オリンピックに向けた FAO と WHO のメッセージ オリンピックの食品廃棄

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オリンピックに向けた FAO と WHO のメッセージ
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オリンピックの食品廃棄物を貧しい人々のために栄養価の高い食事
に回す
Turning Olympic food waste into nutritious meals for the needy
FAO, 08 July 2016
(仮訳)鹿児島大学名誉教授 岡本嘉六
リオデジャネイロ競技会の調理師のプロジェクトは、食品廃棄物に対処するミ
ラノ万博構想に基づいている。
全世界の食料生産の約 3 分の 1 は、世界各地で毎年、無駄または廃棄されて
おり、それらの生産に投入された水、土壌、農業資材、飼料を含む全ての資源
が同時に失われている。
食品ロスと廃棄物の環境への影響は莫大である;最近の FAO の研究は、世
界的な食品廃棄物は、国として計算すると、世界で 3 番目に大きい温室効果ガ
ス排出国と計算される。一方、全ての耕地の 3 分の 1 は、決して食べられるこ
とがない食料を生産している。
この傾向と戦う取り組みが世界的に増えていることは、良いニュースである。
それらの中で、FAO の José Graziano da Silva 事務局長とイタリアの Maurizio
Martina 農業政策大臣の出席下で本日一つの活動が紹介された。
「Reffetto-リオ」プロジェクトのおかげで、リオデジャネイロで始まるオリ
ンピック期間にオリンピックの選手村から余った食料を回収して、貧窮者に配
布する栄養価の高い食事に回すことになる。同時に、調理と栄養教室が、若者
と困窮者のために開かれる。このプロジェクトにおいて、世界中の 45 名の調理
師と一緒に参加するボランティアが招待されている。
この活動は、非営利団体「Gastromotiva」の創始者で会長の David Hertz
と一緒に、国際的に有名なシェフで非営利団体「魂の栄養(Food for Soul)」
の創始者 Massimo Bottur によって考案された。両シェフは、今日の会議に出
席している。
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ミラノ万博の反響
「Refetto-リオ」プロジェクトは、Bottura が昨年のミラノ万博中に開始し
た Refettorio Ambrosiano の豊富な経験に基づいている。その活動は、国際博覧
会周辺の展示館の余った食料を、貧困層やホームレスのために栄養価の高い食
事に変えた。
現在も活動している Refettorio Ambrosiano は、世界中から集まった数百名
のボランティアと調理師が従事し、15 トン以上の食品が廃棄されるのを防いで
いる。これは、ミラノ憲章および持続可能な発展 2030 年課題の神髄を効果的に
表現している。
「これは最善の慣行と呼ぶことができ、世界のどこでも真似でき、ブラジル
のオリンピックでもできる。この類の例は日常的流行になっている。食料廃棄
ゼロと飢餓ゼロの世界のために、誰でも参加できる」と Martina 農業政策大臣
は言った
FAO の Graziano da Silva 事務局長は、調理師および「Gastromotiva」が、
華々しいスポーツ活動の傍らで、飢餓を終わらせ栄養を改善する課題について
の意識を高める重要な役割を果たしていることを称賛した。「全ての市民が貢
献できる」と彼は付け加えた。
ローマの国連機関に常駐するイタリアの Pierfrancesco Sacco 大使およびイ
タリアオリンピック委員会の Giovanni Malagò 委員長も、この会議で講演した。
訳注:2020 年の東京オリンピックが「平和の祭典」として世界に発信する
メッセージは何か? 内戦とテロが世界的脅威となっている中で、その根源と
なっている貧困、飢餓、差別を克服するための国際機関の活動と並行した「平
和の祭典」のメッセージを発信することが、エンブレムや競技場の華麗さより
も重要である。
持続可能な発展目標および気候変動の得体の知れない脅威に対する国際的
取り組みに呼応する平和のメッセージを発信できる東京都知事を選ぶことが喫
緊の課題である。十分な食事をできない子供達は日本にも多数おり、各地の NPO
が取組んでいる。6 割の食料を輸入に依存しながら 3 割の食品の無駄と廃棄を続
けている日本においても、FAO のこのような取り組みは参考になるだろう。
メダルをいくつ取るかを競うことがオリンピックではない。ドーピング問題
