器械運動 器械や器具を使った「技」に取り組んだり, 達成したりすることを楽しむことができる力を育てる ∼跳び箱運動の回転系の技に視点を当て∼ 小豆郡 1 主題について 社会の変化に伴い,子どもたちの遊び空間は,室外の空き地などから,しだいに室内へと変 化してきている。このことは身体を動かす遊び経験の減少につながり,現在問題となっている 体力低下の大きな要因となっている。また,積極的に運動に取り組む子どもたちとそうでない 子どもたちの二極化の傾向も指摘されている。これらのことは,小豆郡の子どもたちにおいて も同様である。 器械運動領域における跳び箱運動は,できる跳び方をより安定した動作でできるようになっ たり,できそうな跳び方を自分の力にあった場所でできるようになったりすることで楽しさや 喜びを味わうことができる運動である。しかし,跳び箱運動の中の「跳び越し」や「逆さにな る」や「回転する」といった動きは,非日常的な運動であるため,新しい技を習得しようとし てもなかなか身体操作ができにくい。また,恐怖感や苦手意識をもちやすい運動であるため, 技能レベルの差が大きい運動である。日常の中で身体を動かす遊び経験が少なくなっている児 童にとっては,なおさら苦手意識をもってしまいかねない。 そこで,全ての児童が,跳び箱運動に対し好意的に取り組み,今できる「技」がより安定し た動作でできたり,新しい「技」ができたりするようになるため,特に児童が苦手意識をもち やすい回転系の技に視点を当て研究を進めている。 2 研究の内容と方法 (1)基礎感覚を大切にする 基礎感覚(技の習得に必要な一つひとつの動きにつながる基礎的な動き)を身につけさせ ることにより,中心となる技の土台づくりをする。基礎感覚づくりを通じ,児童の様々な動 きに対する経験不足を補うことができると考え,効果的な基礎感覚づくりの動きを探る。 (2)それぞれの「技」を達成するために必要な技能やこつを明らかにする 一連の技を断片的に捉えれば,〈助走→踏み切り→第1空中局面→着手→第2空中局面→ 着地〉という動きがつながり,ひとつの技が構成されている。そして,その技を達成しよう と した場合,それぞれの動きには,必要な技能(両足で強く踏み切る。肘を伸ばして着手す る。 な ど) が求められ る。また,それらの技能を身につけるためには,こつ(踏み切りの時 は, バンッという大きな音をたてる。着手の時はぐっと力を入れて支える。など)を意識し て練 習することが考えられる。必要な技能やそれを支えるこつを明確にすることは,児童が 自己 の課題を認識したり,教師が授業づくりの工夫を考えたりする際に効果的であり,学習 内容 の系統性を捉えるうえでも大切であると考える。実践の中で技能やこつを明確にし,ま た次 の実践へと生かしていく。 (3)児童の実態に応じた授業の在り方を探る 器械運動は,児童の技能面における能力差が顕著に表れる傾向がある。そこで,児童の実 態を十分に理解したうえで,効果的な授業構成や練習の場の工夫,また発問や助言などを研 究し,児童の実態に応じた授業の在り方を探っていく。 3 研究の実践例 【平成18年度までの実践】 (1) 教材化にむけて(教材分析表:台上前転) 動 き 技 能 こ つ 助走 踏み切り 着手 ・スピード上げて ・両足で強く踏み ・肘を伸ばして手 走 り 、 最 終 局 面 は 切る。 をつく。 片足で跳ぶ。 ・ 腰 を 高 く 上 げ る。 ・タタタタタッと 速く走って、最後 は片足でポーンと 跳ぶ。 ・最後は大きく。 ・ 両 足 で 踏 み 切 る。 ・バンッと大きな 音が鳴るように踏 み切る。 ・踏み切り板の中 央で踏み切る。 【重ねたマット】 ・手をついたとき にグッと力を入れ て支える。 ・跳び箱の手前に 手をつく。 ・両手に同じよう に力をかける。 【台の上にマット】 台上での回転 着地 ・頭の後ろから順 次つけて回る。 ・膝を伸ばし大き く 、 ゆ っ た り 回 る。 ・腕の間に頭を入 れる。 ・頭の後ろをつけ て回る。 ・背骨をひとつず つゆっくりつけな がら回る。 ・つま先を伸ばす ように回る。 ・ 両 足 を そ ろ え て、軽くひざを曲 げて着地する。 【セフティーマット】 ・膝をやわらかく 曲げて着地する。 ・まっすぐ前を見 る。 【ロールマット】 練習の場 【跳び箱 並列】 【跳び箱 連結】 【跳び箱 段差をつけて】【跳び箱 斜めにして】 跳び箱マットにテープ 跳び箱の手前にゴム紐 助走路にフラフープ 低 い 跳 び 箱 (1 . 2 段 ) 手や足形、目のカード ビデオ など 【ステージから降り】 基礎感覚 【ステージへ跳び上がり】 【運動経過図】 【その他】 【ソフトボックス・跳び箱+セフティマット】 【ソフトボックス・跳び箱】 ケンパー いろいろな跳 跳び箱支持移動 前転 台上から前転下り いろいろな走 跳び越し 馬跳び 台上での前転が り 台上からの跳びおり 台上への跳び上 が り 手 押 し 車 台上から前転下り (そ の 場 . 1 歩 助 走 ) か え る の 足 う ち 倒立前転 かえるの逆立ち とび前転 かえる跳び ゆりかご 側転 とび前転 かべ倒立 (2) 授業実践と系統表の見直し ①単元名 第6学年 跳び箱運動(大きな技に挑戦しよう) ②単元の目標 台上前転やはね跳びのこつを理解し、自分の課題にあった場で、友だちと教え合ったり、補助 し合ったりして運動することができる。 ③単元について ① 同じ課題ごとにグループをつくり、練習の場を考えたり、教え合ったり、補助をし合ったり するなど、友だちとかかわり合うことを増やす。 ② 単元を通し、準備運動をかねて、台上前転やはね跳びにつながる基礎感覚づくりの運動をお こなう。 ③ オリエンテーションで友だちの技や動画を見てこつを洗い出し、そのこつを全体で交流する ことで共有化を図る。 ④ 恐怖心を緩和するためにセフティーブロックを利用したり、個々の課題を解決したりするた めに場の工夫をおこなう。 (3) 実践における手だてと効果 ① かかわり合い 同じ課題のグループで学習 を進めることにより、準備運 動の工夫、練習の場の工夫、 アドバイスや補助などが学習 が進むに連れ多く見られるよ うになった。共通の課題、共 有されたこつであるため、か かわり合いがスムーズに進ん だと考えられる。また、友だちが見てくれている、補助してくれているといった安心感があるため、 難しい技に挑戦しようとする児童も増えてきた。 ② 基礎感覚づくり 各運動の意味を教え、目的意識がもてるようにした。また、グループで 補助をし合いながら行ったり、声を掛け合いながら行ったりすることで、 楽しく取り組むことができた。毎時間継続していくことで、腕支持や反り の感覚が強化され、はね動作の習得に大きく役立ち、子どもたちは大変意 欲的に技の練習に取り組むことができた。 ③ オリエンテーション 第1時に、台上前転やはね跳びのできる児童に何度も試技をさせたり、 動画を見せたりすることで、技能やこつを意識させることができた。ま た、学習の進め方や基礎感覚を身につけさせるための準備運動、アドバ イスや補助の仕方など学習を進めていく上で必要なことの共通理解を深 めた。それにより、スムーズに学習を進めることができた。 ④ 場の工夫 場については、教師のアドバイスを参考にそれぞれのグ ループで工夫させていった。それにより、個々の課題をよ り意識したり、友だちのことを考えて場を考えたりするこ とができた。セフティマットやセフティブロックを使うこ とで、不安を感じていた児童も、抵抗感なく練習すること ができた。 (4) 系統表の見直し 今回の実践から考えると、6年生である程度の技能を身につけさせるためには、低学年からの積み重 ねが必要である。