キアシシギ

キアシシギ
ホンデュラスのカリブ海に面したテラのホテルはアメリカンスタイル
のリゾートホテルでした。1棟、1棟独立した高床の大型コテージが碁盤
目状に配置されていました。海側はプライベートビーチのようで、広々と
した白い砂浜があり、カリブの海の青を引き立てて美しく、危うく「ヒェ
ー」と奇声を発するところでした。コテージときたらセミダブルのゆった
りしたベッドが2台ずつ配置されたバス、トイレ室つきの寝室が2部屋左
右対象に配置され、天井の高い居間がバカ広く、8畳 2くらいもあり、8
∼10人で囲むことができる食卓テーブルと、くつろぐための大型応接セ
ット状のソファーを配置しても、まだ余裕たっぷりなのであります。キッ
チンもありこれも我が家のそれの2倍は広く、オーブンつきの電気加熱の
調理台には、大小4つも加熱台がありました。冷蔵庫も大型で立派なもの
です。レストランにはシーフードメニューもあります。こんな宿なら何日
でも居たいと思わせるものでした。もともとはアメリカのバナナ会社のゲ
ストハウスらしいのです。重役達が大切なお得意先を接待する施設だった
とすると、その
け加減は半端なものではなかったことがいやでも分から
せられました。しかしですよ、料金は積丹の民宿並なのであります。ホン
デュラスツアーを企画する場合、まず第一に推薦したい場所であります。
ご満足いただけることを保証いたします。
例によって、翌朝は暗いうちに目覚めて夜明けを待ちました。すぐ近く
の樹冠をねぐらにしている鳥達が騒ぎはじめました。間もなくしらじらし
てくると見込みまして、海岸に出ました。波打ち際を歩いていますと暗闇
の砂浜にヂトリの群れが走っていました。私をいやがって闇の中に飛び去
りました。小さな川が注ぎ込むあたりに一羽のキアシシギがたたずんでい
ました。ドバトくらいの大きさでした。彼も夜明けを待っているようでし
た。イソシギも近くでちょろちょろしているのですが、こいつは豊平川で
もお馴染みなので無視です。だんだん明るくなってきまして撮影した写真
をごらん下さい。体の具合でも悪いのか飛び去るでもなく30分ちかくも
同じ場所にいてくれました。
明るくなりますと海浜の草叢は小鳥達の
場なので賑わい始めます。こ
れが目当てでした。いろいろな小鳥がいれかわり、たちかわり現れて双眼
鏡を向けてピントをあわせるのが忙しいのです。小鳥達は動きが速いので
確認する暇をいただけないのです。草原性の小鳥達数種類を見たのですが、
画像で同定できる自信はありませんでした。
ここは当初2泊の予定でしたが、往路で朝食に立ち寄りましたヨホア湖
にあまりにも魅力ある水鳥達がおりましたので、私が無理なリクエストを
しましてヨホア湖1泊に変更していただきました。それはそれでモットモ
ットにも会えましたので満足でした。
植林の別の候補地ランセテアはこのホテルのすぐ近くなのです。その間
にゴルフ場もあり、レクリエーション資源が豊でありました。チェックア
ウトをしてくれる酒井さんと佐野さんを待ちながら、ふと空を見上げます
とペリカン 4 羽が高度をとる旋回飛行をしていました。どこかに移動する
つもりのようでした。