学 校 保 健 編 - 福井県予防医学協会

学 校 保 健 編
<寄生虫検査>
寄
生
虫
検
査
【動向と実施状況】
我が国における寄生虫感染率は、高水準であった戦後間も
年間(平成 18 年度から平成 22 年度)の寄生虫検査数、糞便検
ない時期と比べると、その後の熱心な駆除活動や衛生環境の
査数、蟯虫検査数の推移を見ると、ほぼ横這いに推移してい
改善により激減し、低い感染率を保っています。その感染率
るものの若干ではありますが増加傾向にあると言えます。ま
の低下を背景に、1973 年及び 1994 年に学校保健法が一部改
た、糞便検査数と蟯虫検査数を比較すると、検査方法の簡易
正され、受検の義務付けが緩和されました。小学校高学年以
性も影響してか、例年、蟯虫検査数が糞便検査数を約 2 倍上
上については糞便検査を行わなくてもよくなるなど、受検義
回るという結果になっています。次に、男女別の検査数を比
務付けの低年齢化に伴い、受検者数は一時期減少傾向でした。
較しても、男女の出生比率や検査方法等の影響もあり、例年
しかし、近年になって我々の生活環境の変化が著しく変化し
の糞便検査数と蟯虫検査数ともに若干ではありますが男性
たことで、物資が不足した戦後間もない頃とは異なる豊かさ
が女性を上回るという結果を示しました。
故の新たな危険因子が発生してきていると言えます。海外旅
財団法人福井県予防医学協会(以下「当協会」)は、前身で
行の多様化や食料品のみならず動植物などの輸入の多様化
ある社団法人福井県寄生虫予防協会の発足(昭和 33 年)以来、
から、海外由来の新種の寄生虫感染についても注意が必要に
学校保健分野において、寄生虫検査を主体とし検査業務を行
なってきており、決して安心できる状況ではないと思われま
って参りました。当協会では、従来の形に踏襲するだけでな
す。本県では、児童への寄生虫検査に対する関心が高く、近
く、児童をはじめ学校関係者の皆様にとって付加価値の高い
年における寄生虫の受検査数は、増加傾向にあると言えます。
検診にするべく、学校あるいは行政と連携を図りながら今後
検査方法としては、糞便検査(便を用いて回虫・鞭虫・横
も進めていきたいと考えています。
川吸虫などの腸管寄生虫卵の有無を検査)においては、セロ
ファン厚層塗沫法を用いて検査を行っております。蟯虫検査
(肛門の周りに産卵した蟯虫卵の有無を専用の採卵紙を用い
図 1 寄生虫検査数の年次推移(過去 5 年間)
て検査するもの)においては、ウスイ式セロファンテープ二
日連続採取法を用いて検査を行っております。
平成 2 年度の寄生虫検査の受検者数は、表 1 に示すように
9 万 7,973 人(前年度比 7.4%増加)で、男女の内訳としては、
男性の受検者数が 5 万 0,265 人(前年度比 7.4%増加)、女性の
受検者数が 4 万 7,708 人(前年度比 7.3%増加)でした。過去 5
表 1 寄生虫検査数の年次推移(過去 5 年間)
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
総
数
糞便検査
蟯虫検査
男
50,265
16,503
33,762
女
47,708
15,575
32,133
計
97,973
32,078
65,895
男
46,787
13,303
33,484
女
44,460
12,566
31,894
計
91,247
25,869
65,378
男
47,838
15,975
31,863
女
45,199
14,951
30,248
計
93,037
30,926
62,111
男
42,232
14,320
27,912
女
39,980
13,618
26,362
計
82,212
27,938
54,274
男
45,014
15,639
29,375
女
42,268
14,738
27,530
計
87,282
30,377
56,905
図 2 糞便検査数(男女別)の年次推移(過去 5 年間)
図 3 蟯虫検査数(男女別)の年次推移(過去 5 年間)
<寄生虫検査>
【糞便検査結果】
表 2,図 4~図 5 において、糞便検査の対象者(校種・男女)
に示すように、過去 5 年間(平成 17 年度から平成 22 年度)の
別受検者数及び保卵者数を示しました。平成 22 年度におけ
校種別保卵率の推移を見ると、保・幼稚園及び小学校におい
る糞便検査の受検者数は、3 万 2,078 人が受検(前年度比
て低い水準ではあるものの保卵者が見受けられるケースが
24.0%増加)し、1 人(前年度比 83.3%減少)に寄生虫卵が確認
比較的多く、中学校以上においては例年ほとんど見受けられ
されました。男女の内訳としては、男性の受検者数が 1 万
ないという結果でした。
6,503 人(前年度比 24.1%増加)、女性の受検者数が 1 万 5,575
寄生虫の保卵者となる対象者が保・幼稚園及び小学校の児
人(前年度比 23.9%増加)でした。寄生虫卵が確認された男女
童など低年齢において多く見受けられる理由としては、①生
の内訳としては、男性が 1 人(前年度比 75%減少)で、女性に
魚を好んで食べる,②爪を短く切っていない,③爪を噛むク
おいては見受けられませんでした。
セがある,④手を良く洗っていない,⑤ふとんや下着が清潔
対象者(校種)別の寄生率としては、保・幼稚園が 0.02%(内、
でない,⑥高年齢より低年齢の方が寄生虫に対する抵抗力が
男性 0.02%,女性-)に保卵者が見受けられ、小学校、中学校、
比較的弱いなどが考えられます。前頁に記したように海外旅
養護学校等では保卵者は見受けられませんでした。寄生虫の
行の多様化や食料品及びペットとして飼う動植物の多様化
種(校種)別としては、鞭虫が 1 人(保・幼稚園:男性 1 人)で
も近年見受けられることから、予防策としては、種類にもよ
した。
りますが生魚に関しては、できるだけ加熱処理をした状態で
表 3,図 6 に示すように、過去 5 年間(平成 18 年度から平
食べるように心掛けて頂くことと、学校及び自宅での簡単で
成 22 年度)の保卵率の推移を見ても、受検者数の増加傾向に
効果の高い「手洗い」の徹底化を望みます。
もかかわらず横這いに推移しており、保卵率としては低水準
に留まっていると言えます。また、表 4~表 8,図 7~図 11
表 2 糞便検査対象者(校種・男女)別結果表
保卵者
区
分
性別
保・幼稚園
小
中
学
学
校
校
養護学校等
合
計
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
数
2虫卵
3虫卵
以上
以上
0.02
-
-
-
0.02
率
1
回虫
鉤虫
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
6,088
女
5,803
計
11,891
男
10,084
-
-
-
-
-
-
女
9,466
-
-
-
-
-
計
19,550
-
-
-
-
男
297
-
-
-
-
女
265
-
-
-
計
562
-
-
男
34
-
女
41
-
計
75
-
男
16,503
女
15,575
計
32,078
1
1
1
東洋毛
鞭虫
様線虫
横川異
形吸虫
その他
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
0.01
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
0.01
-
-
-
-
-
-
-
-
図 4 糞便検査対象者(校種・男女)別受検者数
1
蟯虫
1
1
1
図 5 糞便検査対象者(校種・男女)別保卵率
<寄生虫検査>
表 3 糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
男
16,503
女
15,575
計
数
率
2虫卵
3虫卵
以上
以上
回虫
鉤虫
東洋毛
鞭虫
様線虫
1
0.01
-
-
-
-
-
-
-
-
-
32,078
1
0.01
-
-
-
-
1
男
13,303
4
0.03
-
-
-
-
女
12,566
2
0.02
-
-
-
計
25,869
6
0.02
-
-
男
15,975
1
0.01
-
-
女
14,951
-
-
計
30,926
0.01
男
14,330
女
13,630
計
27,960
男
15,639
女
14,738
計
30,377
形吸虫
その他
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
3
-
-
-
1
-
-
-
4
-
-
-
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
4
0.03
-
-
1
-
2
-
-
1
-
4
0.01
-
-
1
-
