ホステス報酬と判決 - 中央経営コンサルティング

DailyCMC
〒500-8847
2008 年 7 月 23 日(水)
岐阜県岐阜市金宝町 1-3
岐阜第一生命ビル 4F
株式会社中央経営コンサルティング TEL:058-264-8858 FAX:058-264-8708
Email: [email protected]
納税者は 7 日の見解でした。税務署は権限
ホステス報酬と判決
による処分をし、これに承服しかねるとし
源泉徴収の対象
て裁判で争った事例があります。
源泉徴収という言葉から連想するのは給
平成 18 年 11 月に地裁判決があり、平成
料でしょうが、給料以外にも、税理士の報
19 年 6 月に高裁判決があり、両方とも納税
酬、医者の社保診療報酬、外交員の報酬、
者が勝訴して、判決は確定しました。
バーのホステス報酬、その他の支払いで源
泉徴収はなされます。
源泉徴収税額の計算
以下、税務署主張と裁判所判断です。
税務署の主張
5,000 円控除の趣旨は、所得税額の還付
源泉徴収税額の計算方法は、税理士報酬
手続の手間を防ぐこと、確定申告時に納付
等のように二段階税率を適用するもの、社
する税額と源泉税額とを近似させ不申告に
保報酬や司法書士報酬等のように1回に支
払われる金額から一定の金額を控除するも
よる徴収漏れ等を防止することにあるから、
その趣旨に照らして解釈すると、ホステス
のなどいくつかのパターンがあります。
の「支払金額の計算期間の日数」は、ホス
ホステス報酬については、1 回に支払わ
れる報酬額から、1 日当たり 5,000 円を控
除した額の 10%とされています。
1 日当たりの意味
法律の正式な文言は 1 日当たりではなく
テスの実際出勤日数をいうものである。
裁判所の判断
5,000 円控除には必要経費が考慮されて
いることは否定できないとしても、5,000
円の額は物価変動のあるこの 30 年間変更
「計算期間の日数」となっています。
されておらず、必要経費との間に相関関係
毎週払いだとして、出勤した 5 日分として
があるとまでは認められない。条文の「計
10 万円の報酬を支払うとしたら、
算期間の日数」を「稼働日数」とムリに読
(10 万円-5,000 円×日数)×10%
み直す必要もない。
の計算式で徴収する源泉税を計算します。
ここで日数は、5 日と 7 日と、どちらで
私の報酬は源泉徴収
しょうか。
されているけど、
裁判になった
確定申告もするのよ。
これについて税務署の見解は 5 日で、