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Dr.ETTEMEYER 社 技術資料 No.05

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Laser Measurement Corporation
Dr.ETTEMEYER 社 技術資料
No.05-98
マイクロスターを使用した ひずみ・応力計測
Laser Measurement Corporation
マイクロスターを使った、ひずみ・応力計測
はじめに
近年、生産性の向上等の要求により応力解析は、古典的な実験による手法からコン
ピュータを用いたシミュレーションへと変わりつつある。
しかし、コンピュータの処理能力やシミュレーションによる解析度合いの向上によっ
て成し遂げられた革新的なシミュレーション技術があるにも関わらず、検証のための
実験は必要とされている。
このようなライフサイクル実験には、数週間が費やされる。
しかも、部品テストの最終段階で誤りが発見されると、貴重な開発のための時間が浪
費され、テスト方法再検討の後に再度、実験が行わなければならない。
そのため、部品テストの早い段階で設計上の脆弱な位置(計測すべき場所)が判明す
れば、開発や実験に懸ける時間が大幅に短縮される可能性がある。
制限のある検証技術
従来の計測技術では接触式である事と、面での取り込みが不可能なため、設計上の
脆弱なポイントを正確に素早く測定することは困難である。現在、実験による応力解
析には、主に従来の歪ゲージが用いられている。この歪ゲージは直接、部品に貼り付
けられてゲージ長分の長さで積分した伸長を計測する。しかし、この中に幾つかの負
荷の組み合せによる計測方向以外の伸びが、存在したとしても、歪ゲージの長さに隠
されて、表現することが出来ない。
また、繊細な部品の測定には、質ともに信頼性の高い結果を得ることが重要である。
このためには、計測表面を入念にスムーズでクリーンな面に仕上げ、注意深く歪ゲー
ジを貼り付け、ケーブルを半田付けして校正を実施しなければいけない。このように
十分に取り扱いの注意をはらって測定の準備を行っても、一つの歪ゲージで得られる
測定結果は1方向のみである。
ひずみの勾配上の計測
測定するための手間を少なくするために(一般的に、1つのひずみゲージを貼り付
けて計測する工程には2∼3時間が見込まれる)、
技術者は注意深く計測ポイントを選
び、1つのサンプル当たりのひずみゲージの数を必要最小限にしようとする。そして
重要なエリアでは、しばしば大きな傾きを持ったひずみが存在し、「ホットスポット」
と呼ばれる箇所からほんの数ミリでも離れている所にひずみゲージを貼ってしまうと、
正確な値とするには、あまりにも低いひずみの値しか表示されないケースもある。
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Application Report No.05-98
Laser Measurement Corporation
スペックル干渉計
レーザスペックル干渉計は、複雑な表面を面で捕らえ3次元での変形とひずみの計
測を可能にした。計測原理は非常にシンプルで、計測される表面を異なる方向からレ
ーザ光によって照明し、それによって得られたスペックルイメージを、CCDカメラ
によって記録する。表面が変形するとスペックルは変化するので、単純なイメージの
比較技術によって、サブミクロンの精度で、計測エリア内のあらゆる点の3次元での
動きを表現できる。これらの3次元変形のデータから、完全なひずみと応力が計算さ
れる。
迅速なひずみ、応力解析
図1が、コンポーネンツのテストのた
めに開発された超小型のマイクロスタ
ーシステムのヘッド部を示す。このシス
テムは、小型のヘッドを計測する部品の
表面上に取り付けるだけで25×35
mm のエリアの変形と歪を測定するこ
とが出来る。これは、この面内に歪ゲー
ジを5000個の取り付けて得られる
計測結果と同様な効果がある。
本システムの優れた特徴の一つとして
計測した表面上の歪と応力の全てのコ
ンポーネンツが完全に把握できること
である、たとえば、主応力や主応力の方
向、せん断応力等である。これにより、
計測エリア内における最大負荷の位置
図 1 マイクロスターヘッド
や方向の情報が得られ、そして、これら
の結果は数秒でコンピュータのモニタ
上に表示する事もできる。
計測時間の短縮
マイクロスターひずみ計測システムは、ギアボックス、エンジンまたは、カーボデ
ィーなどの複雑な面形状を有する部品の検査時間を充分に短縮することが可能である。
その上、計測準備時間に関しても、マイクロスターは従来の計測技術と比較すると数
分の一に短縮できる、しかも局所的なひずみや応力についても完全で詳細な情報を提
供できる。
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Application Report No.05-98
Laser Measurement Corporation
応用
原理的に、マイクロスターによる計測は光学的にアクセスが可能な面を持つ部品で
あれば何れでも使用することができる。被測定物に切り欠き(ノッチ)やエッジ部分
を含んでいても、センサヘッドを取り付ける十分なスペースさえがあれば計測ができ
る。マイクロスターは面を高分解能で測定するため、取り付ける位置を決める際の精