2
-
-
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
2
0.01
-
-
-
-
-
-
-
1
1
2
0.01
-
-
-
-
-
-
-
1
1
-
1
-
-
図 6 糞便検査保卵率(過去 5 年間)
1
横川異
蟯虫
-
1
-
1
1
-
1
-
1
-
-
-
図 7 保・幼稚園糞便検査保卵率(過去 5 年間)
表 4 保・幼稚園糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
数
2虫卵
3虫卵
以上
以上
0.02
-
-
率
1
回虫
鉤虫
-
-
-
-
-
-
-
男
6,088
女
5,803
計
11,891
1
0.02
-
-
-
-
男
4,604
2
0.04
-
-
-
女
4,423
1
0.02
-
-
-
計
9,027
3
0.03
-
-
男
5,504
1
0.02
-
1
0.01
-
-
東洋毛
鞭虫
様線虫
1
蟯虫
横川異
形吸虫
その他
-
-
-
-
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
2
-
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
-
3
-
-
-
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
5,101
計
10,605
男
4,804
女
4,394
2
0.05
-
-
-
-
1
-
-
1
-
計
9,198
2
0.02
-
-
-
-
1
-
-
1
-
男
5,986
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
5,448
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
11,434
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1
-
<寄生虫検査>
表 5 小学校糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
性別
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
者数
2虫卵
3虫卵
以上
以上
-
-
-
-
-
1
数
率
10,084
-
女
9,466
計
19,550
男
8,176
女
7,700
計
15,876
男
10,096
-
女
9,554
計
男
男
H22 年度
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
東洋毛
横川異
回虫
鉤虫
鞭虫
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
0.01
-
-
-
-
-
-
-
-
1
0.01
-
-
-
-
1
-
-
2
0.01
-
-
-
-
1
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
19,650
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
9,161
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
様線虫
1
-
蟯虫
1
-
形吸虫
その他
女
8,948
2
0.02
-
-
1
-
1
-
-
-
-
計
18,109
2
0.01
-
-
1
-
1
-
-
-
-
男
9,314
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
8,996
2
0.02
-
-
-
-
-
-
-
1
1
計
18,310
2
0.01
-
-
-
-
-
-
-
1
1
-
図 8 小学校糞便検査保卵率(過去 5 年間)
図 9 中学校糞便検査保卵率(過去 5 年間)
表 6 中学校糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
数
率
2虫卵
3虫卵
以上
以上
回虫
鉤虫
鞭虫
東洋毛
様線虫
蟯虫
横川異
形吸虫
その他
男
297
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
265
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
562
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
488
0.20
-
-
-
-
-
-
-
女
400
-
-
-
-
-
-
-
-
計
888
0.11
-
-
-
-
-
-
-
男
344
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
265
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
609
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
334
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
253
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
587
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
310
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
263
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
573
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
1
1
1
-
-
1
-
<寄生虫検査>
表 7 高等学校糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
数
率
2虫卵
3虫卵
以上
以上
回虫
鉤虫
鞭虫
東洋毛
様線虫
蟯虫
横川異
形吸虫
その他
男
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
図 10 高等学校糞便検査保卵率(過去 5 年間)
図 11 養護学校等糞便検査保卵率(過去 5 年間)
表 8 養護学校等糞便検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
混合虫卵者数
保卵者の内訳
受検
者数
数
率
2虫卵
3虫卵
以上
以上
回虫
鉤虫
鞭虫
東洋毛
様線虫
蟯虫
横川異
形吸虫
その他
男
34
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
41
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
75
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
35
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
43
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
78
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
31
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
31
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
62
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
31
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
35
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
66
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
男
29
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
女
31
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
