1.伊賀地区中学校陸上選手権大会について

2016.10.7
NO.6
2学期も早や一ヶ月が過ぎました。この間も、体育祭をはじめ様々な取り組みが行われ、その度に
保護者のみなさまからたくさんのご支援をいただきました。紙面を借りてお礼申し上げます。
さて、今回の柘植中だより『霊山』では、「伊賀地区中学校陸上選手権大会」や本校の体育祭の様
子、さらには4月に実施しました「全国学力・学習状況調査」の結果が公表されましたので、それら
についてお知らせします。
1.伊賀地区中学校陸上選手権大会について
例年9月の中旬に、三重県の陸上大会の予選を兼ねて「伊賀地区中学校陸上競技大会 学校対抗選
手権」が開催されます。今年は9月10日(土)と11日(日)の2日間に渡って上野運動公園競技場で
開かれました。暑い2日間の競技でしたが、総合運動部員を中心にこの夏から陸上チームの一員とし
て練習してきた選手一人ひとりが頑張りを見せてくれました。そして、女子 100m・200m、女子 400
mR、男子 100m、男子低学年R、男子走幅跳、1年男子 100m で入賞するという結果を残してくれま
した。
なかでも女子 400mRについては、大会最終の種目であり、本校にとっては昨年度惜しくも県大会
出場を逃していましたので、そのリベンジという意味合いもありました。2年生の3人がつないでき
たバトンをアンカーの松山さんが受けた時は四番目でした。彼女は、これまでの思いを爆発させるよ
うに疾走しました。結果は惜しくも2位。それでも見事にリベンジを果たせた瞬間でした。彼女は後
に一枚文集で次のように綴っています。
「……ゴールした瞬間、『優勝したかった』という気持ちもあったけど、それ以上にリベンジできた
ことのうれしさがこみ上げてきました。(中略)悔し涙を流した日から、うまくいかへん時もあったけ
ど、必死に練習してきて、いろんなことがあってここまで来られて、あきらめやんでよかったと思っ
たら泣けてきました。……」子どもたちから教えられることがたくさんあります。
なお、10月15日(土)と16日(日)に行われる県大会には次のメンバーが出場します。健闘を祈
ります。・男子走幅跳
・女子 400mR
2.体育祭から
中西教文さん
・女子 100m、200m
松山静香さん
大橋七星さん、松山栞菜さん、天井 優さん、松山静香さん、林
音杏さん
テーマ : リオよりはじけろ~MAKE D な体育祭~
次々に日本列島に押し寄せる台風の合間をぬって、予定通り
9月17日(土)に体育祭を行うことができました。第3土曜日
を意識して今年から半日開催としました。準備期間や運営面等
の課題もありましたが、子どもたちは、最後まで全力を出し切
る姿を見せてくれました。
閉会式でも少し触れましたが、3年生が『意地』を見せた瞬
間や、2年生の『成長』を感じる場面をいくつも見ることがで
-1-
きました。また、特に最後の全員リレーで3年生を追い込ん
だ様子や閉会式で涙を流す姿などから、1年生の今後に大い
に『期待』できると感じさせられました。さらには、その後
の各学年の通信や一枚文集から、子どもたち一人ひとりが自
分やクラスを見つめることを通して、心に残る体育祭であっ
たことを伺い知ることができました。そして、喜びや悔しさ
が必ず人を成長させると信じさせてくれる体育祭だったと
思います。保護者のみなさまには、早朝からの準備、ご参加、
ご声援等ありがとうございました。
3.全国学力・学習状況調査の結果について
(1)教科の調査結果より
今年の4月に実施された「全国学力・学習状況調査」(中3)の結果公表が、熊本地震の影響で予定より
遅れ、9月30日に行われました。教科の調査は国語・数学について実施し、それぞれ「主として知識を
問う」A問題と、「主として活用の力(思考力や判断力)を問う」B問題の2種類の問題に取り組みました。
本校は、国語Aが全国と比べて「ほぼ同じ」、国語Bと数学A・Bが全国と比べて「やや下回って」いま
した。
調査を受ける学年によっての違いもあり、一概に本校全体の特徴とまでは申せませんが、生徒たちはが
