Passport, please!

第 95 号 2013.12.24(土)
発行
教職教育センター
Passport, please!
外国語学部教授
並松
善秋
文部科学省が、小学校での英語教科化を進め、英語教員の英語能力を公表するという話(平成25
年12月13日読売新聞)が報じられています。これには賛否両論あるわけですが、政治の世界では
与党多数の中で、いかに国会前で反対デモを繰り返しても、ほとんど修正がなされずに原案が通り、
実行に移されていくことになるでしょうし、地方自治といえども、狭い日本、全国横並びで教育が行
われるだろうことは容易に推測できます。
さて、上記の方向は、反対意見がかき消されるほど、世の保護者等からは歓迎・期待されている観
があります。「グローバル化への対応に早期英語教育は欠かせない」「早く始めたら皆がよくできるよ
うになる」
「先生の英語力が格別優れていれば子どもたちの英語力も伸びる」「長く留学をした先生か
ら学べば子どもは英語が話せるようになる」
「海外の大学で TESOL を学んだ先生に教えてもらえば皆
が楽しく英語を身に付けることができる」「外国人の先生から生の英語を学べば英語力は伸びる」「日
本人がつくった教科書や辞書を使わず、文法を学ぶことを少なくすれば英語が使えるようになる」
・・・
英語が話せればいいのに。英語で映画が楽しめればいいのに。テストで英語がよくできて大学入試に
楽々パスできればいいのに・・・と「夢」みている人たちには、
「夢のような」素敵な将来設計図が目
の前に示されているように思えます。私も、できれば、そのような夢実現の日がすべての人に訪れる
日が本当にくればいいのにとは思います。
先日たまたまテレビを見ていると、上記のような流れに対して、かつてイギリスで活躍し現在日本
の大学で教えている経済学者が、反対の考えを述べておられて、一瞬意外な思いを持ちましたが、氏
の慧眼に拍手を送りました。
町中の医院の看板に、当院の医師は○○大学医学博士という表記がなされないのはなぜなのでしょ
う。これまで、
「あなたの子どもの英語担当の先生」は英検○級取得者ということが公表されてこなか
ったのはなぜでしょう。村や町に医師が一人しかいないというような昔と違い、わが国は豊かになり、
医師を選ぶ、学校を選ぶ、教師を選ぶことができるようにはなりましたが、それは万人に当てはまる
ものではありません。自分で自由に選べることは素晴らしいことではありますが、100%の治癒や
成功が保障されてはいません。
さまざまな人の経験談では、
「たまたま出会った先生」によって啓発されたとか、救われた、認めら
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れた、力を授けられたということが多い。ハーバード大学卒や英検1級取得の先生に教えられると、
生徒と先生との素晴らしい遭遇の確率が上がるかも知れないし、必ずしも上がらないかも知れません。
賢明な人なら容易にその答えを推測できるでしょう。
いずれにしましても、関西外大で学んでいる英語科教員志望者の皆さん、英米へ留学するしないに
かかわらず英検準1級取得や TOEFL(iBT)の高得点獲得を卒業までに済ませておきましょう。英語
教師の世界に入る「パスポート」として扱われる限り、制度に異を唱えて反論や抵抗を続けるエネル
ギーよりも、早々と最低限の関門は通過して、自分が理想とする英語教育の実践やさまざまな教育実
践に、持てる力を注ぐことをお勧めします。目に見える形での英語力も蓄えて、生徒たちに堂々とぶ
つかっていきたいものです。
Passport,please! と言われれば、にこやかに Here it is.とそれを見せたいものです。
教員採用試験
祝報 第 3 弾
最終合格者の喜びの声(その3)
【合格体験記】
青柳 健人 さん
大阪府 中学校 英語科 合格
外国語学部 英米語学科 4回生
〜Be positive and active!〜
今回私は大阪府中学校英語教員として採用試験に合格しました。
この大学4年間というのは人生で最も忙しく、充実していました。振り返ってみても本当に両
親、友達、教授の方々の協力があってだと思います。合格した私ですがこれから採用試験を控え
る後輩にアドバイスとして大きく3点あげたいと思います。
1. 仲間を増やす
2. 自分を客観的に見ること
3. メリハリをつけ効率よく
高校時代から「受験は団体戦」と言われてきました。面接練習でも友人の教育観や意見が参考
になりました。何より自分の強みや苦手なところが見えてきます。それを面接ノートにまとめる
ことができると面接だけでなく人間としてもう1段階成長できると思います。客観的に自分を見
てくれる人がいるのはありがたく、心強いことだと思います。
勉強面に関しては人それぞれだと思いますが1番は自分にあった勉強法を早期から確立し、効
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率を良くすることです。春休みは教職教養を終わらせる!教育実習中は実習に専念する!遊ぶと
きは遊ぶ!というメリハリが大事だと思います。分かってくれば勉強が楽しくなってきますよ!