計
60
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
<寄生虫検査>
【蟯虫検査結果】
表 9,図 12~図 13 において、蟯虫卵検査の対象者(校種・
した。
男女)別受検者数及び保卵者数を示しました。平成 22 年度に
表 10,図 14 に示すように、過去 5 年間(平成 18 年度から
おける蟯虫検査の受検者数は、6 万 5,895 人が受検(前年度比
平成 22 年度)の保卵率の推移を見ると、受検者数が増加傾向
0.8%増加)し、194 人(前年度比 1.0%減少)に蟯虫卵が確認さ
にあるにもかかわらず、保卵率は減少傾向にあるという結果
れました。男女の内訳としては、男性の受検者数が 3 万 3,762
を示しました。また、表 11~表 14,図 15~図 18 に示すよう
人(前年度比 0.8%増加)、女性の受検者数が 3 万 2,133 人(前
に、過去 5 年間(平成 18 年度から平成 22 年度)の校種別保卵
年度比 0.7%増加)でした。蟯虫卵が確認された男女の内訳と
率の推移を見ても、低学年の児童の保卵率が高水準となる傾
しては、男性 113 人(前年度比 4.6%増加)、女性 81 人(前年度
向にあるものの年々減少傾向にあると言えます。
比 3.6%減少)でした。
蟯虫の保卵者となる対象者が保・幼稚園及び小学校の児童
対象者(校種)別の保卵率としては、保・幼稚園が 0.4%(内、
など低学年において多く見受けられる理由としては、4 頁に
男性 0.4%,女性 0.3%)、小学校が 0.3%(内、男性 0.3%,女性
記した糞便検査結果の②~⑥と同様の理由が考えられます。
0.2%)、養護学校等が 0.3%(内、男性 0.5%,女性-)という結
予防策としては、学校及び自宅での「手洗い」が効果的であ
果でした。中学校においては、保卵者は見受けられませんで
り、徹底化を図ることを望みます。
表 9 蟯虫検査対象者(校種・男女)別結果表
区
分
保・幼稚園
小
中
学 校
学 校
養護学校等
合
計
性別
受検者数
表 10 蟯虫検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
数
区 分
率
男
10,705
45
0.4
女
10,093
35
0.3
計
20,798
80
0.4
男
21,843
67
0.3
女
20,940
46
0.2
計
42,783
113
0.3
男
1,013
-
-
女
1,001
-
-
計
2,014
-
男
201
女
99
計
300
1
男
33,762
113
-
率
113
0.3
女
32,133
81
0.3
計
65,895
194
0.3
男
33,484
108
0.3
女
31,894
84
0.3
計
65,378
192
0.3
男
31,863
121
0.4
女
30,248
77
0.3
計
62,111
198
0.3
男
27,917
152
0.5
女
26,368
71
0.3
0.3
計
54,285
223
0.4
0.3
男
29,375
187
0.6
女
27,530
108
0.4
計
56,905
295
0.5
H22 年度
H21 年度
H20 年度
0.5
H19 年度
女
32,133
81
0.3
計
65,895
194
0.3
図 13 蟯虫検査対象者(校種・男女)別保卵率
保卵者
数
33,762
-
図 12 蟯虫検査対象者(校種・男女)別受検者数
受検者数
男
1
性別
H18 年度
図 14 蟯虫検査保卵率(過去 5 年間)
<寄生虫検査>
表 11 保・幼稚園蟯虫検査結果表(過去 5 年間)
区
分
性別
男
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検者数
表 12 小学校蟯虫検査結果表(過去 5 年間)
保卵者
数
10,705
区 分
率
45
0.4
H22 年度
性別
受検者数
男
21,843
保卵者
数
率
67
0.3
女
10,093
35
0.3
女
20,940
46
0.2
計
20,798
80
0.4
計
42,783
113
0.3
男
10,120
42
0.4
男
22,164
66
0.3
女
9,588
24
0.3
女
21,183
58
0.3
計
19,708
66
0.3
計
43,347
124
0.3
男
8,519
35
0.4
男
22,157
82
0.4
H21 年度
H20 年度
女
7,939
31
0.4
女
21,235
45
0.2
計
16,458
66
0.4
計
43,392
127
0.3
男
6,571
41
0.6
男
20,053
101
0.5
女
6,152
16
0.3
女
19,117
55
0.3
計
12,723
57
0.4
計
39,170
156
0.4
男
7,464
44
0.6
男
20,693
140
0.7
女
6,920
31
0.4
女
19,558
75
0.4
計
14,384
75
0.5
計
40,251
215
0.5
H19 年度
H18 年度
図 15 保・幼稚園蟯虫検査保卵率(過去 5 年間)
図 16 小学校蟯虫検査保卵率(過去 5 年間)
表 13 中学校蟯虫検査結果表(過去 5 年間)
表 14 養護学校等蟯虫検査結果表(過去 5 年間)
区
分
性別
男
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検者数
1,013
保卵者
数
率
-
-
区 分
性別
男
H22 年度
受検者数
保卵者
数
201
率
1
女
1,001
-
-
女
99
計
2,014
-
-
計
300
男
1,006
-
-
男
194
-
-
女
1,029
2
0.2
女
94
-
-
計
2,035
2
0.1
計
288
-
-
男
1,015
4
0.4
男
172
-
-
女
981
1
0.1
女
93
-
-
計
1,996
5
0.3
計
265
-
男
1,002
1
0.1
男
291
女
946
女
153
計
1,948
1
0.1
計
444
9
男
1,015
1
0.1
男
203
2
女
938
2
0.2
女
114
計
1,953
3
0.2
計
317
-
H20 年度
H19 年度
-
図 17 中学校蟯虫検査保卵率(過去 5 年間)
H21 年度
H18 年度
-
0.5
-
1
0.3
9
-
3.1
-
-
2.0
1.0
-
2
図 18 養護学校等蟯虫検査保卵率(過去 5 年間)
0.6
<尿
検
査>
尿
検
査
【動向と実施状況】
腎臓病・糖尿病発症の若年化が問題視されている昨今、主
は、一次検査陽性者を対象として、一次検査終了後 10~15
な要因として、過食・運動不足に端を発した生活習慣の乱れ
日後に、原則として早期第一中間尿を試験紙法にて判定し、
が考えられています。外的影響(成人の生活習慣の影響)を受
蛋白,潜血にて再度陽性判定が出たものには、沈渣鏡検し、
けやすい子供達にとって、その抜本的対策としては、成人も
異常が見受けられた場合を陽精検者としています。また糖は
含めた生活習慣の改善にあると言えます。学校及び家庭での
試験紙法にて±以上の判定が出た場合、尿糖定量検査を行い
教育(躾け)を通して、子供達自身に、健康に対する自己管理
100/㎗以上を要精検者としています。但し、一次検査おける
意識の向上(生活習慣の改善)を図ることこそが重要である
全陽性者を対象に二次検査を実施しておらず一部に留まっ
と考えます。また、小児における腎臓病・糖尿病は、早期発
ていることから、本書においては省略させていただきます。
見による生活習慣の改善と併せた早期治療を行うことによ
平成 22 年度の尿検査の受検者数は、表 1~表 3,図 1~図
って、その悪化を阻止することが可能となるだけでなく、一
2 に示すように、7 万 8,117 人(前年度比 2.8%増加)で、男女
部は全治させることができることも判ってきました。昭和 48
の内訳としては、男性の受検者数が 3 万 9,851 人(前年度比
年より全国で始められた学校における尿検査は、腎臓病・糖
2.7%増加)、女性の受検者数が 3 万 8,266 人(前年度比 2.8%
尿病発症の早期予防のみならず、生活習慣における自己管理
増加)でした。過去 5 年間(平成 18 年度から平成 22 年度)の
意識の動機付けに関する重要な検査であると我々は考えて
尿検査の受検者数の推移を見ると、若干ではあるが増加傾向
おり、今後も尿検査の促進に努めていきたいと思います。
にあると言えます。
検査項目については、糖・蛋白・潜血の三法で実施しまし
た。検査方法としては、尿検査においては、原則として早期
第一中間尿を試験紙法で糖・蛋白・潜血の判定を行い、+以