そう考えると系統的に学習をすすめていくために、系統表は必要である。現在は、回 転系を中心にすすめているが、切り返し系の技、マット運動の系統も頭に入れながらより効果的な系統 表の作成が必要である。また、跳び箱運動で教材化というものはかなり難しい部分がある。それを補う ために、系統表にあわせて 、「教材分析表」などを加えていく。 (5) 今後の実践と方向性 これまでの実践から、基礎感覚づくりの運動を取り入れることが、技の習得に必要な各技能を獲得し ていく上で大きく役立つことが分かった。また、それぞれの技の完成に必要な技能やその技能を身につ けるためのこつを明らかにすることにより、児童が自己の課題にあった場を選択し練習に取り組むこと ができた。その際、6年生では、自分たちで練習の場を考えたり、工夫したりすることも可能であるこ とが分かった。 今後は、低学年からのつながりを見るための実践や切り返し系の技の実践にも取り組んでいきたい。 -1- 【平成19年度の実践】 (1)前期実践例 ① 単元名 ② 単元の目標 ハイレベルなわざにチャレンジしよう! ・ できるわざをより上手にしたり,できそうなわざに挑戦したりして跳び箱を楽しむことができる。 ③ 時間 1 2 ・ 単元計画と授業の実際 ○回転系の技 めあて① いろいろなわざをためし てみよう。 3 ・ 4 5 ・ 6 授 ねらい・学習活動 ○オリエンテーション ・学習のねらいや進め方を理 解し,単元全体の見通しをも つ。 ・安全についての約束につい て確認する。 ・評価カードの活用の仕方に ついて理解する。 めあて② 少し努力すればできそう な回転系のわざにチャレ ンジしよう。 ・台上前転 ・首はね跳び ・頭はね跳び ○切り返し系の技 めあて① いろいろなわざをためし てみよう。 めあて② 少し努力すればできそう な切り返し系のわざにチ ャレンジしよう。 ・開脚跳び 業 の 実 際 ・単元全体を通して,準備運動として逆さ感覚,腕支持感覚などを養 うための運動を取り入れることを知らせた。 ・学習カードの使い方や自己 評価の仕方について説明し た。 ・これまで学習した技を確認 するために試技と技のこつ の確認を行った。その際, できるだけ抵抗なく挑戦で きる場づくりにつとめた。 ・これまで学習している回転系の技(台上前転)を「ゆったりと足を 伸ばして」という課題をもって取り組んだ。 ・途中,首はね跳びの展開図を用い, 助走から踏み切り,着手,第2空中 局面,着地と,一連の流れをみんな で確認し,見つけたコツを子どもた ちの言葉で確認していった。 ・その後,台上前転では,高い跳び箱 や跳び箱の段差をつけた場を選択し て取り組む児童が多く,首はね跳び では,ステージにマットを敷いた場 を選択した児童が多かった。 ・頭跳ね跳びを新しく紹介した。学習 カードに首はね跳びと同様にポイン トをまとめた。 ・「 少しがんばればできそうな技に挑戦 しよう」というめあてを立て,より 発展的な技をめざすことを提案した。 ・練 習するための場としては ,「ステー ジ に マ ッ ト 」「 縦 置 き の 跳 び 箱 」「 横 置きの跳び箱 」 「 段差をつけた跳び箱 」 「そり練習用のマット」などを用意 した。 ・台上前転を苦手とする児童はさらに 台上前転の練習をし,挑戦しようと する児童は首はね跳びや頭はね跳び などにどんどんと挑戦していくとい う2極化との傾向が見られた。ただ, 全員が台上前転ができるようになっ た。 ・授業の後半には,前時まで台上前転 に取り組んでいた児童も首はね跳びにも挑戦しようと,興味のもて る,ステージ上の場にで練習した。 ・切り返し系の技の開脚跳び,かかえ込み跳び,あお向け跳びの技の 紹介をし,場は,2連結の跳び箱,間を開けて2台の跳び箱,長マ ットを巻き付けたもの,横置きの跳び箱を準備した。 ・かかえ込み跳びの練習の中心となったのは,2台の跳び箱の間を開 けて設置するという場であったが,この場では「足をたたんで」と いう感覚がつかみにくいため,高いステージには,ロイター板をで 踏み切り,跳びのるようにした。それにより,着手のポイントが高 くなり,足をたたむ感覚をつかめたようである。 ・あお向け跳びについては,両足の踏み切りから片足の踏み切りとな ることで,なかなか踏み切りのタイミングと板への入り方がうまく いかない児童が多かった。長マットを巻いた場での練習をすること -1- ・かかえ込み跳び ・あお向け跳び 7 ○発表会 ・自分のできるようになった 技の発表会をする。 で,障害物と対峙する恐怖感は大部分取り除かれたようで,失敗し ても何度も挑戦する姿が見られた。 ・腕支持の時の姿勢が分からないという児童がいたので,デジタルカ メラで一連の流れを録画,本人に確認させるようにした。自分の動 きを見て,課題に気づいた児童は,修正するポイントを意識して練 習できた。 ・これまでかかえ込み跳びの練習をしていた児童も,あお向け跳びに 挑戦しようとする傾向が見られ ,巻いたマットで練習を進めていた 。 ・回転系,切り返し系の技の発表会 とした。その練習時間に両方を練 習したが,回転系の技をしてから 2時間の経過があったので,コツ を取り戻すまでにしばらくの時間 がかかった。 ・学習カードには,友だちの技を評 価する項目をつくって見学させた が,自分が練習するときに気をつ けてきたポイントに視点がいった ことで,漠然とした評価でなく具体的な評価ができていた。 ④ 評価の推移と実践内容 形成的評価の推移の中から次の4つを考えてみた。 ア 第1時のオリエンテーション オリエンテーションのもち方 であるが,説明に時間がかかり, 運動量は十分でなかったため児 童の評価は低い。評価カードの 使い方や学習の進め方について は学年間でもある程度統一して いくことで時間短縮が可能にな る。それにより,当該学年で取 り上げる技にひたる時間が十分 に取れるようになる。 イ 第2∼4時にかけての内容 回転系の技「台上前転」「はね跳び」に取り組んだ。児童によっては,主に台上前転の練習で終わっ た児童もいる。4年生で台上前転が体得できなかった児童に,逆さや回転の感覚を味わわせることが できたのは成果であったが,技への出会いという面からも全員に早い時期に「はね」を体験させる, 練習させることが必要であった。 ウ 第5時の「切り返し系」の出会い 評価全体が下がったのが「切り返し系」に入ったときである。かなりの児童が達成できている技で あったため,意欲面の低下が大きかったのではないかと考えられる。そういった点からも,児童の意 識としては目新しさのある「回転系の技」に,学び方もわかり,かかわり合いも多くなってきた単元 の後半に出会わせる方がよかったのではないかと思われる。 エ 第7時の発表会 成果が少し下がった理由としては,回転系の技をしてから2時間の経過があったので,こつを取り 戻すまでにしばらくの時間がかかったからではないかと考えられる。完成度が高くなっているときに 発表会をとる柔軟性も必要であると感じた。ただ,単元を通して見るポイントをおさえていったこと もあって,具体的な評価ができていた。やはり,技能だけでなく学び方の積み重ねも大切であると感じた。 -2- (2)後期実践例 こ れ ま で の 研 究 内 容 の 整 理 , そ し て さらなる効果的な練習の場や教師の言葉がけの検証をね らいとし,今年度の後期の実践では,通 常 の 研 究 授 業 は 行 わ ず , 以 下 の よ う な 方 法 で 体 育 部 員 全員による実験的な授業に取り組んだ。 【実践方法】 ・ 6年生の児童に協力してもらい,3つのグループ(膝の伸びた台上前転,はね跳び,台 上での前方倒立回転)に分かれ45分間の授業を行う。 ・ 体 育部 員も3つのグループ(1グループ5人程度)に分か れ指 導に 取り組み,効果的な練習の場や言葉がけなどの検証 を行う。 ・ 授 業後 ,児童にどのような練習に取り組んだときこつがつ かめ たか ,教師のどのような言葉がけが役にたったかなどの 振り返りをしてもらう。 【実践の検証】 取り組んだ技 効果的な練習及び場 効果的な言葉がけ ・準備運動の際に目指す動きにつながる運動を取り入れる。 ・低い位置の前転から徐々に高さを変えて取り組む。 膝の伸びた ・マ ットを重 ねた練習の 場は,幅があるため恐怖感を 台上前転 抱く児童には効果的である。 ・助 走に入る 前に膝の後 ろを叩く。膝の伸びを意識し て練習に取り組める。 など ・ス テージの 上にマット を敷き,ロイター版で踏み切 って腰を高くしてステージ上に上がる。 ・着手の前に腰を高くすることを意識させる。 はね跳び ・踏み切りの際の大きな音を意識させる。 ・ソフト跳び箱から普通の跳び箱へと練習の場を変える。 ・目指す腰の高さを具体的に示すためにゴム紐を用い, その高さまで腰を上げる練習をする。 など ・模 範のVT Rや教師の 模範演技を繰り返し見せて正 しいイメージをもたせる。 ・壁倒立の練習を取り入れる。 台上での ・腰 があまり 上がってい ない児童には片手でお腹を支 前方倒立回転 え ,片手で 肩を支える 補助,腰が上がっている児童 (ハンドスプリング) に は片手で 肩を支え, 片手で手首を持ってあげる補 助が効果的である。 ・自 分の動き をVTRに とり,それを見ることにより 動きの認知や課題把握をさせる。 など 4 「両手の間に頭の後ろをつけるといいよ。」 「背中を丸めましょう。」 「おへそを見ながら回りましょう。」 「両足で踏み切り,跳び箱より腰を高 く上げよう。」 「頭のおでこをつけるといいよ。」 「手をつく前に腰を高く上げよう。」 「腕を曲げた後に腕を伸ばして反りま しょう。」 「つま先を斜め上に思い切って突き出 そう。」 「大きな音を立てて踏み切り,腰を高 く上げましょう。」 「跳び箱の上で倒立をしよう。」 「着手の時,跳び箱を見ましょう。」 「腕をしっかりと伸ばし,突き放しま しょう。」 成果と今後の課題 (1)前期実践の成果 学習内容として身に付けさせたい感覚や動きを獲得していくうえで,目指す技につながる基 礎感覚づくりの運動やいろいろな場での練習に取り組むことが有効であることが改めて明確に なった。内容についてはもう少し検討する必要があるが,実践を通じ確かなものにしていきた い。授業においては,こつを明確にしておくことで児童が明確な課題意識をもって練習に取り 組むことができた。また,形成的授業評価を用いて実践に取り組んだが,評価カードを工夫す ることで,児童の学習の振り返りや教師の児童に対する実態把握がしやすかった。 (2)後期実践の成果 効果的な練習方法や場,また言葉がけなどの整理ができた。練習の方法や場については児童 の実態を把握し効果的に設定することが大切である。目指す技につながる類似した動きを様々 な場で経験させることは,恐怖感を取り除くことにもつながる。また言葉がけは,より具体的 なものが効果的である。特に体のどこをどうすればよいかが明確になった言葉がけは児童にと って大変分かりやすいものである。 (3)今後の課題 今後,さらに実践を積み上げていき,効果的な授業構成や練習の場また言葉がけ等を追求し ていきたい。これまでの様々な実践から得られた成果や課題また学年間の系統性を今一度整理 し,今後の実践に生かしていきたい。また,形成的授業評価を用いた授業の検証が十分にでき ていない。評価表を効果的に用い,どのようにして児童に目指す力を身に付けさせるのか授業 レベルで探っていくことも必要である。
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