が大きく取り上げられる中で、各国のメダル競争が本来のスポーツを歪めてい
ることを理解し、数人の選手を派遣する貧しい国を含めた「平和の祭典」とし
ての意義を報道機関は取上げる必要がある。とりわけ、パラリンピックは障碍
者の健康増進に果たすスポーツの役割の普及が主目的であり、メダル獲得競争
を強調する余り、普通の障碍者のスポーツ振興が疎かになってはならない。
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ブラジル:2016 年の夏のオリンピックとパラリンピックに対する旅
行者への健康アドバイス
Brazil - Health Advice for Travellers to the 2016 Summer Olympic and
Paralympic Games
WHO, 29 June 2016
2016 年のブラジル、リオデジャネイロにおける第 31 回夏季オリンピックと
パラリンピックは、それぞれ、8 月 5~21 日と 9 月 7~18 日に行われる。その
他の 5 つの都市もオリンピック競技を開催し、Belo Horizonte、Brasilia、
Manaus、Salvador および São Paulo でサッカーのトーナメントが開催される。
以下の勧告事項は、各国の保健当局や医療従事者に対して、ブラジルを訪問
する旅行者が安全で健康的に滞在するための慣行や対策について助言するもの
である。
旅行者は訪問する計画を立てる地域における健康上のリスク、病気と事故に
遭遇する確率を最小限に抑える関連する予防慣行と措置について、出発前に助
言を受けなければならない。
ブラジルへの旅行者は、自国の当局によって発行された旅行の助言を検討す
べきである。
ブラジルの保健当局は、ブラジルへの訪問者のための健康上の助言をポルト
ガル語でウェブサイトに提供している(下記のリストを参照)。
ブラジルの公的統一保健システム(Sistema Único de Saúde, SUS)に承認
された保健サービスは、旅行者を含む全ての個人が無料で利用できる。
ワクチンで予防可能な病気
定期の予防接種と旅行先に応じて指示される予防接種の両方を完了するた
めの予防接種スケジュールに十分な時間を確保するため、出発する少なくとも 4
~8 週間前にできるだけ早く医療相談を受けるべきである。出発が迫っている場
合でも、助言やいくつかのワクチンを受ける時間がまだある。
定期の予防接種
旅行者は、国の予防接種スケジュールに従って予防接種を受ける必要があり、
それは国によって異なる。定期の予防接種スケジュールは、国の当局によって
定められており、ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ(小児麻痺)、麻疹(は
しか)、B 型肝炎、インフルエンザ B 型菌が含まれ、多くの国ではさらに風疹、
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流行性耳下腺炎、インフルエンザ、黄熱、ヒトパピ ローマウイルス、ロタウイ
ルスおよび肺炎球菌などの追加疾患の予防接種が含まれる。
2015 年 7 月以来、ブラジルは、輸入症例に関連する発生以降、麻疹の伝播
が途絶えている。麻疹は多くの国でまだ流行または循環しており、麻疹の予防
接種はブラジルへのウイルス輸入を防ぐために最新の状態にする必要がある。
風疹は、2009 年にブラジルから排除されたが、同様の考慮が適用される。
野生型ポリオウイルスは、1989 年以降ブラジルから排除されている。ブラ
ジルへのポリオ再侵入を防ぐために、ポリオ症例が最近発生した国からの旅行
者は完全に予防接種を受けなければならない。
インフルエンザの重篤な合併症のリスクがある旅行者は予防接種を検討し
なければならない。WHO は、妊娠中の女性、高齢者、特定の慢性疾患を持つ者、
6~59 ヶ月齢の幼児および医療従事に対し、季節性インフルエンザワクチンの接
種を奨励する。妊娠中の女性がオリンピック開催地域やジカウイルスが循環し
ている地域へ旅行することを WHO は推奨していないことに注意してください。
ブラジルで現在循環しているインフルエンザ株は、A(H1N1)pdm09 であり、北
半球の 2015~2016 および南半球の 2016 ワクチンの両方に含まれている。オリ
ンピックおよびパラリンピックの競技大会は、6 月と 7 月にピークを持つリオデ
ジャネイロのインフルエンザ シーズンの後で行われる;ただし、地域差がり、
ブラジルでは年間を通して発生している。リスクのある旅行者は、理想的には、
出発する少なくとも 2 週間前にインフルエンザワクチンを受けるべきである。
旅行が関連する予防接種
特定の旅行先に応じて、一部の旅行者には追加ワクチンが考慮される可能性