上(陽性者)を要二次検査としています。尿二次検査において
表 1 尿検査の年次推移(過去 5 年間)
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
総
数
保・幼稚園
小学校
中学校
高等学校
養護学校等
男
39,851
8,124
22,115
7,792
1,631
189
女
38,266
7,810
21,185
7,310
1,892
69
計
78,117
15,934
43,300
15,102
3,523
258
男
38,815
7,614
21,802
7,654
1,569
176
女
37,207
7,369
20,847
7,029
1,887
75
計
76,022
14,983
42,649
14,683
3,456
251
男
36,586
6,416
21,205
7,043
1,701
221
女
35,098
6,082
20,277
6,580
2,021
138
計
71,684
12,498
41,482
13,623
3,722
359
男
31,262
5,141
18,716
5,724
1,527
154
女
29,839
4,840
17,647
5,213
1,999
68
計
61,101
9,981
36,435
10,937
3,526
222
男
33,127
5,792
18,928
5,683
2,570
154
女
31,422
5,697
17,823
5,221
2,618
63
計
64,549
11,489
36,751
10,904
5,188
217
図 1 尿検査数の年次推移(過去 5 年間)
図 2 尿検査数(男女別)の年次推移(過去 5 年間)
<尿
検
査>
【尿検査結果】
表 2~表 8,図 3~図 10 において、尿検査の対象者(校種・
学校等が 4.7%(内、男性 4.2%,女性 5.8%)という結果でした。
男女)別受検者数及び陽性者数を示しました。平成 22 年度に
おける尿検査の受検者数は、7 万 8,117 人が受検(前年度比
2.8%増加)し、蛋白においては 354 人(前年度比 19.5%減少)、
糖においては 119 人(前年度比 0.8%減少)、潜血においては
1,332 人(前年度比 17.4%増加)に陽性が確認されました。男
女の内訳としては、男性の受検者数が 3 万 9,851 人(前年度
比 2.7%増加)、
女性の受検者数が 3 万 8,266 人(前年度比 2.8%
増加)でした。蛋白,糖,潜血の各陽性者の男女の内訳とし
ては、蛋白陽性の男性が 143 人(前年度比 30.2%減少),女性
が 142 人(前年度比 4.7%減少)、糖陽性の男性が 63 人(前年度
同数),女性が 56 人(前年度比 1.8%減少)、潜血陽性の男性が
340 人(前年度比 26.9%増加),女性が 992 人(前年度比 14.4%
増加)でした。対象者(校種)別の各陽性率で最も高いものは、
蛋白では高等学校が 1.9%(内、男性 1.7%,女性 2.1%)、糖で
は養護学校等が 1.9%(内、男性 2.6%,女性-)、潜血では養護
表 2 尿検査(蛋白・糖・潜血)結果表(対象者(校種)別)
内訳
区
分
性別
男
保・幼稚園
小
中
学 校
学 校
高等学校
養護学校等
合
計
受検者数
8,124
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
8,110
14
0.2
8,105
19
0.2
8,064
60
0.7
女
7,810
7,782
28
0.4
7,795
15
0.2
7,665
145
1.9
計
15,934
15,892
42
0.3
15,900
34
0.2
15,729
205
1.3
男
22,115
22,082
33
0.1
22,102
13
0.1
21,964
151
0.7
女
21,185
21,133
52
0.2
21,172
13
0.1
20,789
396
1.9
計
43,300
43,215
85
0.2
43,274
26
0.1
42.753
547
1.3
男
7,792
7,727
65
0.8
7,779
13
0.2
7,687
105
1.3
女
7,310
7,288
22
0.3
7,294
16
0.2
6,962
348
4.8
計
15,102
15,015
87
0.6
15,073
29
0.2
14,649
453
3.0
男
1,631
1,603
28
1.7
1,618
13
0.8
1,615
16
1.0
女
1,892
1,853
39
2.1
1,880
12
0.6
1,793
99
5.2
計
3,523
3,456
67
1.9
3,498
25
0.7
3,408
115
3.3
男
189
186
3
1.6
184
2.6
181
8
4.2
女
69
68
1
1.4
69
65
4
5.8
5
-
-
計
258
254
4
1.6
253
5
1.9
246
12
4.7
男
39,851
39,708
143
0.4
39,788
63
0.2
39,511
340
0.9
女
38,266
38,124
142
0.4
38,210
56
0.1
37,274
992
2.6
計
78,117
77,832
285
0.4
77,998
119
0.2
76,785
1,332
1.7
図 3 尿検査対象者(校種・男女)別受検者数
図 4 尿検査対象者(校種・男女)別保卵率
<尿
検
査>
表 3 尿一次検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
男
39,851
39,708
143
0.4
39,788
63
0.2
39,511
340
0.9
女
38,266
38,124
142
0.4
38,210
56
0.1
37,274
992
2.6
計
78,117
77,832
285
0.4
77,998
119
0.2
76,785
1,332
1.7
男
38,815
38,610
205
0.5
38,752
63
0.2
38,547
268
0.7
女
37,207
37,058
149
0.4
37,150
57
0.2
36,340
867
2.3
計
76,022
75,668
354
0.5
75,902
120
0.2
74,887
1,135
1.5
男
36,586
36,422
164
0.4
36,531
55
0.2
36,382
204
0.6
女
35,098
34,987
111
0.6
35,022
76
0.2
34,383
715
2.0
計
71,684
71,409
275
0.4
71,553
131
0.2
70,765
919
1.3
男
31,262
31,073
189
0.6
31,210
52
0.2
31,033
229
0.7
女
29,839
29,698
141
0.5
29,779
60
0.2
29,161
678
2.3
計
61,101
60,771
330
0.5
60,989
112
0.2
60,194
907
1.5
男
33,127
32,845
282
0.9
33,073
54
0.2
32,872
255
0.8
女
31,422
31,207
215
0.7
31,348
74
0.2
30,659
763
2.4
計
64,549
64,052
497
0.8
64,421
128
0.2
63,531
1,018
1.6
図 5 尿検査陽性率(過去 5 年間)
図 6 保・幼稚園尿検査陽性率(過去 5 年間)
表 4 保・幼稚園尿検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
男
8,124
8,110
14
0.2
8,105
19
0.2
8,064
60
0.7
女
7,810
7,782
28
0.4
7,795
15
0.2
7,665
145
1.9
計
15,934
15,892
42
0.3
15,900
34
0.2
15,729
205
1.3
男
7,614
7,596
18
0.2
7,602
12
0.2
7,566
48
0.6
女
7,369
7,341
28
0.4
7,355
14
0.2
7,236
133
1.8
計
14,983
14,937
46
0.3
14,957
26
0.2
14,802
181
1.2
男
6,416
6,408
8
0.1
6,407
9
0.1
6,390
26
0.4
女
6,082
6,065
17
0.3
6,065
17
0.3
6,009
73
1.2
計
12,498
12,473
25
0.2
12,472
26
0.2
12,399
99
0.8
男
5,141
5,131
9
0.2
5,135
6
0.1
