1 - 坂井市

平成27年12月第5回
坂井市議会定例会議事日程(第1号)
平成27年11月27日(金)午前10時10分
開議
1.議事日程
〔第1号〕
日程第1
会議録署名議員の指名
日程第2
会期の決定
日程第3
諸般の報告
日程第4
認定第1号
平成26年度坂井市一般会計歳入歳出決算の認
定について
日程第5
認定第2号
平成26年度坂井市国民健康保険特別会計歳入
歳出決算の認定について
日程第6
認定第3号
平成26年度坂井市後期高齢者医療特別会計歳
入歳出決算の認定について
日程第7
認定第4号
平成26年度坂井市水道事業会計決算の認定に
ついて
日程第8
認定第5号
平成26年度坂井市公共下水道事業会計決算の
認定について
日程第9
認定第6号
平成26年度坂井市農業集落排水事業会計決算
の認定について
日程第10
認定第7号
平成26年度坂井市病院事業会計決算の認定に
ついて
日程第11
議案第44号
建物の取得について
日程第12
議案第45号
平 成 2 7 年 度 坂 井 市 一 般 会 計 補 正 予 算 (第 4 号 )
日程第13
議案第46号
平成27年度坂井市国民健康保険特別会計補正
予算(第1号)
日程第14
議案第47号
平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会計補
正予算(第1号)
日程第15
議案第48号
平成27年度坂井市水道事業会計補正予算(第
1号)
日程第16
議案第49号
平成27年度坂井市公共下水道事業会計補正予
算(第1号)
日程第17
議案第50号
平成27年度坂井市病院事業会計補正予算(第
1号)
日程第18
議案第51号
損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定に
-1-
ついて
日程第19
議案第52号
坂井市まちづくり計画の変更について
日程第20
議案第53号
字の名称の変更について
日程第21
議案第54号
武生三国モーターボート競走施行組合規約の変
更について
日程第22
議案第55号
坂井市行政手続における特定の個人を識別する
ための番号の利用等に関する法律に基づく個人
番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条
例の制定について
日程第23
議案第56号
坂井市個人番号カードの利用に関する条例の制
定について
日程第24
議案第57号
坂井市支所設置条例の制定について
日程第25
議案第58号
坂井市竹田農山村交流センター条例の制定につ
いて
日程第26
議案第59号
坂井市税条例の一部を改正する条例について
日程第27
議案第60号
坂井市国民健康保険税条例の一部を改正する条
例について
日程第28
議案第61号
坂井市まちづくり基本条例等の一部を改正する
等の条例について
日程第29
議案第62号
坂井市コミュニティセンター条例等の一部を改
正する条例について
日程第30
議案第63号
坂井市竹田水車メロディーパーク条例の一部を
改正する条例について
日程第31
議案第64号
坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正する条例
について
日程第32
議案第65号
坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例につい
て
日程第33
議案第66号
指定管理者の指定(三国駅前駐車場ほか1施
設)について
日程第34
議案第67号
指定管理者の指定(坂井市丸岡総合福祉保健セ
ンター)について
日程第35
議案第68号
指定管理者の指定(坂井市三国希望園)につい
て
日程第36
議案第69号
指定管理者の指定(坂井市三国社会福祉センタ
ー)について
日程第37
議案第70号
指定管理者の指定(坂井市坂井障害者交流セン
-2-
ター)について
日程第38
議案第71号
指定管理者の指定(坂井市三国温泉ゆあぽ~
と)について
日程第39
議案第72号
指定管理者の指定(坂井市丸岡フィットネスセ
ンターほか2施設)について
日程第40
議案第73号
指定管理者の指定(坂井市みくに文化未来館ほ
か1施設)について
日程第41
議案第74号
指定管理者の指定(丸岡城ほか6施設)につい
て
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(25名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一 (11:04退出、11:08出席)
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄
24番
広
瀬
潤
一
25番
田
中
千賀子
進
朗
4.欠席議員(1名)
26番
木
村

5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
教
育
-3-
市
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
会計管理者
廣
田
芳
裕
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
午前10時10分
開
議
記
7.議事の経過
-4-
記
第5回坂井市議会定例会
(午前10時10分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は25人であります。26番、木村議員から欠席の
届け出が出ております。
定足数に達しておりますので、これより平成27年第5回定例会を開会いた
します。
ここで、会議に先立ち、市民憲章を全員で唱和をいたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。
(起立)
○
議長(橋本充雄)前文は私が朗読いたします。以下各項目については、全
員で御唱和をお願いいたします。
坂井市民憲章。
彩り豊かな海・山・川と市民が融和する坂井市。
大空へ伸びる緑の木々のように
希望に満ちたまちの実現に向けて
ここに市民憲章を定めます。
一、
青い日本海のすがすがしさ
自然と住みよい環境に恵まれた
一、
白いユリのやさしさ
人々のきずなと安心が広がる
一、
坂井
桜に浮かぶ古城の気高さ
誇りある歴史と文化が息づく
一、
坂井
真っ赤な太陽の輝き
明るい笑顔と活力があふれる
○
坂井
黄金波打つ平野の温もり
感謝と思いやりの心を育む
一、
坂井
坂井
事務局長(友田義隆)着席願います。
(着席)
○
議長(橋本充雄)市長の招集挨拶を許します。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)おはようございます。
本日、ここに平成27年第5回議会定例会を招集いたしましたところ、議員
各位には、御多忙中にもかかわらず御出席を賜り、厚くお礼を申し上げたいと
-5-
思います。
また、平素から市政の運営にあたりまして各般にわたり御理解また御支援を
いただいておりますことに対し、心から厚くお礼を申し上げたいと思います。
さて、本年も残すところ1月余りとなりまして、日に日に冬の気配を感じる
ころとなりました。このような中、本市におきましては、12月1日から来年
3月15日まで大雪に備えた除雪対策本部を設置し、万全の除雪体制を敷いて
まいりたいというふうに考えております。
また、これからの季節は空気が乾燥し火災が発生しやすくなることから、市
民の皆様には火災予防に対する意識を高めていただき、火災などにはくれぐれ
も注意をしていただきたいと思っているところであります。
それでは、前定例会以降、今日までの市政全般についての行政報告を、坂井
市総合計画の施策の大綱ごとに申し上げたいと思います。
初めに、「住民とともに育むまちづくり」について申し上げます。
まず、協働のまちづくりについて申し上げます。
9月から11月にかけて、各地域では、まちづくり協議会、区長会を中心に
特徴あるイベントが開催されたところであり、主なところでは、三国の木部地
区では有機田を会場に「観月の夕べ」を、鳴鹿地区は初めてとなる「第1回ま
ほろばフェスタ
in
鳴鹿」を、また、春江西部地区は敬老会とふれあい祭
りを同時に開催するほか、坂井木部秋のふるさと祭りなど、それぞれが保育園
や小学校の協力を得るなど地域内の連携が図られており、子どもから高齢者ま
で楽しくにぎわう光景が見られました。
次に、行政改革の推進について申し上げます。
受益者負担金の適正化につきましては、策定をいたしました基本方針に基づ
き、サービスを利用する方と利用しない方との負担の公平性、トータルコスト
の検証と類似施設間の調整、利用しやすくわかりやすい料金体系の確立を基本
として、施設使用料の見直しを進めてまいりました。本定例会においては、平
成28年4月に改定を行う施設に係る条例案を上程をさせていただいておりま
す。
また、地方創生につきましては、4回の坂井市総合戦略推進会議を開催しな
がら、「坂井市人口ビジョン第1版」及び「坂井市まち・ひと・しごと総合戦
略第1版」を作成し、10月末に国へ提出をいたしました。
また、8月末に国へ申請をいたしていました地方創生先行型上乗せ交付金の
1 ,3 0 0 万 円 の 内 示 を 1 0 月 末 に 受 け た た め 、 三 国 湊 の シ ン ボ ル 的 建 物 で あ
りながら空き家となっていた旧大木道具店をリノベーションするための事業と
して、12月補正議案として提出をさせていただいております。
また、10月1日を基準日として行っております国勢調査につきましては、
-6-
今 回 初 め て 導 入 さ れ ま し た イ ン タ ー ネ ッ ト 回 答 で は 、 1 万 3 ,5 1 0 世 帯 、 約
4 7 % が 、 ま た 、 郵 送 に お け る 提 出 は 7 ,9 0 5 世 帯 、 2 7 .5 % の 回 答 状 況 と
なっております。
現在、54名を指導員として任命し、郵送提出や調査員が直接回収した調査
票のチェックを進めているところでございます。
また、マイナンバー制度につきましては、11月中旬から、順次、通知カー
ドが簡易書留で世帯主に送付されているところであります。
この通知カードの確実な通知や大切に保管されることを最優先に、居住実態
調査及び長期入所者等の居所情報登録を実施をしてまいりました。
また、来年1月から申請による個人番号カードの円滑な交付と普及促進に向
けた窓口準備体制に努めてまいります。
次に、「多様な都市活動を支えるまちづくり」について申し上げます。
福井港丸岡インター連絡及び県道福井森田丸岡線につきましては、現在も関
係集落の理解を得るために、設計及び周辺整備について協議を進めているとこ
ろでございまして、一部、丈量測量及び物件調査を実施をいたしております。
また、北陸新幹線整備事業につきましては、関係集落と設計及び地域振興策
などについて協議を進めており、一部、丈量測量及び物件調査を実施している
ところでございまして、鉄道・運輸機構及び県と協力して事業の推進に取り組
んでおります。
これらの事業促進のため、11月19日には、福井県及びあわら市と合同で
県選出国会議員並びに国土交通省への要望活動を行ったところであります。
次に、「地域の活力を創造するまちづくり」について申し上げます。
まず、農林水産関係についてでございますが、本年産水稲につきましては、
8月中旬以降の低温と日照不足が米の登熟度に影響しましたが、作況指数99
と、平年並みの水準は維持することができました。また、3年目の収穫となる
本年産「花あかり」は緑肥栽培米の約82%を占め、768俵とまとまった量
が確保されました。
農地中間管理事業は、制度内容が浸透され、市内全域で多くの貸し付け・借
り受け希望が寄せられ、約240ヘクタールの農地集積が図られる見込みであ
りまして、今後、国からの予算配分に基づき円滑な事務事業を進めてまいりた
いと思っております。
また、恒例の「丸岡新そばまつり」を11月21日に開催をいたしましたが、
今年はそばの作柄も良好であったため、風味豊かで香り高い丸岡産の新そばが
できあがり、大勢の方々においしく召し上がっていただいたところでございま
す。
次に、農地・地籍関係について申し上げます。
-7-
11月15日にキャナルフェスタ2015「水と農と食の祭典」を開催し、
十郷用水や春江北部用水の歴史・伝統の継承やPRを行うとともに、地域の特
産品の販売を行いました。調圧水槽へのフルカラーLEDでのライトアップ試
験や官学連携の協定を結んでいる福井工業大学の協力によりましてプロジェク
ションマッピングを実施し、多くの方に楽しんでいただきました。
地籍調査事業では、丸岡町上長畝地区の登記完了及び三国町新保Ⅰ地区、坂
井町五本地区の一筆地の測量業務の年度内完成を目指しております。
また、新規地区の丸岡町下長畝地区と坂井町上兵庫地区においては、境界の
確認作業について本年度の計画範囲を終了しております。
次に、商工関係について申し上げます。
坂井市プレミアム商品券の利用状況については、10月10日現在、小規模
店 で 約 1 億 7 ,5 0 0 万 円 、 大 規 模 店 で 約 3 億 8 ,8 0 0 万 円 、 合 計 約 5 億 6 ,
3 0 0 万 円 、 率 に し て 9 0 .1 % が 換 金 を さ れ て い ま す 。 こ の 商 品 券 利 用 の 有
効期限が11月29日となっておりますので、有効期限内の利用について、市
広報、リーフレットを各戸配布して周知をいたしておるところでございます。
次に、シティセールスについてでございますが、東京品川区との連携プロジ
ェクトにつきましては、去る11月18日から23日の6日間、しながわ水族
館において、三国港の越前がにの展示を初め、本市の魅力を広く伝えるイベン
トを開催をいたしました。
これは、東京と全国各地域が、経済・文化・人の交流などを通して継続的に
発展・成長していくことを目的とした特別区全国連携プロジェクトの制度を全
国で初めて利用したものでございまして、これを皮切りに今後も各方面での連
携を検討していきたいというふうに考えております。
このほか、三国・東尋坊の回遊を目的とした「ふるさと割クーポン」の発売、
首都圏で市内生産者の食材を取り扱っていただく福井ゆかりの店の拡大、また、
本市のPRを図るテレビ情報番組の誘致など、情報発信や観光・産業振興につ
ながる事業を進めているところでございます。
次に、「安全で快適な暮らしを支えるまちづくり」について申し上げます。
平成14年に地元住民から相談を受けていましたJR春江駅前の空き家につ
きましては、所有者の親族の方々の御理解を得て、10月末には解体が完了し、
周辺の環境や安全が確保されたところであります。
また、消費者行政につきましては、市民の消費生活の安全・安心を確保する
ため、啓発活動や世代に配慮した消費者教育を進めております。
その一環として、10月24日にハートピア春江において「今、求められる
消費者の自立とは」と題した消費生活講演会及び消費生活展を同時開催をいた
しました。今後も、消費者が安心して安全で豊かな暮らしの実現に向けて、消
-8-
費者センターの充実に努めてまいりたいと思います。
次に、「誰もが笑顔で暮らせるまちづくり」について申し上げます。
9月1日から平成28年2月29日までの間、社会福祉課及び各総合支所窓
口において、臨時福祉給付金の申請受付を行っております。10月末現在、申
請 件 数 は 7 ,0 8 0 件 、 率 に し て 6 9 .1 8 % と な り ま し た 。
今後、さらに多くの方に受給していただけるよう、未申請者への通知、広報
やホームページでの制度周知に努め、申請率アップに努めてまいります。
次に、坂井市地域包括支援センター業務委託についてでございますが、11
月の議会定例協議会で説明させていただいたとおり、9月27日に選考委員会
を開催し、圏域ごとに委託候補者を決定をいたしました。今後、来年4月から
の業務開始に向け、具体的な協議を行ってまいります。
健康増進関係では、11月3日にテクノポート福井総合公園と三里浜緩衝緑
地帯で開催されました「健康フェスタ2015・健康ベジウォーキング」には、
多くの方々の御参加をいただきました。ベジウォーキングには約250名の方
が参加され、また、健康チェックでは約150名の方が健康機器での測定を受
け、「食と運動から始まる健康づくり」に関する意識の向上を図ることができ
たものと思っております。
児童福祉関係では、三国地区病児・病後児保育施設について、去る10月2
8日に起工式を行い、三国地区での子育て環境の向上を目指し、来年4月1日
の開所に向け、整備を進めてまいります。
次に、「生涯を通じて学び・育つまちづくり」について申し上げます。
まず、学校教育関係について申し上げます。
10月31日に、名古屋国際会議場において第63回全日本吹奏楽コンクー
ルが開催されましたが、この全日本吹奏楽コンクールは、歴史と伝統のある国
内最大の音楽コンクールで、昨年に引き続き北陸地区を代表して出場した三国
中学校吹奏楽部が銅賞を獲得をいたしました。
次に、生涯学習関係について申し上げます。
10月1日から10月31日までの間、市内3つの小学校を対象とした合宿
通学事業を実施をいたしました。今回は、東十郷小学校、春江東小学校、加戸
小学校の児童86名の参加がありまして、地域ボランティアの御協力もいただ
き、食事づくりや洗濯など、多くの体験をいたしました。共同生活の中で、仲
間と協力する大切さや日常生活における家族の苦労や愛情の深さを改めて感じ、
感謝の気持ちや自立性・協調性を培う機会となったところであります。
次に、スポーツ関係について申し上げます。
10月12日の体育の日に、市民誰もが気軽に参加できるスポーツの祭典と
して、第10回坂井市民スポーツ祭を市内全域で開催をいたしました。当日は、
-9-
2 3 種 目 の 競 技 会 ・ 体 験 教 室 に 延 べ 3 ,4 6 5 名 の 参 加 を い た だ き 、 多 く の 市
民が体育の日を満喫しておりました。
次に、福井しあわせ元気国体関係について申し上げます。
2018年福井しあわせ元気国体開催の会期決定により、9月17日の総会
において、福井しあわせ元気国体坂井市準備委員会から実行委員会に移行する
ことを決定をいたしました。同時に、坂井市で開催される競技会の円滑な開催、
運営等について具体的な計画を策定するため、専門委員会の設置についても承
認を得たところでございます。
次に、文化関係について申し上げます。
10月25日にハートピア春江にて開催を行いました「第10回坂井市民文
化祭」は、10月31日から11月3日まで、市内4会場におきまして、文化
協会、保育所、幼稚園、小中学校及び市内高校生の作品の展示及び芸能発表を
行い、多くの市民の皆様に文化芸術を楽しんでいただいたところであります。
また、みくに龍翔館におきましては、10月31日から11月29日まで、
第29回の特別展「三国湊の豪商
内田家」を開催をいたしております。今回
の特別展は、龍翔館に寄託された古文書から、内田家の系譜、生業、福井藩と
のかかわり、また、代々の当主がたしなんでいた和歌の世界など、越前屈指と
言われた豪商の軌跡をたどる展示内容となっています。
また、9回目となります「こどもが描くふるさと坂井絵画展」には、市内小
学 生 か ら 過 去 最 多 の 2 ,2 8 2 点 の 応 募 が ご ざ い ま し て 、 特 別 賞 1 0 点 、 入 選
190点の作品を展示をいたしました。
第23回一筆啓上賞日本一短い手紙「うた」につきましては、全国47都道
府 県 及 び 海 外 7 ケ 国 か ら 2 万 7 ,6 5 7 通 の 応 募 が ご ざ い ま し て 、 来 年 1 月 に
大賞ほか入賞作品の発表を予定をいたしております。
最後に、「地域全体でもてなすまちづくり」について申し上げます。
姉妹都市交流事業につきましては、延岡市から10月11日に開催された第
47回丸岡古城まつりに13名の方がお越しをいただきまして、五万石パレー
ドや総踊りへの参加を初め太鼓の披露など交流を深める中、両市のきずなの深
さを改めて感じることができました。
また、11月16日には、今年で25年目となります国際交流英国派遣団の
結団式を行いました。中学生という多感な時期に外国でのホ-ムステイ・学校
活動体験を行いながら、相互の文化に関する知識を得る中で、視野の広い青少
年となることを期待をしているところでございます。
次に、観光関係について申し上げます。
1 0 月 2 4 日 及 び 2 5 日 の 2 日 間 に わ た り 、 海 山 里 ま つ り ×B - 1 グ ラ ン プ
リ を 開 催 を し 、 両 日 と も 好 天 に 恵 ま れ た こ と も ご ざ い ま し て 、 約 5 万 2 ,0 0
-10-
0人の来場者で大変にぎわったところでございます。出展10団体のほとんど
で終了時間前に売り切れとなり、期待以上の成果を上げることができました。
また、同時開催の三国湊東尋坊ストリームは、相乗効果で多くの来客でにぎ
わい、スタンプラリーなど、小学生を中心とした家族に楽しんでいただいたと
ころであります。サンセットビーチ会場で開催された新農林漁商工祭について
も 、 約 2 万 5 ,0 0 0 人 の 来 場 者 で 大 変 な に ぎ わ い と な り ま し た 。
以上、前定例会以降、今日までの市政全般についての行政報告をさせていた
だきました。今後とも、坂井市発展のため、議員各位並びに市民皆様の特段の
御理解と御協力をお願いを申し上げまして、本定例会の招集挨拶とさせていた
だきます。よろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第88条の規定により、23番、山田栄議員、
24番、広瀬潤一議員を指名いたします。
日程第2、会期の決定を議題といたします。
お諮りします。
本定例会の会期は、本日から12月17日までの21日間といたしたいと思
います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、会期は21日間と決定いたしました。
日程第3、諸般の報告をいたします。
地方自治法第121条の規定により、議長から出席を求めた者を報告いたし
ます。
坂本市長、北川副市長、川元教育長、新開総務部長、野路財務部長、黒川生
活環境部長、髙嶋福祉保健部長、萬道産業経済部長、䋆本建設部長、寺澤上下
水道部長、岡部教育部長、廣田会計管理者、直江三国病院事務局長。以上であ
ります。
次に、事務局長にその他の報告をさせます。
友田議会事務局長。
○
事務局長(友田義隆)報告いたします。
本定例会に市長より提出されました案件は、議案31件でございます。
以上、報告を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、広域連合及び一部事務組合の議会報告を関係議員
-11-
にしていただきます。
初めに、坂井地区広域連合について、13番、佐藤寛治議員、お願いいたし
ます。
13番、佐藤寛治議員。
○
13番(佐藤寛治)それでは、坂井地区広域連合議会定例会の概要につい
て報告をいたします。
第52回坂井地区広域連合議会の定例会が11月6日に広域連合議会議場に
おいて開催され、議案4件が上程されました。議案の主な内容と審議結果につ
いて報告をいたします。
議案第17号、平成26年度坂井地区広域連合一般会計歳入歳出決算認定に
つ い て は 、 歳 入 総 額 2 億 3 , 1 0 9 万 9 ,2 2 5 円 、 歳 出 総 額 2 億 2 ,7 8 8 万
4 ,3 7 6 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 3 2 1 万 4 ,8 4 9 円 が 翌 年 度 へ 繰 り 越 し
となるものでございます。
議案第18号、平成26年度坂井地区広域連合介護保険特別会計歳入歳出決
算 認 定 に つ い て は 、 歳 入 総 額 1 0 4 億 7 ,5 7 2 万 6 ,8 7 3 円 、 歳 出 総 額 1 0
3 億 6 5 9 万 9 , 7 8 6 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 1 億 6 ,9 1 2 万 7 ,0 8 7
円が翌年度へ繰り越しとなるものでございます。
な お 、 介 護 保 険 特 別 会 計 歳 出 決 算 額 の 9 3 .3 % を 占 め る 保 険 給 付 費 に つ い
て は 、 前 年 比 3 .9 % 、 3 億 6 ,4 9 2 万 3 ,0 0 0 円 の 増 と な っ て お り ま す 。
議案第19号、平成26年度坂井地区広域連合代官山墓地特別会計歳入歳出
決 算 認 定 に つ い て は 、 歳 入 総 額 7 4 9 万 4 ,4 3 7 円 、 歳 出 総 額 5 2 5 万 2 ,8
2 4 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 2 2 4 万 1 ,6 1 3 円 が 翌 年 度 へ 繰 り 越 し と な
るものでございます。
議案第20号、平成27年度坂井地区広域連合介護保険特別会計補正予算
(第2号)については、坂井地区の地域包括ケアシステム構築に向けた高齢者
の居住継続の視点から、高齢者の住まいのアセスメント調査を行うための基礎
調査業務委託料を計上し、財源に介護福祉基金を充当するもので、歳入歳出予
算 の 総 額 に 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 6 1 5 万 6 ,0 0 0 円 を 増 額 し 、 歳 入 歳 出 予 算
総 額 を 1 0 8 億 2 ,8 0 0 万 8 ,0 0 0 円 と す る も の で あ り ま す 。
以上、4議案について慎重に審議いたしました結果、いずれも妥当と認め、
原案のとおり、認定及び可決いたしました。
また、一般質問では、畑野麻美子議員が介護現場の現況についての質問をい
たしました。
以上、坂井地区広域連合議会の現況報告といたします。
平成27年11月27日、坂井地区広域連合議会議員、佐藤寛治。
○
議長(橋本充雄)次に、福井県後期高齢者医療広域連合について、14番、
-12-
松本朗議員、お願いいたします。
14番、松本朗議員。
○
14番(松本
朗)福井県後期高齢者医療広域連合議会の概要について報
告いたします。
平成27年度第2回福井県後期高齢者医療広域連合議会が10月30日に開
催され、議案6件が上程されました。
議案等の主な内容と審議結果は次のとおりです。
議会は初めに、4月の福井市議会議員選挙により欠員となっていました議長
の選挙を行い、投票の結果、福井市議会の堀江廣海議員が当選しました。続い
て、副議長の川崎直文議員が辞任届を提出したために副議長選挙が行われ、投
票の結果、高浜町議会の横田則孝議員が当選しました。
第10号議案、福井県後期高齢者医療広域連合副広域連合長の選任について
議会の同意を求めることについては、敦賀市の河瀨前市長の任期満了に伴い空
席となっていた新副連合長に、敦賀市長の渕上隆信氏を選任いたしました。
第11号議案、福井県後期高齢者医療広域連合監査委員の選任につき議会の
同意を求めることについては、9月18日付で議会選任の監査委員が欠けたこ
とに伴い、越前市の城戸茂夫議員の選任を同意しました。
第12号議案、平成26年度福井県後期高齢者医療広域連合一般会計・特別
会 計 歳 入 歳 出 決 算 の 認 定 に つ い て は 、 一 般 会 計 で は 、 歳 入 総 額 4 億 5 ,6 9 9
万 3 ,0 9 9 円 、 歳 出 総 額 4 億 3 ,7 8 4 万 4 ,1 1 1 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き
額 は 1 ,9 1 4 万 8 ,9 9 9 円 と な り ま す 。
特 別 会 計 で は 、 歳 入 総 額 1 ,0 2 7 億 1 ,1 1 2 万 6 ,5 1 1 円 、 歳 出 総 額 9
9 7 億 5 ,4 1 7 万 1 ,6 4 1 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 2 9 億 5 ,6 9 5 万 4 ,
870円となります。
第13号議案、平成27年度福井県後期高齢者医療広域連合一般会計補正予
算については、平成26年度の決算に基づく精算に伴うもので、繰越金の増額
分 を 構 成 市 町 の 共 通 経 費 負 担 金 の 償 還 に 充 て 、 歳 入 ・ 歳 出 そ れ ぞ れ 1 ,9 1 4
万 8 ,0 0 0 円 を 追 加 し 、 歳 入 歳 出 総 額 を 4 億 7 ,3 5 4 万 5 ,0 0 0 円 と す る
ものです。
第14号議案、平成27年度福井県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療
特別会計補正予算については、平成26年度の決算に基づく精算に伴う補正と、
過年度保険料軽減の精算に伴う補正で、歳入・歳出それぞれ30億923万4,
0 0 0 円 を 追 加 補 正 し 、 歳 入 歳 出 総 額 を そ れ ぞ れ 1 ,0 1 5 億 2 ,9 0 5 万 2 ,
000円とするものです。
平成26年度決算に基づく精算に伴う補正は、保険料剰余金や療養給付費の
市 町 負 担 金 等 の 過 不 足 を 精 算 し 、 剰 余 金 2 8 億 5 ,4 3 8 万 8 ,0 0 0 円 は 市 町
-13-
等 へ 償 還 し 、 不 足 額 は 追 加 交 付 で 受 け 入 れ 、 保 険 料 剰 余 金 と 合 わ せ 1 億 5 ,4
8 4 万 6 ,0 0 0 円 を 療 養 給 付 費 等 準 備 基 金 に 積 み 立 て る も の で す 。
過年度保険料軽減の精算に伴う補正は、平成24、25年度の臨時特例交付
金の精算にあたり、臨時特例基金を取り崩し、療養給付費等準備基金に積み立
てるものです。
第15号議案、福井県後期高齢者医療広域連合情報公開条例の一部改正につ
いては、独立行政法人通則法が廃止され、新たに行政執行法人が規定されたこ
とに伴い、引用条項規定を整備するものです。
以上の議案につきまして慎重に審議した結果、第12号議案については、反
対討論の後、採決で賛成多数で、その他の議案は全員賛成で可決いたしました。
以上、福井県後期高齢者医療広域連合議会の報告といたします。
平成27年11月27日、福井県後期高齢者医療広域連合議会議員、松本朗。
○
議長(橋本充雄)次に、嶺北消防組合について、5番、前川徹議員、お願
いいたします。
5番、前川徹議員。
○
5番(前川
徹)嶺北消防組合議会における審議状況について報告いたし
ます。
平成27年10月5日に第3回臨時会が開会され、提案された議案等は報告
案件1件、議案3件でございました。
まず、報告第1号、平成26年度嶺北消防組合一般会計継続費精算報告につ
いては、平成25年度から平成26年度の2ケ年にわたる継続事業でありまし
た嶺北消防署移転改修工事が完了しましたので、地方自治法施行令第145条
第2項の規定により報告されたものであります。
次に、議案第6号、平成26年度嶺北消防組合一般会計歳入歳出決算認定に
つ い て は 、 歳 入 総 額 2 7 億 4 ,9 1 0 万 6 ,0 0 0 円 、 歳 出 総 額 は 2 7 億 4 , 3
0 6 万 5 ,0 0 0 円 で 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 は 6 0 4 万 1 ,0 0 0 円 で あ り ま し
た。
決 算 額 を 前 年 度 と 比 較 し ま す と 、 歳 入 で 7 億 2 ,1 1 9 万 円 、 歳 出 で は 7 億
4 ,9 3 8 万 9 ,0 0 0 円 の そ れ ぞ れ 増 額 で あ り ま す 。
主な理由につきましては、消防・救急デジタル無線整備事業、嶺北消防署移
転改修工事などの大規模事業がありましたので増額となったものでございます。
次に、議案第7号、平成27年度嶺北消防組合一般会計補正予算(第2号)
に つ い て は 、 6 ,0 9 5 万 円 の 増 額 補 正 を 行 い 、 歳 入 歳 出 予 算 の 総 額 を そ れ ぞ
れ 2 1 億 4 ,9 8 7 万 2 ,0 0 0 円 と す る も の で あ り ま す 。
歳 入 と し ま し て 、 分 担 金 と 県 補 助 金 で 6 ,0 9 5 万 円 を 増 額 し て お り ま す 。
一 方 、 歳 出 と し ま し て 、 消 防 団 員 活 動 活 性 化 事 業 で 1 ,2 4 5 万 円 と 、 嶺 北
-14-
丸 岡 消 防 署 建 設 地 解 体 工 事 で 4 ,8 5 0 万 円 を 増 額 し て お り ま す 。
次に、議案第8号、水槽付消防ポンプ車の取得については、嶺北丸岡消防署
配置の消防ポンプ車の老朽化に伴う更新で去る8月25日に指名競争入札を行
い ま し た と こ ろ 、 長 野 ポ ン プ 株 式 会 社 福 井 営 業 所 が 4 ,6 2 2 万 4 ,0 0 0 円 で
落札決定し仮契約を締結いたしましたので、条例の規定により、議会の議決を
求めたものであります。
以上の議案につきまして慎重に審議した結果、原案どおり可決しました。
以上、嶺北消防組合議会の報告といたします。
平成27年11月27日、嶺北消防組合議会議員、前川徹。
○
議長(橋本充雄)次に、武生三国モーターボート競走施行組合について、
24番、広瀬潤一議員、お願いいたします。
24番、広瀬潤一議員。
○
24番(広瀬潤一)武生三国モーターボート競走施行組合議会の概要につ
いて報告いたします。
平成27年第3回定例会は、三国ボート3号館大会議室において、平成27
年10月7日に開議されました。
上程された案件は、報告案件1件と認定案件1件でございました。
まず、報告第1号、平成26年度武生三国モーターボート競走施行組合一般
会計継続費繰越計算書の報告についてでありますが、平成26年度の継続費に
係る経費を翌年度へ逓次繰り越したもので、地方自治法施行令第145条第1
項の規定により、報告するものでございます。なお、逓次繰越額は、地方公営
化企業法適用化事業に係る960円でございます。
次に、認定第1号、平成26年度武生三国モーターボート競走施行組合一般
会計歳入歳出決算の認定についてでありますが、歳入総額が373億249万
2 ,0 9 7 円 、 歳 出 総 額 に つ き ま し て は 3 7 2 億 3 ,6 9 2 万 1 ,4 7 2 円 で あ
り ま し て 、 歳 入 歳 出 差 し 引 き 額 は 6 ,5 5 7 万 6 2 5 円 と な り 、 こ れ を 平 成 2
7年度に繰り越しております。
歳入の主な内容でございますが、組合営開催188日の売上収入につきまし
て は 総 額 2 5 4 億 5 ,4 5 0 万 9 ,8 0 0 円 で ご ざ い ま し て 、 1 日 平 均 の 売 上 額
は 1 億 3 ,5 3 9 万 6 ,3 2 8 円 で ご ざ い ま す 。
入 場 料 収 入 で ご ざ い ま す が 、 総 額 3 ,7 7 4 万 8 0 0 円 で 、 入 場 者 に つ き ま
し て は 2 3 万 4 ,4 2 3 名 で ご ざ い ま し た 。 こ れ を 前 年 度 と 比 較 を い た し ま す
と 、 1 日 平 均 で 売 上 収 入 に お き ま し て は 1 7 .6 % の 増 、 入 場 者 に つ き ま し て
は 8 .2 % の 減 と い う 結 果 で ご ざ い ま し た 。
次に、「笹川賞競走」を初めSG競走等の発売を含む場間場外発売につきま
し て は 、 外 向 け 発 売 所 を 活 用 し ま し て 延 べ 1 ,1 0 4 日 を 発 売 い た し ま し た 結
-15-
果 、 そ の 売 上 合 計 額 は 5 7 億 7 ,4 7 0 万 7 ,0 0 0 円 で ご ざ い ま し て 、 1 日 平
均523万713円となったところでございます。
次に、歳出でございますが、競艇事業費、維持管理費、及び、さきに歳入で
御説明いたしました場間場外発売事業の受託事業費等がその主な内容でありま
す。
特に大きな支出項目といたしましては、開催費の中で選手関係の費用といた
し ま し て 、 選 手 賞 金 7 億 5 , 1 0 3 万 2 ,0 0 0 円 を 含 む 9 億 5 ,4 9 2 万 5 0
0 円 、 当 組 合 開 催 レ ー ス の 場 外 発 売 協 力 場 へ の 発 売 委 託 料 2 0 億 3 ,6 5 2 万
1 ,2 3 2 円 を 含 む 各 種 業 務 委 託 料 2 1 億 4 ,6 5 4 万 8 ,5 5 7 円 等 で ご ざ い
ます。
ま た 、 広 報 費 と い た し ま し て は 、 新 聞 広 告 等 の 広 告 料 1 億 6 ,5 7 5 万 4 ,1
0 2 円 、 テ レ ビ C M 等 放 送 料 5 ,7 0 4 万 5 ,0 3 5 円 等 の 内 容 で ご ざ い ま す 。
ま た 、 整 備 費 で は 、 競 走 用 モ ー タ ー 及 び ボ ー ト 購 入 費 8 ,1 6 4 万 9 8 0 円
がその主な内容となっているところであります。
このほかにつきましては運営費及び管理費等の経常的な経費でございまして、
その執行については、極力、経費の節減に努めながら、より効果的な運営を図
っていると認められる内容であったので、慎重に審議した結果、原案どおり認
定いたしました。
以上、武生三国モーターボート競走施行組合議会の報告といたします。
平成27年11月27日、武生三国モーターボート競走施行組合議会議員、
広瀬潤一。
○
議長(橋本充雄)次に、五領川公共下水道事務組合について、19番、前
田嘉彦議員、お願いいたします。
19番、前田嘉彦議員。
○
19番(前田嘉彦)それでは、五領川公共下水道事務組合議会の報告をい
たします。
去る10月1日、第94回組合議会定例会が開会され、3議案が上程されま
した。
まず、議案第4号、五領川公共下水道事務組合個人情報保護条例の一部を改
正する条例の制定についてであります。
行政手続における特定個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一
部を改正する法律第31条の規定により、特定個人情報を保護するための必要
な措置に関し、これに準じた所要規定の整備を図るもので、妥当と認め、原案
のとおり決議いたしました。
次に、報告第1号、平成26年度五領川下水道事業会計資金不足比率の報告
についてでございます。
-16-
地方公共団体の財政の健全化に関する法律第22条の規定により資金不足比
率について報告するものであり、五領川下水道事業会計における資金不足は生
じておらず、公営企業における資金不足比率は該当なしでありました。
次に、認定第1号、平成26年度五領川下水道事業会計決算の認定について
であります。
ま ず 、 事 業 状 況 で あ り ま す が 、 処 理 区 域 面 積 2 7 3 .9 ヘ ク タ ー ル に 対 す る
整 備 面 積 は 2 7 0 .0 ヘ ク タ ー ル で 、 整 備 率 は 9 8 .6 % と な っ て お り ま す 。 処
理 人 口 は 5 ,6 7 7 人 で 、 水 洗 化 比 率 は 9 6 .8 % と な っ て お り ま す 。
次に、決算の主な内容は、収益的収入及び支出における収入総額が5億1,
1 6 6 万 5 4 2 円 で 、 予 算 額 に 対 し て 1 0 1 .2 % の 収 入 率 と な り 、 こ れ に 対
す る 支 出 総 額 は 4 億 4 ,1 0 2 万 5 ,8 6 0 円 で 、 9 7 .7 % の 執 行 率 で あ り ま
す。
ま た 、 資 本 的 収 入 及 び 支 出 に お け る 収 入 総 額 は 9 ,1 7 9 万 4 ,7 0 0 円 で 、
予 算 額 に 対 し て 9 9 % の 収 入 率 と な り 、 支 出 総 額 は 2 億 6 ,4 3 4 万 6 ,6 4 3
円 で 、 9 6 .4 % の 執 行 率 と な り ま し た 。
次 に 、 経 営 状 況 を 示 す 損 益 計 算 書 で す が 、 営 業 収 益 は 2 億 2 ,9 9 0 万 3 ,1
7 3 円 で 、 こ れ に 対 す る 営 業 費 用 は 3 億 6 ,7 9 7 万 9 ,3 6 3 円 で 、 1 億 3 ,
8 0 7 万 6 ,1 9 0 円 の 営 業 損 失 が 生 じ ま し た 。
ま た 、 営 業 外 収 益 は 2 億 6 ,5 5 5 万 6 ,7 3 7 円 、 営 業 外 費 用 は 6 ,0 8 8
万 7 ,5 3 5 円 で 、 経 常 利 益 は 6 ,6 5 9 万 3 ,0 1 2 円 と な り 、 平 成 2 6 年 度
は 6 ,4 3 4 万 7 ,9 3 2 円 の 純 利 益 を 生 じ る こ と と な り ま し た 。
次 に 、 剰 余 金 処 分 計 算 書 で す が 、 当 年 度 未 処 分 利 益 剰 余 金 6 ,4 3 4 万 7 ,9
32円を全額減債積立金に積み立てるものであります。
次 に 、 財 務 状 況 を 示 す 貸 借 対 照 表 で あ り ま す が 、 資 産 合 計 は 6 0 億 8 ,6 1
0 万 4 ,2 6 2 円 で 、 前 年 度 よ り 2 1 億 4 ,3 2 2 万 円 ほ ど 減 少 、 負 債 合 計 は 4
7 億 6 ,6 5 0 万 8 , 2 0 2 円 で 、 前 年 度 よ り 4 6 億 5 ,2 9 8 万 円 ほ ど 増 加 、
資 本 合 計 は 1 3 億 1 ,9 5 9 万 6 ,0 6 0 円 で 、 前 年 度 よ り 6 7 億 9 ,6 2 0 万
円ほど減少しております。
以上、慎重審議の上、妥当と認め認定いたしましたことを御報告いたします。
平成27年11月27日、五領川公共下水道事務組合議会議員、前田嘉彦。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、広域連合及び一部事務組合の議会報告を
終わります。
次に、常任委員会の閉会中における所管事務調査の研修報告をお願いいたし
ます。
初めに、生活福祉常任委員会の研修報告について、13番、佐藤寛治議員、
お願いいたします。
-17-
13番、佐藤寛治議員。
○
13番(佐藤寛治)生活福祉常任委員会の視察研修の報告をいたします。
当委員会は、11月9日に、佐賀県佐賀市、ごみ焼却場冷却水利用による小
水力発電及び二酸化炭素の分離回収について、10日に、佐賀県鳥栖市、特定
健診と特定保健指導の実施内容、健診未受診者対策の取り組みについて、さら
に11日には、広島県広島市にて認知症の人への支援についての視察研修を行
いましたので、その概要について報告いたします。
まず、佐賀市、ごみ焼却場冷却水利用による小水力発電及び二酸化炭素の分
離回収についてですが、この清掃工場は24時間稼働で、毎秒110リットル
の冷却水が工場内を循環しており、この水を利用した水車で発電を行っている
とのことでございます。今年4月から本格稼働し、年間発電量は一般家庭40
世 帯 分 に 相 当 す る 約 1 4 万 4 ,4 0 0 キ ロ ワ ッ ト ア ワ ー を 予 定 し て お り 、 発 電
としては小規模なものの、ごみ処理施設での小水力発電は全国でも初めてとい
うことであります。
あわせて、ごみ焼却による余熱を利用したタービン発電も既に行っており、
未利用エネルギーをさらに無駄なく活用することで、地産地消電力を進め、子
どもたちへの環境教育にも役立たせているとのことであります。
また、佐賀市では、平成26年11月に「バイオマス産業都市さが」として
国の選定を受け、地域の特色を生かしたバイオマス産業を軸とした、環境に優
しい災害に強いまちづくりを目指しております。
この清掃工場では、平成25年度、26年度の2ケ年をかけ、佐賀市と電力
会社、企業の共同研究で、ごみ焼却時に発生する排出ガスから二酸化炭素を分
離回収し、農産物の栽培や藻類の培養に有効活用するための実証実験を進めて
きたとのことです。
当初、佐賀市ではこのプロジェクトに対し、国からの支援を求めるものの、
前例がないということから国が難色を示していましたが、この実験の成果が認
められ、平成27年度から環境省の事業支援を受けております。
今後、日米合弁の藻類培養事業者が清掃工場近くに培養施設を建設し、回収
された二酸化炭素を購入し、藻類培養による化粧品原料の生産販売を行うこと
になっているとのことです。
さらに、現在、市では二酸化炭素が農産物の成長や品質向上に有効であると
いうことの確認を行っており、本格的な植物工場の誘致も計画されております。
この施設は、廃棄物を処理する清掃工場という、市民からは歓迎されない負
のイメージを持っていましたが、市長を初め職員の熱意と努力により、地域に
役立つ資源を創出する拠点施設として生まれ変わり、市民の認識も変化してき
ているということです。清掃工場が単なる生産物の処理施設に終わらず、地域
-18-
のために役立つ施設として、みんなで考え、意欲的に取り組んできたというこ
とでございました。
続いて、鳥栖市では、特定健診と特定保健指導の実施内容、健診未受診者対
策の取り組みについて説明を受けました。
鳥栖市では、平成27年4月1日現在、国保加入者の総人口に対する加入率
は 2 0 .3 % で 、 本 市 と ほ ぼ 同 じ よ う な 割 合 を 示 し て お り 、 平 成 2 5 年 度 か ら
平成29年度までの5年間による第2期特定健康診査等実施計画で、生活習慣
病の発症予防と重症化予防に取り組んでおります。
健 診 の 受 診 率 は 、 平 成 2 6 年 度 の 実 績 で 3 7 .6 % と 、 本 市 の 3 0 .1 % を 上
回っており、集団検診と個別健診では、個別健診の受診割合が7割を超えてい
るということでございます。
しかしながら、40歳から50歳代の受診率が伸び悩んでおり、自分の健康
に関する意識づけを持たせることが課題であるということでございました。
また、鳥栖市では、国保の方だけではなく、社会保険の扶養家族となってい
る方など、20歳から39歳までの若い方にも市単独予算でヘルスアップ健診
という名称での受診を勧めており、受診者の反応は大変よかったということで
ございます。
健診を受けた方への健診結果の説明は、個別健診については受診した医療機
関で受け、集団検診の受診者には、異常のなかった方でも郵送はせず、説明会
や訪問で直接手渡しをしながら説明を行っているそうです。特に、検査機関か
らの結果を過去のデータを含めて個人ごとに整理し、結果データを改めて作成
し、リスクがあるものに色づけをして受診者に説明をしているということです。
また、異常がなかった人には、複数年を色別でリスクがわかることから、毎年
継続して健診を受けることの大切さを認識してもらっているということでした。
未受診者対策としては、被保険者で節目検診対象者へ無料を強調した健診の
通知や、過去3年間の未受診者などへ、目立ったデザインを取り入れた圧縮は
がきによりお知らせしたり、40歳から64歳の未受診者に対して、電話や訪
問等により受診勧奨を行っているとのことです。
鳥栖市は、全国でも数少ない人口が増加している市であり、市内には医療機
関が多く、近くでの個別健診が受けやすいという反面、医療機関にかかりやす
いということも言えます。しかし、健診を受けて最寄りの医療機関で早期に治
療することは、重症化予防と、長期入院など医療費増高を防ぐことにもつなが
るとのことでした。
地域性も踏まえながら、市民への健康に対する意識啓発を図り、健診の受診
率を上げるための施策を実施している鳥栖市の現状は、同じ課題を持つ坂井市
にとって大変参考になるものでした。
-19-
続いて、広島市では認知症の人への支援について研修をしてまいりました。
広島市では、2025年に向けた高齢者に関する各種施策や、介護保険事業
における中長期的な計画として高齢者施策推進プランを策定しており、第6期
となる平成27年度から29年度までの目標では、地域包括ケアシステムの基
盤づくりに取り組んでいるとのことです。
認知症対策としては、認知症に関する正しい知識の普及と地域支援体制の充
実を図るため、施設職員等を中心に認知症アドバイザーの養成研修を実施し、
地域、学校、企業等での認知症サポーター養成講座の普及促進につなげている
そうです。また、徘徊高齢者SOSネットワークの運営については、社協、地
域包括支援センターなどが連携を図り、警察等の関係機関と協力し、認知症高
齢者の早期発見・保護に努めているとのことでした。平成26年度末の登録者
が706人、稼働件数が年間で9件という状況から、担当課としてはもっと生
活に身近なところでの見守り体制を構築する必要について検討していきたいと
のことでした。
次に、相談支援体制については、市内41ケ所の地域包括支援センターにお
いて、認知症にかかる保険・医療、介護に関する相談支援を行っております。
専門医療の充実と介護連携の推進については、専門医師による医療相談に関
し、広島市認知症疾患医療センターとして民間医療機関の2ケ所を指定し、相
談に応じているとのことです。
また、認知症についてかかりつけの医療機関でも相談ができるように、かか
りつけ医認知症対応力向上研修を行い、広島市では6月1日現在で76人のサ
ポート医が登録しているとのことです。
さらに、市内各地区の地域包括支援センター1ケ所に認知症地域支援推進員
を配置し、認知症疾患医療センターとの連携を図ること、地域包括支援センタ
ーや介護支援専門員等への支援を行うこと、そして、若年期認知症の人への相
談支援や地域の認知症ケアに係る連携体制づくりを進めております。
高齢者が住みなれた地域で安心して暮らしていく環境づくりが急務となって
おり、その中でも地域包括支援センターの役割は大きく、機能強化が急務とな
っております。
本市においても、10月から高齢者等徘徊SOSネットワーク事業が始まり、
高齢福祉課や地域包括支援センターを初めとして、関係機関や協力事業所との
ネットワークも構築されております。
研修を受け、認知症になっても住みなれた地域で暮らし続けることができる
ようなまちづくりのために、行政と地域が一体となって地域の支え合いを活発
化していくことが必要と強く感じました。
以上、今回の視察研修の報告とさせていただきます。
-20-
○
議長(橋本充雄)次に、産業建設常任委員会の研修報告について、12番、
田中哲治議員、お願いいたします。
12番、田中哲治議員。
○
12番(田中哲治)では、私より産業建設常任委員会の視察研修報告をい
たします。
産業建設常任委員会は、11月9日に、香川県高松市転作作物である小麦の
振興策と現状についてと、伝統的物づくり振興条例の制定について、10日に
愛媛県新居浜市物づくり産業振興について、さらに、11日に愛媛県八幡浜市
において、道の駅みなとオアシス「八幡浜みなっと」整備運営についての視察
研修を行いましたので、その概要について報告いたします。
9日の高松市ですが、まず転作作物である小麦の振興策と現状についての説
明を受けました。
初めに、水稲や大豆、果樹などの高松市の農産物の生産状況等の説明の後、
続けて麦の説明を受けました。
麦については、市民の生活に密着した讃岐うどんの原料となる小麦の品種
「さぬきの夢2009」などが平野部を中心に栽培されておりますが、国の農
業政策の転換で、生産量の減少が懸念されているいるところであります。この
ため、麦の生産拡大振興策として、国の経営所得安定対策に加え、県段階では
産地交付金による各種加算措置、市単独事業では、農協から種子を購入したも
のの限定で30%以内の種子助成を行っているそうです。
また、集落営農組織支援として、市やJAなどで構成される高松市集落営農
協議会が組織づくりに取り組み、各集落を巡回して中心人物の確保に努めてい
るものの、なかなか成果が上がらないとのことでした。引き続き、伝統的もの
づくり振興条例の制定についてのお話を伺いました。
高松市では、近年の生活様式の多様化や後継者問題など、一段と厳しさを増
す高松市ならではの伝統的物づくりを発展させていくために、地域全体で物づ
くりを産業として支えていく伝統的ものづくり振興条例を制定したとのことで
す。
具体的な施策を実施するにあたり、有識者や市民代表を含めた審議会がその
内容を検討しており、見本市等審議会に対する補助金助成やブランド力の向上
等に対する支援を行っているそうです。市の支援、振興策については、主に補
助金という形になりますが、ソフト事業として、次代を担う子どもたちの教育
など、人づくりの推進、事業者等に対する支援といったことなど、坂井市にと
っても参考と思える事業でありました。
続いて、10日の新居浜市でも、ものづくり産業の振興についての研修のた
め、中小企業支援機関、えひめ東予産業創造センターを訪れました。
-21-
ここは、平成3年に新居浜市・西条市及び愛媛県が設置した機関であり、愛
媛県大型展示会出展事業、新居浜市ものづくりブランドなど、新技術・新商品
の開発や販路開拓支援を実施しております。
主な事業として、新居浜ものづくりブランド創出・支援等事業を平成25年
にスタートさせ、技術力の高い企業に集中したPR活動や基幹産業である中小
鉄工機械関連企業の新事業展開に向けた取り組みを加速させ、地域経済の発展
を目指しているとのことです。
さらに、同センターでは、新居浜ものづくりブランド創出・認定委員会を発
足させ、すぐれた製品、技術に対してブランド認定を行っており、現在、認定
された32社を県内外に広くアピールしているとのことです。
また、新居浜市独自の中小企業振興助成制度として、アーケード等の共同施
設を設置したときなどの共同施設設置事業、新居浜市ものづくりブランド認定
製品の市場開拓、及び、催し物等事業などがあるとのことです。
このように、新居浜市においては、世界シェアを占める製品、オンリーワン
技術の開発に官民挙げて積極的に取り組んでおり、坂井市においても、物づく
りという観点に関しまして、これまでの産業を掘り起こし、新しい物づくりの
ための施策が必要だと感じました。
次に、11日の愛媛県八幡浜市では、道の駅みなとオアシス「八幡浜みなっ
と」整備運営についてのお話を伺い、現地も視察させていただきました。
同施設は、道の駅としては珍しい民設民営方式の産直・物販・飲食施設「ア
ゴラマルシェ」や「どーや市場」ほかの4施設を含んで平成25年に開設され
て お り 、 昨 年 の 販 売 額 は 4 億 8 ,1 0 0 万 円 、 県 内 外 合 わ せ 約 4 4 万 4 ,0 0 0
人が訪れているそうです。
各施設は道路に面した配置で、駐車場の敷地の中心にして、エリア内の周遊
を促すテーマパーク型の配置となっております。また、トイレは集客を左右す
るという考えから、自然採光を生かした、明るく開放的で、多目的、多機能は
もちろんのこと、女性のために化粧スペースも備えたものとなっております。
また、夜は一定の時間までライトアップし、港のシンボルとして親しまれてお
り、坂井市においても今後の施設の整備にあたって参考にできるものと思いま
した。
道の駅の活性化については、リピーターを確保し、にぎわいをいかに継続で
きるかが一番の課題であり、フレキシブルに変化、進化していくことが必要で
あると感じました。
また、運営は市直営でないことから、市の広報媒体など効果的に活用し、情
報発信していくことが市の大きな役割であると感じるとともに、坂井市におい
ても、今後は6次産品など地域の特産品を生かしたさらなる加工品開発が必要
-22-
であるとの思いを強くいたしました。
以上、今回の視察研修の報告とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)以上で常任委員会の研修報告を終わります。
次に、日程第4、認定第1号、平成26年度坂井市一般会計歳入歳出決算の
認定についてから日程第10、認定第7号、平成26年度坂井市病院事業会計
決算の認定についてまで、一括上程をいたします。
9月定例会において決算特別委員会に付託いたしました認定7件について、
委員長の委員会審査の報告を求めます。
16番、伊藤聖一議員。
○
16番(伊藤聖一)16番、伊藤です。それでは、決算特別委員会の報告
をさせていただきます。
平成27年9月第4回定例会において本委員会に付託されました平成26年
度の坂井市一般会計、特別会計及び企業会計の計7会計について、10月2日
から10月28日まで7日間にわたり委員会を開催いたしました。
委員会では、単年度の事業成果はもとより、施策や事業の目標がどの程度達
成されたか、前年度の指摘事項に対してどのような取り組みがなされているか
などを審査の着眼点とし、次年度予算に反映すべき内容を明らかにすることで
審査を実施いたしました。
各部署ごとに所管審査を行った後、審査意見を取りまとめ、講評を行い、採
決に移りました。
採決の結果、本委員会に付託されました認定案件7件は全て認定と決しまし
た。
次に、審査報告書の審査意見についてでございますが、総括の概要を申し上
げ、報告とさせていただきます。
平成26年度の我が国経済は、政府が掲げる「大胆な金融政策」「機動的な
財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の三本の矢の一体的推進により緩
やかな回復基調が続いたものの、個人消費や企業の設備投資に弱さが見られ、
年度前半には実質GDP成長率がマイナスとなりました。
この背景には、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動による消費減や
輸入物価の上昇、さらには、消費税率引き上げの影響を含めた物価の上昇に家
計の所得増が追いついていかないことなどがあると考えられます。
これらの経済環境に加えて、シンクタンクの日本創成会議が平成26年5月
に示しました少子化の進行により存続が困難になると予測される自治体、消滅
可能性都市の発表は、改めて人口減少問題への注目を集め、人口減少による地
域の衰退や経済活動低下への対策は、喫緊の課題として避けては通れないこと
を改めて認識することになりました。
-23-
さて、26年度決算収支の状況によれば、歳入の根幹をなす市税は平成21
年度決算から続いた減収が下げどまり、増収となりました。とはいえ、地方財
政を取り巻く環境はますます厳しさを増す中で、劇的な税収の伸びは望むべく
もない以上、事業の見直しや選択と集中による効果的な財政運営が求められる
ところです。
決算内容を見ますと、丸岡地区の防災行政無線の整備、坂井こども園の建設、
小中学校の耐震補強工事など、限られた財源の中で実施するハード事業ととも
に、シティセールスの推進など、将来に夢をつなぐ特色あるまちづくりへの取
り組みは、選択と集中の観点より評価ができるものであります。
財 務 指 標 の 状 況 は 、 財 政 力 指 数 0 .6 8 、 経 常 収 支 比 率 9 2 % 、 実 質 公 債 費
比 率 9 .6 % と な っ て お り ま し て 、 実 質 単 年 度 収 支 が 平 成 2 0 年 度 以 降 7 年 連
続して黒字を継続しています。財政調整基金の積み立ても前年度に引き続き行
っていますが、依存財源割合は年々わずかながら増加していることから、将来
を見据えた安定的な財政運営を目指して、自主財源の確保に努めなければなり
ません。
市税などの自主財源は、団塊の世代が定年を迎え、大量の高所得者層の収入
減による個人市民税の所得割が減収となりましたが、他方では、税制改正によ
る均等割、景気回復の影響が考えられる法人市民税、新築家屋などの増加に伴
う固定資産税の増など、市税全体では増収となっております。
また、収入未済額解消のため設置された税外債権管理室は、新たな取り組み
として今後に期待するところであります。
次に、国民健康保険特別会計では、昨年度と比較してさらに厳しい状況であ
り ま す 。 単 年 度 収 支 、 実 質 単 年 度 収 支 は と も に 1 億 1 ,7 9 3 万 円 の 赤 字 と な
っております。国民健康保険基金の計画的な積み立ても行われず、年度末の残
高 は 9 万 2 ,8 4 7 円 と 、 そ の 財 政 調 整 能 力 は ほ と ん ど 失 わ れ た 状 態 に あ り ま
す。
今後、国民健康保険制度の立て直しと安定した運営を図るには、歳出面で病
気の予防や早期発見を主眼とした保健事業の充実に努め医療費の増大を抑える
努力と、収入未済額対策のための徴収強化だけではなく、生活困窮者対策など、
多面的な対策を講じることが重要であります。
次 に 、 企 業 会 計 に つ い て は 、 水 道 事 業 で は 3 ,0 2 1 万 円 の 赤 字 、 公 共 下 水
道事業では882万円の黒字、農業集落排水事業では89万円の赤字となって
いますが、老朽施設の更新や、耐震化、危機管理体制の充実などに対応できる
よう、経営基盤の強化が求められています。
平成27年3月に開所した上下水道部お客様センターには、さらなる市民サ
ービスの向上と効果的な業務運営によるコスト削減の効果を期待するところで
-24-
あります。
病 院 事 業 で は 2 億 1 ,7 4 7 万 円 の 赤 字 と な っ て お り 、 引 き 続 き 医 業 損 失 が
続いています。かねてからの懸案事項であります医師、看護師不足の解消につ
いて思い切った対策の検討を要望するものであり、超高齢化社会への対応など、
住民の安心・安全の確保といった自治体病院としての使命に期待はしますが、
健全な病院経営となるように留意することも重要であります。
合併支援措置である普通交付税の合併算定替えは、平成28年度から激変緩
和措置が開始となり、国営パイプラインの整備事業の一括負担金や福井国体開
催に向けたサッカー場などの施設整備事業、コミュニティセンターなどの公共
施設の複合化を含めた老朽化対策など、大型事業を抱える市としては、起債残
高の上昇、財政の硬直化も懸念される状況にあります。
財政に大きな影響を与える人口減少問題に関しても、合併当初の平成18年
3 月 に は 9 万 5 ,0 0 0 人 を 数 え た 市 の 人 口 は 、 平 成 2 7 年 3 月 現 在 で 9 万 3 ,
000人にまで漸減しております。人口減少が地方経済の縮小、及び、地方経
済の縮小が人口減少を加速させるという負のスパイラルを克服する方策が求め
られています。この閉塞感を打破するために、市としても創意工夫による新し
い施策を講じることで、出生率の向上や、産業の活性化、定住移住人口の増加
などを図っていくことが重要であります。
平成26年度決算審査報告書において、歳入確保・歳出縮減の継続性などを
観点に決算状況を検証し、今後、見直しや検討すべき事項について所管別に審
査意見をまとめましたが、各部局におかれましては、対応を十分に検討してい
ただき、今後の市政運営、来年度の予算編成に反映していただきたいと思いま
す。
また、審査の中で、議員の経費についても見直すべきとの少数意見がありま
した。合併10年の節目を迎え、行政運営の見直しが検討されている中、今後、
市民目線に立った制度見直しを議会としても取り組むことを委員長として期待
をしています。
以上、審査結果と審査意見を申し上げ、決算特別委員会の報告とさせていた
だきます。
平成27年11月27日、決算特別委員会委員長、伊藤聖一。
○
議長(橋本充雄)以上で、委員長の委員会審査の報告を終わります。
これより、委員長の委員会審査の報告に対する質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
これより討論を行います。
-25-
14番、松本朗議員より討論の通告がありますので、発言を許します。
14番、松本朗議員。
○
14番(松本
朗)日本共産党議員団を代表して、決算認定第1号、20
14年度一般会計、第2号、国民健康保険特別会計、第4号、水道事業会計、
第5号、公共下水道事業会計について、反対の討論を行います。
2014年度は、4月から消費税が8%に引き上げられ、市民の暮らしは厳
しくなりました。その上、給与所得が減りました。市は、市民生活、地場産業
を支援する施策の一層の充実が求められました。子どもの医療費助成は、前年
比 約 5 ,0 0 0 万 円 の 市 費 を 増 額 さ せ 、 小 学 校 6 年 生 か ら 中 学 校 3 年 生 ま で に
拡充しました。重要な前進であります。しかし、前進したと言えるのはこの事
業ぐらいだと思います。
市 は 、 成 果 と し て 1 億 4 ,9 0 0 万 円 の プ レ ミ ア ム 商 品 券 の 発 行 を 挙 げ ま し
たが、これは次年度に繰り越したもので、国のばらまき政策に対応したもので、
一部の消費者への還元にはなったでしょうが、経済波及効果としては限定的な
ものと考えます。
2 0 1 4 年 度 の 決 算 に お け る 実 質 単 年 度 収 支 は 4 ,4 0 0 万 円 余 り で 、 黒 字
に は な り ま し た が 、 前 年 は 7 億 2 ,9 0 0 万 円 の 黒 字 で あ り 、 大 幅 に 財 政 収 支
を厳しくしたのです。その主な要因について市は、土地改良公社の精算に伴う
債 務 保 証 に 3 億 5 ,0 0 0 万 円 、 子 ど も の 医 療 費 助 成 の 増 額 な ど を 挙 げ ま し た 。
さらに、一部事務組合等の補助費の増額や人件費の増などもあるわけです。そ
ういうことが主な原因だと思われます。
同時に、一般財源は前年度並みに確保されました。財政的には市民生活応援
を充実させる財源はあったわけです。14年度会計では、学校耐震事業など、
必要な事業は、当然、少なくありません。一方で、問題点について、以下に指
摘をいたします。
反対の第1は、本来とるべきでない負担を市民にさせているということです。
通学バスの事業など、財源的に無料にできるのに、引き続き保護者に負担を
求めるなど、教育費の保護者負担は抜本的な改革が求められます。
第2は、行政の民間化が一層進んだことです。
普通会計で、職員は退職と採用の差で12名も減りました。給食の調理師は
4名退職したにもかかわらず、採用はゼロです。これらは臨時職員で対応しま
したが、数さえ帳尻が合えばいいというものではありません。児童・生徒の豊
かな成長を保障する学校給食は、教育の一環です。だからこそ、その業務に従
事する調理師は安定した労働環境が保障されなければなりません。正規職員を
臨時職員に置きかえることによって財源を確保するというやり方は、公共サー
ビスにおける職員の役割を軽視することであり、邪道と言わなくてはなりませ
-26-
ん。同様のことは保育士にも言えます。
市は、発足以来、職員を削減し、正職員を非正規に置きかえてきましたが、
これは国の政策にも反するやり方です。
政府は、今、企業に対し、非正規職員を正規化した場合、補助金を出します。
現在、地方創生総合戦略を策定中ですが、その中でも、その基本的な考え方と
して、相応の賃金、安定した雇用形態について指摘し、雇用の質を重視するこ
とを強調しています。坂井市みずからがその方向に逆行しているわけです。
第3は、子育て支援計画に基づき、公立保育所の民営化と、幼稚園と保育所
の幼保一元化が、市の保育の画一化を進めたことです。このことが、来年度か
らの幼稚園の保育料の大幅な引き上げにも連動しました。子育て支援の一層の
充実が求められているにもかかわらず、保護者負担を重くするやり方は認めら
れません。
第4は、公民館をコミュニティセンターとすることで、公民館本来の役割が
曖昧になり、センター職員の負担が重くなる状況に道をひらいたことです。
センターは社会教育法上の公民館とみなすとの位置づけは、条例上は確保さ
れましたが、生涯学習スポーツ課の体制は弱くなっており、条例の要請を担え
るかが問われることになります。
また、いくつかのセンターで、センター職員の多忙化と負担強化が明らかに
なっています。従来の公民館運営の役割に加え、地域のまちづくりに深くかか
わらざるを得ないセンター職員の待遇改善と、誇りを持って職務にあたるため
にも、正規職員化が求められます。
第5は、事業効果が曖昧なまま大規模事業がなし崩し的に進んでいることで
す。
例えば、ゆりの里公園整備が今年度から進められていますが、14年度は計
画策定が行われました重要な年でありました。
政府に提出した計画書では、今年度からの3年間の坂井市の入り込み数で、
過去3年間に比べ43万人増加するという計画であります。決算委員会の質疑
の中では、この裏づけはなされていないということが明らかになりました。計
画書の目標が現実的である客観的裏づけを明らかにするとともに、その達成状
況を検証する仕組みを明確にするべきです。
その他の会計では、国民健康保険特別会計では、前年度比で税収が約1億円
減 額 し 、 収 支 が 1 億 2 ,0 0 0 万 円 悪 化 し ま し た 。 税 収 が こ れ だ け 落 ち 込 ん だ
に も か か わ ら ず 、 国 保 会 計 へ の 繰 り 入 れ を 従 来 並 み の 5 ,0 0 0 万 円 に と ど め
たことが財政悪化の要因です。繰り入れを増額するべきであります。
水道・上下水道の企業会計は、今年度から本格的に導入された包括的民間委
託の一部導入です。維持管理などの多くの部分を民間業者に委託することは、
-27-
長い目で見れば市のスキルの低下につながらざるを得ません。目先の人件費の
効率性で安全性が最も求められる水道の供給などを民間委託していいのかが今
後問われることになるでしょう。
全体として、今後、坂井市の財政運営についてでありますが、今後の公共施
設の老朽化への対応、子育て支援など、福祉需要の増額は避けて通れません。
あわせて、来年度以降は地方交付税交付金の一本算定になることによる減額が
始まります。今後の財政運営では、厳しい財政規律のもと、建設事業費は最小
限に抑え、住民の暮らし応援の財政運営への抜本的な転換が求められます。
以上の点を指摘し、討論といたします。
○
議長(橋本充雄)ほかに討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで討論を終わります。
これより、日程第4、認定第1号、平成26年度坂井市一般会計歳入歳出決
算の認定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定とすることに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、認定第1号については認定することに決定いたしました。
次に、日程第5、認定第2号、平成26年度坂井市国民健康保険特別会計歳
入歳出決算の認定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、認定第2号については認定することに決定いたしました。
次に、日程第6、認定第3号、平成26年度坂井市後期高齢者医療特別会計
歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、認定第3号は認定することに決定いたしました。
次に、日程第7、認定第4号、平成26年度坂井市水道事業会計決算の認定
についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
-28-
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、認定第4号は認定することに決定いたしました。
次に、日程第8、認定第5号、平成26年度坂井市公共下水道事業会計決算
の認定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、認定第5号については認定することに決定いたしました。
次に、日程第9、認定第6号、平成26年度坂井市農業集落排水事業会計決
算の認定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、認定第6号については認定することに決定いたしました。
次に、日程第10、認定第7号、平成26年度坂井市病院事業会計決算の認
定についてを採決いたします。
この決算に対する委員長の報告は認定とするものであります。委員長の報告
のとおり認定することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、認定第7号については認定することに決定いたしました。
次に、日程第11、議案第44号、建物の取得について、上程をいたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)議案第44号、建物の取得についての提案理由を御説明
申し上げます。
この議案につきましては、三国駅の周辺を整備するため、三国駅が設置され
ている建物を取得したいので、坂井市議会の議決に付すべき契約及び財産の取
得または処分に関する条例の規定により、議会の議決を求めるため、この案を
提出するものでございます。
取得する建物は、坂井市三国町北本町2丁目101番地11、店舗・事務所、
鉄 筋 コ ン ク リ ー ト 造 陸 屋 根 4 階 建 て 、 延 べ 1 ,9 1 9 .5 1 平 方 メ ー ト ル 、 契 約
-29-
の相手は、京都府京都市中京区壬生賀陽御所町3番地の20、京福電気鉄道株
式 会 社 代 表 取 締 役 、 岡 本 光 司 、 取 得 価 格 は 3 ,2 4 0 万 円 で ご ざ い ま す 。
以上、提案をいたしました議案等の概略について御説明申し上げましたが、
詳細につきましては、御質問に応じまして、私または副市長、関係部長にお答
えをさせますので、何とぞ慎重なる御審議と妥当なる御決議をいただきますよ