まとめとして何事にも全力ということです。サークル活動、アルバイト、留学、ボランティア
活動を私は全力で楽しみました。目の前のことを全力で頑張れば必ず何か見えてくるものがあり
ます。人間は失敗して初めて成長できます。今は恥を捨てて自分をもう1度見つめ直してくださ
い。そうすれば秋には合格、翌年の春からは教壇に立てる日が必ず来ます!
Be positive and active!
竹田 緑 さん
愛媛県・大阪府 中学校 英語科 合格
外国語学部 英米語学科 4回生
~一般教養・教職教養について~
教員採用試験の問題の中で確実に高得点を狙えるものが教職教養だと思います。私の場合勉強
を始めたのが少し遅かったため、特に教職教養に力をいれていました。まず、教育史と教育心理
学にでてくる著名な教育論者は、一人ひとり、名前と著作物、キーワードをまとめ、重要な教育
法規は法律名ごとにノートにまとめました。愛媛の試験に関しては、このノートが、かなり役立
ちました。このノートと共に、勉強面で使ったのは携帯の録音機能です。自分で教育法規を読み
上げ、それを移動中ずっと聞いていました。法規を覚えるときに役立つと思います。また、夜ス
ペで使用した参考書は大阪の試験の教職教養にかなり近い形の問題が多いので、何度も解き、知
識を定着させました。一般教養に関しては、中学生の参考書をもとに 1 人でコツコツまとめてい
きました。
~1次・2 次試験について~
愛媛県は、一般教養・教職教養・専門教科・英語スピーチ・集団討論・小論・個人面接が 1 次・
2 次を通して行われました。筆記試験に関しては、知識を蓄えていくだけでしたが、英語スピー
チや集団討論、個人面接の練習などは、一人では練習できません。そういうときに外大で行われ
ている夜スペ・朝スペがおおいに活躍しました。先生方、先輩方が時間を割いて私たちの練習に
付き合ってくださいました。特に集団討論と英語スピーチの練習は本番にかなり生かされたと思
います。愛媛県では、採用試験に挑戦する先生方の 8 割ぐらいが講師の先生で、私の集団討論・
英語スピーチのメンバー全員が講師経験を積まれた方々でした。英語スピーチでは、1 度練習し
たからこそ、本番では落ち着いて自分の力が発揮できたと思います。集団討論では、学校現場の
話を講師の先生方がされるので、その勢いに負けず、大学生ならではの視点を展開していくこと
ができたと思っています。外大の夜スペでは、様々な視点から物事を捉えることや、集団討論で
うまく議論に参加していく術を学びました。この練習のおかげで、萎縮せずのびのびと集団討論
ができたのではないかと思います。このように、試験によっては 1 人では練習できないものもあ
ります。夜スペ・朝スペに積極的に参加して、本当に良かったと思っています。
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~教員採用試験を目ざすみなさんへ~
教員採用試験の勉強をしていくなかで、仲間の大切さを改めて知りました。私は、教職の自主
ゼミに参加していたので、同じ夢を持つ友達と共に切磋琢磨しながら、勉強していくことができ
ました。また、夜スペでも新たな、同じ夢を持つ友達にも出会えました。1 人で勉強することは
非常に大変です。仲間がいてくれたからこそ、愛媛県の教員採用試験に合格することができたの
だと思います。これから、教師になった後もここで出会った友達を大切にしていきます。教員採
用試験を目ざすみなさん、仲間の存在はかなり重要です。採用試験は非常に辛く、勉強の日々が
続くと思います。私も実際そうでした。その時、支えてくれるのが、ともに教師を目ざす友達な
のです。
外大は、教師を目ざす人にとって最高の環境だと思います。私たちのために一生懸命教えてくだ
さる先生方、練習にとことん付き合ってくださる先輩方、そして、1 番気持ちを理解してくれ支
えてくれる友達、すべてここにあります。しかし、出会えるかどうかは、みなさんがどれほど積
極的になるかどうかです。人と人との出会いを大切に、素敵な仲間に出会ってください、and your
dream will come true!