5,111
30
0.6
女
4,840
4,828
12
0.2
4,828
12
0.2
4,779
61
1.3
計
9,981
9,960
21
0.2
9,963
18
0.2
9,890
91
0.9
男
5,792
5,774
18
0.3
5,779
13
0.2
5,763
29
0.5
女
5,697
5,674
23
0.4
5,684
13
0.2
5,615
82
1.5
計
11,489
11,448
41
0.4
11,463
26
0.2
11,378
111
1.0
<尿
検
査>
表 5 小学校尿検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
男
22,115
22,082
33
0.1
22,102
13
0.1
21,964
151
0.7
女
21,185
21,133
52
0.2
21,172
13
0.1
20,789
396
1.9
計
43,300
43,215
85
0.2
43,274
26
0.1
42.753
547
1.3
男
21,802
21,770
32
0.1
21,782
20
0.1
21,687
115
0.5
女
20,847
20,796
51
0.2
20,841
6
0.0
20,510
337
1.6
計
42,649
42,566
83
0.2
42,623
26
0.1
42,197
452
1.1
男
21,205
21,168
37
0.2
21,184
21
0.1
21,113
92
0.4
女
20,277
20,231
46
0.2
20,255
22
0.1
19,995
282
1.4
計
41,482
41,399
83
0.2
41,439
43
0.1
41,108
374
0.9
男
18,716
18,673
43
0.2
18,697
19
0.1
18,603
113
0.6
女
17,719
17,647
72
0.4
17,699
20
0.1
17,391
328
1.9
計
36,435
36,320
115
0.3
36,396
39
0.1
35,994
441
1.2
男
18,928
18,868
60
0.5
18,913
15
0.1
18,776
152
0.8
女
17,823
17,727
96
0.5
17,796
27
0.2
17,496
327
1.8
計
36,751
36,595
156
0.4
36,709
42
0.1
36,272
479
1.3
図 7 小学校尿検査陽性率(過去 5 年間)
図 8 中学校尿検査陽性率(過去 5 年間)
表 6 中学校尿検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
男
7,792
7,727
65
0.8
7,779
13
0.2
7,687
105
1.3
女
7,310
7,288
22
0.3
7,294
16
0.2
6,962
348
4.8
計
15,102
15,015
87
0.6
15,073
29
0.2
14,649
453
3.0
男
7,654
7,543
111
1.5
7,639
15
0.2
7,572
82
1.1
女
7,029
6,989
40
0.6
7,009
20
0.3
6,704
325
4.6
計
14,683
14,532
151
1.0
14,648
35
0.2
14,276
407
2.8
男
7,043
6,975
68
1.0
7,032
11
0.2
6,982
61
0.9
女
6,580
6,553
27
0.4
6,560
20
0.3
6,295
285
4.3
計
13,623
13,528
95
0.7
13,592
31
0.2
13,277
346
2.5
男
5,724
5,631
93
1.6
5,714
10
0.2
5,661
63
1.1
女
5,213
5,182
31
0.6
5,194
19
0.4
4,999
214
4.1
計
10,937
10,813
124
1.1
10,908
29
0.3
10,660
277
2.5
男
5,683
5,562
121
2.1
5,676
7
0.1
5,633
50
0.9
女
5,221
5,162
59
1.1
5,206
15
0.3
4,976
245
4.7
計
10,904
10,724
180
1.7
10,882
22
0.2
10,609
295
2.7
<尿
検
査>
表 7 高等学校尿検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
潜血
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
男
1,631
1,603
28
1.7
1,618
13
0.8
1,615
16
1.0
女
1,892
1,853
39
2.1
1,880
12
0.6
1,793
99
5.2
計
3,523
3,456
67
1.9
3,498
25
0.7
3,408
115
3.3
男
1,569
1,536
33
2.1
1,555
14
0.9
1,551
18
1.1
女
1,887
1,860
27
1.4
1,870
17
0.9
1,816
71
3.8
計
3,456
3,396
60
1.7
3,425
31
0.9
3,367
89
2.6
男
1,701
1,651
50
2.9
1,692
9
0.5
1,682
19
1.1
女
2,021
2,001
20
1.0
2,005
16
0.8
1,956
65
3.2
計
3,722
3,652
70
1.9
3,697
25
0.7
3,638
84
2.3
男
1,527
1,488
39
2.6
1,512
15
1.0
1,510
17
1.1
女
1,999
1,973
26
1.3
1,991
8
0.4
1,928
71
3.6
計
3,526
3,461
65
1.8
3,503
23
0.7
3,438
88
2.5
男
2,570
2,488
82
3.2
2,555
15
0.6
2,548
22
0.9
女
2,618
2,583
35
1.3
2,601
17
0.6
2,511
107
4.1
計
5,188
5,071
117
2.3
5,156
32
0.6
5,059
129
2.5
図 9 高等学校尿検査陽性率(過去 5 年間)
図 10 養護学校等尿検査陽性率(過去 5 年間)
表 8 養護学校等尿検査(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
蛋白
糖
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
潜血
陽性者数
陽性率(%)
正常者数
陽性者数
陽性率(%)
2.6
181
8
4.2
65
4
5.8
男
189
186
3
1.6
184
女
69
68
1
1.4
69
5
計
258
254
4
1.6
253
5
1.9
246
12
4.7
男
176
165
11
6.3
174
2
1.1
171
5
2.8
女
75
72
3
4.0
75
-
-
74
1
1.3
計
251
237
14
5.6
249
2
0.8
245
6
2.4
男
221
220
1
0.5
216
5
2.3
215
6
2.7
女
138
137
1
0.7
137
1
0.7
128
10
7.2
計
359
357
2
0.6
353
6
1.7
343
16
4.5
男
154
149
5
3.2
152
2
1.3
148
6
3.9
女
68
68
-
-
67
1
1.5
64
4
5.9
計
222
217
5
2.3
219
3
1.4
212
10
4.5
男
154
153
1
0.6
150
4
2.6
152
2
1.3
女
63
61
2
3.2
61
2
3.2
61
2
3.2
計
217
214
3
1.4
211
6
2.8
213
4
1.8
-
-
<心電図検査>
心
電
図
検
査
【動向と実施状況】
平成 7 年に小学校,中学校及び高等学校の各 1 年生全員を
ますが) の発見を目的としている傾向と時間や費用効率を
対象に心電図検査の受検が義務付けられました。しかし、小
考慮し、省略 4 誘導法で充分という声も一部ございますが、
学校 1 年生から中学校 1 年生までの成長が著しい 6 年間にお
当協会の検査方法としては、低学年における突然死と密接な
いて、心電図検査を行わない状態では、軽症の先天性疾患や、
関係にある心筋疾患(特発性あるいは続発性心筋症や心筋炎
成長に伴い発症してくる心筋症や不整脈等が見過ごされる
後遺症など)や危険な不整脈の早期発見・治療という観点よ
危険性が高いのではないかという問題点が指摘されました。