うにお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていただきます。よろしく
お願いします。
○
議長(橋本充雄)これより質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
次に、審議の都合上、議案第44号を坂井市議会会議規則第37条第3項に
より、委員会付託を省略したいと思いますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、委員会付託を省略いたします。
次に、これより討論を行います。
討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)討論なしと認めます。
これより、日程第11、議案第44号、建物の取得について採決いたします。
本案は原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第44号は原案のとおり可決されました。
ここで暫時休憩をいたします。
午後は1時より再開をいたします。
○
(午前11時54分
休憩)
(午後
再開)
1時00分
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
お諮りします。
審議の都合上、日程第12、議案第45号、平成27年度坂井市一般会計補
正予算(第4号)から日程第41、議案第74号、指定管理者の指定(丸岡城
ほか6施設)についてまで、議案30件を一括上程したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
-30-
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第12、議案第45号から日程第41、議案第74号まで、議
案30件を一括上程いたします。
理事者の提案理由及び議案内容の説明を求めます。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)それでは、議案第45号から議案第74号までの提案理
由を御説明させていただきます。
まず、議案第45号、平成27年度坂井市一般会計補正予算(第4号)の概
要につきまして、説明を申し上げます。
一 般 会 計 補 正 予 算 ( 第 4 号 ) の 補 正 額 は 、 9 億 1 ,8 2 0 万 円 を 追 加 を し 、
歳 入 歳 出 総 額 を そ れ ぞ れ 3 8 1 億 1 ,5 5 0 万 円 と す る も の で あ り ま す 。
ま ず 、 歳 入 で あ り ま す が 、 使 用 料 及 び 手 数 料 2 7 2 万 2 ,0 0 0 円 を 減 額 し 、
国 庫 支 出 金 で 8 , 0 0 8 万 1 , 0 0 0 円 、 県 支 出 金 で 2 億 9 ,1 3 2 万 円 、 寄 附
金 で 1 5 0 万 円 、 繰 越 金 で 6 ,4 2 7 万 3 ,0 0 0 円 、 諸 収 入 で 7 ,8 8 9 万 1 ,
0 0 0 円 、 市 債 で 4 億 4 8 5 万 7 ,0 0 0 円 を そ れ ぞ れ 増 額 を し 、 追 加 補 正 を
するものでございます。
次に、歳出補正予算の主な内容につきまして御説明を申し上げます。
総務費では、地方創生先行型上乗せ交付分の採択を受けまして、三国町市街
地で空き家となっています旧大木道具店を活用また改修し、飲食店を経営する
企業、または、これから行おうとする者を全国に公募するとともに、三国湊町
の 魅 力 を 全 国 に 発 信 す る 事 業 と い た し ま し て 1 ,3 0 5 万 円 を 、 ま た 、 丸 岡 庁
舎 ロ ビ ー 照 明 な ど 改 修 工 事 費 と い た し ま し て 、 1 ,2 5 0 万 円 を 計 上 い た し て
おります。
次に、民生費では、障がい児の放課後デイサービスなどの利用増に伴いまし
て 、 障 害 児 通 所 支 援 事 業 で 2 ,8 3 3 万 7 ,0 0 0 円 を 、 大 関 保 育 園 な ど の 私 立
保 育 所 施 設 整 備 補 助 事 業 で 2 億 1 ,8 4 7 万 8 ,0 0 0 円 を 、 放 課 後 児 童 対 策 事
業 で 、 利 用 者 の 増 加 に 対 応 し た 臨 時 職 員 賃 金 等 の 増 で 、 1 ,5 0 0 万 円 を 計 上
をいたしております。
次に、農林水産業費では、人・農地問題解決推進事業として、機構集積協力
金 1 億 4 ,4 2 1 万 4 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
次に、商工費では、国の地方創生先行型上乗せ交付分を財源といたしまして、
首都圏における観光プロモーションや食材をPRするイベントの開催及び広域
旅行ルートを造成する経費として、越前・加賀宗教文化街道広域観光推進事業
負担金390万円を計上いたしております。
次に、土木費では、三国駅周辺整備事業を推進するため、三国駅ビルのテナ
ント補償費算定業務及び移転補償費で700万円を計上いたしております。
-31-
また、高速交通対策事業では、新幹線及び福井港丸岡インター連絡道路整備
の進捗を図るため、支障家屋などの物件補償調査と丸岡スポーツランド駐車場
整備に係る事業認定計画書を作成するための委託料で650万円を計上いたし
ております。
次に、消防費では、嶺北消防組合負担金として、丸岡消防署の移転新築のた
めの設計委託費及び建設予定地にあります(旧)八ケ幼保園など3施設の解体
工 事 費 な ど で 1 億 7 万 3 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
続きまして、教育費でございますが、教育総務費では、シプロ化成株式会社
より150万円の指定寄附金を受けましたので、市内の5つの中学校への教育
振興奨励金として150万円を計上いたしております。なお、この寄附は平成
18年度から毎年いただいておりまして、今年度で10年目となりました。
また、坂井農業高等学校が創立100周年を迎えるにあたり記念誌を発行す
るための補助金としまして、100万円を計上いたしております。
小学校教育振興事業では、平成23年9月に高椋小学校グラウンドで体育の
授業中に発生をいたしました事故の損害賠償の示談金として、700万円を計
上いたしております。
文化振興事業では、訪日外国人が増加する中、坂井市を訪れる観光客を中心
に無料でインターネットが利用できる環境の整備を図るため、丸岡城、みくに
龍 翔 館 等 に 公 衆 無 線 L A N を 設 置 す る 事 業 費 と し ま し て 、 2 2 1 万 5 ,0 0 0
円を計上いたしております。
次に、諸支出金といたしまして、まちづくり整備基金への積立金として、三
国 競 艇 か ら の 事 業 収 入 5 ,0 0 0 万 円 を 計 上 い た し て お り ま す 。
なお、共通経費としまして、人件費では、人事院勧告による給与改定があっ
たものとして予算に反映させるとともに、人事異動に伴う調整や退職手当組合
へ の 特 別 負 担 金 な ど で 、 合 わ せ て 9 ,3 9 7 万 8 ,0 0 0 円 を 計 上 い た し て お り
ます。
続きまして、議案第46号、坂井市国民健康保険特別会計補正予算(第1
号)につきまして概要を申し上げます。
今回は、平成26年度の国庫支出金などの精算に伴う返還金、及び、平成2
7年度後期高齢者支援金等の額の確定や人事異動などに伴う職員人件費などの
補 正 で 、 歳 入 歳 出 補 正 額 は そ れ ぞ れ 8 ,1 1 9 万 円 を 追 加 し 、 補 正 後 の 額 を 9
7 億 9 ,0 7 6 万 4 ,0 0 0 円 と す る も の で ご ざ い ま す 。
次に、議案第47号、坂井市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1号)、
議案第48号、坂井市水道事業会計補正予算(第1号)、議案第49号、坂井
市公共下水道事業会計補正予算(第1号)、及び、議案第50号、坂井市病院
事業会計補正予算(第1号)につきましては、それぞれ人事異動などに伴う職
-32-
員の人件費の調整が主な補正内容でございます。
以上、一般会計、特別会計及び企業会計の補正予算の概要について申し上げ
ました。
次に、議案第51号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、
説明をさせていただきます。
当時、高椋小学校の児童であった子が、体育の授業で走り幅跳びの練習中に
移動式の鉄棒の支柱に顎をぶつけ裂傷したことについて、相手方と協議が整い、
損害賠償の示談金として700万円を支払いたいため、地方自治法第96条第
1項第12号及び第13号の規定により、議会の議決を求めるものでございま
す。
次に、議案第52号、坂井市まちづくり計画の変更について、説明を申し上
げます。
東日本大震災による被害を受けた合併市町村に係る地方債の特例に関する法
律の一部を改正する法律が施行されたことにより、坂井市まちづくり計画の計
画期間の延長等について変更するため、市町村の合併の特例に関する法律第5
条第7項の規定により、議会の議決を求めるものでございます。
次に、議案第53号、字の名称の変更について御説明申し上げます。
市町村の合併の特例に関する法律第5条の7の規定により、地域自治区の名
称を冠した住居表示について、地域自治区の期間満了後においても、引き続き
同じように表示するため、地方自治法第260条第1項の規定に基づき、本市
内の字の名称を変更することについて議会の議決を求めるものでございます。
次に、議案第54号、武生三国モーターボート競走施行組合規約の変更につ
いて、御説明を申し上げます。
地方公営企業法の規定の全部を適用することに伴い、武生三国モーターボー
ト競走施行組合規約の一部を変更する必要があるため、地方自治法第286条
第1項の規定により、規約の一部を変更することについて、同法第290条の
規定により、議会の議決を求めるものでございます。
次に、議案第55号、坂井市行政手続における特定の個人を識別するための
番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に
関する条例の制定について、説明を申し上げます。
坂井市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する
法律、いわゆるマイナンバー法の施行により個人番号の利用及び特定個人情報
の提供に関して所要の規定を整備するため、この案を提出するものでございま
す。
次に、議案第56号、坂井市個人番号カードの利用に関する条例の制定につ
いて、御説明申し上げます。
-33-
マイナンバー法の規定により、住民の利便性の向上に資するための個人番号
カードの利用に関して所要の規定を整備するためこの案を提出するもので、主
な内容といたしまして、カードが利用できる事務について規定をするほか、関
連条例等を改廃するものでございます。
次に、議案第57号、坂井市支所設置条例の制定について御説明申し上げま
す。
地域自治区の期間満了に伴い、総合支所を廃止し、地方自治法の規定により
新たに支所を設置するため、この案を提出するもので、主な内容といたしまし
て、設置する支所の名称、位置及び所管区域を規定をするものでございます。
次に、議案58号、坂井市竹田農山村交流センター条例の制定について御説
明申し上げます。
旧竹田小学校の利活用及び竹田地区の活性化のために整備しています施設の
設置及び管理・運営に関して必要な事項を定めるため、この案を提出するもの
で、主な内容といたしましては、名称及び位置、指定管理者制度の導入及び利
用料金などを規定するものでございます。
次に、議案第59号、坂井市税条例の一部を改正する条例について御説明申
し上げます。
地方税法等の一部を改正する法律及び関係政省令が施行されることに伴い所
要の規定を整備するため、この案を提出するもので、改正の主な内容は、徴収
等の猶予に関する規定の新設、個人番号、法人番号に係る規定の整備、市税の
減免に係る申請期限の変更などについて規定するものでございます。
次に、議案第60号、坂井市国民健康保険税条例の一部を改正する条例につ
いて御説明申し上げます。
マイナンバー法の施行及び坂井市税条例の規定に準じた所要の規定を整備す
るため、この案を提出するもので、改正の主な内容は、国民健康保険税の減免
に係る申請期限の変更及び個人番号に係る規定を整備するものでございます。
次に、議案第61号、坂井市まちづくり基本条例等の一部を改正する等の条
例について御説明申し上げます。
地域自治区の設置期間満了に伴い、坂井市まちづくり基本条例において地域
自治区に関する規定の削除、坂井市公告式条例において、掲示場の一本化、坂
井市寄附による市民参画条例において地域自治区に関する規定の改正のほか、
地域自治区の設置に関する協議により定められた事項を変更する条例を廃止す
るため、この案を提出するものでございます。
次に、議案第62号、坂井市コミュニティセンター条例等の一部を改正する
条例について御説明申し上げます。
受益者負担の適正化に関する基本方針に基づき、公共施設の使用料について
-34-
利用者負担の公平性等を図ることを目的に所要の規定を整備するため、この案
を提出するもので、改正の主な内容は、トータルコストの検証と類似施設間の
調整、利用しやすく、わかりやすい料金体系の確立などを基本として、施設の
使用料を見直すものでございます。
次に、議案第63号、坂井市竹田水車メロディーパーク条例の一部を改正す
る条例について御説明申し上げます。
坂井市竹田水車メロディーパークについて、指定管理者制度の導入に関し所
要の規定を整備するため、この案を提出するものでございます。
次に、議案第64号、坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正する条例につい
て御説明申し上げます。
坂井市幼保一元化計画の推進に伴い、三国西幼稚園を廃止するほか、春江西
幼稚園を春江西保育所内に、大石幼稚園を春江北保育所内に置くため、この案
を提出するものでございます。
次に、議案第65号、坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例について御説
明申し上げます。
丸岡女性の家は、経年劣化による老朽化が著しいため閉鎖していましたが、
この場所に嶺北丸岡消防署を整備するために解体をいたしたいので、この案を
提出するものでございます。
次に、議案第66号から議案第74号までの指定管理者の指定の9議案につ
いて、平成28年3月31日をもって指定期間が満了となる公の施設を引き続
き効率的かつ効果的に管理するために、平成28年4月1日から3年間の指定
管理者の指定にあたって、地方自治法第244条の2第6項の規定に基づき、
議会の議決を求めるものでございます。
まず、議案第66号、三国駅前駐車場ほか1施設については特定非営利活動
法人三国まちなかエッセルを、また、議案第67号、坂井市丸岡総合福祉保健
センターについては株式会社ユーサイキアを、また、議案第68号、坂井市三
国希望園と議案第69号、坂井市三国社会福祉センターについては社会福祉法
人坂井市社会福祉協議会を、次に、議案第70号、坂井市坂井障害者交流セン
ターについては特定非営利活動法人スマイルネットワークさかいを、次に、議
案第71号、坂井市三国温泉ゆあぽ~とについてはイワシタ物産株式会社に、
次に、議案第72号、坂井市丸岡フィットネスセンターほか2施設については
アクアスポーツ株式会社に、次に、議案第73号においては、坂井市みくに文
化未来館ほか1施設については公益財団法人坂井市文化振興事業団に、また、
議案第74号、丸岡城ほか6施設については一般財団法人坂井市公共施設等管
理公社を、それぞれ指定管理者として指定しようとするものでございます。
以上、提案いたしました議案等の概略について御説明を申し上げましたが、
-35-
詳細につきましては、御質問に応じまして、私または副市長、教育長、関係部
長にお答えをさせていただきますので、何とぞ慎重なる御審議と妥当なる御決
議をいただきますようにお願い申し上げまして、提案理由の説明とさせていた
だきます。よろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)これより、日程第12、議案第45号、平成27年度坂
井市一般会計補正予算(第4号)から日程第18、議案第51号、損害賠償に
係る和解及び損害賠償の額の決定についてまでの議案7件について、質疑を行
います。
質疑ありませんか。
14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)一般会計の補正予算に関係してでありますけど、2点
あります。
1つは、社会保障・税番号システムの増額分の負担増5万円。もう1点は、
新幹線整備に伴う補償費等の650万円の件です。いずれも、市の直接的な事
業ではないものでありますが、国の制度に伴う税番号制度の負担を坂井市が一
般財源を使ってやる予算ですね。この間もこういうことを取り上げましたけど
も、財務部長にお尋ねしますけど、この税番号・社会保障システムに伴う市の
支出のうち、国の財源と市の単独事業費とそれぞれどのようになっていますか。
そういうことをちゃんと把握されているでしょうか。そのことについてお尋ね
します。
それから、新幹線について言いますと、これも坂井市の一般財源を使うとい
う予算になっているんですけど、これは本来坂井市が出すべきものではないの
ではないのかというふうに思うんですけども、その点はいかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)まず、社会保障・税の一体改革に伴うマイナンバー
に係るシステム改修費についてでございますけども、基本的には国庫で賄うの
が当然だと思いますけども、それについて具体的にどの部分を国庫で賄って、
どの部分を一般財源で賄うかっていう詳細については、今、資料を持ち合わせ
ていませんので、ちょっとお答えは差し控えさせていただきますけども、基本
的には、国の制度改正ということであれば、国庫で賄うのが本来であるものと
考えております。
そして、あと、今の新幹線に関しての御質問でございますけども、これにつ
いては、新幹線だけでなしに、福井港丸岡インター連絡道路の関係もありまし
て、その部分で、移転補償の調査費とか、あと、丸岡スポーツランドの駐車場
が縮小されるに伴った収容認定の策定業務の委託料でございますので、基本的
には、坂井市、新幹線だけでなしに、その福井港丸岡インター連絡道路の関係
-36-
もございますので、一般財源で今回つけているということで御理解をいただき
たいと思います。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)税番号関係については一般質問でまた通告するかもし
れませんが、実態としてどうなっているのかということについて整理しておい
ていただきたいと思います。
それと、あわせて、新幹線だけではなくて、丸岡インターっていうことを言
われたんですけど、これも県の事業ですから、だから、一般財源が妥当ってい
うふうに、それでいいのかという問題があるわけですよね。この間、そういう
直接的な事業費ではない、道路建設事業費ではない部分ではありますが、そう
いうところは、その周辺自治体が対応しなくてはならないのかどうか、やはり、
坂井市としての姿勢といいますか、基本的な考え方として私は整理しておくべ
きじゃないのかなと思います。原因者が、要望は坂井市がするけども、要望は
当然するけども、事業主体者は県なので、県が責任を持つところはきちっと持
たせるという、そういう基本的なスタンスの上に立ってどうするかっていう詰
めが必要なんではないかと思うんですけど、その点ではそういう視点を持たれ
るべきじゃないかと思うんですが、この点では、市長、いかがですか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)松本議員、今、丸岡インター福井港までの連絡道路、特
にね。それについては、松本議員言われるように、これ、県の主体の道路は間
違いないです。だから、これはもう県がみんなやってくださいって、そういう
ふうに協力性がなかったら、これは進まないというふうに思いますし。この件
については、特に坂井市が県に対して、また国に対して要望してますし、要望
してるけど、やっぱり、坂井市は地元っていうんか、坂井市の方にそういう高
規格道路を整備するということで、やっぱり、協力的にある程度の負担ってい
うのはやむを得ない、これはもう今回初めてじゃなしに、どこの自治体におい
ても協力して、坂井市がしなきゃならないところはしなきゃならない、そうい
うことがないと、これは年々また延びてくる可能性もありますし、限度もあり
ますけど、主体性はやっぱり県がみんなするべきやと思いますが、それを強く
通していくと、このインター道路っていうのはいつまでたっても完成できない
というふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)一般会計の補正の事業別説明書の23ページなんで
すけれども、就学援助事業ですが、これは児童数が当初見込みよりふえたため
ということで、特別支援の方では3人、準保護児童の方では20人、中学校で
-37-
は6人ふえたっていうふうになってますけれども、今、子どもの貧困が全国的
に言われている中で、どういう状況でそういう子どもたちがふえていった状況
を把握しているのかどうか、説明お願いします。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今回、補正でお願いしていますものにつきましては、
今、畑野議員がおっしゃいましたとおり、人数の増による補正でございます。
また、その家庭家庭の経済状況に応じて国の基準に従って就学援助費等を支給
させていただいていますので、学校を通じていろいろと書類が上がってきます
ので、それを精査した中でそういうふうに対応させていただいている状況でご
ざいます。
○
議長(橋本充雄)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)家庭の状況がなぜそういう状況に陥ったかというと
ころの把握とかもしっかり見ていかないといけないと思うんですけど。困窮者
自立支援制度というのができて、そういう窓口があるので、そこと連携をして、
そこの家庭の状況をよりよくするための、そういうふうな手だてをしているの
かどうか、いかがでしょう。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)就学援助とか、そういった援助費用につきましては、
学校の保護者説明会とか、そういったところで詳しく学校の担当者の方から説
明もしてますし、また、随時、そういったものについては受け付けをしており
ます。そういった中で、生活的に困窮されている家庭については、そういった
助成制度を使いながら子どもたちを支援していきたいというふうに考えており
ます。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)観光事業ですが、観光事業の越前・加賀宗教文化街道
広域観光事業についてですけども、きょう、朝ほど決算委員会の報告をさせて
いただいて、個別の審査報告書の中の個別の指摘事項の中にも、この越前・加
賀宗教文化街道事業については、具体的な活動のあり方とかについて見直しを
指摘をさせていただいています。その中で、こういう事業が新たに出てきてる
んですが。
実は、きのう、地方創生の戦略推進会議が開催をされた中で、上乗せ交付金
の採択についての説明がありました。それで、今回、この越前・加賀宗教文化
街道の広域観光事業が上乗せで採択をされたというような説明があったんです
が、これまで何回か会議を進められた中で、上乗せの分についても議会の方で
も前もって説明も聞いてたし、戦略会議の中でもいろいろと議論されてきた経
-38-
緯があるんですが、交付決定の後に、急にこういうものが採択をされましたと、
事務局サイド、総務部の企画情報課が事務局をされてますが、そこも知らなか
ったと、こういう申請が出てること自体も知らなかったというようなことが説
明があったんですが、一体、この越前加賀宗教文化街道のこの事業っていうの
は、どこでどうやって進められてるんか、その辺が非常に疑問があるんですが、
その辺は、まず、現状、どういうふうに、この越前加賀文化街道の事業は、誰
がどうやって企画をして、その事業を計画してやっているのか、まずその辺の
説明をお願いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの御質問ですけども、越前加賀宗教文
化街道推進協議会につきましては、加賀市と、あと福井県内の石川県境の3市
と1町ということで、全部で4市1町の協議会でございます。この事業につき
ましては3年前に発足したわけですけども、そのときに、向こう3年間の事業
ということでスケジュールが組まれております。その中に、今回の、首都圏、
都市圏での食談会を中心とした観光ルートの造成というのは、そのときに、大
筋、スケジュール的にも計上されております。その中で事業展開していく上で、
財源確保しながら進めていくということ、そして、また、新幹線とか、いろん
な諸状況が変わってきている中で、いかにこの観光戦略を深めていくかという
ことで、その4市1町の中で特にそれぞれの首長さん方の協議の中で、その方
向性を出し、今回、国のこの交付金を活用できるということになったために、
事務局があわら市で持ってますんで、その方針に基づいてあわら市が一括して
4市1町分の交付金の申請をしたわけでございます。ただ、この交付金は、そ
れぞれの一括した団体で受けるということはできないので、それぞれ構成市町
が申請するという形をとらなければならないということで、今回このような形
になったわけでありまして、事務局はあわら市がやっております。
○
議長(橋本充雄)16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)今ほど、部長の方から協議会ができた3年前に大体の
事業はこういうことをやりましょうということは決まったというような話でし
たが、先般の全員協議会の中で、この今回予算化された事業、これの中の特に
知名度向上イベント開催事業、これが説明書によると東京のニューオオタニの
ホテルで500名近くの関係者を呼んでイベントをされるということで、その
中で地域の自慢料理であったりとか、地元食材等のPRをするというようなこ
とを書いてあるんですね。3年前からこういうことを計画されていて、全員協
議会の中で坂井市としてどういうものがPRできるかっていうと何も答えられ
ないんやね。3年前から計画的にこの事業を東京でやろうっていうことを具体
的に話し合われたとはとても思えないような現状だというふうに、この前の全
-39-
協のときの話を聞いて思いましたが、その辺は、萬道部長、今、おっしゃった
ことと、この前、全協で、これ、2月っていったらもうすぐですからね。ほと
んど、何か、写真は、あるところではもうできてるんじゃないかなっていう気
もするんですよ。これだけ大きな900万円もかけたホテルを貸し切ってイベ
ントを打つとなると、大体のことはもう決まってないと恐らくできないってい
うふうに思うんですが、それを坂井市の方では何も説明できないっていうのは、
もう完全に坂井市はお金だけ負担を、予算の関係で、こういう事業、国の方の
採択してもらえそうやから、坂井市の方も一緒にこの地方創生の中に組み込ん
でくれというような経緯かなっていうふうにしか思えないんですが、どうして
坂井市はこの事業に対して余り大きく要求っていうか、こういうふうになりま
すっていうことをいまだに説明してもらえないんでしょうか。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)この事業の詳細につきましては、今ほど、交付
金の対象事業ということで、交付金の採択のいかんによってどこまでできるか
というようなことが未決定でありました。交付金が採択されない場合は、当初
予算でもった各市町80万円の負担金の中でできる事業をやるということであ
りましたので、この事業については、交付金の採択に伴って初めて、その概要、
また、規模、それが明らかになって、4市1町ともこの線に沿って、今、詳細
を練っている段階で、坂井市だけがおくれているという状況ではないと考えて
おります。
○
議長(橋本充雄)16番、伊藤議員。
○
16番(伊藤聖一)そういうことであれば、ぜひ、坂井市、この計画書の
中に書いてあるとおり、ほかの市町に比べて、坂井市が地元食材であったりと
か、お酒であったりとか、観光、商工のPR、ほかの4つの市町に決して劣る
部分はないと思いますし、大いに首都圏の人にアピールできるようなすぐれた
点はたくさんあると思いますから、その辺をしっかりとPRをしていただきた
いと思いますし。実は、隣のあわら市さんは、何年か前からニューオオタニで
自分のところの市のPRをやってるんですね、食材とかも含めて。だから、そ
の辺、あわら市さんはしっかりとノウハウを持っていろいろと策を練ってこら
れるんだろうという気がするんですが。だから、決して、坂井市も遠慮するこ
となく、均等に負担をされているんであれば、しっかりと坂井市のPRに努め
ていただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、日程第19、議案第52号、坂井市まちづくり計画の変更についてか
-40-
ら日程第32、議案第65号、坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例につい
てまでの議案14件について、質疑を行います。
質疑ありませんか。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)議案55号についてですが、坂本市長はこの議会招集
挨拶の中で、この税番号・社会保障システムのマイナンバーカードの交付など
でもしっかりするんだというような内容のことも言われています。この55号
というのも、この番号提供の範囲を規定するということで、10事業にかかわ
る事務を坂井市としてやるんだという条例であります。それで、そもそもこの
システムについて坂本市長はどういうスタンスなのかということについて、基
本的なスタンスをお尋ねしたいわけです。
かつて、やはり、いろんな心配、リスクの問題として、私はやっぱり大いに
心配があると思うわけですけども、この税番号システムというのは。それは、
ちまたで言われているところでもあります。そうであるならば、このカードの
利用範囲については、他の自治体が一定やっているのも見きわめた上で、もう
ちょっときちっと冷静に判断をした上でやるとか、そういう、やや控え目な、
しかし堅実なスタンスっていいますか、そういうものも必要なんではないかと
思うんです。問題ないし、システムの漏えいもあり得ないし、だから、一刻で
も早くやる方が坂井市民のためなんだっていうスタンスなのか、そうではなく
て、リスクもあるんだというスタンスなのか、私はそこの立場といいますか、
基本的な物の考え方としてどういう立場なのかっていうのは大きな違いになっ
てくるというふうに思うんです。その点では、基本的にはそういうものについ
ての懸念というものはありませんか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいまの松本議員の御質問でございます。マイナ
ンバーの利活用、それから、特定個人情報等の提供についてのリスク対策が心
配じゃないのかといったような御質問と、もうちょっと全体の利用の利活用の
状況を見きわめてからスタートしてはどうかという2点かなと思いますが。
まず、今回、条例で挙げさせていただいております個人情報の利用に関する
もの、それから、特定個人情報の提供に関するものについて11業務挙げてお
りますが、特に税と社会保障と防災に限定された番号法の利用範囲というのが
大前提になっておりますし、そもそも、スタートが消えた年金問題といったと
ころから、そういったことがないように、市民の皆さんの社会保障、権利とい
ったものをしっかり守るという大前提でスタートしておりますので、今回挙げ
ております11業務について、法律で別表1で規定されているもの以外に市が
独自にやろうとするもの、それから、法律で規定されている内容に加えて市が
-41-
独自にやろうとするものなどについて条例で定めるっていうことが前提になっ
ています。
今回挙げています業務の一つ一つについて中身を見ますと、特に医療費助成
といったような社会保障給付の面が主なものになっております。市民の皆さん
御本人の本人証明であるとか、家族の状況の必要な書類のものが省略化される
といったような部分でもございますし、市民の皆さんにとって、よりよいサー
ビスの面を確保できるといったような大前提で、そういった11業務について
の規定をさせていただいております。
また、情報セキュリティーの面では、現在、国・県、そして、市とも一体に
なりまして、インターネット環境の分離といったものを進めてきておりますし、
近々の報道では、市町村のLGWAN通信回線を県の方で一体化するようなも
のを万全にしながら、もし、万が一、そういったことが、状況が把握されると
いったようなことの場合に迅速に対応できるような環境もあわせて進めるとい
ったことにしています。
特に、2017年にはもう少し利用範囲の拡大といったものを想定しており
ますので、国全体として、そういった面での対応をさらに万全にしていくとい
ったような方針でありますので、1月1日からの利用について、できるだけ市
民の皆さんの利便性の向上につながるものから、まずスタートしていきたいと
考えております。
○
議長(橋本充雄)ほかに質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで質疑を終わります。
次に、日程第33、議案第66号、指定管理者の指定(三国駅前駐車場ほか
1施設)についてから日程第41、議案第74号、指定管理者の指定(丸岡城
ほか6施設)についてまでの議案9件について、質疑を行います。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
次に、会議規則第37条の規定により、総務教育常任委員会に議案第45号、
議案第51号から議案第55号、議案第57号から議案第62号、議案第64
号から議案第66号、議案第72号から議案第74号を、生活福祉常任委員会
に議案第45号から議案第47号、議案第50号、議案第56号、議案第67
号から議案第70号を、産業建設常任委員会に議案第45号、議案第48号、
議案第49号、議案第63号、議案第71号を、それぞれ所管の委員会に付託
をいたします。
お諮りします。
-42-
あす28日から12月6日まで休会とすることにしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、あす28日から12月6日まで休会とすることに決定いたしました。
12月7日は午前10時より本会議を再開いたしますので、よろしくお願い
をいたします。
本日は、これをもって散会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後1時47分
散会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-43-
平成27年12月第5回
坂井市議会定例会議事日程(第2号)
平成27年12月7日(月)午前9時59分
開議
1.議事日程
〔第2号〕
日程第1
一般質問
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(25名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一 (12:10退出、12:12出席)
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦 (13:30退出)
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄
24番
広
瀬
潤
一 (16:03退出、16:08出席)
25番
田
中
千賀子
進
朗
4.欠席議員(1名)
26番
木
村

5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
教
育
-44-
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-45-
記
第5回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)おはようございます。
ただいまの出席議員数は25人であります。26番、木村議員から欠席の
届け出が出ております。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、これより一般質問を行います。
通告順により質問を許します。
4番、渡辺竜彦議員。
○
4番(渡辺竜彦)おはようございます。議席番号4番、志政会の渡辺竜彦
です。朝、一歩玄関から外に出ましたら、大変晴れやかな天気でした。これか
ら雨雪まじりの天気が多くなっていきますが、気分はいつも晴れやかに、前を
向いてしっかりと邁進していきたいと思います。
それでは、通告に従いまして、一般質問を始めます。
まずは、小中学校の消防設備不具合について質問いたします。
公立小中学校の消防点検の状況を会計監査院が調査したところ、20の府と
県 の 3 ,0 0 0 校 余 り で 、 消 火 設 備 の 劣 化 や 一 部 の 自 動 火 災 報 知 機 が 動 か な い
などの問題が判明いたしました。また、それらの修繕や交換などを行っていな
いケースがあったことが今年の10月26日明らかになりました。
検査院は、福井県を含む20の府と県616市町村の公立小中学校1万2,
5 3 7 校 の う ち 8 ,4 0 8 校 を 抽 出 し 、 調 査 。 そ の 結 果 、 各 市 町 村 教 育 委 員 会
が2009年から12年度の4年間に複数回実施した消防点検で、火災報知機
や煙の感知器の不作動、避難はしごのさびつき、屋内消防設備の劣化といった
問 題 が 合 計 で 延 べ 約 4 万 8 ,0 0 0 件 見 つ か り ま し た 。
ま た 、 2 0 の 府 と 県 の 3 5 3 市 町 村 の 3 ,3 9 2 校 で 発 見 さ れ た 延 べ 約 1 万
8 ,0 0 0 件 は 、 驚 く べ き こ と に 、 昨 年 春 ま で に 修 繕 な ど さ れ て お ら ず 、 延 べ
6 ,6 7 0 件 は 3 年 以 上 も 放 置 、 ま た 、 福 井 県 内 で は 全 て の 市 と 町 で 放 置 さ れ
ている学校があったと発表がありました。
そこで、質問いたします。
まず初めに、坂井市内全ての小中学校の消防設備に問題、不具合はないのか、
また、あるならば、今後、どのように改善、対応を行っていくのかについて質
問いたします。
次に、小学生の暴力行為について質問いたします。
-46-
全国の小学生の暴力行為が2年連続で1万件を突破し、過去最多になったこ
とが、9月16日、文部科学省による平成26年度の問題行動調査で明らかに
なりました。
調査報告によりますと、26年度の小中校生による暴力行為の発生件数は、
前 年 度 比 5 ,1 0 3 件 減 の 5 万 4 ,2 4 2 件 、 中 学 生 も 高 校 生 も と も に 前 年 度 比
減 の 減 少 傾 向 に あ り ま す が 、 小 学 生 の み 前 年 度 比 5 7 2 件 増 の 1 万 1 ,4 6 8
件に上り、4年連続でふえ、過去最多となりました。
文部科学省の担当者は、家庭での教育機能の低下などのほか、現場の教員が
ここ数年いじめに発展しかねない児童間の暴力行為などの把握を積極化させて
いる傾向も件数の増加につながったと見ていますが、そこで質問いたします。
坂井市内小学校における小学生の暴力行為の現状は。また、そのような暴力
行為を発見したときの対応、対策はどのように行っているのか、お答え願いた
いと思います。
そして、最後に、小学校のいじめの現状及び対策について質問いたします。
全国の国公私立の小学校が2014年度に把握したいじめ件数が、過去最多
の 1 2 万 2 ,7 2 1 件 だ っ た こ と が 文 部 科 学 省 の 問 題 行 動 調 査 で わ か り ま し た 。
中 学 、 高 校 な ど を 合 わ せ る と 1 8 万 8 ,0 5 7 件 で 、 前 年 度 よ り 2 ,2 5 4 件 ふ
えました。結果は6月までに一旦取りまとめられていましたが、今年7月、岩
手県矢巾町で自殺した中学2年の男子生徒が、いじめを受けたとアンケートに
記入していたのに学校が認めなかったことを問題視、それを受け、文部科学省
は各地の教育委員会などにいじめの認知件数の再提出を求め、その結果、最初
の提出時よりも全体でいじめの認知件数が約3万件ふえました。
一方、我が福井県では、福井県内の小中高校、特別支援学校が2014年度
に把握したいじめは827件で、前年度に比べ28件の減少、しかし、再調査
の結果は20件ふえ、いじめ防止対策推進法に基づく重大事態は、中学校で1
件あり、いじめを受けた生徒が不登校になったとあります。
そこで、質問いたします。
坂井市内の小学校のいじめの現状はどのようになっているのか、また、その
ようないじめを発見したときの学校及び教育委員会の対応、対策はどのように
行っているのか。
以上、お答え願いたいと思います。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)議員の皆さん、おはようございます。早くも師走を迎
えておりまして、今年もあと3週間余りを残すだけとなりました。この1年間、
大変お世話になりました。
では、早速、渡辺議員の御質問にお答えをいたします。
-47-
私の方からは、小学生の暴力行為の現状及び暴力行為への対応と対策につい
てと、小学生のいじめの現状及び対策についての御質問にお答えをし、小中学
校の消防設備不具合についての御質問につきましては、後から教育部長からお
答えをいたします。
初めに、小学生の暴力行為の現状及び暴力行為への対応・対策についてのお
答えをいたします。
御承知のとおり、文部科学省が行った問題行動調査によれば、平成26年度
の小学生の暴力行為は、先ほど渡辺議員からも御指摘があったとおり1万1,
468件となっており、前年度と比べて572件上回り、過去最多となってお
ります。
そ の 内 訳 を 見 ま す と 、 児 童 同 士 が 7 ,1 1 3 件 と 最 も 多 く 、 次 い で 対 教 師 が
2 ,1 5 1 件 、 器 物 損 壊 が 1 ,9 9 7 件 、 そ れ 以 外 の 人 へ の 暴 力 が 2 0 7 件 と い
う状況であります。
また、県内小学校での発生件数は昨年度は2件でありまして、前年度比と比
べますと1件増加ということであります。坂井市におきましては、小学生の暴
力行為は昨年度は1件も発生しておりませんし、本年度も現在までのところ未
発生の状況が続いております。
全国的に小学生の暴力行為が増加した原因といたしましては、繰り返し暴力
を振るう子や、自分の感情をコントロールできない子がふえていることが挙げ
られております。気がかりな子を抱える家庭がふえて、小学入学前までの家庭
教育の不十分さが挙げられるケースが多くなってきております。
坂井市の各学校では、児童へのさらなる指導の充実を図ることや、道徳教育
を通して、思いやりの心や公徳心を育む道徳を充実することに努めてまいりた
いと考えています。
また、日ごろから、家庭環境を含め、児童一人一人が抱えている問題を十分
把握し、教職員が一体となって速やかな対応を進めるようお願いをしていると
ころであります。各学校においては、日ごろから児童への理解を深め、子ども
たちの内面に迫った指導の充実に力を入れております。そして、学校教育全体
を通して、相手を思いやる心や規範意識を育む教育活動を展開しているところ
であります。
いずれにいたしましても、今後、暴力行為など問題行動を起こす児童に対し
ましては、学校全体として対応はもちろんのこと、警察等、また教育委員会と
いった関係機関とも連携をとりながら、しっかりと取り組んでいきたいと考え
ております。また、毅然とした指導を粘り強く行うことなど、的確な対応を進
めてまいりたいとも考えております。
次に、小学校のいじめの現状及び対策についてお答えをいたします。
-48-
平成26年度のいじめの認知件数は、全国的には増嵩しておりますが、福井
県においては逆に減少傾向となっております。
一方、昨年度、坂井市内の小学校において発生したいじめの認知件数は27
件で、前年度に比べて9件の増加となっております。本年度は10月末の現在
で14件の発生報告を受けています。
その内訳は、複数回答ではありますが、冷やかしや、からかい、悪口などが
10件、嫌なことをさせられたが4件、仲間外れや無視が2件などとなってお
ります。このうち13件は既に解消しておりますが、冷やかしや、からかい、
悪口による事案1件が未解消のままとなっております。
いじめの対策については、未然防止が何よりも大切でありますが、起きない
ことにこしたことはありません。また、いじめが起きてしまった場合には、早
期発見や早期対応が何よりも重要であると考えております。
このことを踏まえ、坂井市といたしましては、学校訪問や校長会等を通して、
いじめがなくなるよう、学校づくりや学級の風土づくりを進めるよう、日ごろ
から強くお願いをしております。教頭や、生徒指導主事、教育相談担当者を対
象としたいじめに関する研修会を実施し、校内における組織的な対応のあり方
や、いじめが発生した場合の対処の仕方、関係機関との連絡等について理解を
深めているところであります。さらに、未解消の事案につきましては、学校と
密に連携をとり合いながら、早期解消に向けた支援を進めております。
各学校においては、常日ごろから、学校のいじめ防止基本方針に基づき、
日々の生活ぶりや人間関係に関する情報収集に努めて、個別面談やアンケート
実施による、児童の様子や変化の把握に努めているところであります。
いじめが発生した場合は、いじめ対策サポート班を組織し、早期解消に向け
た対応を行っているところであります。
さらに、坂井市におきましては、平成26年度より、坂井市いじめ問題対策
連絡協議会を設置しまして、いじめの重大な事態が発生した場合の備えを講じ
ているところであります。
今後とも、いじめは絶対にあってはならないという認識のもとで、道徳の時
間や特別活動を含めた学校教育全体活動の中で、児童が主体的にいじめについ
て考える機会を設けながら、心の教育の充実を図ってまいりたいと考えており
ます。
以上です。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)おはようございます。
私の方からは、小中学校の消防設備不具合についてお答えをいたします。
今ほど、渡辺議員の方から報告がありましたとおり、先般、会計検査院が調
-49-
べた公立小中学校の消防点検の状況が公表され、設備の劣化や、火災報知器、
煙探知器の一部の不作動、屋内消防設備の劣化といった問題が明らかになりま
した。
坂井市内の小中学校の消防設備点検につきましては、毎年、夏休み期間中の
8月ごろに実施をしており、点検結果は点検業者から消防署と教育委員会に提
出されることとなっております。
毎年、この点検で指摘されました危険度や重要度の高いところにつきまして
は、逐次、修繕を行っているところであります。
もちろん、万が一のときに消防設備に不備があっては、大切な子どもたちを
お預かりしている上では適切でありませんので、消防設備点検で指摘されまし
た箇所につきましては、今年度中に集中的に修繕を行う予定で、12月に入札
を行い、早急に対応していきたいと考えております。
また、学校側にも先生方の負担にならない範囲で御協力を得ながら対応して
いきたいと考えておりますので、御理解のほど、よろしくお願いをいたします。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)それでは、再質問を行います。
まず、消防設備不具合について再質問を行いますが、本当にありがたいこと
に、坂井市内のほぼ全ての小中学校が耐震改修などを経て見違えるような立派
な学校に生まれ変わりました。より快適で、子どもたちにとって本当に学びや
すい環境になったということは、子どもたちにとっても幸せなことだと思って
おります。
ただ、一方、先ほども質問させていただきましたように、また、教育部長か
らも御答弁ありましたように、学校内の消火器であるとか、屋内消火設備、そ
れから、学校に、避難ばしご、そういったものがまだ的確な対応がなされてな
かった。ただ、今後、今ほどの御答弁の中では、今年度中に修繕、対応という
ふうに伺いました。
学校というのは、教育部長もおっしゃってたように、子どもたちにとって大
事な環境であり、見方を変えますと、子どもたちの大事な命を預かる場だとい
うふうに認識しております。もう一度、しつこいようですが、今年度中に修繕、
対応というのは間違いないでしょうか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)今ほど答弁させていただきましたが、学校関係の消
火器の整備、また、消火栓のホース等の整備、また、誘導灯関係の整備、そう
いったものを12月に入札を行いまして、今年度中に修繕、整備をする計画で
ございます。
-50-
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)心強い答弁をいただいて、大変安心いたしました。学校
というのは大事な場です。速やかに対応をお願いしたいと思います。
次に、小学生の暴力行為について再質問を行います。
教育長の御答弁の中では、坂井市内の方では暴力行為の発生件数がないとい
うことでお伺いいたしました。その点は非常に安心して心強く思っていますが、
全国的に統計を見ますと、冒頭言いましたように、2年連続で1万件を超え、
過去最多になっていると。なおかつ、それに反比例するがごとく、中学生、高
校生は、いじめは減少しているというふうに報告がありました。
今、坂井市は、非常に喜ぶべきことに、そういう暴力行為はないというふう
に伺っておりますが、いつ何どきそういう暴力行為が発生するかもしれません。
そういった意味では、今、全国的な傾向になっております、小学生がふえ、中
学生、高校生が減少している、これは主にどういったことが原因であるか、そ
れから、今後、例えば、そういうふうに、特に、今、小学生がなってきた場合、
そういった深いところの問題というのはどういうところにおありかというふう
にお考えでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)大変難しい問題を投げかけてきたわけでありますが。
小学生は、暴力行為というその行為が相手に対してどう受けとめられるかによ
ってちょっと捉え方が変わるわけでありますが、小学校においては、毎年、毎
月ごとに学校で職員会議を開き、その後、アンテナ会議ということで、気がか
りな子どもたちに対するいろんな情報交換をしながら、いじめ、そして、あわ
せて、もちろん暴力行為というものについて調べをしまして、そして、逐一、
報告をして、毎月、教育委員会に報告をしてきます。そして、それを受けて、
今度は県に毎月報告をするという形をとっている中で、今、暴力行為としての
そういうのはなかったということですが。例えば、ちょっとこづくとか何とか
ということになると、それは暴力行為というよりはいじめという形で挙がって
くるわけであります。中学校になりますと、それが、こづきが今度は暴力とい
う、少し大きくなって、お互いのやりとりで暴力という形になっていく部分も
ありますので、中学校では暴力行為が出てくるわけで。もちろん、今、小学校
においては僕のところはありませんよと言いましたけど、中学校においてはや
っぱり出てくるわけであります。
そういう面で、その捉え方にもよるわけですが、じゃあそれはどこから来る
かということについてはいろいろあるわけでありますが、大きな問題としては、
その一人一人の子どもが非常に鬱積している、家庭の中でもなかなか安定した
場所がないとか、自分の思いが伝わらない、そういう環境の中で、家から出て
-51-
きて学校でそれが外に出てくる可能性もあるということも含めて、やっぱり、
子どもを取り巻く環境の変化なんでないんかな。その面で、もちろん、学校で
もしっかりフォローしていきたいとけれども、子どもが一番安心して暮らせる
家庭の中でのどういう状況であるかということがまた大事になってくるんでな
いかな。そういうことで、市としても家庭教育サポートチームとか支援という
ようなものをどんどんしていきながら子どもを守っていくようになっていくこ
とによって、暴力行為とか、いじめの問題がなくなっていくんでないか。そう
いう日々の活動しか、それは、もう、この検証していく、そういう力というん
か、そういうものでしかないんでないかな。地域の教育力が大きく、あるいは、
家庭の教育力が大きくかかわってきているんでないかなということであります。
答えになってますかね。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)暴力行為と、それから、今お聞きした内容で、ややもす
ると、例えば、その暴力行為は、暴力行為ではありつついじめということで、
暴力行為といじめの線引きが難しいというふうにお聞きしました。
確かに、教育長おっしゃるように、今の小学生の子どもたちを取り巻く環境
というのは大きく変わってきて、少子化であって、子ども同士の中での我慢が
つき合いの中でできなくなってという部分もあると思います。それから、家庭
環境というのも大きな要因ではあります。
そういった意味では、今も当然していただいていると思いますが、教育委員
会、並びに、市の方からも、より子どもたちが過ごしやすい、また、家庭環境
の中で、親たちが安心して働けるような環境づくりをお願いしたいと思います。
次に、いじめ問題について再質問を行います。
先月11月に、小学生ではありませんが、名古屋市内の中学1年生の男子生
徒が、いじめに遭ったという遺書を残し自殺しました。残された遺族の方や関
係者の方々のお気持ちを考えると、心からお悔やみを申し上げるとともに、い
まだにいじめがなくならない、いじめに苦しむ子たちが全国各地にいるのかと
思うと、本当に胸が締めつけられる、また、憤りを感じる次第です。
どうしていじめがなくならないのかといったことを考えた場合、先ほど教育
長がおっしゃっていたように、まずは、いじめの早期発見、それから、いじめ
を見過ごさない、そういった点が非常に重要になってくると思っております。
しかし、一方、残念なことに、冒頭言いましたように、当初、文部科学省の
調査によって、再調査をした結果、全国で3万件ふえ、我が福井県も、当初は
前年度比減だったものが、再調査によって20件ふえたというふうに聞いてお
ります。非常に厳しい言い方かもしれませんが、再調査をしてなければ、全国
では3万件見落とし、福井県では20件見落とし、先ほどおっしゃっていたよ
-52-
うに、線引きといった点で認識の度合いの違いがあったのかもしれませんが、
そういった再調査によって全国で3万件ふえ、福井県では20件ふえたという
ところは、どういったところが主な原因なんでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)いじめとしてのその認識をどこに持っていくかという
ことであります。だから、非常に難しいんですが。でも、いじめを受けたと本
人が感じたら、それはいじめであります。
例えば、朝、登校班で5年生や6年生と1年生、2年生が一緒になって楽し
く登校してくると思います。そのときに、手を結んで、その手をはよ来ねまっ
て6年生が1年生をぎゅっと引っ張ったときに、それをいじめと感ずるか、あ
るいはって。そういう、いろんな部分があるんですね。日ごろかわいがってて、
はよ来いまっていう場合、相手のとり方でもあるわけであります。
そういう点で、小学校としては、必ず、もうどんなことがあっても、しっか
りと、子どもの対応、表情とか、そういうものを見て、いじめと感じたものは
全部挙げなさいよと、そしてそこで対応していきなさいねという、学校一丸と
なってそれに取り組んでいるわけであります。
そういう点で、今、再調査という言葉があるんですが、もう1回して、それ
を細かくすると、そういう部分がこれもそうやったんかなということに、それ
を挙げましょうということになると、出てくるということでもあるわけであり
ます。そのいじめというのが、非常に暴力的な部分も含めて、上からずっと下、
ちょっとにらんだというのも、それもある面ではいじめという形になります。
いじめられたって、あの人ににらまれましたって言ったら、それはいじめの件
数に入ってくる場合があるわけであります。
そういうことも含めて、やっぱり一番大事なことは、人と人とのつながり、
子どもたちの温かな気配りであったり、優しさであったり、学校の学級の雰囲
気というものが一番大事になってくるでないかなって。そこで、やっぱり、先
生は、朝の集いっていうんか、集まりの中で、子どもたちにしっかりと、子ど
もたちの表情を見て、何か暗い顔をしていないかなとか、問題抱えてないかと
か、いっぱい話をして、そして、それをキャッチする、心の中まで入っていく
という部分が教師の教師力でもあるわけであります。
そして、なかなか子どもたちも外へ出すことができません。特にいじめとい
うことについては、だんだん中へ入ってしまいます。それをいかに引き出すか
ということも大事であります。それで、家へ帰って、家でもお母さんやお父さ
んがしっかりと子どもを見て、何かおかしいなとか、ちょっと違うなとか、あ
の言葉、あれ何かなっていうようなことをしっかりと見つけ出していただいて、
それを、もちろん、家庭でも対応しますが、学校に来ていただいて、学校の先
-53-
生方に、こんなことが今あったんやけど1回見てもらえませんかという、そう
いうつながりが非常に大事になっていくんじゃないかな。だからこそ、僕は、
PTA、保護者、学校、絶対、これは一丸となって大事な子どもを見ていくと
いうことが、いじめをなくする、あるいは、早く見つける、そういう部分なん
でないんかなと思います。もしいじめがあるならば、いかにそれを見つけ出し
て対応していくかということがこれからの課題なんでないんかなと思っていま
す。
○
議長(橋本充雄)4番、渡辺議員。
○
4番(渡辺竜彦)今ほど、教育長、おっしゃってたように、非常にいじめ
の認知度っていうのは難しいんだなというところがわかりました。確かに、集
団登校の中で早く行こうということが、上級生が手を引っ張って、それがいじ
めになってくるというとなると、どこまでがいじめなのかなというふうになっ
てきますが。ただ、しかし、いじめっていうのは、先ほど報告ありましたよう
に、今年は坂井市は14件ということで、当然、その14件の中身の度合いは
違うと思うんですが、ややもすると、先ほど言いましたように、子どもの命に
かかわる重要な問題だと認識しています。そういった意味では、今後も、早期
発見、並びに、そのいじめの芽を摘み取り、速やかに対応していただきたいと
思います。
そんな中では、坂井市の方では、そういうふうなプロジェクトチームとまで
はいかないかもしれないんですが、サポートチームをつくっているということ
で、安心いたしました。
また、やはり、一番大事なことは、PTA並びに、保護者、地域、学校、そ
ういった三角形でトライアングルの輪を強固にして、子どもたちをいじめの輪
から見守っていただきたいと思います。
今年1月に、文部科学省が全国いじめ問題子供サミットというのを開催した
らしいです。それは、いじめに対する子どもたちの中での指導者と、それから、
いじめに対する実例を子どもたちの中で話し合い、そういった中で3つの大き
な柱を子どもたちは考えたそうです。
1つはいじめに対する傍観者にならない、2つ目はコミュニケーションを大
切にする、そして、3つ目はいじめが起きないような環境をつくる、そういっ
たことだったというふうに聞いております。こういったものは、即効性はない
かもしれませんが、これいいなと思ったのは、子どもたちが子どもたち自身の
手で、いじめについて真剣に考え、また、いじめについて傍観者にならず、い
じめについて真剣に向き合う、そして、いじめについて何らかの対策を子ども
たち自身で考えるといったところがすごくよかったなと思いました。
今後も、坂井市でも、子どもたち自身の手でいじめによる解決ということを
-54-
話し合うような場をぜひ構築していただきたいと思います。いじめ問題という
のは、非常に根が深く、奥深く、なかなか撲滅といったところまではいかない
とは思っていますが、今後、このいじめが、坂井市から、そして、全国からな
くなって、誰もが笑顔で暮らせるまちであることを祈念いたしまして、私の一
般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、6番、南川直人議員。
○
6番(南川直人)皆さん、おはようございます。6番、志政会、南川直人
です。暦の上では、本日12月7日は大雪ということで、平野にも雪が降り始
めるころとなりました。いよいよ冬本番ということでございますけれども、今、
フランスのパリでCOP21が行われておりますけれども、地球温暖化につい
て議論されております。この地球温暖化によって、この北陸の冬、また、福井
の冬に異常が来ないことを願っているところでございます。
さて、本日、私は、この一般質問において、教育振興基本計画にある幼児教
育の推進と、郷土の歴史を尊重する心の育成について、現状と今後の方針につ
いてお伺いいたします。
まず、質問の趣旨でございますけれども、教育振興基本計画の中で、目指す
べき人間像として「互いの人格を尊重し、思いやりと規範意識のある人」、ま
た「地域文化・伝統を大切にする人」とあります。そして、就学前教育の充実
として、市では、集団生活の中で、基本的な生活習慣や態度、活動意欲、豊か
な心情や思考力などを養う幼児教育に取り組むとあり、保育所、幼稚園の区別
なく、質の高い教育と保育を提供することが求められているとあります。まさ
に「三つ子の魂百まで」と言われるように、幼児期の体と心を健全に育てるこ
とがいかに大切であるかは言うまでもありません。
さらに、市内には、東尋坊や丸岡城、また、数々の有形、無形文化財が多く
存在しています。これらの身近な文化財に小学生、中学生が親しむ機会の充実
を図ることは、郷土愛の育成やふるさとに誇りを持つ教育として必要なことで
あります。
よって、以下の質問をいたします。
まず1番目ですけれども、平成28年度、市内保育所、幼保園、こども園は、
公立が19園、私立が15園、幼稚園が私立1園となっていますけれども、今
後の公立、私立の割合はどのように計画しているのでしょうか。
2つ目、これらの公設公営の公立園において、「三つ子の魂百まで」と言わ
れるように、豊かな心情や思考力、思いやりなどの教育面での指導をどのよう
に考えているのでしょうか。
3つ目、全国の私立保育園や私立幼稚園では、それぞれの園長の考えにより
特色のある幼児教育がなされている園もあります。今後、市内において公立と
-55-
私立による教育方針に違いが出るということはないのでしょうか。
例えば、会派で視察をさせていただいた福岡の私立保育園では、玄米和食の
給食を提供して、快食快便、そして、よくかむことで、歯並びや視力、姿勢も
よくなると説明されていました。確かに、子どもたちの動きは活発であり、俊
敏であり、非常に落ちつきのある子たちが多かったように記憶をしております。
また、大阪の私立幼稚園では、日本の民主主義の基本となった五箇条の御誓
文を子どもたちが暗記すること、そういったこともしております。そして、将
棋や書道、また、和太鼓の練習といった日本の伝統文化を身につける練習をし
ております。この子たちも非常に明朗活発で礼儀正しく明るい子たちでござい
ました。
そういったことも踏まえ、公立と私立による坂井市内の幼稚園にある教育方
針に違いが出ないのかということをお尋ねいたします。
4番目ですけども、ふるさとの歴史を学ぶ教育として、まず、市内の小・中
学校の先生方に、地域の文化財を知ってもらうことは重要であると思います。
先生方は大変忙しい中ではありますが、できる限り負担を軽減し、先生方がま
ず進んでふるさとの歴史に精通できるよう配慮できないか、お尋ねをいたしま
す。
5番目ですけれども、坂井市には海の幸、山の幸など多くの新鮮なおいしい
食 材 が そ ろ っ て い ま す 。 人 間 の 舌 、 こ の 舌 ビ ラ に は 約 9 ,0 0 0 の 味 蕾 と い う
ものがあり、味を意識していると言われておりますけれども、この味蕾は8歳
から12歳ごろまでに形成されると言われております。小中学生の味覚の教育
をどう考えておられるか、お尋ねいたします。
先日、古屋議員と2人、担当議員として、食育市民ネットワーク全体交流会
に出席をさせていただきました。事例発表の中で、下兵庫むらづくり委員会の
先生、大関保育園の先生、また、長畝小学校の先生のお話など、子どもたちの
ために特色ある、そういった食育で頑張っていただいているということはお聞
きをいたしましたけれども、そういった坂井市の味覚という意味を含めてお尋
ねをいたします。
これらのことは、まち・ひと・しごとにおけるシティプライドの醸成にもつ
ながってくると思う観点から、質問をさせていただきます。
以上、一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)南川議員の、教育振興基本計画にある幼児教育の推進
と郷土の歴史を尊重する心の育成についての御質問にお答えをいたします。
まず、保育所、幼保園、こども園の今後の公立、私立の割合はどのように計
画しているのかについてお答えをいたします。
-56-
予定していました幼保一元化が今年度に完了し、来年度は、公立では保育所
が5ケ所、幼保園が13ケ所、こども園が1ケ所の合計19ケ所となります。
私立では保育園が15ケ所、幼稚園が1ケ所の合計16ケ所となります。
今後は、現在進めております磯部東幼保園の民営化と、宿幼保園と安島幼保
園を統合しこども園にすることを予定しております。それにより、公立と私立
の割合がおおむね5対5となるような計画であります。
次に、これらの公立園において、「三つ子の魂百まで」と言われるように、
豊かな心情や思考力、思いやりなどの教育面での指導をどのように考えている
かについて、お答えをいたします。
坂井市の幼児教育指針の基本理念では、乳幼児期は生涯における人間形成の
基礎を培う極めて重要な時期であると考えております。その中で望ましい未来
をつくり出す力の基礎を養うために、6つの目標を示しています。
1つ目は生命の保持と情緒安定、2つ目は身体諸機能の調和的発達、3つ目
は自主自立と規範意識の芽生え、4つ目は社会生活への興味と思考力の芽生え、
5つ目は言葉遣いと相手の理解、6つ目は豊かな感性と表現力の芽生えとなっ
ております。これら6つが生活の中で養われるような環境を整えるとともに、
丁寧な保育に努めているところであります。
これからも、家庭・地域社会・幼保園等が連携を図りながら、幼児の日々の
生活の連続性、そして、発達や学びの連続性を確保するとともに、保・幼・小
の連携による、さらなる幼児教育の充実を図っていきたいと考えております。
次に、全国の私立保育園や私立幼稚園では、園長の考えにより特色のある幼
児教育がなされている園もあるが、今後、市内において公立と私立による幼児
教育方針には違いは出てこないかという御質問にお答えをいたします。
全国の私立保育園や私立幼稚園は、それぞれ特色のある教育カリキュラム・
基本理念・教育目標などを掲げて、独自性にあふれた運営を行っております。
幼児教育指針の中で定めた、乳児から幼児、児童までの一貫した教育・保育
の実施など、指針に基づいた子育て支援を推進しております。
市内の私立保育所や私立幼稚園は私立独自の教育カリキュラムではあります
が、教育における保護者の選択の中において、坂井市が目指す教育の方向性は
同じであります。
公立、私立にかかわらず、発達年齢に応じた一貫した方針に基づく教育・保
育の確保、異年齢が一緒になって過ごす教育効果を図ることなど、子ども、保
護者双方にとって望ましい効果をお互いに共存しながら、平成28年度の幼保
一元化に向けて教育環境を整えています。
次に、ふるさとの歴史を学ぶ教育として、まず、市内の小中学校の先生方に
地域の文化財を知ってもらうことが重要であると思う。忙しい中ではあるが、
-57-
できる限り負担を軽減し、先生方が進んでふるさとの歴史に精通できるよう配
慮できないかという御質問にお答えをいたします。
昨今の児童・生徒につきましては、ふるさとへの愛着心が薄れてきていると
の指摘があります。
坂井市内の児童・生徒につきましても、地域の歴史や自然に対する関心や地
域行事への参加意欲などが低くなっているという状況が、過去の全国学力・学
習状況調査結果にもあらわれています。
このような状況を踏まえますと、学校現場における地域の人材や各種団体と
の連携、ふるさとの自然や歴史・文化に触れる活動機会の提供が重要であると
考えております。
そのため、坂井市では、ふるさとの自然・歴史・文化に触れる活動や、地域
の人たちとの交流することを目的とした、郷土に関する学習の充実を支援して
おります。これまで、学校では、地域の実情や特性を踏まえながら、三国祭で
あったり、丸岡城のお祭りであったり、いろんなことを題材に郷土に関する学
習に取り組んでいるところであります。
これら、郷土に関する学習の中で、先生方におかれましても、積極的にふる
さとの自然・歴史・文化に触れるとともに、知識を深める取り組みを行ってい
ただいていきたいと考えております。
最後に、坂井市には、海の幸、山の幸など多くの新鮮なおいしい素材がそろ
っ て い る と 。 人 間 の 舌 に は 約 9 ,0 0 0 の 味 蕾 が あ り 、 味 を 意 識 す る が 、 8 歳
から12歳までに形成されると言う。小中学校の味覚の教育をどう考えている
かについて、お答えをいたします。
小中学校における味覚の教育においては、五感を活用しながら、味の基本と
なる塩味、そして、酸味、苦味、甘味、そして、日本に根づいた味と言われる
うまみを加えた5つの味についての知識を学び、味わうことの楽しみに触れる
ことは大変重要であると考えております。
児童・生徒が学校給食を食している状況から、よくかまければならない献立
や郷土料理等の献立は、洋風の献立と比べてみますと、いわゆる残飯と言うた
ら怒られるかな、残食がふえる傾向が見受けられます。
その要因としては、ファストフードなどの油脂が多く濃い味になれているた
め、素材本来の味がわかる繊細な薄味の食品をおいしいと感じる機会が少なく
なってきていることが挙げられます。
このような状況を踏まえ、坂井市では、味覚体験として、5年生の家庭科の
学習で、味噌汁づくりの体験を通して和食の基本である「だし」について学ん
でいます。
先月24日は、日本人の伝統的な食文化を見直し、和食文化の保護・継承の
-58-
大切さについて考える和食の日として、県より乾燥昆布が提供されて、汁物と
して調理をしたところであります。
各学校においては、栄養教諭と学級担任が連携しながら、食に関する指導を
行っております。児童が五感を使って5つの味覚を学び、味わうことの楽しさ
と奥深さを体験することにより、味の違いや食材の特徴などを認識し、味わう
楽しみから「食」への正しい理解と高い関心を育むことに取り組んでおります。
味覚というものは、教育されるものでなく、醸成されていくべきものであり
ます。小さいころから親しんだ家庭の味は、おふくろの味として親しまれるよ
うに、子どもたちの味覚の基礎をつくっております。それぞれの家庭において、
家族がそろって食事をしながら団らんをすることが、子どもたちの味覚を育て
ることに大きくつながっていくのではないかと考えています。
以上です。
○
議長(橋本充雄)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)6番、南川です。それでは、再質問をさせていただきま
す。
今、教育長の御答弁の中で、私立と公立の園の今後5対5という御答弁もい
ただきました。そういった中で、これまで、そういった就学前の教育として保
育面での議論は多々ありましたし、これはこれでものすごく大事なことだと思
います。ただ、これ、雑誌で見たんですけども、幼稚園での教育面の話として、
ある教育経済学者ですけれども、その話によりますと、いつ教育に投資するべ
きかということになると、中学、高校、大学とありますけれども、最も収益率
が高いのは、子どもが小学校に入学する前の幼児教育への投資であると言われ
ているというような話が載っておりました。
アメリカで40年間追跡調査をした結果、この就学前の時期にその子どもに
対する投資というのが、その後、学力的にも優位に立ち、また、経済面でも自
立できるというような、そういったデータもあるそうでございますけれども、
そういったことを踏まえ、就学前の教育として私立と公立が5対5で今後坂井
市としては推移していくという中で、先ほど申したように、私立の先生方も、
大変、勉強というか、いろんな努力をなさっているし、公立の先生も努力をな
さっていると、そういったところの情報交換というか、坂井市としてこういう
ふうに就学前の教育をしていくんだというような、そういったシステムという
