風味調味料の糖分の測定方法の改正について 【資料4】

【資料4】
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風味調味料の糖分の測定方法の改正について
1. 目的
風味調味料の日本農林規格(以下、JAS 規格という。)における糖分の測定方
法では、高速液体クロマトグラフ法が採用されており、分析条件として分析カ
ラムの要件が記述されている。今回、JAS 規格の利用者が分析カラムをより適切
に選定するための方法を検討した。
2. カラムの評価
国内で入手可能な糖の分析に適している3種類のカラム(カラム A 及び B:
シリカゲルにポリアミンを化学結合したもの、カラム C:ポリビニルアルコール
ゲルにポリアミンを化学結合したもの)について、①JIS K0124 に規定する分離
度が標準品同士で 1.5 以上あること、②種々の試料を用いてマトリックス由来の
ピークと標準品が重ならないこと(選択性)、③各カラムのロット間の差を評価
した
3. 検討の結果
標準品同士の分離度について評価した結果、いずれのカラムも条件を満たし
ていた。
28試料で選択性を評価し、3試料で各カラムそれぞれ3つのロット間の差
を評価した結果、カラム A はいずれも良好であったことから、風味調味料の糖
分の分析に用いるための分離能力を有していることを確認した。
カラム B 及び C は、ロットの違いによりクロマトグラムに違いが生じるため、
測定対象の糖のピークと妨害物質のピークが重ならないことを試験前に確認す
る必要があった。
いずれのカラムを用いる場合にも、各試験室において測定対象の糖の分離度
及び試料溶液における選択性を確認することで適正に使用することができる。
また、今回評価した3種類以外のカラムを用いる場合は、各試験室において 2.
の①及び②の要件を確認することにより、使用することが可能である。