川崎市立高津小学校 第6学年1組 池田 耕一先生 器械運動「跳び箱運動

川崎市立小学校体育研究会
高津支部
平成25年12月16日
No.6
12月4日(水)に高津小学校にて、川崎市立小学校体育研究会第2回授業研究会が行
われました。高津支部が今年度取り組んできました「跳び箱運動」の研究について、貴重
なご意見をたくさんいただきました。今後の研究に生かしてまいります。ありがとうござ
いました。
川崎市立高津小学校 第6学年1組 池田 耕一先生
器械運動「跳び箱運動」~あしたに向かって! 跳ぶぞ! 跳び箱!~
【講師】鈴木 和裕先生(浅田小学校校長)
司会:山室
忠敏先生(王禅寺中央小)
記録:平林
(○=参加者からの意見や質問など
亮一先生(久地小)
◆=高津支部や授業者の考え)
○ 技に関連した易しい運動が道すじの中にないが、あえて行わない意図があるのか。技の
ポイントに「腰を高く上げる」とあるので、そのためにもあったほうがよいのでは。
◆ 易しい運動を特別に行わなくても、場の設定の際に工夫することで補った。ただし、台
上前転では児童の実態によって、腰を上げる運動を個々に対応して行うようにした。
○ 指導案には映像を使って自分の跳ぶ姿を見せる手立てあっ
たが、今日の授業の中では見られなかった。めあてをもた
せるためにも効果的なのではないか。
○ 技のポイントが学習カードや掲示物などに整理されている
ので、子どもたち同士の見合いや教え合いがもっとあって
もよかったのでは。6年生として、どこまで見合い教え合
いができていればいいのか。
◆ 「着地を3秒止まる」をキーワードにして、着地のための着手、そのための踏み切り…
というように着地にこだわってきた。そうしてきたことで、映像よりも友達からの声で
伝える様子が見られた。子どもたちの必要感もまだ感じられなかった。教室では全員に
イメージをもたせるために、着手・突き放し・着地などのポイントについて、映像を見
て確認をした。
○ 「着地を大切に」という点は共感できるが、実際の様子は
着地の際に前に突っ込む感じになっていた。カラーコーン
に付いていたイラストの位置が低いのでは。
○ 「もう少しでできる技」についてどのようにとらえている
のか。子どもたち自身についてもどうなのか。また、
「手を
○
○
◆
◆
◆
前に出して」という言葉かけが多かったのはなぜなのか。
子どもたちは自分自身への評価がもっとあると、動きが高まっていくのではないか。
見られることでポイントを意識するのでは。
場の設定については、跳ぶ方向が交差するところがあった。着地の場所が様々だと、
教師が把握しきれないのではないか。
「壁を見る」「胸を張る」という言葉も考えにはあったが、それよりも手を前に出すこ
とを子どもたちに意識させたかった。
⑧の場では、「手を突き放す」ことができるように、言葉かけを中心に行った。他の場
では、基本的には易しい場で跳べるようにした。
跳んでくる方向で、その子がどんなめあてをもっているかがわかるように、交互になる
ような場の設定にした。
○ 着地にこだわっているように指導案からは読み取れるが、授業の中からはあまり伝わ
ってこなかった。手応えはどうなのか。
○ 「安心」という言葉のとらえ方はどうなっているのか。
「できる技」から入るというが、
「子どもができる」というのと「教師の目から見てできる」とでは違うのでは。
○ 「場を選ぶ」だけでは不十分なのでは。
◆ 基本→発展の流れだと、全く跳べない子はスタートできない。単元前半は「どの子も安
心して跳べる」ところから始め、後半に「自分ができる技、跳べる技」といったように
した。
◆ 見合う視点を学習カードなどで整理してあるので、ポイントをもっとしぼって「めあて」
をもたせるのも効果的かもしれない。今後、支部で検討していきたい。
○技のポイントの伝え方は。子どもたちがポイントの必要感があるか。
◆ 「トン、パン、ピタ」の場面から授業に入ってしまったので、一連のつながりがイメー
ジできなかったかもしれない。
<指導講評:鈴木
和裕先生(浅田小学校校長)>
・ 「挑戦」する意欲が高い子どもたちだった。場の工夫や技の伝え方の工夫などもあ
るが、まずは学習する姿勢が一番である。子どもたちは真剣によく取り組んでいた。
・ 「できた」
「できない」だけでなく、
「着地をしっかりするために、膝に強く力を入
れた」というような、自分を評価する「目」を育てる指導の必要性がある。
・ 「どんな着地をするの?」
「今はどんなめあてなの?」というように、
「めあて」と
「活動」を子どもに確認する言葉かけも有効である。
・ 場については、やはり着地のイラストの位置は低かった。
・ 「安心」→「挑戦」については、子どもが価値観をもって取り組むことができてい
なかった。それぞれの意図を、子どもがきちんと理解した上で取り組めたらよかっ
たのでは。
担当:山本 直毅(新作小) 文責:池田 耕一(高津小)