理事の役割 1 組合員参画 組合員とJAとの パイプ役 組合員の意見を 反映させ、方針 を伝える JA運動・組 合員のリーダ ーとして役割 地 域 の組 合 員 活 動のリーダー 地域のまとめ役 地域づくり JA役員の特質 事業・経営管 理者としての 役割 コンプライア ンス 地域のリーダ ーとしての役 割 地域の独自性とJAの全体性とを調和さ せる。総論賛成各論反対にならないよう に。地域エゴにならないように JAの機関 必要/ 常時/ 任意 臨時 2 機能 合議/ 単独 総会 必要 常設 最高意思決定機関 合議 総代会 任意 常設 意思決定機関 合議 理事会 必要 常設 業務執行に関する意思決定 合議 代表理 事 必要 常設 代表機関・業務執行機関 単独 常設 監査機関(場合によって代 表機関 単独 監事 必要 注)総代会は任意の機関で、総代制を取り入れても、必要常設機関である総会は存在しま す。 総代会は、総会の機能を代理して行うことができますが、組合の開催、合併については、総 代会だけでは成立せず、組合員の請求があれば総会での議決が必要となる JAと理事と代表理事との関係 JA(組合員) 組合運営の 委任契約 理事会 理事 業務の一部委任 契約 代表理事 業務執行理事 組合を代表す る 第三者(JAとの取引業者等) 3 監事と理事会(監査と監督) 理事は理事会を構成し、会議体と して、代表理事の職務を監督する。 理事と代表理事とは上下関係。理 事が代表理事を監督する 理事 理事 代表理事 必要・常設・単独機関⇒各人が独立した機関 理事の職務執行について業務と会計の面から監査する。 適法性監査+限られた事項についてのみ妥当性監査 理事と監事は対等関係 理事 監事 監査 監督 理事会 4 監事 監事 ①調査権限:業務・財産調査権、総会提出議案の調査・報告権限、理事会への出席・意見陳 述義務 ②報告権限:監査報告の作成、理事会への報告義務(理事の不正行為や法令定款違反) ③是正権限:理事の違法行為の差止請求、組合代表権(組合と理事との争議の場合) 理事の義務と理事会の役割 理事会に出席し、意見を述べ、 責任ある意思決定に参画する ことが理事の最大の役割 理事会 委任 契約 非常勤理事 単なる批判や問題点の指摘では なく、建設的な意見を 理事会の決定(業務執行の 意思決定)に従って、日常の 業務を行う 業務執行理事 代表理事 善管注意義務 (民法644条) 5 総ての理事で構成する合議体・必須機関 (法32条1・2項) ① 理事会の招集権:すべての理事にある(一般的に は組合長) ② 代理人は認められない ③ 書面だけ、持ち回り議決は駄目 ④ 理事会の議決、過半数の出席で、出席理事の過 半数で決定 ⑤ 利害関係を有する理事はその議決に加われない ⑥ 議事録に反対した記録がないと賛成したことにな る 他業態の理事と同様な水準で善良な管理者の 注意を持って職務に当たる 理事の義務 忠実義務 理事会 に出席 (農協法35条) 【①業務執行の決定】 総代会で決定された事業方針・計画に基づく業 務執行に関する意思の決定 【②理事の職務執行 の監督】 (主として代表理事が独断専行やJAに不利益 な取引をすすめないように監視) (あわせて各理事の義務違反について監視) 理事会の 役割 (法32条3項) JAの利益のために、法令・定款・総会決議等を 遵守し、個人の利益を優先させてはならない 理事の役割と義務 理事の役割 (農協法32 条) 理事会を構 成し 6 JAの 業務執行の決定 理事会に上程された案件の是非を当事者 責任をもって判断し決定する 他の理事の 職務執行の監督 特定の理事による不適切な業務執行の防 止⇒必要な場合には理事会を招集する 【農協法】第32条 組合は、理事会を置かなければならない。/2 理事会は、すべての理事で組織する。 3 理事会は、組合の業務執行を決し、理事の職務の執行を監督する。 善管注意義務 (民法644条) 他業態の理事と同様な水準で善良な管理者の注意を持って 職務に当たる 理事の義務 忠実義務 (農協法35条) 運営を承諾 JA 理事 運営を委任 JAの利益のために、法令・定款・総会決議等を遵守し、個人 の利益を優先させてはならない 第35条の2 理事は、法令、法令に基づいてする行政庁の処分、定款等及び総会 の決議を遵守し、組合のため忠実にその職務を遂行しなければならない。 