り、標準 12 誘導による心電図検査で実施しています。また、
それ故、市町村によっては、間隔を短くし受検して頂いてい
突然死をきたす疾患には家族性の場合が多々みられますの
るところもあります。
で、問診も重要視しています。
平成 22 年度の心電図の受検者数は、表 1 に示すように 1
心臓は、人間の全組織の中で一番早く活動を開始(妊娠第 3
万 5,024 人(前年度比 1.5%減少)で、男女の内訳としては、男
週より開始)し、最後に活動を終える部分です。心臓の正常
性の受検者数は 7,543 人(前年度比 4.0%減少)、女性の受検者
な鼓動こそが、人が生きる第一の重要な要素であることは言
数は 7,481 人(前年度比 1.1%増加)でした。過去 5 年間(平成
うまでもありません。心臓の正常な働きがあってはじめて、
18 年度から平成 22 年度)の心電図検査数の推移を見ると、最
人が生きていく上で必要不可欠な酸素と栄養を、血液を介し
近若干ではあるが減少傾向にあったものの、平成 20 年度は
身体のすみずみへと供給することができるからです。すなわ
大幅(前年度比約 25%増加)に増加しました。要因としては、
ち心臓の鼓動一つ一つが、人が生きるということに直結して
平成 17 年度に受検して頂きました市町(平成 18 年度及び平
いると言えます。我々は、学校保健における心電図検査を、
成 19 年度においては他機関にて受検)が、
平成 20 年度以降、
目覚しい成長期にある児童の身体を支える根源であると認
再び受検して頂いたことに因ります。
識しており、従来の形に踏襲せずに学校及び行政と連携を図
検査方法については、小学校 1 年生の心電図検査において
りながら進めていきたいと考えています。
は、主に軽症な先天性心疾患 (中には心筋症や不整脈もあり
表 1 心電図検査の年次推移(過去 5 年間)
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
総
数
小学校
中学校
高等学校
養護学校等
男
7,543
3,021
4,003
454
65
女
7,481
2,962
3,927
560
32
計
15,024
5,983
7,930
1,014
97
男
7,857
3,094
4,117
588
58
女
7,401
2,941
3,867
567
26
計
15,258
6,035
7,984
1,155
84
男
7,936
3,136
4,170
579
51
女
7,287
2,989
3,866
410
22
計
15,223
6,125
8,036
989
73
男
6,221
2,292
3,223
659
47
女
5,793
2,234
3,044
483
32
計
12,014
4,526
6,267
1,142
79
男
6,454
2,378
3,189
848
39
女
6,005
2,277
3,068
638
22
計
12,459
4,655
6,257
1,486
61
図 1 心電図検査数の年次推移(過去 5 年間)
<心電図検査>
【心電図検査結果】
表 2,図 2~図 3 において、心電図検査の対象者(校種・男
2.4%(内、男性 1.8%,女性 2.9%)、中学校が 2.2%(内、男性
女)別受検者数及び要健康相談者・要精検者数を示しました。
2.7%,女性 1.7%)、小学校が 1.0%(内、男性 1.1%,女性 0.8%)
平成 22 年度における心電図検査の受検者数は、1 万 5,024
でした。
人が受検(前年度比 1.5%減少)し、27 人(前年度は 1 人)に要
表 3,図 4 に示すように、過去 5 年間(平成 18 年度から平
健康相談、258 人(前年度比 14.2%増加)に要精検が確認され
成 22 年度)の要健康相談率及び要精検率の推移を見ると、近
ました。男女の内訳としては、男性の受検者数が 7,543 人(前
年、若干ではあるが減少傾向にあったものの、平成 22 年度
年度比 4.0%減少)、
女性の受検者数が 7,481 人(前年度比 1.1%
において前年度を上回る結果となった。特に、要健康相談の
増加)でした。要健康相談の対象となった男女の内訳として
対象者数に関しては、昨年度を大きく上回る結果となった。
は、男性が 14 人(前年度は 0 人)、女性が 13 人(前年度は 1
また、男女の比率を比較すると、要健康相談率においては、
人)でした。一方で、要精検の対象となった男女の内訳とし
男女同率であった。要精検率においては、男性が女性を上回
ては、
男性が 152 人(前年度比 11.8%増加)で、
女性が 106 人(前
る傾向にある(一部を除く)と言えます。表 4~表 7,図 5~図
年度比 17.8%増加)でした。
8 に示すように、過去 5 年間(平成 18 年度から平成 22 年度)
対象者(校種)別の要健康相談率としては、小学校が
の校種別要健康相談率・要精検率の推移を見ると、小学校・
0.3%(内、男性 0.3%,女性 0.3%)、中学校が 0.1%(内、男性
中学校・高等学校において、昨年度まで減少傾向にあったも
0.1%,女性 0.1%)で、高等学校,養護学校等では見受けられ
のの、平成 22 年度においては、要健康相談率・要精検率と
ませんでした。また、対象者(校種)別の要精検率としては、
もに前年度を大きく上回る結果を示した。今後の動向を、注
養護学校等が 3.1%(内、男性 3.1%,女性 3.1%)、高等学校が
視していきたいと思う。
表 2 心電図検査対象者(校種・男女)別結果表
内訳
区
分
性別
受検者数
要健康相談
要健康相談者数
小
中
学 校
学 校
高等学校
養護学校等
合
計
要精検査
要健康相談率(%)
要精検者数
要精検率(%)
男
3,021
9
0.3
33
1.1
女
2,962
8
0.3
24
0.8
計
5,983
17
0.3
57
1.0
男
4,003
5
0.1
109
2.7
女
3,927
5
0.1
65
1.7
計
7,930
0.1
174
2.2
男
454
-
-
8
1.8
女
560
-
-
16
2.9
計
1,014
-
-
24
2.4
男
65
-
-
2
3.1
女
32
-
-
1
3.1
計
97
-
-
3
3.1
男
7,543
14
0.2
152
2.0
女
7,481
13
0.2
106
1.4
計
15,024
27
0.2
258
1.7
図 2 心電図検査対象者(校種・男女)別受検者数
10
図 3 心電図検査対象者(校種・男女)別要相談・要精率
<心電図検査>
表 3 心電図検査結果表(過去 5 年間)
内訳
区
分
性別
受検者数
要健康相談
要健康相談者数
男
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
要精検査
要健康相談率(%)
要精検者数
要精検率(%)
7,543
14
0.2
152
2.0
女
7,481
13
0.2
106
1.4
計
15,024
27
0.2
258
1.7
男
7,857
136
1.7
女
7,401
1
0.0
90
1.2
計
15,258
1
0.0
226
1.5
男
7,989
0.0
145
1.8
女
7,287
90
1.2
計
15,223
3
0.0
235
1.5
男
6,221
11
0.2
108
1.7
-
-
3
-
-
女
5,793
6
0.1
84
1.5
計
12,014
17
0.1
192
1.6
男
6,454
7
0.1
105
1.6
女
6,005
5
0.1
84
1.4
計
12,459
12
0.1
189
1.5
図 4 心電図要相談・要精率(過去 5 年間)
図 5 小学校心電図要相談・要精率(過去 5 年間)
表 4 小学校心電図検査結果表(過去 5 年間)
内訳
区
分
性別
受検者数
要健康相談
要健康相談者数
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
男
3,021
女
計
男
3,094
-
女
2,941
-
計
6,035
男
3,136
女
計
要精検査
要健康相談率(%)
要精検者数
要精検率(%)
9
0.3
33
1.1
2,962
8
0.3
24
0.8
5,983
17
0.3
57
1.0
-
41
1.3
-
16
0.5
-
-
57
0.9
-
-
35
1.1
2,989
-
-
26
0.9
6,125
-
-
61
1.0
男
2,292
-
-
29
1.3
女
2,234
-
-
20
0.9
計
4,526
-
-
49
1.1
男
2,378
2
0.1
33
1.4
女
2,277
4
0.2
27
1.2
計
4,655
6
0.1
60
1.3
<心電図検査>
表 5 中学校心電図検査結果表(過去 5 年間)
