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発明は必要の母 - 北海道芦別高等学校ホームページ

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北海道芦別高等学校 3学年通信
21
限界の外に出ると、いいことがある
発明は必要の母
一般的には「必要は発明の母」という。何らかの必要がある
2014(平成26)年1月22日(水)発行
内燃機関を発明するまで、ほぼ6000年間にわたって馬が
その役割を担っていた。
ときに発明が生まれるという考え方である。そうした事例が特
重量が重いばかりか、高さが7フィート(約2・1メートル)も
別に扱われすぎて錯覚におちいっていると人類の歴史につ
あったオットーの内燃機関は、しょせん馬と対抗できるような
いての本(「銃・病原菌・鉄」)が指摘している。
代物ではなかった。それが改良され、ゴットリープ・ダイムラ
発明の多くは人間の好奇心の産物であって、何か特定の
ーが自転車に取り付けてオートバイを作ったのは、1885年。
ものを作りだそうとして生みだされたわけではない。発明を
最初のトラックを作ったのは1896年のこと。しかし、第一次
どのように応用するかは、あとに考えだされている。また、発
世界大戦でトラックが必要と判断したアメリカ陸軍が、トラック
明の必要性を実感できるのは、長いあいだ使い込まれてか
生産者と一大キャンペーンを展開し、その結果、トラックの必
らのことである。しかも、数ある発明のなかには、当初の目的
要性が大衆に支持され馬や荷車にとってかわったのだ。そ
とはまったく別の用途で使用されるようになったものもある。
れでも、アメリカの大都市で、馬や荷車が完全にトラックに切
その例が、トーマス・エジソンの蓄音機である。この偉大な
り替わるまでには50年という歳月を要している。
発明家は、完成の1877年に、それに10通りの使い道があ
ることを公表している。エジソンのリストには、遺書の録音、
下のコラムは「母」つながりで原田先生のものだ。厳しい母
盲人用の本の朗読の録音、時報のメッセージの録音、そし
のしつけには目的(必要)があった。ところが、耳にいたい母
て英語の綴りの録音教材などがふくまれていた。しかし音楽
の言動を「その通りだ」と俊爾少年はうけとめられなかっただ
の録音再生には重きがおかれていなかった。エジソンは発
ろう。反発も覚えただろう。それが時を経て、原田先生の倫
明から数年を経た頃、自分の助手に向かって、蓄音機には
理観を形成している。時間とは不思議なものだと思う。
商業的価値がないと告げたことさえある。ところが彼は、数年
高校時代をやがて相対化してほしい。時間と経験が自分
後に考えを変え、蓄音機を口述用録音再生装置として売り
を発酵させ、予想もしない自分が生まれる可能体になるため
はじめた。しかし、蓄音機をジュークボックスに作り変えて販
にも、やはり、学んでほしい、と思う2014年である。
売するものが登場すると、自
分の発明の品位をけがすもの
だと反対している。エジソンが、
主要な用途は音楽の録音再
生にあることをしぶしぶ認め
たのは、発明から約20年たっ
てからのことだった。
自動車も、用途がはっきりし
ているように思える発明の一
つだ。が、じつは必要に応じ
て発明されたものではなかっ
た。そもそも陸路輸送は、ニコ
ラウス.オットーが1866年に
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