のはお考えでしょうか、お聞きをいたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)現在も、私立の幼稚園、保育所、そして、公立合わせ
ていろいろ研修を重ねて、子どもたちのために幼児教育の指針に基づいて、い
ろいろ研修を重ねていっていただいています。
-59-
もちろん、坂井市としても、幼児教育の指導者、教育の指導者も、指導主事
もおきまして、非常に機能的に頑張ってくれています。僕は、やっぱり、公立
と私立が5対5なんていうのは非常に理想的なんでないかなと。やっぱり、い
ろんな保育のあり方、やり方、違ってていいわけであります。それを、今度は
保護者が見て、どれがいいかな、自分の子どもにとってどれが将来いいかなと
選択肢が非常にふえるわけでありますし、そこへ子どもを入園させて、どこで
もいいですが、させて、そして、それを今度は保護者がサポートしていくとい
うことですから、その点では、いろんな形で、もうはだしの教育をされたり、
裸の教育をされたり、いろんな形でされて、いいな、音楽でいくとか、絵画で
いくとか、もう、いろんな方法があるだろうと思います。それは、その人のや
り方、あるいは、公立もそれは当然できるわけであります。そして、そこで頑
張っていただいて、それが保護者として、どう受けとめていただいて、それを
認識していただいて、そこへ入っていくかということでありますので、そうい
う点では非常にいいんでないかと。だから、頑張って、それぞれの学校で特色
のある、幼稚園とか、特色のあるやり方でやっていく。ただし、坂井市の子ど
も全部ですから、やっぱり、横の連携をしっかりととりながらやっていくこと
が大事なんでないかなと、そう思っています。
○
議長(橋本充雄)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)今、教育長おっしゃった、私も、私立・公立互いに切磋
琢磨しながら、そういった教育面での相乗効果というものを上げていっていた
だきたいと思っているところでございます。今、教育長言われたことはまさに
そのとおりだと思いますので、その辺もひとつよくよく今後考えて進めていた
だきたいと思っております。
この私立幼稚園の、特色あるというふうな話を、今、教育長もおっしゃいま
したけれども、実は私もお城の下に住んでおりまして、丸岡城も、1804年、
有馬誉純公が平章館を創立されたと。その平章館にそういった教育的な教えと
いいますか、そういうのがあればいいんですけども、これもないということな
ので、先日、随分前ですけども、NHKで「八重の桜」で、会津藩で「ならぬ
ことはならぬものです」というような、時代的に伝わっているような、そうい
ったことを、学校でも子どもたちが暗唱して、それを生活の規範にする、ある
いは、規律正しい生活のための規範にするというようなこともありました。
実は、先日、これは議長にちょっとお願いをしたんですけども、広域連合で
視察をした岡山の閑谷学校で買ったんですけれども、論語で「あいうえおの論
語」という形で、こういうのをボランティアで出されていて、学校でも活用し
ていると。「あ」のところを開くと、「過ちて、改めざる、これを過ちと言
う」と。私も、これ、平仮名で読まないと読めないですけれども。こういった
-60-
ものをつくって、子どもたちが、生活の規範、日々の生活の教えといいますか、
そういったものにしているというようなことをお聞きしました。先ほど申しま
した会津藩なんかでもその流れを酌んでやっていると。本当に、丸岡藩でも、
平章館でそういうのがあればよかったんですけども、ないということで、今、
この就学前幼児教育において、来年、市の10周年というものを機に、そうい
った、我々、日常生活において模範となる、規範としなければならないような
文言として、子どもたちの日々の教育、学校生活の中で、そういった何ケ条と
いうような形をつくっていって、それを坂井市の子どもたちの基盤にするとい
うようなこともひとついいんじゃないかなと私も思うわけですけれども、そう
いった意味でのお考えは、教育長、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今回、28年度から幼稚園という単独なものがなくな
りまして、変わっていくわけでありますが。私が今までの立場から言うのはち
ょっとおかしいんですが、でも、やっぱり、それぞれの地域の特色あるやり方、
丸岡であれば丸岡城を中心にした城のまち、保育園であればその独自の考えを
持ってやればいいんでないかな。そして、それは、やるったって、先生がいか
に努力して、そして、その地域を大切にし、その歴史をしっかり学んで、そこ
でその学んだことを子どもに還元していって、丸岡城のそういった丸岡の意識
とか、そういうようなものになっていくんだろうと思いますので、そういう部
分もいろんなところで活用できるんでないかなと思っています。
例えば、今、永平寺であれば、「禅の心」っていうことで非常に脚光を浴び
ています。校門の前へ立ったら、必ず子どもたちは、朝、礼して、学校に入る。
帰るときは必ず校門の前で礼してという。それから、掃除であれば無言清掃を
やるとか、それは、坂井市も、全て、今、中学校においてはそういうことを倣
ってやっているわけで。いいことだと思ってやっているわけでありますので、
そういう面でも、それぞれの保育所、幼稚園であったり、あるいは、幼保園で
あったり、こども園で、いろいろ特色のある、そして、地域に根差した、地域
で信頼される、そういう教育指針のもとっていうんか、それでやっていったら
いいんでないかな。もっともっと魅力のある、そういうものになっていくんで
ないかなと思っています。期待してるところです。
○
議長(橋本充雄)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)それでは、最後に、ふるさとの歴史の教育というところ
で。実は、丸岡城のボランティアガイドをなさっている方からちょっとお聞き
したんですけれども、これは決して非難するとか、そういった意味ではないん
ですが。先生方が学校の教育の一環として、子どもたちをお城に引率されて来
られると。その中で先生方がお話をするのが、例えば、お静の話であったり、
-61-
井戸の話であったり、それはそれでいいんですけれども、本当にお城を子ども
たちに紹介する、瓦は石瓦でこんなお城は全国どこを探してもないんだよとか、
そういった歴史的なことの説明がなかなかされていないと。どうしても、そう
いった興味的なところ、お静の人柱やら、井戸から何か大蛇が出てくるとか、
そういったお話になっていってしまっているという状況において、やはり、ま
ず、今、いろんな計画の中でも、地元の方に聞くとかというような文言はあり
ますけれども、やはり、子どもたちにとって一番身近にいるのは先生ですので、
先生からそういったことを1つでも2つでも聞くというのが、ものすごく子ど
もたちにとっては影響があるし、それが、郷土愛、郷土の歴史に精通していく
ということにつながるんではないかなと思っております。
いろんな意味で先生方も本当にお忙しいとは思うんですけれども、例えば、
東尋坊に行けば柱状節理はこれこれこういうことだと、お城に行けばこういう
のがすばらしいんだよというようなことを直接ちらっと子どもたちに伝えられ
る、そういった形にならないかなという意味での質問でもあるんですけれども、
その辺は、教育長、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)南川議員が言われる、僕も全くそのとおりであります。
やっぱり、学校の先生がそこでしっかりと勉強をして、そして、子どもたちに
自信を持って指導していく。例えば、自分が自信がなければ、今度は自信のあ
る人に来ていただく、教えていただく、そういうことが大事になってきます。
今、特にふるさと教育というものが非常に大事になってきているわけであり
ますので、そういう点で、例えば、社会科の時間にゲストティーチャーとして、
地域の方、専門的なガイドさんに来ていただくとか、あるいは、知識を持って
おられる方とか、活躍しておられる方に学校に来ていただいていろいろお話を
していただくとか、例えば、議会のことであれば、議員さんに学校に来ていた
だいていろいろお話をしていただく、そういうことがこれからやっぱり大事に
なってくると思います。もちろん、丸岡城であれば、現場へ行ってとか、手紙
の館へ行って、いろいろ、子どもたちが実際自分の目で確かめるという部分も
含めて、今後とも、今までもやって大変忙しいと言われていますが、それはあ
る面では一番大事な仕事でもありますので、いろいろ工夫をしながら、ふるさ
と教育について、もう一度、しっかりと見直しながら、先生方にも頑張ってい
ただくと、そういうことにしていきたいと思っています。
○
議長(橋本充雄)6番、南川議員。
○
6番(南川直人)今、教育長の方から、私、優先順位的なことをお聞きし
ようと思ったんですけども、こういったふるさとの教育というのが一番大事で
あるというような御答弁もいただきましたので、そういう形でお願いをしたい
-62-
と思います。
今回、幼児教育というものが、これからの坂井市をつくっていく上で非常に
大事なところじゃないかなと。先ほど渡辺議員がいじめの問題を取り上げまし
たけれども、そういった対処法の数少ない1つとして、こういった就学前の子
どもたちの教育というものが、やはり、これといった回答はないんかもわかり
ませんけども、そういったものの1つになるのではないかなということで、今
回、質問をさせていただきました。
いろんな御答弁をいただきましたけれども、この幼児教育についてさらに突
っ込んだそういった施策というものを期待して、一般質問を終わります。あり
がとうございました。
○
議長(橋本充雄)次に、11番、上出純宏議員。
○
11番(上出純宏)11番、志政会の上出純宏でございます。今年も早い
ものでございまして、この1年を振り返る時期がやってまいりました。政府は
地方創生というビジョンを打ちだし、全国の各地方自治体に対しまして、持続
可能でオリジナリティーのあるプランの提案を求めてきました。
これにより、公務員はもとより、我々、議員、そして、各分野の専門家の先
生 方 な ど 、 行 政 に 少 な か ら ず か か わ る 方 々 は 、 全 国 で 1 ,0 0 0 人 同 じ テ ー マ
で知恵を絞った1年ではなかったかなと思います。
個人的には、私、2番目の孫が生まれまして、坂井市の人口問題に我が家の
場合は貢献できたかなと思っておりますけども、御近所などでは、例えば、廃
品回収のときなんか、本当に、小学生の姿、中学生の姿の少なさに、この人口
問題について実感しますし、また、多くの御高齢の方々が亡くなっていくとい
うこと、この人口減少の波をまさに実感するところでございます。
私は、去年12月の定例会におきまして、この地方創生について質問をいた
しました。その際、ハードルは高いけど知恵を絞っていい提案をしてほしいな
と要望いたしましたが、ようやくここに来まして、間もなく坂井市の全体プラ
ンが公布されます。これが本当に実のあるものになって果実が生まれることを
大きく期待するところでございます。
さて、今回、一般質問では、まちづくり協議会に関して諸問題をテーマとさ
せていただきました。この地方創生、いろんな問題を考える場合、これは、全
国が同じように考えているという面では、地域ならではのオリジナリティーと
いう点を切り取っても、やはり地域力がその勝敗を分けると私は信じておりま
す。その意味で、坂井市、まだまだ地域力を保持して十分全国に向かって勝負
できる土壌があると私は信じております。その意味で、坂井市が取り組んでい
るまちづくり協議会の制度、これは的を射ているものだと思っております。こ
こで、私、坂井市タイプということを表題とさせていただきました。
-63-
先日、我々、志政会のメンバーで、佐賀市、そして、久留米市にまちづくり
協議会の勉強に出かけました。これまで、この制度につきましては、例えば、
常任委員会などで札幌市など先進地を視察しましたし、まちづくり協議会の理
想の形は何かということを研究してきたつもりでございますが、今回改めて感
じましたのは、坂井市と同じような条件のまちづくり協議会はそうないなと。
やはり、どの町も、スタートのきっかけ、これは諸団体とのかかわりにおいて
各自治体がそれぞれの状況の中で、一番地域に似合ったスタイル、これをつく
り上げていることを実感しております。
例えば、佐賀市だったら、おもしろいなと思ったのは、交付金の中で使われ
なかった余った補助金なんかを3割までは次の年に繰り越しができるとか、そ
れから、地域でやりたいことがあったときには、その目的を申請して、交付金
の中から基金を積み上げて何年かに実現していくというような方法、こういう
なことに取り組んでいると。なかなかおもしろいなと思っております。
こういうような先進地のところは、先ほど言いましたけど、その地域に合っ
たスタイルで考え出されたかなと思います。我々、坂井市におきましても、ま
だまだこのまちづくり協議会のスタイルは変化させていけるものだと思ってお
ります。この4月より、公民館、コミュニティセンターとして新たな制度に転
換をいたしました。まちづくり協議会がコミュニティセンターの運営にかかわ
ったということで、これまでのまちづくり協議会の活動とはまた違った課題も
見えてきたのではないかと推察をするところでございます。半年が過ぎまして、
予算編成時期にあたり、関係者の間でさまざまな議論が交わされたのではない
かと思うのです。
つきましては、従前のまちづくり協議会の活動と4月以降のまちづくりの活
動、この運営において何か変化があったことがあれば伺いたいと思います。
次に、3月の当初予算の中で、新制度への転換に伴う事業として(仮称)人
づくり大学というものがありました。半年を経まして、その事業の内容の姿が
我々にまだ見えてこないわけですけども、新年度にこの制度をスタートさせる
と思うんですけども、この間の経過と現況を伺います。
次に、まちづくり協議会の活動の市民への周知、これについて伺います。
まちづくり協議会では年間を通じてさまざまな取り組みを行っています。そ
の取り組みの内容の一部は、毎年2月に行われています事例発表会、これに参
加させていただきまして、各地区のまちづくりのスタッフの方々の御苦労、熱
い思いを肌に感じて実感させてもらっております。そして、その成果が着々と
実を結んでいることを頼もしく感じているところでございます。
また、「広報さかい」では、各コミュニティセンターの紹介が行われていま
す。そこには、そのコミュニティセンターのスタッフの方々の輝いている笑顔
-64-
が拝見できます。市民の皆さんがよりコミュニティセンターを身近に感じて親
しんでいただける手だてをこのように尽くしているんだなと見てとれます。
また、月々の活動は、それぞれの地域で「まち協だより」というものを「広
報さかい」の配布時に、各戸に届けられております。これも、今月はこういう
催しがあるのか、こんな催しがあったんだなということで非常に勉強になると
ころなんですけども、ある方に聞きますと、そういう印刷物を案外保存されて
いないということで、そういう活動なんかが、ちょっとあいたときとか、予定
がすれ違ったときなんかに、どういう催しをやってるのかなと興味が湧いたん
ですけども、そういう知る場合になかなか知ることができないんやけどってい
うようなことを言われましたんで、私はホームページがあるよって、そういう
のを読んだらどうですかっていうことをお薦めはしたんですけども。
そこで伺いたいんですけど、このまちづくり協議会って、ホームページをど
のように活用されているのかなということでございます。
そして、このテーマの締めとして、いま一度、坂井市が目指しているまちづ
くり協議会の未来の形、先ほど言いましたけども、どんどん時代の流れに合わ
せて変わっていくと思いますが、やはり、目指すところをしっかりぶれずに進
むことが肝心かと思っております。それを伺いまして、私、上出純宏の一般質
問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)私の方からは、上出議員の坂井市タイプのまちづくり
協議会の未来についての御質問にお答えをいたします。
まず、第1点の4月のコミュニティセンターへの移行後のまちづくり協議会
の運営の変化について、お答えをいたします。
本年4月から、御存じのとおり、公民館をコミュニティセンターに移行した
ことによりまして、協働のまちづくりの実践の場として、そして、まちづくり
協議会の活動を初めとする地域づくり活動の拠点として明確に位置づけられた
ところでございます。
これに伴いまして、センター長及びセンター職員がまちづくり協議会の事務
を初め、行政や各種団体との連絡調整、コーディネーターとしての役割を担う
ことで、今まで以上に円滑な地域づくり活動が図られてきているものと認識を
しているところでございます。
また、各まちづくり協議会における主な活動の変化として捉えられるものと
しては、組織の見直しによる役員の若返りや、地域課題の掘り起こしのための
ワークショップの開催、また、地元の大学生や児童とともに将来像を立案する
取り組みなど、地域づくりの基盤整備に向けた活動が見受けられるところでご
ざいます。
-65-
また、定例的に開催しておりますまち協地区連絡会では、まちづくり協議会
の間で活発な意見交換が行われる中、各まちづくり協議会会長からは、イベン
ト型から地域問題解決型への活動移行や、それを実現するための女性や若者の
参画を促す組織のあり方などについて、積極的な意見や取り組み事例などが報
告されているところでございます。
次に、第2点の人づくり大学について、お答えをいたします。
これまで、コミュニティセンターに移行し8ケ月余りが経過する中、まち協
地区連絡会やセンター長連絡会などにおいて、地域づくり活動への行政支援の
役割やあり方などについて整理されつつあり、人づくり大学のあり方・役割に
ついての基礎調査や協議を重ねてきているところでございます。
11月には、福井県立大学の江川氏を座長といたしまして、社会教育指導員
やセンター長を委員とした地域づくりなどの支援などについて検討する委員会
を発足いたしまして、今後、さらに人づくり大学の実施要領等について、年度
内での取りまとめを行っていきたいと考えているところでございます。
次に、まちづくり協議会のホームページなどを活用した情報提供について、
お答えをいたします。
現在、23のまちづくり協議会のうち16のまちづくり協議会がホームペー
ジを立ち上げ、独自に情報の提供を行っております。
また、市のホームページの中でも、協働のまちづくりやまちづくり協議会の
ページを設けまして、まちづくり協議会が取り組んでいる活動を紹介するとと
もに、発行した広報紙はもちろん、イベントチラシなども掲載し、事前の情報
提供も積極的に行っております。さらに、市のホームページを起点として、ま
ちづくり協議会のホームページへアクセスできるようにリンクもしております。
これからも、まちづくり協議会と連携いたしまして御意見をいただきながら、
市民目線でのわかりやすいホームページになるよう、また、新鮮な情報を発信
するなり、収集できるように努めてまいりたいと思っているところでございま
す。
最後に、まちづくり協議会の未来の形について、お答えをいたします。
先ほど述べさせていただきましたが、コミュニティセンター化以降、まちづ
くり協議会の活動が積極的に変化、あるいは、活発化してきているとともに、
定期的な連絡会を通じて、コミュニティセンターの運営やまちづくり協議会活
動を支える市といたしましての方策も整理しております。
今後は、具体的な活動支援の仕組みづくりなどを行うとともに、組織強化の
ための各地域の関係団体との連携強化に取り組みまして、地域の認知度を高め、
多くの地域の人がコミセンに集い、自主的で楽しく地域づくり、まちづくり活
動ができるような組織になるよう、市としても支援してまいりたいと考えてい
-66-
るところでございます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)それでは、再質問させていただきます。ホームページ
の方から参ります。
今、ホームページは、各まちづくり協議会がそれぞれで画面をつくって、そ
れぞれでプロバイダーと契約をしているのではないかなと思っていますし、2
3あるまちづくり協議会の中では全協議会がそういうホームページをつくって
いるのではないと思うんですけども、総務課長、そこのところをもうちょっと
詳しくお願いします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)まちづくり協議会のホームページに関する御質問で
ございます。先ほど、副市長が御答弁申し上げましたように、23あるまちづ
くり協議会のうち、16の協議会でホームページが設定されております。これ
まで市が交付しております運営交付金、まちづくり協議会の活動交付金の中で、
そういったホームページの創設、あるいは、維持運営に関する経費もその中で
執行されているということは認識しております。これから、まだ設定されてな
い協議会等については、また御相談承れば、いろいろ技術的な面といったとこ
ろでも御支援できる体制は整えておりますので、十分対応していきたいと考え
ております。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)私、先般行った佐賀市では、ホームページを役所の方
でまちづくり協議会だけで一括で持っていまして、各まちづくり協議会がそれ
ぞれで、そのホームページへ自分たちの情報を集約できるというスタイルをと
っています。これいいなと思います。
といいますのは、1ケ所に固めればプロバイダー契約だって1ケ所で済みま
すし、今、ホームページ、各まちづくり協議会がそれぞれ立ち上げていると、
それぞれでプロバイダー契約してるんじゃないかなと思うんですよね。だから、
予算的にも1本にまとめると簡単ですし、それから、今、ホームページをつく
っていない各協議会も、そこのところを利用すれば、改めてホームページをつ
くるんではなくって、市のホームページも今つくりかえられようとしているこ
のタイミングで、まちづくり協議会っていうくくりで1つホームページをつく
れば、例えば、丸岡の城のまちのコミュニティセンターのこと、何をされてい
るのかなっていうこと、三国の我々の立場からやとそんなにアクセスはないと
思うんですけども、まちづくり協議会っていうところで、坂井市のまちづくり
協議会って検索で出すと、そこのページに行ったとしたときに、丸岡の城のま
-67-
ちのコミュニティセンター、こんないいことやってるんやなと、そこのところ
でわかってくるというか、いつも動いているホームページ、アクセスしやすい
ホームページっていうことは、市民の人が一番情報を得やすいホームページに
なっていくのではないかと思いますので、そういう形でまちづくり協議会だけ
のホームページを集約された方が、効率的に、あるいは、アクセス的に利用す
る側も活用しやすいのではないかなと思うわけですけども、総務部長、いかが
でしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今ほどの御提案でございますが、市で、今、ホーム
ページの方の再構築を4月に向けて作業を進めております。今、御提案ありま
したような市の方で一括してまちづくり協議会のホームページを作成できるよ
うな設計には、あいにく、今、基本的な設計にはなっておりません。
現在、まちづくり協議会のホームページっていいますか、バナーでボタンを
押していただければ、23の協議会の活動が見ていただけるようなものになっ
ております。ただし、トップ画面のずっと下の方へ画面をスクロールして、そ
のボタンを探すといった点では、これまでなかなか探しづらいといったような
御指摘もいただいておりますので、4月に向けたトップ画面の設計の中では、
非常に見やすくといいますか、全員協議会でもごらんいただいたと思うんです
が、探しやすいような、また、親しんで見ていただけるような、そういったつ
くりにしていくということで準備をしていますので、今、御提案あったような
方式ではございませんが、しっかり内容を充実して、ごらんいただきやすいよ
うな対応をしてまいりたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)どのようなスタイルでも、先ほど言いました坂井市タ
イプの進め方で、市民の方がアクセスして情報を得やすい方法、しかも効率的
な方法をとりあえず考えていただければいいかなと思います。
次に、変化のあった内容という意味で、副市長の御回答の中に組織の若返り
という言葉が出てまいりました。既に立ち上げるときに相当汗をかいて御苦労
された方々がおられて、やはり誇りを持ってこのまちづくり協議会の運営にか
かわってこられたという意味では、その若返りっていうことは、大きな1つの、
今後の展開、先ほど、私、未来の姿と言いましたけども、未来の姿として若返
っていくというものは非常に大事な考え方ではないかなと思うんです。
具体的には、例えば、若返りといいますと、組織の活力をもっとアップして
いく方法として、そういう具体的な取り組みの例とか、何か提案とかがあった
のかなと、そこをちょっと聞きたいなと思います。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
-68-
○
副市長(北川貞二)まち協ができまして8年ほど経過しているわけでござ
いますし、そういう中で、今回、公民館をコミュニティセンターにして、1つ
のまちづくりの拠点として整備したわけでございますけども、そういう中で、
課題としては、非常に、皆さん、今言う、役員、リーダーがいろいろ各まち協
においては苦労されているということでございます。
そういう中で、地域の中のいろいろな関係団体、地域づくり団体もあります
し、いろんな団体があるわけでございますけども、そういう団体を少しでも連
携強化して、また役員にも入っていただいて、少しでもこの役員の若返りって
いうんか、多少なりともマンネリ化しますので、そこらの新陳代謝っていうん
か、そこらも必要ということで、今回、また、まちづくり団体との、大学です
か、人づくり、今の人づくり大学ですか、それとも関連してるわけでございま
すけども、そういう中で、今後も、人材育成っていう面から、この大学ってち
ょっと大げさではございますけれども、その地域づくりやら、また、まちづく
りリーダーを少しでも育てていければいいなということでございますので。ま
ち協自体では、若干、今、役員構成の中で若い者にバトンタッチしているとこ
ろもございますので、それはまち協によっていろいろございますけども、全体
としては皆さんがそういう考えを持っていることで、人づくり大学を設置しま
して、そういうリーダー養成もしていきたいと思っているところでございます。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)未来の形の中で目指すところ、この地域の方々にまち
づくり協議会が根づいて、小さいお子さんから御高齢の方まで気軽に公民館を
拠点とした活動に御参加できるスタイル、これを模索していくんだろうなと思
いますけども。先ほど、変化のあった中に、もう1点、キーワードとして、イ
ベント多発型から地域の問題の解決型に進みつつある、ワークショップを通じ
て、そういう、例えば、安心・安全のまちはどうなるのかというようなことの
取り組み、あるいは、福祉問題について地域はどう取り組むかというような、
そういうワークショップ等を通じていろんな市民の方自体が知恵を含めて勉強
していくという中で、地域問題の解決型ということになってくると、どうして
も区長さん方の存在がそこに浮き上がってきます。やはり、まちづくり協議会
と区長さん方のかかわり、区長さん方も地域のことについては本当に誇りを持
っているんですけども、中には、やはり、地域の課題、行政の課題を区長さん
方にいろんな形で負担が大きくなったという声も聞こえてくる中で、まちづく
り協議会にもいる方々にも随分と行政に頼られているというような声を聞く部
分がございます。こういう、まちづくり協議会に頼る、区長さん方に頼るとい
うような内容の中で、今、行政として、その未来の形の中では、結構、これは
解決といいますか、何か前へ進むためには1つの乗り越える壁ではないかなと
-69-
私は思うんですけども、その点についてどのように感じますでしょうか。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)今のまちづくり協議会の中での区長の役割ということ
でございます。本当は、地域の中で区長会って非常に重要な機関でございます
し、また、いろいろ、区長の協力を得なければなかなか事業も進まんというこ
とでございますので。今、23のまち協がございますけども、かかわりが多少
温度差があるところも事実でございますけども、今後は、今言う、区長さんに
協力いただいて、一体となって地域課題を解決していただくという方法ってい
うんですか、また、交付金も区長へ交付しているところがございますけども、
徐々にまち協へ交付して、その区長の交付金をまち協へ交付というような団体
もございますので、そこらは、だんだん、輪を広げて、区長とまちづくり協議
会が一体となって地域の課題やら問題を解決するような機関になったらいいな
ということで、これも早くこれらとしてはやっていきたいと思いますので、ま
た、区長会、また、区長さんとの話し合いの中でそういうことも進めていきた
いと思っているところでございます。
○
議長(橋本充雄)11番、上出議員。
○
11番(上出純宏)まだまだ課題の多いこのまちづくり協議会でございま
すけども、よりよい形に坂井市タイプとして決まりますようにお願いしたい。
特に、生きがいづくりの場所、いろんな人が参加できる、しやすい場所にして
いっていただきたいなと思います。
これで私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、5番、前川徹議員。
○
5番(前川
徹)議席番号5番、政和会の前川徹です。通告に従いまして、
一般質問を行います。
私からは、鳥獣被害の対策についてと、協働のまちづくりの推進について、
大きく2つの項目について質問をいたします。
最初の質問は、鳥獣被害、特に中山間地域におけるイノシシ被害についてで
す。
先月、農林水産省が発表した今年の農林業センサス、いわゆる農林業の国勢
調査と言われるものによりますと、全国の農業就業人口は209万人で、5年
前 と 比 べ て 5 1 万 6 ,0 0 0 人 が 減 少 、 減 少 率 は 5 年 間 で 1 9 .8 % と 、 前 回 の
調 査 と ほ ぼ 同 じ 水 準 で あ り ま し た 。 平 均 年 齢 は 0 .5 歳 上 昇 し て 6 6 .3 歳 に 、
高齢で農業をやめる人が多いのが原因であると分析しています。
福 井 県 の 農 業 就 業 人 口 は 、 5 年 前 に 比 べ 5 ,0 3 8 人 減 っ て 1 万 8 ,5 1 2 人 、
減 少 率 は 全 国 を 上 回 る 2 1 .4 % 、 平 均 年 齢 も 7 0 .2 歳 と 、 初 め て 7 0 歳 を 超
え、全国で3番目の高齢化となりました。
-70-
坂 井 市 に 限 っ て 言 え ば 、 農 業 就 業 人 口 は 、 5 年 前 か ら 4 6 3 人 減 っ て 2 ,4
9 2 人 、 減 少 率 は 1 5 .7 % で 、 平 均 年 齢 は 6 9 .8 歳 と 、 全 国 や 県 の 統 計 と 比
べ減少率は低くなっているのですが、高齢化の問題は依然深刻であることがう
かがわれます。
特に、中山間地域は、農地の集積、集約が進みにくい地域でもあり、農業人
口の減少、高齢化は大きな問題になっています。中山間地域の農業は、水資源
の涵養、洪水の防止、里山などの自然保護、多様な生物の保全、安らぎの場の
保全、伝統文化の伝承などの多様な機能を保持しています。そして、こうした
機能を持つ中山間地域の農業を維持していくことの大切さが認識されていると
ころでもあります。
しかし、数年前から中山間地域の農業振興を図る上で大きな障害となってい
る問題があります。それは、イノシシによる農作物の被害です。水稲の踏み倒
し、食害はもちろんのこと、そばの踏み倒し、麦の食害といった被害も出てい
ます。
平 成 2 2 年 に 9 .3 ヘ ク タ ー ル あ っ た 被 害 面 積 は 、 金 網 柵 や ネ ッ ト 柵 の 整 備 、
捕 獲 お り の 設 置 な ど に よ り 、 翌 年 の 平 成 2 3 年 に は 3 .2 ヘ ク タ ー ル に 減 少 し
た も の の 、 昨 年 、 一 昨 年 の 被 害 面 積 は 同 じ 4 .3 ヘ ク タ ー ル と 、 一 向 に 減 る 気
配がありません。
イノシシの捕獲頭数も、平成24年の79頭が最高でしたが、平成25年は
56頭、平成26年は54頭と横ばいになっています。丹精込めてつくった農
作物が被害に遭う、その残念さ、悔しさは計り知れません。ましてや、高齢化
が進む中で農業への意欲もますます薄れていってしまう、そんな懸念を抱かざ
るを得ません。
そこで、1点目の質問です。
イノシシの被害を減らすには、被害管理、個体数管理、生息地管理を総合的
に実施する必要がありますが、市の現状と課題をお伺いします。
2点目の質問は、有害鳥獣捕獲の担い手の確保についてです。
金網やネット柵で侵入を防ぐ対策と同時に、くくりわなやおりによる箱わな
捕獲もイノシシ対策として有効です。しかし、わなで捕獲するには、わな猟の
免許が必要です。そして、捕獲されたイノシシは、銃猟免許、いわゆる銃によ
る狩猟免許と銃の所持許可を保持している有害鳥獣捕獲隊によって処理される
ことになっているのですが、その捕獲隊の減少と高齢化が全国的な問題になっ
ています。
市では、狩猟免許試験合格者への助成制度を今年度から行っていますが、わ
な猟の免許試験合格者のみで、銃猟免許の試験合格者は今のところ1人もいな
いとのことです。
-71-
そこで質問です。
有害鳥獣捕獲の担い手を確保するために、特に銃猟免許に特化した取得希望
者の開拓、及び、資格試験費用の補助など、銃猟免許取得促進のための事業に
取り組んだらどうか伺います。
3点目の質問は、鳥獣被害のない里づくりについてです。
さまざまな対策にもかかわらずイノシシによる被害が減らない理由としては、
耕作放棄地の増加、里、山林の放置、公共事業等による里山環境の変化、積雪
量の減少などを背景とした、イノシシの良好な生息環境の拡大が指摘されてい
ます。
一方、イノシシは日本に古来より生息する在来の動物であり、森林生態系の
重要な役割を果たしているとともに、人にとっても狩猟動物として有益があり
ます。
そこで、質問です。
鳥獣被害のない里づくりを進めるには人里と野生鳥獣との共存も踏まえた鳥
獣被害防止計画が必要と考えるが。
以上、鳥獣被害の対策について3点質問をいたします。
次に、協働のまちづくりの推進についての質問です。
平成18年3月20日に四町が合併して坂井市が誕生しました。同時に、県
内初となる地域自治区の制度もスタート、身近な住民サービスを提供する総合
支所と地域住民の意見を反映させるための地域協議会が設置されました。
合併で大きな自治体になったことでの住民サービスの低下や、住民の声が行
政に届かなくなる、あるいは、地域の個性や特徴がなくなるのではといった市
民の不安をこの地域自治区制度で補っていこうというものでしたので、合併以
降、地域住民の最も身近な行政拠点なった総合支所や地域協議会が果たしてき
た役割は大きいものでした。特に、地域コミュニティの中心となる組織として
まちづくり協議会が旧公民館単位に設立され、市民参画による主体的なまちづ
くりの推進が図られたことは高く評価されるものです。
平成23年に制定した坂井市まちづくり基本条例は、まちづくりの基本理念
などを明確にしたものですし、昨年、平成26年に定めた坂井市まちづくり協
議会に関する規則は、まちづくり協議会の充実や円滑な運営を図っていくもの
で、市民と市との協働のまちづくりを推進する上での環境整備が進められてき
たことを実感しています。
このように、これまで大きな役割を担ってきた地域自治区制度も、地域自治
区の設置に関する協議書による規定により、来年、平成28年3月31日まで
となっております。
市では、地域自治区の役割の1つである合併後の激変緩和という所期の目的
-72-
はほぼ達成され、地域独自のまちづくりも方向性が定まってきたと、一定の役
割を終えつつあるという認識です。
総合支所が廃止され新しい支所に生まれ変わることになりますが、大きな地
域の拠点が改変されることで、これまで坂井市が進めてきた協働のまちづくり
への影響が懸念されます。
そこで、3点質問をいたします。
1点目は、地域自治区の期間満了に伴い、総合支所を廃止し、地方自治法の
規定により、新たに支所を設ける条例の議案が提出されていますが、新しい支
所の機能と役割、職員体制などの構想は。また支所に期待するものは何か。
2点目は、地域の特性を生かした豊かなまちづくりを目指すまちづくり協議
会に対する市の支援策の現状と課題、及び、今後の方向性は。
3点目は、市民と市が共通の課題、目的を認識し、相互理解と信頼関係をこ
れまで以上に築くために、地域担当職員制度を導入して協働のまちづくりを推
進したらどうか。
以上、鳥獣被害対策について3点、協働のまちづくりの推進について3点の
質問に対して答弁を求め、私からの最初の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)前川議員の御質問にお答えをいたします。
私の方からは協働のまちづくりの推進についての御質問にお答えいたしまし
て、鳥獣被害の対策についての御質問につきましては産業経済部長からお答え
をいたします。
まず第1点の、新しい支所の機能と役割、職員体制などの構想についてのお
答えをいたしたいと思います。
地域自治区の期間満了に伴う総合支所の今後の方向性につきましては、議員
も御承知のとおり、昨年度来、議会を初め、各地区の地域協議会、さらには、
区長会やコミュニティセンター長会議等で基本的な考え方につきまして御説明
をさせていただいてきているところでございます。
平成28年4月には、坂井総合支所を除く3つの総合支所につきましては、
現行の3課体制をグループ制を敷く1課体制に再編し、意思決定と事務処理の
スピードアップを図るとともに、繁忙期での事務分担の相互連携など、組織運
営の柔軟性・機動性の向上を図るとともに、市民の皆さんの御要望に的確に対
応できる体制構築を目指したいと考えているところでございます。
また、安定した市民サービスの提供を図るため、本庁への事務事業の集約化
を進めるとともに、経験豊富な職員の配置など、事務事業の見直しを図りなが
ら適切な職員配置をし、多様化する市民ニーズに配慮したきめ細やかなサービ
スの提供ができるよう努めてまいりますので、御理解を賜りたいと思います。
-73-
次に、まちづくり協議会に対する市の支援策の現状と課題、及び、今後の方
向性についてお答えをいたします。
今ほど、上出議員にお答えいたしましたが、本年4月から公民館をコミュニ
ティセンターに移行し、地域づくりの拠点施設として、センター長及びセンタ
ー職員がまちづくり協議会の事務を初め、行政や各種団体との連絡調整などの
コーディネーターとしての業務を行っております。
また、財政的支援としても協働のまちづくり交付金を引き続き交付するとと
もに、交流や情報等の支援として、まち協地区連絡会を定例的に開催しており
ます。
今後の方向性としましては、地域課題の掘り起こしや課題を解決するための
手法の提供、将来像を描いた計画を策定するワークショップ等の開催などの支
援を行うとともに、多くの市民が地域に関心を寄せ、地域づくり活動にかかわ
っていただけるような人材の育成についても取り組んでまいりたいと考えてい
るところでございます。
まちづくり協議会の主体的な活動を側面からこれまで以上に支援するために
は、市とまちづくり協議会とはより一歩進んだ関係を築く必要があると考えて
おりまして、協働のまちづくりの基本であるまちづくり協議会と市との対等な
関係によるパートナーシップを築きながら、相互の連絡を密にし、地域の課題
について共有していきたいと考えております。
次に、地域担当職員制度の導入についてお答えをいたします。
職員が業務として地域に赴き直接的に地域の課題にかかわることになる地域
担当職員制度は、他の自治体においていくつかの事例があるところでございま
す。
坂井市では、各種活動の中においてではありますが、敬老会などのまちづく
り協議会事業への協力や、PTA・子ども会の役員、また、スポーツ少年団の
指導者等、職員が自発的・積極的に地域活動に参加しているところでございま
す。
協働のまちづくりを推進する上で地域担当職員制度は1つの有効な制度であ
ると考えておりますが、現時点においては、コミュニティセンターを協働のま
ちづくり活動の拠点として位置づけおり、まち協地区連絡会を定期的に開催し
まして、情報交換や市施策の推進に関する協議を重ねているところでございま
す。センター長がそのコーディネーターとして地域と行政との連携を図ってい
ただいております。
今後は、防災や、環境、福祉、生涯学習等の地域づくりにかかわるさまざま
な分野において、担当部署が直接地域に出向き、地域が課題を解決するための
方策について一緒に取り組んでいけるような出前講座などについて、現在、検
-74-
討しているところでございます。
以上のように、協働のまちづくりを推進する体制を整えながら、まちづくり
協議会と市とのさらなるパートナーシップを構築していきたいと考えておりま
すので、御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)私の方からは、鳥獣被害の対策についての御質
問にお答えをさせていただきます。
まず初めに、イノシシ被害の現状と課題についてお答えをさせていただきま
す。
議員言われるように、平成26年度のイノシシによる被害額は279万円で、
捕獲数は54頭となっております。また、本年度10月末現在における捕獲数
は43頭となっているところでございます。
イノシシは、成獣の雄の単独行動、そして、10頭から15頭の雌と幼獣に
よる集団行動というのに分かれておりまして、その行動範囲はいずれも400
メートルから500メートルというように言われております。そのことから、
被害農地付近に多数生息しているというように考えております。
市の取り組みの状況でございますけれども、野生動物による被害を防ぐため、
まず、餌となる野菜残渣や集落周辺の果樹等の誘因物の除去、侵入防止柵の設
置、緩衝地帯の環境整備、捕獲等の取り組みを実施しております。しかし、こ
れらは、どれも、農家、地元地区、関係団体等の協力・連携が必要でございま
して、中でも、柵の維持管理、餌づけなど、捕獲おりの管理や捕獲後の処分は
地元集落で行っていただくなど、多くの方々の一体となった協力が必要という
ことが課題となっております。
次に、銃狩猟免許取得促進のための事業に取り組んだらどうかということに
ついて、お答えをさせていただきます。
本年度から、有害鳥獣の捕獲を前提といたしましたわな猟免許取得に対しま
して、事前講習の参加負担金や試験手数料を全額補助する制度を設けたところ
でございます。また、これまでも、猟友会の会員に対しまして銃を保持する費
用についても支援をしているところでございます。
銃の狩猟免許取得の促進につきましては、現在、県及び県の猟友会とともに、
そのPRや、講習会・試験の周知を行っているところでございますけれども、
議員言われますように、有害鳥獣の捕獲に協力していただける方への銃の狩猟
免許取得に対する補助制度につきましても、今後、検討してまいりたいという
ように考えております。
次に、人里と野生鳥獣との共存も踏まえた鳥獣被害防止計画についてお答え
-75-
をさせていただきます。
市が作成いたします鳥獣被害防止計画につきましては、鳥獣による農林水産
業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律というのに基づきまして
県が策定しております鳥獣保護管理事業計画等との整合性が求められておりま
して、県のこの計画に基づき各地域ゾーンごとに管理目標を定めているところ
でございます。
各ゾーニングの考え方といたしましては、農地・集落とその周辺の区域にお
きましては、農地等に侵入したイノシシを捕獲するなどの個体数の管理、また、
侵入できないような環境の整備、生息地の管理、被害防止対策等が主な内容と
なっております。
また、農地・集落に隣接する里山におきましては、農地へ侵入するイノシシ
を重点的に捕獲することによりまして個体数の減少を図り、山林の間伐や、ま
た、竹林、やぶの刈り払い、人が森林に入るための小道を利用することなど、
定着・繁殖しにくい環境整備を行うということが具体的な政策となっておりま
す。
また、農地集落から離れた奥山におきましては、イノシシの安定的な存続、
鳥獣の生息適地の保護と再生を行うことが目標となっております。これら、ゾ
ーニングにより区分けを行うことによりまして、野生鳥獣との共存を踏まえた
上で計画を推進してまいりたいと考えておりますので、御理解のほど、よろし
くお願いいたします。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)最初に協働のまちづくり協議会についての質問にお答え
をいただきましたので、協働のまちづくりについての再質問を先にさせていた
だきます。
副市長の御答弁の中で、昨年来、この総合支所から支所に変わっていく上で
のいろんなお話、そういったものを伝えているということですけれども、今の
答弁の中にはなかったんですけれども、以前いただきました基本方針の中では、
業務のアウトソーシング、この業務の委託というものも考えている。どのよう
な業務を考えているのかということ。
それから、ワンストップサービス。スピーディーな対応ということで、ワン
ストップサービスの実現を目指すということもありますけれども、具体的にど
のようなサービスをしていくのか、この御説明をまずお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)今の御質問ですけども、民間委託ということを考えて
いくことについてでございますけど、具体的にはまだなっておりません。今現
-76-
在、検討中でございます。
また、総合支所が、今回、支所になるということで、サービスの低下が心配
されるというようなお話でございますけども、現在も3課があるわけです。住
民に直結した市民課と福祉課と地域振興課ということでございますし、その業
務の内容はほとんど変わりません。1課体制にした方が、今言う、各課の連携
なり総合支所のワンストップサービスがよりよくできるんかなということでご
ざいますし、この職員についても、先ほど申しましたとおり、ある程度経験あ
る、ある程度何でもわかる人がいいですけども、相談ができるような職員を配
置いたしまして、今よりもサービスが逆によくなるような体制をとっていきた
いと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)1課制になってもこれまでと同じような対応ができると
いうことで、経験豊富な職員も配置していくというお話ですけれども、質問の
項目にあったんですけど、人数は大体どのくらいの人数を考えていらっしゃる
のか、現在の総合支所に配置されている人数と来年4月からの支所に配置され
る職員の人数についてお聞かせください。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)まだ正式な数、何人というような、これから入るわけ
でございますけども、人数的には、今、3課ありますので、課長は2人減るよ
うな形になりますけども、総数的にはそういう程度じゃないんかなと思ってい
るところでございます。まだこれからのことでございますので。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)地域自治区制度等の取り扱い基本方針という平成26年
度のをいただいているわけですけれども、その中に、仮称ですけれども坂井市
まちづくり懇話会といった組織が設置されるという計画がされています。この
ことについて具体的に御説明をお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今ほどの御質問のまちづくり懇話会、仮称ですが、
についての基本的な考え方については、これまでも、その自治区の期間満了に
合わせたいろんな御説明の中でも触れてきておりますが、基本的に市長の広聴
といったような部門での組織という考え方でございます。具体的な中身につい
ては、今、検討中でございますので、御理解いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)私の今回の一般質問は、協働のまちづくり事業の推進と
いうことで、これまで総合支所が果たしてきた役割というのはすごく大きいと、
それを今度の新しい支所でも引き続きしていただけるというような確信を持っ
-77-
ております。
そこで、その協働のまちづくりを推進する上で、まちづくり協議会がその中
核になってこの坂井市では活動をしていると認識しております。先ほどの上出
議員の答弁とか、先ほどの副市長のお話の中でも、そのまちづくり協議会の活
動の内容についてはお聞きしました。そのまちづくり協議会の活性化といった
ところで、私は、今回、地域担当職員制度というものを提案させていただきま
した。
この地域担当職員制度、いろいろな形が考えられると思いますけれども、担
当する地域は、やはり、コミュニティセンター、まちづくり協議会単位が望ま
しいのじゃないかなというような気もします。そして、どういった職員が担当
するかといいますと、これもいろいろな考え方があると思います。支所の職員
が担当するという、そういう考えもありますし、あるいは、本庁の職員が部局
職階を越えて専門の職務とは別にチームを編成して、その担当地区を担うとい
うような仕組みも考えられると思います。その場合には、2年とか、3年とい
った任期を設けるっていうことも考えられますし、その人数については、各ま
ちづくり協議会の委員会の数なんかを参考に、その人数を組織するというよう
な方法も考えられると思います。また、全ての職員がどこかの地区にかかわる
という、そういうようなことをしている他の自治体もあることも聞いておりま
す。
地方分権が進む中で、事務の高度化、そして、市民ニーズや社会情勢の変化
に伴う事務の多様化、そういったことに対応するために、職員の適切な人材の
配置、登用は重要な問題になっていると思います。
そこで、この市民と市との協働のまちづくりをより深める方法として、また、
地域と行政のパイプ役を担う地域担当制度というものを私は提案したわけです。
でも、職員の負担がこれによって重くなるようなものであると、導入は難しい
なと思っておりますが、将来の協働のまちづくりを進める坂井市を見据えて将
来的に考えていただきたいなと、施策だと思っておりますので、どうかよろし
くお願いしたいと思います。
次に、イノシシの被害について再質問をさせていただきます。
今年のイノシシの被害は昨年よりも大きいんじゃないかと、個体数も多くな
っているのではないかという農家の声も聞きます。イノシシの侵入を防ぐには、
金網柵とか、ネット柵、その維持管理、点検保守っていうものが欠かせません。
最低毎週1回は見回りをしたり、冬場こそ保守点検が大切だという話も聞きま
す。冬場の管理を怠りますと、破けてしまった金網や、ネット、そのすき間か
らイノシシが侵入してきて、餌場を発見したり、山に戻らず河川敷などに住み
込んで冬を越してしまうと、そういったケースが考えられるからです。
-78-
年中を通した点検活動や維持管理にかかわるその労力は、農家や集落にとっ
て大変負担になっています。この労力に対しての支援策、そういったものは考
えられないのか、お聞きいたします。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)イノシシの被害につきましては、議員御指摘の
ように、年々ふえてきているというように考えております。先ほど答弁もさせ
ていただきましたように、イノシシの被害を少なくしていくというためには、
どうしても行政だけの力では及ばず、地元の人、また、猟友会等の会員の方々
の協力が必要でございます。
今ほど御指摘のように、金網柵、ネット柵、それぞれ、12キロまた7キロ
ほどということで、総延長、今、設置しておりますけれども、日常的な管理、
修繕、そして、周辺の草刈り等、これら全て、現在のところは地元の方々の協
力のもとで行っているということでございます。ネット柵の維持管理費及びそ
の労力につきましては、これまでも地元の方からいろんな御意見もいただいて
おりますし、また、議員の皆さんからもそういうふうな地元からの声があると
いうようなことをお聞きいたしております。
今後、これらにつきまして市としても何か支援できるようなことがあるかど
うかというものを1回検討させていただきたいと。何分、延長距離多いし、山
中ということもあり、ほとんど今現在は山際のところ全て柵がなされていると
いうような状況にありますので、この維持修繕を全て行政の支援対象にしてい
くというにしても、ある程度、金額的にも、また、内容的にも大きなこととな
りますので、今後の検討課題ということにさせていただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)農家にとっては、米づくりにしろ、そばづくりにしろ、
麦づくりにしろ、作物をつくるということに対して労力を使うことには何の苦
もないと思います。でも、それを脅かすこの鳥獣害に対して新たにまた労力を
使わなくちゃいけない、そのエネルギーは本当に大変なものです。ぜひこの点
を考慮していただいて、今後の支援策を考えていただきたいと思います。
それと、猟銃の資格の件についてですけれども、この免許を持っている人を
ふやすには、この有害鳥獣の捕獲に従事するということを条件に、例えば、市
の広報で募集するとか、あるいは、中山間地の集落と協議して、各区に最低1
人銃を持つことのできる人をつくって支援するというような積極的な取り組み
が必要だと考えますが、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)銃の狩猟免許につきましては、先ほどお答えさ
せていただきましたように、試験制度、そして、そういうふうなPR、これを
-79-
現在行っているところであります。
また、諸経費につきましても支援をしているところでありますけれども、現
在、猟友会の方に協力いただいて有害鳥獣対策をやっているわけでありますけ
れども、現在、銃の免許を持っている方につきましては全て協力していただい
ているという状況だと思います。
しかしながら、この5年間におきましても、銃の資格を持っている人は、平
成22年度では28人いたのが現在では18人ということで、大変激減してお
ります。高齢化による、そして、銃規制も以前よりかは制約が非常に厳しくな
ってきておりますので、めったやたらに試験を受ければというようなことでは
いかない、もうちょっと慎重に考えなければならないということであると思い
ます。また、この1銃器取得するには6万円ほどかかるというような経費的な
試算をされていますけども、これを補助したからといってその銃免許を取得す
る人が多くなるかということもまた検討すべき課題というふうに思われていま
すんで、これらを総合的に勘案しながら、また、猟友会やら警察等との意見を
拝聴しながら検討していきたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)やっぱり銃を持つっていうことは本当に厳しい条件があ
ると思います。今後、十分協議をしながら進めていってもらいたいと思います。
次、鳥獣被害は捕獲すればそれで解決するものじゃないと。質問の中ではこ
の野生動物との共存ということを質問いたしましたけれども、野生動物を山に
戻す、野生動物を人里に近づけない、そういった対策、そういったものもこの
鳥獣被害の対策の中で取り組んでいるわけですけれども、それをその該当する
集落、農民、地域だけに限るんじゃなくて、この坂井市の山にどういった生き
物がいるのか、そういったものをいろんな形で市民に知らせて、その動物たち
を守るという、ちゃんと生息地を確保していくという、そういった教育が必要
じゃないかなと思っております。子どもからお年寄りまで、この坂井市にはこ
ういった生物が住んで山で暮らしてるんだよ、こういったことをして人里に来
れないような努力をしてるんだよということを学習する機会をぜひつくってい
ただけたらなと思いますが、この点につきまして答弁をお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)野生鳥獣が人里の方へおりてこないようにする
ためには、環境をよくする、動物にとって生息環境が悪いというようなことだ
と思います。また、一方で、捕獲するだけではなく、保護するということも大
変大切じゃないんかなと思います。
特に、奥山につきましては、坂井市だけの問題ではなく、それぞれ、山伝い
に移動してくるものですから、県あるいは全国的なその取り組みの中で、この
-80-
鳥獣の生息、そして、共存というものについて、特に次の子どもたちにきちん
と伝えていくということは大変必要じゃないんかというように思います。
そういう点を踏まえまして、これからも、教育の分野でもその野生鳥獣との
共存というようなこと、取り組みを考えていきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)今年2月に坂井地域鳥獣害対策連絡会が発足しました。
この連絡によって生じた効果っていうものはどのようなものですか。お願いし
ます。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)現在、どういうふうな効果ってこと、目に見え
た効果というものはまだ御報告は受けておりませんけれども、市が直面する、
全国的な問題でもありますけども、有害鳥獣の対策、これについてどのように
全体で取り組んでいくのか、また、先ほども言いましたように、市だけでは対
応できるような問題でもないし、山林を保有している人だけの問題でもない、
また、中山間地の方だけの問題ではないというようなことでありますので、そ
ういうふうな全市民的な課題として、これからいかにこの内容を周知していく
のか、また対策を練っていくのかということを、この連絡会の中できちんと整
理しながら対策を講じていきたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)5番、前川議員。
○
5番(前川
徹)坂井地域、あるいは、嶺北一体で取り組むべき課題って
いうのはあると思いますが、まずは、この市内の中山間地、今年は三里浜地区
でも被害があったと聞いております。ダメージを受ける農家に対して、集落に
対して、今後も支援策を研究していただいて対策を実施していただきたいなと
思います。
以上で私からの質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩いたします。
午後は1時半より再開をいたします。
○
(午後0時25分
休憩)
(午後1時29分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続けます。
2番、後藤寿和議員。
○
2番(後藤寿和)志政会2番、後藤寿和です。町はイルミネーションや色
とりどりとにぎわってきて、もう年末かなという季節になってきました。きの
う、商工会青年部の事業で婚活の事業をしました。その中で、25人の参加者
の50名の中で15組の新しいカップルができたという、うれしい報告をきょ
-81-
うはさせていただいて、通告により、坂井市におけるふるさと納税の導入につ
いての質問をさせていただきます。
以前にも、渡辺議員、佐藤議員も、ふるさと納税について一般質問がありま
した。その都度の答弁では、本来の寄附は見返りを望んだ行為ではなく善意が
前提である行為なので、坂井市で条例化されている寄附市民参画制度において
市政に関心を持っていただく考えに基づいていると答弁をされています。
しかしながら、自分で3人目の坂井市におけるふるさと納税の導入の質問が
出るということは、それだけ関心の高いことだと自分は感じています。ふるさ
と納税の仕組みや成り立ちについては、過去の質問の中でも話しされているの
で、今回は割愛させていただきます。
そこで、今回は、特産品の返戻ということも取り上げつつも、また、別の視
点から考えられるふるさと納税について、理事者側と頭の中をリセットして前
向きに意見を交換しながら、ふるさと納税の可能性を探していきたいと思って
います。
昨年からテレビやマスコミ報道にて話題になっているふるさと納税、書店に
行くと、ふるさと納税に関する書籍などが無数に発刊されて本棚をにぎやかし
ています。また、テレビなどをつけると、今ならまだ間に合うふるさと納税と
か、丁寧にふるさと納税のやり方を解説する番組のコーナーなど、市民はもと
より、国民にふるさと納税をさせようとあおっているようにも感じます。
しかしながら、別の問題点としまして、自治体同士が高額な特産品などで過
熱競争している報道もあります。確かに、電子マネーや、牛1頭、ひどいとこ
ろになると、土地を出している自治体もあると聞いております。そこまで行き
過ぎている自治体は別としても、悪い面、デメリットの面の報道を見るのでは
なく、よい面、メリット面もしっかりと制度として理解をしながら検討して、
坂井市としても、今後、ふるさと納税を取り入れていく考え方をしていかなけ
ればならないと感じています。
また、坂井市は、ふるさと納税と同時期に、平成20年3月に議員発議でで
きた条例と聞いておる、寄附による市民参画条例、坂井市寄附市民参画制度が
あります。坂井市寄附市民参画制度のパンフレットを見ていると、寄附された
金額や、何に使ってもらえるかを自分で決めることができたり、また、過去の
実績や、現在の目標額など、寄附の状況などもわかるようになっています。
また、このホームページの同じページの中にありますふるさと納税のページ
に関しては、ふるさと納税の説明と、坂井市が全国に誇れるものと、なぜかふ
るさと納税のことではなく、ここで全国に誇れるものというものが紹介されて
います。ふるさと納税の説明としては若干力不足な印象にもとれるかなと感じ
ます。
-82-
そこで、1つ目の質問です。
市が取り組んでいる寄附市民参画制度はふるさと納税と考え方は似ています
が、この違いは何か。
ふるさと納税で納税してくれる人たち、一番メリットに感じていることは、
特 産 品 も で す が 、 自 己 負 担 額 の 2 ,0 0 0 円 を 除 い た 金 額 が 控 除 さ れ る 限 度 額
である。ふるさと納税枠が平成27年4月1日以降約2倍に拡充されたこと。
ふるさと納税を行う自治体の数が5団体以内であれば控除に必要な確定申告が
不要になる手続の簡素化、いわゆる、ふるさと納税ワンストップ特例制度が導
入されたことではないでしょうか。その制度により雑誌やテレビにおけるふる
さと納税の報道が増していき、さらには、どこどこの地区が何十億集めたとい
うようなマスコミの報道などにより、ふるさと納税が身近に感じるようになっ
てきました。しかし、納税、この場合は寄附ですね。寄附することによって市
民の人が市外へのふるさと納税をする人数が多くなればなるほど、市に入るべ
き税収が下がっているのではないでしょうか。つまり、坂井市が受けた寄附に
対して坂井市民がほかの自治体に行った寄附が大きければ大きいほど、入るべ
き税金が入らないことになります。こうなってくると本末転倒のような感じに
も思えます。ある意味、国のこの制度自体にも偽りも感じられずにはいられま
せんが、そうも言ってはいられない制度ではないのでしょうか。
そこで、2つ目の質問として、平成26年度に坂井市が受けた寄附、ふるさ
と納税と坂井市民がほかの自治体に行った寄附、ふるさと納税のそれぞれの件
数と額はどれだけあったのでしょうか。
次に、最後の質問ですが、これまで何人かの議員からも一般質問で取り上げ
られ、決算特別委員会でも取り上げられ、指摘事項にも挙がりました。それだ
け、ふるさと納税による坂井市の寄附行為よりも、また、坂井市をよりよくP
Rでき、市内の農・工・商・漁業にもメリットが受け入れられやすいふるさと
納税、そして、坂井市はふるさと納税をしないのかいという市民の声を代弁し
て、今後の坂井市としてのふるさと納税に対する市の取り組みの考え方は変わ
らないのでしょうか。
以上、3点の質問の市の見解をお聞かせ願い、私の一般質問とさせていただ
きます。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)本日は御苦労さまでございます。後藤議員のふるさと納
税についての御質問にお答えをいたします。
まず、寄附市民参画制度とふるさと納税の違いについてをお答えをさせてい
ただきます。
ふるさと納税は、西川知事が、地方間格差や過疎などによる税収の減少に悩
-83-
む自治体に対しての格差是正を推進するための新しい構想として、平成18年
10月に故郷寄附金控除の導入を提言したことが発端となり、平成20年の地
方税法等の一部を改正する法律により、個人住民税の寄附金税制が大幅に拡充
される形で導入をされました。
ふるさと納税は、生まれ故郷やかつて住んでいた自治体などを寄附という形
で応援しようと始めた心遣いの制度であると理解をいたしております。
一方、寄附市民参画制度は、ふるさと納税の趣旨に加え、市が取り組む具体
的な事業について市民が意志を表明し、その事業に対し寄附をすることにより、
誇りを持って市政運営に参画できる市民参加型社会の構築を目指す制度であり
ます。
現在は7つの事業に対し多くの方に参画いただいておりますが、新たに文化
財に関することを追加する条例改正の議案を提出させていただいており、今後
も多くの方に参画をしていただきたいというふうに考えているところでござい
ます。
次に、平成26年度に坂井市が受けた寄附と坂井市民が他の自治体に行った
寄附についてをお答えをさせていただきます。
平 成 2 6 年 度 に 坂 井 市 が 受 け た 寄 附 は 4 5 件 、 2 8 1 万 6 ,0 0 0 円 で ご ざ
います。市民が他の自治体に行った寄附金の額などを把握することは非常に困
難でありまして、参考ではありますが、坂井市民が寄附控除を受けることによ
り 市 民 税 か ら 減 収 と な っ た 額 は 1 0 7 万 2 ,0 0 0 円 で ご ざ い ま す 。
次に、ふるさと納税に対しての市の取り組みの考え方は変わらないのかにつ
いて、お答えをさせていただきます。
特産物などのお礼を掲げて納税を募るという1つの自治体間競争は、悪い面
もよい面もあるというふうに思っておりますが、これまで述べさせていただい
ていますとおり、本来の寄附は見返りを望んだ行為ではなく善意が前提である
行為でありまして、寄附市民参画制度においては、寄附により市政にさらなる
関心を持っていただくという考え方に変わりはございません。
しかしながら、寄附をしていただいた市外の方には、参画していただいた事
業に触れ、すみよさランキング上位の坂井市の魅力を体感していただくため、
坂井市に足を運んでいただきたいというふうに考えております。
そのために、例えば、オープン予定であります三国湊町のゲストハウスや竹
田農山村交流センターの宿泊券をお礼としてお渡しし、実際に来ていただくこ
とにより坂井市を体感することで、さらに身近に感じていただけるものでない
かというふうに考えております。
このような取り組みにより、再度寄附をしようという気持ちや、身近な方に
坂井市の魅力を伝えようとする気持ちになっていただけるきっかけになってい
-84-
ただければというふうに考えておりますので、御理解をいただきたいと思いま
す。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)御答弁ありがとうございます。坂井市の寄附市民参画制
度についての再質問をさせていただきます。
今、御答弁のあった寄附市民参画制度と、こちらはやっぱり市民と書いてあ
りますので、坂井市民はこの坂井市に対して寄附ができるというふうに思って
います。また、それは市外の人たちもこちらの方に寄附ができるという考えで
よろしいんでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)基本的には、市民の方が直接その寄附をする目的を
選んでいただきまして寄附をしていただく制度ですが、市外の方にあってもそ
の気持ちで寄附いただけるということであれば、十分ありがたく受け入れでき
る制度であると思っています。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)そうなりますと、今のふるさと納税との大きな違いは、
どちらかというと、この坂井市の中での寄附を募るというような形で捉えて、
ふるさと納税は市外の人たちに訴えかけるというような違いと考えればよろし
いでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)市民参画寄附については、先ほども申し上げました
が、直接、市民の方が思われるその寄附しようとする目的をお考えいただいて、
それに向けて直接寄附をいただくということが重点になっております。そうい
った意味での市民の直接の参画ということが特に大きなポイントになっており
ますので、議員のおっしゃるような意味も重要っていいますか、考えられるポ
イントだと思います。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)それでは、ふるさと納税のことの方でいろいろと今回見
てきたんですけど、総務省の方でふるさと納税のホームページを見てますと、
ふるさと納税には3つの大きな意義がありますということが書いてありました。
第1に、納税者が寄附先を選択する制度であり、その使われ方を考えるきっ
かけとなる制度。第2に、生まれ故郷はもちろん、お世話になった地域、これ
から応援したい地域へも力になれる制度であること。それは、人を育て自然を
守る、地方の環境を育む支援になります。そして、第3に、自治体が国民に取
り組みをアピールすることで、ふるさと納税を呼びかけ、自治体間の競争が進
むこと、それは選んでもらうにふさわしい地域のあり方を改めて考えるきっか
-85-
けへつながりますと書いてあるんですね。
ここで、自治体間の競争が進むことということは、今、現状は確かに自治体
間が高額な商品で競争しているようにも見えます。だからといって、例えば、
今、坂井市が高額な特産品を扱って競争しようということを僕は訴えているん
ではなくて、本来、市の魅力を訴える1つの制度でもあるのかなと思っていま
す。そういう形で、このふるさと納税というものが、この自治体と寄附してく
れる方と、そして、さらに、例えば、その特産品といいましても市の魅力を伝
えられる高額な特産品ではなく、魅力ある特産品であったり、特産品と言うと
言葉にやはり語弊があるのかなと思うんですけど、市の魅力を訴えられるもの
をつけて、それをPRできるようなふるさと納税のやり方をしていくという形
の取り組みだと、ほかの自治体との高額な商品との競争にはならないと思うん
ですけど、そういう考え方としては市として取り組んでいけるのではないのか
なと思うんですけど、どうでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)議員おっしゃるように、この制度、全国への坂井市
のPRの方法として効果的に活用していくっていうことは大変重要なことであ
ると認識しておりますが、先ほども議員の御質問の中にもありましたように、
いろんな雑誌で紹介されている、いろんな特産品の中に、同じように坂井市と
して出そうとしますと、少なくとも、その中に埋没していくような、その比較
の対象として本当に見てもらえるのかどうかといったことは片方で心配でもあ
りますし、その競争の中に入っていくということについていろいろ検討しない
といけない部分も多いかなと思っております。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)確かに、今、ふるさと納税、ふるさとチョイスというホ
ームページとかがあるんですけど、そこをのぞいてましても、本当に数がいっ
ぱ い あ り ま す 。 そ し て 、 今 、 1 ,7 0 0 ぐ ら い の 自 治 体 が そ う い う 形 で ふ る さ
と納税の取り組みをしていると聞いています。やはり、その中で坂井市はどう
いうふうに見せていくか。こうなってきますと、今度、ふるさと納税の特産品
というよりか、マーケティングの世界になってくるのかなと思います。
そういう意味で、やはり、特産品を出すというよりか、坂井市の農・工・商
・漁業の方たちにも、そういう方たちがうまく取り入れられるような、販路拡
大もできるような取り組みのふるさと納税の仕方であったりとか、また、坂井
市のストーリーをつくりながら、それを魅力的に出していくような形で、ふる
さと納税の魅力をうまく使って坂井市をPRするというやり方っていうのも考
えられると思うんです。そういう形での、どうしても、やっぱり、ホームペー
ジなんかを見てても、そういう高額商品の戦いになってますけど、別の視点か
-86-
ら見ると高額商品は問題だろうという部分も出てきてますので、じゃあ、逆に、
先ほど市長がおっしゃってたような、竹田の宿泊施設をうまく活用しながら、
そちらの方で坂井市をPRできるようなふるさと納税の方に、納税の方にも出
せるようにしていくことっていうことは可能なんでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今、後藤議員、ふるさと納税に対していろいろ御意見も
ありました。私も、2、3年前っていうか、昨年から、そういうような、いろ