【農協法】第30条の3 組合と役員との関係は、委任に関する規定に従う。 【民法】(委任) 第643条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方 がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。 (受任者の注意義務) 第644条 受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務 を処理する義務を負う。 理事会の役割 理事会 単なる批判や問題点の指 摘ではなく、建設的な意見 を 理事会の決定(業務執行 の意思決定)に従って、日 常の業務を行う 理事会の 2つの役割 (法32条3項) 総ての理事で構成する合議体 必須機関(法32条1・2項) 非常勤理事 委任契約 理事会に出席し、意見を 述べ、責任ある意思決定 に参画することが理事の 最大の役割 7 業務執行理事 代表理事 ① 理事会の招集権:すべての理事にあ る(一般的には組合長) ② 代理人は認められない ③ 書面だけ、持ち回り議決は駄目 ④ 理事会の議決、過半数の出席で、出 席理事の過半数で決定 ⑤ 利害関係を有する理事はその議決 に加われない ⑥ 議事録に反対した記録がないと賛成 したことになる 【①業務執行の決定】 (総代会で決定された事業方針・計画に基づく業務執行に関する意思の決定) 【②理事の職務執行の監督】 (主として代表理事が独断専行やJAに不利益な取引をすすめないように監視) (あわせて各理事の義務違反について監視) 理事の責任 対JA 8 一般的責任(契約責任:民法415=農協法33 条2項) 一般的責任(不法行為責任:民法709条のみ) 第三者との関係はJAであり、JAが責任を負 う。しかし理事の不法行為により、第三者に損害 を与え、JAが責任を負うことによりJAに損害 を与えた場合には理事がJAに対して責任を負う 理事の 責任 対第三者 特別の責任(第三者保護のための特別法定責任: 農協法33条3項・4項) 不法行為でなくても、悪質かつ重大な過失が理 事にあり、第三者に損害を与えた場合は、当該理 事が、第三者に対して直接賠償の責任を負う 悪質かつ重大な過失 不法行為でなくても 役員の損賠賠償責任 9 役員の損害賠償責任(法35条の6) JAに対する 損害賠償責任 (間接責任) 第三者に対する 損害賠償責任 (直接責任) 役員の ①過失責任を伴う ②任務懈怠があり、 ③JAが損害賠償を支払う場合には、 その役人はJAに対して損賠賠償責 任を負う 1の例外として、悪意または重大な 過失によって第三者に損害を与えた 場合には、役員は、第三者に対して 直接損賠賠償責任を負う 理事会の決定に基づく行為であった場 合には、賛成した役員全委員が対象 (連帯責任) 任務懈怠=任務を怠ったとき ①法定定款(本人又は派JAの行為 が)に違反する行為 ②役員の義務に違反する行為 1.財務諸表の重要事項に虚偽の記載や登記・ 公告を行なった理事 2.監査報告の重要な事項に虚偽の記載をした 監事 1.JAに支払い能力がないこと知りながら、取引 先に融資をさせ損害を与えた場合 2.役員の重大な過失による放漫経営によってJ Aが破綻し、JA債権者に損害を与えた場合 【農協法】第35条の6 役員は、その任務を怠つたときは、組合に対し、これによつて生じた損害を賠償する責任を負う。 2 前項の責任の原因となつた行為が理事会の決議に基づき行われたときは、その決議に賛成した理事は、その行為を したものとみなす。 8 役員がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があつたときは、当該役員は、これによつて第三者に生じた損害 を賠償する責任を負う。 理事の責任 10 民事責任 (損害賠償) 法的責任 刑事責任 (刑罰) 行政責任 (行政罰) 責任 行政刑罰 (懲役・禁固・罰金) 行政上の秩序罰 (過料) 道義的責任 経営判断の原則と善良なる管理者 善意な行為によって、組合に損害を 与える場合は、経営判断の原則によ り、法律的な責任は発生しない。