エグゼクティブ・サマリ バイト・キャッシングとは ネットワーク

テクノロジー概要: バイト・キャッシング
z エグゼクティブ・サマリ
IT 組織は、Blue Coat ProxySG アプライアンスに搭載の MACH5 テクノロジーの WAN 最適化を実装することで、インター
ネット・ゲートウェイの近くや支店/拠点、データ・センタ、さらには個別のエンド・ポイントに至るまで、分散型環境の
あらゆるユーザーに対するビジネス・アプリケーションの配信を加速化しながら保護します。さらに、MACH5 WAN 最適
化フレームワークに不可欠なバイト・キャッシング機能をネットワーク全体に実装することにより、ユーザーのパフォー
マンスを向上させながらコストも削減でき、生産性向上と利益増大を実現します。
バイト・キャッシングとは
バイト・キャッシングは、辞書圧縮、ネットワーク・シーケンス・キャッシング、さらには透過的なデータ整理など、さまざまな名称で知ら
れる技術です。名称はさまざまですが、バイト・キャッシングは、アプリケーション・トラフィックにおける反復的な生データを短いトーク
ンに置き換えてからネットワークで転送する技術です。バイト・キャッシングはプロトコルに依存しないため、クライアントとサーバーに対
し完全に透過的で、あらゆる TCP トラフィックに対応します。
ネットワークにバイト・キャッシングを導入すべき理由
バイト・キャッシングは、ネットワークの WAN 使用率を効果的に最適化しながら、エンド・ユーザーへのパフォーマンスを向上させる、ブ
ルーコートの MACH5 テクノロジーの主要機能です。すべての TCP トラフィックに対応し、プロトコルにも依存しないため、バイト・キャッ
シングはネットワーク上を経由するどのようなアプリケーション・データに対しても効果を発揮します。E メール・サービスやファイル・サー
ビスなどのビジネス・クリティカルなアプリケーションにアクセスするネットワークのユーザーは、バイト・キャッシングの導入によるレス
ポンス・タイムの大幅な短縮を享受できます。バックアップやデータ・センタ間のディスク同期をはじめとする広い帯域幅を使用するアプリ
ケーションについても、帯域幅の使用率を大幅に削減できます。
リモート・サイトからアクセスするユーザーがいる場合、または WAN 経由でのアクセスが必要な集中型サーバーを設置している場合など、
WAN 上で送受信されるデータ量を最小化することで、消費する帯域幅を削減できるだけでなく、WAN 回線の輻輳による遅延の影響を軽減す
ることができます。バイト・キャッシングでのトークンや圧縮によるデータの最小化によって、レスポンス・タイムが短縮されるため、エン
ド・ユーザーの作業時間が増加し、アプリケーションに対する待ち時間が短縮された、より生産性の高い環境を実現できます。
バイト・キャッシングの仕組み
バイト・キャッシングを行うには、まず、通信を行う両 ProxySG アプライアンスで、バイト・キャッシュ辞書にデータを投入します。以前
に一度も受け取ったことがないアプリケーション・データを受け取ると、ローカルの ProxySG アプライアンスが、そのデータ・ストリーム
に固有の識別子、いわゆるトークンを割り当てて、それをローカルのバイト・キャッシュ辞書に投入します。次に、元データを Gzip で圧縮
し、それをリモートの ProxySG アプライアンスに送信すると、そこで同じバイト・キャッシュ辞書が作成されます。バイト・キャッシュ辞
書へのデータ投入開始後、ローカルの ProxySG アプライアンスから送信されたすべてのトラフィックに対してバイト・キャッシングが実行
されます。データ・シーケンスが、ローカルの ProxySG アプライアンスのバイト・キャッシュ辞書にすでに存在することが確認された場合、
データはそのまま送信されず、代わりにそのデータを表すトークンが WAN を経由して ProxySG アプライアンスに送信されます。トークンを
受信した ProxySG アプライアンスは、自身のバイト・キャッシュ辞書を使用して、トークンに対応するデータ・パターンを判別します。そ
して、そのデータを元の形式に戻して、アプリケーションまたはユーザーに渡します。両 ProxySG アプライアンスでバイト・キャッシュ辞
書にデータが投入されると、バイト・キャッシングは双方向で行われます。同一のバイト・キャッシュ辞書トークンは、要求されたデータと
登録または保存されたデータの双方に対して利用できます。
テクノロジー概要: バイト・キャッシング
例1
ここでは、複数のリモート・ユーザーが、WAN を介してファイル・サーバーに置かれた Microsoft Word ドキュメントを継続的に編集する例
をとります。最初のユーザーがファイルを要求すると、WAN の両側に配置された ProxySG アプライアンスのそれぞれのバイト・キャッシュ
辞書にファイルの全データが投入されます。そのユーザーがファイルを編集してファイル・サーバーに保存すると、ローカルの ProxySG ア
プライアンスでは、以前に受信したデータ部分を検出して、そのデータを表す 1 つまたは複数のトークンを送信します。このトークンと編集
された箇所のみが、リモートの ProxySG アプライアンスに送信されます。その後、別のユーザーがファイルの要求、編集、保存を行うたび
に、両アプライアンスでドキュメントの大部分がトークンで置き換えられるため、結果的に帯域幅の節約とユーザーへのレスポンス・タイム
の短縮を図れます。
例2
ここでは、以下のイベントが実行される例をとります。
-> ユーザーA からユーザーB へ、MS Word ドキュメントが
E メールの添付ファイルとして送信されます(MAPI)。
-> ユーザーB は、その MS Word ドキュメントをファイル・
サーバーに保存します(CIFS)。
-> ユーザーC は、SharePoint を使用して、その MS Word
ドキュメントにアクセスします(HTTPS)。
この例は、バイト・キャッシングがプロトコルに依存しないことを示すものです。ドキュメントにアクセスするために 3 つの異なるプロトコ
ルを使用していますが、オブジェクトを構成する生データは同一であるため、2 度目と 3 度目のアクセスではトークンのみが送信されます。
ブルーコート・アプライアンスの特長
SSL 最適化
多くのベンダがあらゆるタイプのアプリケーションに対してバイト・キャッシングを使用できるとうたう中、内部および外部の SSL アプ
リケーションを加速化し最適化できるのは、ブルーコートの MACH5 ソリューションだけです。暗号化は、データを隠すために設計され
た技術であるため、バイト・キャッシングを暗号化データに適用しても、一致するパターンが検出できず、効果がないことは明らかです。
しかし、Blue Coat MACH5 では、SSL 接続を終端させ、そのトラフィックを復号化/解読できるため、セキュアなアプリケーションに対
してもバイト・キャッシングを効果的に適用できます。セキュアな(HTTPS) Web アプリケーションの利用がますます増える中、SSL 最
適化は、あらゆる組織の WAN 最適化プロジェクトにとって不可欠な機能となっています。
双方向バイト・キャッシング
ブルーコート・アプライアンスのバイト・キャッシングは双方向に実施されます。つまり、取得したファイルだけでなく、登録または保
存したファイルに対しても同じトークンを使用できるため、元データを両方向に送信する必要はありません。一旦、バイト・キャッシュ
辞書にデータが投入されると、どちらの方向のデータにも自動的に適用されます。
ストリームベースのバイト・キャッシング
ブルーコート・アプライアンスのバイト・キャッシングは、パケットベースではなく、ストリームベースです。ストリームベースのバイ
ト・キャッシングは、パケットベースよりも高い圧縮率を実現します。
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