んなマスコミで言われてますし。昨年ですか、このふるさと納税のあり方につ
いて全国放送もされました。その中で、坂井市のやり方っていうことで放送さ
れました。そういった中で、自分たちのその農産物の販売とか、それをもので
公開してふるさと納税をしていただくということでありましたが、本市は本市
のまた違った意味の、今の寄附条例の中でそれに目指していくということで、
考え方が全然違う考え方。そういった中で、他県からも多くのメールがありま
して、この坂井市っていうのは本来の寄附のあり方やっていう意見もありまし
たし、つい最近っていうんか、こういう、余りにも、ある大学の先生において
も、こういった、今文章を読むと長くなりますが、これは高額納税者にしか与
えられない、特典もえげつない、そこにはふるさとのかけらもなく、郷愁の念
を真面目に酌み取ろうとする自治体の姿が滑稽にさえ見えてくる。ふるさとへ
の強い思いを吹っ飛ばすようなむなしいお土産競争はもうやめてはいかがだろ
うかっていう意見も出ていますし。本当にもうお金だけの目的でしようかなっ
ていったら、もうそれでいいんかな。それも1つの考え方かなというふうに思
いますし。うちは、今、企画情報課の方で担当もしていますし。そういった中
で、私は、今、職員が考えてるその方向性に向かっていきたいなというふうに
思いますし。そういった中で、やはり、今ほど後藤議員言われたように、うち
にもたくさんの産業があるんですよね。例えば、今、竹田の宿泊とか、さっき
もちょっと冒頭で申し上げさせていただきましたように。よそのまねするのは、
どっちかというと性格的に余り好きじゃないというふうに思ってます。やっぱ
り、坂井市らしいそういうふるさと納税のあり方っていうことで、いろんな創
意工夫すれば、そういった、また違ったやり方によっては全国から注目を浴び
るようなふるさと納税のあり方っていうのも、一生懸命、内部で研究すること
も大事やと思いますし。いろんな人の意見も、こうしたらどうやっていう意見
もありながら、それが本当の坂井市のあり方、坂井市は坂井市のやり方でいい
んじゃないかなというふうに思います。ひどいところは100万円寄附して3
8万円のカメラをもらえるとか、そんなんいっぱいあるんですよ、実際。ちょ
っとえげつないっていうんか、それはみんな税金みたいなのものですから、そ
れがいいんかっていったら、それぞれ考え方は違いはあろうかなと思いますが、
-87-
これからも坂井市は本当に坂井市らしいふるさと納税のあり方っていうのをも
うちょっと一工夫して取り組んでいく必要があるというふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)市長の今の答弁の中で、市長がほかのまねをしたくない
というのはもう本当によくわかってます。また、市長における今の高額な寄附
の競争であったりとか、そういうものも一緒になってやろうっていう思いでは
ないんですね、僕は。確かに、100万円寄附して三十何万円の見返りがある
と、それは本当に言語道断かなと思いますし、そういうことをすることによっ
てそこの市の魅力は伝わっているのかといったら、僕は伝わってないと思いま
す。
今の話の中でも、また、今後、このふるさと納税を扱っていく中でも研究課
題とかいろいろ必要になってくるっていうことを市長も今答弁していただいて
くれたので、このふるさと納税、坂井市、言うと、坂井市におけるふるさと納
税っていうものがどういう魅力をつけてPRできるのかっていうものがやはり
研究課題になっていくのかなと思います。自分がそのふるさと納税に関して思
うことっていうのが、1万円寄附したから半分のお金を使って返礼品をするっ
ていうのではなくて、1万円寄附があって、僕は2割でも3割でもいいと思う
んです。その2割、3割っていうものの返礼品というか、お礼というか、そう
いうものを使うことによって、自治体が地元業者からそういうものを依頼する
っていうことになります。つまり、間接的に寄附してくれた方が坂井市のもの
を買ってくれるということになると思うんですね。そこで、ふるさと納税の枠
組みを使うことで、そういう部分の坂井市の魅力を伝えるハードルというもの
もちょっと下がってくるのかなと思いますし。また、そういう業者に関して言
うと、広告費や、また、販路拡大など、広告費も浮きますし、販路拡大ってい
う部分もできてくるのかなという思いもあります。そういう部分で小規模業者
なんかにはメリットが出てくるっていう思いにもちょっとなるんですね。そう
いう部分で、坂井市版の、高額ではない、それでいて魅力を訴えられるような
やり方っていうのができてくると、またこれは坂井市が全国にPRできるふる
さと納税のやり方じゃないのかなって思います。その点ではどうでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今までにも、ふるさと納税じゃなくしても、普通の寄附
って結構ある。さっき言った、この中に入っていませんが。そういった中で高
額な寄附もあるんですよ。それは気持ちですから。それは、だから、坂井市と
しても、気持ちとして、物をあげるんじゃなしに、坂井市でも、例えば、感謝
状につけて、何かを、1割とか2割というお話も。そうじゃなしに、金額、何
割じゃなしに、そういった相手の思いをそのまま返したいという気持ちは私は
-88-
あるんですよ。それはどうしてもしないと、ただもらうだけでは、ちょっとだ
めやと。気持ちはやっぱり気持ちでお返ししたいって気持ちはありますから。
多少、今、言ったように1割とか2割っていう、数字じゃなくして、そういう
気持ちはやっぱりしていかなあかんと、それが相手にも伝わることでもあるし、
もらってしまったら、そのままもらっていいかっていうたら、そうでもないと
いうふうに思いますし、そこらはと、その内容によって、やっぱり、いろんな、
返しって言ったらおかしいんですけど、それは、また、状況によって考えてい
かないかんかなと思ってはいるんです。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)例えば、今、坂井市の寄附市民参画、ホームページを見
てましたら、坂井市故郷ストラップという越前織でつくったやつを送っている
というものも聞いています。こういう部分で、越前織のこのストラップをつく
ることによって、また経済も回ったり、越前織をほかの人らにもPRできると
いうこともすごくいいなって感じました。また、そういう部分では、坂井市、
この越前織だけではなくて、ほかのものっていうものも検討するところもある
と思うんですね。そういうところのお考えはどうでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)先ほども言いましたように、越前織って、1本だけつく
るっていうのは経費がかかり過ぎて、ちょっとだめですけど、そういう大きな
団体やったら越前織もできるというふうに思います。ストラップとか、そんな
ものはね。今、後藤議員、ほかのもの、別にないって、いろんなものを、だか
ら、利用して、ちょっと範囲を広くして、そういうのはやっぱり考えていくべ
きかなというふうに私は思います。これはだめ、これはいいですよとかって、
そうじゃなしに。先ほど申し上げましたように、坂井市内においてもいろんな
産業なんかもありますし、例えば、丸岡でいうと、竹人形なんかも、自分とこ
の本当に大きな産業ですから、そういったものとか、いろんなものがあります
から、そこらも別にこれはだめとか考える必要はないんじゃないかなというふ
うに思っています。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)そういう部分で、今、越前織だけではない、いろんなも
のの産業っていう部分で入ってくる。例えばですけど、こう言ってしまうとあ
れなんですけど、食べ物とか、そういう部分の視野も選べば結構広がってくる
と思うんですけど、坂井市におけるいろんな食べ物もあると思いますし、それ
が高額じゃないとだめっていうことはないと思いますから、食べ物とか、そう
いうものでもまたひとつ魅力を感じられるかなっていうのもありますし、先ほ
ど市長が言うように、これはだめ、あれはいいよではなくて、フラットな状態
-89-
で、いろんなもの、坂井市の魅力、いろんな宝があると思うんですね。それを
掘り起こして魅力として出せるようなものであれば、今後、これからの研究課
題の1つになるんじゃないかなって思います。
やはり、ふるさと納税の制度っていうのは、調べていくと、なかなか奥が深
くて、ある意味、先ほどの自治体同士の競争じゃありませんけど、そういうも
のに乗っかってしまいそうになってしまうし。乗ってはだめなのかなとは思う
んですけど。ぎりぎりラインでPRする、また、坂井市を売っていく1つの制
度としても考えられるんじゃないんかなと思うので、そういう部分で、寄附っ
ていうんではなくて、坂井市を売るっていう部分でふるさと納税っていうもの
を今後考えていってはいいのではないのかなと思うんですけど、最後にもう一
言だけ、市長の、今後長い目で見て、いろんな研究課題があると思うんですけ
ど、そのふるさと納税に対する今後の考えをもう一度聞かせていただいて、終
わりにしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)今年に入ってから、カニがとれた時期がある。11月6
日解禁ですから。その後に、全然わかんないですけど、電話があって、ズワイ
ガニはふるさと納税でもらえんのかって言って、「うちは……。」って言った
らガチャンと切ってしまったらしいんですよ。越前がにっていったら坂井市っ
ていうのはみんな知ってると思いますから、それを食べたくてばっとしてる。
それも1つの考え方かなというふうに思ってはいるんですよ。私は余り嫌です
けどね。だから、それじゃなくして、やっぱり、先ほど申し上げましたように、
坂井市は坂井市らしい納税のあり方、気持ちのある納税のあり方って。いい格
好するんじゃないんですけど。企画情報課で今やっている、窓口は。昨年から
シティセールス室もつくりましたし、そこらとタイアップして、本当にちょっ
と変わった、先ほども何回も言いますけど、マスコミなんかにもちょっと注目
を浴びるようなものを何か考えれば、みんなで知恵を出し合いすれば、そうい
った光るものがあるんじゃないかなというふうに思っています。また、議員さ
んなんかにも、いろんな御意見とかあれば御意見いただければありがたいなと
いうふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)2番、後藤議員。
○
2番(後藤寿和)今回質問したことによって、今、市長が答弁あった中で、
シティセールスも絡めながらということで、僕は、また新しいいろんな案の、
坂井市らしい、それこそ、そのズワイガニではない、ふるさと納税っていうの
が出てくるんじゃないんかなと思います。やはり、シティセールスとしても、
今年、アマエビから始まっていろんなものを打ってきたと思います。そのアマ
エビなんかも使ってもいい1つのツールじゃないかなと思いますし。ラッキョ
-90-
ウなんかもありますし。丸岡は、今、カボチャっていうものを売り出そうとし
てまして、カボチャを使った例えばジェラートをつくって商品開発するとか、
いろんなものもあると思いますし、そういうものをいろんなものを考えながら、
魅力あるものにできればいいかなと思います。
今回質問したことによって市長の考えがちょこっと意思が動いたかなという
ような気もしながら、今後の坂井市におけるふるさと納税に期待をさせていた
だいて、今回の一般質問を終わらせていただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)次に、7番、上坂健司議員。
○
7番(上坂健司)7番、政和会の上坂健司です。暖房が大変心地よい時間
ではございますけども、通告に従いまして質問いたします。
今回は、危機管理体制と歴史・文化・芸術のまちづくりの2点についてです。
まず、危機管理体制についてであります。
現在、先月30日からパリで国連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議
(COP21)が開かれ、合意に期待が集まるのは、近年、スーパー台風や集
中豪雨、干ばつや熱波などの異常気象が世界で相次ぎ、温暖化の悪影響による
危険が高まっているからであります。
国内でも最高気温が35度以上の猛暑日の日数が毎年増加し、昨年8月広島
市を襲った3時間に216ミリという猛烈な土砂災害、先般、茨城県鬼怒川の
堤防決壊を招いた10時間以上の断続的な豪雨など、住民生活の安心・安全が
驚かされている事態が生じています。
本市におきましても、いつこのような災害に見舞われてもおかしくないと考
えられます。自治体の自立にとって、とりわけ重要な要素の1つに危機対応力
があります。そして、最近は、国や地方自治体や企業が、突発的に発生する危
険に対してどのように対処するかという意味で使われています。
危機管理には大きく2つの意味があり、第1は、緊急事態が突然発生したと
きに適切に対応できる体制の整備であり、第2は、緊急事態の予防対策、緊急
時の対応策及び緊急事態終了後の復旧対策の体系的整備であります。本市の防
災対策は地域防災計画により策定されており、災害予防、災害応急対策、災害
復旧・復興などから構成されており、また、武力攻撃事態などについては、国
民保護計画を作成しています。これらの十分な危機管理体制の観点から、質問
いたします。
1つ目として、危機発生時における迅速かつ的確な初動態勢を確立するとと
もに、適切な応急対策、及び、事後対策を実施するため任務とする行為の職員
である危機管理監の配置、及び、危機管理計画作成について所見をお伺いいた
します。
2つ目として、森林の適正管理による土砂崩れ、水害発生の防止、及び、浸
-91-
水が見られることによる河川や排水路の改修などの推進など、治山・治水対策
の推進状況についてお伺いいたします。
3つ目として、防災知識の普及啓発を行うための施設、防災に関する展示や
体験設備を備えた地域防災、学校防災教育のための防災センター施設の検討に
ついてお伺いいたします。
4つ目として、政府は、2020年度以降に全ての照明の供給をLEDにす
ることを目指し、省エネルギーの政令改正を実現させたい考えであります。低
炭素な地域社会の実現と電気料金や管理費用の削減が期待できるLED照明の
切りかえのさらなる促進など、市の道路照明灯、防犯灯、行政区を含むLED
照明化の普及率と、電気料削減効果、及び、今後の計画、補助金についてお伺
いいたします。
次に、歴史・文化・芸術のまちづくりについてであります。
先般の第10回坂井市民文化祭は、「未来へ・・・はばたく坂井の文化」を
スローガンに盛大に行われましたが、坂井会場では不具合が生じましたので、
さきの質問同様、今後、危機管理をお願いいたします。
坂井市総合計画後期基本計画の中で、歴史・文化・芸術の伝承と振興につい
ての現況と課題は、数多く存在する貴重な文化財について、豊かな自然環境の
中で、現在も生活に根づいた地域の宝として誇りと愛着をもたらす心のよりど
ころとなり得るもので、市民一人一人が認識することが大切としています。
今後も、市民が多様な文化・芸術に親しめる活動の場の提供や文化団体の育
成、連携を進めていくことを必要とし、市民が身近に歴史や文化、伝統に親し
み、理解を深め、後世に伝えていくためには、これらと触れ合う場や機会の提
供、人材の育成が必要とされています。
さらに、現在、丸岡城を国宝に復活できるという希望は、国宝化に向けた運
動を行政と市民全体が一体となって取り組むかという、また、どういうふうに
活用するかが大きな鍵となると思います。
現在、都市計画のまちづくりについては、中心市街地(コンパクトシティ)
形成ではなく、それぞれ旧四町単位の多角的形成とされておりますが、文化・
芸術については、市民全体が地域文化の意識の向上で坂井市の宝となるよう、
市民一体化の融和を図らなければなりません。
これらを含め、歴史・文化・芸術のまちづくりについて質問いたします。
1つ目として、歴史・文化・芸術の市民一体化を生かしたまちづくりについ
て、また、伝統芸能を継承するには、今後、どうしていくのかをお伺いいたし
ます。
2つ目として、みくに龍翔館のリニューアル化が検討されていますが、市全
体の核となる総合博物館機能の計画であるか、また、本庁舎の整備計画ととも
-92-
に文化複合施設の検討はどうか、お伺いいたします。
以上、一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)上坂議員の御質問にお答えをいたします。私の方からは
危機管理体制についての御質問にお答えをさせていただきまして、「歴史・文
化・芸術のまちづくり」についての御質問につきましては、教育長からお答え
をいたします。
まず、危機管理監の配置及び危機管理計画について、お答えをさせていただ
きます。
災害など全ての危機を一元的に統括、調整する役職として危機管理監を配置
する自治体もございますが、坂井市における危機管理体制は、安全対策課が中
心となりまして全庁的な調整等を行い、県安全環境部や、消防、警察などの関
係機関と連携・協力を図りながら、危機事案に応じた初動体制など迅速に対応
するための体制づくりに努めてきておりまして、専門となる危機管理監を配置
するということについては、現在、考えておりませんので、御理解をいただき
たいというふうに思います。
危機管理計画についてでございますが、この計画は、市民の生命、身体、及
び、財産を保護するため、平常時の事前対策、事態発生時の対応、事後対策等
について定め、市内における危機事態の発生を未然に防止し、被害を最小限に
食いとめることを目的とするものでございます。
坂井市においては、坂井市地域防災計画や坂井市国民保護計画などにおきま
して、災害予防や、応急対策、避難・救援対策などについて定めているところ
でございますが、さまざまな災害ごとの各種マニュアルにつきましては、現在、
順次策定作業を進めてきているところでございますので、それらを整備した後、
総合的な危機事案に的確に対処できる危機管理計画の作成について検討してい
きたいというふうに考えております。
次に、治山・治水対策の推進についての御質問でございますが、現在、坂井
市内においては、九頭竜川、磯部川、兵庫川、竹田川、北川の5つの河川にお
いて各河川管理者が改修事業を進めているところでございまして、九頭竜川に
ついては、国が三国地区において堤防の補強工事を行っているところでござい
ます。
また、県が管理する河川では、磯部川は、現在、最上流区間のJR北陸本線
との交差部を施工しておりまして、平成28年度完成予定とお聞きをいたして
おります。これ以外の3河川につきましては明確な完了時期を示すことは難し
いとのことでありますが、今後二、三十年で整備が完了するように事業を進め
ております。
-93-
また、事業の推進につきましては、各河川の推進協議会において、県、国及
び地元選出国会議員等に対し毎年要望を行っておりますし、本年度も10月8
日に国交省の近畿地方整備局に、また、11月19日には国土交通省並びに地
元選出の国会議員に対し要望を行ったところでございますし、現在、国土交通
省では、茨城県常総市での鬼怒川の堤防決壊を受け、増水した河川が堤防の高
さを超えた場合でも堤防が簡単に崩れることがないような補強工事を進める方
針を決めたところでございます。
これにあわせて、決壊すれば甚大な被害が発生するおそれのある河川沿いの
自治体などの水害対応について時系列で定める防災行動計画「タイムライン」
の整備を進めており、水位情報などをもとに河川管理者と自治体の首長との情
報を共有するためのホットラインの構築を強化をいたしております。
私も、先般、福井の河川国道事務所長とのホットラインを確認したところで
ございまして、今後、豪雨時の住民への的確な避難情報提供へ役立てたいとい
うふうに考えております。
次に、防災センター施設の検討についてでございますが、現在、坂井市では
災害が発生した際の避難所となる施設の耐震化や災害備蓄物資などの整備を優
先的に実施をしているところでございます。
また、地域を巻き込んだ防災訓練の実施、自主防災組織の組織率を高めるた
めの活動支援や、地区への防災出前講座の開催支援、防災リーダーの育成、さ
らには、防災に関する講演会などを通し、防災の基本である「自らの身の安全
は自ら守る」「自分たちの地域は自分たちで守る」という意識を持って行動し
てもらえるように取り組んでいるところでございます。
防災に関する展示や体験設備を備えた防災センター施設については、防災知
識の普及啓発のために有効な施設であるというふうに思われますが、まずは、
現在推進している避難施設等の整備やソフト面の強化を図ることを優先して取
り組むことにより防災意識の向上につなげていきたいというふうに考えており
ますので、御理解をいただきたいというふうに思います。
次に、市庁舎、市の道路照明灯、防犯灯のLED照明化の普及率と電気料の
縮減額及び今後のLED化取りかえ計画についてをお答えをさせていただきま
す。
本庁舎及び各総合支所庁舎においては、三国庁舎1階事務所にLED照明を
導入をいたしておりますし、また、LED化の普及率につきましては約9パー
セントとなっております。
LED照明を導入したことによる電気料の縮減額については、空調や電子機
器の電気料もあるため詳細な検証というものはできませんが、導入前後の年度
の電気料を比較すると縮減されており、導入については一定の効果があったも
-94-
のと考えております。
今後のLED照明への切りかえ計画については、今年度、丸岡総合支所庁舎
の老朽化した照明器具にLED照明を導入することとしております。
また、未導入の庁舎につきましては、設備等の改修時にあわせた導入を検討
してまいりたいというふうに考えております。
道路照明灯については、現在、建設課では522灯の道路照明灯及び868
灯の防犯灯を管理し、約3%についてLED化され、電気料削減については、
ナトリウム灯の場合と比較すると30%程度の削減が見込まれます。
道路照明灯のLED照明への切りかえについては、機器の性能向上と価格の
低下が予想されますので、修繕時にあわせてLED化の推進を図りたいと考え
ております。
集 落 が 管 理 し て い る 防 犯 灯 に つ い て は 、 現 在 、 約 1 万 1 ,5 0 0 灯 が 設 置 を
されております。そのうち既にLED照明に切りかえられているものは、約2
0 パ ー セ ン ト の 約 2 ,2 0 0 灯 で あ り ま す 。
これは、市の防犯灯設置補助金制度を活用した中で、各地区が器具の老朽化
や破損等に伴って取りかえを行うことで、年間約700灯が蛍光灯からLED
照明器具に切りかえられているものでございます。
また、議員言われますように、政府は、11月26日、2020年度をめど
に照明器具に関する省エネルギー性能の基準を強化する方針を決めたことを受
け、今後、ますますLED化は加速していくものと考えられます。
一方、現在のLED照明灯については、小型の機種は価格の低価格化が進み
ましたが、大型の機種についてはまだまだ高価であり、市が管理している照明
灯全ての器具の入れかえには多額の費用が必要となることから、計画的な交換
を順次行うことで対応していきたいというふうに考えておりますので、御理解
をいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、歴史・文化・芸術のまちづくりについ
ての御質問にお答えをいたします。
まず、歴史・文化・芸術の市民一体化を生かしたまちづくりについて、また、
伝統芸能を継承するには今後どうしていくのかについての御質問にお答えをい
たします。
坂井市では、これまで、ハートピア春江、みくに文化未来館などにおいて、
市民が多様な文化・芸術に親しめる活動の場の提供や文化に携わる人材の育成
など、文化芸術の推進を図ってまいりました。
ハートピア春江では九頭竜音楽祭が、みくに文化未来館では子どもミュージ
カルなど、若い世代を育成する事業が行われており、そのほか、市内各小中学
-95-
校の児童・生徒が一流の演劇や音楽に触れる事業も行っています。
文化財事業では、坂井市の文化財を紹介した冊子の作成や指定文化財への補
助など、地域の誇りである文化財の価値が高まるよう保存と活用を図っている
ところであります。
また、重要文化財である丸岡城の国宝化を推進していくことにより、市民の
誇りを醸成するとともに、市内に点在する文化財に対して、市民一人一人が市
の宝であるという認識を高めていきたいと考えています。
一方、坂井市民文化祭、郷土民族芸能祭、子ども文化祭や総合美術展は、坂
井市文化協会の協力や主催などをもとに行われております。文化活動や郷土芸
能などの日ごろの活動を発表する有意義な場となっています。
伝統芸能を継承していくためには、発表する機会をふやすことで市民の伝統
芸能に対する理解が広がり、伝統芸能に携わろうとする人材の育成につながっ
ていくものと考えています。
坂井市の文化事業に対して幅広い視野から意見をいただく坂井市文化未来会
議では、坂井市の文化的背景を尊重しながら市民が文化的環境で生きることの
喜びを向上させていくためには、文化・芸術、文化財の活用が重要であるとの
提言をいただいております。市民の文化芸術に対する情熱を大事にしながら、
歴史・文化・芸術を生かしたまちづくりを推進してまいりたいと考えておりま
す。
次に、みくに龍翔館のリニューアル化が検討されているが市民全体の核とな
る総合博物館機能の計画であるか、また、本庁舎の整備計画とともに文化複合
施設の検討はどうなっているかについて、お答えをいたします。
今年度で開館35年目のみくに龍翔館は坂井市全体を対象とした企画展や特
別展を合併以来開催してまいりましたが、常設展についてはほとんどが開館当
時のままとなっております。
リニューアルしたみくに龍翔館は、地域に残された資料を収集・保存・研究
して後世に伝える、また、さらに、市民の学びの拠点としていきたいと考えて
おります。坂井市全体の風土や歴史・文化を発信することのできる博物館とし
て、歴史や考古、文学、自然など、さまざまな分野の専門家・有識者9名によ
るみくに龍翔館リニューアル検討委員会を来年1月に発足させて、資料の展示
や活用方法などについて検討してまいります。
また、文化複合施設については、市民の御意見や関係機関と協議しながら、
今後の検討課題としていきたいと考えています。
以上です。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)危機管理、本会議の場で質問させていただきましたけど、
-96-
この本会議場の危機管理は何かと申し上げますと、地震が起きたとなりますと、
この真上にございますシャンデリアっていうんですか、これが落ちてくるんじ
ゃないかと、そういったことが危機管理なんだということで再質問させていた
だきますけども。先ほど、おっしゃられました危機管理の管理計画策定につき
ましては、いろんな各種マニュアルが進めば検討だというふうに理解しました
ので、そんなふうに進んでいただきたいんですけども、やはり、市民みずから
皆様の危機管理を守るという点からも、市民の方にふだんから気をつけていた
だきたい、その危機管理というものも、また、資料も一緒に出していただけれ
ばと思っています。
お伺いしますけども、この危機管理監というものでございますけども、平成
19年に安全安心都市宣言をされて、都市宣言としては一番初めにされました
ので、そこに対する坂本市政というのは、やはり、こういったことは一丁目一
番地の政策に位置するということだろうと思っております。
今、まさに、北朝鮮の木造船っていうんですか、そんなものがテロ水際防止
ということで、テロも坂井市は海を持つ自治体でございますので、非常にそう
いったことも懸念されるということであります。危機管理監の配置と、ここ、
配置と質問させていただきましたのは、あくまでも、これは採用じゃないとい
うことなんですね。と申しますのは、今、警察、行政のOBの方や自衛隊OB
の方を新たに採用して人件費をかけてやるというのではなくて、現職員体制の
中で、これは仮でございますけども、総務部長さんが兼職されるという中で、
この危機管理監というものを提案させていただき、再質問ですので、できれば、
この安全対策課を危機管理課と改称してはいかがと思いますが、御答弁、再度
お願いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)今、上坂議員の、最近、非常に予想もつかない災害が
各地で多発している中で、安心・安全の面からも危機管理が大変重要というこ
とでございます。それは当然と思いますけども。今、提案ありました総務部長
を危機管理監に兼務したらどうかということでございますけど、これについて
は、今現在も危機管理監的な役割は総務部長が担っておりますので、現在、大
きな災害はございませんけども、災害対応、また、訓練等もやって、今のとこ
ろ、そういう課題が見つからんで、そういうことでございますけども、今後、
いろんな問題出てきたらまた考えていきたいと思います。
また、この課の名称の変更、安全対策課を危機管理課にしたらどうかという
ような提案でございます。この課の名称については、地域性というか、いろい
ろあるわけですね。課の名称も重要でございますけども、この災害対応能力っ
ていうんですか、全庁的には、対応するなり、また、対応能力が非常に重要で
-97-
ございますので、この課の名称については、坂井市として今後どういうふうな
課がいいかということも、今後、また、検討していきたいと思いますので、御
理解いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)わかりました。これ以上深掘りはいたしませんけども。
やはり、この、よく、避難勧告の話、また、先般も川畑議員さんの方からタイ
ムラインというふうな話も出ております。本当に坂井市は平穏だということも
ございますけども、後ほどちょっと質問させていただきますけど、このJK課
のある自治体、福井県内の、そこは危機管理監を設けてるんですけども、これ、
さらに職員数が5名配置されているわけなんです。そして、今、何が言いたい
かと申し上げますと、この人口規模相当から考えても、職員の数、そして、今、
坂井市は警察行政は丸岡署と坂井西署という2つ持っている、福井市と同様な
危機管理が難しいと言ったら失礼なんですけども、範囲も広いし、そういった
ことでは、やはりこの職員の充実というものをお願いいたしまして、次の質問
に移らせていただきます。
災害を甘く見ないという観点から質問させていただきます。
犠 牲 者 が 1 ,0 0 0 人 以 上 、 死 者 っ て い う ん で す か 、 出 た 災 害 と い う の は 、
2 0 1 1 年 の 東 北 大 震 災 で 1 万 8 ,0 0 0 人 だ っ た と 。 そ の 前 は と 申 し ま す と 、
関 西 で は 地 震 が 起 き な い と い う 阪 神 大 震 災 、 こ こ が 6 ,4 0 0 人 で ご ざ い ま し
た。その前は何かと申し上げますと、これは昭和23年の福井大震災でござい
ま し て 、 死 者 が 3 ,7 6 9 名 と い う 悲 惨 な 形 で ご ざ い ま し た 。 も し 、 仮 に 、 今 、
福井大震災が再来したとすれば、これは地域防災計画にも挙がっているわけな
んですけども、坂井市の被害状況というのはどのようにお考えでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)坂井市の防災計画の上での被害想定、福井地震同様
の規模の場合の被害想定についての御質問でございます。
ま ず 、 人 的 被 害 に つ き ま し て は 、 2 2 年 の 国 勢 調 査 で 、 人 口 が 9 万 1 ,9 0
0人という前提での想定でございますが、そのうち、死者・負傷者合計で約6,
3 0 0 人 。 こ の う ち 、 死 者 想 定 が 7 0 0 人 、 負 傷 者 想 定 が 5 ,6 0 0 人 と な っ
ております。幅はありますが。それから、避難者及び罹災者合わせて約6万3,
000人といったような想定がされております。それから、被害予想について
は 、 木 造 の 建 物 被 害 の 中 半 壊 以 上 が 約 6 割 の 2 万 2 ,0 0 0 棟 、 火 災 被 害 が 約
8 % で 、 約 3 ,0 0 0 棟 と 予 想 し て ご ざ い ま す 。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)わかりました。時間帯によりますけど、やはり、死者が
-98-
5 ,0 0 0 人 、 6 ,0 0 0 人 と い う 予 想 を さ れ て い る わ け で ご ざ い ま す の で 、 そ
ういった危機管理、大事にしていただきたい。
昨年、もう1年ぐらいたつわけなんですけど、長野県の神城断層地震、11
月に起きたわけなんですけど、これはまさに死者がゼロだったんですね。いろ
んな報道を見ていますと、死者がゼロが奇跡だったという報道されてますけど、
これは、実はそうではなくて、死者をゼロに減災にしていくという方策が自治
体にも求められて、いろんな形で安対の方で御苦労されているわけなんですけ
ども、そういったことでは、やはり、この住民防災活動を日ごろの自治体のこ
の援助っていうんですか、そういったものが必要だろうということで、ますま
す、この危機管理に対する、その市民の方の、防災センターもそうです、やは
り、見てさわって体験するということで、やっぱりそういったものになってい
くんだろうと思いますし。お手元に資料が行ってるかと思うんですけど、平成
26年度のまちづくり、先ほど上出議員さんもありましたけど、この防災に関
するそのまち協の防災部会というものの使用金額を見てみますと、やはり、5,
700万円ぐらい、まち協23に、市から交付金が出てるわけなんですね。そ
の中で約710万円が防災等にまち協が使っていると。多くは、講習会とか、
防災研修視察とか、やっぱり、視察にバスで研修に行っとるわけなんですよ。
それを考えますと、そういったことも大事でありますし、全体の13%ぐらい
は、そこに住民の命と暮らしを守る、よく安倍総理も言っておられますけども、
そういったことが大事なんだということで、地産地消も含めまして、なお一層
の御努力をお願いしたいと思います。
次の質問に移らさせていただきます。
防災の地域のつながりということについて、教育長、大変、朝からお忙しい
かと思ったんですけど、提案させていただきます。
地域の防災リーダーに中学生を活用できないかという提案でございます。い
わゆる、先ほど地域防災計画の中でも安否確認という言葉は1つしか出てない
んですけども、やはり、この安否確認、そして、災害弱者というものを地域が
どうやって守るかというと、なかなか、今、地域自主防災組織も上がらないま
までの形でございますので、ここに中学生を活用できないかと。要するに、郷
土愛とか、防災教育、さらには、正しい防災知識を行動に移すという取り組み、
これ、教育長、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)防災関係においては大変大切なことでありますが、今、
中学校が大変忙しい中での、こういった学校側からこういうことでなくて、い
わゆる、今、坂井市がこの4月からスタートした公民館がコミュニティセンタ
ー化となって、まちづくりの拠点となって、今、議員さんが言われたように、
-99-
まちづくりの中にはいろんな部会があって、防災部会であったり、安全・安心
部会があると、そういう中で、なかなか地域に参加しない中学校、高校、青年
団を何かの形で巻き込んでいただくという意味で、いわゆる、その小学校を中
心にした、まちづくりがもう一歩外に広がって、それぞれの地区、集落のその
中学生を巻き込みながら、もう一つ大きな地域のまちづくりの中に、部会に巻
き込んでいただいて、そして、そこで、地域ごとで地域で子どもたちを引っ張
り込んでいってほしいな。昔やったら、子ども会がとても活発であって、1年
生から6年生、あるいは、中学校も含めて、毎日6時ぐらいになると、火の用
心、マッチ1本火事のもとって僕らもよく回ったものであります。坂井地区の
中では、池見とか、2、3、今も続いているみたいですが、そういうことも案
外復活できるんでないかな。
そういう意味でも、今、上坂議員さんが言われたように、中学校って非常に
しっかりして、小学校とは全然違って中学校はしっかりしてきますので、そう
いう部分もひっくるめて、巻き込んで、地域でお願いしたい。そして、その地
域も、その集落で、集落が、今度は、その1つ家庭の父ちゃん、母ちゃん、お
じじ、おばばが一緒になって子どもを外へ出して地域に引っ張り出していただ
くことが、これからのまちづくりの中では非常に大事な部分なんでないかなと。
そういうことも含めて、今度、こういう御意見がありましたよということをま
ち協にもお話はしますけれども、学校としても、もう1回、持ち帰って何かで
きないか、そんなことも含めて検討はさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)わかりました。私もそう思うわけなんですけど、実際、
東日本大震災では、片田先生の津波てんでんこということで、やはり、子ども
さんを教育することが、逆に、大人、経験の悲劇を繰り返さないということも
ございますので、まち協の方とまた、それはそれで活用というのを、ひとつ頭
の中に残していただければ幸いと思っております。危機管理につきましては、
も う 終 わ り に し た い と 思 う わ け な ん で す け ど も 、 地 震 7 .1 の マ グ ニ チ ュ ー ド
の 過 去 の 調 べ ま す と 、 や は り 、 7 .1 以 上 の 地 震 と い う の は 1 0 回 し か な い ん
ですね。1611年の慶長地震以来10個しかない。その中に福井大震災が含
まれている。まさに、10個の中の1つでございまして、やはり、本市として
も非常にここは重く受けとめていただいて、この危機管理というものを、災害
が、消防署もあって、いろんな、警察署もあって大変かと思うんですけど、職
員の充実も含めましてお願いしたいと思います。
次に、LEDの関係でございます。
先ほど、防犯灯、区の補助金等々のお話がございました。私の方に、20%
の普及率でまあまあという話でございますけども、区長さんの方から申請して
-100-
も許可されないとか、認可枠が狭いんでないかとか、各区が適正な配置につい
て不公平感があるんだというような声が寄せられています。今後のそのLED
化の促進というものを含めまして、この区の補助金制度、防犯灯の灯具とかの
緩和策について何かありましたら、御答弁願いたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)防犯灯の整備補助金について、特にLED化といっ
た点についての御質問でございます。
まず、市が設けております防犯灯の整備補助金については、第一次的な目的
としましては、集落内における防犯安全対策のための防犯灯の整備補助という
のが第一次的な目的でございます。管理しておられる集落の中では、特にLE
Dが長寿命、あるいは、安価になってきているっていったようなことから、維
持費を安くしたいといったような目的を特に持たれまして、数多く管理されて
いるような集落であれば、短期間に整備をしたいといったような御要望がある
ことも承知はしております。
ですが、市の現在のその整備補助金の考え方としましては、短期間でのLE
Dへの切りかえっていうのが、老朽化、あるいは、破損というものを優先して
採択していきたいということを思っておりまして、正常に動いている蛍光灯に
ついて、その維持費を安くしたいということから切りかえたいといったような
ことも含めて集落の方では御要望があるんですが、短期間でのそういった切り
かえについては、寿命が延びたといいましても、将来的にまた一次的に再整備
が集中するといったようなことも心配されますので、計画的に事業費を平準化
したいといったような目的を市として持っております。
そういった点で一定の灯数設定なんかをさせていただいておりますので、特
に不公平といったようなことにはつながってないのではないかということを思
っておりますが、補助対象の品目、あるいは、額、それから、灯数について、
引き続き検討していきたいと思いますが、現在、そういったことで考えており
ますので、御理解のほど、お願いできたらありがたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)わかりました。先ほど、安全安心都市宣言の話をしまし
たけど、ここも坂井市は環境都市さかいを宣言しているわけでございますので、
このLEDの照明の県内トップというのを目指していただきたいと思います。
それでは、お待たせしました。歴史・文化のまちづくりについて再質問させ
ていただきますけど。先ほどは丁寧に事象を挙げて細部にわたり御説明いただ
いて、ありがとうございました。基本的には、その教育振興計画の中の文化振
興計画みたいな、その部分をされたんだなというふうに思っております。
私はこのまちづくりに対しては5点ございまして、文化の継承と発展、それ
-101-
から、文化に親しむ環境づくり、そして、文化に対する地域づくり、そして、
文化の交流発信、最後に文化を支える仕組みづくりだと、そんなふうに理解し
ております。
坂井市は、よく、豊かさ、住みよさがよいと言われてますけども、市民の実
感としては、実感がないとそんなふうにも言われておるわけなんですね。住み
よい、豊かさというのは、やはり、この現在の暮らしに十分満足してるんだと
いうことでありまして、質問の項に対しては、それらを満足しているというこ
とは、市民の坂井市に対する誇りでもあるんだなと、そんなふうに考えており
ます。それらがこの市民憲章にもうたわれて、歴史の文化の息づく本市でもあ
りますし、四季折々の自然、そして、食文化があると、また、地域固有の文化
があるんだということです。
これはここで提案させていただきたいんですけども、近年は、人口減少や都
市化の進展で、運動会とか、これは文化かどうかわかりません、祭りなどの伝
統的な文化の継承が難しくなっているという地域もございます。この小さな地
域の事業も応援する、文化の創造と発展を目指す坂井市文化振興条例というこ
とで、その文化の目的や、基本理念、責務、役割などの施策、これをやったら
どうかなという点と、あわせまして、坂井市の文化の日というのを提唱したい
わけなんです。実際、今、一筆啓上のところでは23日を旧郵政省のふみの日
という形で毎月企画をされてますので、例えば、その文化の日の10月3日の
前の10月23日を坂井市文化の日なんてことを提案させていただきたいんで
すが、これに対して、教育長、所見をお願いしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今、初めて文化振興条例をどうだっていうお話をちょ
っと聞いたわけでありますが。坂井市が誕生してあっという間に10年がたち
ました。これからの10年がいわゆる本格的な10年であって、僕は、今、上
坂議員が言われるような文化振興条例も今後つくっていかなきゃならんのでな
いかなと。それは、龍翔館が建って35年、そして、来年ぐらいからリニュー
アル化していくという、そういうことも含めて、10年たった、今、文化の振
興について、もう1回、改めてみんなで考えていかなきゃならない時期に来て
いるんではないかなと、それをまず思います。
そして、この10年間、それぞれ4つの町の文化協会があって、いち早く合
併していただいて、そして、坂井市全体としての文化振興にあたっていただい
て、きょうまでの10年間非常に頑張ってくれていると思います。もちろん、
芸能祭をやるとか、文化祭をやるとか、そういうことでなくて、いわゆる、地
域のその郷土芸能であったり、あるいは、いろんな、お茶、お花であったり、
そんなものも全部しっかりと引っ張り出していただきながら継承もしていただ
-102-
き、その伝統の子どもたちへのそういう継承についても、しっかりと力をかし
ていただいています。
しかし、文化祭ということになると、初めは非常に課題があったわけであり
まして、例えば、4つの町がそれぞれあったんやけども、町のその指定と市に
なった指定が大分変わりましたので、その見直しをしたら、大変、もう市指定
にはならないと、登録にしかならないというようなこともあったりして、いろ
いろ課題はあったんです。しかし、きょうまで10年間過ごしてきて、新たな
一歩がまた始まっていくのではないかと思いますので、そういうことも含めて、
1回、みんなといろいろ相談しながら、さっきの龍翔館のリニューアル化の検
討委員会も含めて、いろいろ、振興条例についても、今後、課題として頑張っ
ていけたらいいなと思っています。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)わかりました。ありがとうございます。先ほどの質問の
要項で述べさせていただきましたけども、この丸岡城を国宝化に復活させると
いうのは、改めて行政と市と市民が一体となって、ちょっと重たい言葉ですけ
ども、覚悟を持ってできるかという点にあろうかと思います。この文化振興条
例につきましては、そういった住民運動あわせて国に国宝にするという大きな
チャンスでもあると思いますので、御検討いただければと思っております。
次に、複合施設、余りにもちょっとさらっとした御回答なので、白紙なのか
なと、御答弁は難しいのかなと、私もそう思いますし、そういったことが将来
的には必要だというような思いもあるかと思うんですけど、なかなか御答弁の
中では難しい表現になろうかと思いますけど。
先ほど、坂井市の文化未来会議というお話、教育振興基本計画では懇話会と
書いてありますので、それに変わったんだろうなという思いはするんですけど。
当然、目的とするものがあって、この会議のメンバーというのが、皆さんはこ
の視察に行かれたり、また、美術館や博物館を見られて、市と比べると失礼な
言い方ですけども、そういった方向性についてはいろいろ御意見があると思う
んですね。ここの中で、その坂井市の、複合とは申しませんけども、文化施設
について、御提言なり議論になったことの中身があれば、御答弁いただきたい
と思います。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)坂井市の文化未来会議、年7回ほど会議を開いてお
ります。今、上坂議員がおっしゃいましたように、先進地の視察、いろんな文
化施設とか、また、文化を発展的にやっている地域を見学に視察研修にも行っ
ております。
そういった中で、主に文化未来会議の方からの御意見といたしましては、子
-103-
どものころから文化に触れ合う機会を持つような取り組みをしたらどうだとい
うこととか、例えば、伝統芸能、また、そういう伝承芸能を継承していく上で
は、やはり、大人にも地域の方々に興味を持って伝えていく必要があるんじゃ
ないか。それから、また、若者の交流の場をつくることが必要じゃないかなと
か。あと、学校だけでなく、家庭でそういう地域の文化、歴史を伝えていくこ
とが必要じゃないかとか、そういった、いわゆるソフト的な取り組みの部分で
の御意見というものは多数ございますが、今、議員がおっしゃいましたハード
的な施設の部分については直接はまだ我々の方には届いておりません。ただ、
文化協会の美術部会等におきまして、そういった発表の場ができる、そういう
展示、そういうものができる場があったらいいなというようなお声は頂戴はし
ております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)7番、上坂議員。
○
7番(上坂健司)市民の文化に対する、文化協会も含めて、夢・希望とい
うのを語るには、そんなに難しくないんですけども、実際、施設も建てるとか
なりましたら、なかなか、これ、大きなお金もありますし、今、坂井市は観光
の方を目指しているということで、文化と観光のこの両面も考えていかなけれ
ばならないと、ちょっと難しい面がありますけど、既に歴史ある市を育成され
たところにはそれなりの建物があるわけでございまして、それを目指していた
だきたいとともに、この後、また、こういった施設の問題については先輩議員
さんがいろいろ御意見があると思いますので、私はこれで一般質問を終わりま
す。ありがとうございました。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩いたします。
3時5分より再開をいたします。
○
(午後2時58分
休憩)
(午後3時06分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
一般質問を続けます。
18番、川畑孝治議員。
○
18番(川畑孝治)18番、政友会の川畑孝治です。
今回、私は、コウノトリの舞う市を目指してはと、持続可能な農業のために、
福井空港を観光面などで活用すべきではについて質問いたします。
最初に、コウノトリの舞う市を目指してについて質問します。
コウノトリは自然再生の象徴とも言われ、コウノトリも住める豊かな自然環
境や文化環境は、私たち人間にとっても住みやすく、すばらしい生活環境では
ないでしょうか。
-104-
御存じのとおり、本年10月3日に越前市において2羽のコウノトリが放鳥
されました。また、千葉県野田市においても2012年から飼育・繁殖に取り
組み、今年の春に生まれた3羽のコウノトリが7月23日に放鳥されました。
これによって、国内において野外にいるコウノトリの数は、11月26日現在
80羽とのことです。
コウノトリは鶴によく似ていて非常に大きな鳥で、翼を広げると成鳥では約
2メートルにもなるそうです。このように大きな鳥が大空を羽ばたく姿は雄大
で、自然の豊かさを実感できるのではないでしょうか。
そこで、自然に恵まれた山や、広々とした平野、風光明媚な海岸線、山から
海までの水辺の空間である河川、この坂井市の自然環境をよりよいものにする
ための取り組みをお聞きします。
現在、三国地区の九頭竜川下流域には、カモ類を初めとして多くの野鳥が飛
来していますが、一方、多くのごみ類が流れ着いている地域となっています。
この九頭竜川下流域をより多くの鳥たちが集まるゾーンとして整備できないで
しょうか。
それにより、市民の皆さんを初め、上流地域の人たちにも河川環境やごみに
ついての関心を持ってもらい、自然保護や環境保全の意識を持ってもらえるの
ではないでしょうか。
コウノトリについては兵庫県の豊岡市が知られており、私も以前別の案件で
視察に行きましたが、視察が終わって少し時間があると伝えたら、ぜひ見てほ
しいとのことで、兵庫県立コウノトリの郷公園でコウノトリを見せていただき
ました。大きなおりの中でコウノトリが飛び回る姿や、放鳥されたコウノトリ
の巣をつくるための高い鉄塔が記憶にあります。
そこでお聞きした中で、コウノトリは非常に大食漢で、体重はわずか5キロ
ぐらいですが、餌は体重の1割、約500グラムもの餌を食べるそうで、豊岡
でも餌が不足するときは、冷凍のアジを解凍して餌として使っていました。新
聞にも、越前市で放鳥された後、大きな蛇を食べるコウノトリのエッちゃんの
姿が映っていました。
坂井市において豊かな自然の中でコウノトリが雄大に舞うような取り組みが
できないでしょうか。
次に、持続可能な農業のためについて質問をします。
近年、地球温暖化が原因とも言われている大雨による洪水や浸水被害、竜巻
によるハウスや農作業施設被害、また、果樹や園芸作物における病虫害や鳥獣
害による農業被害など、農業を取り巻くリスクが多くなり、時には致命的で農
業を続けられなくなるおそれがあります。
9月に起きた鬼怒川の堤防が切れ、非常に大きな洪水被害をもたらし、その
-105-
後のテレビ放映で見ましたが、農業施設や農業機械が洪水で使えなくなり、も
う農業が続けられないという農家さんがいました。
現在、農業に関するいろいろなリスク対応するために農業共済がありますが、
坂井市の農業を守るために活用すべきと思います。
特に、農業機械や施設に関して補助をしていますが、これら補助金で整備さ
れたものにおいては全て農業共済に加入されているとは思いますが、いかがで
しょうか。
次に、福井空港を観光面などで活用すべきではについて質問します。
御存じのように、市内には県内唯一の空港があります。空港拡張計画がなく
なった以降も、県は福井空港を今後も空港として使用するとのことです。
現在は、防災の拠点として消防や警察のヘリコプターが配備されており、軽
飛行機や大学生のグライダー飛行などに利用されていますが、一般の市民・県
民には、2年に一度のスカイフェスタが空港に足を運ぶ機会となっています。
2年に一度だけではなく、多くの市民、県民が集う施設になるようにすべきと
思いますが、いかがでしょうか。
皆さんは、セスナ機など軽飛行機に乗られたことはあるでしょうか。私は昨
年夏に乗る機会がありました。旅客機のように高いところを飛ぶのではなく、
地上約300メートルを飛ぶので、地上の様子がよくわかり、自分の家を上か
ら見ることもできました。
そして、収穫前の黄金色に色づきだした坂井平野を眼下に望み、そして、何
よりも海の上空から見た東尋坊はすばらしく、複雑に入り組んでいる岩肌に日
本海の波がぶつかる雄大な景色が印象的でした。
先日、福井空港に行き、いくつかある事務所で話を聞いてきましたが、残念
ながら、遊覧飛行は現在は行っていませんでした。事業者は採算が合うのであ
れば飛ばしたいのだがと言っていました。現在は、飛行機も名古屋空港に置い
てあるとのことでした。
また、航空燃料を扱う業者によると、今月、県外からカニを食べるために1
0機の軽飛行機がやってくるとのことでした。
県内唯一の空港施設、観光の拠点として活用はできないのでしょうか。
以上、理事者の前向きな答弁を期待いたしまして、私の一般質問といたしま
す。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)川畑議員の御質問にお答えいたします。
私の方からは、コウノトリの舞う市を目指してについて、御質問にお答えし
ます。
まず、自然環境に恵まれた坂井市をより進める取り組みについて、お答えい
-106-
たします。
坂井市は、緑豊かな山々や、河川、田園風景、海や海岸線など、恵まれた自
然環境があります。この豊かな環境を後世に引き継いでいくためには、市の多
様な自然環境の形態に合わせた適切な保護・保全の施策が必要でございます。
平成21年11月には「環境都市さかい」を宣言し、環境基本計画に基づき、
水辺環境保全活動や地域美化活動について、市民や地域・企業・環境ボランテ
ィア団体などへ参加を呼びかけ、協力をいただいて活動を行っております。
また、多様な生物が生息、生育している里地里山の保全活動としましては、
特に外来生物の駆除活動について、環境保全団体を初め、地域住民の協力を得
て取り組んでおります。
さらに、市民に対しましては環境講座の開催、児童に対しましては環境学習
を実施し、環境に対する知識や興味を持ち環境を守るという行動につながるよ
うに、意識の啓発、向上を図っているところでございます。
今後も、さまざまな環境に関する情報を市民、企業、行政が共有し、環境に
関する取り組みにつなげていくことが必要でありますので、連携を図ってまい
りたいと考えております。
次に、九頭竜川河口域を鳥たちが集まるゾーンとして整備できないかについ
て、お答えいたします。
坂井市環境基本計画では、「彩り豊かな自然を育む
ひと
まち
さかい」
の実現に向けて、坂井市を地域特性に応じて3つのゾーン分けをしております。
まず、三国地区の九頭竜川河口付近や海岸沿いを海洋交流ゾーン、坂井地区
及び春江地区の穀倉・田園地帯を田園環境保全ゾーン、さらに、丸岡地区の竹
田川渓谷付近を森林共生ゾーンとしています。
海洋交流ゾーンは、東尋坊や、雄島、越前松島などの自然海岸が広がってお
り、松林の防風林や、雄島の原生林、海岸性の植物などが分布していますが、
宅地開発などに伴う里山の消失や、松林の松枯れ、海岸の生き物の減少が見ら
れることや、ごみの投棄、海や河川における漂着ごみなどの問題なども発生し
ております。
また、九頭竜川河口付近では、議員さんおっしゃいましたが、マガンやコハ
クチョウ、オオヒシクイなどが飛来し冬の風物詩として親しまれておりますが、
野鳥が自然に集まるには豊かな自然と豊富な餌が必要であると考えます。
平成23年に、九頭竜川流域の豊かな自然環境の保全・再生・創出を推進す
るため、国、県、市からなります「流域環境保全に関する協議会」が設立され、
九頭竜川環境整備事業として、水際の再生や砂れき海岸の再生等に関する取り
組みが行われています。
坂井市としましては、今後も、この流域環境保全に関する協議会を通しまし
-107-
て、関係機関や地域住民と連携し、九頭竜川河口域の環境保全に取り組んでま
いりたいと考えております。
次に、坂井市の空をコウノトリが舞う取り組みができないかについて、お答
えします。
福井県では、コウノトリを自然再生のシンボルと位置づけ、先ほどもおっし
ゃいましたが、県内で生まれたコウノトリを野生に返す取り組みを平成23年
から開始し、平成27年10月3日に、先ほどもおっしゃいましたが、越前市
白山地区におきまして、本県で50年ぶりに誕生したコウノトリを放鳥しまし
た。
特に、地元越前市のコウノトリ放鳥までの取り組みについては、コウノトリ
との共生を実現することを目標に、農薬や化学肥料を抑える環境に配慮した農
業を進めるなど、ドジョウやフナなどの水辺の生き物が生息する豊かな自然環
境の再生の取り組みを、地域住民の協力により長い年月と地道な努力を重ねた
ことで実現できたことであります。
坂井市におきましても、坂井地区の田園地帯を中心に、稲刈りが終わった水
田に水を張る農法でございます冬水田んぼを、地域の農家が主体となって取り
組んでおりまして、冬季間も湿地状態が続く水田では、生物多様性が高まる中、
微生物や糸ミミズなどが育成することとなり、毎年、多くのコハクチョウなど
の渡り鳥が飛来するなど、自然環境の再生を実施しております。
田園生態系の食物連鎖の頂点に立つコウノトリが生息できる環境は、多様な
生物が生息する豊かな自然環境であり、また、人間にとっても安全で安心な環
境であります。
県では、平成27年10月、人とコウノトリ等の水辺の生き物が共生できる
持続可能な地域づくりの取り組みに、国、専門家、環境団体と市が連携し、河
川環境やその周辺地域の田んぼなど、九頭竜川流域が一体となって総合的な推
進を図ることを目的とした、福井県流域環境ネットワーク協議会を設立したと
ころでございます。
坂井市としましても、このような関係機関や地域住民と連携しながら自然環
境保全に取り組んでいきたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)私の方からは、持続可能な農業についての御質
問にお答えさせていただきます。
議員言われるように、農業共済制度につきましては、自然災害から影響を受
けやすい農業において、農家と国が掛金を負担し、それを財源として、災害が
発生した場合に被害の一定割合を共済金という形で補償するものでございます。
-108-
加入に関しましては、農業災害補償法によりまして、農作物共済の水稲では
30アール以上、麦では10アール以上で加入が義務づけられておりまして、
ほかは農家の任意加入でございますけれども、家畜・園芸施設共済では加入者
が飼育管理する全て、果樹畑作物共済では一定基準以上の栽培面積について加
入することとなっております。また、建物や農機具共済制度につきましても任
意での加入となっております。
坂井市におけます昨年度の加入実績は、水稲、麦、大豆、そば、乳用牛、肥
育牛ではほぼ100%となっており、梨で約60%、園芸施設でも約64%と
いうような状況となっております。
また、このほかにも、野菜類につきましては、この農業共済制度とは別の制
度といたしまして、野菜生産価格安定事業というのがありまして、農業者や国
などが負担する掛金から野菜価格が一定基準を下回った場合において補填金が
支払われると、そういうふうな制度もございます。
近年、大雨や竜巻、洪水などの自然災害が多発しやすくなっておりまして、
自然災害等から農業経営を守る農業共済制度につきましては、年々、重要性が
増してきていると。そのような中、水稲につきましては、引き続き、高い加入
率を維持するとともに、果樹、園芸施設等については、加入率の向上について
検討してまいりたいと考えております。
また、議員言われますように、補助事業等により取得整備いたしました農機
具等の機械類につきましても加入を強く推進していきたいというように考えて
おります。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)川畑議員の、福井空港を観光面などで活用すべきで
はの御質問のうち、まず1点目の、スカイフェスタだけでなく市民・県民が集
う場所へについて、お答えさせていただきます。
福井空港は県が管理いたします第3種陸上飛行場でありまして、特に、県の
地域防災計画におきまして、県の防災ヘリコプターの運航基地、災害時におけ
る近隣府県や自衛隊などの運用拠点、そして、患者などの県外への搬送のため
の広域医療搬送拠点として位置づけられ、防災、災害対策拠点としての機能強
化の検討が進められております。
これまでに、広く市民の方に航空・空港について理解していただくため、県
と連携したスカイフェスの開催、その他、体験搭乗の機会を設けております。
議員が言われる市民・県民が集う場所にしてはどうかといった点については、
福井空港が防災、災害対策拠点ということを生かし、災害による被害や防災に
関する知識を提供するための小中学生の防災・災害教育の場、さらには、災害
-109-
救援ボランティアなどの地域防災教育の場として活用することなどを、県と連
携しながら、今後、検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目の、福井空港を観光の拠点として活用できないかについてでご
ざいますが、現在の福井県としての空港活用の基本的な方針として示されてい
る防災、災害対策等の拠点としての活用強化といったことを勘案いたしますと、
恒常的な商業施設の入居やイベント開催の頻度を飛躍的に高くすることには、
さまざまな課題があるものと考えております。
今後、議員が言われる、観光拠点としての活用方策が福井県として示されて
いる、また今後示されていくかどうかといった点や、また、市としてどのよう
な提案ができるかといった点など、いろいろな機会を捉え協議をしてまいりた
いと存じますので、御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)今回の質問の前に、一昨日、越前市の白山地区に行っ
てまいりました。そこで、県の自然環境課の木村獣医師さんや、越前市の農林
振興課里地里山再生推進室の担当の方や、地区で活動している代表の方のお話
を聞くことができました。
白山地区では、コウノトリの餌となるような小動物が住めるように、魚道や
ビオトープづくり、冬季潅水、冬水田んぼですね、などの環境調和型に取り組
んでいました。
また、ふっくん、さっちゃんの入るゲージや、ゆうきくんの入っているゲー
ジ、また、餌となるドジョウの養殖にも取り組んでおり、新たな休耕田の活用
や産業化にも取り組んでいました。
坂井市において同じような取り組みを求めるものではありませんが、コウノ
トリの餌場になるような場所づくりの取り組みをできないのでしょうか。
野鳥に詳しい人に話を聞いたところ、かなり昔には何千羽ものコウノトリが
この福井に来ていたそうであります。
また、別の日に県庁の自然環境課で近年の飛来状況を調べたところ、平成2
2年8月19日に春江町西長田に飛来したとのことでありました。
また、10月3日に放鳥したコウノトリのうち雄の元気くんは、坂井市上空
を飛んで能登半島に向かったとのことでありました。
以上のことも踏まえましても、ぜひとも、コウノトリが来るような、そうい
ったすばらしい環境に恵まれた坂井市になるといいなと思いながら今回の質問
をさせていただいておりますが、先ほど部長が言いました、いろんな環境に対
する取り組みの中で、現在、まだ行われてないところで、例えば、環境パート
ナーシップ制度、市民の皆さんの中で、環境にいろいろ関心の持っている方、
-110-
また、いろいろ指導していただける方を市の方で登録をして、そして、例えば、
まちづくり協議会とか、いろいろなところでのその環境に関するイベントとか、
そういうようなところに派遣をするような、そういった人材の育成とか確保が
まだされてないと思いますが、その点についての取り組みはいかがお考えでし
ょうか。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)今、議員さんおっしゃいましたように、坂井市
につきましては、越前市ほど地域住民の取り組みにまでちょっと遠いところが
あるかなとは思っております。ただ、25年に環境基本計画の見直しをしたと
きにアンケートを行っておりまして、その中でお答えいただいた方の中には、
やはり、環境保全につきましては関心がある、重要だと思うっていう方が約8
割から9割いらっしゃいました。そういった中で、私どもの方が環境基本計画
を進める団体とともに、いろいろな環境保全、それから、今のごみの問題等に
取り組んでまいりました中で、いろいろと、今、おっしゃいましたまちづくり
協議会の中でも環境部会ができておりますし、そういった中で取り組んでいた
だいているところもございます。
今後は、まず、地域住民の方、先ほども申しましたが、市民の方が環境にち
ょっとでも関心を持っていただく、そして、関心を持っていただいて、それで
市民の方が何ができるか、そういったところを、私どもの方も、出前講座とか、
環境教育とか、そういった中で皆様と協議しながら進めていきたいと思います
し、先ほどおっしゃいましたコウノトリも春江に何度か飛来しているというこ
とでございますので、そういったことを、やはり、春江にもそういったいい場
所があるということも現実にあるわけですので、そういったことを市民にまた
呼びかけながら環境保全に取り組んでいきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)今回いろいろ調べていましたら、非常に驚いたことに、
現在、福井県の鳥は御存じのようにツグミでありますが、昭和39年5月から
昭和42年12月まではコウノトリが福井県の鳥だったそうであります。こう
いったところで、コウノトリが非常に象徴的な自然を環境を示すための象徴的
な鳥でありますが、そういった面でも、コウノトリを題材として環境に取り組
むのは1つの方策かなというのをつくづくと感じました。
そこで、教育長でありますが、豊岡のコウノトリの里公園とか、白山の方で
も、子どもたちがコウノトリを描いた絵をたくさん飾っておりました。我々が
見ても非常に大きな鳥でびっくりしますから、子どもたちの目線で見ると、も
っと大きくコウノトリが感じるんではないかと思うんですね。そういったこと
で、子どもたちのそういった自然環境に対する教育の面でも、コウノトリなど、
-111-
こういうようなことに取り組むのは非常によいことかと思いますが、教育長の
お立場として御意見を聞かせていただければありがたいかと思いますので、よ
ろしくお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今、コウノトリが非常に脚光を浴びておりますし、福
井新聞なんかでも、福井新聞社が全面的に応援をし、福井県も応援をしている
わけでありますが。坂井市がそれにまた1枚乗ってっていう部分が、今、問わ
れるわけでありますが。コウノトリを呼ぶ、そういう環境のそういうものが、
現在、パイプライン化によっていろいろあって用水路もなくなり、排水路は地
下へおしているという部分もあるとすると、そういった場の設定というのは、
今後まだまだ課題が多いかなという。コウノトリってすてきやなって、すごい
な、子どものそういう教育の中では非常にいいかなとは思っていますが、坂井
市としては、今、加戸とあわら市の間の鴨池にたくさんのマガモが飛来して、
あそこで、加戸小学校であったり、雄島小学校が、環境教育について、観察し
たり、その餌をやったり、実際見に行ったり、いろいろ、その環境教育につい
て幅を広げていっていただいていますし、阪本さんが中心になっていろいろ努
力はしていただいています。
それも含めてコウノトリとのかかわりをどうしていくかということについて
は、ぽっと今振られたものでどうお話ししていいかわかりませんが、何かの形
でそういうこともあったらいいかなと思いますが、今、坂井市がコウノトリを
っていうことになると、また川畑議員に怒られるかもわかりません、二番煎じ
になる部分もあったりするので、そんなことでなくて、大きなその環境教育と
いう面で、いろいろ、また、視野を広げていけたらいいかなと、そういうこと
であります。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)いろいろ越前市の例も出させていただきましたが、坂
井市の田んぼにおいて、そういった無農薬の農業とか、そういうようなものを
求めるものではありません。やはり、この農業の発展においては、農薬や化学
肥料がこの国の農業を支え、そして、豊かな米づくりにはそういうようなもの
が欠かせないというのも私も当然理解をしているつもりでありますので、この
すばらしい坂井平野のどこか一角だけそのようなことをすると周りに迷惑をか
けますので、そんなことは求めませんので、場所というのは、今ほど教育長が
言われた鴨池とか、九頭竜川の下流域とか、そういうようなところでそんな取
り組みができないかなと、そのように感じたものであります。あくまでもコウ
ノトリは象徴という形で、今は坂井市が手を挙げてコウノトリを呼ぶ取り組み
をしますよとか、そこまで取り組むべきとまでは思いませんが、一応、思いの
-112-
中でそういうようなことも視野に入れて、よいことは学ぶという思いで、今回、
取り扱わせていただきました。
また、この県の担当している木村獣医師というのが実は坂井市の女性であり
まして、そういうようなことで身近なことも感じましたし、非常に餌が足りな
いということで、坂井市のビオトープとか、いろんな形でもしかすると餌をつ
くってあげて越前市へ届けることができたらいいのかなって僕自身も内々に思
ったので、そのようなことも今後できたらいいのかなっていうふうに感じてお
ります。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)それについては、木村さんが、今、坂井市出身だとい
うことであれば、いろいろ、コウノトリについても出前授業をしていただくよ
うに話をしまして、また御案内させていただきます。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)では、コウノトリはそのあたりにしまして。今、産業
経済部長の答弁の中で1つ気になったのが、園芸の施設の方で64%ぐらいし
か共済に入ってないと、これが非常に気にかかったんですね。
昨年9月定例議会のときに常任委員会においてハウスなんかの現場を見せて
いただきましたが、新しいハウスは竜巻で傷んだところが、1年以内であった
ので、その設置者の補償の中で補償することができましたし、また、それより
も古いところは、その農業者が若いからビニールを張ってやることができたと。
じゃあ、若くなかったらどうなのかなって、非常に、そういうような部分、懸
念に感じましたし。せっかく、坂井市が補助金を出して、そして、被害に遭っ
たから農業をやめるって、そういうふうな補助金を出すというのは甘いもので
はないと思うんですね。ですから、補助金を出して整備したものに関しては、
僕は、やはり、100%共済に入っていただいて長く農業を続けていただくべ
きではないかと思いますが、その辺、部長の考えをお聞かせ願いたい。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)園芸施設共済ですけども、議員御指摘のとおり、
今年の春先の竜巻等で結構被害があったわけでありますけども、そのときにど
こまで対象になったかというと、ほとんど加入してなかったというようなこと
がありました。原因といたしましては、この園芸施設共済は、建物と同じく、
減価償却して、そのときの価値によって共済に入るものですから、非常に共済
金が少ないというようなことで、農業共済の方もこういう制度ではなかなか加
入しづらいということで、今年から段階的に残存率を落としていくという形で
急激に落とさないというようなことで制度の見直しに入っているというような
ことも聞いております。
-113-
このように、できるだけ農業者が持続的にできるような制度として農業共済
制度も改善されてきているというように聞いておりますので、先ほど言いまし
たように、特に補助事業等で入れた施設については、このような形で農業共済
に入れるように、また、農業共済組合の方へも、農業者が入りやすい、また、
魅力あるような制度になるよう要望していきたいと、そういうふうに考えてお
ります。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)今ほどの部長の答弁、非常にありがたく思います。坂
井市内で農業しようという人が、これからまだまだしばらくは続くであろう地
球温暖化のこの被害に遭わないように、続けて農業ができるような対策を今後
も期待をしておきます。
福井空港でありますが、たまたま私が空港に行ったときには、DMAT、医
療関係の方々が訓練をしておりました。そして、何をしているんだろうと話を
聞いたところ、やはり、そういったDMATの訓練、そして、あそこでは災害
時の薬品の備蓄もしているとおっしゃっていました。災害時で急激に必要にな
る医薬品、そういったものを備蓄もされていると聞きました。