がある。予防接種を受けていない旅行者は、自国の勧告に従ってそのようなワ
クチンを接種しなければならない。
A 型肝炎:ブラジルは中等度の地方流行国であり、A 型肝炎が流行し易い。
B 型肝炎:入れ墨や薬物注射などのリスクの高い行動をとる旅行者を除いて、
B 型肝炎に罹るリスクは低い。B 型肝炎ワクチンは、1998 年にブラジ
ルの全国的予防接種スケジュールに導入された。
腸チフス:ブラジルにおける腸チフスの発生率は、オリンピックのサッカ
ー・トーナメントを開催する Amazonas 州と Manaus 州を含む北部お
よび北東部で最も高い。
狂犬病:オリンピックのサッカー・トーナメントを開催するリオデジャネイ
ロおよびその他の 5 つの都市において狂犬病感染のリスクは無視できる。
黄熱病:黄熱病感染のリスクがある地域を訪れる 9 ヶ月齢以上の全ての旅行
者に対して、生涯免疫を付与する 1 回投与の黄熱病ワクチンを推奨する。
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予防接種は、出発の少なくとも 10 日前に受けなければならない。ワク
チンは生涯免疫を付与する。予防接種は、オリンピックとパラリンピッ
ク競技大会を開催する次の都市に滞在を限定する旅行者には推奨され
ない:リオデジャネイロ、Salvador、São Paulo。アンゴラで進行中の
黄熱流行のさらなる国際的広がりは、これらの勧告事項を調整すること
を WHO に求めている(詳細については下記のウェブサイトの一覧を参
照)。
(つづく 2016/7/13)
蚊が媒介する病気
個人的防護措置
蚊が媒介する病気のリスクは冬季に低いけれども、旅行者は蚊に刺されるの
を防ぐために個人的防護措置を取るべきである。それには以下が含まれる。
● 可能な時は常に、一日を通して、できるだけ体を覆う衣類(明るい色が
好ましい)を着用する。
● 露出した皮膚や衣服に適用する DEET (diethyltoluamide)または IR 3535
を含む忌避剤を使用する。ラベルの指示に従い、とくに保護の持続期間
および追加使用の時期に注意する。忌避剤と日焼け止めを一緒に使用す
る場合、日焼け止めを最初に適用し、忌避剤はその後で使用する。
● 水道水および蚊が部屋に入るのを防ぐため適切な窓とドアの網戸などの
物理的な障壁あるいは窓とドアを締め切っておくためのエアコンなど
の衛生設備を選択する。
● 蚊の理想的な繁殖地となるような都市や町の水道水がなく不衛生な地域
を避ける。
ヤブカ属の蚊によって伝播されるアルボウイルス
黄熱病(上記の旅行が関連する予防接種参照)に加え、ヤブカ属の蚊が媒介
する蚊媒介性疾患には、チクングニア、デング熱、およびジカウイルス病が含
まれる。
デング熱とチクングニア
デング熱とチクングニアの詳細については、ブラジルの保健省、WHO およ
び PAHO/AMRO のウェブサイトで入手できる(下記のリスト参照)。チクング
ニアに対するワクチンはない。デング熱の予防接種は旅行者に推奨しない。
ジカウイルス病
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ジカウイルス感染は通常軽度の病気を引き起こし、ジカウイルス感染症の多
くは無症状である。ただし、2015 年のブラジルにおけるジカウイルスの流行お
よびその後のアメリカ大陸での流行以降、小頭症と先天性神経奇形を含む深刻
な神経疾患の異常な増加が感染した妊娠女性の子供において観察されている。
ギランバレー症候群 (GBS)は、重篤な筋力低下を招く稀な疾患であるが、成人
の間で観察された。研究成果の蓄積に基づいて、ジカウイルスは小頭症とギラ
ンバレー症候群の原因であることが科学的に合意されている。ジカウイルスは
主に蚊によって拡大するが、性的伝播の報告も増えている。
ジカウイルス病およびその合併症に関する現在の知識に基づいて、以下の事
項を各国の保健当局と医療従事者に勧告する。
● ブラジルを含めジカウイルス伝播が現在進行している地域への旅行者に
対して、蚊に刺されるのを防ぎ、安全なセックス(たとえば、一貫して
コンドームを正しく使用する)を行うことを含め、感染のリスクを減ら
すための適切な措置;感染による転帰と合併症の可能性、とくに妊娠中
または妊娠を計画している女性に対して;コンドーム以外の避妊方法は
ジカウイルスの性的感染を防ぐことができないことについて最新の助
言を提供する。
● 妊娠中の女性に対して、ブラジルを含めジカウイルスの発生が進行して
いる地域への旅行を勧めない。
● ジカウイルス伝播が進行しているブラジルまたはその他の地域から戻っ
て間もなく、誤って妊娠したことが判明した女性に対し、保健医療提供
機関に相談することを助言する。
● 性的パートナーがジカウイルス流行地域に住んでいるかまたは旅行した