河本 真史 さん
愛知県・神奈川県
中学校
外国語学部
英語科
英米語学科
合格
4回生
全力の尽力を!!
こんにちは、英米語学科 4 年生の河本真史と申します。このたび教員採用試験を受験し、愛知
県と神奈川県から合格を頂くことができました。教採を受けるにあたり、私は先輩方の話から学
べたことがたくさんあります。だから私も、現在教師になることを目ざし、これから教採を受け
る皆さんに伝えたいことを、2 点に分けて述べたいと思います。少しでも皆さんの参考になれば
と思います。
まず 1 点目は、教師になりたいという気持ちです。私は中学校 3 年生のころから、教師という
夢を志してきました。その夢のために、色んなことを経験したり、色んな人と出会ったりしまし
た。高校生のときには小学生のバスケットボールチームのスタッフを経験し、何かを教えること
の楽しさ、責任を感じました。大学生になり、英語力向上のため留学にも行きました。現地の英
語に触れるだけでなく、多様な価値観があることを学び、視野を広げることができました。この
二つはほんの一例です。ボランティアもたくさんしましたし、そこで得たことが今の自分の糧に
なっているのは間違いありません。皆さん、自分自身が本当に教師になりたいか、胸に手を当て
て一度考えてみてください。答えが Yes なら、その気持ちに実直になり、様々な経験を、失敗を
恐れることなく実行してみてください。夢のためなら、全てのことに対し努力を惜しまないでほ
しいと思います。
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2 点目は仲間です。これは教採を受験した皆さん感じていることではないでしょうか。外大の
最大の強みだと私は感じています。留学から帰国してすぐに友人が立ち上げてくれたゼミに参加
し、4 回生になって、外大の先生が主催してくださる夜スペに足を運びました。同じ夢を持つ仲
間との勉強は、私にとって最大のモチベーションになりました。勉強もたくさんしましたが、不
思議なことに全く苦になりませんでした。振り返ってみると、仲間に囲まれての勉強は私にとっ
て幸せだったとさえ感じています。出会えた仲間は、私にとって宝物です。だから皆さんも、夜
スペなどの仲間と出会える場にぜひ積極的に参加してください。
以上 2 点が、私が皆さんに最も伝えたいことです。それともう一つ。具体的になってしまいま
すが、面接について、私が先輩から頂いた言葉を紹介したいと思います。それは、「面接は聞か
れる場ではなく伝える場である」というものです。面接は確かに緊張します。練習を積んでいて
も、上手くいくものではありません。正直私は本番でさえ噛みました(笑)。ですが、河本真史と
いう人間を最大限伝えようという気持ちだけは絶対に忘れませんでした。皆さんも、自分自身に
自信を持って、自分という人間を面接官に伝えてください。
長々と書いてしまいましたが、皆さん、教師という夢のために全力の尽力を行ってください!
私自身も、教師として働いてからも、教採を受ける前のような初心を忘れず、現場で一生懸命働
いていきたいと思っています。お互い頑張りましょう!!