そこで、あれほど非常に広大な敷地を使っている施設でありますし、時折、
市民の方から、いろんな思いで我々に言ってくるんでありますが、あんな空港、
広い場所を潰しつんて、工場を持ってきたらどうだとか、大学を持ってきたら
どうだとか、いまだに時折お聞きすることがあるわけでありますので、県にお
いては、改めて確認をしたところ、あそこはもう未来永劫空港として使うとい
う思いは県においては変わっていなかったわけであります。ですから、せっか
く、県内唯一の空港施設でもありますし、その空への憧れとか、そういったも
のは多く持ってる方が結構おられると思います。そして、先ほども御紹介した
ように、やはり、裕福な方々は個人の飛行機を持ってカニを食べに来ると。そ
うした人たちは、日本全国いろんなところを結構飛び回っているそうでありま
す。そういった部分で、特に、この冬の福井を、冬の坂井市を魅力的な情報発
信をして、そういったものでいろんな方に来ていただけたらいいのかなって、
そういうような形でも、福井空港を観光の拠点として活用できることができた
らいいのかなと思いますので、これは、観光の面から産業経済部長の方から御
意見をお聞かせ願いたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)空港の観光としての利用は、いろいろ可能性も
ありますし、これからの貴重な観光資源になり得るとは思います。でも、その
福井空港の施設の目的として、そういうような観光ということで、管制関係で
いろんな許認可が要ると思いますけども、そのような形で観光目的ということ
-114-
だけでできるんかどうかということにつきましても、いろんな研究をしなけれ
ばならないものが出てくると思います。そういうことを加味しながら、これか
らの新たな観光誘客を目指すための資源として利活用できるものについては最
大限に利活用していくという、そういう姿勢で今後ちょっと研究していきたい
というふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)18番、川畑議員。
○
18番(川畑孝治)ぜひとも前向きな取り組みをしていただきたいと思い
ますので、御期待を申し上げまして、私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、1番、小原慶之議員。
○
1番(小原慶之)議席番号1番、政友会の小原慶之です。私は、今回、ゆ
りの里の観光戦略と、みくに市民センターの文化ホールの利活用についての2
点質問させていただきます。
最初に、ゆりの里の観光戦略について質問いたします。
ゆりの里公園は、現在、農村漁村活性化プロジェクト支援事業により、直売
所の建設や公園の施設整備などの工事が行われております。用水路がパイプラ
イン化されたことで、農業に係る用水の歴史や水に対する恩恵を地域の方々を
初め、子どもたちや後世に伝えていくためにも、ゆりの里を整備していき、農
と水のテーマパークとして市内にある観光資源と連携することが、市の新たな
る観光スポットとして、施設周辺に県内外からの交流人口を増加させ、地域の
活性化を目指していきたいと市長がおっしゃられておられました。
さらに、プロジェクションマッピングや水を利用したライトアップなどを使
い、坂井市の夜の観光地として確立され、坂井市の滞在型観光になるというこ
とを私も期待しております。
現在、北陸新幹線の金沢駅開業の影響により、福井県も観光客の増加が見ら
れており、北陸新幹線の福井駅開業も数年後に迫っている中で、観光地坂井市
として整備し、PRしていかなければならないと考えております。
そこで、質問いたします。
ゆりの里のプロジェクションマッピングなどを利用し、三国と丸岡の真ん中
として結びつけ、ゆりの里公園の集客だけではなく、ほかの施設への相乗効果
が期待できるという市長の答弁がありましたが、ゆりの里をどのような年代を
ターゲットとして考えて整備していくのか、お伺いいたします。
次に、みくに市民センターの文化ホールの利活用について質問いたします。
2018年に開催される福井しあわせ元気国体に向けての体育施設整備につ
いては、以前お伺いし、順次整備が始まっており、本年度は丸岡体育館の改修
が始まっております。来年度は、国体時、バレー会場となっている三国町の三
国体育館やサッカー会場となっている三国運動公園の陸上競技場や多目的グラ
-115-
ウンドの国体に向けた施設改修が行われる予定のことと思いますが、文化施設
としても、三国総合支所の改修を含めた支所に併設される文化ホールの建設も
予定されております。
現在、既存の文化施設として、みくに文化未来館のホールと三国社会福祉セ
ンターのホールがありますが、三国町公共施設再編整備により、みくに文化未
来館は三国コミュニティセンターに、三国社会福祉センターは取り壊すことと
なります。
そのため、現在まで、みくに文化未来館のホール、三国社会福祉センターの
ホールを利用されている市民の方々にとっては、文化施設としての機能が備わ
っているホールを、みくに市民センターに併設される文化ホールに望んでいる
ことと思います。
今、話題となっている2020年の東京オリンピックの開会式などの会場と
なっている新国立劇場は、一部マスコミの報道では、オリンピック後の利用方
法は不透明で、ラグビーや、陸上、コンサートなどの利用はできず、方針が決
まっていないという状態です。本来、オリンピック終了後の有効利用もよく考
えて建設されるべきだと思います。
そこで、質問いたします。
みくに市民センターの文化ホールの活用における長期ビジョンについてお伺
いいたします。
以上、私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)小原議員の御質問にお答えをいたします。私の方からは
ゆりの里公園の観光戦略についてお答えをし、みくに市民センターの文化ホー
ルの利活用についての質問は教育長がお答えをいたします。
ゆりの里公園再整備事業については、これまでにも説明させていただいたよ
う に 、 1 ,1 3 0 億 円 と い う 巨 費 を 投 じ て 施 工 さ れ た 国 営 か ん が い 排 水 事 業 の
竣工を機に、農業用水の仕組みや、恩恵、歴史を再認識するとともに、農業振
興、地域活性化の新たな拠点施設として整備をするものでございます。
その内容としては、今ほど小原議員言われましたように、農産物の直売所、
及び、レストランの建設、用水に関する学習施設等を整備をするとともに、来
園者・交流人口の増加を図るためのライトアップなど、公園の魅力を高める整
備を行うものでございます。
このうち、農産物の直売所、レストランについては坂井市内で生産された地
元農産物などを中心に提供をするものでありまして、市内外、老若男女を問わ
ず、幅広い世代の方にお越しいただけるようにというふうに考えております。
農業用水の学習施設については、用水の歴史や機能、ふだん目に触れること
-116-
のないかんがい排水事業の内容を伝えるとともに、後世に引き継いでいくため
に、子どもたちを対象とした課外教育活動の1つとして利活用していきたいと
いうふうに考えております。
また、ライトアップ、親水施設については、公園の付加価値を高め来園者の
増加を図るものとして観光資源としても位置づけ、地域や年代にとらわれるこ
となく、多くの方に楽しんでいただきたいというふうに考えております。
このような観点から、農業の振興、観光振興をあわせ持った「農と水のテー
マパーク」として、他の施設との相乗効果を図っていきたいというふうに考え
ております。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、みくに市民センターの文化ホールにお
ける長期ビジョンなど利活用はどう考えているかについて、お答えをいたしま
す。
仮称でありますが、みくに市民センターは、三国支所としての役割とともに、
みくに文化未来館、及び、三国社会福祉センターの文化ホール機能や集会場機
能をあわせ持つ複合施設として整備することとしております。設計業者をプロ
ポーザル方式により選定し、現在、基本設計に取り組んでいるところでありま
す。
これまでに、特に新しい文化ホールにつきましては、現在のみくに文化未来
館における問題点をしっかりと把握しながら、関係団体の意見を取り入れ、整
理し、視察なども行いながら機能の検討を行っているところであります。設計
業者が決定した後は、具体的な平面配置や舞台機能などについて設計者との協
議を進めております。
センターに整備します文化ホールは、市民に広く芸術文化に親しむ機会と市
民みずからが活用できる場を提供し、次世代を担う子どもたちの夢を育むよう
な魅力あるホールとすること、また、舞台を見る側も演じる側も感動体験ので
きるホールであることを目標としています。
みくに文化未来館で行われてきた子どもミュージカルや、邦楽、合唱、クラ
ッシックなど、あらゆるジャンルの利用者の発表の場とします。また、社会福
祉センターで毎年開かれていた市民文化祭や、講演会、そして、活躍の目覚ま
しい三国中学校、三国高校の吹奏楽の発表といった事業はもとより、多くの市
民が文化芸術に親しむことができるよう、また、かつ、人材の育成につながる
ような市民に密着した活動を行うことができる、そんなホールを目指していき
ます。
なお、文化ホールを含めたセンターが、気軽に集う憩いの場、充実した文化
活動を行うことのできる場として末永く親しまれ、訪れる市民の皆さんが笑顔
-117-
で触れ合い、未来につながる笑顔あふれる市民センターとなるよう考えていき
たいと思いますので、御理解のほど、よろしくお願いをいたします。
以上です。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)それでは、再質問の方をさせていただきます。
ゆりの里公園のことについて再質問させてもらいますが、今、市長の方から
老若男女を問わず幅広くという答弁がありましたが、実は、今、いろいろ調べ
ていく中で、坂井市の観光地として一番有名である東尋坊の約6割近くが、2
0代から40代という若い世代が意外と来ているっていうデータがありまして、
そのデータをもとにして意外と坂井市に若い人が観光に訪れているっていうこ
とを踏まえると、このゆりの里に訪れる、そういう観光客もきっと若い人が多
くなるのではないかと思います。
そういった観点からいきますと、ゆりの里に整備されるレストランなども、
若い人向けのというか、若い人が親しみを持って食べてくれるようなレストラ
ンにするべきではないかなと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)坂井市内には、若い人が訪れるっていうのが一番多いの
が、やっぱりエンゼルランドなんですよ。あそこで、子どもさんを中心、子ど
もさんのものですから。非常に若いと思いますし、今言ったように60万人っ
て来ますから、だから、それとつなげて今の春江のそれなんかもちょっとでき
たらいいかなというふうに思ってます。ただ来るだけじゃなしに、来るからに
は、やっぱり、そういう経済効果っていうのは必要であろうというふうに思う。
だから、今、農産物とか、若い人は農産物を買わないかもわからない。ただ、
農産物って、今、畑にある大根とかそんなもんだけじゃないですから、そうい
う坂井市のいろんなものを、いろんなものっていうんか、限度もありますけど、
それを売ったり、そういう、食事っていうんか、レストランなんかもそういう
人に来てもらったらいいかなというふうに、そういう経済効果っていうのも生
かして観光の1つともなれたらいいなと思いますし。先ほども申し上げました
よ う に 、 何 回 も 言 っ て ま す よ う に 、 ま ず は 、 こ ん な 大 き な 多 額 な 費 用 1 ,1 3
0億円もかけたっていうのを、それもずっと2年も3年も過ぎてしまうと、そ
れがもう消えてしまうんですよ。それはずっと後世に、ちゃんと、坂井市の田
んぼとか、農産物っていうのは、このきれいな水が通ってますよっていうこと
で農産物のPRというのをしたいっていうのも私の考えですので、理解をして
いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)市長が、今まで、3月の定例議会から、こういうゆりの
-118-
里 の 質 問 に 対 し て 、 そ の 多 額 の 1 ,1 3 0 億 円 を か け て や っ て き て 、 坂 井 市 に
はきれいな水が通っているということを自分も理解した上で質問をさせてもら
っています。やっぱり、自分も、それを利用していきたいなというか、自分、
この春江のゆりの里のパイプライン事業、もっと言うと、議員になってパイプ
ラインのことも知りましたし。恥ずかしながら。そういった中で、若い世代、
これから、市長が言うように、後世に伝えていくためには、このゆりの里が本
当にたくさんの人が訪れる施設になってほしいなと思いますし、子どもの環境
として、今、なかなか公園に行く機会も少なくなってきていると思うので、そ
ういった意味で、公園としてもきれいに整備して、親子連れで行ったり、若い
自分らの世代がデートスポットとして使ったりとか、その中で、そのパイプラ
インのこと、ちょっと目に触れて、そういえばこういうことがあったというこ
とがわかればいいなと思うので、そういった意味でも、ちょっと難しいかもし
れませんが、若者視点でパイプラインのことを伝えていけたらいいなと思いま
すが、その点はいかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)いつも言ってますように、まず、後世に伝えていくため
には、やっぱり、子どもさんのそういう学習の場というふうに思います。そし
て、若者、最近、特に、今、クリスマス時期ですから、テレビとか、いろんな、
そういうプロジェクションマッピングとかって、そういうLEDとかって宣伝
してますよね。それなんかも、それは、多分、1月いっぱいぐらいの時間やと。
その時期ですよ。これは、私が考えてるっていうんか、私は年間通してしてい
きたい。年間同じものをやっていても飽きてしまうっていうのは、もう間違い
ないですから。だから、それは、できるだけ、そういう回転、最低でも四季っ
ていうんか、4回では遅いなと思って、何かずっと変えていきながら、そうい
うのにすれば、今のそれも通じて、先ほども出ていますように、シティセール
スを通じて、いろんなところでそういう発信もしていきたいというふうに思い
ますし。特に、昼間っていうのは、若者が集まるところはお年寄りも集まるだ
と思います。だから、そういった意味でも、自然と、そういう若者中心じゃな
いですけど、特に子どもさんなんかがいれば、お年寄りの方もついてくる。今、
少子化ですから。それとも兼ねて、また、いろんな考え方があったら、意見を
言っていただければありがたいかなというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)市長の答弁、ありがとうございます。自分も、今、その
ライトアップしている施設とかをいろいろ調べてますと、本当に一番理想的な
滞在型観光で、レジャーというか、これすごいなと思ったのは、三重県の長島
のナガシマスパーランドに例えば午前中行ったりして、夜はなばなの里でライ
-119-
トアップを見て、長島温泉に泊まって、次の日、アウトレットに行くっていう、
もうそこの一帯で一連の流れができているというか、そういうことが、この坂
井市だけではなくて、例えば、福井県全体を通して考えていって、恐竜博物館
から、朝、午前中とか行って、夜、ゆりの里を見て、三国の今あるゲストハウ
スであったり、旅館に泊まっていただいて、次の日、東尋坊を訪れて帰ってい
ただくとか、市だけではなくて、県全体を通して、そういう観光戦略なども、
ゆりの里を利用してできていけたらいいかなと思います。それにあたりまして、
坂井市になって10年間ずっと要望していますが、福井港丸岡インターのイン
フラ整備といいますか、そういう要望も、ゆりの里があって、ゆりの里にたく
さん来ているから、ここの道路を整備していかないといけないっていうふうに
県にも要望できたらいいのかなと思っておりますが、その点、いかがでしょう
か。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)先ほど、えちぜん鉄道の話があったんですよね、観光で。
今、えちぜん鉄道から西、そこが一番近いと思いますよ。歩いても十五、六分
ぐらいか。そういう交通便を利用して、車でない人は、そこで、そういう、今
の、そこでおりて、そのつなぎもありますし、もちろん。私、県と話ししてる
っていうんか、やはり、今、春江っていったら、もう福井に近いんですよ。福
井の市内を歩いても、余り、そういう食事とか、そういう。だから、福井に泊
まってる人なんかでも、そこに来てもらって、食事なら食事するとか、いろん
なことを考えて。だから、そういう周辺じゃなしに、福井市内で泊まられる人
もそこで食事もしてもらうとか、そういうことも考えながらやっていきたいと。
もちろん、今言われるように、道路の整備っていうのは必要だと思います。だ
けど、あれはまだまだずっと後ですから、余り期待しない方がいいと思います。
今のところは。早くしてほしいんですけど。交通網も利用して、鉄道とつなげ
て、そういうものをいろんなところに発信していきたいなというふうに思って
います。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)しっかりと要望していっていただきたいと思いますが。
市長にも頑張っていただきたいと思います。
続きまして、文化ホールについての再質問をさせていただきます。
今ほど、教育長の答弁の中で、市民に広くとか、市民文化祭とか、この前で
すと、三国中学校の吹奏楽が全国コンクールで銅賞を取ったりして、三国町の
中で、文化とか、そういう伝統芸能みたいなのを多数やられている方がいらっ
しゃいます。その中で、そうやって市民の方々に利用していただくっていうの
もいいといいますか、ありなんですが、例えば、この前、ちょっとテレビを見
-120-
ていて、コマーシャルの中で武生国際音楽祭がありまして、その1ケ月後にも、
また違う音楽イベントがあったりとか、1ケ月置きにやられているっていうの
をたまたまコマーシャルで見て、例えば、この文化ホールを建てたときに、有
名な方を呼んで、イベントではないですけど、そういう文化的なことも予算を
つけてやっていくのかどうかっていうのは考えの中であるのか、お聞かせくだ
さい。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)今、全体的な坂井市全体の文化振興という意味で、ハ
ートピア春江と、それから、未来館と、それから、古城ホールとか、いろんな
ところを一体としてどうやっていくかということであって。今、新しく三国の
市民文化ホールができたから、それを云々ではなく、それはあくまでも坂井市
全体の中の1つとしてということでやっていきたいなっていうのは、例えば、
ハートピア春江であれば800、そして、今、未来館であれば350、そして、
椅子席もちょっとすると400まで入れる、350という固定席でありますわ
ね。そして、今度は250の古城ホールとか、あるいは、そのハートピアの小
ホールとか、そういう、いろいろ機能も含めていろいろ頑張っていきたいなと
思っています。
そして、今、言われるように、新しくできましたら、もちろん、そのための
竣工の記念コンサートであったり、あるいは、いろんな有名な方を呼んできて
という、そんなんは当然考えていきたいと思いますが、これも、みんなの意見
を聞きながらやっていきたいなと。いわゆる、350の席だとすると、余り高
い人を呼べないですね。というのは、例えば、ああいったホールでは、もう3,
0 0 0 円 が 精 い っ ぱ い で す わ 。 4 ,0 0 0 円 取 っ た と し て も 1 2 0 万 円 か ら 1
30万円しか収益が入らないと、それだけのものしか呼べないという部分もあ
ったりするので、その部分でいろいろまだまだ検討する部分あるんですよ。だ
から、そういう部分は800ほど入るハートピア春江の方でというような形に
なっていくんでないんかなと思っていますが。でも、せっかく新しいすばらし
いものをつくるんだから、特色のあるいいものにしていきたいなと思っていま
すよ。そして、多くの人たちからいろんな要望が出ています。でも、それを全
部していくと大変なお金になってしまう部分もある。設計予定価格というのも
ありますので、その部分での調整が、今後、非常に難しいということでありま
す。
○
議長(橋本充雄)1番、小原議員。
○
1番(小原慶之)ありがとうございます。その予算的なこともありますの
で、本当に特色ある活動を市の方で考えていっていただきたいと思います。
なぜこの質問をするようになったかといいますと、自分、シルバーウィーク
-121-
にたまたま金沢に兼六園とかをちょっと見に行ったときに、ジャズストリート
ライブみたいなのをその金沢のある5ケ所ぐらいのところでやっていて、それ
を見ていたら、何気なく見てたんですけど、本当に子どもから大人までという
か、おじいちゃんとお孫さんが手をつないで一緒にジャズを聞いていたりとか、
若いカップルが芝生とかベンチとかに座ってその音楽を聞いていたりとかって
いう光景を目にして、やっぱり、この市民センターの文化ホール、仮称ですけ
ど、文化ホールをつくるにあたって、やっぱり大事な建物になっていくのかな
と思います。その子どもから大人までをつなぐっていう意味で大事な施設にな
っていくと思います。なので、先ほど教育長も言われましたが、本当に市民に
広く使われる、いつでも何かやっているというような状態でもいいと思います
し、みんなが1ケ月に1回ちょっと市民ホールに行こうかというような施設に
していってほしいと思うので、これを要望して終わりたいと思います。
○
議長(橋本充雄)次に、3番、川端精治議員。
○
3番(川端精治)皆様、こんにちは。議席番号3番、志政会の川端精治で
ございます。今のお返事で、皆様かなりお疲れのようであるかもしれません。
時間の許す限り質問させていただきたいというふうに思います。本日、私が最
後の質問者でございます。ひとつよろしくお願い申し上げます。
それでは、さきの通告書に従い、一般質問をいたします。
私からは、特別支援学級の教育施策についてと、坂井市第4期障害福祉計画
についての2点をお伺いいたします。
まず、特別支援学級の教育施策についてお伺いいたします。
現在、坂井市において、特別支援学級が、小学生で18校28学級、中学校
で5校9学級が設置されており、小学生が92名、中学生が35名学んでいま
す。
坂井市教育振興基本計画が策定された平成23年の時点では、小学校で14
校の20学級が設置され、72名の児童が学んでおり、中学校では5校7学級
が設置されて、20名の生徒が学んでおりました。また、通常学級にも特別支
援を要する児童・生徒も在籍している場合もあり、特別支援教育を必要とする
児童・生徒は明らかに増加傾向であると言えます。
このような現状を踏まえ、これからの特別支援教育施策について、2点、お
伺いいたします。
1点目、特別支援学級の児童・生徒が年々増加している現状から鑑みますと、
保護者からの相談件数の増加や相談内容が多岐にわたっていると思われます。
このことから、坂井市の就学指導委員会が行っている就学前の教育相談の強化
や、就学指導体制のさらなる充実が必要であると考えます。教育委員会の所見
をお伺いいたします。
-122-
2点目、近年、タブレットなどICT機器を活用した学習が全国的に広がっ
ております。坂井市でも、大石幼稚園、大石小学校や春江中学校でタブレット
の効果的な学習の取り組みがなされており、10月30日には福井県視聴覚研
究大会が行われました。また、発達障がいなどによって学習に困難を抱える子
どもたちの可能性を高める手段としても、ICTを効果的に活用した実践に大
きな期待が寄せられているのも事実であります。また、個人的にアップル社の
障がい者割引制度を利用してアイパッドを購入している保護者もあると聞き及
んでおります。
このようなICT機器を特別支援の教育に積極的に活用することで、児童・
生徒の自立支援の促進、学習意欲の向上や注意集中の高揚など、個人の得意な
分野をより伸ばすことが想定できると思われます。
このような観点から、特別支援学級への積極的なICT機器の導入が必要と
考えます。教育委員会の所見をお伺いいたします。
次に、坂井市第4期障害福祉計画についてお伺いいたします。
今年3月に坂井市第4期障害福祉計画が策定されました。現在、坂井市の人
口が減少していく中、障がい者はここ5年間で約600人ほど増加している状
況であります。これと同時に、先ほどもお話ししましたが、坂井市内の小中学
校の特別支援学校においても同じように増加しております。
このような状況の中で、平成28年4月に障害者差別解消法と改正障害者雇
用促進法が施行されます。このように障がい者を取り巻く環境が変わってきて
いる現状を踏まえ、これからどのように福祉施策を展開していくのか、坂井市
の所見をお伺いいたします。
1点目、障がい者及び障がい児の相談は多岐にわたってきており、相談業務
の支援が重要視されています。このような観点から、現在、坂井市が行ってい
る相談支援体制のさらなる充実及び拡充が必要と考えます。坂井市の所見をお
伺いいたします。
2点目、現在、坂井市は、障がい者就労促進の一環として、障がい者の就労
を応援するセミナーを実施しています。平成28年4月に改正障害者雇用促進
法の施行されるのを受けて、今後、具体的にどのような施策を講じるのでしょ
うか、坂井市の所見をお伺いいたします。
3点目、高校生が卒業すると、大学、専門学校への進学や就職することにな
ります。ですが、特別支援学校の生徒たちは、卒業すると同時に働けるかどう
か問われている現状があるのも事実であります。現在、坂井市にも、就労移行
支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型など、障がい者の就労を支援する
サービスを展開しております。就労支援の一環として今行っている就労支援サ
ービス以外に、障がい者の専門学校を開設し、人材育成をするべきと考えます。
-123-
坂井市の所見をお伺いいたします。
以上、特別支援学級の教育施策と坂井市第4期障害福祉計画についての2点
を私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)川端精治議員の御質問にお答えをいたします。私の方
からは特別支援学級の教育施策についての御質問にお答えし、坂井市第4期障
害福祉計画についての御質問には福祉保健部長がお答えいたします。
初めに、特別支援学級の児童・生徒が年々増加する傾向を踏まえ、坂井市の
就学指導委員会が行っている就学前の教育相談・就学指導体制のさらなる充実
及び強化が必要であると考えているがどうかということについての御質問にお
答えをいたします。
近年、全国的に特別支援学級に在籍する児童・生徒が増加する傾向の中で、
坂井市においても同様に、先ほど議員が言われたように、大変増加の傾向が見
受けられます。
このような状況の中、坂井市においては、気がかりな児童・生徒の年齢及び
能力に応じて、それぞれの特性を踏まえて一貫した教育支援を行うために、坂
井市教育支援委員会を設置しております。
委員会は、医師1名、県特別支援学校教諭4名、関係教育機関12名、関係
行政機関3名の20名で構成しております。年間を通じて7回程度開催し、学
校現場との連携を図りながら、気がかりな児童・生徒等の実態の早期把握、該
当児童・生徒の総合的な検査・調査及び就学支援等に力を入れているところで
あります。
また、多様化・複雑化する現状を的確に把握しながら状況に応じた適切な指
導・支援を充実させるために、学校現場においても、特別支援教育担当者を中
心に、教職員が積極的に研修に力を入れているところであります。
これからも、教育支援委員会を中心に、そのネットワークの中で個別支援が
必要と思われる児童・生徒の状況や支援の方向性などについて共通理解を図っ
ていきたいと考えています。また、対象児童・生徒の保護者への適切な教育相
談・就学指導を展開してまいりたいと考えております。
次に、特別支援教育にICTを活用することで、児童・生徒の自立支援の促
進、学習意欲の向上・注意集中の高揚など個人の得意な分野をより伸ばすこと
ができるというそういった想定から、特別支援学級への積極的なICT機器の
導入が必要であるという御質問にお答えをいたします。
タブレットなどのICT機器は、特別な支援を必要とする児童・生徒に対し
て、その障がいの状態や発達段階等に応じて活用することにより、学習上また
は生活上の困難を改善させ指導の効果を高めることができる有効な機器である
-124-
と認識しておりますし、実際、坂井市もどんどん取り入れております。
ICT機器を特別支援教育に活用するにあたっては、個々の児童・生徒が学
習を進める上で、どこに困難があり、どういった支援を行えばその困難を軽減
できるかという視点を検討することが大切であります。
坂井市の特別支援学級におけるICTの活用状況については、教諭が読み書
きの苦手な児童にタブレット機器で読み聞かせを行い、学習の効果を高めてい
ます。
これらの状況を踏まえ、今後、児童・生徒が学習することの喜びを感じなが
ら楽しんで学習に取り組み、自分の持てる力を発揮することにより、繰り返し
学習ができるよう努めてまいりたいと考えております。頑張っていきたいと思
います。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)それでは、川端議員の坂井市第4期障害福祉計
画についての御質問にお答えをいたします。
まず、障がい者の相談支援体制の拡充について、お答えをいたします。
障害者総合支援法に基づく相談支援は、現在、坂井市、あわら市を圏域とし
て、2つの社会福祉法人に対して委託を行い実施をいたしております。相談員
としては、社会福祉士や精神保健福祉士などの資格を持った職員が、個別相談
や障がい者福祉サービスの調整などを行っています。
また、川端議員言われるように、相談内容も多岐にわたり、平成26年度の
相 談 実 績 は 3 4 0 人 の 方 か ら 延 べ 7 ,0 6 7 件 と な り 、 年 々 増 加 を い た し て お
ります。
さて、障がい者の相談支援体制につきましては、先に述べましたように、相
談支援を核として、坂井地区障害児・者総合支援協議会の構成機関であります
相談支援事業所、サービス提供事業者、ハローワーク、また、県、市などが連
携を図りながら、情報の共有とともに、相談支援体制の充実、課題の解決に向
けた取り組みを行っています。
相談件数が増加傾向にあり、その内容も複雑多様化する中で、相談支援体制
の拡充は重要な課題だと考えております。
今後は、県内のほかの障害者総合支援協議会や地域包括支援センターなどの
関係機関との連携を密にしながら、支援体制の強化・充実を図ってまいりたい
と考えております。
次に、改正障害者雇用促進法を踏まえた坂井市としての施策について、お答
えをいたします。
改正障害者雇用促進法の施行を踏まえまして、国は次の2つの指針を示しま
した。
-125-
まず、障害者差別禁止指針では、全ての事業主を対象に、募集や採用に関し
て障がい者であることを理由とする差別を禁止することなどを定めています。
次の合理的配慮指針では、全ての事業主を対象に、募集や採用時には障がい
者が応募しやすいような配慮を、採用後は仕事しやすいような配慮をすること
などを定めています。
本市におきましては、平成22年度設置の坂井市障がい者雇用ネットワーク
センターを中心に、障がい者就労支援事業所などの福祉サイドと一般企業やハ
ローワークなどの労働サイドの橋渡しを行い、障がい者の一般企業への就労を
支援しており、今後も継続して推進をしてまいりたいと考えております。
また、坂井地区障害児者総合支援協議会の取り組みとしましては、本年2月
に改正障害者雇用促進法、障害者差別解消法に関する研修会を開催をいたしま
して、管内関係機関の意識や情報の共有を図っております。
今後の施策としましては、障がい者の就労を応援するセミナーにおいて、市
内の一般企業に対して積極的な参加の依頼と情報発信を行うとともに、市役所
内の関係部局との連携を深めながら、障がい者の方の雇用に関する働きかけを
強化していく必要があると考えております。
次に、特別支援学校を卒業後、就労支援として専門学校を開設すべきについ
て、お答えをいたします。
特別支援学校卒業後の進路の決定にあたっては、学校が主催をします研修会
とか説明会に、市の職員が同席をしながら保護者の方向けに相談対応や情報提
供を行っております。
卒業後の就労支援としましては、訓練等給付の就労移行支援とか自立訓練を
介しての一般就労や就労継続支援の福祉的就労などにおいても、障がい者福祉
サービスの提供とともに、関係機関との調整を行っております。
川端議員の御提案の専門学校の開設につきましては、市が主体的に開設する
ことは非常に困難であり、国や県レベルの施策であると認識しておりますが、
IT技能などにより専門的な技能を習得したいという方に対しては、国や県が
行っている事業を紹介するなどの対応を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)それでは、再質問をさせていただきます。
先ほども申し上げましたが、障がいのある幼児、それから、児童・生徒は確
実に増加してきているわけです。今、この坂井市の子ども・子育て支援事業計
画もそうですし、この坂井市の教育振興基本計画、これに関してもいろいろ明
記されています。
その中でも、この坂井市子ども・子育て支援計画では、保育カウンセラーと
-126-
いうものを配置して、いろんな相談や指導を行っている。また、教育振興基本
計画では、先ほどお話しされました、いろいろな支援会とか委員会が設置され
て、特別支援学級に進学するべきか、また、特別支援学校へ進学するべきかと
いうような相談をされているようです。
ただ、障がい児をお持ちの保護者の方々の思いからしますと、やはり、もの
すごく心配なわけ、それはもう当然そうだと思います。その中で、今、この子
どもを、私の自分の子どもを県の支援学校に行かせるべきか、その地元の小学
校の特別支援学級の方に行かせるのかっていうのは、非常に悩ましい、自分で
もなかなか判断ができないというようなお話も聞いています。本当に、その中
でも、今されているその相談支援のこれからももっと増強といいますか、そう
いったものを切にお願いをしたいというふうに思います。この件に関しては要
望ですので、答弁は結構でございます。
それから、次に、ICT機器の導入についてちょっとお話をさせていただこ
うと思います。
先ほどの答弁でも、いろいろ、もう既に学級で導入されているというような
事例がありました。私も、今回、その件に関していろいろ話をするにあたって
調べたんですけども、文科省が兵庫教育大学に委託したICTの活用ハンドブ
ックのこういった資料がやっぱり出てるんです。こういったのを拝見すると、
かなり有効だということが明記されています。
それと、あと、昨年、常任委員会で視察に行ったんですけれども、豊橋市の
牛川小学校というところが学校全体でICTを積極的に導入して活用していま
す。私たちが視察したのは、通常学級、たしか1年生の算数の授業を拝見した
わけですけれども、その帰り際に、そちらの校長先生と特別支援の生徒たちの
ことでいろいろヒアリングさせていただきました。そのときには、その小学校
の校長先生のお話ですと、特にその特別支援の児童たちにはものすごく有効だ
というふうに強くおっしゃってたんですね。こういったことを鑑みますと、現
在、特別支援を受け持たれている先生方にもお話を聞きました。やはり、タブ
レットを1台、例えば、学校の先生の私物を貸しているパターンがあるのかど
うかわかんないですが、やはり、そういったものはかなり有効だということで、
ぜひそういったタブレットの増大というのを希望されているわけです。
そういった点で、もう一度、ちょっと教育長の御所見を伺います。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)タブレットの使用が非常に有効的であるというのは、
先日の県の視聴覚教育研究大会でも証明されておりますし、みんな使っている
わけであります。普通学級はもちろんのこと、今回の発表の中では特別支援学
級での発表はなかったんですが、でも、1年に1回学校を訪問させていただき
-127-
ますし、2学級以上のところには、年に2回、春と秋と訪問させていただく中
で、特別支援学級の授業も当然見させていただきます。
そういった中で、春江東小学校であったり、高椋小学校であったり、三国北
小学校なんかでは、特別支援学級でタブレットで子どもたちが一生懸命頑張っ
てやっていてくれるわけであります。そして、見てるとすごいなとかっていう
感じがするわけで、一生懸命取り組んでいるということになりますと、非常に
有効的であるということも含めて、今後、またいろいろ検討していきたいなと、
そう思っています。
もう一つだけ。検討委員会を、今、坂井市の教育支援研究会という委員会と
いうのを持って、そして、そこに判定をしていただいて、この子は特別支援学
校か、特別支援学級か、または普通学級かということで判定をしていただきな
がら、入級とかそういうことを支援していくんですが、あくまでも、これは保
護者の同意を得なければならんのです。同意を得たものでしか判定委員会には
かかってきません。ということになりますと、同意しない親はそのまま普通学
級に入ってきます。そうすると、20人の中の1人として一緒に生活していく
上でなかなか難しい。知的な部分であったり、生活の面での情緒障がいであっ
たりという部分も非常に多いわけであります。そんなことも含めて、特別支援
学級だけでなくて、学校全体として考えていかなければならないような問題が
非常に起こってきているというのが現状であります。特別支援を必要とする子
どもっていうと330人ぐらい挙がってきますから、学校から。そこでいろい
ろ検討しながら、市長にいろいろ御協力いただきながら、支援員を60名近く
入れていただくという、そういうことも含めてのことであります。非常に多く
なってきておりますので、その点、よろしくお願いしたいと思いますし。特別
支援学級は昔は少なかったんですが、今はもう全ての学校にって言った方がい
い、明章小学校だけがないだけで、あとは全部ありますよ。そして、小学校や
と10校、2学級ずつありますから、すごいことだと思います。そして、しっ
かりした丁寧な指導にあたってはいるんですが。今、特別支援学級の先生方も
大変頑張ってくれているところであります。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)確かに、今、教育長の御答弁のとおり、私もいろいろヒ
アリングしましたが、そのとおりです。とにかく、そのタブレットの導入に関
しては、やはり、いろんな、その精査しながら、どうしてもやっぱり有効だと
いうことはもう十分わかってきているわけですから、通常学級の導入も当然の
ことなんですけれども、やはり、それよりも成果が上がるであろう特別支援の
方にも、ぜひ、これからも継続して、もっと深く目を向けていただきたいとい
うふうに思います。
-128-
それから、あと、今、その教育長の御答弁の中でちょっと関連がありますの
で、ちょっと、逆にお聞きしたいんですが。今、本当に、おっしゃるとおり、
特別支援を要する児童・生徒がふえてきています。私も、今回のこの一般質問
をするにあたりまして、いろいろちょっと調べさせていただきました。
文科省のホームページで、いろいろとその特別支援の教員免許に関して調べ
させていただきました。なると、最後に書いてあるのは、特別支援の免許を持
たなくても、その学級は受け持てるんだということです。恐らく、調べますと、
その免許取得者というのはかなり少ない方じゃないんかなというふうに思いま
す。ただ、福井県はよその県に比べるとそこそこいるんだというような情報も
あるんですが、でも、子どもの数からすると全然教員が足りてないんじゃない
んかなというふうに思います。
この教員の免許取得とか、それから、あと、そういった免許を取得している
教員の採用というのは、基本的にこの坂井市ではなかなか話ができない部分で
はあると思います。ただ、ここまでその児童・生徒が多いわけですから、それ
をもうじゃんじゃん県に要望していただきたいなと思うんですが、その点、教
育長の御所見、お願いします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)それを県には強く要望しているところであります。現
在、小学校で特別支援学級が28、そして、中学校、高校、つまり30名近く
の特別支援学級を持つ先生がいるわけでありますが、必ず、本当言うと特別支
援の免許を持っていなきゃならんと思いますが、半分以下ですよ。ないです。
もう持ってない。そして、持っている人はほとんどが特別支援学校に行ってい
ます。嶺北養護とか、ああいうところに。子どもの数より多いですから。こん
なことを言ったらだめなんかな。でも、180名ぐらいいるとか。子どもの数
じゃない、学校の先生の数がですよ。そういう部分では、非常にそういう点で
は手厚いんだと思いますが、小中学校においてはなかなか回ってきません。そ
れでどうするかっていいますと、1学級しかないところには、できたら、その
免許を持っている方を配属しながら、2学級あるところは1名入って、1名は
お願いで。嫌っていう教員もいるんですが、少し年を重ねた方にお願いをしな
がら、手助けをしていただいているということです。半分以下だと思いますよ。
そういう点は、今後、また人事の季節になってきておりますので、よろしくお
願いしたいと思います。採用については全く手が出ません。人事についてはあ
る程度あります。非常にあります。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)教育長おっしゃるとおり、教員免許を持たずに担当され
ている先生がかなりいらっしゃるのは事実です。その中で、やっぱり、教員の
-129-
人事っていうのはなかなか大変だと思います。それは、免許を持たない先生に
要請とか、お願いから始めなければいけないですし、やはり、その先生方も自
分の経験がないところでいろいろな御苦労をされていると思いますので、その
点、また継続してひとつよろしくお願いしたいなというふうに思います。
それでは、それ、並行して、教員が、クラス、いろいろな生徒がいます。そ
の中で、教員が1人の場合は、例えば学級の支援員を市費でお願いしているよ
うな状況ではありますが、先般のその予算特別委員会でもちょっとこの前調べ
ましたところ、今年度は学級支援員が58名ほど配置されています。学校の方
からは、それよりももっともっと多い数で要望があるんです。これに関しまし
ても、当然、市費ですのでなかなか厳しい部分はあると思うんですが、そこの
増員もまたひとつ検討していただきたいなと思いますが、その点、教育長の所
見、よろしくお願いします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)その点につきましても県に市の要望としていろいろお
願いしているところでありますが、なかなかつきません。もうほとんどつきま
せん。でも、ずっと継続的にお願いをしていきたいなと思っておりますし、う
ちの市長はその点では非常に御理解をいただいておりますので、また、議員さ
ん方のお力をしっかりとおかりして、少しでも、1人でも多く子どもたちのた
めにできるようにまたお願いをしていただけたらいいなと、僕も頑張りますの
で、よろしくお願いします。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)今、教育長の答弁にもありました。市長、ひとつまたよ
ろしくお願いします。私たちも頑張りますので、県の方へ強い要望をひとつよ
ろしくお願いしたいというふうに思います。
とにかく、特別支援を要する児童・生徒に対しても、やはり、これから、い
ろいろな形で。つらい思いをしている児童・生徒がやっぱりいるんです。先ほ
ど、渡辺議員の御質問でいじめ云々というお話もありましたが、そういった点
も、やはり、学校だけではなく、家庭、それから、地域、社会が特別支援とい
うものを本当に共通して理解して、みんなでバックアップするっていうことが
必要だと思いますので、その点、私たちも頑張りますので、そういう点、よろ
しくお願いしたいというふうに思います。
次に、障がい者の就労支援について、これから再質問をさせていただこうと
思います。
まず、この坂井市第4期障害福祉計画が策定された中で、今、これに関して
も、相談件数はかなりふえてきているという御答弁がありました。340人の
7 ,0 6 7 件 、 す ご い 数 で あ り ま す 。 今 、 こ の 障 害 福 祉 計 画 の 中 で も 、 そ の 相
-130-
談業務のことが明記されています。やはり、行政の窓口以外の相談窓口の充実
を図るというようなことも明記されています。そういったことを、もっともっ
と、相談される方に対しての充実というのを切に、これも要望ですので、お願
いしたいと思います。
そこで、もう1点。ちょっと切り口が変わるんですけども、そういった障が
いをお持ちの方の相談というのは本当に多岐にわたります。私も昨年一般質問
をさせていただきました。前定例会でも、たしか後藤議員が相談されているん
ですけど、やっぱり、相談窓口、何でもその総合的な相談窓口の開設というの
が、やはり市民には一番ありがたいというような相談窓口になるかと思います
けども、その点、福祉保健部長の所見をちょっとお伺いします。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)ただいま御質問ございました相談窓口でござい
ますけども、9月の後藤議員さんの質問にもお答えをさせていただいておりま
すけども、やはり、福祉の総合的な相談窓口の充実につきましては今後検討す
る必要があると考えております。9月にも少し御説明させていただきましたよ
うに、市の職員でも社会福祉の資格を持っている職員あるいは社会福祉士の資
格を持っている職員がふえてまいりました。そういう中で、今後とも相談窓口
の充実に向けて具体的に検討を進めてまいることができればと考えております。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)そういった方向で、ひとつ、また、充実の方、よろしく
お願いしたいと思います。
あと、次に、障がいを持たれた方々の就労支援についてお聞きをいたします。
また、これも先ほどと同じこの福祉計画の中にも明記されていますが、まず、
福井県が策定されました平成24年度の工賃向上計画、これについてなんです
けども、今回、その就労継続支援B型に関してちょっとお話をさせていただき
たいなと思うんですが、この就労継続支援B型は平成30年から1ケ月1人あ
たり3万円の工賃というのを向上するというようなふうになっています。そう
なると、このB型のその事業所がその工賃を上げなければいけないということ
に考えがちになってしまいます。どうしても、そういった、かなり、今現状、
開きがあるはずです。それが、そういうことによって、今、そういった事業所、
福祉施設が企業になるかもしれないという危惧もあります。それから、一番懸
念されるのが、その事業所が人を選ぶことになるかもしれない、そして、能力
のある人を抱え込んでしまうかもしれないという懸念があるかと思うんですが、
その点、部長の所見をお願いします。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)ただいまの御意見、御質問でございますけども、
-131-
今、現在、県のB型の平均給与が2万501円ということで、全国平均に比べ
ますと若干高い傾向を示しておりまして、県はその金額を3万円にしたいとい
うことで計画を出しております。
実は、坂井地区におきましては、高いB型事業所では月4万円から5万円支
給している事業所も実際ございます。平均的にはそこまでいっていないという
ことがございまして、その事業所の創意工夫では賃金をアップすることが可能
だということは考えておりますが、反面、今、御指摘がございましたような抱
え込みの問題であったりとか、あるいは、なかなか就労したい方が就労できな
いというような状況に陥るというような危険性もございます。
そういう中で、先ほど御説明しました坂井地区としましては、障がい者の総
合支援協議会というのを持っておりまして、その中で就労支援部会という部会
を構成をさせていただいております。その部会には、坂井圏域、あわら、坂井
の就労支援事業所の方が、皆さん中に入っていただきながら、独自のアセスメ
ント表をつくっていただいたりとか、いろいろな工夫をしていただいておりま
すので、当然、市としましても、そのかかわりの中で、今、御心配のことにつ
いては、事業所の方といろいろ意見交換させていただきながら、そういうこと
がないように、また少しでも賃金アップができるように努めてまいりたいと考
えております。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)いろいろなその懸念があるかと思います。やはり、就労
支援ということで、本当の意味の就労支援が行えるように、またそこら辺はひ
とつよろしくお願いしたいというふうに思います。
あと、次の専門学校の件に関してですけれども、これは確かにおっしゃると
おり国や県の話なのかもしれません。ただ、私が、今、一般質問で取り上げた
ことに関してなんですけれども、これは、事業者が、例えば、宮城県の蔵王に
特別支援学校を卒業した知的障がい者の専門学校を開設とか、あと、佐賀にユ
ニカレさがという障がい者のビジネススクールがあります。このユニカレさが
は、就労移行支援、自立訓練、多機能型事業所なわけなんです。このユニカレ
さがに関しては、就職するにあたって、就職するコースを選んだりとか、また、
自立訓練、生活訓練のコースとか、いろんなコースに分かれていまして、そう
いった専門学校という認識で御質問させていただいたわけです。
今、部長がそのユニカレに関しては御存じかどうかわかんないんですが、こ
のような、また就労支援の云々よりも、また、こういうふうな専門学校である
程度就職しやすいような、こういうビジネススクールを開設してはどうかとい
うふうな形で質問させていただきましたが、そういった点、ちょっと、部長の
考えをお聞かせください。
-132-
○
議長(橋本充雄)ここで、本日の会議時間を議事の都合により延長をいた
します。
髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)今おっしゃられた専門学校でございますけども、
就労移行支援あるいは就労継続支援ということでお伺いをいたしました。これ
らについては県の指定を受ければ開校することができるということでございま
すので、例えば、株式会社でもそういうふうな専門学校を開設することは可能
だと考えております。
市としますと、そういうような専門学校の開設についてはなかなか難しいと
思うんですが、例えば、県から委託を受ければ、それに似たような事業が市内
の事業所でもできるというふうな方法もございます。それらにつきましては、
今後、総合支援協議会の中でいろいろ提案いただきながら、そういう必要があ
れば、例えば、県から事業所の方に委託を受けて実施していただくような方法
も可能性としてはあると考えておりますので、ニーズに基づきながら少しでも
対応できればということは考えております。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)その方向でまたいろんな方策が出てくると思います。や
はり、今、家族の方が一番懸念しているのは、障がいを持った家族の将来とい
うのがかなり心配になっていると思います。いつもずっと家に一緒にいるとい
うのも手かもしれませんが、やはり、その障がいを持たれた方の自立というの
も非常に大事なんではないかなというふうに思います。障がい者の就労支援と
いうのは就職がゴールではないと思うんです。就労の定着支援というのが大事
であり、就職した障がい者の生活を支えることが本当に大事であると思います
ので、今後、いろいろな施策を立てていただきまして、お願いしたいなという
ふうに思います。
そこで、最後に、坂本市長にお伺いします。
私、常に思っていることがあります。オリンピックというのは大々的にメデ
ィアに取り上げられています。確かに、見ていても感動します。しかし、誰が
見てもオリンピックも感動しますが、パラリンピックというのは、やはり、感
動をものすごくいただけるものだと思っています。そして、日本人もメダリス
トが多いわけであります。そういうパラリンピックがなぜ余りメディアに取り
上げられないのか、大々的に取り上げられないのか。いろんな問題があります
よね。視聴率の問題とか云々があるんでしょう。自民党の野田総務会長も同じ
ことを言ってました。パラリンピックはオリンピックにつけ足した感があると。
東京オリンピック開催の前にパラリンピックを先行して開催してはどうかとい
うような提言もされています。坂井市も、平成30年に、福井しあわせ元気国
-133-
体、そして、福井しあわせ元気大会が開催されます。
人口減少が進む中で、今、坂井市は、障がい児や障がい者に対して、いろい
ろな施策を講じています。今以上に障がいを持たれた方々への政策が必要では
ないかと思います。その点の坂本市長の所見をお伺いいたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)先ほどから、川端議員の本当に心こもったお話も聞かせ
ていただいて、本当にごもっともやというふうに思いますし。特に、気がかり
なお子さんとか、また、障がいを持ったお子さんというのは本当に増加してい
るように感じていますし。私も、こういった立場で、そういう相談される方も
いますし。だから、今ほど、就労支援においても、親のいる間はまだいいんで
すよね。ただ、親はいつまでも生きているわけないですから、親が亡くなった
らどうするんやというのが一番親が心配しているんじゃないかなというふうに。
ごもっともな話だと思いますし。今ほど、就労支援っていっても、月2万円と
か、3万円って今言ってますけど、そんなもんじゃ生活できるわけがないんで
すよね。お金だけじゃないんです。それ以上に大事なものもありますし。そう
いった中で行政としてどこまでできるかなっていう、支援、お金じゃなくして。
本当の、そういう持った保護者、親御さんの方々の御苦労っていうのは私たち
にはわからないものがあるというふうに思っていますし。私は、だから、今、
キーワードは、心、じゃない、心は前回やったやね。前回は心やったですね。
今、笑顔にしています。そういった中で、市民の方っていうのは、障がい者は、
当たり前っていうんか、障がい者の方ももちろんそうやし、市民の方もまずは
元気で心豊かに笑顔で安心して暮らせるまちがいいなっていうのを目指してい
るんですよ。もちろん、そういう、特に障がいっていうんか、気がかりな子ど
もというのを私も気にしていますし、行政としてどこまで応援できるかってい
うのは、これは議員さんも含めて一体となって取り組んでいくべきやというふ
うに思いますし、私としても、そういう方々に対して、できるだけ行政として
支援というんか、少しでもお力になれるように努力していくことが大事かなと
いうふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)3番、川端議員。
○
3番(川端精治)市長の心強い御答弁、本当に私たちも同感であります。
これから、今、障がいを持たれた方に光を当てた政策とかっていう話をしてま
すが、何よりも、その障がいを持たれた方々が光りを放てるような、そういっ
た政策っていうのが本当に大事なんじゃないかなというふうに思います。そう
いったことを切にお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)以上をもって、本日の一般質問を終了いたします。
お諮りします。
-134-
本日の会議はここであすに延会したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、本日は延会とすることに決定いたしました。
次の本会議はあす8日午前10時から再開をいたしますので、よろしくお願
いをいたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後5時
延会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-135-
平成27年12月第5回
坂井市議会定例会議事日程(第3号)
平成27年12月8日(火)午前9時59分
開議
1.議事日程
〔第3号〕
日程第1
一般質問
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(25名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和 (17:33退出、17:38出席)
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
健
司
8番
戸
板
9番
吉
川
貞
明
10番
古
屋
信
二
11番
上
出
純
宏 (11:23退出、11:25出席)
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一 (11:30退出、11:32出席、17:44退出、17:46出席)
17番

人
志 (17:30退出、17:34出席)
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄 (12:59退出、15:23出席)
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
栄 (16:58退出)
24番
広
瀬
潤
一 (16:28退出、16:36出席、17:27退出)
25番
田
中
千 賀 子 (11:34退出、11:38出席)
進
朗
4.欠席議員(1名)
26番
木
村

5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
教
育
-136-
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前9時59分
開
議
-137-
記
第5回坂井市議会定例会
(午前9時59分
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は25人であります。26番、木村議員から欠席の
届け出が出ております。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
日程第1、一般質問を昨日に引き続いて行います。
通告順により質問を許します。
17番、人志議員。
○
17番(
人志)おはようございます。議席番号17番、政友会の人
志です。
きょう、市役所に来るとき、白山が、天気がよかったので非常にきれいに見
えていました。雪の頂と言いましょうか、真っ白に雪景色をした白山を見てい
ますと、やはりもう今年も、秋から、いよいよ冬になったんだなという感じが
いたしますが、タイヤ交換とか、あるいはインフルエンザの予防接種は、もう
お済みでしょうか。これから何かと冬支度、大変だと思いますが、「冬来たり
なば春遠からじ」です。元気に頑張っていきたいと思っています。
では、私はまず、色つきガラスのリサイクルについてお伺いをいたします。
無色の瓶とか茶色の瓶は、細かく砕いたカレットにして、再び瓶の原料にな
りますが、それ以外の瓶、すなわち緑色や青、黒などの瓶につきましては、一
般的にガラス瓶に再生するのは難しいため、カレット化したものを、道路舗装
材や住宅用断熱材、木質浄化剤、園芸材料などにリサイクルされていますが、
そのリサイクル率は、無色瓶や茶色瓶に比べて低くなっています。せっかく回
収しました貴重な資源を無駄にしないためにも、無色瓶や茶色瓶以外の瓶につ
いて、坂井市においてリサイクル促進に積極的に取り組むべきであると考え、
質問をいたします。
回収された緑色や青色、黒色などの瓶について、粉砕し、ガラス入りコンク
リート2次製品など、市内で使用できるものを活用し、リサイクル率の向上に
努めるべきと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
次に、鉄道を活用した観光振興について、お伺いいたします。
観光客を受け入れる際に、その地元ならではの体験型、交流型プログラムを
企画する着地型観光は、従来の物見遊山的な観光旅行形態と比べ、地域振興に
つながることが期待されています。依然として地域経済が厳しい状況にある中、
-138-
地域産業資源として、着地型観光で活用される観光資源への関心が高まってい
ます。
観光資源には、その土地の歴史や伝統といった文化的要素を備えた史跡など
や、富岡製糸場や長崎市の軍艦島などに代表される、歴史的文化的価値のある
工場などのほか、その地方で住民の足になっている鉄道が挙げられます。
地方の鉄道は、人口減少による地元乗降客の増加が、今後期待できない状況
にあって、観光利用による乗降客増加が重要な課題になっています。全国に1
50万人から200万人いると言われている鉄道ファンを呼び込むことは、訪
れた観光客の誰もが楽しめる、ニューツーリズムの取り組みとして効果が期待
できるものと考え、質問いたします。
坂井市における観光資源の1つとして、他の沿線自治体などと連携し、えち
ぜん鉄道を活用した体験型、交流型観光を推進し、観光振興を起点とした地域
活性化の取り組みを行うべきと考えますが、それについて市の見解をお尋ねい
たします。
3番目に、マイナンバーの通知カードの発送状況についてお伺いいたします。
マイナンバーの通知カードの発送については、発送が遅延しているとか、配
達したカードが返送され、発送元の自治体に戻ってくるなどの報道がされてい
ます。
そこで、坂井市の発送状況についてお伺いします。市内全世帯への、初回は
配達は完了しているのでしょうか。また、不在などで市役所に送り返されてき
た通知カードは、どのくらいあるのでしょうか。自治体によっては、配達した
ものの、通知カードの受け取りを拒否された事例があるとのことですが、坂井
市では、そのようなケースがあるのでしょうか。
以上、お伺いしまして、私の一般質問とさせていただきます。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)おはようございます。議員の御質問にお答えをいたし
ます。
私の方からは、鉄道を活用した観光振興についての御質問にお答えをさせて
いただきまして、また、色つきガラス瓶のリサイクルについて、また、マイナ
ンバーの通知カードの発送状況についての御質問は、生活環境部長からお答え
をさせますので、よろしくお願いいたします。
初めに、鉄道を活用した観光振興についての御質問にお答えをいたします。
昨今の観光については、着地型観光として、体験型、交流型が注目されてい
ると感じております。議員、言われるように、えちぜん鉄道を活用した取り組
みは必要であるというふうに考えますが、坂井市全域を移動できるという二次
交通を通しての機能としては弱点があり、これまで観光振興を図る上で、十分
-139-
に活用しているとは言いがたい面がございました。
しかしながら、えちぜん鉄道を、体験型の観光の1つとして捉える中で、主
要な観光地である東尋坊、三国湊などへの周遊ルートの1つとして売り出して
いくことに、大きな可能性があるというふうに感じております。
えちぜん鉄道が、今年度の取り組みとしまして、大手旅行業者と連携し、観
光客や鉄道ファンをターゲットとしたツアーを実施をいたしております。これ
は北陸新幹線金沢開業に合わせまして、金沢駅から観光バスで西長田駅まで案
内し、西長田駅からえちぜん鉄道に乗車し、三国港駅までの乗車を楽しんでい
ただいた後、再び、観光バスを利用し、東尋坊を観覧していただいて、近隣の
宿泊をしていただくというツアーでございまして、今年4月から11月までの
間 で 、 約 5 ,5 0 0 人 の 方 が 利 用 さ れ て お り ま す 。 来 年 度 も 継 続 し て 実 施 す る
ことが、決まっているとのことでございます。
今後はこれらの実績を踏まえ、地方鉄道の魅力でもある、のんびりとした雰
囲気の旅を売りに、その醍醐味を存分に味わってもらえるような企画列車や、
沿線自治体と連携した、季節ごとに自然を満喫できる、個性豊かな企画列車の
運行、子どもさんをターゲットにした列車の運行体験など、多角的な視点で観
光客を楽しませるとともに、これからも地元の人々の大切な足として利用され
るよう、えちぜん鉄道を地方鉄道としてブランド化し、誘客の増加を図れるよ
うな事業者を含めて、検討していきたいというふうに考えておりますので、よ
ろしくお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)私の方からは、色つきガラス瓶のリサイクルに
ついて、マイナンバーの通知カードの発送状況についての御質問にお答えいた
します。
初めに、色つきガラス瓶のリサイクルについてお答えします。
坂井市の空き瓶の回収は、白、茶、緑、その他の瓶などに、色別のコンテナ
によって回収しており、回収された瓶は清掃センターに搬入された後、民間事
業者へ引き渡されて、ガラス製品などにリサイクルされています。無色瓶や茶
色瓶は新しい瓶として再利用されており、これらの瓶は、牛乳瓶やビール瓶、
一升瓶などで需要が多く、リサイクル率も高いものになっております。一方、
緑や青、黒の瓶は、瓶としての再利用が難しいため、細かく破砕し、主にコン
クリートの骨材として利用されており、ガラス入りのコンクリートや道路整備
などに利用されることにより、循環型のまちづくりとして社会に貢献している
と考えます。
坂井市では、三国町池上の三国ボート場付近や、瀧谷寺前の道路側溝の公共
工事において、二次製品であるガラス入りコンクリートブロックが使用されて
-140-
おります。
このように、循環型社会を形成する上で、リサイクルされた製品を利用する
ことは大切なことであり、庁内関係課でリサイクル製品の利用について検討し、
リサイクル率の向上を図りたいと考えております。
次に、マイナンバーの通知カードの発送状況についての御質問にお答えしま
す。
まず、市内全世帯への初回配達が完了しているかについて、お答えいたしま
す 。 坂 井 市 内 の 全 世 帯 に お け る 通 知 カ ー ド の 件 数 は 、 3 万 1 ,1 1 0 件 と な っ
ておりますが、配達が11月11日から始まり、30日までに初回の配達が完
了しているという連絡を、郵便局から受けております。
次に、不在などで市役所に送り返された通知カードは、どれくらいあるかに
つ い て お 答 え し ま す 。 1 2 月 3 日 現 在 に お き ま し て 、 2 ,1 1 1 件 の 返 戻 が あ
りました。返戻の内訳としましては、宛てどころなしが704件、保管期間経
過 が 1 ,3 9 5 件 、 受 け 取 り 拒 否 が 1 2 件 と な っ て お り 、 返 戻 率 と し ま し て は
6 .8 % と な っ て お り ま す 。 返 戻 さ れ た 通 知 カ ー ド に つ き ま し て は 、 は が き に
より、市役所で預かっている旨を御案内し、確実に届けることを最優先に事務
を進めているところでございます。
次に、配達したものの、通知カードの受け取りを拒否された事例についてお
答えします。先ほども申しましたが、郵便局において受け取り拒否と確認され
た件数については、12件ございます。しかし、受け取り拒否をされた中には、
後日世帯員の方が通知カードを受け取りに来庁され、本人確認の書類を提示し
ていただいた上で、お渡ししたケースがございました。
市では、通知カードを大事に保管するとともに、市に返戻されました通知カ
ードを受け取りに来庁された方に対しましては、適切に対応してまいりたいと
考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)まず、色つきガラス瓶のリサイクルに関してですけれ
ども、生活環境部長にお伺いします。
一般論として、市民の皆さんが、自分たちが家庭とか会社から出された資源
ごみというのは、これは瓶に限らず、どんなふうにリサイクルされているか、
それを知っておくことで、リサイクル意識の醸成を図ることができ、そしてそ
れがリサイクルの徹底につながるもんだと思います。坂井市では、どのような
方法で、市民の皆さんにそういったリサイクルを周知しているのか、まずお尋
ねします。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
-141-
○
生活環境部長(黒川正夫)今、議員の御質問でございますが、私どもの
方で回収しております、燃やせるごみ、燃やせないゴミ、そして資源ごみとい
うふうに、大きく分けているわけでございます。
資源ごみに関しましては、今ほどの瓶、それから空き缶、それからプラスチ
ック包装容器、紙類、こういったものが大きく分けられるものでございます。
これらの資源ごみにつきましては、このような「ごみ分別の手引」というのを、
これはもう5年ほど前になりますが全世帯に配布しまして、その中で、こうい
うふうに清掃センターで分けて資源となっておりますというようなものを、掲
示しております。その後につきましては、毎年、ごみカレンダーとしまして、
皆様のお手元に、毎年のごみの収集の日程を書いたカレンダーをお渡ししまし
て、その中で資源ごみの内容を御説明しているところでございます。
そういったところで、なかなか、この瓶に関しましては、集団回収等でもリ
ターナブル瓶ということでビール瓶、一升瓶等は回収されておりますが、リサ
イクルされて二次製品になるということでございますが、なかなか瓶について
は、回収量も今はまだ少ないところでございますが、より市民の方に資源ごみ
として排出していただきまして、これがリサイクルされて、また生活に戻って
くるということを、今後も周知、努めてまいりたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)あと、学校ではいかがでしょうか。教育長、または教
育部長にお伺いしますが、子どもたちに、どのような形で、資源ごみのリサイ
クルを学ばせているでしょうか。
○
議長(橋本充雄)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)子どもたちに生活環境の維持とか向上を学ばせると
いうことは、大変貴重なことだと思っております。
坂井市におきましては、小学校4年生の授業で、いわゆる廃棄物の処理、社
会科の授業ですけれども、そういったもので、環境を考える授業を行っており
ます。
具体的な内容としましては、ごみの分別とかリサイクルの方法、また、ごみ
の燃やし方、そういったものを学習する上で、広域圏の笹岡の清掃センターの
方に出かけまして、そこで現場を見て、どういった流れでごみが処理されて、
自分たちの出したごみが、どういう流れで処理されるかということを学んでお
ります。そういったところで、こういう環境の授業を取り入れるような状況で
ございます。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)わかりました。
さて、本題の、この廃ガラス入りのコンクリート二次製品のことなんですけ
-142-
ども、いわゆる商品名がGブロックと呼ばれるもので、一般廃棄物として廃棄
された色つきのガラス瓶をガラス粒に砕いた、粒状の大きさに砕いて製造した
ガラスカレット、これをコンクリート二次製品製造に使用する砂の量の、大体
5%に加えて活用した製品のことだそうです。これによって、再生骨材として、
先ほど部長からも御答弁いただきました、色つきガラス瓶の再利用が可能にな
ると、半永久的に循環ができるということであります。
一般廃棄物として排出された色つきガラス瓶を砕いて、それを生コンクリー
トに混ぜると。それをコンクリート二次製品の骨材として有効に活用すること
で、廃ガラス、埋め立て処分を、何もなきゃ、これ、埋め立て処分されてしま
うので、それによる自然破壊を防ぐとともに、いわゆる、最終処分場の延命を
図ることができると思っています。これ、まさに、平成21年8月に環境都市
宣言をしました坂井市が行う施策としては、ふさわしいものであると考えてい
ます。
そこで、建設部長にお伺いしますけども、コンクリート二次製品といっても、
ベンチフリュームとか排水フリューム、あるいはU型側溝、L型擁壁、いろい
ろありますけども、先日、福井坂井地区広域市町村圏事務組合清掃センター、
いわゆる笹岡の清掃センターに運ばれてきた色つきガラス、そういった色つき
ガラスの瓶を引き取っている、あわら市の笹岡工業所など関係機関に行って調
査しましたところ、同社が平成25年度に引き取っている色つきガラス瓶、黒
と か 青 の 総 量 が 1 1 9 .5 ト ン で あ る の に 対 し て 、 公 共 工 事 で G ブ ロ ッ ク 、 つ
まりコンクリート二次製品に使用され、リサイクルされた色つきガラス瓶の量
は、4つの市町、これは坂井市、あわら市、それから永平寺町、福井市ですね。
合 計 で 6 2 .7 ト ン に な っ て お り 、 そ の リ サ イ ク ル 率 は 5 2 % に な っ て い ま す 。
問題は、それぞれの自治体の値なんです。過去の経験値によって、各市町別
に、この色つきガラス瓶の排出量とリサイクルされた量を求めると、あわら市
が 排 出 量 3 5 .3 ト ン に 対 し て 、 リ サ イ ク ル 料 が 2 6 .3 ト ン 、 そ の リ サ イ ク ル
率が74%と高い割合になっているのに対しまして、坂井市は排出量が66.
