研究プロトコール 研究責任者 岡山済生会総合病院 画像診断科 中川

研究プロトコール
研究責任者
岡山済生会総合病院 画像診断科
中川 潤一
共同研究者
岡山済生会総合病院 画像診断科
西山 徳深
研究タイトル
頭頸部 CT angiography における Spiral flowdual tube の有用性
目的
生理食塩水のチューブ内乱流を形成する事で造影剤の運搬効率の向上を可能にした Spiral
flowdual tube が当院に導入された。今回我々は、頭頸部 CT angiography において Spiral
flowdual tube を用いる事により、診断に必要とされる動脈の CT 値を担保しつつ鎖骨下静
脈に停滞する造影剤の後押しに効果が得られているのではないかと考えた。
本研究の目的は、頭頸部 CT angiography において、Spiral flowdual tube を用いて生理食
塩水の後押しを行った際の臨床的有用性について検討することである。
方法
対象は Spiral flowdual tube を用いた 50 症例を A 群、以前使用していた dual 用延長チ
ューブを用いた 50 症例を B 群に分類したものとする。頭頸部 CT angiography を撮像して
取得したデータよりワークステーション:ZAIOSTATION2 を用いて鎖骨下静脈を 3D 処理
して作成し、100HU・300HU・500HU の閾値別に造影剤の体積を算出する。また頭部か
ら頸部までの動脈の測定点を 11 か所指定し、ROI の大きさは動脈径の 80%とし、CT 値を
測定する。そして、A 群と B 群の鎖骨下静脈の体積と動脈の CT 値をそれぞれt検定する。
撮像方法
CT 装置は東芝社製 Aquilion 64 列を用い、インジェクターは根本杏林堂の DUALSHOTGX
を使用して頭頸部 CT angiography を撮像する。造影剤量は 23mgI/kg/sec とし、注入方法
は 1 段注入(造影剤)+同時可変注入法(造影剤と生理食塩水のクロス注入法)+1 段注入
(生理食塩水)で頭尾方向に撮像する。
画像再構成方法
Matrix:512×512
DesplayFOV:210mm Clinical FOV:S
再構成スライス厚:0.5mm 再構成間隔 0.3mm
再構成関数:FC43 量子ノイズ除去フィルタ:QDS+ Boost3D
期待される結果
頭頸部 CT angiography において、診断に必要とされる動脈の CT 値を担保しつつ鎖骨下静
脈に停滞する造影剤を低減する事ができ、臨床的に有用であると考えられる。
研究予定期間
当院委員会承認後~2015 年 10 月 31 日
(データ収集対象期間:西暦 2014 年 4 月 1 日
~西暦 2015 年 9 月 30 日
解析期間:西暦 2015 年 10 月 1 日 ~西暦 2015 年 10 月 31 日)
同意の取得
対象者が研究の参加を拒否できるよう、当院ホームページ上にて研究情報を公開する。
研究結果の公表
患者の個人情報を伏せた上で、学会・雑誌等での公表を行う。