内訳
区
分
性別
受検者数
要健康相談
要健康相談者数
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
要精検査
要健康相談率(%)
男
4,003
5
0.1
女
計
3,927
5
7,930
10
男
4,117
女
3,867
1
0.0
計
7,984
1
男
4,170
女
3,866
計
8,036
3
男
3,223
5
女
3,044
4
計
6,267
9
男
3,189
女
3,068
計
6,257
要精検率(%)
109
2.7
0.1
65
1.7
0.1
174
2.2
82
2.0
60
1.6
0.0
142
1.8
0.1
91
2.2
61
1.6
0.0
152
1.9
0.2
63
2.0
0.1
54
1.8
0.1
117
1.9
5
0.2
54
1.7
1
0.0
46
1.5
6
0.1
100
1.6
-
-
3
-
図 6 中学校心電図要相談・要精率(過去 5 年間)
要精検者数
-
図 7 高等学校心電図要相談・要精率(過去 5 年間)
表 6 高等学校心電図検査結果表(過去 5 年間)
内訳
区
分
性別
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
要健康相談
要精検査
要健康相談者数
要健康相談率(%)
454
-
-
8
1.8
女
560
-
-
16
2.9
計
1,014
-
-
24
2.4
男
588
-
-
11
1.9
女
567
-
-
11
1.9
計
1,155
-
-
22
1.9
男
579
-
-
15
2.6
女
410
-
-
3
0.7
計
989
-
-
18
1.8
男
659
-
-
14
2.1
女
483
-
-
9
1.9
計
1,142
-
-
23
2.0
男
848
-
-
18
2.1
女
638
-
-
10
1.6
計
1,486
-
-
28
1.9
男
H22 年度
受検者数
要精検者数
要精検率(%)
<心電図検査>
表 7 養護学校等心電図検査結果表(過去 5 年間)
内訳
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
受検者数
要健康相談
要精検査
要健康相談者数
要健康相談率(%)
男
65
-
-
2
3.1
女
32
-
-
1
3.1
計
97
-
-
3
3.1
男
58
-
-
2
3.4
女
26
-
-
3
11.5
計
84
-
-
5
6.0
男
51
-
-
4
7.8
女
22
-
-
-
-
計
73
-
-
4
5.5
男
47
-
-
2
4.3
女
32
-
-
1
3.1
計
79
-
-
3
3.8
男
39
-
-
女
22
-
-
1
4.5
計
61
-
-
1
1.6
図 8 養護学校等心電図要相談・要精率(過去 5 年間)
要精検者数
要精検率(%)
-
-
<貧 血 検 査>
貧
血
検
査
【動向と実施状況】
貧血は、個人差はあるものの、その度合に比例し自覚症状
成人も含め子供時代からの健全な生活(食生活を含む)を送
(全身倦怠感、頭痛、動悸、息切れ、めまい、易疲労感など)
る習慣付けが重要になってくると考えられます。貧血と判断
が顕著に出る(全く自覚症状のない場合もある。)ことから、
されたら放置せずに、専門医による精密検査や治療、指導を
学校における日常生活に非常に影響を与える血液疾患の一
継続的に受けることをお勧めします。
つであると言えます。体重や身長が大きく増加し、それに伴
検査方法としては、静脈採血で血色素量,ヘマトクリット
い血液量も増加しなければならない成長期において、貧血は
値,赤血球数,白血球数,平均赤血球血色素量,平均赤血球
陥りやすい血液疾患であると言えます。特に、思春期のスト
容積,平均赤血球血色素濃度を測定し、要受診,と指導区分
レスや女子生徒に見受けられる無理なダイエットによる食
された人については、さらに血液像,網状赤血球数,血小板
生活の乱れも相乗し、鉄欠乏性貧血(予備群も含む)となる傾
数を追加測定しました。
向が高いのも、この時期特有の貧血症状の特徴であると言え
平成 22 年度の貧血検査の受検者数は、表 1 に示すように
ます。最近の調査・研究により判明した鉄欠乏状態が身体に
8,960 人(前年度比 4.5%減少)で、男女の内訳としては、男性
及ぼす影響(集中力の低下や記憶力の減退)の問題を考慮し
の受検者数が 4,505 人(前年度比 6.9%減少)、女性の受検者数
ても、学業に専念しなければならないこの時期への悪影響は
が 4,455 人(前年度比 1.9%減少)でした。過去 5 年間(平成 18
計り知れません。また、貧血の多くは、血色素量の低下と考
年度から平成 22 年度)の貧血検査(静脈採血)受検者数の推移
えられていますが、同時に血色素量、赤血球数、ヘマトクリ
を見ると、減少傾向にあると言えます。
ット値より算出される赤血球恒数(MCV:平均赤血球容積,
以上の点から、学校保健における貧血検査は、急激な成長
MCH:平均赤血球血色素量,MCHC:平均赤血球血色素濃度)を
期にある子供達がより健全な日常・学生生活を送る上で、欠
見ることにより貧血を分類し、原因を究明することが重要で
かすことの出来ない検査であると私共は考えており、従来の
あると言えます。というのも、貧血はその背景に出血(潰瘍、
形に踏襲せずに学校及び行政と連携を図りながら今後も進
腫瘍、痔など)、溶血(遺伝性、免疫性など)、造血(骨髄機能
めていきたいと考えています。
異常など)等に関わる重大な原疾患となるからです。それ故、
表 1 貧血検査の年次推移(過去 5 年間)
区
分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
性別
総
数
小学校
男
4,505
女
計
中学校
高等学校
718
3,368
419
4,455
713
3,311
431
8,960
1,431
6,679
850
男
4,839
756
3,472
611
女
4,541
632
3,395
514
計
9,380
1,388
6,867
1,125
男
6,141
657
4,835
649
女
5,619
579
4,540
500
計
11,760
1,236
9,375
1,149
男
6,206
818
4,780
608
女
5,850
789
4,528
533
計
12,056
1,607
9,308
1,141
男
6,571
860
4,820
891
女
6,157
854
4,596
707
計
12,728
1,714
9,416
1,598
図 1 貧血検査の年次推移(過去 5 年間)
<貧 血 検 査>
【貧血検査結果】
表 2,図 2~図 3 において、貧血検査の対象者(校種・男女)
が発達する一方で、中学生になると月経により男性より女性
別受検者数及び要受診者・要注意者数を示しました。平成 22
の方が貧血になりやすいという成長過程における体の構造
年度における貧血検査の受検者数は、8,960 人が受検(前年度
上の理由が考えられると言えます。また、高等学校の女性の
比 4.5%減少)し、151 人(前年度比 13.2%減少)に要受診、1,515
要受診率・要注意率が高い数値である要因としては、53 頁で
人(前年度比 0.7%減少)に要注意が確認されました。男女の内
も前述させて頂きましたが、女子生徒に見受けられる無理な
訳としては、男性の受検者数が 4,505 人(前年度比 6.9%減少)、
ダイエットによる食生活の乱れなども要因として否めない
女性の受検者数が 4,455 人(前年度比 1.9%減少)でした。要受
と考えられます。
診の対象となった男女の内訳としては、男性が 55 人(前年度
表 3,図 4 に示すように、過去 5 年間(平成 18 年度から平
比 33.7%減少)で、女性が 96 人(前年度比 5.5%増加)でした。
成 22 年度)の要受診率及び要注意率の推移を見ると、受検率
一方、要注意の対象となった男女の内訳としては、男性が 769
が減少しているにもかかわらず、要受診率及び要注意率はや
人(前年度比 1.7%減少)で、
女性が 759 人(前年度比 0.4%増加)
や増加傾向にあると言えます。また、男女の比率を比較する
でした。
と、要受診率と要注意率ともに女性が男性を上回るという結
対象者(校種)別の要受診率としては、小学校が 2.0%(内、
果でした。表 4~表 6,図 5~図 7 に示すように、過去 5 年間
男性 1.7%,女性 2.2%)、中学校が 1.7%(内、男性 1.2%,女性
(平成 18 年度から平成 22 年度)の校種別要受診率・要注意率
2.2%)、高等学校が 1.3%(内、男性 1.0%,女性 1.6%)でした。
の推移を見ると、全校種においてやや増加傾向にあると言え