んばって取り組もうとする姿勢が見受けられました。アンケート結果にもそう答えていますし、無解答率
の低さからも、そのことがわかります。
内容面を見ますと、国語は「読む」「言語文化等」の領域は正答率が高かったのですが、「書く」の領
域に課題がありました。とりわけB問題の記述式の問題で、「目的に応じて文章を要約」したり、「複数
の資料から必要な情報を読み取っ」たり、「百科事典や図鑑などの資料を参考に根拠を明確にして自分の
考えを書い」たりの分野に課題が残りました。数学では、ABともに、「式の計算」や「図形」に関する
正答率は高かったのですが、「関数」の領域に課題が見られました。表やグラフを読み取って式に表した
り、記述問題の文章から式に表したりするなど、表と式とグラフを一致して理解させる必要があります。
また、書いた式の意味を言葉で説明できる力をつけていかねばなりません。
それらの課題の具体的なものが次の問題です。
【桃香さんが作った問題】
x の値に対応する y の値は,次の表のようになります。このとき, x  4 のときの y の値を求めなさい。
x … 2
3
4
…
18
12
…
y …
桃香さんが作った問題の最初に,x と
y の間の関係を書き加えます。x  4 のとき y  9 になるように,
x と y の間の関係を書き加えることについて,正しいものを下のア,イの中から1つ選び,それが正しい
ことの理由を説明しなさい。
y は x に比例しています。」と書き加えれば, x  4 のとき y  9 になる。
イ:「 y は x に反比例しています。」と書き加えれば, x  4 のとき y  9 になる。
ア:「
ほとんどの生徒が「イ」を選択できていましたが、その理由を正しく書くことができた人は殆どいません
でした。今後、細部についてさらに分析して、子どもたちの力がつくよう日々の指導に反映させていきたい
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と考えます。
(2)生徒質問紙より
教科の調査とは別に、子どもたちの学習状況や生
活習慣等に対する調査(「生徒質問紙」)も行われ
ました。「生徒質問紙」は、「朝食を毎日食べてい
ますか」の質問をスタートに、本年度は合計85の
質問に生徒が答える形で進められています。その内
容は、基本的な生活習慣、自己認識、将来展望、授
業について、学習時間、ゲーム・スマホの使用時間
等々、多岐に渡ります。紙面の関係もあり一部にな
ってしまいますが、結果を紹介します。(右および次ペ
ージのグラフも参考にしてください)
「朝食を毎日食べていますか」の問いには、「し
ている」が 94.1%、「どちらかといえばしている」
を合わせると 100%の生徒がきちんと朝食を食べて
学校に来ています。 「毎日、同じくらいの時刻に
寝ていますか(起きていますか)」については、
「している」と 「どちらかといえばしている」を
合わせると、起床時刻については 100%の生徒が、
そして就寝時刻は約 70%の生徒が、それぞれ肯定的
な回答をしています。
また、「ものごとを最後までやり遂げてうれしか
ったことがありますか」に対して、100%の生徒が肯
定的な回答をしていました。
「将来の夢や目標を持っていますか」については、
「あてはまる」と「どちらかといえばあてはまる」
の合計が 80%を超える数値を表しています。「人の
役に立つ人間になりたいと思いますか」に対しては、
肯定的な回答が 94.1%あり、対人関係や社会に対し
て、真面目に向き合おうと考えていることがわかり
ます。「自分にはよいところがあると思うか」の答
えぶりからも、自己肯定感の高さがうかがわれます。
基本的な生活習慣や、成就感・達成感、将来展望、
そして対人関係や社会貢献など、いずれも全体的に
は高い数値を示しており、これらは現3年生の「強
み」といってよいのではないかと思います。
さらには、次ページのグラフに示されていますが、
ゲームやスマホを2時間以上している生徒の割合
は、ゲームで約 23%、スマホで約 35%です。昨年度
と比較してその使用時間はずいぶん抑えられていま