脇坂 祐輔 さん
千葉県 中学校 英語科 合格
外国語学部
英米語学科
4回生
この度、私は千葉県教員採用試験を受験し、中学校より合格を頂きました。この羅針盤を通し
て、少しでも皆さんのお役に立てればと思います。私は、昨年の夏より1年間、アメリカへ留学
していました。ですので、採用試験へ向けて、海外でどのように努力したかをお話したいと思い
ます。留学を考えている方は、ぜひ参考にしてください。また留学を考えていない方にも、少し
でも参考になるように書かせてもらいます。
●一般・教職教養
私は、一般・教職教養の問題集2冊と過去問を持っていきました。実際に勉強し始めたのは1
2月頃だったと思います。まず、私が実践したことは、「過去問」分析です。すべての過去問を
解いたわけではなく、大問ごとに出題内容を年度ごとに表にまとめました。そして、問題集と照
らし合わせて、出題傾向が高い所に付箋を貼っていきました。こうすることで、自分が勉強する
内容を最小限にしました。また、留学中に努力したことは、一般教養(理系科目)の学習です。
文系の私にとって化学や物理の学習はとても苦痛でした。そこで、私が頼ったのが日本人の友達
です。私が留学した大学には、理学部や工学部の日本人が何名かいました。ですので、週に1、
2回、図書館で理系科目を教えてもらいました。決して十分な勉強時間ではありませんでしたが、
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与えられた時間の中で、最大限に努力しようとしました。
●面接
面接練習を始めたのも、12月~1月くらいだったと思います。ここでも頼ったのが日本人学
生です。私の大学には、すでに企業から内定をもらっている先輩がいました。その先輩にお願い
して、図書館やコーヒーショップで面練練習をしてもらいました。主に、企業の面接で聞かれる
質問(自己PRや長所・短所)を練習しましたが、教採で聞かれる質問の対策をしていただき、
教職を目ざしていない第三者からの貴重なアドバイスをもらうことが出来ました。また、「30
秒以内で答える」練習を徹底して行い、毎回の練習時にはタイマーを用いて行いました。
●英語の学習
授業の予習・復習と課題には全力で取り組みました。その甲斐あってか、専門教養の試験では
点数が取れました。また、授業外でも積極的に行動に移そうと努力しました。その1つがボラン
ティアです。日本語指導だけでなく、「日本文化」をテーマに、図書館のホールでプレゼンをや
ったことをありました。その他にも、外大でいうスピーキングパートナーのようなプログラムに
応募し、少しでも自分の英語力を向上させるよう努めました。これらの経験が採用試験に十分生
きたと思います。私が受験した都道府県には、スピーチや、英語での質疑応答、英語による模擬
授業などがあり、それらの試験に自信を持って臨むことが出来ました。
~最後に~
私が皆さんにお伝えしたかったことは、ただ1つです。それは「与えられた環境の中でベス
トを尽くす」ということです。日本にいても、海外へ留学していても、各々の与えられた環境の
中でベストを尽くすことで、採用試験に合格できると私は確信しております。実際、留学せずに
日本で勉強していた仲間の勉強量と、私の勉強量では比べものにならないのではと思っています。
ですが、私は彼らと同様、アメリカで試験に向けて最大限努力したということは胸を張って言え
ます。海外に行けば英語が上達するとか、日本にいたら試験対策が十分に出来るとか、そういう
ことは気にしない方がいいのかもしれません。留学中でも試験対策は出来ますし、日本にいても
外大の授業や留学生との交流を通して、英語の学習は出来ると思います。この羅針盤を読んでい
る方々の中には、留学を考えている人やそうでない人、あるいは就職活動するか迷っている人な
ど様々だと思います。いずれの道へ進んだとしても、ぜひ与えられた環境の中でベストを尽くし
てください。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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前田 佳奈江 さん
青森県
中学校
大学院
英語科
合格
英語教育コース
2年
「笑顔に開く天の花」
皆さん、はじめまして。この度、地元である青森県の教員採用試験(中学校・英語)に合格す
ることができました。学校の先生になりたいという思いを胸に東北を離れ、関西外大の大学院に
入学して早 1 年 8 カ月。あの頃はまさか、採用試験に合格できるとは思ってもみませんでした。
試験に取りかかってからの日々を振り返り、「これがなかったら合格していなかったかもしれな
い…」と思うものを 3 点、以下に挙げています。私の合格体験記が、今後採用試験を受験する皆
さんの参考になればと思います。
