伊方原発の再稼働に反対する意見書(案)

伊方原発の再稼働に反対する意見書(案)
東京電力は、世論の反対を押し切って関西電力大飯原発を再稼働させた。東京電力福島第
一原発事故の原因も定かではなく、被災者は仮設住宅に押し込められ、事故前の生活を奪わ
れたままである。原発事故を防ぐための新安全基準も、いまだ暫定である。この状況での再
稼働は許されない。
特に、四国電力の伊方原発においては、新た活断層の存在が指摘される中での再稼働を断
じて許すわけにはいかない。伊方原発は3号炉においてプルトニウムを燃料とするプルサー
マル発電が行われており、MOX 燃料自体の強毒性や制御棒が効きにくくなるなどの安全上
不利な特性がある。さらに、高燃焼度燃料である「ステップ2燃料」が使用され、この二つ
が併用されることにより、双方の危険性が重複するという他の原発にもましての危険性を持
つものである。このほかにも老朽化に伴う金属疲労・腐食や応力腐食割れ、中性子照射脆化、
加圧衝撃による機器の脆弱性など、さまざまな危険性が指摘されている。
また、伊方原発の沖合6kmには中央構造線断層帯が走っており、断層帯につながる破砕
帯等についての調査分析が求められる。既に政府の地震調査会でも「石鎚山脈北縁西部の川
上断層から伊予灘の佐田岬北西沖に至る区間が活動すると、M8クラスの地震発生があり得
る」ことが指摘されている。このような状況下での原発再稼働は中止すべきである。
福島第一原発事故による放射能汚染状況を地図上で確認すると、その濃度は単純に同心円
状で拡散するものではないことが明白となっており、風向きや雨等の気象条件によっては伊
方原発からの放射能の拡散は間違いなく大分県にも大きな被害を及ぼすこととなる。
よって、国会及び政府においては、伊方原発の再稼働を認めないよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成24年
月
日
中津市議会
衆議院議長
横路
孝弘
様
参議院議長
内閣総理大臣
経済産業大臣
平田
野田
枝野
健二
佳彦
幸男
様
様
様