4トン、これはあわら市の倍近い数字です。リサイクル量、つまり、市の公共
工 事 な ん か で 使 用 さ れ た コ ン ク リ ー ト 二 次 製 品 は 、 わ ず か 4 .5 ト ン 、 リ サ イ
クル率は7%になっています。単純な比較はできませんが、74%と7%、環
境宣言を行っている都市としては、余りにも少ないリサイクル率じゃないかと
思うんですが、その辺、建設部長、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)䋆本建設部長。
○
建設部長(䋆本賢治)今現在、建設部において発注する工事につきまして、
使用しているコンクリート二次製品の主な種類といたしましては、議員、いく
つか挙げられましたけど、自由勾配側溝とかL型擁壁、歩車道境界ブロック、
-143-
ボックスカルバート、並びに排水フリューム等でございます。そして、再生資
源としましては、フライアッシュ、溶融スラグ、廃ガラスが主体となっており
ます。
工事に使用する材料は、福井県公共事業環境配慮ガイドラインに関連し、リ
サイクル製品を使用することとしております。特記仕様書に、地域からの発生
する再生資源を利用した製品を使用することと明示しております。
御質問の、廃ガラスを使用した二次製品は、これに該当をします。当市にお
けるコンクリート二次製品の使用状況でありますが、主に、市内に工場がある
製品を使用しているのが現状でありますが、今後は、議員御指摘の廃ガラスの
リサイクル率の、さらなる向上に努めてまいりたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)わかりました。
坂本市長にちょっとお尋ねいたします。
市長が熱い思いで進められてる、ゆりの里公園整備事業。あそこ、今、ライ
トアップを企画されておりますけども、例えば、ガラスなどでも粗い目をした
ものを、歩道の脇なんかに使えば、きらきらして素敵なものになるんじゃない
か、そのように思います。環境にも優しく、見た目もいい。まさに一石二鳥と
いったら大げさかもしれませんが、そういう使い方をするのも、使い方の調査
研究をするのも、1つの方法じゃないかと思いますが、いかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)前回も川畑議員、福井坂井地区広域市町村組合の中で、
一般質問もされていました。
これ、もう何年か前に、そういう話も実際あったんですよ。だから今、例え
ば東尋坊の遊歩道とかという、町の真ん中にそういう舗装も、大体整備も一応
終わりましたけど、その中に入れるとかというような研究もしてきましたが、
なかなか進んでいない。
実は、これは坂井市が発注するんじゃなしに、業者に選ぶことなんです、そ
して坂井市が。だからそれで、坂井市が値段を少し高くなっても、坂井市がこ
れを使えっていう指示がないと、なかなか使ってもらえないっていうのが、実
際そうなんです。だからこれから、どうしてもそういうガラス製品を使用した、
例えばL型にしても中に入れるとしても、坂井市がこうやって指定せなだめな
んです。そればっかり指名することは、でも、ほかのそういうブロックとか、
いろんなつくっている業者もいますから、坂井市内においては。だから、そこ
の問題もあるし、決められた金額で、例えば100万と決められたとすれば、
業者としては少しでもやっぱり、そういう利益を追求するだけじゃないですけ
ど、やっぱり安い品物を購入するっていうのが、実質今、今日まで続いてきま
-144-
したし。
そういった中で、今、議員言われるように、ガラス製品というのは、特に、
天気いいとかそういった場合にすごく光るし、私もいいなっていうふうに、私
は思ってはいます。
ただ、今、ゆりの里公園っていうの、初めてそういうのをお聞きして、どこ
にそういうそれを敷くんやっていうのも、またこれから、公園なんかも設計自
体もまだできていませんし、利活用されるところがあれば、また検討していく
べきかなというふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)わかりました。
例えば、今は笹岡工業所が全量引き取っているらしいんですけども、今後、
ガラス瓶の引き取り先がなくなってしまえば、それは全て産業廃棄物として、
清掃センターの近くにある最終処分場に、全部埋められてしまいます。坂井市
にとっては大きな、今後費用負担がのしかかってくるわけであり、延命という
ことを考えると、これは一企業の問題ではなく、ごみの排出者責任といいます
か、私たちがこのリサイクルを考えている上では、重要な問題であると思って
います。
例えば、例えはちょっとあれかもしれませんが、人間の血液も、動脈だけで
循環しているわけじゃないと思います。動脈は、心臓から送り出した血液を、
全身の臓器に運んでいます。つまり、酸素や栄養分を全身の組織に運ぶわけで
すが、その働きを終えた血液を心臓に戻すのが静脈です。リサイクルというの
は、人間で言えば血液の静脈にあたるわけでありまして、生きていく上で必要
不可欠であるということを、この場で強調させていただきます。
次に、鉄道を利用した観光振興についてですけども、11月30日に、私ど
も総合交通対策特別委員会で、西長田駅から福井駅まで体験乗車といいますか
試乗といいますか、電車に乗って終点の福井駅まで行って、その後、えちぜん
鉄道本社で、豊北社長さんらから、えちぜん鉄道の取り組みなどについてお話
を伺いました。
今ほども、市長が御答弁の中でおっしゃっておられた、西長田・三国港間を、
観光ルートとして売り込んでいるというお話もお聞きいたしました。我々、私
も全然それを知らなかったので、素敵な企画だなと感じましたが、この件につ
きましては、この後、戸板議員も御質問の中で取り上げておられるので、私の
方からは、駅を利活用した取り組みについて、ちょっとピックアップさせてい
ただきたいと思います。
えちぜん鉄道に乗って、先ほど、御答弁になったローカル電車の旅です、こ
れ が も う わ ず か な 期 間 で 、 5 ,5 0 0 人 も の 利 用 者 が あ っ た 、 観 光 客 が や っ て
-145-
きた。ということは、それだけの人の数が、駅を利用するということでありま
す。これこそ、この駅こそ、坂井市の観光資源になり得るのじゃないでしょう
か。
私ども、西長田駅で電車待ちをしているとき、反対側のホームに30人くら
いの観光客の方がいらっしゃいました。皆さん、電車が来るまで手持ち無沙汰
といいますが、西長田の駅には、別に西長田の人には申しわけないですけど、
周り、何もありませんしね。駅の待合室にも、これといった物産紹介、観光案
内も目ぼしいものはない。これは役場の三国港駅も同様だと思いますけども、
本来は、こんなことはえちぜん鉄道が考えることなのかもしれませんが、坂井
市としても、駅の利活用について、えち鉄と連携して考えるべきだと思います。
えちぜん鉄道の駅というと、えちぜん鉄道の方には大変失礼な言い方かもし
れませんが、まず古い。電車、なかなか来ない。駅には何もなく、待ち時間も
非常に退屈というイメージです。実際、私も利用するたびに、それは感じてい
ます。多くの人は車中心の生活なので、駅を意識することはないと思いますし、
駅に行ったこともない。高校生のときに通学で毎日のように利用していた人た
ちも、卒業したらもう行かない。でも、もし駅が明るく清潔で気持ちよく過ご
せる空間だったら、生活に溶け込んだ空間だったら、つまり、駅に行けば何か
新しい発見がある、情報がある。あるいは、御近所の人がいる。そんな駅だっ
たら、電車を利用しない人も、立ち寄りたくなるんじゃないでしょうか。これ
からの駅は、そんな駅でなけりゃならないんじゃないかなと思っています。
えちぜん鉄道とか、あるいはまちづくり協議会、駅周辺のそういった人たち
と連携して、古い、何もない、退屈といったイメージの駅を、地域の顔という
かランドマークというか、そういったものとして利活用で、今後考えていって
はいかがなものでしょうか。総務部長、よろしいですか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいまの議員の、えちぜん鉄道駅舎についての
御質問でございます。
特にこれまでも利用促進に向けた施策としましては、沿線市民の皆さんや、
その利用促進に賛同いただいております市民の皆さんで構成するサポーターズ
クラブなどを中心に、駅の花壇であるとか清掃活動であるとかといったような、
いろんなボランティア活動といいますか、きれいな駅を演出といいますか、し
ていただいております。大変ありがたいと思っております。
そのほかに、えちぜん鉄道がそのものが独自で行う利用サービスの向上対策、
あるいは沿線自治体と連携した情報発信といったような、いろんな方策をとっ
ておりますが、今、議員おっしゃるように、乗って残そうという生活路線の
基盤の上に、観光振興であるとか親しまれる駅といったものを創出していこう
-146-
としますと、議員おっしゃるような新しい価値といいますか、といったものを
創出していくことが必要になってくるんだろうと思います。
駅そのものを貴重な資源として捉えまして、さらに親しんでいただけるよう
な利便性が向上するような、交流できるような、そういった駅にしていこうと
いうことで、えちぜん鉄道と利用促進に向けた組織を通じて、いろいろまた今
後創意工夫を重ね、また相互に協力していきたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)これからのえちぜん鉄道の駅を考えていく上で、やは
りこの12月定例会で、関連予算が計上されています、三国駅の整備計画、こ
れが大いに期待されることだと思います。
坂本市長にお伺いしますが、三国駅の整備につきましては、先ほどから申し
上げておりますように、電車の利用者が、より楽しく、ゆったり快適に過ごす
場所になることはもちろん、電車を利用しない地域の人々も、立ち寄って過ご
すことができる駅を目指していただきたいと思うんですけども、いかがでしょ
うか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)この鉄道というのは、これから今、高齢化社会というも
のは加速度的に進展をしていくし、また今ほども話があったように、環境問題
についても、これから電車というのは、特に見直されていくものというように
思っています。
将来的には、福井なんかも、これからLRTに持っていこうっていう話なん
です。坂井市は、ちょっと雪の関係もあってっていうことで、将来的にはLR
T低床のあれを持って行くべきだろうと、私自身は思っています、終点まで。
そういった中で、環境もよくなるし、イメージもよくなるということだと思っ
ています。
丸岡駅っていうのは、四、五年ほど前ですか、一応改修いたしました。ただ、
今、丸岡駅っていう割には、本当に丸岡城まで歩いたら1時間ぐらいかかって
しまうということ、それなんかも、そういったイメージというか対応なんかも、
考えて行かなあかんと思いますし。今、出ていましたように、西長田駅につい
ては、今、何もないっていう話も出ましたが、エンゼルランドっていうのが、
今一番近いんですよね。歩いても、どのぐらいかかるかな。そんなところ。
ただ、そういった中で、春江のゆりの里公園なんかでも、そういう、そこが
西長田がいいかは別として、そういった観光に結びつけていくべきであろうと
いうように思っていますし。また、三国駅については、今回、京福のビルの改
修については、議員さんの御理解もいただいて、改修することになりました。
もともと私も町長時代から、あの駅っていうのは、本当に三国に合わないな
-147-
というふうに私は思っていましたし、三国っていうのは、歴史文化はもちろん、
北前船で栄えてきた町でもありますし、特にずっと「かぐら建て」とかって、
建物がそういう木造なんですよね。その木造の駅も、今、隠れてしまっている
と。もう駅も何十年と古い駅ですから、それは解体して、その周辺整備を、も
ちろん国のまちづくり交付金なんかも利用して、全体として、三国の本当の観
光の、観光っていうか玄関口ですから、そういったイメージアップを図ってい
くべきだろうというふうに思って。あそこが一番おくれているんですよね。そ
ういうなんかも、どれぐらい、できるだけそんなお金かけなくても、多分いい
ものをつくっていきたいと、まだ、設計自体これからの作業でありますので、
本当に三国らしさっていうものを、特に三国は観光、東尋坊とか大きな観光客
を有していますので、それはもう十分検討して、これからの作業としていいも
のをつくっていきたいっていうふうに考えています。
○
議長(橋本充雄)17番、議員。
○
17番(
人志)既に整備されたえちぜん鉄道の駅の中では、いわゆる
勝山駅が改修を通して生まれ変わったと言われています。大正時代の雰囲気を
再現する「えちてつカフェ」、これが駅舎の中にオープンしたことによりまし
て、勝山市民が駅の魅力を再発見というか再認識しただけじゃなくて、市民以
外の多くのお客様が訪れた。それから、勝山にも新しい人と流れと集いの場を
生みだしたとまで言われています。今、市長が語られた三国駅を整備する際に
も、またほかの駅を整備する際にも、ぜひ、駅を単なる交通機関という位置づ
けじゃなくて、地域のランドマークとしての機能を備えた駅にしていただきた
いと思います。
最後に、マイナンバーの通知カードでありますけども、これはもう来月です
ね、2016年1月から、税とか社会保障分野での利用が始まります。全ての
企業が、これに応じなければなりません。坂井市役所でも、現場の担当の職員
さんは、本当に大変であると思っています。遅くまで根気よくやっておられる
のは、本当に御苦労なこととお察し申し上げます。今後もしばらくは大変な状
況が続くと思いますが、初めてということもありまして、しかし住民の方々は
もちろん、企業の現場において、とまどいや混乱がなく、円滑に制度に対応す
るために、最後までしっかりやっていただきたいと思います。
これで終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、8番、戸板進議員。
○
8番(戸板
進)皆さん、おはようございます。議席番号8番、志政会の
戸板進でございます。
今日も朝からすばらしい天気であります。この天気に負けないような、すが
すがしい気持ちで、一般質問をしていきたいというふうに思いますので、よろ
-148-
しくお願いをいたします。
今回、私の質問につきましては、新たな坂井型観光商品の創生について、御
質問をさせていただきます。
坂 井 市 の 人 口 は 、 合 併 し た 平 成 1 8 年 3 月 2 0 日 現 在 で 9 万 5 ,1 7 2 人 が 、
今 年 平 成 2 7 年 4 月 1 日 現 在 で は 9 万 3 ,0 9 9 人 、 そ れ か ら 2 0 6 0 年 に は
6 万 1 ,0 0 0 人 に な る と 推 計 さ れ て い る こ と は 、 皆 さ ん 御 承 知 の と お り で ご
ざいます。
住民には定住人口と交流人口があると言われております。定住人口をふやす
には、先を見据えた施策が必要だと考えます。
坂井市人口ビジョンを見ても、対象期間は2060年までの45年間という
長い期間であります。しかし、観光客などの交流人口をふやすことは、即効性
のある事業だというふうに思います。地域によって違うのかもしれませんが、
官公庁の推計では、定住人口1人当たりの年間消費額を旅行者の消費に換算す
ると、外国人旅行者11人分、宿泊を伴う国内旅行者26人分、日帰りの国内
旅行者では、81人分にあたると言われているようであります。合併当時の年
間消費額を取り戻すためには、国内外の旅行者をいかに呼び込むかが必要であ
るというふうに思います。人口減少を補う可能性のある観光客などの交流人口
を増加させることは、市として早急に取り組むべきことだというふうに考えて
おります。
平成26年度にシティセールス推進室が新設され、地方創生福袋による三国
の鮮魚の流通や、現存天守同盟結成、全国シティセールスデザインコンテスト、
一筆啓上全国PRツアー、東京都品川区との特別区全国連携プロジェクト、ま
た平成28年度には、全国シティプロモーションサミットが開催要請など、セ
ールス事業は着実に成果が出てきていると考えております。
また、これまでの観光資源に加えて、三国湊町家活用プロジェクト事業によ
る町並みの整備、一筆啓上日本一短い手紙の館完成、また今回の議会にも上程
されております、竹田農山村交流センターの完成、それから丸岡城の国宝化運
動など、新しい観光資源が生まれてきております。
シティセールスにより、坂井市の知名度をアップするとともに、セールス事
業で得た地域との交流や、人とのつながりを継続し続けること、また生まれて
きた新しい観光資源を生かした新たな事業の展開や、坂井市独自の観光商品の
創設、新たな観光産業を開発することにより、今まで以上に坂井市への交流人
口を増加させることが、今後の不可欠な課題だというふうに考えております。
以上のことから、次の4点について質問をさせていただきます。
まず、昨年12月定例議会の中で、坂井市観光ビジョン戦略基本計画の見直
しに対しての質問に対し、これまでの計画に対する達成状況や新たな課題につ
-149-
いては、坂井市観光連盟で検証しているという答弁をされておりますが、その
検証結果や新たな課題は、どのようなものであったかお聞きいたします。
次に、北陸新幹線金沢開通によって、各地とも入り込み数が増加しているよ
うでありますが、一時の増加に終わるのではなく、この機会を捉え、金沢敦賀
間が平成34年に開通することが決定し、さらに、福井駅の早期活用が要望さ
れている中、新たな観光ビジョンを考える必要があると思うのであります。ソ
フト、ハード面あわせ、今後、どのように進めていくのかお聞きをいたします。
次に、後期基本計画の中で、他業種と連携した体験型観光、散策や学習を伴
う町なか観光も充実し、何度でも訪れたくなる観光地づくりや、大都市圏から
の観光客誘致には、隣接市、町などと連携してエリアとしての魅力を発信する
広域観光が必要で、このためには、坂井市観光連盟を推進母体とするとされて
おりますが、そこで現在の観光連盟の体制について、お聞きいたします。坂井
市観光連盟の職員体制、加盟団体数、活動内容など、現在の状況はどのように
なっておりますか。
次に、今後、坂井市の観光について、坂井市観光連盟が推進母体になるので
あれば、今まで以上に観光産業化、シティセールス室と連携を強め、法人化し
た観光連盟では、近隣の観光ツアー創設など、観光産業のコーディネーター的
役割を担う必要があると考えております。今後、どのような連携をとっていく
のか質問をいたします。
以上、私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)戸板議員の、新たな観光商品の創生についての御質問に
お答えをいたします。
まず、観光ビジョン戦略基本計画に照らして、新たな課題や達成状況につい
ての検証結果について、お答えをさせていただきます。
市並びに坂井市観光連盟では、観光ビジョン戦略基本計画の実現を目指して
取り組んでいる最中でございますが、この計画における坂井市観光の方向性と
観光ビジョン推進のための、具体的な取り組みに掲げられている62項目の課
題に対し、既に完成している、あるいは、現在取り組んでいる項目数は49項
目、率にして79%でございまして、今後、課題着手予定である項目は13項
目、21%となっています。残された課題は、観光施設へのアクセスの向上や、
安心・安全な食の活用、外国人旅行者へのもてなしなど、交通事業者や市民を
巻き込む事業となっております。
また現在、ゆりの里や竹田地区における新たな観光施設の創設により、エリ
アが拡大されておりますが、残った課題といたしまして、観光ビジョン戦略基
本計画の方向性に沿いながら、市及び観光連盟、関係団体ともに連携をして、
-150-
取り組んでまいりたいというふうに考えております。
次に、北陸新幹線金沢開通によって生じている入り込み数の増加を継続させ、
福井駅開通までに新たな観光ビジョンを考える必要があるかと思うが、今後は
どのように進めていくのかという御質問でございます。
9 月 末 現 在 の 坂 井 市 観 光 客 の 入 り 込 み 数 は 、 全 体 で 、 対 前 年 比 9 .5 % の 増
と な っ て お り 、 特 に 東 尋 坊 に お い て は 2 3 .3 % の 増 と な り 、 北 陸 新 幹 線 金 沢
開業の影響があらわれているものというふうに感じております。
また、8月に実施をいたしました、福井県立大学と福井銀行共同の観光客ア
ンケート調査において、東尋坊への交通手段を聞いたところ、約80%が自家
用車を利用し、またレンタカーや新幹線を含めたJRを利用した方も約15%
に達している結果となっております。さらに、県内で宿泊した方のうち、5
1%があわら市内に宿泊ということでありますし、また坂井市内では12%と
なっており、また県外で宿泊した方の84%が、石川県で宿泊したという結果
となっております。
このような状況から、観光ビジョンにもうたわれています二次交通の整備や、
市内宿泊者増を図る施策、並びに広域での連携が喫緊の課題でございまして、
今後は県や関係自治体と協力しながら、課題解決へ向けて主導的な立場で取り
組んでまいりたいというふうに考えております。
次に、坂井市観光連盟の職員体制、加盟団体数、活動内容など、現在の状況
についてお答えをいたします。
職員体制は、局長を含め3名体制でありまして、加盟団体数は73団体とな
っております。
また、連盟の活動にあたっては、総務、誘客、創生の3つの部会を設け、観
光ビジョン戦略基本計画に沿った取り組みを進めているところでございます。
事務局においては、観光物産展や商談会への参加、広報宣伝などを行ってお
り、今年度から新規事業として、民間旅行会社が運営するインターネットサイ
トと提携し、市内の観光事業者が宣伝し、宿泊の予約についても受け付けられ
るような仕組みをつくりました。また、シティセールス推進室と共同して、え
ちぜん鉄道の1日フリー切符つきの市内観光地を巡る断崖クーポンを販売する
など、積極的に活動をいたしております。
次に、今後、坂井市観光連盟が今まで以上に観光産業課、シティセールス推
進室と連携を強め、観光ツアーの創設など観光産業のコーディネーター的役割
を担う必要があると考えるが、今後の連携をどう考えるかとの御質問でござい
ますが、坂井市観光連盟は、民間の多様な関係者の合意形成のもと、地場産業
と観光地や観光イベントとの結びつきを構築し、坂井市観光の内容がよりグレ
ードアップするような関係機関と、研究、企画、販売することを担っておりま
-151-
す。
本市といたしましては、地域間競争を念頭に置き、現在整備を進めているゆ
りの里公園や、また、坂井市竹田農山村交流センターなど、新たな観光資源と
なり得る施設の利用についても、坂井市観光連盟と連携を図ってまいりたいと
いうふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)市長の方から、いろいろ御答弁ありがとうございました。
それでは、再質問をさせていただきますけども、これもまず、昨年12月の
定例会の答弁に戻るわけでありますけども、27年度以降も、着地型観光商品
の造成など、観光連盟と協力しながら、計画に基づいた積極的な観光施策を推
進していきたいというふうに答弁をされています。
このことから、先ほどいろいろ市長の方から、62項目中49項目が完成で
あるとか、取り組んでいるというような御答弁でありましたけども、今年度、
その中に、新たな観光商品というものが創生されたのであれば、その商品につ
いてお聞きしたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの戸板議員の御質問でございますけれ
ども、平成27年度、今年度に、全く新しい観光商品を開発をしたというもの
は、特にございません。ただ、昨年、一昨年から続いております、体験を中心
としたプログラムの、より充実した内容の取りまとめ、及び実施をしておりま
す。
さらに、法人化された観光連盟におきましては、このような旅行業の資格も
持った中で、このプログラムをより充実させていくということで、現在、市長
の答弁の中でもございましたように、3つの部会をつくりまして、その中で特
に企画誘客と、そういうような部会の中で、今後の新たなプログラムについて
考えていきたい。特に、今のところ、教育旅行、あるいは食を前面に出したプ
ログラム、また都会のマスコミ等にPRを強化して、またプレゼンを行って、
その中で、旅行業の活動とあわせたプログラムを、今現在、検討している最中
でございます。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)ぜひ、今後ともそういう旅行業を通したプランをつくっ
ていっていただきたいというふうに思います。
次に、先ほど議員からも、総合交通対策特別委員会の現状、私も初めて西
長田でお客さんがいるのを見まして、こういう企画があったのだなということ
で、改めて驚いたところであります。聞きますと、ちょい乗りプランというん
ですか、ローカル線を楽しむというようなことで、すばらしい企画だなという
-152-
ふうに思いました。今後とも、坂井市と私鉄と連携して、先ほど、市長も答弁
されたように、えち鉄と連携しながら、四季折々のローカル線の旅というもの
をつくっていただきたいなというふうに思いますので、今後とも、そういう継
続していっていただきたいというふうに思います。
それで、この先ほども答弁の中で、えち鉄がやっています12月15日まで
実施されております断崖クーポンの利用状況と、この観光連盟との関係が、利
用状況などわかりましたら教えていただきたいというふうに思います。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいま御質問の断崖クーポンの利用状況、そして
観光連盟との連携といった点の御質問についてでございます。
まず、断崖クーポンの利用期間、今月15日とおっしゃいましたが、27日
まで利用ができますので、ぜひまた御活用いただきたいと思いますが。10月
10日土曜日から発売を始めたこの断崖クーポンでございますが、本日時点で、
約 1 ,0 0 0 枚 弱 を 売 り 上 げ て お り ま す 。
そして、この間、利用できます土日祝日、これまで15日あったわけですが、
このうちの10日間、休みの午前中3時間、シティセールスの職員が福井駅に
出まして、直接フェイス・トウ・フェイスで三国東尋坊の見どころなどのPR
を行うとともに、そのお客さんが、どこから来てどこへ行かれるのかといった
ようなことを含めて、コミュニケーションをとりながら、販売促進活動を行っ
てきております。こういった生きた情報を入手しながら、次の商品開発につな
げていこうといったような準備作業を含めて、そういった活動を進めてきてお
ります。
状況としては以上でございますが、市の観光連盟との連携といった点につい
ては、まず、この断崖クーポンを作成する段階において、立体的なパンフレッ
トの作成のヒントを、まずいただいているといった点、それから販売に関して、
福井駅の観光案内所へのチラシの設置といった点で、まず連携をしてきており
ます。
それから今後につきましては、ただいま申し上げたような直接お客さんから
得た感触、あるいは実感といったものを、こういった生データを、観光連盟含
め、関係団体にいろいろ分析した上で御説明申し上げまして、今後の連携の戦
略につなげていくようなことも、さらに図っていきたいといったことを考えて
おります。
特に、産業経済部との連携はもちろん前提としておりますが、そういった活
動をしていきたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)今後とも、連携をとりながらやっていただきたいという
-153-
ふうに思います。
次に、実は、北陸新幹線金沢開業によって入り込み数が増加していると、先
ほ ど も 坂 井 市 全 体 で 9 .5 、 東 尋 坊 で 2 3 .3 % 増 加 し て い る と い う よ う な 市 長
からの答弁があった中で、ここに来る方々が、どういうものを利用して来てい
るかというようなアンケートを、とっているかということを聞こうかなと思っ
たんですけども、先ほどの答弁の中で、自家用80%、JR15%というよう
な答弁をいただいたので、そういうアンケートをとったことによって、今後の
宣伝方法が変わってくるのではないかなというふうに思います。
そのとった結果に、今後の宣伝とか、そういうものがどういうふうに考えて
いるか、もしあればお聞かせ願いたいと思います。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)先ほどの市長答弁の中でもありましたように、
市はアンケートを実施していないんですけれども、県立大学と福井銀行が共同
でアンケートをとっていただいたその数値を、今、披露させていただいたわけ
ですけれども、昔のように観光バスで坂井市の観光に訪れるという方は、大変
少なくなっております。主に自家用車と。
今回、アンケートをとった中で、レンタカーとか新幹線っていうのが多くあ
りました。これは主に、新幹線で来て、レンタカーを借りて観光に来るという
ような方向性をあらわしているんでないかと。
じゃ、こういうふうな方々を対象に、どういうふうな施策を打っていかなけ
ればならないかということが、この結果から、今後の活動のあり方として読み
取れるんではないかというように思います。
ですから、このようなことから、自家用車、またはレンタカーで回れるよう
な着地型の商品をつくっていかなければならない。そうした中で、できるだけ
市内へ泊まっていただけるような、先ほど言いましたように、観光バスで来る
というようなのを少ないということは、少人数、家族ぐるみで、友達同士で来
るということですから、坂井市内の民宿旅館にも、大いに泊まっていただける
可能性があるのじゃないかというようなことから、できるだけ坂井市内へとど
まっていただけるような、1日、2日かけて坂井市の魅力を味わっていけるよ
うな、そういう商品づくり、これが今後の課題じゃないかなというように考え
ております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)ぜひ、そういうプランを立てていただきたい。特に、あ
わらの旅館の方にも聞きますと、やはりレンタカーが多いようであります。金
沢駅に着いて、レンタカーで来る人が非常に多いというようなことで、今ほど
いうような、そういう自家用も含めた、車を利用したそういうルートづくりと
-154-
か、そういうものをしていっていただきたいなというふうに思います。
次に、東京都品川区の連携プロジェクトでありますけども、先般も新聞の方
に、カニ汁を出したとか、それから、今年から決めた「極」、大きいカニを展
示したということでありますけど、その中で、今後、品川区との連携について、
どのように連携していくのかということで、ひとつお聞きをいたします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)東京品川区との連携プロジェクトについてでござい
ますが、今御紹介ありましたように、先日、越前ガニの漁の解禁にあわせて、
そういったカニの紹介、それから味わっていただくといったようなことを、坂
井高校の生徒さんの御協力もいただきながら、実施してまいりました。
今後、既に第2弾、第3弾の具体化に向けまして、作業に今、入っています。
今月、近々に議員の皆さんにも順次御紹介できるように、準備をしてございま
すので、プレス発表等の関係もありまして、その時期まで、もうしばらくお待
ちいただけたらと思います。次の準備に既に入っております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)まだ、それまで楽しみに待っております。
聞きますと、そのプロジェクトですけど、期間が、今のところいつまでとい
うような、そういうことがないというふうなことも聞いているわけであります
けども、これも新聞で、竹田の方で、公民館で、竹田スゴ技スタディツアーと
いうようなものを実施したというようなことが新聞に載っております。先ほど
来からも、体験型の観光というような言葉も出ておりますけども、ぜひそうい
う都会の中学生とか高校生に働きかけて、今、来年完成する竹田農山村交流セ
ンターで、そういう体験学習というか、体験できるようなそういうものを、ぜ
ひ企画していただきたい。
例えば、修学旅行なんかで、1日1泊は竹田で泊まっていただいて、そうい
う山のよさを知っていただく。2日目以降については、また違う観光地を回る
というような、そういう修学旅行の中で、そういうものを、ぜひ企画していた
だきたいなというふうに思いますけども、これについて、産業経済部長、もし
できるのであれば、ぜひ観光連盟などに働きかけて、そういう企画をとってい
ただきたいと思いますけども、いかがですか。
○
議長(橋本充雄)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの御質問ですけども、先ほど、お答え
しましたように、観光連盟の中で、今、部会をつくりまして、どのような新し
い旅行商品をつくっていけるのかということを検討している中で、子ども教育
活動というような旅行の誘致、これに力を入れていこうというようなことも、
課題として挙げておりますので、この中で、竹田の宿泊施設を利用してという
-155-
ことも、このメニューの中で、今後実現に向けて、いろいろな課題を探ってい
きたいということを考えておりますし、市といたしましても、観光連盟の方へ、
そのような課題を投げかけていきたいというふうに考えております。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)そういう観光連盟三部会の中で活動しているということ
でありますけども、先ほどの答弁の中で、職員が3名という御答弁をいただい
ております。これからそういう観光の企画であるとか、今のそういう新たな体
験型、着地型、そういうものをやっていく中で、私は、職員3名では少ないの
ではないか。まして、加盟団体73団体、それを部会に分かれて、その部会、
部会で実習をしていく中で、3名でそれをやっていくのでは、非常に、先ほど
言うように、人数的に少ないのではないか。市としても、職員というか、そう
いうものに対して、助成というか援助する必要があるのではないかなというふ
うに思うわけであります。
極端な話が、加賀市なんかですと、観光連盟の中に職員も派遣しているとい
うようなことも聞いております。こういう中で、今の産業観光課の観光の部分
だけを、観光連盟の中に併設してもいいのではないかなというふうなことも考
えるのですけども、総務部長、そういうことは不可能ですか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)市役所の組織の一部を、その観光連盟の中にという
ような御提案かと思います。
今、突然でございましたので、その辺についてのお答えが準備できていない
のが実情でございますが、どんなふうにこれからの組織をつくっていけるか、
御提案についても頭に入れながら、どんなふうに対応できるか、内部でまた検
討していきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)ぜひ、そういう方向、無理であれば、人的な助成という
のをしていただきたいなというふうに思います。
それから、先ほど、議員の質問にもありましたように、三国駅周辺整備で
ありますけども、これからいろいろと周辺整備、建物の改修とか、そういうも
のもあるかというふうに思います。先ほども、おもてなしの心とかというよう
な、そういう御答弁もされておりますけれども、この新たな駅ビルを建設され
ているというのであれば、今現在、観光連盟の事務所が、東尋坊の交流センタ
ーの奥の方にあって、なかなか、どこに観光連盟があるのかというようなこと
が、我々もわかりづらいというようなことです。やはり、市の観光に関しては、
観光連盟が全面的に前に出て、積極的に進める窓口となるというようなことが
必要であるというふうに思います。
-156-
そういう中で、もし、新たなこのビルの中に観光連盟が入れるのであれば、
そのビルの中に観光連盟の事務所を設けて、そこが窓口となって、来た人のお
もてなしであるとか観光のPRであるとか、そういうものができないかという
ふうに思うわけでありますけども、その点、いかがかお願いをいたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)もともと、東尋坊の観光連盟っていうんか、そういう案
内所、もともと三国に観光協会っていうのがある。もともと、東尋坊の入り口
にあったやつやね。そこに置いても、何も人が全然来ないということで、たま
たまそういう、環境に悪い、そういう今、空き家みたいにそういった環境が悪
かったもんですから、観光協会と一緒に、そこに坂井市内全部をPRしようっ
ていうのを、本来の目的やりました。
そしてまた、そういったいろいろな特産品とか、そういう産業なんかもPR
していこうっていうことで、なかなか中間の通りというの、今現在、戸板議員
言われたように、なかなか人が通らない今の状況では、そんなに通らない。今
でも見ていても、議員さん、全部、東尋坊に回られたというお話もお聞きして
いますが、やはり通りが、環境があんまりよくないなというふうに思っていま
す。それで少しずつ、何かの形で直していかないといかんというふうに思いま
す。確かに、今、東尋坊ってね、金沢の新幹線の開業の影響で何割かふえては
いますけど、あの状態でいつまでも続かないだろうなというのを、私は思って
いますし。1回来た人が、もう一度、何の目的であれ、リピーターっていうの
を、そういうのをしないと、1回来たらもう来ないと、だんだんまたもとへ戻
ってしまう可能性もあります。ただ、今言われるように、三国駅のビルは、あ
れを残すつもりはないですよね。今、戸板議員も、ビルの中に観光入れたらど
うやという話、そこには、入れてしまったら、もとのあんまり変化がないとい
うことで、あのビルはなくして、その周辺全体を、今の国のまちづくり交付金
を利用して周辺を整備していこうと。その一角の中に、駅かって、そういった
中で、例えば簡単に食事するものとか、いくつかやっぱりしないとだめやとい
うふうに思っていますが。これからのまた課題ですけど。そこに、駅の中に、
ビルじゃなしに駅舎は木造、多分木造が、三国やったら木造がいいだろうと。
駅舎の中に、そういう観光っていうのは、考えられんこともないかなというよ
うに思っています。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)そうです、私も、そういうビルというんじゃなしに、駅
舎の改修としてね、おそらく、先ほども議員が言いましたように、勝山のそ
ういう形で、人が楽しめるというか、今ほど市長がおっしゃったように、食事
もできる、そういうふうなものができるだろうというふうに期待しております
-157-
ので、そういう駅舎の中に事務所というものも、考えていただきたいなという
ふうに思っております。
最後に、三国の花火と丸岡城の桜まつりというのは、合併当時に市のイベン
トとして位置づけをされている。それから、カニまつり、古城まつり、でんす
け祭り、かがしまつりは、自治区のイベントとして実施しているということで、
合併当時から、いろいろなイベントが進められているというふうに思います。
来年4月から、その自治区が廃止されるということになると、今までの自治区
としてのイベントというのは、その所管課、今後考えていくのだろうというふ
うには思われますけども、今後、その所管課というのがどこになるのかという
ことが、もし決まっているのであれば、まだこれから検討していくということ
であれば、それでも結構ですので、その辺、今どうなっているのかな、現状だ
け、教えていただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいま御質問ありました、カニまつり、あるいは
古城まつり等のイベントについては、自治区の協議の中で、おっしゃったよう
に自治区で計画し、自治区主導で行うということで、これまでそれぞれの支所
の所管といいますか、進められてきております。
きのうの前川議員の御質問で、副市長が、支所の体制についての答弁をさせ
ていただいておりますが、この担当する業務についても、支所の体制とあわせ
まして、どういったものを本庁に集約するか、支所で担当していただくかって
いったことを含めて、今、検討している最中でございますので、そういったこ
とで御理解いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)8番、戸板議員。
○
8番(戸板
進)先ほども言いますように、坂井市観光連盟につきまして
は、人的、財政的、これからそこが中心となってコーディネーター的役割もあ
るのであれば、ぜひ、観光連盟として坂井市と連携しながら、すばらしい観光
商品をつくっていただきたいなというふうに思っております。
我々坂井市は、非常に魅力のある都市であるというふうに、我々も思ってお
ります。皆さんと一緒に、県外の多くの方々に坂井市の魅力を知ってもらい、
多くの方々が坂井市に訪れていただくことを期待いたしまして、私の一般質問
といたします。ありがとうございました。
○
議長(橋本充雄)次に、13番、佐藤寛治議員。
○
13番(佐藤寛治)13番、政和会、佐藤寛治です。
私は、教育について、公共施設の更新問題についての2点について、質問を
いたします。
まず、教育について2点質問をいたします。
-158-
1点目は、春江工業高校が来年3月で閉校をいたします。この校舎の今後の
活用にあっては、県は、教育研究所を、現在の福井市福新町から春江工業高校
跡に移転し、福井の教育を発信する拠点とする決定をいたしました。この決定
にあたっては、教育研究所の誘致に対し、市長を初め、教育長の熱意が実った
ものだと思っております。また、このことは、本市に新しい教育環境をもたら
すものと思われます。
さらに県は、この教育研究所を、子どもの学力向上にかかわる調査研究や教
職員の研修、教育相談のほか、移転に伴い県内外の大学研究者らと共同研究を
行い、大学入試制度改革や課題解決型学習など新たな課題の対応や、ICT、
いわゆる情報通信技術を活用した研修の充実、教育相談に関する学校への支援
充実を図るなど、機能強化をするとしております。
また、政府は、地方創生の一環として、政府機関の地方移転を進める中、県
は国に対し、初等中等教育の教育課程に関する施策に係る基礎的な事項の調査
及び研究のほか、教育委員会、学校、教育関係者に対するカリキュラムや指導
方法についての支援を実施する機関、教育課程研究センターを初め、教育課題
研修課、青少年教育研究センターの3つの機関を、春江工業高校跡への誘致を
提案し、さらなる教育先進県を目指しているとのことであります。
そこで、以下の質問をします。
県が国に対し提案している、教育課程研究センター、教育課題研修課、青少
年教育研究センターの3つの機関の誘致について、誘致地となる本市としても、
県と一体となって積極的に誘致を目指すべきと考えるが、その所見をお伺いい
たします。
また、国の機関が本市に移転した場合、本市の教育にどのような効果があり、
どのような影響があると考えているか、あわせてお伺いをいたします。
2点目ですが、小・中学校の建てかえ等の整備計画について、質問をいたし
ます。
市内小・中学校の耐震化は本年度で全て完了し、児童・生徒は安心して学校
生活を送ることができると思います。
しかし、新耐震基準では、震度6強以上の大地震で倒壊しないという規定が
盛り込まれたほか、建物内の人間の安全を確保することに主眼が置かれている
のは、御承知のとおりだと思います。特に、中学校では、春江中学校の築55
年を初め、2校が築50年以上、築40年以上が1校、小学校では築40年以
上が10校、築30年以上が6校と、校舎が老朽化しているのが現状でありま
す。
今後の少子化を踏まえた長期的展望に立ち、建てかえなど、早期に長期学校
施設再整備計画を策定し、事業を推進すべきと考えますが、教育長の所見をお
-159-
伺いします。
また、この学校建てかえ等長期計画策定にあたって、坂井市人口ビジョンに
よ れ ば 、 特 に 小 学 校 に つ い て は 、 5 歳 か ら 1 4 歳 の 人 口 が 、 現 在 の 9 ,3 4 8
人 か ら 、 2 0 年 後 の 2 0 3 5 年 に は 6 ,1 0 0 人 に 減 少 す る 将 来 予 測 が な さ れ
ている中、当然、学校の統廃合も視野に入れていると思いますが、地域に開か
れた学校を目指した地域の拠点施設として、複合化も検討する必要があると思
います。この点についても、あわせてお伺いをいたします。
次に、公共施設の更新問題について質問をいたします。
本市の公共施設マネジメント白書では、市が保有する公共施設の老朽化の実
態や、管理運営のコスト情報を明らかにし、少子高齢化社会に備えた公共施設
を存続、廃止、統合、転用、民営化と推し進め、さらなる行政改革を進めなが
ら、市民、議会、行政が問題意識を共有し、公共施設が置かれた実態を共通理
解した上での今後の施設のあり方、改善の方向性を示しています。そして何よ
りも、今回の白書化をスタートラインとして、将来にかかるコストシミュレー
ションや施設の改修、建てかえ計画の策定を今後の課題としております。
また、本年5月に行われた、市職員自主研究グループの報告では、「公民連
携で新しい坂井市を」と題し、その研究成果を報告しております。その報告の
中で、公共施設の更新問題を取り上げ、公共施設の更新対策を早急に講ずる必
要性を、強く訴えております。このことからも、公共施設の更新問題が、本市
の重要課題と言えると思います。
本市においても、人口減少が進み、坂井市人口ビジョンによれば、2060
年 に は 人 口 が 8 万 1 ,7 3 1 人 と 推 計 さ れ 、 今 後 も 少 子 高 齢 化 が 進 む こ と と 予
想ができます。このことは、高齢者向きの行政需要は高まるが、財源を負担す
る世代は減少する。すなわち、生産年齢人口の減少は、市税収入の低下につな
がると想定されます。このような時代の変化に対応した公共施設の更新を進め、
良質な公共サービスを継続的に提供し、なおかつ、将来世代に負担を先送りし
ないことが重要であります。
そこでお尋ねをいたします。
負担を後世に先送りせず、よりよい資産を次世代に引き継ぐため、各施設の
更新時期や複合化する施設の改修、建てかえ等を行う時期を明示した、公共施
設更新長期計画を策定し、さらにそれを推進すべきと考えるが、市長の所見を
お伺いいたします。
以上、教育についてと公共施設の更新問題について、市長、教育長に答弁を
求め、私の最初の質問といたします。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)佐藤議員の御質問にお答えをいたします。
-160-
私の方からは、公共施設の更新問題についての御質問にお答えいたしまして、
教育については、教育長がお答えをいたします。
初めに、公共施設の更新問題についてお答えをいたします。
良好な公共サービスの提供のため、各施設の更新時期や複合化する施設、ま
た、施設の改修、建てかえの行う時期を明示した長期計画を策定すべきではな
いかとの御質問でございます。
公共施設の更新問題については、地方自治体の今後の行財政運営において、
特に重要かつ大きな行政課題であると考えております。過去に建設された公共
施設等が、これから大量に更新時期を迎える一方、地方財政は依然として厳し
い状況にある中、人口減少等により、今後の公共施設等の利用需要が変化して
いくことが見込まれることから、施設全体の最適化を図ることが喫緊の課題で
ございます。
坂井市においても、これまで進めてきました義務教育関連施設であります小
・中学校の耐震改修は、本年度をもって完了いたしまして、また、子育て関連
施設については、民営化と幼保園化を軸とした再編計画に基づき推進しており、
必要に応じて整備をしていくこととなっております。また、コミュニティーセ
ンターの耐震化、また庁舎の整備等、必要不可欠な施設の整備が控えており、
今後についても、引き続き優先度を考慮しながら、検討を重ねていく必要があ
ると考えております。
また、平成24年に策定いたしました公共施設マネジメント白書における試
算からも、既存の施設を更新、維持していくことは困難な状況でありますので、
市民生活に真に必要な公共施設サービスを着実に維持していくためには、白書
の方針でございます公共施設の総量抑制と維持する施設、機能の優先度設定の
考え方に基づく抜本的な公共施設の見直しを、財政計画とリンクした形で進め
ていく必要があると考えているところでございます。
なお、現在検討中でございます、公共施設等総合管理計画においては、白書
において対象外となっている道路、橋りょうや、上下水道等のインフラ等を含
めた公共施設等全体の老朽化対策として、長期的な視点をもって、更新、統廃
合、また長寿命化など計画的に行うことにより、財政負担の軽減、平準化を図
ることとしているところでございます。
今後におきましては、昨年度から整備を進めております公会計管理台帳シス
テムや、公共施設等マネジメントシステムを連動させ、活用することにより、
公共施設の老朽化の状況や、利用状況等の概要が的確に把握できるようになり
ますので、これらのデータをもとに、全ての公共施設等を対象にして、それぞ
れの方向性を検討いたしまして、更新、または改修する施設については、その
時期と必要となるコスト等を見込んだ中長期的な方針等については、今後検討
-161-
していく必要があると考えているところでございます。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)私の方からは、教育についての御質問にお答えをいた
します。
まず、県とともに、積極的な誘致を目指すべきと考えるが、見解はどうかに
ついてお答えをいたします。
西川知事は、来年3月に閉校する県立春江工業高校の跡地に、県の教育研究
所を移転し、あわせて、石破地方創生担当大臣に対して、首都圏に集中してい
る政府関係機関の教育・研究施設を、福井県に移転することなどを求めました。
その際、東京一極集中の是正には、地域の魅力を生かした誘客や移住の促進な
ど、地方への新しい人の流れをつくることが必要だと主張され、このことにつ
いても、私も同じ思いであります。
知事による教育研究施設の移転誘致は、全国学力学習調査や全国体力運動能
力習慣調査において、常に全国トップレベルの成績を維持している福井県が、
高い教育力があるということの自信のあらわれであると思っております。移転
誘致につきましては、大学入試制度の改革や、小学校における英語の教科化な
どに伴うハイレベルな教員養成が行われることが不可欠であります。
福井県においては、教育課題の変革の時期を、より充実することは非常に可
能であると考えております。坂井市といたしましても、県に対して、全国に誇
る高い教育力を持つ福井県の教育のシンボルとして、また、新たな市の拠点と
しても期待できるものと考えております。ぜひ、移転を検討いただきたいとい
う提案をしており、来年3月の国における移転正式決定まで、県とともに、積
極的に誘致活動を進めていきたいと考えています。
次に、国の機関が本市に移転した場合、坂井市の教育に、どのような効果、
影響があるかということについて、お答えをいたします。
先ほどもお答えいたしましたが、本県は、学力の面でも運動の面でも、常に
全国トップのレベルの成績を維持しております。坂井市におきましても、全国
平均を上回る成績を維持していることは、本市も高い教育力を示しているあら
われであると考えています。加えて、本市は、国内はもとより、シンガポール
や韓国などの外国からの教育視察を受け入れているなど、教育研修の体制が充
実しているものと自負をしているところであります。
今後、県教育研究所と首都圏から教育研究施設が移転されれば、福井県の高
い教育力の要因が観察され、大学教員等による指導の充実や、テレビモニター
を介しての通年型研修、福井型18年教育の実践など、指導方法の改善にもつ
ながっていくものと思われます。授業リーダーのレベルアップによる高い指導
-162-
力により、本市の児童・生徒への影響は計り知れないものがあると感じており
ます。
次に、少子化を踏まえた長期的展望に立ち、建てかえなど長期計画を早急に
立てるべきではないかという御質問にお答えをいたします。
学校耐震補強工事及び大規模改修工事につきましては、小学校で51億円、
中学校で72億円かけて、合計123億円の予算をかけて、市を挙げて取り組
んでまいりました。おかげさまで、本年度で全てが完了することとなっており、
来年度からは、市内全ての児童・生徒が、安心して学習できる環境が整います。
しかし、議員も言われるように、耐震化工事は終わったものの、改修工事が
必要な学校がいまだに残っているという状況はあります。普通、学校施設は、
建築後20年で改修を行い、40年で建てかえを行うということが目安になっ
ております。
坂井市としては、平成28年度以降、学校施設改善事業といたしまして、昭
和40年から50年代に建てられた、今まで一度も改修工事を行っていない学
校や、以前の改修から20年を経過する学校について、国における長寿命化改
良事業等を活用しながら、計画的に改修を実施していきたいと考えています。
次に、学校建てかえ等を長期計画策定にあたっては、地域に開かれた学校を
目指して、地域の拠点施設として複合化も検討する必要があるのではないかと
いう御質問に、お答えをいたします。
現在、放課後の子どもたちの受け皿として、学校施設を利用した放課後児童
クラブを開設しております。今後、さらに少子化が進むことが予測されること
から、将来的には、学校に別の機能を持たせることが必要となることも考えら
れます。
各小学校ごとに、地域で学校を見守り育てるための協議をする、地域学校協
議会が設置されております。例えば、地域の皆さんが、地域の子どもたちのた
めに、児童クラブの運営に御協力をいただけることができれば、地域の方々が
学校をさらに身近に感じることができるものと考えています。そのほか、学校
の利活用につきましては、地域の方々や学校と連携を図りながら、地域に開か
れた学校となる方策について、検討を重ねていきたいと考えております。
以上です。
○
議長(橋本充雄)13番、佐藤議員。
○
13番(佐藤寛治)再質問をいたします。
まず、教育についてでありますけれども、今、教育長の答弁にあったように、
県が誘致を進めている施設については、坂井市としても、協力して進めるとい
うことでございますので、なお一層の努力をお願いしたいと思います。それに
よって坂井市の教育が進み、教育のまち坂井市として発展していくものと考え
-163-
ておりますので、ぜひお願いをしたいと思います。
それから、学校の建てかえ等の長期計画ですけれども、今、答弁にありまし
たけれども、やはり、老朽化が進んでいるということは、長期的に建てかえを
していく必要があろうかと思います。それらについては、どれくらいというよ
うなことは言われませんでしたが、10年スパンで30年とか50年、長い期
間を見通した計画を立て、それから、特に小学校については、地域のシンボル
的 な 学 校 で あ り ま す 。 で す か ら 、 今 の 人 口 予 測 で 、 例 え ば 三 国 地 区 が 1 ,8 5
3人あったのが、907人というような数字が出ていますけれども、それは単
に、小学校統合するでなく、今先ほど言われたように、地域に根ざした、地域
とのかかわりのある施設ということで、整備をお願いしたいと思いますし、こ
の点についても再度お伺いいたします。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)これからの改修をどう計画していくかということ、長
寿命化についてもお答えをするわけでありますが、あっという間に、坂井市が
誕生して10年を終わろうとしているわけであります。この間、多くの課題を
持ちながら、常に子どもは市の宝であるという考えのもとで、大変な、123
億の大きなお金をかけて今年度終了するということで、子どもが安全で安心し
て学習できる場が提供されてきたわけであります。
今、今後の課題として、また新たな10年に向けて、またいろいろその改修
計画については、地域の方々や、あるいは議員さん方とも、いろいろ御相談さ
せていただきながら、また、新たな第一歩を踏み出していきたいと思いますの
で、今、何年にどうするかということについてはお答えできませんが、とにか
く、新たな第一歩をまた踏み出していけたらいいなと考えています。
○
議長(橋本充雄)13番、佐藤議員。
○
13番(佐藤寛治)今の学校の建てかえ等については、これからの公共施
設の更新問題とも絡んでくると思いますので、そこらについては、行政の方で、
十分協議していただきながら、進めていただきたいと思いますし、さらなる更
新のそういうことがあるんだということだけは強く認識していただきたいと思
います。
それでは、公共施設の更新問題についてお尋ねをいたします。
先ほど、方向性等については、今後研究、検討していくということでござい
ますけれども、5月に職員の自主研修グループの研究結果を、市としては、ど
のように受けとめておられるのか、まずお尋ねをいたします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)先ほど御質問の中でありました、職員の研修の中で、
PPPであるとかといったことについての認識の御質問ということでよろしい
-164-
ですね。
その研修の中で、いろいろこれからの公共施設を更新していく手法として、
いろいろ民間の力を活用したPPP等の研究、あるいは提案がございました。
今、直接的に公共施設の更新について、直接的に取り入れているというもの
はございませんが、その研究成果の発表をもとに、今後、十分考えていきたい
と思っております。
1つ、PPPの手法として取り入れていきたいという実例としては、三国湊
の町家の空き家の活用について、民間の力をお借りしたいという、今回12月
補正でも予算計上させていただいていますが、1つの例としては、そういった
ものに、今、取り組んでいきたいというのがまず1点ございます。
今後、職員の提案もしっかり受けとめながら、十分検討していきたいと考え
ております。
○
議長(橋本充雄)13番、佐藤議員。
○
13番(佐藤寛治)今、総務部長から、研究成果について答弁がありまし
た。
特に、こういう研修を実施していることについては、やはり職員自身が、そ
ういう更新問題に危機感を感じているものだと認識します。そういう中で、特
に今回の公共施設の更新にあたっては、研究結果として、現状を把握し、デー
タ化、見える化をするというふうな提言といいますか、研究成果が報告されて
おります。この見える化については、市民から、なかなか見えてこない、成果、
あるいは計画等が見えてこないというような批判もあります。この見える化に
対する考えはいかがでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今、御質問のことについては、先ほど副市長が御答
弁申し上げておりますように、公会計の管理台帳システム、あるいは公共施設
等マネジメントシステムを、今、運用を進めております。施設の老朽化の状況
や利用状況が統計的にまとまってまいりますので、そういったものを、市民の
皆様にもわかりやすくごらんいただけるような資料の提供ということで、今後
御提示できるのではないかと考えております。
○
議長(橋本充雄)13番、佐藤議員。
○
13番(佐藤寛治)今、答弁ありましたけれども、職員は情報を市民に公
開し、そして市民からの意見を聞きながら、この公共施設の更新にあたれとい
うようなことだと思っております。ですから、このデータ化するのは当然行政
がしますけれども、その見える化をいかに進めるかということが重要だと、職
員グループは言っているのだと思います。
特に、今回の白書の中でも、市民と議会と行政が問題意識を共有するという
-165-
ようなことが示されております。これが、いかに重要かということを言ってい
るものだと、私は解しております。そして、さらなる施設を更新したり新しく
した場合には、こういう市民の声を最大限に生かした更新を進めていけという
ような声だと認識しております。
再度お伺いしますけれども、この点についてお伺いいたします。
○
議長(橋本充雄)北川副市長。
○
副市長(北川貞二)今、総務部長がお答えしましたけども、このマネジメ
ントシステム策定するときに、今言うそのコストなり、また利用状況は、いろ
んな場面で、また地域協議会なり、またいろんな面で意見を聞いて、策定した
経緯がございますし、多少、全般的には、広報活動が少ないといえば酷ですけ
ども、結構、そういう面では、このマネジメントを説明しますし、また今、公
共施設の見直しの中で、地元移譲なり、また民営化等のことについては、この
白書をもとに、住民の理解なり、また問題点を集約いたしまして、その中で理
解を深めていくということでございます。
今後、今言う更新問題、また建てかえ問題、いろいろあるわけでございます
けども、当然、こういう人口減少なり、またその施設の利用というのか、また
コストを見ながら、また市民の意見も十分に聞きながら、どのような施設が必
要なのか、またそういう多目的に使うのかと、また配置がえ、配置になるかと
いうことは、当然、今言う市民の意見を聞くことは当然でございます。
また、長期計画をつくったらどうかということでございますけども、今現在、
第一の優先度としては、小・中学校の校舎なり体育館を優先して整備したいと。
また、次、現在、保育園なり幼稚園の整備という。次は、考えているのは、コ
ミュニティーセンターの整備計画というのは、これは用途別には、ある程度整
備年度が示されるんじゃないかなと思っていますけども、全体的にこの施設の
整備年度を示すことは、非常になかなか難しい問題ではないかなと思いますけ
ども、ただ、こういう時代でございますので、そういうことは十分今後検討し
て、なるべく示されるような方法はないかということは、よく検討していきた
いと思っているところでございます。
○
議長(橋本充雄)13番、佐藤議員。
○
13番(佐藤寛治)今後の公共施設のあり方、改善の方向性については、
マネジメント白書に示されております。耐震性のない建物や、耐震性があって
も老朽化した建物の更新には、設置とか配置方法等抜本的な見直しを図り、早
急に対応するというようなことを書かれておりますし、今、副市長が言われた
ように、期間を示すということは、長いスパンで、何年にこれという、きちっ
としたものでなくて、30年とか50年の長いスパンにおいて、こういう方向
性というのは、ある程度示していく必要があると思います。これらについて、
-166-
今、先ほど検討しますというような答弁でございましたので、もうこれ以上は
言いませんけれども、やはり、そういうふうな計画を立て、市民に公開し、理
解を得て、公共施設の更新問題を解決していただきたいと思います。
以上で私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)ここで暫時休憩をいたします。
午後は1時より再開をいたします。
○
(午前11時57分
休憩)
(午後
再開)
0時59分
副議長(前田嘉彦)それでは、休憩前に引き続き、会議を開きます。
21番、永井純一議員。
○
21番(永井純一)皆様、こんにちは。公明党の永井純一でございます。
議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、一般質問をさせて
いただきます。
最初に、観光振興策についてお伺いをいたします。
人口減少が叫ばれる昨今、国内観光客の減少傾向が続いています。一方で、
日 本 を 訪 れ る 外 国 人 観 光 客 は 、 2 0 1 4 年 1 ,3 4 1 万 人 、 2 0 1 5 年 、 今 年
は 既 に 昨 年 を 上 回 り 、 1 ,8 0 0 万 人 に 達 す る 見 込 み で す 。 政 府 も 以 前 か ら ビ
ジットジャパンと銘打ち、外国人観光客誘致に積極的に取り組んでまいりまし
た。近年、九州、北陸新幹線の開業により、沿線地域での人の移動が増加し、
観光や地域経済に波及効果を与えています。観光はすぐに結果が出るものでは
なく、地道な積み重ねが必要と言われています。坂井市では、シティセールス
室を設け、優秀な人材を迎え、情報発信をもとに知名度アップに頑張っておら
れることを評価をしたいと思います。
また、総合計画、とりわけこれから取り組む、まち・ひと・しごと創生総合
戦略において、具体的に進めることになると思います。観光客入り込み数は県
内トップを誇る坂井市ではありますが、より多くの国内外の観光客誘致を進め、
ますます活気ある坂井市となるため、以下の点についてお伺いをいたします。
1つ目、さまざまな現状分析も大事だと思いますけれども、外国人観光客の
現在の現状をお伺いいたします。また、誘致増に向けて何が必要で、何をする
のか、具体策をお聞かせください。
2つ目に、観光大使についてですが、現在、坂井市には観光大使はおられな
いと伺っております。さらなる知名度アップのために、坂井市独自の観光大使
を任命することも有効と思いますが、お考えをお聞かせください。
次に、御近所の概念、認知についてお伺いをいたします。
私は今、生活福祉常任委員会、坂井地区広域連合に所属しておりますが、近
年、地域包括ケアシステム構築が唱えられています。私も非常に関心を持ち、
-167-
これまでも一般質問で取り上げてまいりました。住み慣れた地域で生き生きと
暮らしていくため、支え合っていこうということであります。坂井市も、圏域
ごとに地域包括ケアセンターを設置し、取り組みを開始しようとしています。
とても大事なことだと思います。成功させるための鍵は、家族、地域、とりわ
け御近所の助け合いが大切だと思います。坂井市は、他地域と比べると、多世
代同居が多いと言われていますが、それでも、高齢者夫婦、高齢者単独世帯が
ふえています。昔は、子どもが年老いた親を見るのは当たり前という考えであ
りました。御近所は、それぞれの家庭事情もよくわかり、子どもを見たり、ま
た用事をやってくれたりしたよき時代でした。この家族、家庭、そして近所と
いう範囲というのは、実際行政の手が届かない圏域ではないかと思っておりま
す。せいぜい、行政としては、旧町単位、頑張ってもまち協単位までではない
でしょうか。家族の見直し、再構築は、行政としても難しいと思いますが、主
として、御近所の概念、あるいは御近所を認知することを始めなければならな
いと思います。御近所というのは、一方的でなく、助け、助けられの双方向の
関係です。御近所で互助が行われるということです。このことによって、住民
の本当の望みがわかり、住み慣れた家や地域で、自分らしく生きられるという
目標が実現できるのだと思っております。幸いにして、坂井市は昔からの集落
も多いですし、よき御近所関係の構築ができ、日本一住みやすい町になる、坂
井市だから実現できると確信するものであります。
私の1つの考えをお話をさせていただきましたけれども、そこでお伺いをい
たします。
御近所関係構築に向けての所見、感想をお伺いをいたします。
2つ目に、市として御近所の概念、御近所をということを認知すべきだと思
いますが、いかがでしょうか。
以上、私の一般質問といたします。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)永井議員の御質問にお答えをいたします。
まず、観光振興策についてでございますが、外国人観光客の現状と誘致増に
向けて、何が必要で、具体的に何をするのかについて、お答えをさせていただ
きます。
福 井 県 に お け る 外 国 人 の 宿 泊 者 数 は 、 平 成 2 6 年 に お い て 2 万 7 ,3 5 0 人
でございまして、全国では45位となっております。昨年、坂井市が独自に実
施 を い た し ま し た 宿 泊 者 調 査 に お い て は 、 宿 泊 者 が 1 7 万 9 ,9 4 8 人 の う ち 、
外 国 人 は 1 ,6 4 6 人 で 全 体 の 0 .9 1 % と な っ て お り 、 こ の う ち 、 9 7 % を 占
め る 1 ,5 9 2 人 は 、 ア ジ ア 圏 観 光 客 と な っ て お り ま す 。 外 国 人 の 誘 客 数 を ふ
やすためには、道路案内板などに英語表示を加えるなど、外国人受け入れ環境
-168-
の整備や、インターネットなどによる情報発信強化が不可欠な要素となってお
ります。
坂井市では、英語と台湾向けの中国語を併記した外国人向けの観光パンフレ
ットを作成するとともに、東尋坊及び丸岡観光情報センターにおいて、Wi-
Fiの整備を行っております。また、一部の旅館では、スタッフ向けの英会話
教室を独自開催をしながら、対応しているというふうにお聞きをいたしており
ます。
今後は、外国人へのおもてなしが必要でありますが、坂井市観光連盟と連携
をし、坂井市の観光に関するホームページを多言語対応とすること、また免税
店の設置や商店での商品説明書書きを英語などで表示するなど、観光業者への
働きかけに努めてまいりたいと思います。
次に、さらなる知名度アップのために、坂井市独自の観光大使を任命するこ
とについての御質問でございますが、観光大使とは、主に観光地や地域振興を
目的として、対外的にみずからの地域を広報する役割を担い、一般的に、地域
ゆかりの芸能人や著名人、あるいはその観光地の象徴として、コンテストなど
で選ばれた方を任命いたしております。県内では、福井県を初め、2市が観光
大使を任命いたしております。芸能人や著名人が発する観光PRは、注目度が
大きく周知効果は絶大である反面、その人への評価が市のイメージに直結した
り、本人が意図せず曲解される場合あるというデメリットもあることから、採
用については、今後、さらなる検討をしてまいりたいというふうに考えており
ますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、御近所の概念、認知についての御質問でございます。
まず、見識に対する感想についてお答えをいたします。子どもが年老いた親
の面倒を見るということは、以前はごく当たり前のように考えられていた価値
観でありまして、また、それに加え、生活に根ざした地域のつながりも強かっ
たように感じております。しかし、近年、ライフスタイルの多様化や住宅地の
造成などで、他市町村からの転入がふえ、核家族化が進んだことから、家庭内
や地域内での人と人とのつながりというものは、弱まってきているのではない
かというふうに感じております。そのような中、高齢者の単独世帯や、高齢者
のみの世帯が増加をいたしておりまして、そういう方々が住み慣れた地域で自
分らしく生活をしていくためには、御近所同士の互いに助け合うことが必要で
ありますし、また大切なことであるというふうに考えております。
次に、市として、御近所の概念、御近所を認知すべきかについて、お答えを
いたします。最近の高齢者介護の問題として、既存のサービスだけでは支え切
れない現状となっていますが、この支え切れない部分を、これからの担い手と
して支えていくのが、常日ごろから交流のある御近所の力でもあるというふう
-169-
に考えております。家族のいない時間帯にちょっと一声かける、近くで見守る
などの近所の方の支えによって、高齢者の在宅生活をサポートできるのではな
いかというふうに考えております。しかしながら、御近所同士のつながりに対
する意識の変化や希薄化が進み、担い手となることが困難になってきているた
め、御近所を含めたコミュニティーの再生や、新たな組織の構築が重要である
というふうに考えております。
現在、高齢者がいつまでお元気に活動し、住み慣れた地域で自分らしい在宅
での生活を継続でき、あわせて、身近な地域での交流を通じて、健康の維持や
介護予防を促す通いの場事業を実施しており、この中で地域の見守り向上につ
いても目的としています。この事業は、集落や地域で高齢者を見守っていこう
という互助の力を支援するものでございまして、通いの場を通して行政の手の
届かない部分に、近所の方、地域の方が主体性を持って実施できるよう支援す
るものであります。また、地域住民のつながりの再生や、意識の改革にもつな
がるものと考えておりまして、この通いの場をふやすことによって、互助の力
が少しずつ広がり、御近所という概念を再認識していただくことにつながるも
のというふうに考えております。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)ありがとうございました。
最初に、観光ですけれども、外国人誘客については、福井県自体もおくれて
いるのかなというふうに思っておりまして、お隣では、当然、北陸新幹線金沢
までということで、それまでもいろいろ努力されてきましたけれども、きょう
の福井新聞にも、免税店の数の調査が出ておりまして、福井は全国最下位の数
ということで、25軒でしたかね。お隣、金沢、富山は250軒以上だったと
思いますけれども、そういう面から1つ取り上げても、福井自体のまだまだ施
策というのが、十分ではないかなというふうには感じております。
そういった中で、やっぱり坂井市、すばらしい観光地もありますし、東尋坊
が一番県内でも多いわけですけれども、かといって、今、福井の朝倉氏遺跡な
んかも、かなりふえているっていう、70万か90万ぐらいなっているってい
うふうに報道もありましたけども、うかうかしていられないっていうのか、あ
る意味、いろんな、そこはそこで結構なんですけども、そういった福井市、あ
るいは勝山の恐竜ドームとか、今にぎわっているところのお客さんも、また坂
井市にも誘導するっていうことも、大事かなというふうには思っておりますけ
れども、とりわけ、今、最初、外国人誘致っていうことでお話をさせていただ
きましたけども、いろいろなテレビなんか見ていますと、外国人ってインター
ネットとか、そういうものを利用して、本国で見て、ここ、いいねって来る率
も、何か高いような報道も最近されておりまして、そういった外国人向けのイ
-170-
ンターネット、今お話ありましたけれども、整備をしていくということでお話
ありましたので、インパクトのある、そういった形が必要なのかなっていうふ
うに思っております。
また、どういうふうに、来られる方法もあると思うんですけど、新幹線で来
たり小松空港で来たりとか、いろんな方法はありますけれども、福井まで走る
まで、まだちょっと時間がありますので、いわゆるそういった金沢駅とか、福
井県なんかもやってはおりますけれども、小松空港とか、外国人にちょっと、
インターネットと連動して、目立つような案内とか、そういったものは考えら
れないかなっていうふうに思っておりますけども、その辺はいかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)永井議員の御質問でございますけれども、外国
人の誘客につきましては、単独でできるような施策もあります。また、広域、
国レベルで対応しなければならないような政策もございます。
確 か に 、 今 は 2 ,0 0 0 万 人 を 大 台 に 乗 る と い う よ う な 勢 い で 、 外 国 人 観 光
客が日本へ訪れているわけでありますけれども、やはり今現在は、首都圏、都
市圏を中心の、いわゆるゴールドラインというんですか、そういう近辺での観
光が、今、主であります。それをいかにして地方へ引っ張ってくるかというこ
とが、今求められていることだと思います。
その方策の1つとしては、それぞれ地方によい観光資源があるというのを知
ってもらう。このためには、議員おっしゃるように、インターネットでの情報
発信を強化するということ、そういうことが必要ではないんかというように思
います。
それと、その受け入れ体制の整備、また、いろいろな観光資源のさらなる磨
き上げも必要でありますけれども、交通アクセス、これも大変重要であるとい
うことであります。新幹線とか鉄道を中心としたアクセスもそうでありますけ
れども、空港、そしてクルーズ船を利用した港湾というものも、いろんな政策
の1つとして、今後考えて行かなければならないということだと思います。
議員おっしゃるように、情報をこれからいかに発信して、そしてどのような
ルートでお客さんを、外国人の観光客をお招きするか、そのためには、やはり
空港が一番、外国人の観光客をお迎えするに、一番近い道では空港だと思いま
す。そういうふうな形で、空港の中で情報を発信していく。これは連動させて、
この観光資源を知ってもらって、さらにその観光資源を磨き上げて、周遊ルー
トで広域的に楽しんでもらって、そして宿泊もということで、これで延べの宿
泊数もふやしていくということ、これが求められていると思います。
このようなことから、駅とか空港とかそういうところを中心に、情報発信、
これから強化していかなければならないというふうに考えております。
-171-
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)ありがとうございます。
今、部長がおっしゃったように、戦略を立てるっていうのか、そういうふう
に計画立てながら、そのために何が必要かとか、そういったことを1つずつ詰
めながら、具体的に実行に移していただきたいなっていうふうに思っておりま
す。
また、外国人だけではないんですが、先日も、丸岡の議会報告会に行くたび
に話題に出るんですが、丸岡駅降りてから、丸岡城のアクセスが悪いとか、案
内がよくわからないとかいうお話が、もう毎回出ておりまして。この辺もきち
っとした整備が必要かなと思いますけれども、旅行っていうんか、旅っていう
のは、それぞれ楽しみ方も違うのかなとは思いますけれども、ある意味、より
親切にするという意味では、例えば、福井駅からでもいいんですが、丸岡駅か
ら坂井市の観光コースをいくつかルートをつくり上げて、一番不便なのは交通
便なんです、そこへ行くための。今、先ほどもお話がありましたけれども、丸
岡駅来たまではいいけれども、その先、坂井市めぐりするには、ちょっと不便
というのが今の現状だっていうふうに思っておりますので、その辺、民間とも
協力しながら、何かどういうんですか、安い、金額はわかりませんけど、1,
0 0 0 円 と か 2 ,0 0 0 円 ぐ ら い の 料 金 で 坂 井 市 の 名 勝 を め ぐ っ て 、 お 昼 は こ
こ、ここ、ここで食べるといいですよ。あと、夜はここに宿泊してとかいうよ
うな、そういう感じで、ちょっと民と協力してつくり上げられないかなってい
うふうに思っているんです。
ガソリン、人件費はかかるんかなと思いますけども、ガソリンも安くなって
おりますし、そんなにタクシーとか、タクシー業者には悪いですけど、タクシ
ー業者に協力いただいてもいいんですが、安い設定っていうのは問題がある面
もあるかもわかりませんけれども、そういった形で、丸岡駅へ来れば坂井市が
めぐれるっていう、そういうふうな考え方もあると思うんですけども、その辺
はどうでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)JRの丸岡駅からの、丸岡城、また東尋坊の方
への観光ということの二次交通のアクセス、これについては、三次交通になる
のかもわかりませんけども、以前から、議員の方々からのいろいろな御質問の
中でも出ていることでありますけれども、やはり丸岡城からのいろいろなコー
スをめぐりをする、その企画を練っても、やはりニーズの問題で、ずっと待機
していてもらって、お客さんが来たらめぐってもらうというようなことを、民
間にお願いするというのは、費用対効果というんですか、そういう面で非常に
難しいんじゃないかなと。予約という形で、ネットとかでそういうふうな予約
-172-
表を設けて、需要に応じた形で、デマンドみたいな形で迎えに行くというよう
なコースづくりも、これからできるんじゃないかなと思います。
これらにつきましては、1回、どういうふうなことが考えられるのか、民間
の交通事業者と、それらの可能性についても今後探りながら、一遍検討してい
きたいというように考えております。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)そうなんですけども、実際、やっぱり坂井市に来れば
っていうんか、丸岡駅に来れば、坂井市観光めぐりできますよっていう情報発
信を、やっぱりまずしながら、何か手を打っていかないと、いつまでたっても
様子見では、なかなか先へ進みませんので、そういったこともちょっと考えて
いただきながら、お願いしたいなっていうふうに思っております。
また、もう一つ、観光大使ですけど、今、市長からお話がありましたように、
メリット、デメリットもあるということで、坂井市出身の有名人、著名人って、
そんなに多くはいらっしゃらないんかなっていうふうには思っておりますけど、
春江の高橋愛ちゃんは、県の観光大使ですかね、今、なっているようなことは
お聞きしていますけど、小松長生さんとか、あるいはそんなに有名人でなくて
も、1回お探しいただいたらいいかなと思うんですけど、一流企業さんの社長
さんとか、坂井市出身でいないかなとかも思うんですけども、福井市の人は、
何人か僕も、元ホンダの社長さんとか何人か知ってはいるんですけれども。坂
井市出身だけに限らず、坂井市にゆかりのある方とか、あるいはこの間の映画
じゃないですけど、前川清とか酒井和歌子さんとか携わっていただいた方とか、
いろんなことも考えられるのかなっていうふうには、思っておりますけれども。
純粋な気持ちでPRしていただいて、今、その方が名刺つくって、その名刺を
渡して、その名刺を持って例えば坂井市に来れば、何か割引があるとか、そん
なのも今やっていらっしゃる方もいらっしゃるみたいですし、ちょっといろん
な、日本だけでなくて外国にも目を向けて、ちょっと人材考えられないかなっ
ていうふうには思っています。
もう一つは、全然有名ではないんですが、坂井市にAETとか学校で、小学
校、中学校、ALTとか先生がいらっしゃいますね、外国の方の。観光大使っ
ていうわけではないですけども、その人たちに、例えば自国に帰ったときに宣
伝していただくとかいうふうに、その方たちにお話ししたりとか、あるいは、
ちょっと僕、やっているかどうかわからないですけど、今現在坂井市にいらっ
しゃるその英語の先生なんか、休みの日なんか、坂井市のいいところを案内し
てあげて、坂井市をある程度知り尽くしてもらうっていうんか、知ってもらっ
て、ちょっと活躍していただくっていうことも、ある意味考えられるのかなと
は思っていますけど、教育現場の方で、そういうこと、ちょっと考えられませ
-173-
んか、お伺いします。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)各小・中学校に、AET、ALTの先生方、外国の
方がいらっしゃいますし、そういった方々は、坂井市のそういう観光地等も、
いろいろめぐっていられると思います。そういったところで、また地元、国に
帰って、そういう紹介もできるかなと思います。
また、日本国内に、いろんなそういうつながりがありますので、そういった
ところでの、坂井市のいいところを、また紹介していただくようなことで、ま
たそういったところもまた貢献っていうんですか、そういうこともお願いする
ことも考えられるかなというふうに思っております。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)ぜひとも、決して有名人ではありませんけれども、外
国の方って、本当に情報発信というのがすばらしい力を持っていらっしゃるの
で、ぜひお願いできたらいいんかなっていうふうに思っていますので、また、
その辺よろしくお願いいたします。
あと、先ほど、メリット、デメリットあるということで、考えていくという
か検討するというお話でしたけれども、ぜひ、先ほど言いました、いろんな方、
人材とかを1回見ていただいて、やり方も考えていただければいいのかなって
いうふうに思いますので、検討して、本当にしていただけるのかなっていう気
持ちがあって、ぜひ検討してほしいと思うんですけど、もう一度、市長、よろ
しくお願いします。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)観光大使、もう以前から、観光大使でもう今さらってい
う話もあるんですよ。そしたら、例えば、県外の人が、例えば三国が好きやっ
て、テクノポートの企業に勤めて、定年になって、三国が好きやでということ
で観光大使っていう、つくらんのかっていうのを、結構今聞いているんですよ。
それはもうまるっきりイメージでも何でもないと、聞いていると、また言われ
ますけど、本当の、大阪から来た人が、三国が大好きで、三国を宣伝したいと
いう、ほんと観光大使とかほんなのつくらんのかって来たことありますし。大
事なことっていうか、名前だけで終わってしまうような可能性もあるんですよ
ね。だから、そこらも問題かな。ただ、名刺だけ、観光大使、坂井市観光大使
でつくって、ばっと何も活動がないとかって、それでもまたつくるだけになっ
てしまいますから、だからつくるだったらつくるで、やっぱりそういうよそに
ないような観光大使とかって、普通のどっちかというと観光大使じゃなしに、
坂井市はこういう観光大使とこういうものを、実際毎年っていうか定期的に行
ってもらってるとかって、そんな何かちょっと変わったような観光大使とか、
-174-
そういう工夫しないと、ただつくっても、もう観光大使、私も名刺もらうんで
観光大使って。もらっても、あんまり意味ないなというふうに思います。そこ
ら、やっぱり工夫しながら、つくるんやったらつくるで、つくっても私はいい
と思うんですよ。坂井市においても有名な人って結構いますし、宝塚の誰やっ
たっけ、今、坂井町の、今トップで頑張っている人、そんな人は大使になって
くれんやろうけどね。だから、そんな人たくさんいます。だから、やり方をど
うするかということ。ただ、名刺をつくって、お願いして名刺つくって、ほん
で終わりかというと、それでも、ちょっと物足りないな。つくるんやったら、
やはりやっぱりつくるだけのことを考えて、ちょっと工夫してしなきゃいかん。
そういった意味で検討していきたいというふうに思います。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)今、市長のお話を聞いていて、なるほどなと思いまし
た。市長のお考えで結構でございますので、ぜひ、観光大使ということだけに
こだわらなくてもいいのかなとは思いますので、また、ぜひ御検討をよろしく
お願いいたします。
それから2番目の、御近所のことですけども、この御近所という概念ってい
うのか、あるこの御近所マップっていうのか、支えマップとかいうのを、ちょ
っと今取り組んでいらっしゃる先生がいらっしゃいまして、県外の先生ですけ
ども、その人のお話とか本なんか読んで、なるほどなと思って、きょう質問さ
せていただきましたけれども。僕も今、地域、きょうはちょっと地域包括ケア
システム構築っていうことで、体制は整えていくんですが、本当にできるのか
なっていう最近ちょっと疑問も生じてきまして、本当に大変なことだと思うん
です。口では簡単に構築って言いますけれども、実際、社会自体が介護制度で
きて十何年たちますけども、その制度自体をどうのこうの言うつもりはござい
ませんけれども、ある1つの考え方として、国の制度とか、市もそうかもわか
りませんけれども、その制度によって、逆にその地域コミュニティーが薄れて
きたりという側面も、あったんでないかなっていうふうに思うんです。そうい
ったこと、考えていくと、また先ほど市長がお話いただきましたように、昔の
時代、よき時代っていうのか、それも1年、2年で希薄化されてきたわけでは
ありませんから、何年、何十年かけて今日があってっていうんで、それをさら
にその時代に戻るっていうんじゃなくて、いいことは残したい、継承したいな
って思っていますので、それを再構築するっていうのは、また相当な時間がか
かるのかなっていう認識も持っておりますけれども、それをやっていかなけれ
ばっていうんか、今、やっていかなければ、せいぜい私たちの年代の時代って
いうのは、その昔のこともよくわかっていますし、僕らの子どもの時代になる
と、全然昔のことわかりませんから、このわかっている世代がいるうちに、い
-175-
いものを継承っていうんか、再構築をしていきたいなっていう思いで、きょう、
取り上げさせていただいたんですけれども。本当にいいことは、地域のコミュ
ニティーとか、そういう近所づき合いをしなければいけないっていうのは、わ
かってはいるけれども、それをなかなか、今、いろんな壁があるったらおかし
いですが、個人情報保護とかいろいろなことも加わってきて、プライバシーと
かいう問題も最近叫ばれて、なかなか入り込めないという側面も、これも事実
でございますので、そこを打ち破るというのか、いい方向に行きたいなってい
うふうに思っているんですけれども。今、まさに市長が、心をキーワード、笑
顔をキーワードっていうのが、非常に人間として大事なすばらしいキーワード
を掲げられて、やっぱりそのことを実感できるっていうのか、それが今、ちょ
っとこの御近所の、飛躍しているようですけど、この御近所の関係とか、そう
いう人とのつながりをやっぱりつくっていくことが、そこに通じていくんだろ
うなっていうふうに思っておりますので、本当に、それは行政がなかなか家庭
まで入るっていうのはできませんので、何かそういうふうに持って行くための、
いろんな手段とかっていうのか、やり方とかないものだろうかというのが実際
私の今の気持ちでして、本当に自分の話だけで申しわけない。きのうも、上坂
議員の質問の、防災リーダーの中学生どうやっていう話で、学校でなくて地域
でそういうものをもっていってほしいという、これもそのとおりだと思うんで
す。でも、そうするためにどうしたらいいのかというところが、非常に問題で
あって、これはそこに、地域にそういう人材がいたりとか、やってくれる人が
いれば一番それはいいわけですけれども、なかなか取り組めないという部分も
ありまして、だから、僕、きのういい話聞いたなと思ったんですけど、逆に、
教育長、そういった子たちが地域で活躍っていうのか、するために、どうした
らいいんでしょうかということを、実際、教育長に何かいい考えがあったら聞
きたいなって思っているんですけども、いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)地域貢献であったり、地域の中で活躍する子どもたち
を、どう育成していったらいいかということですか。
ちょっと、質問の中身が、ちょっと。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)きのうの話は、中学生が地域のそういう防災リーダー
とかいうことで、当然、学校ではなかなかそれ取り組めないので、地域でそう
いった子どもたち、多分話し合ったりとかで、そういうことをやってもらうと
かいうこと、それが地域でやってもらうというのが大事だって教育長がおっし
ゃったと思うんですけれども、じゃ、それをするためにどうしたらいいのかっ
ていうことです。
-176-
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)まず、そのためには、家族、家庭の中での、お父さん、
お母さんの考え方っていうんかな、それが僕は一番大事なんじゃないかなと。
もちろん、中学生っていうのは非常に忙しいです。もう九十何%が部活に入っ
ていますし、それから3年生になれば、すぐ高校進学というような部分もあっ
たりして、朝から夜までがんじがらめになっている部分もあって、なかなか外
での活躍という場が、なかなかない。
そこで、いわゆる、せっかく坂井市はコミュニティセンター化されて、その
元の公民館で拠点にしながら、まちづくりをやっていくと。そのまちづくりも、
まち協という区長さんを超えて、そして地域の方々の全部の集まりの中で、多
くの人たちの、多くの、また潜在的なそういう能力を持っている方々がいっぱ
い集まっての中で話し合いながら、そして地域をどう盛り立てていくかという、
その部分もいろいろ、その地域の未来を考えたり、あるいは、今まで伝承して
きたそういう歴史的な部分であったり、文化的な部分もしっかりと踏まえて、
それこそ地域コミュニティーとしての活躍の中で、子どもがどう働くかってい
うんか、どういう貢献する、そういう場を設けてあげるかということについて
も、地域の方で話し合う。そして、部会の中で話し合う。その部会が、今度は、
それぞれの地域の地区の人たちの集まりを引っ張ってくる。その中に、お父さ
ん、お母さんも引っ張り込んできて、そこにおられる子どもを、いかに活動の
場にやっていくかということを、いろいろ、これも何か今、手だてというのは
僕は余りないんですが、とにかくしっかりと話し合っていただいて、何かして
いただけたらいいなかということで、僕もいろいろな場所で、そういう話はこ
れからさせていただいて、とにかく引っ張り込んでくださいということは、い
ろいろお話をしていきたいなと思っています。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)ありがとうございます。突然振りまして、お話の中に、
1つのヒントはあったような気はいたします。
ほんとに御近所っていうのは、なかなか今難しいんですけども、でも、例え
ば地域包括を考えると、近くに話し合える人がいるとか、たまにちょっとつら
いで、ほんなら隣の人が買い物行ってあげるよとか、もうちょっと言えば、近
くにほんで地域のサロンとかがあるとか、すぐ近くで歩いて出かけられるとか、
そういうふうな、みんなで支え合う地域っていうのか、それがあれば、この地
域包括も、その自分の家っていうんか、地域でちょっとした手助けがあれば暮
らせるっていう、そういう社会ができるんでないかなって思っていますし、ほ
んで、これはもうできないわっていうことは、上っていうんか役職とか上げて
いただいて、これはほんなら行政でやりましょうとかいう、きちっとした互助
-177-
とか共助とか、分担がしっかりできるようになると思うんですね。
今まで、これからやるにしても、何か全て行政が携わってやってあげなあか
んというイメージもあって、でも、それではとてもじゃないがやっぱりもたな
いし、できないっていうふうに思ってますので、そういう、するためにどうし
たらいいかっていうのが大事な話で、その仕掛けを、今、教育長、1つ言って
いただきましたけれども、坂井市は、やっぱりそういう御近所を大切にするん
だと。地域で支え合うということを、もっと発信をしてほしいなと思うんです。
坂井市は、こういう考え方で、坂井市という町をつくるんですという、そうい
った発信をし続けることによって、地域の人が、まち協でも、市はこう言って
るで、ここも考えなあかんねとか、あるいは区長会でとか、あるいは区で、市
の方針ってこんなんやと。けど、うちらでできることないやろうかっていうふ
うに、やっぱり考えてもらわないと、なかなかそこに至らないというのが現状
だと思いますので、その辺の市の役割っていうのか、情報発信と喚起っていう
んか、そういう意識を喚起したりとかいうことを、市で、できたらやってほし
いなっていうふうに思っているんですけども、その辺の考えはどうでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)今、永井議員さんがおっしゃったことだと思っ
ております。
地域での福祉活動を進める考え方、あるいは支援を行うための階層という考
え方があるということを実は聞いておりまして、主に4つの階層に分かれてい
るっていうことを伺っております。
まず、永井議員が言われる、50世帯程度の御近所が第1階層、集落が第2
階層、校区が3階層、市町村が第4階層というように分かれておりまして、御
近所のつき合いを基本としながら、不足したものを次の階層に求めていくとい
うことが、非常に重要だということを聞いております。
このことは、先ほど議員がおっしゃるように、御近所をしっかりと認識して
いくということにつながってくると思っておりますし、協議体であるとか、そ
れから生活支援のコーディネーターを今後設置する中で、非常に重要な位置を
占める考えだと思っております。
また、地域福祉活動を実践している方の言葉に、「助けられ上手になる」と
いうような言葉もございます。先ほど議員もおっしゃいましたように、非常に
近所の関係が希薄になってきて、助けてもらうということに対しての抵抗感と
いうのが、やや増している傾向にあるのかなと思っておりますので、そういう
中で、やはり助けられたり助けたりという、いい環境を築いていくということ
が、非常にこれからも重要になるということを考えています。
このことに関しては、行政だけで決してできることではなくて、当然、民間
-178-
の方の力をいただきながら、有償無償を含めたボランタリーな活動というのが、
非常に重要になってくると考えております。
そういう意味で、地域包括支援センターを校区に設置をでき、その中で、地
域ケア会議を開催をさせていただきながら、いろいろな実践的な活動を進めて
いかせていただけるということは、非常に大きな起点になるということを、私
どもも大きく期待をいたしております。
来年度から、いよいよ包括支援センターが校区で開設をされますけれども、
実は、きょう午前中に、今、候補となる方々に集まっていただいて、4月まで
のスケジュールをいろいろ検討をさせていただきました。4月以降、即実践に
向けて活動できるように、官民一体となって進めていきたいと考えております。
○
副議長(前田嘉彦)21番、永井議員。
○
21番(永井純一)よろしくお願いいたします。
考え方として、物事ってトップダウンでやるっていうことも大事なところも
ありますけれども、こういったところはボトムアップっていうのか、本当にそ
の人たちが何を望んでいるのかを、また吸い上げながら対応していくっていう
ことが、非常に大事だと思います。
きょうは、包括ケアシステム基本に取り上げましたけれども、これは全体的
に、そのツールとしては、防災も1つの本当は大事な、地域を助け合う、本当
は一番取り組みやすい、今、まち協とかあるいはもう少し小さい単位で、要援
護者支援の、ここにはこんな人がいて、誰が助けに行くんやって、やっている
ところもありますけれども、本当は全地域でそういうことができていけば、隣
の様子もわかるし、助け合いという、本当に心も生まれてくるんでないかなっ
ていうふうに思ってますので、防災自体はとても大事なことなんですけれども、
それを利用して、地域のコミュニティーを形成していくという、1つの大事な
切り口にもなると思います。で、防災だけでなくて、またいろんなこともある。
そういったものを利用しながら、ぜひ、市として御近所関係のよき関係ってい
うんか、地域コミュニティーづくりに、ぜひとも取り組んでほしいなっていう
ことをお願いいたしまして、質問を終わります。
○
副議長(前田嘉彦)次に、10番、古屋信二議員。
○
10番(古屋信二)10番、志政会の古屋でございます。
そばの収穫も終わり、今年は久しぶりの豊作で、おいしい新そばを味わうこ
とができました。
また、今般TPP協定が、今年10月に大筋合意に達したことから、農林水
産業の競争力の強化、そして一億総活躍社会の実現に向けた取り組みが地方創
生に直結するためにも、政府には大いに期待が高まることであります。
坂井市においても、将来の安心を確保し、誰もが生きがいを持って、充実し
-179-
た生活を送ることができるような地方創生に向けて、理事者と議会が力をあわ
せて実現しなければならないと、強く思う次第であります。
それでは、12月定例議会一般質問を、発言通告に基づき質問いたします。
理事者の明解なる答弁をお願いいたします。
移住、定住について質問に入らせていただきます。
昨年3月議会、永井議員からも質問され、これまでいろんな議員から質問に
答えていますが、ちょっと少し違った観点から質問をしたいと考えております。
坂井市人口ビジョンによりますと、坂井市の人口は自然減少かつ社会動態に
よる減少の状態にあると言えます。坂井市人口ビジョンによると、現在の9万
3 ,0 0 0 人 か ら 、 2 0 6 0 年 の 予 想 は 6 万 1 ,0 0 0 人 、 4 5 年 間 で 何 と 3 6 .