まずは ICC に行くことです。学生の皆さんの採用試験に向けての熱意がみなぎり、それに応え
るように先生方が手厚くサポートしてくださる大学は、関西外大以外にはないと思います。私の
場合、最初はその勢いにかなり気後れしていました。留学や長期の学校ボランティアから得た他
にはない個性あふれる体験談と、外国語大学ならではの高い英語力を目の当たりにし、「こんな
自分が先生になれるのだろうか、なっていいのだろうか。」と非常に消極的になりました。「受験
地は関西じゃないから…」を言い訳に、何度も逃げようとしました。しかし受験生に、怖気づい
ている時間はありません。面接・討論・模擬授業への一番の対策は、とにかく練習を重ねること
です。経験上、無理を承知で練習すると、後から自信はついてきます。積極的に ICC を訪ね、先
生や仲間にサポートをお願いしましょう。
次に、モチベーションを上げることです。私は、理想の教師像のイメージを頭に描くことで、
教職に対して前向きに挑み続けることができました。それを表現しているのが、森信三さんの『笑
顔に開く天の花』
、そして山本五十六さんの『やってみせて
めてやらねば
いってきかせて
やらせてみて
ほ
人は動かず(以下略)』です。これらの言葉を頭に浮かべると、今すべきことは
何かという小さな目標を立てて実行したり、面接練習でより具体的な受け答えができたりするよ
うになりました。「将来こうなりたい!」というイメージをはっきりと持つことは、とても大事
だと思います。また、高校での 2 週間、中学での 3 週間の教育実習も、先生になりたいという気
持ちを強く後押ししてくれました。現在の講師としての毎日も、更なるモチベーションアップに
つながっています。慣れないことばかりで忙しく、時間に追われる毎日ですが、生徒の何気ない
一言や授業での反応が、溜まった疲れをあっという間に吹き飛ばしてくれます。外大には学校ボ
ランティアのプログラムが充実していますので、それに前向きに参加することが、皆さんの教職
への思いを強めてくれることは間違いないでしょう。他にも、音楽を聴くこと、友達と語り合う
こと、ネットで情報を集めること…皆さんも、自分なりの方法で採用試験と楽しく向き合ってみ
てください。
そして何よりも、試験には全力で臨むことです。筆記、集団討論、模擬授業、面接…今思い返
してみても、テキスト通り、理想通り完璧にこなせたものはありません。手が震えたり、声が裏
返ったり、昨日やったことをど忘れしたりしました。しかし不思議と、「試験前からやり直した
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い!」という気持ちにはなりませんでした。これは、自分が最大限の力を尽くしたことの表れだ
と思います。反省は必要ですが、うじうじと後悔しているのは時間の無駄です。皆さんも、採用
試験のみに関らず、後悔の残るような取り組み方はしないでくださいね。
最後に、大学院生活でのきわめて有意義な時間、右も左も分からない私に関西のノリを教えて
くれた仲間たち、様々な場でご指導くださった先生方は私の生涯の宝物です。本当にありがとう
ございました。今後の皆さんのますますのご発展を、遠い北の地からお祈りしています。
飯田 紋香 さん
大阪府
国際言語学部
中学校
英語科
合格
国際言語コミュニケーション学科
4回生
こんにちは。この度、第一志望だった大阪府の中学校で合格を手にすることができました。小
さいころからの夢であった中学校教師として、4月から頑張れることを本当に誇りに思います。
そして、私の夢を叶えてくださった関西外大の素晴らしい先生方と先輩方、そして、同じ夢を持
って最後まで一緒に駆け抜けてくれた大切な勉強仲間に、感謝の気持ちでいっぱいです。有難う
ございました。
ここで私の合格を手にするまでの足跡、そして今教員採用試験に向けて頑張っている後輩の皆
さんに、少しですがアドバイスをしたいと思います。
1 つ目に、自分のペースで勉強をする!です。私は、100人いたら100通りの勉強法があ
って良いと思っています。周りがこんな勉強方法でしているから私もその勉強方法でする!ので
はありません。自分で模索しながら自分に最適な勉強方法を探し出し、見つけたら、ただその勉
強法で勉強に励むのみです。よく通学時間を使って勉強しているぞ!と頑張っている人もいます
が、私にはそれは不可能でした。家が兵庫県ということもあり通学時間が長く、参考書を広げて
もすぐに眠くなってしまうのが現実でした。そこで思いついたのは、短期一人暮らしです!学校
の近くの超激安アパートに半年だけ住み、朝から晩まで友達と図書館で、土日は駅前のカフェで
コーヒー片手に勉強していました。私は、この一人暮らしがあったからこそ、勉強に集中でき教
採へのモチベーションも高めることができました。私の方法はやや異例ですが、自分が本当に勉
強できる場所、環境を自分で見つけ出してください!