(道 義的責任は場合場合) 経営判断の原則 契約=義務の発生 ①故意・過 失により② 違反 任務を怠って=任務懈怠 故意=債務不履行を認識しながら、 あえてする 過失=不注意で、債務不履行を認識 していない(故意ではない) 理事の義務に示す、一般的な義務と個別的な義務 義務=「しなければならない=作為義務」と 「してはならない=不作為義務」 11 民法第415条 債務者がその 債務の本旨に従った履行をし ないときは、債権者は、これに よって生じた損害の賠償を請 求することができる。 ③損害=責任の発生 債務不履行によ る損害賠償責任 義務が先行し、 義務を果たさな かった時に始め て責任が発生す る 経営判断の原則 12 《アメリカの判例》 取締役の判断が誠実性・合理性をある程度確保する一定の要件の下に行われ てた場合は、裁判所が判断の当否につき、事後的に介入し、注意義務違反とし て取締役の責任を直ちに問うべきではない 《経営判断の原則の適用要件(日本版)》 ①十分な情報を集め経営常識からみて合理的かつ最善と思う根拠のある判断 であること ②経営者の個人的利益関係に基づいて判断されていないこと ③その判断に基づく業務執行が具体的な法令・定款に違反していないこと 《日本の裁判判例 H5・9・16》 ①当該判断をするために、当時の状況に照らして合理的だと思われる程度に情 報収集・検査・検討等をしていたかどうか(経営判断の過程) ②取締役としての通常の能力・見識を有する者の立場からみて、当該判断が当 時の状況に照らし、明らかに不合理ではないか(経営判断の内容) 職員の行為とJAの責任 13 故意・過失による契約違反又は不法行為 JA職員 使用者責任 組合員・第三者 損害賠償 損賠賠償 不法行為が あった場合 JA JA職員 信義則上相当と認められる限度内で使用者 に対して損害の賠償又は求償の請求⇒請 求権には職権の乱用の制限あり (不法行為による損害賠償)第709条 故意又は過失によって 他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これ によって生じた損害を賠償する責任を負う。 (使用者等の責任)第715条 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について 第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督につい て相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。 2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。 3 前2項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。 まとめ JA(組合員) 組合運営の 委任契約 理事会 業務の一部委 任契約 代表理事 業務執行理事 組合を代表す る 第三者 ○理事の義務 ①善管注意義務②忠実義務③守秘義務④報告義務を負う 契約責任→債務不履行=賠償責任 過失により(過失責任)義務を怠り(任務懈怠)、JAに損害を与 えれば債務不履行としてJAに対して連帯して損害賠償を負う ○理事会の責務 ①業務執行決定義務 協同組合の理念・法令・定款遵守、社会的責任に照らし、妥当 な決定を行う義務がある。 ② 監督義務 代表理事、業務執行理事が適正に執行しているか監督する義 務がある ③ 回避義務 任務違反・不法行為があることを知ったときその行為を阻止す る義務がある 任務懈怠により第三者に損害を与えればJAが一義的にその 責を負うが 不法行為により第三者に損害を与えれば賠償当該理事も責任 を負う。(不法行為責任) 職務を行うにあたり悪意又は重大な過失があった場合には、 第三者に対しても連帯して損害を賠償する(特別法定責任) ※JAの財産上の損害を与えた場合には背任罪(刑法)。業務上の横領罪が適用。他に行政上の責任が問われる。 また、別途道義的責任が問われる 損害賠償責任︵ 民事︶ 理事 14
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