妊娠中の女性に対して、妊娠期間を通して安全な性慣行を確保するか、
セックスを控えるよう助言する。
● ジカウイルス伝播が進行しているブラジルまたはその他の地域に滞在し
ている期間、および帰国後少なくとも 8 週間、安全な性慣行を確保する
か、セックスを控えるよう助言する。男性ジカウイルス病の症状を示し
た場合、彼らは安全な性慣行を確保するか、少なくとも 6 ヵ月間セック
スを控えなければならない。
● ジカウイルス伝播が進行しているブラジルまたはその他の地域から戻っ
た旅行者に対して、それらの地域を離れてから少なくとも 4 週間は献血
をしないことを助言する
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● ジカウイルス伝播が進行しているブラジルまたはその他の地域から戻っ
た旅行者について医療関係者がジカウイルス病を警戒するよう助言す
る。
● 国の当局は、ジカウイルス感染が疑われる旅行者を適切な臨床管理と検
査のための機関を紹介する方法について明確な指針を医療関係者に提
供しなければならない。
マラリア(ハマダラカによって伝播)
マラリア伝播のリスクは、アマゾン地域を除いて、ブラジル北部の州を含め
て無視できるか、存在しない。これには、オリンピックのサッカー試合のいく
つかを開催する Manaus 市が含まれている。
熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)感染症は、ブラジルにおけ
るマラリア患者の約 15%を占めている。マラリア発生地 では、蚊に刺されるの
を防ぐ(忌避剤の使用および殺虫剤処理蚊帳の中で寝る)とともに、予防的化
学療法(atovaquone–proguanil、doxycycline または mefloquine を使用)を検
討し、報告された副作用と禁忌を考慮して薬剤を選択しなければならない。ま
た、マラリア感染のリスクの低い農村地域への旅行には、蚊に刺されるのを防
ぐとともに、スタンバイ緊急治療 (SBET)を組み合わせることができる。
ブラジル保健当局によるリスク査定に基づいて、国の指針には、マラリアの
予防的化学療法に関する推奨事項は含まれていない。したがって、ブラジル滞
在中にこれらの薬の入手は制限され、抗マラリア薬は出発前に購入する必要が
ある。ブラジル国内のマラリアの 4 リスクがある地域を旅行中に発熱を伴う病
気になった旅行者は、直ちに医師の診察を求める必要がある(下記の診断およ
び治療の健康センターのウェブサイトの一覧を参照)。旅行後最大 1 年以内に
発熱を伴う病気になった旅行者は、旅行歴について、医療関係者に告げなけれ
ばならない。マラリアに対して推奨される予防接種はない。
性的感染症(ジカウイルス病以外)
HIV、梅毒、淋病、クラミジア、ヘルペス、B 型肝炎ウイルス (HBV)、お
よびその他の性感染症のリスクは、売春婦および麻薬注射をしている同性愛男
性との間の無防備なセックスなど、リスクがある性的行動を行う旅行者に限定
される。したがって、安全な性的慣行の順守、とくに一貫してコンドームを正
しく使用することを勧告する。ブラジル当局は、エイズや肝炎などの性感染症
(下記リストを参照)に関連して健康促進と予防のキャンペーンを開始してい
る。
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食品と水の安全性
消化器感染症はブラジルでは一般的であり、安全でない食品や飲み物によっ
て引き起こされる病気を避けるために予防措置を取ることを、医療関係者は旅
行者に助言すべきである。それらの注意事項には、以下が含まれる;頻繁に手
を洗い、食品を取扱い喫食する前に必ず手を洗う;食品が完全に加熱調理され、
熱く蒸らされたことを確認する;安全な水を選択する(ボトル入りの水や、疑
問がある場合は積極的に煮沸する);皮をむいたまたは殻を外した果物や野菜
を未調理の食品と一緒にしない;ビュッフェ、市場、レストラン、露店におい
て、保温または冷蔵されていない食品を避ける。
水と消毒
オリンピックとパラリンピックの競技の開催地を含め、リオ デジャネイロ
のレクリエーション水域の水質は、下水汚染のため最適ではないとされている。
是正処置が取られているけれども、旅行者は当局によって発行された助言に従
うべきである(下記リスト参照)。
その他の感染症のリスク
過密な屋内にとどまらない限り、旅行者が結核や髄膜炎などを空気感染する
リスクは小さい。
Belo Horizonte 地域への旅行者は、げっ歯類(カピバラ)との接触によって
感染する可能性があるリケッチア(Rickettsia rickettsii)を原因とするダニ媒
介性ブラジル紅斑熱に注意する必要がある。