二つ目に、面接を制すものは教採を制す!です。私は、面接で今回の教採を突破できたと本当
に思っています。面接は、サイスペや教採対策合宿を利用して猛特訓しました。何回も何回も繰
り返し練習することで、自分の面接に自信が持てるようになり、本番でも胸を張ってしっかりと、
自分の意見を面接官の人たちに伝えきることができました。大阪府を受験する後輩の皆さん、大
阪府は面接が命です!!!一般教養と専門教養の勉強も大切ですが、それと同時進行で面接練習
も力を入れてください。^^
今まで私の教採の足跡を述べてきました。少しでも後輩の皆さんのお役に立てたら幸いです。
教採は、結局は自分との闘いです。勉強×勉強で悩みもがき苦しむことも多々あると思います。
私も実際、毎日が不安でした。でも、不安な私をいつも支えてくれたのは先生方、勉強仲間そし
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て、家族でした。不安→相談→自信がつく→不安→相談・・・を何百回も繰り返していいと思い
ます。苦しんだ分こそ、合格をいただいたときの喜びは大きいです。私もその時に思っていた、
教師になる!なりたい!という熱い気持ちを忘れずに、来年の4月からも頑張ります。関西外大
教職ネットワークを皆さんの力でもっと広げましょう!!!GO FOR IT \(^o^)/
米谷 夏美 さん
岡山県
国際言語学部
中学校
英語科
合格
国際言語コミュニケーション学科
4 回生
「一歩ずつ、夢に」
岡山県から合格をいただきました。自分の夢が叶うということほど嬉しいことはないと思いま
す。そして、そこに至るまでに欠かせなかったものは、「仲間と感謝」。ここでは私の経験を踏ま
えながら、これから教師を目ざすみなさんにメッセージを伝えたいと思います。
1つめは、なぜ自分が教師になりたいのかを問い続けてください。毎日でも一週間置きでも、
一ケ月置きでも、気づけば自分の心は少しずつ変化しています。教師になりたいという気持ちが
どんどん熱くなり、授業やボランティア、討論などの経験をすることでさらに思いが強くなって
いくでしょう。また、教員採用試験合格を目ざして、皆さんは努力されると思います。しかし、
「教員採用試験合格」という目標を達成するため、どうして自分が教師になりたいのか、という
本当の目的を見失ってしまいがちになります。皆さんの目的は、教員採用試験合格ではなく、そ
の先のどんな生徒を育てたいかということです。だからこそ、仲間たちと話し合ったり、自分の
面接ノートを読み返したりするなどして、なぜ教師になるのか、どんな生徒を育てたいのか、自
分の熱い気持ちを何度も何度も確かめ、熱意を高め続けてほしいと思います。
2つめは、どんな時も自分が経験してきたことに誇りを持ってください。これは、採用試験の
面接にも大いに生かされます。皆さんの周りにはたくさんの素敵な仲間がいます。一人ひとり違
う経験をしてきているからこそ、みんなキラキラしているでしょう。自分も自分にしかできない
経験をして成長してきました。だからこそ、仲間のいい部分は積極的に取り入れ、学び、自分が
経験してきたことには大いに自信をもってください!私自身、人との繋がりについてはとても自
信があります。縦にも横にも人との繋がりを最大限に広げることのできた4年間でした。新しい
世界観に触れる機会も多く、周りの方のおかげで常に感謝の気持ちを持ち続けることができまし
た。この経験から、教師になってからも、人との繋がりを大事にし、周りの先生方、地域の方と
協力しながら良い学校づくりを目ざしていけると考えています。自分が経験したことは自分の自
信に変わり、どんな時も支えになってくれると信じてください。
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そして最後に、何事にも積極的に参加してください。教職合宿やサイスペ(学研都市)、夜ス
ぺ(中宮)など、関西外大は教員採用試験対策ができる体制が整っています。教採対策合宿では、
卒業されて現場で働かれている先輩方が少しの隙間時間を使ってかけつけてくださり、関西外大
の先生方は手厚いサポートをしてくださいます。私は、2次試験直前対策の最後の一日が終わっ
て帰っているとき幸福感に満ち溢れていました。素敵な先生方、先輩方、仲間との出会いはかけ
がえのないものであり、そこで得た知識、技術はこの先の教員生活で大いに活用していきたいと
考えています。どんな授業で生徒を魅了していこうか、どんな生徒を育てようか、不安もありま
すが、今できることを精一杯努力していきます。皆さんも一歩ずつ夢に、仲間と果敢に挑戦して
いってください!