また、対象者(校種)別の要注意率としては、小学校が
ます。なお、平成 19 年度までは貧血検査として静脈採血と
20.3%(内、男性 21.2%,女性 19.5%)、中学校が 16.1%(内、男
耳朶採血の 2 種の検査方法にて検査を行ってきましたが、耳
性 16.1%,女性 16.2%)、高等学校が 17.3%(内、男性 14.8%,
朶採血の検査方法は、時間が掛かる上に検査する人によって
女性 19.7%)でした。要受診率及び要注意率を見ると、小学校
結果の数値に影響を及ぼすリスクがあり、平成 20 年度より
の要注意者を除いては、女性が男性を上回るという結果を示
検査方法をして採用しなくなりました。それ故、比較する上
した。これは、発育に起因していると思われます。小学生に
で不都合と判断し下記の結果表においては省略させて頂き
おいては一般的に女性の方が男性より成長が早く造血器官
ました。
表 2 貧血検査対象者(校種・男女)別結果表
受検
区分
小
中
学
校
学
校
高 等 学 校
合
計
要受診者
正常
者数
者数
数
要注意者
率
数
要観察 1
率
要観察 2
数
率
数
率
男
718
554
12
1.7
152
21.2
-
-
-
-
女
713
558
16
2.2
139
19.5
-
-
-
-
計
1,431
1,112
28
2.0
291
20.3
-
-
-
-
男
3,368
2,787
39
1.2
542
16.1
-
-
-
-
女
3,311
2,703
73
2.2
535
16.2
-
-
-
-
計
6,679
5,490
112
1.7
1,077
16.1
-
-
-
-
男
419
353
4
1.0
62
14.8
-
-
-
-
女
431
339
7
1.6
85
19.7
-
-
-
-
計
850
692
11
1.3
147
17.3
-
-
-
-
男
4,505
3,694
55
1.2
756
16.8
-
-
-
-
女
4,455
3,600
96
2.2
759
17.0
-
-
-
-
計
8,960
7,294
151
1.7
1,515
16.9
-
-
-
-
図 2 貧血検査対象者(校種・男女)別受検者数
図 3 貧血検査対象者(校種・男女)別保卵率
<貧 血 検 査>
表 3 貧血検査結果表(過去 5 年間)
区分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検
正常
者数
者数
要受診者
数
要注意者
率
数
要観察 1
率
要観察 2
数
率
数
率
男
4,505
3,694
55
1.2
756
16.8
-
-
-
-
女
4,455
3,600
96
2.2
759
17.0
-
-
-
-
計
8,960
7,294
151
1.7
1,515
16.9
-
-
-
-
男
4,839
3,987
83
1.7
769
15.9
-
-
-
-
女
4,541
3,694
91
2.0
756
16.6
-
-
-
-
計
9,380
7,681
174
1.9
1,525
16.3
-
-
-
-
男
6,141
5,063
95
1.5
983
16.0
-
-
-
-
女
5,619
4,501
144
2.6
974
17.3
-
-
-
-
計
11,760
9,564
239
2.0
1,957
16.6
-
-
-
-
男
6,078
5,169
80
1.3
832
13.7
-
-
-
-
女
5,740
4,750
127
2.2
863
15.0
-
-
-
-
計
11,818
9,919
207
1.8
1,695
14.3
-
-
-
-
男
6,453
5,535
95
1.5
827
12.8
-
-
-
-
女
6,050
5,046
167
2.8
840
13.9
-
-
-
-
計
12,503
10,581
262
2.1
1,667
13.3
-
-
-
-
図 4 貧血検査要受診・要注意率(過去 5 年間)
図 5 小学校貧血検査要受診・要注意率(過去 5 年間)
表 4 小学校貧血検査(静脈採血)結果(過去 5 年間)
区分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検
正常
者数
者数
要受診者
数
要注意者
率
数
要観察 1
率
要観察 2
数
率
数
率
男
718
554
12
1.7
152
21.2
-
-
-
-
女
713
558
16
2.2
139
19.5
-
-
-
-
計
1,431
1,112
28
2.0
291
20.3
-
-
-
-
男
756
555
11
1.5
190
25.1
-
-
-
-
女
632
523
9
1.4
100
15.8
-
-
-
-
計
1,388
1,078
20
1.4
290
20.9
-
-
-
-
男
657
520
4
0.6
133
20.2
-
-
-
-
女
579
491
6
1.0
82
14.2
-
-
-
-
計
1,236
1,011
10
0.8
215
17.4
-
-
-
-
男
818
660
9
1.1
149
18.2
-
-
-
-
女
786
689
7
0.9
90
11.5
-
-
-
-
計
1,604
1,349
16
1.0
239
14.9
-
-
-
-
男
860
665
13
1.5
182
21.2
-
-
-
-
女
853
750
6
0.7
97
11.4
-
-
-
-
計
1,713
1,415
19
1.1
279
16.3
-
-
-
-
<貧 血 検 査>
表 5 中学校貧血検査(静脈採血)結果(過去 5 年間)
区分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検
正常
者数
者数
要受診者
数
要注意者
率
数
要観察 1
率
要観察 2
数
率
数
率
男
3,368
2,787
39
1.2
542
16.1
-
-
-
-
女
3,311
2,703
73
2.2
535
16.2
-
-
-
-
計
6,679
5,490
112
1.7
1,077
16.1
-
-
-
-
男
3,472
2,895
62
1.8
515
14.8
-
-
-
-
女
3,395
2,748
74
2.2
573
16.9
-
-
-
-
計
6,867
5,643
136
2.0
1,088
15.8
-
-
-
-
男
4,835
3,989
81
1.7
765
15.8
-
-
-
-
女
4,540
3,619
122
2.7
799
17.6
-
-
-
-
計
9,375
7,608
203
2.2
1,564
16.7
-
-
-
-
男
4,652
3,987
59
1.3
606
13.0
-
-
-
-
女
4,421
3,628
108
2.4
685
15.5
-
-
-
-
計
9,073
7,615
167
1.8
1,291
14.2
-
-
-
-
男
4,702
4,092
73
1.6
537
11.4
-
-
-
-
女
4,490
3,694
140
3.1
656
14.6
-
-
-
-
計
9,192
7,786
213
2.3
1,193
13.0
-
-
-
-
図 6 中学校貧血検査要受診・要注意率(過去 5 年間)
図 7 高等学校貧血検査要受診・要注意率(過去 5 年間)
表 6 高等学校貧血検査(静脈採血)結果(過去 5 年間)
区分
H22 年度
H21 年度
H20 年度
H19 年度
H18 年度
受検
正常
者数
者数
要受診者
数
要注意者
率
数
要観察 1
率
要観察 2
数
率
数
率
男
419
353
4
1.0
62
14.8
-
-
-
-
女
431
339
7
1.6
85
19.7
-
-
-
-
計
850
692
11
1.3
147
17.3
-
-
-
-
男
611
537
10
1.6
64
10.5
-
-
-
-
女
514
423
8
1.6
83
16.1
-
-
-
-
計
1,125
960
18
1.6
147
13.1
-
-
-
-
男
649
554
10
1.5
85
13.1
-
-
-
-
女
500
391
16
3.2
93
18.6
-
-
-
-
計
1,149
945
26
2.3
178
15.5
-
-
-
-
男
608
519
12
2.0
77
12.7
-
-
-
-
女
533
433
12
2.3
88
16.5
-
-
-
-
計
1,141
952
24
2.1
165
14.5
-
-
-
-
男
891
774
9
1.0
108
12.1
-
-
-
-
女
707
599
21
3.0
87
12.3
-
-
-
-
計
1,598
1,373
30
1.9
195
12.2
-
-
-
-
<貧 血 検 査>