Salvador 地域への旅行者は、感染した動物の尿で汚染された土壌や水に皮
膚や粘膜が暴露したことで感染するレプトスピラ属の細菌によって引き起こさ
れるレプトスピラ症のリスクを認識しなければならない。広範な動物がこの細
菌を伝播し得る。
リーシュマニア症(皮膚型と内臓型の両方)、住血吸虫症、リンパ系フィラ
リア症およびその他の無視された熱帯病のリスクは、ほとんどがブラジルの北
東地域の農村部に関連している。
安全性と防犯およびその他の健康上のリスク
盗難と凶悪犯罪を含む犯罪行為が、ブラジルで発生している。旅行者は、注
意を払い、正規の空港タクシーまたはシャトルバスだけを利用し、夜間に一人
で出かけず、疑わしい地域を避け、仲間と一緒に旅行すべきである。
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交通事故と怪我は、主に自動車事故が原因であり、55 歳未満の旅行者の主
要な死亡原因になっている。豪雨、鉄砲水、地すべりは、とくに都市部におい
て、しばしば怪我およびその他の緊急事態の原因となっている。
ブラジルへの旅行者は、日焼け止め、サングラス、帽子を使用して、太陽へ
の暴露にも注意する必要があり、ボトル入りの水を飲むことによって脱水症状
を回避しなければならない。
旅行者は、ヘビやサソリなどの有毒動物の存在に留意し、そのような動物と
の接触を避ける予防策を講じなければならない。地元の保健当局は、リスクが
ある特定地域の詳細な情報を提供できる。
旅行が関連する一部の感染症には長い潜伏期間があることを考慮して、患者
から旅行歴を体系的に収集することは、医療従事者にとって最善の慣行である。
さらなる情報のウェブサイトの一覧
1.各国の旅行と健康の助言ウェブサイト
Links to national travel and health websites
2. ブラジルへの旅行者に対する健康の助言:ブラジル保健省
Cuidados gerais(ラテン語)
3.世界のポリオ予防接種要件の情報
Global Polio Eradication Initiative
4.ブラジルにおけるインフルエンザ情報
Situação Epidemiológica / Dados(ラテン語)
5. ブラジルにおける狂犬病情報
Situação da Raiva no Brasil(ラテン語)
6.黄熱病の予防接種要件の情報
WHO: Yellow fever
WHO: List of countries, territories and areas
WHO: Recomendation in the Americas, 2013
7. デング熱に関する情報
WHO: Dengue and severe dengue
WHO: Dengue
8. チクングニア熱に関する情報
WHO: Chikungunya
WHO/PAHO: Chikungunya
9. ジカウイルス病に関する情報
WHO: Zika virus and complications
WHO/PAHO: Zika virus infection
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WHO/PAHO: Countries and territories with autochthonous transmission
in the Americas reported in 2015-2016
ブラジル保健省:Situação Epidemiológica / Dados(ラテン語)
ブラジル保健省:Para mais informações sobre Zika Vírus e Microcefalia
WHO/PAHO: Zika virus infection
10.マラリアに関する情報
ブラジル保健省:2014 年の発生図(ラテン語)
ブラジル保健省:Guia para profissionais de saúde
WHO: List of countries, territories and areas
ブラジル保健省:Unidades de atendimento para diagnóstico e tratamento
de malária
11. オリンピックとパラリンピックの競技に際してブラジル政府によって
着手された健康増進キャンペーンについての情報
ブラジル保健省:DDAHV e Unaids anunciam campanha em parceria para
os Jogos Rio 2016
12.水と消毒に関する情報
WHO: Water quality for the Olympic Games in Rio De Janeiro
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