5%も減少する見通しであります。自然動態は、少子化傾向が長期間継続して
いることによる出生数の減少と、近年の死亡数の増加があわさって、自然減の
状態となっております。
社会動態では、大部分に占めていた福井市からの転入が激減、20歳代の転
出超過が非常に多く、特に女性の転出人口の大きさが目立っており、今後の出
生数に影響を及ぼす可能性があります。
人口構造では、団塊の世代の高齢化、若者減少による一層高齢化が進む可能
性があります。人口減少がもたらす影響は、地域コミュニティーの弱体化、医
療介護従事者の不足、空き家の増加による景観の悪化、バス路線の廃止や商店
街の衰退、耕作放棄地や放置状態の里山の荒廃が挙げられます。
このことから、人口減少に食いとめるための政策努力が必要でございます。
その1つに、移住、定住の促進が重要な施策となることから、いくつか質問を
いたします。
1点目でございますが、坂井市における既存事業で、移住、定住事業はどう
いったものがあり、その実績と現状はどうであるか、お伺いいたします。
2点目に、坂井市の知名度、認知度の向上を図らなければ、移住、定住を検
討する者は興味を示さないと考えますが、全国に発信するような施策はあるの
か伺います。
3点目ですが、移住、定住を検討する者たちに、さまざまなライフスタイル
をマッチングさせるような支援が重要と思いますが、施策があるかお伺いいた
します。
最後の4点目ですが、平成20年住宅土地統計調査で、全国から見ると、福
井 県 は 持 ち 家 率 で 7 7 .4 % で 3 位 、 一 戸 建 て 率 が 8 0 .3 % で 2 位 で あ り ま す 。
ところが、近年空き家数の増加が問題となっております。当然、一戸建ての空
き家が、全体の空き家に占める割合の42%を占めています。坂井市でも、同
じようなことが言えると思います。共同住宅や長屋建てが大きく占めるわけで
-180-
すが、それは不動産管理が入り、手入れなど地域の景観を悪くするようなこと
は少ないでしょう。しかし、一戸建てとなると、なかなか管理が行き届かず、
老朽空き家になりかねないと思います。
そこで、一戸建て空き家をU・I・Jターンの促進はもちろんのことですが、
空き家をファミリーターン向けの定住移住に絞り込み、利用する仕組みを構築
されてはどうか、御所見をお伺いします。
次に、水田農業の振興についてお伺いします。
農水省が発表した農林業センサスの調査によりますと、農業就業人口は20
9万人で、5年前の調査より51万人減りました。減少率は2割に上り、高齢
者の離農が加速している現状であります。しかも、若者の就業人口も伸び悩ん
でいます。さらに、環太平洋連携協定TPPでは、さらに生産基盤が弱まるお
それがあり、農業従事者にとって大きな不安となっております。安心して農業
経営に取り組める経営安定対策の充実が、大きな行政の課題となっております。
坂井市においても、攻めの農業や営農継続の支援が重要課題であることから、
いくつか質問をいたします。
堆肥を用いた栽培方法により、環境に優しく高品質の米をブランド化し、坂
井地区の米の評価を高めようと取り組みが行われています。そのブランド米で
ある「花あかり」の実績の推移と、今後の見とおしをお伺いします。
次に、せっかくおいしくて高品質のブランド米ができても、産地間競争に打
ち勝つ取り組みが絶対に必要になってきます。「花あかり」の付加価値販売戦
略の支援強化の考えを、お聞かせください。
最後ですが、坂井市内における稲作転作地では、かんがい不良による湿害や
排水不良による水害があり、転作作物の収量が安定しない現状があります。そ
こで政府が進めている助成金で、有利な飼料米の作付が有利と考えます。当市
では畜産農家が少なからずあり、荷受けできるカントリーエレベーターでは、
サイロにも余裕があると聞いております。よって、飼料米の地産地消の流通仕
組みづくりが有効な施策であり、坂井市の取り組みの考え方をお伺いします。
以上、どれもが、まち・ひと・しごと創生総合戦略になる新しい施策が、市
制10周年の節目を迎えるにあたり必要かと思いますので、市長の前向きな見
解をお願いして、私の一般質問とさせていただきます。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)古屋議員の御質問にお答えをいたします。
私の方からは移住定住の促進についてをお答えさせていただきまして、水田
農業の振興についての御質問につきましては、産業経済部長からお答えをいた
します。
初めに、移住定住の既存事業はどういったものがあり、その実績と現状につ
-181-
いての御質問にお答えをいたします。
平成23年度から「緑のふるさと協力隊」を導入し、都会の若者との交流事
業を展開しております。昨年度までに4人の隊員が1年間の任務を終え、その
うち2名が、そのまま坂井市に定住をしております。また、平成25年、26
年度には、東洋大学ステップイヤー学生1名ずつ計2名を受け入れまして、そ
のうち1名が坂井市に定住しております。
さらに、昨年度からの新たな取り組みといたしまして、県内の市町と合同で
開催する、定住移住相談会に参加をしておりまして、昨年は大阪会場にて市の
PRを行い、3組の個別相談に応じてまいりました。
住まいに関する支援といたしまして、平成25年度から、空き家情報バンク
に登録された空き家を改修して、居住しようとする市民に補助金を交付して、
県外からの移住者に補助金の上乗せを実施し、これまでに9件、そのうち、県
外からの移住は3件でありまして、今年度から、県外者を対象に、空き家バン
クに登録された空き家を取得された場合に、補助金を交付しておりまして、こ
れまでに1件の実績があります。
仕事に関する支援といたしましては、新規認定就農者に対して就農奨励金と
して支援をしており、今年度は2名が市外から移住し、現在研修中であります。
また、商工会が実施をいたしております新規創業支援事業では、新たに起業す
る者への、設備、備品の購入費等の補助を行っており、平成25年、26年度
で22名が起業し、うち1名は福井市からの転入者であります。
次に、知名度、認知度の向上のための全国発信する施策について、お答えを
いたします。
先月、東京しながわ水族館にて、「極・黄金カニがやってきた展」開催をし、
特に来場者が多い週末には、坂井高校の生徒さんの協力を得て、カニ汁を振る
舞い、1週間で約1万人の来場者に、坂井をPRすることができました。この
イベントは、東京23区が合同で取り組んでいる特別区全国連携プロジェクト
に参加し、いち早く品川区との連携をスタートさせたものであります。23区
がプロジェクトを開始して初めてのイベントとして、全国のマスコミに取り上
げられ、首都圏のみならず、全国放送の取材を受けることができました。
今後の予定といたしまして、来年1月に「花あかり」のPR販売を、品川区
内で開催する準備も進めておりますし、また6月には、千代田区にあります東
京区政会館のロビーで、品川区が実施する連携の取り組みを紹介する展示会に、
坂井市のブースを設けていただく予定となっております。
このように、品川区との取り組みやマスコミの発信力も活用し、引き続き、
全国規模のシティセールスを推進していきたいというふうに考えております。
次に、移住定住を検討する者たちの、さまざまなライフスタイルをマッチン
-182-
グさせる施策についてでございます。現在、移住定住の相談における内容は、
空き家情報や家賃補助制度などの、住まいの問い合わせとなっておりますが、
空き家情報バンクへの登録数が少ないことが課題となっておりまして、広報さ
かいの9月号で、登録の呼びかけを実施したところであります。
今後、さかいケーブルテレビでの広報活動を実施し、不動産業者の協力体制
を再構築していくことで、情報の充実を図っていきたいと考えております。
さらには、物件情報の中に、趣味や生き方に関することや地域の特性など、
例えば、畑つき、窓から海が臨める、図書館まで徒歩10分などの内容を盛り
込み、移住後のライフスタイルを提案できる情報にしてまいりたいというふう
に考えております。
次に、空き家をファミリー向けの定住移住に絞り利活用する仕組みについて、
お答えをさせていただきます。
本市は住みよさランキング上位の市でありながら、全国の認知度が高いとは
言いがたい状況にありまして、住みよさと認知度のギャップを埋める施策が必
要であるというふうに考えております。その1つとして、地方都市において数
少ない2つの鉄道を有することをセールスポイントと捉え、えちぜん鉄道やJ
Rの駅周辺を住みやすい町の象徴としてブランド化し、全国に発信していきた
いというふうに考えております。
これらの鉄道交通には、通勤、通学の交通手段を確保できることはもちろん
のこと、学校、保育園、商業施設などの居住環境が整っている上に、子育て世
代には最適の施設である、エンゼルランドやゆりの里公園などの多数の公園施
設があり、子育て世代の居住意欲を向上させる力が十分にあるというように考
えております。
加えて、福井県は全国トップクラスの教育県でございまして、その中におい
て、坂井市は、子育てに優しい環境を充実させてきており、このような情報を
全国に発信させていくことで、子育てファミリーの移住を積極的に進めていき
たいというように考えております。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)私の方からは、水田農業の振興についての御質
問にお答えをさせていただきます。
初めに、「花あかり」の実績の推移と今後の見とおしについて、お答えをさ
せていただきます。本年で3回目の収穫となります「花あかり」につきまして
は、本市では46トン、768俵がJAに集荷されておりまして、緑肥栽培さ
れた米の約60%が、食味値80以上などの「花あかり」としての条件を満た
し た こ と と な っ て お り ま す 。 昨 年 は 、 緑 肥 栽 培 さ れ ま し た 1 ,3 0 6 俵 の う ち 、
「 花 あ か り 」 は 2 8 俵 、 一 昨 年 は 1 ,3 3 9 俵 の う ち 7 2 俵 で あ り ま し て 、 こ
-183-
の2年間と比べまして、初めてまとまった量が確保された結果となっておりま
す。
また、収穫の前年に播種することとなりますクリムソンクローバーの作付状
況 に つ き ま し て は 、 平 成 2 4 年 度 が 3 1 .7 ヘ ク タ ー ル 、 2 5 年 度 が 4 1 .9 ヘ
ク タ ー ル 、 2 6 年 が 2 9 .2 ヘ ク タ ー ル 、 そ し て 本 年 は 約 3 0 ヘ ク タ ー ル と な
っております。
これらの今後の見とおしでございますけれども、緑肥栽培米は10アール当
たりの収量が五、六俵と大変少ないことから、農家の方々の生産意欲が高まら
ず、大幅な作付面積の拡大は大変難しい、そういう状況でありますが、収量増
加の技術指導や、農家の手取りが増収となるような価格体系、奨励対策につい
て、今後、県及びJAと連携しながら、推進してまいりたいというように考え
ております。
次に、「花あかり」の付加価値販売戦略の支援強化について、お答えをさせ
ていただきます。議員御指摘のように、米の産地間競争は非常に激しく、特別
栽培米につきましても全国に数多くありまして、まずは「花あかり」の供給量
を、さらにふやすことが必要というように考えております。本年収穫されまし
た「花あかり」につきましては、地方創生予算を利用したふるさと名産品のP
R企画販売を初め、JA関係のスーパー、直売所で販売されることとなります。
今後につきましては、パッケージデザインの見直しや、贈答品としてのキュー
ブ米など、付加価値をさらに高めた販売について、JAや県と協力、協議しな
がら、推進してまいりたいというように考えております。
次に、飼料用米の地産地消の流通仕組みづくりの取り組みの考え方について、
お答えをさせていただきます。現在、市では、湿害や排水不良による水害にな
りやすい圃場につきましては、大麦、大豆、そばに不向きでありますので、転
作のブロックローテーションから外すか、加工用米の作付を進めているところ
でございます。一方、国におきましては、主食用の需要量が減少傾向にあると
いうことから、主食用米と同様の栽培方法、農業機械で生産でき、排水不良等、
麦、大豆の作付には不向きな圃場でも取り組みが可能な飼料米の増産を、推進
しているところでございます。
単価の安い飼料用米でも多く収穫できる品種を栽培すれば、収量に応じた交
付金等を活用することにより、コシヒカリ等と同等の収入となる場合もあると
いうことなどから、本市において、飼料用米の作付面積は、昨年の24ヘクタ
ールから61ヘクタールへと、大幅にふえている現状でございます。
現在、飼料用米を使用している市内の畜産農家につきましては5戸ありまし
て、いずれもJAや農家から購入をいたしております。飼料用米の使用には粉
砕設備が必要であるということから、現段階におきまして、飼料用米を利用す
-184-
る畜産農家は、今以上にふえる見込みはないというように、お聞きをいたして
おります。
また、本年、カントリーエレベーターで、飼料用米を試験的に受け入れをし
ているということでありますけれども、これは主食用米の品種を転換したとい
うことで、受け入れができたということでございます。飼料用米は収量の多い
専用品種を栽培しなければ、収入的なメリットは低く、飼料用米であるために、
いろいろな諸経費の負担も生じてきます。
これらのことから、飼料用米につきましては、地域の実情にあわせて、県や
JAと連携しながら、今後慎重に対応してまいりたいというように考えており
ます。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)それでは、再質問をさせていただきます。
移住定住についてでございますが、先ほど、定住促進空き家取得支援事業で
は、1件の実績がありましたということでございますが、ホームページで調べ
ますと、今年度分はもう終了ということでございました。たった1件で終了す
るのかというのが、ちょっと疑問なところでございます。追加の補正の考え方
があるのか。それに加えて、定住促進空き家リフォーム支援事業も、ホームペ
ージを見ると、もう今年度は終了というふうになっていました。これも、移住
を希望する人が見たら、何とがっかりするんじゃないかなというふうに思いま
す。
そして、たしか今年の補正予算で、多世帯近居住宅取得支援事業っていうの
を、新しく事業をつくったわけなんですが、坂井市の広報、おたより版では、
確かに書いてありましたけど、ホームページでは、幾ら検索しても見つかりま
せん。こういった告知の不備というのを、もう少し充実した方がいいのか、そ
ういった点をちょっとお伺いいたします。
○
副議長(前田嘉彦)䋆本建設部長。
○
建設部長(䋆本賢治)議員御指摘の定住促進空き家リフォーム支援事業と
か取得事業につきましては、現在までに9件ございまして、取得事業につきま
しては1件ございまして、本年度予算の範囲内で支出しておりまして、また、
実績に応じて、翌年度から実績を考慮しながら、考えていきたいと思います。
もう一つが、空き家リフォームの補助制度……。
○
10番(古屋信二)多世帯近居住宅取得支援事業。
○
建設部長(䋆本賢治)これにつきましては、27年度で予算が5件持って
おったわけですけれども、申し込みで7件ということで抽選をいたまして、5
件を決定しているところでございます。
-185-
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)今の近居住宅取得支援事業ということで、予算を使っ
てしまったと。で、また来年だという話でございますが、定住、移住という促
進の意味から、これはもっと補正すべきじゃないかと思いますが、財務部長、
いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)ただいまのリフォーム助成については、国・県の補
助金がございます。それを活用した事業ということでございますので、その国
・県の事業が、事業枠が到達したということでございます。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)国と県の補助事業ということで、なかなか単独予算で
は難しいということでという答えだろうと思います。それはちょっと仕方ない
かなと思いますが、せっかく興味を持って、移住、定住に考えていただく人を、
もう少しフォローアップされた方がいいのではないかなというふうに思います。
そして、今、ホームページを見ますと、一番下の方にバナーがあって、全国
移住ナビというバナーを張ってあります。そこをクリックしますと、まずは一
番初めに、竹下景子が出ています、「竹下景子が歩く三国湊」という動画があ
ります。すばらしい動画だと思います。それ1つしかないんですけど。今の、
先ほど言っていた定住促進の空き家取得とかリフォーム、また近居住宅取得支
援、いろんな、坂井市は施策を打っているんです。そういったところに施策が
載っていないというのはPR不足じゃないかなっていうふうに感じますが、い
かがなもんでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)䋆本建設部長。
○
建設部長(䋆本賢治)ただいまの御質問でございますけれども、先に答弁
したように、広報さかい等で、9月号で登録の呼びかけを実施しておりますと
ともに、今後、さかいケーブルテレビで広報活動ということで、12月5日か
ら12月14日、1日9回の放送。それと、12月15日から12月24日の
再放送で1日3回と、実施したいと考えております。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)今の部長のお話は、ケーブルテレビの話ですね。県外
の人が、坂井市のケーブルを見るかということなんです。大体パソコンで検索
して、そういう立派な全国移住ナビって、バナーを張ってあるんですから、や
っぱりそこをもう少しセールスポイントに、PRするべきだというふうに思い
ます。よろしくお願いいたしたいと思います。
そして、3点目の、移住、定住を検討する人たちに、ライフスタイルをマッ
チングさせる、相談窓口ですね。この近隣都市では、近隣の市では、越前市で
-186-
は定住促進対策室というのが専門にあります。そこでいろいろな相談を受けて、
移住者の希望をとったり、マッチングしてそういうマネジメントというか仲介
をしていただく。ちょっとそこら辺でも、坂井市にとっては、ちょっと弱い部
分があるのではないかなというふうに思っております。
これは、今年3月、永井議員さんの方からも一般質問で、理事者側の答弁は、
これ以上に相談体制の充実を図ると言っているんです。一般質問されたんです
から、それが何ケ月もたっていると思いますので、それなりに相談体制は充実
していると思いますので、これはちょっと割愛させていただきます。
そして、違うホームページを見ますと、魚津市では、独自の定住促進バナー
とかホームページが充実をしていました。
今、私が最後に言う、ファミリー移住向けというのを、空き家を利用したモ
デルハウスというか移住体験、ファミリーが移住体験するようなモデルをつく
ったらどうかという提案なんですが、それはどういった御所見があるのか、ち
ょっとお願いします。
○
副議長(前田嘉彦)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)議員御質問の、ファミリー向けの定住、移住に向け
た対応について、どう考えるかということだと思います。
特に、ホームページ等での情報の準備といいますか、その辺の充実が、まだ
まだ不足しているといった御指摘であると思います。
これから、シティセールスの面でも、坂井市の特に暮らしやすい町のPR事
業、あるいは、知名度、認知度と、そのギャップといいますか、そこをどうや
って埋めていくかということを重点に、次の手だてを、今、検討しております。
御指摘いただいたように、県外の方、特にホームページをごらんになる機会
が多いと思いますので、その際に、坂井市としてどういうものが準備されてい
るのか。周辺、暮らしやすい環境が、どんなものがあるのかといったことがわ
かるような内容を、充実させていきたいと思います。4月のホームページ、今、
構築し直しておりますので、その辺も含めて検討してまいりたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)来年4月にできるホームページは、非常に期待すると
ころであります。
先ほど、市長の答弁でありました、ちょっと初耳だったんですが、JRの駅、
そしてえちぜん鉄道の駅周辺を、住みやすい町としてのブランド化をするとい
うふうな、ちょっと初耳な答弁がありました。ちょっとそこら辺、もう少し詳
しく教えていただきたいなと思いますが、お願いします。
○
副議長(前田嘉彦)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)きょう、えちぜん鉄道の観光面での御質問が、議
-187-
員からも、それから戸板議員からもありました。
今ほどの、暮らしやすい町のPRを含めて、来年度に向けた、今、新しい事
業の組み立てを検討しております。対外的なこともありまして、さらに詳しい
内容というのは今申し上げられませんが、ちょっと控えさせていただきたいと
思います。内容の説明について、またタイミングを見ながら、適宜御説明させ
ていただきたいと思いますので、大変申しわけありません、御了承いただきた
いと思います。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)そのときになりましたら、丁寧な説明をお願いしたい
と思います。
私は、やっぱりそういったところ、新しい取り組みだと思いますので、そう
いった駅周辺の空き家を利用した体験住宅のモデルを、事業に乗っけてほしい
なというふうに要望しておきます。
次に、水田農業の振興について、ちょっとお聞きします。
昨年、「花あかり」が、おととしから徐々に「花あかり」の生産がふえてい
ます。作付している農家さんも、大体つくり方も熟知されてきて、安定的に今
年がとれるようになって、来年はまださらにふえていくのかなというふうに思
っているところでございます。生産の確立はしたわけなんですが、高く売らな
ければいけないということが、本当に重要になってきます。
先ほどの、先日の常任委員会では、キューブ米の見本を見せていただきまし
た。中身によると、本当に加工業者、キューブ米の加工業者のコストが、非常
に高いということも聞いています。今、部長からは、またパッケージもいろん
な工夫して、そこら辺は解消していくのだろうなというふうに思いますが、首
都圏なんかのデパート、ああいったところの売り込みを、産官学でやるべきじ
ゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。学は関係ない。すみません、産
官で。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)ただいまの議員の御質問でありますけれども、
確かに、農家所得を向上するということは、高く売らなければならないと。高
く売るためには、よそとの差別化を、きちんとしなければならない。そして、
売り込み方法を、よそと同じようなやり方ではだめだということだと思います。
現在、特別栽培米につきましては非常に数多く、県内でも50以上の認定さ
れた米がありますけども、これらと差別化しながら売るという方法の1つとし
ては、現在はネット販売というものが主流を占めて、贈答用、また全国各地か
ら予約を受けて販売するというような売り方が主であります。本市といたしま
しても、JAでは、JAのみのりんネットですか、あれで販売をしているとい
-188-
うこと。そして、JA関係のスーパーとか、また直売所で売っているというの
が現状でありますけれども、議員言われるように、今後主に首都圏で、差別化
した、また福井県坂井市のコシヒカリの旗振り役としてのブランドとして、い
ろんな観光の商談会、またイベント等、首都圏である場合にも、必ずこの「花
あかり」を持ち込んで、ともに販売していくということに努めていきたいと思
います。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)部長、どうもありがとうございました。
ネットでは本物が見えない。やっぱり百貨店ですと、本物を見ながら、どう
いった貯蔵とか、いろんな実演販売とか、いろんな販売戦略できると思います。
ぜひ、今のふるさと創生予算を利用した予算を、そういったところにも使って、
本当に「花あかり」を坂井市のブランド米として販売をしていただきたいなと
いうふうに思っております。
そして、次に、飼料米のことでございますが、政府は専ら、今、飼料米をつ
くれというふうな施策に打っております。それは農家の所得向上にもつながる
というふうな、綿密なシミュレーションもしているはずです。
坂井市は、そばとか大麦、そして大豆、それが主力の戦略でございますが、
あからさまに飼料米をふやせというふうじゃなくて、今言ったブロックローテ
ーションには適さない場所があります。そういったところにも目を向けて、推
進していただきたいというふうに思いますが、どうも今の、当初の、先ほどの
答弁を見ると、坂井市は、あんまり飼料米については前向きでないような答弁
でございますが、やっぱり兼業農家を無視したような施策、担い手の育成ばか
りしてますので、兼業農家にとって、転作っちゅうのは、なかなかコスト面と
かハード的なものが、ちょっと無理なところがあります。そういったところを
飼料米でカバーするような、兼業農家にも光を向けるような施策が必要かと思
いますが、いかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)議員御指摘のことはもっともだと思います。た
だ、私が先ほど答弁の中で言いましたように、飼料用米をつくる、また流通さ
せるには、現在、課題もたくさんあると。農家所得につきましても、飼料用米
はキロ20円ぐらいが平均と言われているように聞いています。普通の米と同
じような所得を得るためには、やはり十二、三俵もとれるような専用品種、こ
れをつくらなければならないと。また、専用品種をつくるということは、主食
用米と完全に区別して、生産から出荷までしなければならないということ。そ
して流通も身近なところで、幾らでも机上の計算のように、政府は平成37年
までに110万トンまでふやすと言われておりますけれども、それを処理でき
-189-
る工場とか、また流通するいろいろな機構、これなんかも、まだきちんと整備
さ れ て い な い と 。 ト ウ モ ロ コ シ が 、 今 、 2 ,0 0 0 万 ト ン 飼 料 で 加 え て い る か
ら、それにかわるものは、飼料用米ですれば110万トンぐらいは楽に行ける
というような、机上の計算になっております。
先ほど答弁でも申しましたのは、現在のいろんな設備とか、また、その栽培
技術とか、そういうふうなこと勘案すると、今すぐ政府が言うような流通のス
ピードには乗って行けないと。まだまだ農家の方に理解をしていただけねばな
らないし、また、それを支えるためのいろんな条件も、整備していかなければ
ならない、そういう課題があるということを、ちょっと申し上げたかったこと
で、決してこれを推進していないとか後ろ向きということではないので、その
点、どうぞ御理解願いたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)大変失礼をいたしました。
転作作物への助成ということで、国は、経営所得安定対策っていうのがあり
ます。また、県は、産地交付金、市は単独で助成をしております。これは、米
の転作政策、米が余る、そして農地を有効に使おうというふうな政策で、こう
いう補助金、交付金があると思います。そこで、どうしても今、転作に不向き
な農地、田んぼ、そういったところにも市の単独の助成、転作でいくと、そば
や ら 大 麦 を つ く る と 、 団 地 要 件 で 田 に 6 ,0 0 0 円 、 市 は 助 成 し て い る わ け な
んですが、飼料米についてはしてない。それは、つくりにくいから、泣く泣く
飼料米をつくっているというふうな感じがありますので、こういったところも
転作と認めて助成すべきではないか、検討をしていただきたいと思いますが、
いかがでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)萬道産業経済部長。
○
産業経済部長(萬道正之)飼料用米につきましては、主食用米の転作とい
うのと、主食用米ではないというような考え方もちょっとあるかと思いますけ
れども、いずれにしましても、国の政策っていうんですか、それに基づく所得
安定対策ということもありますので、市独自で、またそれの枠外で対応すると
いうことにつきましては、今後の研究はさせていただきたいと思いますけども、
やはり先立つような財政的な支援も、結構これからかかってくると思いますの
で、この点につきましては、今後またそういうふうな考え方もできないものか
というようなことを念頭に、ちょっと研究をさせていただきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)10番、古屋議員。
○
10番(古屋信二)転作率は、大体三十数%ということになっております。
そういうどんぶりが一緒なわけなんですよ。そこで、今、つくりにくいところ
を、飼料米につくっているわけなんです。
-190-
だから、市の予算にしても、その助成にしても、予算枠としては変わらない
はずなんです。その分、助かって。飼料米つくっているところには、市の助成、
出さなくていいんですから、市の財政としては助かっているというふうにも考
えられますし、反対の、農家にとっては、それが経営安定につながらないとい
うことにもなりますので、先ほど、今、部長、おっしゃったとおり、前向きに
研究していただきたいというふうに思います。
これで私の一般質問を終わります。
○
副議長(前田嘉彦)次に、22番、畑野麻美子議員。
○
22番(畑野麻美子)22番、日本共産党議員団、畑野麻美子です。
通告に従いまして、幼稚園、保育所、幼保園、認定こども園における幼稚園
教育、幼児教育の確保と充実について、一般質問いたします。
今年度、坂井認定こども園ができ、認定こども園では、3歳児から5歳児は
学校教育と位置づけられました。
坂井市になって、平章幼稚園、長畝幼稚園、雄島幼稚園、加戸幼稚園、三国
西幼稚園、三国北幼稚園が廃止され、幼保一元化されました。幼保園という呼
び名は、あくまで呼称、愛称で、幼稚園型としては、磯部西幼保園、高椋幼保
園、保育園型として、鳴鹿幼保園、霞幼保園、安島幼保園、雄島幼保園、みく
に未来幼保園となりました。そして、来年度には、大石幼稚園、春江西幼稚園
が保育園型として、春江北幼保園、春江西幼保園となります。春江東幼稚園、
春江幼稚園、三国南幼稚園は、3歳から5歳までの幼稚園型幼保園となります。
これまで、幼稚園と保育園は、設立の目的が異なり、利用方法も異なってい
ました。幼稚園は学校教育法のもとにあり、幼稚園教育要領は、教育に基づく
考え方で構成されていました。保育園は児童福祉法のもとにあり、保育所保育
指針は、教育と養護について記されていました。しかし、時代とともに変化し、
現在の幼稚園教育要領には養護に関する内容が入り、保育園側の考え方に近づ
いています。また、保育指針も、教育に対しての内容が薄かったものが、近年、
幼稚園側の考え方に近づき、双方時代とともに差がなくなる方向に向かってき
ています。それが、幼保一元化に拍車をかける一因となっているようにも思い
ます。
幼稚園が廃止になっていく現状の中で、幼稚園教育、幼児教育を望む声やあ
り方について、疑問視する保護者の声が大きくなってきました。
福井県では、今年4月から、県下全ての私立、公立を問わず、幼稚園、保育
所、幼保園、認定こども園と小学校において、未来に生きる子どもたちの学び
に向かう力を育てる教育が、本格的にスタートしました。
そこで、坂井市における幼稚園教育、幼児教育の、いろんな角度からお尋ね
します。
-191-
1点目、環境として生活環境、トイレや手洗い、午睡スペースなどと遊びの
環境、年齢に合った遊具、遊戯室の広さなど、そして施設の環境、給食室、部
屋の広さ、子どもの教材棚、持ち物整理棚、休憩室などが十分に確保されてい
ますか。
2点目、来年度から、坂井市は、坂井市の幼稚園研究会をなくし、県の幼稚
園研究会からも抜け、全てを保育部会とするとのことです。県は、福井型18
年教育を見とおし、長い目で見て子どもの育成を実現するために、福井県幼保
小接続カリキュラム「学びに向かう力の育成~『学びの芽・約束の芽』から
『自覚的な学び』へ~」を作成しました。平成27年度4月から、幼児教育支
援センターが、その役割を果たしています。市町幼児教育アドバイザーや園内
リーダーの研修を行い、リーダー中心に、事例を中心として幼児教育のあり方
の研修に取り組んでいます。坂井市においても、市内12の幼保園と4つの保
育所で公開保育を行い、指導主事訪問同様に研修の場を持つということですが、
今までどおり、文科省の教育要領や教育課程の課題などをきちんと把握でき、
学び合い、生かされるのでしょうか。
また、保育と教育のバランス感覚を生かし、幼稚園教育の5領域を総合的に
達成していく「あそびを通して、みずから考え行動できる」子どもの育成を目
指すということでは、特に保育士の現場での経験や研修が、特に必要と考えま
す。そのためには、幼保園における職員数の確保とバランスが問われます。幼
稚園や保育園で培われたものが、幼保園や保育所、認定こども園で反映される
よう、幼稚園現場、保育園現場の経験者の割合を半々にすることが望ましく、
お互いに学び合うことが大事と考えます。いかがですか。
3点目、幼児教育では、子どもたちの登園時間帯は統一であり、担任の時間
差出勤はあり得ません。幼保園では、幼稚園部も保育園部の3歳から5歳まで
は、同じクラスになります。同じ登園時間帯から園生活は始まり、教育、保育
はつながっていきます。特に、認定こども園では、3歳から5歳までは学校教
育と位置づけられ、教育時間は4時間とされています。幼保園の午前中の活動
は教育です。担任の時間差出勤をしないこと、また、預かり保育のための職員
は、別に確保すべきです。
4点目、今後、春江東保育所、春江中保育所は、そのままの名称であるなら、
磯部東幼保園、来年度民営化の方向に行きますけれども、あと、安田幼保園、
今福保育園も保育所という名前に戻し、統一すべきです。
5点目、1号認定の保育料が、幼稚園の保育料ですけれども、幼保一元化に
向 け 、 段 階 的 に 3 年 間 で 保 育 料 が 変 わ り ま す 。 今 ま で 一 律 4 ,5 0 0 円 で し た
が 、 市 民 税 所 得 割 課 税 額 に よ り 標 準 で 9 ,5 0 0 円 、 5 段 階 で は 1 万 5 ,0 0 0
円になります。この値上げは、子ども・子育て関連3法に合わせたものであり
-192-
ますが、今までは幼稚園の保育料には保育士の給料分が含まれず、自治体負担
であったものが、保育料に含まれることになりました。市内幼保園での保護者
への説明会が終わりましたが、保護者は、値上げをすれば、今までよりももっ
と教育の質が上がるのかという声がありました。また、この保育料には、給食
費、学級費は集めないということでしたので、預かり保育料を加えると、2号
認定の保育料と差がなくなります。その結果、1号認定でなく2号認定として、
子どもを幼保園に預けようとすることになりかねません。1号認定で、ゆった
りとした家庭教育ができるにもかかわらず、かえって親と子を離す施策ならな
いでしょうか。
以上、一般質問とし、答弁を求めます。
○
副議長(前田嘉彦)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)畑野議員の御質問にお答えをいたします。
私の方からは、1点目の生活環境と遊びの環境、そして、施設の環境が十分
に確保されているかと、4点目の保育所の名称についてお答えし、そのほかに
つきましては、教育部長からお答えをいたします。
初めに、生活環境と遊びの環境、そして施設の環境が十分に確保されている
かについて、お答えをいたします。
来年度幼保園化する三国南幼稚園、春江幼稚園につきましては、耐震改修工
事にあわせ施設の改修工事も行い、押し入れの増設など3歳児からの受け入れ
に必要な施設整備を、春江東幼稚園については、配膳室の整備等を行いました。
また、春江西保育所については5歳児増員に備えた増築工事を、春江北保育所
につきましては5歳児増員に備えた保育室の整備工事を行い、トイレ、手洗い
等含めた施設整備を行っております。このほか、給食室につきましては、現状
で対応ができるものと考えておりますが、必要な備品等については随時整備し
ていく予定でございます。施設等の環境についても、今後とも必要な施設整備
は行い、円滑な幼保園運営ができるように、施設環境の確保を図りたいと考え
ております。
次に、保育所の名称についてお答えをいたします。
来年度、春江地区において幼保園化が始まりますが、春江東保育所、春江中
保育所は、幼稚園部と保育園部のある幼保園とはならず、保育所のままとなり
ます。このことによりまして、施設名称ですが、「こども園」、愛称としての
「幼保園」、そして「保育所」となりますが、議員が言われます磯部東幼保園
については、保育所という名前にし、名称を統一すべきとのことでございます
が、このことにつきましては、今後検討していきたいと考えております。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
-193-
○
教育部長(岡部恭典)私の方からは、2点目の来年度から幼稚園部会をな
くし保育部会とすることについて、また、3点目の時間差出勤をせず預かり保
育のための職員の確保について、5点目の親と子を離す施策にならないかにつ
いての御質問にお答えをいたします。
まず、今までどおり、文科省の教育要領や教育課程の課題などをきちんと把
握でき、学び合い、生かされるのか。また、幼稚園現場、保育所現場の経験者
の割合を半々にすることが望ましく、お互いに学び合うことが大事と考えるに
ついて、お答えをいたします。
内閣府による子ども・子育て支援新制度のスタートにより、幼児教育の環境
も大きく変動の時期を迎えております。
市では、平成28年度からの幼保一元化を目指し、よりよい環境となるよう、
幼保教育推進委員会や福祉保健部との協議などを、定期的に開催をしておりま
す。坂井市の子どもたちが笑顔で生活できる環境空間を積極的に取り入れるな
ど、坂井市幼保一元化の体制づくりに努めているところでございます。
議員も御存じのように、福井県幼児教育支援センターが、各市町に幼児教育
の現状の流れや情報を提供しており、今年度は市町教育アドバイザー、また、
園内リーダーの育成に関する研修講座に、13名の保育者が受講をしておりま
す。また、坂井市では、保・幼・小の接続講座の開催や、校区連携事業を推進
していく中で、小学校教諭などの参加も多く、保・幼・小連携の取り組みにつ
いて、高く評価をいただいているところでございます。県主催の研修講座につ
いては、保育所、幼保園、幼稚園、こども園など、公立、私立の区別なく、保
育者の資質向上に関する講座に関する情報の提供をいただいているところでご
ざいます。
これからも市独自の研修講座に加え、一人一人の保育者が自己研さんを積み
重ねながら、学ぶ体制の充実を図っていきたいと考えております。
また、坂井市幼児教育指針に従い、平成28年度に向けて、指導主事訪問や
公開保育の開催について準備しているところであり、幼保一元化に伴う人員配
置につきましても、現場の状況を踏まえながら検討してまいりたいと考えてお
ります。
次に、幼保園の担任の時差出勤をしないこと、また預かり保育のための職員
の確保をすべきについてお答えをいたします。
来年度から全ての幼稚園が幼保園となり、幼稚園部と保育園部ができ、3歳
児から5歳児までが、年齢ごとに同じクラスで園生活を送ることになります。
幼稚園とは違い、幼保園では、午前7時から、保育園部の延長保育が終わる午
後7時までの開園時間となるため、正職員等の時差出勤は避けることができな
いと考えております。また、預かり保育についても、そのための職員の確保は
-194-
行っていないため、職員のシフトの中で対応しており、これは先行して幼保園
化しております高椋幼保園や磯部西幼保園等でも行っておりますので、御理解
いただきたいと思います。
最後に、1号認定でゆったりとした家庭教育ができるにもかかわらず、かえ
って親と子を離す施策にならないかについて、お答えをいたします。
幼稚園と保育所については、保護者の就労の有無で利用する施設が限定され
てしまうことや、少子化が進む中、幼稚園と保育所が地域に別々に設置されて
いることにより、子どもの成長に必要な規模の集団が確保されにくいことなど
の課題が指摘されており、制度の枠組みを超えた柔軟な対応が求められていま
した。
子育てに対する環境の変化を受けまして、幼稚園と保育所のよいところは生
かしながら、その両方が役割を果たすことができるよう、坂井市では幼保一元
化を進めており、保護者の子育ての選択肢が広がることにつながるものと考え
ているところでございます。
このことにより、議員言われます、親と子を離す施策にはならず、子ども、
保護者双方にとって望ましい子育て環境が可能になると考えているところでご
ざいます。
以上でございます。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)昨年と今年にかけまして、幼稚園または幼保園の指
導主事訪問に、議会とか委員会で重ならない限り、出席させていただきました。
高椋幼保園、霞幼保園、大石幼稚園、春江西幼稚園、春江東幼稚園、加戸幼保
園、安島幼保園、そして宿幼保園、みくに未来幼保園、それから、坂井市海浜
自然公園で行われました幼小連携、また高椋小学校で行われました幼小連携の
研究会にも寄せていただきまして、幼児教育、幼稚園教育、それから環境を見
てきました。その中で、本当に何て言うんですか、大石幼稚園の視聴覚研究大
会などでは、本当に子どもたちが表現力が大変豊かで、言語能力がものすごい。
それが、やはり遊びを通しての力が生かされているなというふうに思いました。
それと、春江東幼稚園に行きまして、あそこは3年保育、3歳児からやってい
ます。その中でも、3年保育で3、4、5が一緒に活動していたんですけれど
も、小さい子だから面倒見てあげなさいねって、そういう言葉がけはなくって、
本当に困っているから、困っているところにちょっと手を差し伸べる、言葉を
かける、そういう一人一人を大切にしている保育だなっていうふうに、見てよ
かったなっていうふうに思いました。
あと、環境については、もうちょっとこれはまた後でもいろいろ言いますけ
れども、例えば、霞幼保園などは乳幼児の部屋を増築しまして、外で遊べる空
-195-
間が大変狭くなりました。外で5歳児がサッカーをしようと思っても、それは
もうなかなか無理です。ほかに遊んでいると、サッカーする時間、サッカーな
んかはできません。また、自由遊び、好きな遊びも、十分にとれない感じがし
ました。あと、みくに未来幼保園ですけれども、これもつながり遊びっていう
んですか、ずっと継続した遊びをしているんですけども、ランチルームをそれ
に使っていましたけれども、大変狭くって、大胆な保育ができないなっていう
ふうに感じました。いろんな面で、やはり保育園のところに5歳児が全部集ま
って幼保園になったところは、やはり狭いです。なぜかっていうと、今まで坂
井市は、4歳児までの子どもたちしか預かっていないスペースだったからです。
その分、狭くなっているのは当然です。
教育長、5歳児を幼保園の方に移すわけですけれども、教育委員会としては、
やはりしっかりと見ていかないといけないと思うんですよ。それで、例えば、
遊具、5歳児が使う遊具、ジャングルジムにしても積み木にしても、保育園の
方では小さいです。それと、そうすれば、小さければ遊びも小さくなります。
その分、運動能力も発達しない。でも、反対に、3、4歳児が保育園の子ども
たちが幼稚園に来るようになると、それは私は経験上、こんな5歳児の遊具で
大丈夫かなと思ったんですけど、やっぱり大は小を兼ねて、3、4歳児がこの
5歳児の遊具で遊ぶんです。そうしますと力がつく、運動能力が湧く、そうい
うことが、私、体験してみてわかりました。そういう点で、遊具なんかを、保
育所の遊具を5歳児向けの遊具に変えないといけないし、新しく設置すべきだ
と思うんですけど、いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)遊具関係のことの前に、いわゆる、県が幼児教育支
援センターの中で、いわゆる保幼小の制度カリキュラムの中で、今、議員がお
っしゃいました学びに向かう力ということで、「学びの芽と約束の芽」、そう
いう遊びを通した中で、子どもたちが主体的に、そういう学びを得るというよ
うな教育が求められております。
そういった中で、例えば、ちっちゃい遊具等についても、思いやりの心で、
お互いが遊びを通じて学ぶことができますし、また、その遊具の整備について
は、今後その現場の状況を踏まえながら、また、ある物、使える物については、
また整備しながら使うという形の中で、対応してまいりたいというふうに考え
ております。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)譲り合いで使うということよりも、その遊具自体が、
5歳児の年齢に合ったものをそろえていく必要があると思うんですよ。そうし
なければ、5歳児としての運動能力も、そういう工夫もできなくなる。そうい
-196-
うことで、ぜひ一度見て来ていただきたいと思いますし、遊びの様子も見てい
ただきたいと思います。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)畑野議員には、常に、学校、そして幼稚園、保育所、
常に参観していただきまして、本当にありがとうございます。研究会でも必ず
お顔を見せていただいて、先生方に励ましの言葉をいただいていること、本当
にうれしく思っています。常に、幼児教育の応援団の団長として頑張っていた
だきたいな、そう思っています。
だから、いろいろ私たちとともに、一緒に、どういうところが足りないか。
今言われるように、その遊具については、こういう面が少し足らんのでないか
と、だからこんなんにしていけたらいいんでないかというようなことを、しっ
かりと連携しながら、まだこれからスタートするわけでもありますし、スター
トしたところでもあるわけでありますし、坂井市は24年から、県の18年教
育の中のモデル校として、高椋幼保園が小学校とともに指定を受けて研究を重
ねて、非常に、福井県の中でも先進地であると言われておりますし、議員さん
が常に見て、その目で見ていただいたその様子は、僕は県下の誇れる保育体系
であったり先生方なんでないかなと思うんですが、いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)福井県は、福井県の県の教育委員会の幼稚園担当の
先生は、国の方のその会議にも出られていて、福井をモデルにした、これから
の国の幼保園、幼児教育のあり方を探っていくということで、福井はモデルと
して、今、大変一生懸命頑張っているなっていうのはわかるんです。
で、幼児教育に対しての考え方は、本当に「学びに向かう力、育ちを見つめ
る目」、そこのところは、本当に教育というか研究されて、私は、そこはよく
なったと思いますし、そういう県の研究会があると、川元教育長は、いつも応
援してくださいます。県の先生が言われて、喜んでおられました。それはそれ
でいいんです。それは本当によくやっているなって。それとは別に、そのため
の環境を整えていくことが大事なので、またよろしくお願いいたします。どち
らにも、どちらも。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)福井県は頑張っているんでなくて、福井県はもちろん
頑張っているけれども、その中の坂井市自体が、非常に頑張っているんですよ。
だから、もちろん課題ありますって、今、言うように、僕もそう思っていま
すよ。保育所に5歳児が行ったら、今までの遊具ではだめやなと。それから反
対に、小さい子を今度は幼稚園型に持ってきたときには、5歳と3歳の遊具と
か遊びの仕方が違うから、その部分はこれからどんどん先生方と相談しながら
-197-
やっていけばいいわけでありますから、やっていきますよ。それは教育委員会
がっていうよりも、福祉保健部がとかそんなことでなくて、市としてやってい
きますよ。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)教育長の熱意はわかるんですけど、そのために具体
的なことを、さっき一緒に考えましょうって言われましたでしょう、連携して。
私は私の意見として、いろいろ要求をしたいなと思います。
そういうふうに、県としても坂井市としても、幼児教育を見つめる目ってい
うのは、随分変わったなって私も思うんです。アドバイザーやリーダーなんか
も、橋渡しの役割を担っていますし、指導者の立場になっているわけですけれ
ども、やはり何といっても、幼稚園、幼児教育っていうのは、リーダーから聞
くだけでなくって、やっぱし自分たちも、先生方もみんな参加して学び合う、
そういうことが大事だと思うので、3歳から5歳児までの担任については、幼
稚園研究会、保育所の3歳、5歳の先生も入れて、幼稚園研究会、幼児教育研
究会っていうのを、やはり持つべきではないかなって。なくさないで、持たな
いと、教育課程とか教育要領やとか、何年度の教育過程目標ってなんかも、な
かなかリーダーから聞くのも大事ですけど、みずから行って学ぶのも大事なの
で、研究会はなくさないでほしいなっていうふうに思います。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)僕も当然そう思っています。それで、今、福井県は、
保幼小連携とかそういうことから、もう連携ではないんだと、接続なんだとい
うことですよ。そして、小学校の低学年の先生が、保育所、幼稚園に行って授
業を見たり、あるいは反対に、保育所の先生が小学校へ来て1年生の授業を見
て、どう成長していったとか、あるいは、こういうことが足りなかったんかな
っていうのは、いろんなことを、保、幼、小の先生方が力合わせて研修会をや
ったり授業参観をやったり、あるいはどこかへ出かけて行って視察をやったり、
そういうことを、これからもどんどんどんどん、今もしていますよ。だけども、
これからもやっていきたい。今、やっていますよ。そして、指導主事もちゃん
とおりまして、指導主事のお力もお借りしながら、よりよい幼児教育の、その
推進に力を入れています。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)幼児教育をやっていないっていうんでなくて、幼児
教育が十分にやれるための、今、環境づくり、条件を私は言ってるのであって、
先ほど、来年度からも指導主事訪問はするっていう話で、よかったなと思うん
です。
じゃ、新採用研修、今まで保育園で、保育所で5歳児を持っていても、幼稚
-198-
園、幼稚園型幼保園の5歳児を持ったときには、新採用研修っていうのをやっ
ていましたよね。それは来年度からもできるのかどうか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)新採用研修の件だと思うんですが、新採用研修につ
きましては、県の研修でございますので、必ず受講するということになってお
ります。平成26年度で8名、27年度で11名の保育士さんが新採用研修を
受講をしております。
以上です。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)来年度からも、ぜひ続けていただきたいと思います。
それで、幼保園になって、幼稚園を経験した人と、それから保育園の経験者
との職員のバランスですね、人数の。それをやはり半々にしたらどうかと私は
思うんですけど、今現在の保育士さんの中で、新採用研修を受けたり幼稚園を
体験した人数は、保育士全体の中ではどんな割合ですか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)畑野議員がおっしゃいますのは、保育士の経験者と
幼稚園経験者を半々にしたらどうだというような御意見だと思うんですが、い
わゆる、今現在、保育士につきましては、保育士資格、また幼稚園教諭の資格
を持った職員が、ほとんどでございます。
そういった中で、今、これまでの幼稚園と保育所の状況を見ますと、やはり
保育所の数が多いという状況の中で、幼稚園を経験した職員というのは、どう
してもやっぱり数的に少なくなると思いますので、今現在では、やはり幼稚園
の教諭を経験した職員は、現場では少ないと思います。
今後、全ての保育士さんが両方の資格を持っておりますので、こういった、
例えば幼保園の方で、幼稚園型の幼保園とか、幼保園に勤務することになれば、
当然、県の研修を受けて、園外研修、園内研修、10日間ほどございますけど
も、それぞれ受けて、受講して、知識、知見を高めていきますので、そういっ
た中で、いろんな県の情報とか、また現場でのそういう経験、そういうものも
踏まえながら、対応できるというふうに考えております。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)今後、幼稚園の現場で働くということができなくな
りますよね、みんな幼保園ということになって。そうしますと、なかなか体験
していくことも、体験から学ぶということも少なくなります。ぜひ、新採用研
修で、その指導の先生からしっかり指導を受けて、幼稚園教育の部分にも入っ
ていっていただきたいなと思うので、なるべくたくさんのいろんな先生に5歳
児を持っていただいて、新採用研修を受けていただきたいなと思います。
-199-
あわら市は、今年全部こども園になりましたよね。そしたら、3歳から5歳
の先生は、全部新採用を受けないといけないということで、ちょっとパニック
になったみたいですね。そんなに全部って、持っていても新採用を受けていな
い先生がたくさんなったわけですから、何ていうんですか、本当は、例えば5
日間しっかり受けなあかんところを、何かちょっと融通して2日間で終わって
しまったんやみたいな、県の先生が言っていました。やっぱりそういうことに
なると、ちょっとおろそかになるなっていうので、しっかり受けていただきた
いなと思います。
それと、先ほど、接続という話がありましたけども、今、保幼小で同僚化、
みんな同僚なんだって、保育園の先生も幼稚園も小学校の先生も、同僚化の意
識を持って取り組むことが大事かなというふうに思います。
この前、春江西幼稚園で保育を見ましたら、幼稚園の子どもがやっている活
動に、小学校の先生がそれを見て、これ、私たちも1年生でもやっていること
だっていうことで、その幼稚園の活動にふさわしい、また何か取り組みをして、
幼稚園に持ってきてくれる、それはやっぱりつながっているからできることだ
なっていうふうに思って、こういう関係は今後なくしたくないなっていうふう
に思っていますので、ぜひその点よろしくお願いします。
それにあわせて、半分ずつにしていくって、徐々にしていくっていうことで
すけど、正規の職員もぜひふやしてください。私、この前、やっぱり幼稚園を
見に行きまして、臨時の先生、非正規の先生があんまりいいので、先生、正規
ですかって聞いたら、皆さん、しっかりしているのであれですけど、いいえ、
違うんですって言ってましたので、やっぱり非正規の先生でなくて、正規の先
生として経験を積み重ねていって、その年齢、今、40代後半、50代の先生、
いらっしゃらないでしょう、あんまり今。だから、そういう経験を積んでいっ
て、いい先生に育っていってほしいなと思うので、正規の職員をふやすという
ことに関して、いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)採用を今、ずっと毎年させていただいておりまして、
20名前後をとらせていただいているんですが、副市長といろいろ相談しなが
ら、すばらしい保育士になるであろう人を、しっかりと見きわめて、そして採
用させていただいているんですが、その中に、坂井市内の幼保園なり、あるい
は幼稚園で臨時で働いている方もいるわけであります。そういった人たちのこ
ともしっかりと見きわめて、頑張っておられる方、そして経験を積んで来られ
る方なんかについては、積極的に採用させていただきながら、今、来年度に向
けても20名採用させてもろうたんですが、とにかく、やっぱり頑張ってくれ
ている者を、しっかりと見きわめることが大事です。
-200-
そして、もう一つは、今まで保育所の先生、それから幼稚園の先生っていう
形で、なかなか友好っていうんかな、出入りが自由であったり、あるいはいろ
んな形で一緒に研修重ねるとかっていうようなの、今までの中では、あんまり
それがなかったんですね。だからやっぱり、保育所であれ幼稚園であれ、ある
いは幼稚園型であれ何であれ、もう、あれ、民間であれ、やっぱり同じ仕事、
子どもを預かる身として、やっぱり研修を重ねて、友達とか同僚であるとかそ
ういう人間的なつながり、心のつながりが先生あってこそ、子どもを指導でき
る、保育できるわけですから、そんな保育所の先生やでとか、幼稚園の先生や
から何とかって自分たちが言うんでなくて、もっともっとつながってやったら、
力が倍以上になっていくんでないかなと、そんなことも含めて、僕ら、しっか
りとサポートしていきたいし、応援していきたいと思いますよ。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)そのとおりだと思うんです。
私、幼稚園現場にいたときに、保育所の先生方が子どもたちを連れて遊びに
来て、交流するんですよ。そうすると、やはり人間的なつながり、保育所の先
生と私たちとの人間的なつながり、信頼関係があるからこそかなと思ったんで
すけど。保育園の先生が、あ、幼稚園の先生の接し方って、ちょっとあれやね、
違うねっていって、その違いがわかるって言ってくれて、あ、すごいな、そし
てその先生、自分の保育園で、私たちがやっていた環境、遊びを通してやるっ
ていうことを実践されて、後からその保育園を見に行ったときに、すごいな、
本当に幼稚園のよいところを、ちゃんと受け入れてくれて、それを保育に生か
しているなっていうのを学びました。私たちも、小さい子を持ったことがない
ので、小さい養護っていう部分に対しては知らないことがいっぱいなので、そ
ういうふうに学ぶ。だから、学び合いができる人間関係をつくっていくことが
大事だなって、それは私も思います。
それと、3番目なんですけど、幼稚園は、幼稚園っていうか短時部ですね、
午前中の活動は教育なんですよ。時間差出勤ができないって言われましたけど、
そんな子どもたちがいるところに、先生が後からおはようって入っていくなん
て、私はとってもできませんでした、試行園になったときに。学校だってそう
でしょう、学校の担任が、子どもが先に来て、後から先生が来る、そんなこと
はないんですよ。保育とまた違って、だって、幼稚園の場合ですと、幼児教育
っていうのは来たときからずっと始まっていって、その遊びの中で育つ目を、
先生がちゃんと見ていかなければいけないので、そんなときに、ずっと先生い
なくって、9時ごろに来て、突然子どもとぱっと保育に入っていくのは無理が
かかりますし、子どももそうですよ。7時に来る子、8時に来る子、9時に来
る子、保育園だと仕方ないんですけど、それでは9時に突然来て、じゃ、遊び
-201-
が何を、遊び込んでいないのに、すぐ保育に入ってしまう。そういう矛盾も感
じますので、私は、幼稚園の3、4、5歳児の担任は、やっぱり時差出勤をし
ないこと。私たちも、現職のときは7時半までには行きました。だから、その
先生たちは、必ず7時半までに行って、4時半で帰る。そういうシステムを組
むべきですよ。例えば、園長と副園長は朝の早い時間、例えば7時ごろから4
時ごろまで、副園長はちょっと遅くなって9時ごろから夕方7時までとか、そ
ういうふうにして、園長と副園長がそのバランス感覚をとる。そういうふうに
して、ぜひその時間差出勤、特にこども園なんかは学校ですから、幼保園でも
幼稚園型は学校と見なしていますから、そこのところは時間差出勤をしないで、
幼児教育に取り組むことが大事なので、工夫をすればできると思うので。
それが1点と、あと、預かり保育ですね、3時まで、3時から預かり保育を
する。それも、幼稚園の先生たちが、いろんな遊びの中で子どもたちを見てき
たことを話し合う時間、お互いにシェアし合う時間がとっても大事なんですよ。
だから、その時間をしっかりととって、次の、あしたの保育に生かす。で、あ
したの準備にもする、つながっていくことが大事なので、ぜひ、預かり保育の
ための職員は、別に確保してほしいと、さらに思いますので、いかがですか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)まず1点目の、職員のシフト的な問題でございます
けども、今、職員の努力っていうか、勤務体制の中でシフト制を敷いています。
早いところで、7時に最初のお子さんが見えます。その後、大体7時15分か
ら順番にお子さんが見えるんですが、職員については7時に早出ということで
1名、大体対応しています。7時15分に、もう1名の職員が来まして、その
後は、通常の勤務体制でやっているというようなことを、今、聞いております。
19時までの延長保育ということで、そこについてもちゃんと職員が対応し
ているということですので、幼稚園については、大体8時ごろにお子さんが来
るのかなと思いますので、保育園、保育所部分について、やはり早いお子さん
がいるというふうに伺っております。
また、ちょっと預かりのことについては、今、その質問の趣旨がちょっと私、
理解ができなかったんですが、もう一度お願いできないでしょうか。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)その時間差出勤はしないという点は、一度その園の
中で組み立てていっていただきたいなと思います。私、文京区の柳町こども園、
幼稚園、保育園とかがつながっているところへ行ったときには、やっぱりきち
んと組まれていました。特定の、例えば園長と副園長だけが、この時間とこの
時間は見るっていうことで、あと、幼稚園の3歳、5歳児の担任は時間差出勤
しない。あとの部分をフォローしていくっていうことでやっていたので、それ
-202-
はできると思います。
預かり保育ですけれども、3時から預かり保育なりますよね。それも幼稚園
というか、職員がずっと見ているわけですよね。そうしますと、ずっと午前中
遊んでいた子どもの姿を、それぞれシェアし合う、そういう場所がないんです
よ。先生も、遊びをずっと見ていることでないんですかね、中で遊んでいる子、
遊戯室で遊んでいる子、外で遊んでいる子、いろんな場面で、子どもの学びに
向かう力をしっかり見ているわけですから、それを子どもたちが帰った後にシ
ェアし合う。例えば、私なんか、この前、東行ったときに、いろんな遊ぶとこ
ろを回っていたんですけど、終わった後に、お相撲をするコーナーで、じゃ、
私、お相撲するでって判こポンと押してもらったら、子どもが、5歳児の子が、
本気でやってほしいって言うんですね、本気で。この子、本気でやってほしい
って言ったのは、子ども扱いしてほしくないっていうことだよね、何々君、こ
んなに言ったよって言ったら、西から見に来ていた先生が、私はここの受け付
けの場所に行ったら、子どもたちがこんな会話をして返してくれたって、すご
いよねっていう、そういう子どもの1つ1つの遊びを、みんなでシェアし合っ
て、この子はこんなところでこんなことをしていたんだ。この子は、こんなこ
とで、こんな育ちをしていたんだっていうのを、話し合う時間がなければだめ
だし、遊びがあしたにつながっていくという、そういう流れをみんなで共有し
合うことが大事なんですよ。
だから、ずっと先生が見ていたんでは、それをシェアし合う時間がない。だ
から、預かり保育は別の職員を雇って、担任は担任同士で、その遊びの子ども
の様子をシェアし合うことが大事だと考えるので、預かり保育の職員を別に確
保してほしいということ。
○
副議長(前田嘉彦)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)畑野議員の言うこともよくわかるんですが、先生方も、
仕事の特性っていうのがあるんですよ。それから、時間帯によって、時差出勤
するとか、いろんな部分ありますよ。でも、だからそういう部分も含めて、し
っかりと先生方の中で、その園内で1回しっかりと、もちろん僕らも入っての
ことですよ。そして、どう対応していくか。預かり保育の時間帯については、
全てのその子どもを見ているわけじゃないと思いますよ。20人の中の、例え
ば3人がそれにするとか、それから7時から8時までだったら、2人の者が、
しっかり安全・安心の面で見ているとか、いろんな工夫をしながら、僕はやっ
ていけるはずですよ。
だからそれを、もちろん今、もう1人とか2人、雇ったらいいんでないかと
いう、それは理想だと思いますが、やっぱりその中で1回、よく、どうあるべ
きかということも1回検討しながら、いきますよ。
-203-
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)ぜひ検討してほしいと思います。
越前市では、定年でやめられた幼稚園の先生が、越前市で越前市の教育委員
会に数名入って、そういう条件を整うためにはどうしたらいいのかっていう、
こう、そういうことを考えるチームをつくってやっているっていうのを聞きま
したので、ぜひまた坂井市でも、そういう点、前向きに考えていただきたいと
思います。そうすれば、幼児教育がさらにレベルアップして、未来の子どもた
ち、坂井市の子どもたちの育成につながるというふうに思います。
それと、あと4番の保育所の名称ですけど、これは今後検討していくという
ことなので、ぜひすっきりとした形、それでなくてもすっきりしていないので、
せめて少しすっきりとした形に持って行っていただきたいと思います。
あと、保育料ですけれども、これ、先生の保育士さんの給料も含まれるとい
うことになって、高くなっていったんだと思うんですけど、これに本当に学級
会計は、もう集めないっていうことになりましたよね。集めんのですよね。給
食費と預かり保育料だけを集めるというふうに、ちょっと調べたらそうなった、
なっていたように思うんですけど、違いますか。
○
副議長(前田嘉彦)岡部教育部長。
○
教育部長(岡部恭典)保育料と、それから給食費、それからもし預かりを
希望することがあれば、預かり保育料として、もし1ケ月預かるということで
あ れ ば 2 ,5 0 0 円 、 1 日 2 0 0 円 と い う 形 で 、 お 願 い を し た い と い う ふ う に
思っております。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)これですけども、いろいろと矛盾もあるんですよ。
教材費を集めなくなると、予算としておりてくると、自由に使えていた学級費
がなくなるわけですから、ずっといろんな行事をやったり、いろんなことを取
り組むのにも矛盾がいっぱい出てきますけど、それを言っていると今時間がな
いのであれですけど、要するに、こんなに余り差がないんだったら、そんなら
もう幼稚園部でなくって保育園部にするわって、なってしまいますよね、親と
したら。同じお金なら、保育園部にした方がいいんじゃないかって。でも、そ
ういうふうになったら困るんですよ。幼児教育、幼稚園教育は、幼稚園で4時
間、家に帰ってゆったり時間、そのバランス感覚でできているものを、かえっ
て保育料をこういうふうに上げることによって、それを崩す方向に行かないよ
うにしないといけないなっていうか、行く方向になってしまうのではないかっ
ていう懸念があります。保育料については、上げないでほしいなというふうに
思います。あわら市では、5歳児の保育料は無料ですよね、全部。そういうふ
うなのですから、ぜひその点も考えて、考慮してやっていただきたいなと思い
-204-
ます。
市長に最後のお願いなんですけど、きのう、南川議員も、「三つ子の魂百ま
で」とか、入学前の教育に投資をするのは、未来への投資で大事なことなんだ
って言われました。お金がかかることがあるかもわかりませんけども、市長と
しても、ぜひ今度幼保一元化に向けての予算づけ、投資をしていただきたいと
いうふうに思いますけど、いかがですか。
今まで言ったもの、全部含めて、いろんな修繕やら人材の確保やら。
○
副議長(前田嘉彦)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)長い人でずっとね、畑野議員1人でしゃべっていました
ので、頭へ全体入っているわけではないし、いろんな角度から見て、いいこと
も大変なことも、いろんな課題も多いというふうに思います。まして、今、子
ども、大切な子どもを預かってる幼稚園と、幼稚園というか、今度幼保園とし
てなるところも多いんですけど、そういった中で、子どもさんのことを考えて、
行政として目いっぱい、また支援でなくして、育てやすい環境づくりっていう
のをメインにしていきたいというふうに思います。
○
副議長(前田嘉彦)22番、畑野議員。
○
22番(畑野麻美子)いろいろ検討してもらえるということも聞きました
ので、ぜひ、職場の、現場の職員の話にしっかり耳を傾けて、一緒に考えて、
いい教育、保育ができる坂井市になるように要求をしまして、一般質問を終わ
ります。
○
副議長(前田嘉彦)ここで暫時休憩いたします。
35分まで休憩いたします。
○
(午後3時23分
休憩)
(午後3時35分
再開)
議長(橋本充雄)休憩前に引き続き、会議を開きます。
本日の会議は、議事の都合により、あらかじめ時間を延長したいと思います
ので、よろしくお願いします。
一般質問を続けます。
12番、田中哲治議員。
○
12番(田中哲治)議席番号12番、志政会、田中哲治です。
通告に従いまして、平成28年度の市政運営と予算編成の方針についての一
般質問をいたします。
政府は、最重要政策である一億総活躍社会の実現に向け動き出しましたが、
目標とするのは、少子化に歯どめをかけ、50年後も人口1億人を維持して、
誰もが家庭で、職場で、生きがいを持って、充実した生活を送ることができる
社会づくりを目指す方針であります。ただ、経済対策につきましては、我々の
-205-
地方では、景気回復の兆しが見えないと感じられるのが実情であります。
本市の経済を取り巻く環境も、依然として厳しいものと思われ、特に財政に
ついては、市税の大幅な増収も見込めないのが現状ではないでしょうか。また、
合併措置である普通交付税の合併算定替えについては、次年度から激変緩和措
置が開始となり、国営パイプラインの整備事業の一括負担金や、福井国体に向
けた施設の改修、さらには、コミュニティーセンターなどの公共施設の複合化
を含めた老朽化対策などで、財政状況はさらに厳しいものになると想定されま
す。
しかし、市民に直結した福祉、医療、介護の充実や、教育、文化の振興、ま
た、道路等のインフラ整備、そして産業の振興など、予算編成に対する市民の
期待は大きいものではないかと思われます。
また、平成28年度は、合併10周年記念行事も予定をされておりますが、
特にまちづくり協議会については、設立後、約8年が経過し、温度差はあるも
のの、地域の特性を生かした活動をされていると、私自身はそう思っておりま
