見本NO.6 異物鑑別検査の事例ご紹介 6.金属の事例 ご提出された異物 写真 チーズ中の大きさ2mm程度の緑黒変色 検体写真 検査内容 結果 顕鏡・形態観察 変色部と正常部の一部を取り出し生物顕微鏡下で観察したところ、変色部か らのみ黒色の破片状物質が認められた。破片状物質は光を透過しないもので あった事から、金属粉もしくは煤である可能性が推察された。 溶解試験 全て硝酸(酸性)に溶解した(身近な金属の多くは酸に溶解するが、煤は不 溶)。 機器分析 エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)による元素の定性分析を行った ところ、検出された主な金属元素はCu(銅)であった。 Cps/µA Cu 分析対象 分析結果 強度(cps/µA) Ca 51.399% 0.067 Cu 28.395% 0.462 Ca ※分析結果における元素のパーセントはおお よその含有量であり、正確な定量結果ではあ りません。 エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX)による元素定性分析 考察 検体は銅粉が混ざった事による変色であると判断された。 なお、金属が食品などに付着すると変色する事があり、銅の場合は黒色、茶色、青色、緑色などを呈する。
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