高木 一宏 さん
広島工業大学高等学校
国際言語学部
合格
国際言語コミュニケーション学科
4回生
「オレはオレらしく!君は君らしく!」
こんにちは。来年から広島工業大学高等学校にて勤務をさせて頂くことが決まりました。私立
学校の教員になるにはどのような仕組みなのか分からない人がいると思うので私が受験した広
島県の例で説明させて頂きます。
広島県の私学教員になるには、“私学教員適正検査”という教職教養、専門教科の試験を受け
ます。そして A,B,C,D で成績がつけられた後に、各自で各学校の採用試験を受けるという仕組み
です。
私自身、私立の男子高校出身ではありましたが、教育実習では母校の公立の中学校にて行わせ
ていただく中で「自分は私立の方が向いているのでは、私立の方が自分の行いたい教育ができる
のではないか」という様に考える様になり、もちろん楽しく充実した実習を送ることができたの
ですが、教育実習以降は私立学校を第一志望に勉強に取り組みました。これから教員採用試験を
受験する皆さんにとって、少しでも参考になればと良いなと思いお伝えさせて頂きます。
1、 オレはオレらしく!
自分が教師を志望している理由の一つで部活動を通しての人間教育を行いたいという目標が
あります。自分自身が小学生の時からサッカーを続け、スポーツを通して大きく人間として成長
できたと考えるからです。中学時代、高校時代と全国大会に出場することを目標にずっと続けて
いましたが叶えることができなかったのですが、その夢を捨てきれず、次は指導者としてでも絶
対に叶えたいと考えたからです。
その為にいま自分ができることは何かを考え、幼児・小学生を対象にしたサッカーのコーチを
始め、経験と自信を身につけ、この経験を長所にし、採用試験の願書にも強調して書きました。
そして、私が採用試験の合格を頂いた学校も英語の教員と同時にサッカー部を担当できる教員を
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探していたとお聞きしました。私立学校では学校が求めている人材は様々です。自分のやりたい
ことや長所を伸ばし自分にしかできないことや、このことなら絶対に誰にも負けない!という強
みも持つことが大きな武器になりました。皆さんも、「あなたにしかないもの、これなら誰にも
負けない!」という自分の武器を大切にし、磨いて下さい。
2、前向きに目標を持って楽しく!
