81 - 明石市教育委員会

教育研究所だより
活 動 の 啓 発 ニ ュ ー ス
№ 8 1
平成27年(2015年)12月21日
明
研修講座・研究グループ実施報告
石
11
市
教
育
研
究
所
年末を迎え、研修講座・グルー
プの活動も佳境に入ってきたよう
です!ラストスパート!!!
第5回幼児期の特別支援研修講座
11月24日(火) (特別支援研修講座と合同開催)
1.各学校の特別支援についての説明と現在の状況報告
2.グループに分かれて情報交換
A:播磨特別支援学校について・・・試験が難しい。就職の幅が広がる。資格を取るための機会がある。そ
の生徒に合わせた作業ができる。コミュニケーション能力の有無。
B:学年が上がるときに、幼稚園で幼児教育相談室に行っていたことを学校側に伝えるべき。また、発達検
査の結果は残るが、それ以外に母からの言葉添えがあると良い。
C:学習に付いていけず、不登校になるケースが多い。
D:特別支援学級の仕組みなどの情報を知らない保護者が多いので、見学を受け入れたり、説明をする機会
をもったりしてもっと知らせていくべき。
E:特別支援学級に通っていたことを納得しない子どもについて⇒保護者が通わせてくれたから今の君があ
るのだと伝えることが必要。
3.講話 「障害のある子どもの教育の基本を見つめ直して」
講師:明石小学校 教頭 福田 篤世
●障害のある子どもの教育課程
幼稚部・・・健康・人間関係・環境・言葉・表現+自立活動
小学部・・・各教科・道徳・外国語活動・特別活動+自立活動
●個に応じた教育課程
●学びにつながるいい授業とは? ⇒子どもの学びが成立する。学びとは、これまでの体験に、授業での
新たな体験を主体的につなげることができる。
●学習到達度チェックの必要性 ⇒参考文献 「障害の重い子どもの目標設定ガイド」徳永 豊 編著
●学習到達度チェックも含めた実態把握→個別の指導計画の確
認・見直し→指導目標や指導内容方法の設定→授業実践
(世話人 二見西幼稚園 新才まなみ先生)
第3回「アセス」研究会
10月29日(木)
【事例検討】
(1)「アセス支援シート」(左図)を活用した“模擬ケース会議”の体験
①読み取る…アセスの結果データを参加者各自が分析し、全体で交流する。
②聞き取る…当該児童生徒に関する情報を、参加者が事例提供者から聞き取る。
③検討する…参加者各自の視点で、支援の方向性(方針)を整理し、具体的な支援
策を検討し、全体で討議する。
(2)アセス結果データの分析(読み取る)
①教師の関わりについての見立て⇒対人関係について不安があり、教師に助けを求めているのではないか。
②対人関係についての見立て⇒「友人からどう思われているのか?」「友人付き合いは苦手だけど、皆とは仲
良くしたい…」という不安・葛藤があるのではないか。現在の友人関係について観察が必要ではないか。
③学習的適応についての見立て⇒学習的適応の数値が良好である。学級としても良好な状況である。支援のた
め、何らかの形で資源として活用できるのではないか。
(3)支援策についての討議(検討する)
①友人関係づくりについての支援⇒学級からの気持ちが離れないよう、当人に役割や係を与えて、自分に存在感
をもてるようにしてやる。友人関係の修復に、教師が介入してやる。
②保護者への支援⇒定期的な面談を設定し、母親に子どもの学校での様子を伝えて、安心感をもたせる。
保護者に必要な関係機関の情報を提供する。保護者の想いの“捌け口”となってやることも必要。
③子どもへの教師の関わり⇒生活ノートで、担任と“心の会話”をすることで、子どもに自分の思いを出させて
やる。想いを聞いてやることが必要。学年教師全員で、「気にしているよ」という雰囲気をつくる。
④その他の支援⇒当人に進路を意識させ、目標を持たせる。当人ができること、やりたいことをスモールステッ
プで設定してやり、前向きな気持ちで生活できようにしてやる。学校としての支援体制を確立する。
アセスは飽くまでも「ツール」である。児童生徒のSOSの度合いを知る、教師による支援・指導の成
果を評価するといったことに、積極的に活用した実践を進めていただきたい。
(世話人 児童生徒支援課 横田直季指導主事)