す。
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しかしながら、家庭での学習時間は増えていませ
ん。むしろ少ないと思います。ふだんもそうですが、
特に土・日の勉強時間がとても少ないことが気がか
りです。ふだんで、2時間やれていない生徒が約7
割という結果でした。土・日の勉強時間について言え
ば、3時間以上が0人、そして、3割強の生徒(35.3
%)が1時間以下にとどまっています。もちろん、
これらの数値は4月のデータ、つまり半年も前のも
のですので、現段階での子どもの様子とは異なって
いると思いますし、社会体育などの活動で忙しい生
徒もいると思いますが、一日の生活をどのように過
ごしていくのかこれからも大事な課題だと考えま
す。
もう一つ気になっていることがあります。初めの
方でも触れましたが、子どもたちは、「自分自身を
どう見るか」という自己認識や、成就感や達成感は
とても高いものがあります。そのことはたいへん重
要なことだと思うのですが、ふだんの生活ぶりと重
ねて見た時に、子どもたちが達成しようとするその
基準を、ともすれば低く設定してしまっていて、達
成した満足感は生まれるけれども、どれだけ力がつ
いたかと振り返った時に課題が多く残されてしまっ
ている、そんな状況があるのではないかと気になり
ます。このことは、3年生に限ったことではありま
せん。
最後に紹介しました「家の人と学校での出来事に
ついて話をする」の数値が高い (肯定的な回答が
82.3%)のも本地域の特徴だと思います。
今後もいっそう、保護者の皆様の支援をいただき
ながら家庭学習を定着させ、学力の向上をはじめ、
子どもたちの様々な能力を引き出せるよう努力を重
ねていきたいと考えます。
もちろん学力をつけることは学校の大きな役割で
すので、授業の充実や補充学習の確保をさらに目指
したいと考えていますし、何よりも教科の学習活動
を通して、一人ひとりの子どもたちにリテラシーの
力(意欲も含めた学力総体)を培っていかなければな
りません。そうした授業での活動を支えるためにも、
家庭での学習を継続していくことが大切だと考えま
す。
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折しも現在、「家庭学習強調月間」中(10/3~10/14)でもあります。ご家庭における子どもたちへの支
援や見届けをぜひお願いします。
それらの教育活動の積み重ねによって、本校生徒が、さらに将来展望を広げたり、力をつけられたりす
ることにつながっていくと期待しています。本年度の後半もどうぞよろしくお願いいたします。
4.教育実習の先生を紹介します
9月26日(月)から3週間の日程(10月14日)で、教育実習の先生が本校に来られています。
鳥喰理彗子(とりばみ りえこ)先生です。
鳥喰先生は、本校の卒業生でもあり、保健分野の資格を取るために実習に励んでみえます。
子どもたちとの出会いを通して、教員として大切なものをつかみ取ってほしいと願いますし、同時
に子どもたちにとっても、フレッシュな先生との出会いでたくさんのことを学べると思います。ご家
庭でもいろいろと話を聞いてやってください。
5.柘植地域合同防災訓練が行われました
10月2日(日)に、柘植地域の合同防災訓練が行われました。
伊賀市内を震源とする震度5強の直下型地震が発生し柘植地域に避難勧告が発令されたとの想定
のもと、柘植地域全12地区が訓練を行いました。各区のみなさんは、最寄りの避難所や集落センタ
ー等の一時立寄り所を経て、本校をはじめ計4箇所の指定避難所に集合しました。
本校へは、6地区の方々、計365人が参加されました。参加人員の確認が為されてから体育館に
入って説明を聞いたり、起震車や水消火器を体験されたりして、防災の大切さを身にしみて感じた一
日だったと思います。訓練に参加されたみなさま、運営に携われた方々、本当にお疲れさまでした。
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