採用試験の勉強を続けていく中で、「自分はこのような教師になりたい!このような教育を行
っていきたい!」というビジョンが次第に明確になり、それがいつか自分の中で大きな信念に変
わっていきました。この「絶対に教師になりたい!なってやる!」という強い気持ちが勉強を続
けていく中で自分のモチベーションを高く維持できたと思います。みなさんも勉強がしんどく飽
きることもあると思いますが、なぜ、自分が教師になりたいのか?教師になって何を行いたいの
かという強い目標や信念を持ち一年後、十年後の自分を想像すれば明るい気持ちで勉強ができる
と思います。
採用試験は、緊張して不安になることもありますが、一年に一度しかない大イベントを楽しめ
るように勉強し準備できたのが自分の中で良かったのかなと思います。採用試験でベストを出せ
ないとまた一年間悔しい気持ちは残ると思います。ぜひ皆さんも一年に一度の大勝負を楽しんで
チャレンジすることをオススメします。
そして、教員になるには誰もが面接試験を受けます。私の場合は二回面接試験がありました。
学研都市キャンパスでは西村先生が面接練習を行ってくださったので参加させて頂きました。話
を聞くと他の大学ではそのような面接練習を行っていない大学がほとんどだそうです。本当に関
西外大の先生たちには感謝です。当たり前のように開催される教採合宿や面接練習ですがこの最
高の環境を絶対に活かすべきだと思います。本当に優しくて学生思いの優しい先生たちにお世話
になりました。ありがとうございました。
来年から教員になり、やっとスタートラインに立てたと思います。実現したい夢もあり、何事
にもがむしゃらにチャレンジしたいと思います。これから採用試験を受験されるみなさん、心の
底から応援しています。日本全国に関西外大の教員の輪を広げていきましょう。
教員採用試験対策冬季合宿を終えて
外国語学部
英米語学科
4 回生
中道淳史
前回、5 月に行われた合宿に参加してから約 7 ヶ月が経ち、前回は受講側に座っていたのが今
回はチューターとして参加することができ、とても嬉しく思います。
私は、去年のこの時期、まだアメリカにいたため合宿には参加することができ出来ませんでし
た。だから、今回の合宿がどのような雰囲気で行われるのか分からず当日までとてもドキドキし
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ていました。そして、今回の合宿を通じて以下のことを感じました。
1 点目は、チューター役として参加することの難しさです。まだ大学 4 年生として日々を過ご
している中、この 2 日間はチューター役・一指導者のような立場で過ごせたことにより、いつも
とは違う新鮮な気分を味わうことができました。合格体験記として、文章にまとめたものの、い
ざ前に立ち後輩に向けてメッセージとして伝えることの難しさも感じました。水落君が行ったオ
ールイングリッシュでのスピーチ、合格者トップバッターとして、素晴らしいスピーチを行った
梅影さんなどの話や現職の先生方のお話を聞いているともう一度気を引き締めて頑張らないと
いけないなと強く感じることが出来ました。
2 点目は、合宿を通じて、もう一度自分自身を見直すことが出来ました。7 ヶ月前の合宿に参
加した時は、教育実習が始まる前であり、あと 2 ヶ月で採用試験が始まる時期であったので、モ
チベーションを高く臨めた一方で、色んなことに精一杯であった時期でもあったと思います。あ
の時期を思い出すと色々なことを考え、不安になっていました。しかし 5 月の合宿に参加し、改
めて気持ちを引き締められたことにより教育実習や教員採用試験を乗り越えられたと思います。
そして今回は採用試験が終わり、合格発表が終わってから 1 ヶ月以上が過ぎたことにより、自分
自身でも少し気が緩んでいたと思います。その中でも今回の合宿に参加できたことでもう一度頑
張ろうと思えました。学研都市の小野君が言っていたように時間を最大限有効活用して残された
時間を過ごしたいと思います。
そして、2 日間、後輩たちの姿を見ていると、まだ少し元気がないなと感じ、特に中宮の男の
子たちがとても静かに見えました。短期留学組がもうそろそろ帰ってくる頃だと思います。来年
の教員採用試験に向けて、もっと一丸となってみんなで鼓舞し合いながら頑張って欲しいなと思
いました。
今回の合宿は自分にとってもいい機会となりました。呼んで頂き本当に有難うございました。
羅針盤のご意見・ご感想はこちらまで→→→
[email protected]
編集後記―――教職教育センターより―――
昨年の今頃に発行した羅針盤の編集後記には、確かサンタさんが来るか来な
いかというお話をしました。知人のお姉さんは、「夜中に鈴の音が聞こえた」
と言っていたそうです。別の知人は、年の離れた兄姉がいたので、小学校低学
年ぐらいで来なくなったそうです。
プレゼントはいくつになっても欲しいな、とは思いますが、最近では渡すの
もこれまた一興だと思えてきました。何を渡そうか悩みつつ、やっと決めた時
の達成感は、自己満足でもあり、幸せな瞬間なのかもしれません。
学生のみなさん、良いお年をお迎えくださいね。
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