度は要求しないが、使用可能かどうかは従来の測定方法とは違った意味で、測定する
場所の影響を受ける。これはマイクロスターのセンサヘッドがテスト部品に強固に取
り付けられるか否かという事である。センサヘッドがしっかりと固定され、測定して
いる間において僅かな動きも無ければ信頼のおける測定結果が得られる事であろう。
マイクロスターは簡単に取り外し可能なアダプタリングがセンサヘッドの先に備えて
おり、これと共にゴムバンドや強力な磁石などの適当な手段を用いて部品に取り付け
られる。また直接部品の表面に接着することも可能である。
計測手順
センサヘッドを固定したら、マイクロスターは被検体の計測エリアの3次元形状を
計測し、記録する。この間は約数秒で解析まで含めても約1分間処理できる。次に印
加された負荷に応じた変形状態が記録される。大きな歪を計測する場合は、幾つかの
段階に分けて測定することも可能であり、負荷を加える装置と連動すれば自動で取り
込む事も出来る。また、これらの測定された任意の段階を選んで歪―負荷曲線を描く
事ができる。それぞれ、1回の計測に有する時間は約4秒である。
急勾配なひずみ分布を有する部品の計測
切り欠き部分を持ったクランプにてマイクロスターの応用を説明する。このクラン
プは切り欠き部分が圧縮される方向に負荷を印加して測定した結果を示す。
(図表2参
照)この図は面内のX、Y方向の変形を矢印で、面外のZ方向の変形を色で表示して
いる。3次元の変形データから、ひずみが計算される。例えば図表3はひずみの場を
εxxが表示している。加えて、ノ
ッチ部分の先端に取り付けた従来
型のショートタイプ(3mm)の歪
ゲージによって測定された結果と
の比較を示す。
(図3参照)
両者の結果を比較すると、明らかに
マイクロスターが局所的な歪の勾
配を捕らえている事がわかる。
図3
3
3次元表示
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図3
ひずみゲージと位置データデータ比較
データの検証
測定結果の検証として、引っ
張り試験機を用いて単純なサ
ンプルにてマイクロスターと
従来型のひずみゲージとの比
較試験を行った。(図4参照)
この結果、両者の偏差は数%
以内に収まっている事がわか
る。その他の比較試験におい
ても、同様な結果が得られて
いる事を併せて報告する。
図4
引っ張り試験機のデータ比較
エンジンの検査
マイクロスターの応用例として、
トラックのエンジンを測定した結
果を報告する。図 5 が示すように
センサヘッドは、エンジンの側面
にマグネットを使用した治具を用
いて固定されている。ンジンの表
面は白いカラーチェック等が塗布
され、光学的な感度を高めてある。
しかし、この処置は必ずしも必要
ではなく、測定する表面の状況に
依存する。図 6 に計測エリアの状
態を示す。幾つかの穴によって計
図5
エンジンの測定
測エリアが制限されているが、異なる
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負荷条件下での応力分布を得る事が可能である。図 6 に測定された3次元の変位の状
態を示す。これは内部圧力(油圧による)、ねじりと3方向からの張力による負荷の合
成で生じた変形である。
図6
計測エリアと 3 次元の変形表示
完全なひずみと応力の解析
もし、完全に3次元の変形や形状が把握できるのであれば、必要とされる歪や応力
の成分は計算によって求めることが可能である。図 7 は主応力とせん断応力を示して
いる。
さらに図 8 は面外方向の変位から曲げ歪の成分を表現できる曲率が計算できる。
図 9 に相当応力の計算結果を示す、図に示されている点線はライフサイクルテストに
よるクラックが発生した位置を示している。これらの点線によって示された位置は、
最大応力の場所と対応している。
主応力2
主応力1
せん断応力
図7
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図8
図9
曲率分布
相当応力
負荷との組み合わせ
マイクロスターによる測定のあと、計測結果はデジタルフォーマットとして扱うこ
とができる。このため、いろいろな負荷を組み合わせた計測の代わりに、単一な負荷
条件による計測結果に異なる重みを加えたものと、置き換えることも可能である。
このように、測定の回数が、基本的な条件での数回の計測で済み、最大荷重のレベル
を、防振機構を持ったテストベンチを用いないで測定することも可能である。
おわりに
このように、マイクロスターの測定システムは短時間で歪と応力を面として解析す
ることができ、測定におていは歪と応力の量と方向を素早く取り込め、熟練した技能
も必要としないため、実験による応力解析において、十分に時間を節約することが可
能である。
本システムの有効な使用方法の一つとして、ライフサイクルテストを行う前に疑わし
と考えられるエリアを検査し、動的テストを実施するときに用いられる歪ゲージの適
正な貼り付け位置を決定する事があげられる。
問い合わせ先
株式会社 レーザー計測
〒167-0051 東京都杉並区荻窪 5-22-1 ネオ荻窪ビル1F
TEL:03-5347-1471
FAX:03-5347-1472
E-mail:[email protected]
URL:http://www.laser-measurement.com
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