聴器のお手入れに ① オバーガットキット イヤモールドや耳せんを清潔に使用するためのイヤモ ールド専用洗浄セットです。 セットになっているエア ブロワーは単品でも購入できます。 (エアブロワー:イヤモールドやチューブに付着した水滴や異物を エアーによって取り除きます。) ② イヤモールドクリーナー ティッシュペーパーや布などに少量吹きかけ、軽く拭 くだけでイヤモールドや耳あな形補聴器の汚れを除去 するクリーナーです。殺菌効果にも優れています。 ③ 補聴器クリーニングセット ブラシ,耳あかピック、チュープ・ベントクリーナー、電池ふた 開き用爪、電池取り出し用マグネット、空気電池保管スペース がコンパクトにセットされていて、補聴器の掃除が簡単にでき ます。
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