す。
そこで1点目に、政府の最重要政策である一億総活躍社会の実現のためには、
希望を生みだす強い経済、いわゆる国内総生産GDP、これを、目標値600
兆 円 に と 、 夢 つ ぐ む 子 育 て 支 援 、 希 望 出 生 率 を 1 .8 に 、 そ し て 安 心 に つ な が
る社会保障、いわゆる介護離職数をゼロの、新三本の矢を相互し関連して好循
環をもたらすことが必要と言っておりますが、これらを踏まえ、本市の新年度
の市政運営と整合性について伺います。
2点目に、平成28年度の市税、また主な自主財源の見通しと予算編成の重
点項目ですが、本年度の重点施策予算は、農山漁村活性化プロジェクト、いわ
ゆる竹田小学校の改修工事などの新規事業13件で約10億500万円。また、
拡 充 事 業 で は 1 1 件 で 約 7 億 5 ,0 0 0 万 円 な ど で 、 予 算 編 成 の 基 本 的 な 考 え
方は、市税の大幅な増収が見込めないことなどから、限られた財源を有効に活
用し、持続可能で堅実な財政運営を図るために、第二次行政改革大綱、また中
期財政改革に基づき、行政改革を推進して、選択と集中による事業の重点化を
図って、後期総合計画を着実に推進する予算編成でありました。平成28年度
について、どのような予算編成かをお伺いいたします。
3点目は、平成19年、20年にかけて、23のまちづくり協議会が設立を
いたしましたが、当時は私たちの住んでいる地域が、もっとよくなってほしい
との願いと、住民と行政が連携し合いながら、地域の特性を生かした活動をし
て ま い り ま し た が 、 本 年 度 の 予 算 は 、 三 国 地 区 で 約 1 ,3 6 3 万 円 、 丸 岡 地 区
で 約 1 ,4 8 0 万 円 、 春 江 町 で 約 1 ,0 8 0 万 円 、 そ し て 坂 井 町 で 約 7 6 0 万 円
の 、 計 約 4 ,7 0 0 万 円 が 交 付 さ れ て お り ま す が 、 平 成 2 8 年 度 は 、 市 民 全 体
-206-
が合併10周年という意識からも、さらに活動を活発化するためにも、合併1
0周年記念交付金として予算化をしてはどうか、それを伺います。
以上のことについて答弁を求め、私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)田中議員の、平成28年度の市政運営と予算編成の方針
についての御質問にお答えをいたします。
まず、一億総活躍社会の実現に向けた政策と、本市の新年度市政運営の整合
性という御質問でございますが、去る11月26日に開催されました、一億総
活躍国民会議において、一億総活躍社会の実現に向けて、緊急に実施すべき対
策が取りまとめられたところでございます。この中では、新・第一の矢として、
「希望を生みだす強い経済」を掲げ、これまでの三本の矢の経済政策を一層強
化し、民需主導の経済の好循環を確立するため、賃上げによる労働分配率の向
上、生産性革命による設備投資の拡大と生産性の向上、働き方改革による労働
参加率の向上、イノベーションによる生産性の向上などを進めるとしておりま
す。また、新・第二の矢では、「夢つむぐ子育て支援」として、若者の雇用安
定と待遇改善、仕事と子育てを両立できる環境、保育サービスなど、結婚から
妊娠、出産、子育てまで、切れ目のない支援などを進めようとしており、新・
第三の矢においては、「安心につながる社会保障」として、介護サービスの確
保、家族が介護と両立できる環境と家族への相談、支援体制の確立、健康寿命
の延伸などを図るとしています。
議員御質問の、坂井市の新年度における市政運営と、国の施策との整合性に
ついてということでございますが、一億総活躍社会実現に向けた具体的取り組
みについては、今後、国からその内容等が示されてくると思いますので、各種
施策の方向性、及び内容を十分見きわめながら、具体的に取り組んでまいりた
いというように考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
次に、新年度の市税等、主な自主財源の見通し、及び、予算編成の重要項目
についての御質問にお答えをいたします。
市税につきましては、若干景気回復の兆しが見えておりまして、市民税など
においては、増収の傾向にあるものと考えておりますが、自主財源全体では、
厳しい状況が続くものと考えております。
新年度の予算編成におきましては、普通交付税における段階的な縮減が始ま
ることや、平成26年度決算において、経常収支比率が92%に上昇したこと
などを踏まえまして、さらなる事業の選択と集中や、あるいは経常的経費のゼ
ロシーリングなど、持続可能な財政構造の構築を目指すことといたしておりま
す。
一方、主要施策については、市制施行10周年を迎えるにあたり、市民全体
-207-
で祝うため、既存事業の見直しを図りながら、新規事業による坂井市の魅力の
さらなる発信や、10周年記念として既存事業の内容の充実を図るなど、創意
と工夫による事業を展開するよう、予算編成方針に示したところでございます。
また、全庁挙げて、笑顔でみんなが住みたくなるまちづくりの実現を目指し
ていくとともに、シティセールスや人口減少問題対策として現在策定中の、坂
井市まち・ひと・しごと創生総合戦略などの新たな課題に対しても、限られた
財源の中で、適切に対応していくことが必要であると考えております。
そのため、事務事業評価の結果を踏まえつつ、創意工夫しながら、既存事業
の見直しや拡充、新規事業の創設などを含め、行政課題に的確に対応した予算
の編成を行い、効率的、また効果的な財政運営を図ることによって、健全な財
政の維持に努めてまいりたいというふうに考えております。
次に、合併10周年記念に係る協働のまちづくり運営交付金について、お答
えをさせていただきます。
坂井市制10周年記念事業実施方針では、これまでもこれからも誰もが笑顔
で心豊かに暮らせるまちを目指し、また坂井市でしかできない特別な輝きを放
ち人々を感動させるような事業を実施することを基本コンセプトとしています。
合併後に誕生したまちづくり協議会には、これまでもこれからも、特別な2
3の輝きを放ち、地域を感動させる存在として、地域づくりを担っていただき
たいと、期待を寄せているところでございます。市制10周年の1つの契機と
して、これまでの事業の充実はもちろんのこと、地域課題の掘り起こしや、地
域の将来像の立案など、新しい出発点となる取り組みに対する市政について、
検討してまいりたいというように考えておりますので、御理解をいただきたい
と思います。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)では、私より再質問をさせていただきます。
まず、自主財源の見通しと、予算編成についてでありますけれども、この自
主財源と依存財源の比率、25年決算に自主財源が166億円、また昨年決算
で168億円、2億円の増収ではありましたけれども、これは御承知のとおり、
均 等 割 が 3 ,0 0 0 円 か ら 3 ,5 0 0 円 に 上 が っ た と い う こ と と 、 こ れ か ら 今 後 、
団塊世代の方の退職組みで、高所得人が減るという可能性も出てきてまいりま
す。そうすると、やはり所得割の減少傾向になると想定されますけれども、新
年度の自主財源の方策をお聞かせいただきたいと思いますし、また、経常収支
率につきましては、平成26年度、今ほど市長から回答がありましたけれども、
9 2 % と い う よ う な こ と で 、 平 成 2 5 年 度 よ り 2 .8 ポ イ ン ト 上 昇 し て い る と 。
また、平成22年度と比較しますと、約5ポイントほど上回っているというよ
うなことで、いわば改正は、収入のうち、自由に使える額が年々少なくなって
-208-
いるというふうなことでございますけども、新年度の考え方をお聞かせ願いた
いと思います。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)ただいまの自主財源に見とおしでございますけども、
平成26年度決算における自主財源の、対前年比の増収についてでありますけ
れども、2億円ほどということでございますけども、その主な内容については、
市 税 で 3 ,9 0 0 万 円 の 増 収 、 そ し て 繰 入 金 で 1 億 4 ,0 0 0 万 円 、 そ し て 繰 越
金 で 4 ,8 0 0 万 円 、 前 年 と 比 較 し て 増 額 し た こ と に 伴 う も の で ご ざ い ま す 。
個 人 市 民 税 の 均 等 割 に つ い て は 、 議 員 御 指 摘 の と お り 、 3 ,0 0 0 円 か ら 3 ,
5 0 0 円 に な っ た こ と に よ り ま し て 、 2 ,2 0 0 万 円 程 度 増 収 に な っ て い ま す
が、所得割については、団塊の世代の退職などによる高所得者層の減少などの
影響によりまして、対前年比では、納税義務者400人以上増加していますけ
ど も 、 税 収 と し て は 8 ,1 0 0 万 円 ほ ど の 減 収 と な っ て お り ま す 。
な お 、 市 税 が 3 ,9 0 0 万 円 増 収 し て い る 主 な 要 因 と い た し ま し て は 、 法 人
市 民 税 の 法 人 税 割 が 7 ,9 0 0 万 円 増 収 と な っ て い る ほ か 、 家 屋 の 新 増 築 件 数
の 増 加 に よ り 、 固 定 資 産 税 が 3 ,2 0 0 万 円 程 度 増 加 し て い る た め で ご ざ い ま
す。
また、28年度における自主財源の確保策についてでありますけれども、先
ほど、市長からも御答弁申し上げましたとおり、景気回復の兆しは見えつつあ
りますが、市税等の増収は、それほど期待できないところでございます。依然
として、厳しい状況にあることについては変わりないというふうに考えており
ます。
そのため、遊休資産の売り払いとか、有効活用を積極的に行いながら、自主
財源確保の努めるとともに、また、補助事業や優良起債を積極的に活用しなが
ら、財源の確保に努めていきたいと考えております。
また、経常収支比率については、目標と中期財政計画では、目標90%以下
ということで考えておりますけれども、やはり地方交付税の減収とか、そうい
うものがございますので、なかなか厳しいのかなって、そういう目標到達する
ことについて、90%以下という目標到達することは、なかなか難しいのかな
というふうに考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
1 2 番 ( 田 中 哲 治 ) ち ょ っ と 確 認 で す け ど 、 今 の 繰 入 金 、 今 、 1 億 4 ,0
0 0 万 ふ え て い る っ て あ る け ど 、 繰 入 金 、 2 6 年 度 は 1 億 5 ,8 0 0 万 円 で 、
2 5 年 度 は 4 ,0 0 0 万 や っ た ん や な い か 。 僕 の ち ょ っ と 勘 違 い か ね 。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
-209-
○
財 務 部 長 ( 野 路 良 二 ) 繰 入 金 に つ き ま し て は 、 2 6 年 度 で 1 億 4 ,0 0 0
万円ほどふえているんですけども、これについては、丸岡城周辺整備基金を入
れ て い る こ と か ら 、 1 億 4 ,0 0 0 万 円 増 額 、 前 年 比 よ り 増 額 に な っ て い ま す 。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)それと、新年度で、昨年も遊休資産の売り払いありま
したけれども、新年度はどれぐらい考えているか、これ、わかりますか。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)28年度における遊休資産の売り払い等については、
今、予算編成中でございますので、今、確かな額については申し上げることが
できませんので、御理解いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)では次に、費用対効果などの観点から、既存事業につ
いては積極的な見直しを実施して、いわゆる課題解決の先進自治体として目指
した取り組みが、必要ではないんかなというふうに思っております。
これ、あわせて、経常的経費のゼロシーリングということで、マイナス5%
シーリングをやっている自治体もあります。それらを含めて、本市でマイナス
5%シーリングにした場合の影響は、どのようになるんか、この2点、お伺い
をいたします。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)議員御指摘のとおり、費用対効果などの観点から、
既存事業の見直しについては、事務事業評価などを反映させながら、積極的な
見直しを実施した中で、選択と集中により適正な予算配分に心がけていきたい
と考えております。
また、ゼロシーリング、平成28年度については、ゼロシーリングというこ
とでございますけども、平成27年度予算編成においては、経常的経費につい
て、前年度比マイナス5%のシーリングを実施したところであります。
そういうことから、28年度については、なかなか厳しいということで、ゼ
ロシーリングとしております。
ま た 、 平 成 2 7 年 度 で の 経 常 的 経 費 の 削 減 効 果 に つ い て は 、 約 2 億 9 ,0 0
0万円でありましたが、その内容といたしましては、公共下水道会計への繰出
金とか、水道事業会計への消火栓維持管理負担金のほか、補助事業における予
算額の縮小でありまして、物件費における経常的経費の削減は、限界に来てい
るというふうに考えております。
今後やっていくべきことについては、費用の削減ではなくて、事業の選択と
集中、あと、スクラップ・アンド・ビルドの徹底を図りながら、必要な事業に
対して、限られた財源を集中させていくことが必要であると考えております。
-210-
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)よくわかりました。
ちょっと勘違いかもわかりませんけども、27年度はマイナス5%のシーリ
ングであったということで、26年度か。わかりました。
では、28年度で部長がお考えになっているのは、新規事業の具体的な施策
ではございますけれども、5月に合併10周年の記念行事も予定しております
けれども、具体的な予算額、また、行事内容等の考えがありましたら、市長や
ね、すいませんけども、ちょっと。部長か。それなら、部長お願いします。
○
議長(橋本充雄)野路財務部長。
○
財務部長(野路良二)新規事業についてでありますけれども、国営パイプ
ライン事業の1期分にかかる負担金とか、あと、継続して行っております国体
関連施設の改修、そして、そのほか、三国の市民センターの建築等、いろんな
大型の普通建設事業が予定されているほか、まち・ひと・しごと創生総合戦略
などの新たな行政課題に対する諸施策とか、10周年記念事業などについて、
新年度予算に反映させていきたいと考えておりますが、具体的内容につきまし
ては、現在、予算編成中でございますので、御理解いただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)じゃ、また予算委員会でお聞きしたいと、そのように
思っております。
では、一億総活躍社会の実現に向けて、先ほど市長から答弁がありましたけ
れども、国からの内容が、まだ示されていないということでございます。11
月27日、会議があったその後、全国知事会では、全国知事会議で、一億総活
躍の時代ということで、地方創生が後退するのではないかという声が相次いだ
というふうなことですし、また、地方創生なくして一億総活躍社会の実現がな
いと、そのようなことで、緊急決議を採択したというふうな報道がなされてお
りました。
また、政権を挙げて、一億総活躍に注目する中で、昨年の看板政策でありま
した地方創生がおざなりになりかねないというふうな、知事側の見解でござい
ますけれども、このようなことで、非常に大都市での介護や保育の拡充が進め
ば、地方への人材不足が強まるというのも、危機感もあるというふうな報道が
されておりましたけども、これは非常に課題も多いと思いますけれども、市長
の見解はどのように思っておりますのか伺います。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)一応、一億総活躍社会の中での新三本の矢ということで、
先ほども3つの矢を掲げられていることに、説明もさせていただきました。ま
た、地方創生についても、その基本的な考え方っていうのは、また人口減少問
-211-
題、また少子高齢化、生産人口の減少などによる、国力の低下等に対応するた
めの施策であるかなというふうに考えております。
また、地方創生や一億総活躍社会の実現につきましては、現実的には、さま
ざまな課題があると考えられていますが、今後、国の動向等も十分見きわめて
いきながら、市としての対応として、していくことが重要かなというふうに考
えております。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)じゃ、わかりました。国の動向を見きわめながら、こ
れから進めるということでございます。
では次に、まちづくり協議会に対しての、合併10周年記念交付金について
の確認でありますけども、これもまだ今から進めるところではあろうかと思い
ますけれども、この8年間、非常に活動に対して、役員、またそのまちづくり
協議会のメンバー、また地区の皆様、非常に苦労があったと思います。そこで、
この10周年に対しまして、先ほど申し上げましたとおり、市民にも、10周
年という、そういうふうな意識づけをするために、合併10周年、まちづくり
協議会へ、別途で交付金を予算化していただけないかなと、これは切にお願い
したいなと、そのように思っているところでございますけれども、市長にうか
がいます。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)まち協については、これまで本当に、一生懸命本当に民
間の人っていうんか、大変な御理解とまた御協力をいただきまして、ほんで来
年ちょうど丸10年を迎えるわけでございまして、今後とも、このまち協の
方々には、いろいろとまた御苦労やら、またお願いすることも多いかなという
ふうに思っています。
そうした中で、今、先ほども、今、財政部長も言っていますように、今、2
8年度の予算査定、課長レベルといったら失礼、でも、課長査定の段階であり
ますので、今、田中議員言われたその交付金についても、十分検討してまいり
たいというふうに考えていますので、今の時点でどうのこうのって、ちょっと
言えないかなというふうに思います。気持ちはよくわかりますので、そこのと
ころ、また御理解もいただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)12番、田中議員。
○
12番(田中哲治)わかりました。
では、これにつきましては、ぜひともやはりお願いしたいなと。やはり協働
のまちづくりということで、やはりこれは当初、平成19年、20年に設立し
た協議会でございますので、ぜひともお願いしたいと、そのように思っている
ところでございます。
-212-
28年度も、今、市長、部長から回答を受けましたけれども、非常に厳しい
財政の中で、やはりゼロシーリングを目指して、これからまた理事者と我々と、
また市民の皆さんと一緒に、そのようなことでやっていきたいなと、そのよう
に思って、私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、25番、田中千賀子議員。
○
25番(田中千賀子)25番、政和会、田中千賀子です。
通行に従いまして、一般質問をさせていただきます。
今回は、消費者行政、女性活躍推進、男女共同参画も含めて、2点質問いた
します。
まず、消費者行政について質問いたします。
平成25年度消費者白書によると、1年間の消費者被害トラブル額は、約6
兆円と推計されています。日本国民の13人に1人が、1年間に何らかの消費
者被害に遭っています。私たちの消費者生活における安全・安心は、大きく揺
らいでおります。
消費者と事業者との関係における、国と地方自治体の責務を明らかにしてい
る消費者基本法の第2条では、国民の健全な生活環境と消費者の安全を確保し
た上で、消費者の自立を支援することを理念として定めております。また、第
4条では、地方公共団体には、その理念にのっとった上で、当該地域の社会的、
経済的状況に応じた消費者施策を推進する責務が明記されております。
市におきましても、だまされないように、詐欺に遭わないようにと、消費者
団体の方などが啓発活動に取り組んでいることを、見たり聞いたりしておりま
す。
そこで、市民から被害者を出さないための政策を、これまで以上に講じる必
要があります。
このことから、4点質問いたします。
1、消費を取り巻く環境がますます複雑になり、相談業務の充実の必要性は
確実に高まっています。本市における消費者トラブルの相談や、金融に関する
相談の状況について伺います。
2点目、消費者教育の推進に関する法律では、市町村の区域における消費者
教育を推進するための消費者、消費者団体、事業者、事業者団体、教育関係者、
消費生活センター、その他の関係機関をもって構成する、消費者教育推進協議
会を組織するよう努めなければならないと明記されています。消費者教育推進
地域協議会の設置や消費生活相談員の養成、レベルアップが、メニューの中で
明記されています。地方消費者行政活性化基金について伺います。
3点目、消費者教育の推進に関する法律第11条では、学校における消費者
の推進が明記されています。本市の小・中学校における、消費者教育の状況に
-213-
ついて伺います。
4点目、消費者教育の推進に関する法律第13条には、高齢者、障がい者等
が、地域において日常生活を営むために必要な支援を行う者に対し、研修の実
施、情報の提供、その他の必要な措置を講じなければならないとされています。
近年、高齢者を狙った悪質商法や詐欺商法が多発しており、相談なども増加し
ている中で、リーダー養成対策について伺います。
それでは、女性活躍推進、男女共同参画も含めて質問をいたします。
市は、平成19年4月に条例を制定し、男女共同参画推進のための基本理念、
施策の方向性を示しています。また平成24年11月に、都市宣言を行いまし
た。条例では、事業者の責務では、男女が対等な立場で参画する機会を確保す
る、家庭と両立できる環境の整備、市の政策に協力するということが書かれて
います。また、国におきましては、8月28日に、女性の職業生活における活
躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法が成立いたしました。この法
律では、自治体も推進計画を策定することが求められているほか、民間事業者
と同様に、一事業主として女性活躍状況を把握し、課題分析を行った上で行動
計画を策定しなければならないとされています。これを受け、市内の各職場に
おいて、女性が活躍できる具体的な取り組みが、さらに広がっていくと期待し
ているところであります。
このことから、5点質問をいたします。
1点目、市においての政策、方針決定過程への、女性の参画比率について伺
います。本市のライフパートナーでは、女性のいない審議会、委員会などの解
消とうたわれております。市の審議会、委員会は47ありますが、その構成員
の女性比率が40%以上のものは、15しかありません。また、女性が全くい
ない審議会、委員会が6つあります。要綱には、女性の参画を促進するとして
います。男女が社会の対等な構成員であることから、あらゆる分野の方針決定
に参画する機会を、確保することが必要であります。しかしながら、現実的に
は女性の比率が低く、委員の選出方法や委員会の開催時間、運営方法に問題が
あると思われますが、市の所見を伺います。
2点目、男性を対象とした子育て・介護支援対策について伺います。仕事と
家庭の両立支援、子育て・介護支援は、女性を応援する内容となりがちですが、
妊娠、出産以外の分野においては、固定的な役割分担意識にとらわれず、互い
に協力し合うことが必要です。市の政策として、男性を対象とした支援策は、
どのように展開されているか伺います。
事業所における女性の管理職の比率を、把握されているかということです。
市は、事業主に対し、男女間の格差解消に向けた積極的改善措置、ポジティブ
アクションの導入を提起する、男女均等な雇用の機会と待遇の確保のための啓
-214-
発を図るために、どのような施策を講じていらっしゃるでしょうか伺います。
4点目、市では中小企業が多く、特に女性の就労先は、これらの企業に多い
と思われますが、企業の管理職比率を高めるために、どのような働きかけをさ
れているのか伺います。
5点目、男女共同参画において、相談、苦情などの処理に対し、オンブッド
制度を設けている自治体があります。市でも、オンブッド制度を設けることは
できないか。
以上、私の一般質問といたします。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)田中議員の御質問にお答えをいたします。
私の方からは、女性の活躍、支援についてお答えをさせていただきまして、
消費者行政についての質問につきましては、生活環境部長からお答えをさせて
いただきます。
初めに、市においての政策、方針決定過程への女性の参画比率についてをお
答えさせていただきます。
坂井市審議会などへの女性委員の参画促進に関する要綱に基づき、平成21
年より、毎年度6月1日現在の審議会などの女性委員の参画状況及び推進計画
について庁内で調査し、その結果をホームページで公表をしているところでご
ざいまして、現在の女性委員登用率は30%となっております。また、昨年の
2 9 .7 % と 比 べ て 、 0 .3 ポ イ ン ト 上 昇 し て お り ま す 。 こ れ は 、 各 審 議 会 な ど
において、委員改選の機会にあわせて女性登用を図る取り組みの成果が、徐々
にあらわれた結果であるというふうに考えておりまして、今後も男女共同参画
の庁内推進会議で、さらなる男女共同参画の推進を図るため、女性委員の参画
促進を進めてまいりたいと思います。
次に、男性を対象とした子育て・介護支援対策についてをお答えをさせてい
ただきます。子育て・介護支援対策の推進につきましては、これまでも、性別
を問わず、幅広い角度からの取り組みが進められてきておりますが、育児休業、
また介護休業取得率などからも明らかなように、子育てや介護において男性が
担う割合は、まだまだ低い状況にあると思います。このような現状を踏まえ、
現在定期的に開催している介護予防教室において、男性が参画しやすい企画に
したところ、男性の申し込みが増加をしまして、全参加者の25%を占めるま
でに至っております。このことから、男性が参加しやすくするための工夫や内
容にすることで、参加者がふえた実例を受け、今後も柔軟な企画運営により支
援もしていきたいというふうに考えております。
次に、事業所における女性の管理職の比率を把握しているかとの御質問でご
ざいますが、国・県での事業所における女性の管理職の登用状況などについて
-215-
は、平成24年度就業構造基本調査によれば、福井県の就労者のうち、管理的
職 業 従 事 者 に 占 め る 女 性 の 割 合 は 1 1 .3 4 % で ご ざ い ま し て 、 全 国 の 1 3 .4
4 % に 比 べ 2 .1 ポ イ ン ト 低 く 、 都 道 府 県 順 位 で 3 6 位 と な っ て お り ま す が 、
その中では、市内の事業所における女性管理職の比率については示されておら
ず、把握できていないのが現状であります。
次に、市では中小企業が多く、特に女性の就労先は中小企業が多いと思うが、
企業の働きかけをどのようにされていくのかについて、お答えをいたします。
県では、女性が活躍するための環境整備に積極的に取り組む「ふくい女性活躍
支援企業」について、10月末現在で142社の登録がされていますが、これ
にかわって、11月1日から、女性の活躍推進に積極的に取り組む「ふくい女
性活躍推進企業」の、新しい募集が始まったところでございます。坂井市でも、
県との連携を図っていきながら、積極的に「ふくい女性活躍推進企業」として
の登録を促進し、その活動というものを支援してまいりたいというふうに考え
ております。また、男女共同参画に関する情報についても、企業や団体などへ
機会を捉え提供し、女性が一層活躍できる環境の実現に向けて、働きかけてい
きたいというふうに考えております。市の男女共同参画推進事業の1つに、市
民参画講座があり、市民が講座に関し、企画、実施、運営に直接携わるもので、
より多くの市民が、男女共同参画について理解と関心を深め、男女共同参画を
推進していくことを目的として実施しているものでございまして、現在は市内
を拠点に活動している団体やグループを対象に、市の広報などで企画講座への
参加を募集しているところでありますが、今後は、商工会やテクノポート福井
企業会などとも連携をしていきながら、市内企業の皆様方に参加していただけ
るよう、働きかけてまいりたいというふうに考えております。
次に、苦情処理にオンブッドを設けている自治体がある。市でも、オンブッ
ド制度を設けることはできないかの御質問でございますが、まずは、男女平等
オンブッドとは、男女共同参画条例の実効性を持たせるため、性別を理由とす
る差別的取り扱いや、人権侵害に関する苦情や相談に応じる窓口や、施策の実
効性をチェックする機関を設置する制度として認識をいたしております。坂井
市における現在の体制でございますが、坂井市男女共同参画基本条例を設置根
拠とした、市全体の施策進捗などを審議いただいている、市の男女共同参画審
議会のほか、相談窓口体制としては、子育てや人権に係る相談は、子育て支援
課において、専門の女性相談員のほか家庭相談員、母子自立支援員の3名が連
携し、子育てや女性に関する総合的な相談に応じております。また、人権に関
することは、人権擁護委員15名が、各地区で個別の相談に対応していただい
ております。このほか、DV問題の対応につきましては、DV対策庁内連絡会
議を設置して、県及び庁内での情報共有や意見交換を図りつつ、関係機関が密
-216-
接に連携し、迅速かつ機動的に取り組むことにより、DVの防止並びにDV被
害者の保護及び自立支援に努めているところであります。このため、本市とし
てのオンブッド制度につきましては、先進的な取り組み事例の運用状況を参考
等しながら、その必要性も含め、今後研究してまいりたいというふうに考えて
おります。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)私の方からは、消費者行政についての御質問に
お答えします。
まず、消費者トラブルの相談や金融に関する相談の状況について、お答えい
たします。
市の消費生活相談状況つきまして、相談件数は年々増加傾向にありましたが、
平成25年度246件、平成26年度は204件で、平成25年度より42件
減少しました。しかし、平成27年度におきましては、10月末現在で136
件となり、昨年度同時期より15件増加しており、その相談内容は、インター
ネットを介したスマートフォンやパソコンでの契約に関する通信販売が31件
と最も多く、次いで店舗販売、電話勧誘、各種詐欺、訪問販売となっています。
特に若年から中高年までの幅広い年代層での、スマートフォンによるワンクリ
ック詐欺の相談が増加傾向にあります。また、金融に関する相談としましては、
多重債務のほか、保険などのトラブルが含まれております。
次に、消費者教育推進地域協議会の設置や、地方消費者行政活性化基金活用
についてお答えします。
消費者教育推進地域協議会につきましては、消費者教育の推進に関する法律
に基づき、県において本年10月に設置されたところであり、今後、県が策定
します消費者教育推進計画を踏まえ、本市においても地域協議会の設置や推進
計画の策定について、検討してまいりたいと考えております。また、地方消費
者行政活性化基金につきましては、平成27年度から地方消費者行政推進交付
金となりましたが、これまでと同様に、相談体制の整備や啓発事業等に活用し
ております。
次に、本市の小・中学校における消費者教育の状況についてお答えします。
小・中学校における消費者教育につきましては、金銭、金融、環境、食の安
全・安心、通信トラブルなどの出前講座開催や、消費者啓発標語の募集により、
消費者問題についての意識醸成や啓発に取り組んでいるところであります。各
児童クラブにおいては、小学生対象に、お買い物ごっこなどを通した金銭教育
の出前講座を開催し、身近な消費者教育を進めているところであります。また、
学校での取り組みとして、小学校では家庭科授業で、中学校では社会科の公民
的分野で、段階的に、身近な消費者問題や社会問題の解決能力について、学習
-217-
しているところであります。
最後に、リーダー養成対策についてお答えします。
相談に関するリーダー養成につきましては、相談員や職員を、国民生活セン
ター主催の研修会、及び県主催の事例研究会等への参加をさせるとともに、全
国消費生活情報ネットワークシステムを活用し、専門知識、技法を習得させる
ことにより、資質向上に努めているところであります。
また、消費者団体相互連携による消費者意識高揚と、消費生活の向上を図る
目 的 と し て 、 平 成 2 1 年 に 消 費 者 団 体 連 絡 協 議 会 を 設 置 し 、 現 在 会 員 約 3 ,0
00名となり、これまでに環境問題への取り組みや、買い物袋持参推進に向け
た協定の締結などをいたしております。さらに、主体的な研修会及び学習会に
よる会員の育成や、幼児、高齢者を対象とした紙芝居や寸劇による出前講座な
ど、消費生活に関する啓発活動に積極的に取り組むとともに、市民の身近な消
費生活リーダーとしての役割を担っているところであります。社会経済状況を
反映したさまざまな相談内容に対応するため、その傾向を把握し分析するとと
もに、年代に配慮した消費者教育を継続して推進し、情報提供や啓発活動がで
きるようなリーダー養成に、努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)それでは、再質問をさせていただきます。
まず最初に、女性活躍推進についてでありますけれども、先ほど市長の方か
ら 、 政 策 方 針 決 定 の 女 性 の 参 画 比 率 に つ き ま し て は 、 0 .3 ポ イ ン ト 上 昇 し て
いるということで、庁内会議でさらなる推進をしていくということでしたけど
も、私はこのライフパートナーのこの改訂版を見ながら、再度、いろいろ熟読
してまいりました。そこには、ライフパートナー、これは平成25年4月に、
もう改正されたものなんですけれども、14ページには、委員会や審議会の女
性の積極的登用を図りますというところで、40%以上を目標にしております
し、女性のいない審議会とか委員会等の解消をしていくということと、それか
ら充て職原則禁止が出ております。この点につきまして、40%以上にするた
めの今後の具体的な施策というのか、そういうことをお聞かせください。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいまの御質問でございます。
ライフパートナーの策定として掲げている目標でございますが、平成29年
度末におきまして、審議会、あるいは委員会等への登用率40%以上という点
と、2つ目に、女性のいない審議会、委員会等の解消というものを掲げており
ます。
先ほど市長の答弁にもありましたように、27年6月1日現在で、女性の参
-218-
画 の 率 が 3 0 .0 % と い う こ と で 、 条 例 が 制 定 さ れ ま し た 平 成 1 9 年 3 月 以 降 、
平 成 2 0 年 度 当 初 で は 1 8 .1 % で あ り ま し た も の が 、 そ の 後 、 2 4 年 の 都 市
宣言の年に約26%というぐあいに、しっかり一歩ずつ着実に伸びてきており
ます。
その構成を申し上げますと、自治法で規定されている行政委員会では6つご
ざ い ま す が 1 2 .7 % 、 同 じ く 自 治 法 根 拠 の 附 属 機 関 と い わ れ る も の で 3 2 ご
ざ い ま す が 、 そ こ で 2 7 .9 % 、 そ の 他 の 委 員 会 、 9 つ ご ざ い ま す が 3 8 .3 % 、
全 体 平 均 で 3 0 .0 % と い う も の に な っ て お り ま す 。 そ の う ち 、 今 御 指 摘 あ り
ました40%以上となっておりますものが、15の組織で全体のうち32.
0%になっております。
それで特に部長、所長会等でも、各部局の方へお願いしてございますが、今
御指摘あったように、委員の任期満了に伴う改選時期の前に、極力その審議会
等の委員候補者の選定にあわせまして、女性の参画について、特に積極的な御
配慮をいただきたいといったような要請を、これまでもしてきておりますし、
今後も強く要請してまいりたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)今ほど、部長の方から、年々女性の参画率が上がっ
てきているというお答えをいただきました。努力につきましては、私も認めた
いと思っております。
しかしながら、個々の団体をこう見ますと、まだまだ努力が要るかなと思っ
ております。そして、この審議会等の女性の参画推進に関する要綱を見てみま
すと、総務部長は、市政の参画に意欲のある女性の人材の把握を積極的に進め、
各部局長の求めに応じて、人材情報の提供等の協力を行うものとすると出てお
りますし、市長のところにも、行政委員会に対しその所管する審議会等に、女
性委員の参画促進を図るため、協力を求めるものとするということで、この要
綱は21年4月から施行されております。けれども、なかなかこの要綱がある
にもかかわらず、私もこの件につきましては、この議会で4回ほど質問してい
るのではないかなと思っております。なかなか進まないのは、本当にどうして
かなって、やる気がどんなふうになっているのかなって思うわけです。
それで今ほど、ゼロの委員会でお話をしてみますと、選挙管理委員会、定数
4名のうちに0人です、改正が28年5月ということなんですけども。それか
ら監査委員会、これは議会のこともありますので、また議会でもお話しせなあ
かんかなと思っておりますけれども。それから固定資産の審査委員会ですか、
これも3名のうちゼロなんです。そして、坂井市交通安全対策会議、これも定
数10人のうちゼロです。これは市会議員のうちから、市長が委嘱することに
なっておりますけども。それから坂井市の国民保護協議会、これも定数が45
-219-
人、現在は27人ですけども、ゼロですね。そして、今市児童館の運営委員、
定数は10人、現在はゼロですけれども、これは改正が28年4月ということ
で、来年4月ですね。それで、坂井市文化保護審議会というので、9人います
けど、これは教育委員会の管轄なんですけども、これも28年4月に次期改選
になっております。それから、坂井市沿岸漁業構造改造協議会っていうところ
も、13人いますけれどもゼロです。それで、私たち議会も、議員の皆様の御
協力を得まして、農業委員会で学識経験者の枠が、4名あったんです。それを
4名入れていただきました、女性を。ですから、学識経験者の枠もありますの
で、ぜひ今後検討していくというお答えはもらいましたけれども、もう一度、
最後お答えをお願いいたします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)ただいま田中議員からも御説明ありましたが、特に
行政委員会の委員の選出においては、この議会の中での同意というものが必要
になってまいります。候補者の選出過程の中で、先ほど申し上げましたように、
行政側、提出する理事者側としても、ぜひ女性の参画について、積極的な対応
をしてまいりたいと考えておりますし、議会の中においても、そういった議論
をお願いいたしまして、ぜひ、望ましい姿に向けて進んで行けたら、大変あり
がたいと思っております。
そのほかの、特に国民保護協議会については、特に警察関係であるとか、消
防関係であるとかといったような組織の方からの、委員の御推薦をいただいて
おります。以前、県立大学の女性の教授の方がおいでになったわけですが、急
逝されたといったような経過もありまして、女性の委員がなくなったようなも
のもございますので、そういったことはまた特別なことでありますが、できる
だけ、先ほど御指摘がありましたように、委員の期間の満了の前に、それぞれ
の所管の中で、また女性の委員の参画についての積極的な候補者の選定につい
て、御検討いただきたいということを、また機会を捉えてお願いしてまいりた
いと思っております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)ありがとうございます。
今ほど、部長の方から、次期改選時には検討してくれるということでしたけ
ど、もう一度、本当にやってくださるんですね。もう一度お願いします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今、申し上げたとおりです。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)それから、2点目の男性の育児休暇につきましてで
すけども、男性の支援、今、介護教室のことは、市長からお話がありまして、
-220-
だんだん男性の参加もふえているということなんですけども、男性の育児休暇
を、関連があるので調べましたら、非常に少ないわけなんですけども、この点
につきまして、男性の育児休暇何名とか、それから男性の介護休暇何名とか、
わかった段階でお願いします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)市職員におきましての育児、あるいは介護休暇の取
得の実績でございますが、育児休暇について、平成24年度では、男性がお二
人ございました。女性は、対象者46人おられて、とっておられますが、10
0%の方が取得しております。それは25年、26年度においても、女性の方
については100%取得をされておりますが、男性について24年の2人の後、
25年、26年、取得している実績はあいにくございません。
それから、介護休暇でございますが、平成24年度と25年度、女性の方で
取得しておられます。24年度でお一人、25年度で2人といった実績でござ
います。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)いろいろととりづらい環境があるのかなと思ってい
るんですけども、妻の出産にあわせて、1日でも2日でも、育休がとれる環境
整備していってほしいなと思っております。
やはり市の職員や学校の先生から、やはりこの男性の育児休暇とか介護休暇
をとるようにしないと、なかなかふえていかないのかなって思うんです。その
点につきまして、部長、どう思いますか。今、妻の出産にあわせて、1日でも
職員が、男性の職員がとるとか、教育委員会ですと、学校の先生がこうとると
か、そういうことについていかがですか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)特に、地方公務員のこういった面での制度は、しっ
かり組まれておりますが、実態として、なかなかとりづらいという実態がござ
います。最近、特に職員数も減ってきているといったことも、背景にあるのか
もしれませんが、それぞれの職場の中で、特に育児、あるいは介護といったこ
とに関しては、それぞれ職員が、その世代世代に応じて必ず体験するといいま
すか、いうことになると思いますので、お互いにカバーしながら、その時点で
しっかり対応できるような環境づくりをしてまいりたいと考えております。
○
議長(橋本充雄)川元教育長。
○
教育長(川元利夫)教育委員会におきましては、女性の場合は、育児休暇
っていうのはもう3年ありますから、3年、目いっぱいとる先生が非常に多い
です。これは非常に、代替がつきますので、その点では一応恵まれております。
また、介護休暇につきましても、女性の方で介護休暇をとられている方もあ
-221-
りますし、そしてちょっと早目に1年、2年、早めにおやめになって、親の介
護に入るというような人も出てきております。
それから男先生の場合は、介護休暇とか育児休暇とか、子どもたちが病気で
ちょっと休暇っていうなのは、目に見えてはありません。ただし、年休消化の
中で、おそらくやっておられるんでないかなと。なかなか先生は、普通年休と
れません。だって子どもが、自分の担任の子どもがいるということですから、
なかなかとれないわけでありまして、長期休暇、冬休みであったり夏休みでと
っていただくように努力しているわけでありますが、でも、その20日間、そ
してプラス20の40日間の年休の中で消化されているのではないかなと。目
には見えていませんが、そういうことだと思いますし、僕は、やっぱり家庭が
大事でありますし、自分のまず我が子がしっかりとすくすくと伸びて、そして
人の、人のっていうと語弊があるんですが、目の前の子どもに愛情を注ぐこと
ができるわけでありますので、やっぱり家庭は非常に大事だと考えております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)今、部長から、いろいろと考えを聞きましたけれど
も、やはり育児休暇をとったり、そして介護休暇を取った中で、やはり人とし
て仕事に生かせる部分もあるかなと思いますので、その点、またよろしくお願
いいたします。
それから3点目の、各企業の男女平等のことを今聞きましたけど、女性管理
職のこと聞きましたけども、やはりこれからテクノポートとか、そしてまた会
社に出向いて指導していくということなんですけども、ただ、パンフレットだ
けこう置くんじゃなくて、やはり出前講座をしたり、先ほど、出前講座のこと
も少しお話はされましたけども、ぜひ、現状改善へ取り組みをしていただきた
いなと思います。
それから5点目のオンブッドのことなんですけども、今後検討していくとい
うことでしたけども、機会を見る、必要性を鑑みながら検討していくというこ
とでしたけども、やはり平成19年に条例が制定されたわけですけども、もう
7年たちますかね。女性、国としても、今年、国の女性活躍推進法ができまし
たし、超少子高齢化ということで、いろいろと社会の情勢も変わってきている
ので、ぜひその条例の改正も考えて、視野に入れながら行くべきかなと、答弁
も聞きながら思ったんですけども、その点いかがですか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今ほどの、オンブッドについてのこれからの方針で
ございますが、市長の答弁の中で申し上げておりますように、男女共同参画基
本条例を根拠とした、今、審議会がございます。大学の先生や企業からの委員
としての参画、あるいは公募委員としての参画をいただいておりまして、各施
-222-
策の進捗状況等もチェックしていただいております。
御提案のオンブッドの制度について、今後導入されている自治体の実態も踏
まえながら、その導入について、坂井市に合ったものになるのかどうか実態を
踏まえながら、これから研究していくということにしたいと思っておりますの
で、今すぐ条例を改正してといったような予定はございませんので、御理解い
ただきたいと思います。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)それでは、その審議会の中に弁護士さんを入れると
か、そういうことって可能なんでしょうか。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)現時点で、委員の中に弁護士の方の参画というのは、
今ございません。今、御提案でございますが、その点、どんなふうに対応でき
るか、内部でまた検討してまいりたいと思います。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)よろしくお願いいたします。
それでは、消費者行政の方に、再質問させていただきます。
地方分権が制定されまして、あれは多分十数年たつと思うんですけども、や
はりその自治体に応じた施策を講じる、講じなければならないと思っているん
です。やはり、県がしなかったら、しばらく様子を見ながら、県が策定してか
ら検討していくというお答えだったんですけども、やはり大事なことは、もう
地方分権の時代になってもう十数年になるんですから、やはり早目に、早急に、
この消費者教育推進地域協議会なんかも、設立の方向で行ってほしいなって、
市としては県下第二の市ですから、早めに検討してほしいなって思うんですけ
ども、その点についていかがですか。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)この協議会もしくは推進計画につきましては、
努力義務ということで今進めておりまして、今、県が今年の10月ということ
でございます。そういったところで、県の状況等も、こちらの方も十分研究、
勉強しながらやっていきたいと思っております。
ただ、今回の消費者行政につきましては、国のいろいろ施策に基づいた中で、
地域の特性を見ながら計画を進める。そして、協議会の意見を聞くというとこ
ろでございますので、この辺も、福井県の、県の状況等を十分鑑みながら、進
めていきたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)しっかりと地域に根ざした作成をしていっていただ
きたいと思います。
-223-
それから、その消費者教育の推進なんですけども、先ほどからいろいろと部
長の方から、消費者団体が活動している内容について事例報告ですか、そうい
うことをお聞きしましたけれども、やはり複雑化するその相談におきまして、
やはりスキルアップをするための、レベルアップするための研修っていうんで
すか、そういうことも非常に、だんだん、専門化したことがやはり相談に見え
ると思うんですね。それで、例えば学校に行っても、紙芝居をしても、いろい
ろ研修会などにおいても、難しい、一ランク上のレベルアップのものをやって
いかなければならないと思うんです。それで、やはり研修費はしっかりと持っ
てほしいなと思うんですけども、その点についてはいかがですか。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)今御指摘のありましたように、特に、今、私ど
もの方で、スキルアップといいますか、相談員が1名ございます。この相談員
につきましては、やはり消費生活相談の事務を担って、情報や交渉力において、
事業者との間にいろんな交渉をすることもございます。そういったところで、
適切な人材、そういったことを、こちらを育てていきたいと思っております。
その点におきましては、県内外、県外の研修も年間数回受けております。そ
ういったところで、今、議員さんおっしゃったような、複雑多様化する相談に
も適切に、そして迅速に対応できるようにしてまいりたいと思います。そして
さらに、全国で今ネットワークを結んでおりまして、事例が全国で生じた場合
には、すぐそういうネットワークで情報が入るようになっております。そうい
ったことも随時取得しながら、より市民に適切な相談ができるように努めてま
いりたいと思っております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)そして、もう1点お聞きしたいんですけども、審議
会の内容を見ておりますと、県の審議会の議事録をこう見ておりましたら、幼
児教育とか、その学校における教育が手薄になっているというような内容が出
ておりました。それで、やはり学校と連携してやっていくことが、非常に大事
かなと思います。
学校の教育の中で、非常にカリキュラムの中で難しいかなと思うんですけど
も、やはりここで団体の方が、この研修で積んだ知識を学校に持っていって、
いろいろとお話しできるような体制を、今後取り組んでいっていただきたいな
と思っております。
それから、この基金のこと、先ほど言いましたけど、このメニューの中に、
今、相談員が1名ですね。で、水曜日がお休みということで、お休みのときに
どうするのかなということと、インターネットで非常にトラブル相談が多いと
いうことでしたけれども、土日とか夜の相談は、どんなふうに受けていらっし
-224-
ゃるのかお聞かせください。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)相談員の、今ほど言いました相談員につきまし
ては、かなりスキルがある中で、適切に対応してまいるという、申し上げまし
たが、水曜日、休みでございます。そうした場合に、相談、電話等、電話が多
いわけでございますが、そういった場合には、まずは相談員に引き継ぐような
ことで、どうしてもお急ぎでない方は、状況をこちらの方で聞きまして、相談
員の方から、改めてまた翌日なり御連絡させていただくと。それから、どうし
ても緊急という場合には、県の消費生活センターがございますので、そちらの
方を紹介したりということで、対応を図っております。
それから、土日につきましては、基本的には、皆様にPRしておりますのは、
消費者生活センターの電話番号、これは市民生活課の電話番号になりますが、
こういった窓口をしております。ダイヤルインでございますので、大変申しわ
けございません、土日の場合、電話等がありますと、ちょっと対応できていな
いところがありますが、日直等にかかった場合も、そのような形で、すぐ日直
等から、またそういった内容を担当者、相談員ではございませんが、担当者に
入るような、そういう手順を踏んでいきたいと考えております。
なかなか、緊急という場合につきましては、その辺について、ある程度、そ
の状況にあわせて対応できたらと思っております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)ある自治体では、録音する電話を貸し出しているよ
うなことを聞いたんですけれども、そのことにつきまして、坂井市としてはど
のようなお考えでしょうか。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)この辺につきましては、先進事例等、十分参考
に研究してまいりたいと思います。実際では、近隣では福井市が今年秋から始
めております。
ただ、いろいろ状況によりまして、電話機の設置、録音装置となりますと、
いろいろ本人が好むもの、本人が嫌がるものとか、いろいろ状況がございます
ので、そういったことも事実、状況等踏まえまして、検討していきたいと思っ
ております。
○
議長(橋本充雄)25番、田中議員。
○
25番(田中千賀子)坂井市が録音できる電話を貸し出しているというこ
とが知れると、抑止力になるんではないかとか、未然防止に非常につながるの
ではないかということで、またさらに検討してください。
それから、先ほど、もう1点ちょっと言うのを忘れたんですけど、審議会の
-225-
内容を見ますと、消費者の自立支援、被害に遭わない消費者、合理的意思決定
のできる消費者の育成って書いてあるんですけども、非常に、先ほど冒頭言い
ましたけども、非常に特殊詐欺関係とか悪質商法関係も含めて、消費者が非常
に困っているということで、また、今後とも、中身の濃い充実した相談窓口に
なるように期待をしております。
そして、先ほどちょっと言い漏らしてしまいましたけども、平成12年4月
に地方分権一括法が施行されまして、各地方公共団体は、みずからの判断と責
任により、地域の実情に合った行政を展開していくことが大いに期待されると
いうことで、皆さんにこれは要望しておきますけども、しっかりとよろしくお
願いをいたします。
これで私の一般質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)次に、14番、松本朗議員。
○
14番(松本
朗)お疲れさまです。日本共産党議員団の松本朗です。
私は、いわゆるマイナンバー制度の問題点と生活保護行政について、市長に
お尋ねします。
マイナンバー制度により、10月から個人番号通知が始まり、来年1月から
利 用 が 開 始 さ れ ま す 。 坂 井 市 で は 、 2 万 9 ,0 0 0 世 帯 に 番 号 通 知 が 届 け ら れ
ま し た 。 不 達 は 6 .8 % で 、 見 込 み よ り も や や 多 か っ た よ う で あ り ま す 。
この制度は、国民一人一人に、特定の番号、個人番号を附番し、さまざまな
機関や事務所などに散在する、さまざまな国民の個人情報を、個人番号によっ
て名寄せ、参照可能とすることで、行政などが、それらの個人情報を活用しよ
うとする制度です。1つの番号で、容易に国民一人一人の個人情報を結びつけ
て活用する番号制度は、それを活用する側にとっては、極めて効率的なツール
であることは確かですが、それは一人一人の個人情報が容易に名寄せ、集積さ
れるということであり、ひとたび流出したり悪用されたりすれば、甚大なプラ
イバシー侵害や、なりすましなどの犯罪等の危険性を飛躍的に高めることも明
白です。既に、マイナンバー制度に便乗した詐欺行為や、預金口座番号を聞き
出そうとするなど、不審な電話、メール等が発信されています。ほとんどの国
民にとってメリットはほとんどなく、しかも行政コストは莫大です。地方自治
体にとっても、その準備、システム構築の費用の負担が生じ、一旦情報漏洩が
起これば、自治体は、被害者だけでなく加害者の立場にもなるのです。大変問
題の大きな制度です。
この制度の坂井市の対応について、以下、お尋ねします。
第1は、この制度の実施に伴い、市民からの問い合わせに対応すること、シ
ステムの構築のための人員配置、さらに、制度がスタートしてからは、転入者
の通知カードの裏書きなど、自治体の事務量は大きくふえることになります。
-226-
こうした自治体のふえる業務に対し、坂井市としての特別のチームの体制を、
どのようにとっていますか。あるいは、とられますか。
第2は、市は、今議会に、個人番号の利用に関する条例案を提案しています
が、これは個人番号を利用して、医療費の助成制度など、いくつかの諸手続に
個人番号を利用することを定めるものです。これは、自治体によってその利用
範囲を独自に定めるものです。今後、個人番号の利用について、市はどういう
対応を行おうとしていますか。例えば、コンビニエンスストアで、住民票や印
鑑登録証明書の取得ができるようにすることなど、利用範囲の拡大を政府は進
めようとしていますが、民間がこうしたものを取り扱うことになり、リスクが
伴います。また、システム開発費、手数料も市が負担することになるなど、費
用対効果も見込めるか疑問です。今後の利用拡大に対する基本的な見解をお尋
ねします。
3、市単独のメリットは何があるでしょうか。市は、準備、制度の実施に伴
い、事務量の増加、リスクの増大など、デメリットが非常に大きいと言えます
が、これに対して、市としてのメリットはあるのでしょうか。お尋ねします。
第4は、介護保険の各種手続で、来年から個人番号の記載や確認を求めるこ
とになります。例えば、被保険者の資格取得の届け出の受け付けや、高額介護
サービス費の支給申請などです。こういうことを厚労省が決めたようですけど
も、施設職員やケアマネジャーが、こうした業務の代行をしている実態が多く
ある中、個人番号がわからない場合も当然想定されるわけです。その際、番号
記載がなくても申請は受理すべきです。広域連合にも確認しておくべきであり
ませんか。
第5は、同様に、市行政の諸手続、先ほど言った市独自の利用のほか、特別
児童扶養手当や障がい児福祉手当等、児童扶養手当、生活保護申請書類など多
岐にわたるわけですけども、についても、個人番号が記載していないからとい
って、申請書類を受理しないということは、あってはならないと考えますがい
かがですか。
第6、あわせて、記載事項に個人番号が追加された諸手続において、個人番
号を持たない、これは不達などで番号がわからないということもあると思いま
す。あるいは、本人の意思で記載を拒否する場合もあると思いますが、こうし
た場合に、坂井市としてどのように対応しますか。
第7、市の姿勢の問題についてお尋ねします。個人番号制度の問題点リスク
をどのように認識しているのか、ここが問われるわけです。個人番号を取り扱
う事業者は、これまでの住基カードと違い、民間人も入り、非常に広範囲に及
ぶわけです。法律上、システム上のセキュリティーがしっかりなされていて、
情報漏洩しないんだと政府は言っています。しかし、これは人間社会の営みの
-227-
中で運用される制度であります。悪意のある情報流出は、将来的には避けられ
ないのではないでしょうか。こういう点でこの制度について、基本的な市の見
解をお尋ねします。
第8に、システム導入やネットワーク構築にかかる費用、税務システム等の
関係システムの改修を含め、経費の総額を、国が本来は全額支出補助すべきで
あると考えますが、実際には、そのようになっていません。これまでと今後の
制度に関する全ての事業費と、その財源を明らかにしていただきたいと思いま
す。
次に、生活保護行政についてです。
生活保護制度は、憲法第25条に規定された、健康で文化的な最低限度の生
活を営む国民の権利を保障する制度であります。先進国の日本にあって、全国
で受給者が210万人を超え、受給世帯が年々増加し続けています。
坂井市は、世帯比、人口比で全国水準よりかなり低い受給率でありますけど、
昨年4月現在で141世帯、170名が受給されています。
日本の生活保護の措置基準は、諸外国に比べ大変厳しく、またその厳しい基
準に対し、本来だったら生活保護を受けられる人が現実に受けている割合、捕
捉率と言いますが、極めて低いことが明らかになっています。厚生労働省の国
民 生 活 基 礎 調 査 で は 、 そ の 捕 捉 率 は 3 2 .1 % で あ り 、 そ の 他 の 研 究 者 の 調 査
では、20%に満たないとの報告もあります。その背景には、政府の指導があ
り、憲法を基準にするのではなく、マニュアル、いわゆるハンドブックに基づ
く対応、水際作戦とも言われます。そういうことを、忠実に実施する自治体の
対応があるということは明らかであります。
その上で、この間、生活保護行政について改善すべきであろうと思う点につ
いてお尋ねし、必要な対応を求めます。
第1、生活保護行政の内容を受給者に正確に伝えることが、さらに求められ
るということです。数年前に、受給者に渡す生活保護の手引を一部改正し、あ
る程度改善されました。しかし、それでも、その手引の中心は、受給者に対す
る行政の求める義務であって、受給者の権利、何が保護措置でできるのかとい
う点は、余り詳しくは書いてありません。必要なことは、市に問い合わせろと
いうものであります。これでは、当事者は、何を問い合わせていいのかもわか
らないのです。一般に、保護措置を受けている方は高齢者が多いわけですから、
基本的な権利を知らせなければ、要求を抑制することにもなるのではないでし
ょうか。改善するべきではありませんか。
第2は、老朽住宅に居住している受給者が、そのいろんな事情があって転居
を希望した場合、実態に見合った対応をすることが求められます。長年住み続
けた自宅を、居住したままで保護措置を受けられるということは、一般には望
-228-
ましいことだと思います。同時に、生活保護受給者になる方は、それ以前から
経済的余裕がない方が少なくなく、そういう世帯では、最小限の家屋の維持管
理ができていないことは想像できます。公共下水道への接続も高額の費用がか
かるために、未接続の世帯が一定あると考えられます。これら老朽住宅に居住
している世帯に対し、柔軟かつ適切な対応が求められます。こういう場合に、
どのように対応するのかが問われるわけです。この点についてお尋ねします。
第3は、受給者に対する対応についてです。言葉遣いや態度も含めて、受給
者への対応は、官僚的であってはならないのは当然であります。しかし、行政
側が意図せずとも、当事者が尊厳を傷つけられたと受けとめるケースもあるよ
うです。受けとめに個人差があるのは当然ですけども、だからこそ、対応につ
いて丁寧さが求められるでしょう。ケースワーカーと一般に言われている職員、
現業員というものでありますが、これは福祉事務所における生活保護行政を、
幅広い業務を行う、大変な激務でもあります。その現業員に対して、厚労省は
このように規定しています。その資質については、人格が高潔で思慮が円熟し、
社会福祉の増進に熱意がある者と規定しているわけです。まさに、福祉の専門
の職員というものであって、資格としては社会福祉主事の資格を持つべき、持
つ者が適用されるということになっています。実際に坂井市では、この資格を
持っていない職員もいるようでありますが、そこは引き続き改善が必要であり
ます。あわせて、こういう状況の中で、170人に及ぶ多くの受給者がある中
で、数名のケースワーカーがいるわけですけども、こういういろんな対応を、
きめ細かにやらないといけないということで、大変な苦労があるわけです。だ
からこそ、そういう対応をしっかりと改善すると、そういう仕組みが、行政の
内部に必要なのではないでしょうか。特に坂井市の場合は、合併して10年、
いわゆるこの生活保護行政に直接携わる福祉事務所ができて、10年に満たな
いわけであります。ですから、この福祉事務所としての機能をより充実強化す
る、熟練させるということは、今後とも重要な課題であると考えられます。
第4に、この自立支援法というのが一昨年成立し、福祉行政の拡充が求めら
れているわけでありますけども、全体として、坂井市はその職員体制も弱いの
ではないでしょうか。福祉事務所としての機能を抜本的に強化すること、先ほ
どの点とあわせて、要求をしたいと思います。
以上の点について明確な答弁を求め、最初の質問といたします。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)松本議員のマイナンバー制度の問題の御質問につい
て、お答えをさせていただきます。
まず1点目の、マイナンバーに対する体制についてでございますが、これま
で、委員会等でも御説明させていただいてきておりますが、マイナンバー制度
-229-
に対する体制としまして、市民生活課、企画情報課、総務課の3課を中心とし
まして、通知カード、個人番号カードの発行等のシステム構築、導入について、
全体の取りまとめや連絡、調整などを、定期的に会議を開催し、検討し、意見
交換などを行ってきております。また、マイナンバー制度は多岐にわたること、
市民に直接かかわることでもありますので、全庁体制で取り組むということで、
職員研修等を重ねて行ってきております。
次に2点目の、コンビニ交付についてでございます。コンビニ交付は、早朝
や深夜、休日など、市民が個々の都合に合わせて、住民票の写しなどの証明書
を 取 得 で き 、 市 内 3 7 店 舗 を 含 め 、 全 国 約 4 万 7 ,0 0 0 店 舗 で 利 用 で き る も
のとなります。平成28年度中には、本籍地が市外でも取得できるシステムが
構築されると聞いておりまして、市民ニーズがますます高まることが予想され
ますので、コンビニ交付の導入につきましては、多様化する市民ニーズや利便
性の向上、及び個人番号カードの普及促進として、導入を検討しているところ
でございます。
また、議員御質問の、リスクが大きいと考えられるがとの点につきましては、
既にコンビニ交付を実施している自治体において、情報セキュリティーの面か
ら、地方公共団体と証明書交付センターを結ぶ回線に、LGWANの行政専用
ネットワークを使用するほか、第三者の侵入防御や不正アクセスを検知する機
能もしっかり設けられておりまして、万全のセキュリティー対策がとられてお
ります。このようなことから、コンビニ交付サービスシステムについては、安
全に運用できるものと思っておりますが、導入に向けては、さらなる安全性の
確保について、引き続き検討をしてまいりたいと考えております。
次に3点目の、単独のメリットは何かについてでございます。今議会に上程
しております2つの条例案にもありますように、住民票の写しや所得課税証明
書などが、個人番号カードの利用で発行ができるように、また、子育て短期支
援事業などの申請手続の際の、添付書類が省略できるようになるなど、市民の
皆さんにとって利便性が図られるものと考えております。また、今後において
は、個人番号カードを利用することによって、市民の皆さんの利便性が、さら
に図られることを最重点に置いた取り組みをしていくことが、大切であると考
えております。
次に4点目の、介護保険の手続で個人番号の記載がなくても、申請は受理す
べきについてでございます。介護保険では、要介護認定の申請の際に、個人番
号を申請書へ記載することが、義務づけされることになっております。議員が
おっしゃるように、施設職員の方やケアマネジャーの方が、介護保険に関する
申請の依頼を受け、申請しているケースがあると聞いておりますが、法律で義
務化されている以上、個人番号は記載すべきであると考えております。また、
-230-
自治体職員ではない、委任された方が個人番号を記載するには、本人の同意が
必要となることも考えられます。広域連合では、マイナンバー制度に関しての
現場での対応等について、検討を進めていると伺っておりますが、いずれにし
ても、個人番号の取り扱いを含めた制度への対応や取り扱いについては、保険
者である広域連合が決めることであると考えております。
次に5点目の、行政の諸手続について受理しないということはあってはなら
ない、6点目の、個人番号を持たない、記載を拒否する場合の対応についてで
ございます。申請書などへの個人番号の記載が法的な義務である場合には、記
載していただくことが前提でございまして、それは御本人から提供していただ
くことが原則であると考えております。しかしながら、記載を拒否されたから
といって、それを理由に受理をしないことにつながるものではないと考えてお
ります。マイナンバー制度については、新しく導入されるものであることを考
えますと、窓口等で起きるさまざまなケースを想定し、その対応について検討
しておく必要があると感じております。
次に7点目の、個人番号制度の問題点、リスクを、どのように認識している
のかという点でございます。個人番号制度における最も懸念されているリスク
等については、情報の流出であると考えております。マイナンバー制度では、
制度とシステムの両面から特定個人情報の流出を予防するため、制度面では、
本人確認の措置、番号法の規定以外での特定個人情報の収集、保管の禁止、第
三者委員会である特定個人情報保護委員会による監視、監督や、情報流出に対
する罰則の強化などの保護措置が取られております。また、システム面では、
個人情報の分散管理、個人番号を直接用いず、個人番号から生成させた符号を
使っての情報連携を行う仕組みなどの保護措置が講じられております。特に、
マイナンバー制度では、特定個人情報を1つの機関に集約する、一元管理方法
を採用しておりません。それぞれの機関が、それぞれの個人情報を管理し、必
要なときに必要な情報だけの連携を行う分散管理方法を採用しておりまして、
万が一、いずれかの機関で特定個人情報等が漏洩した場合においても、その被
害を限定的に抑えることとして、情報流出のデメリットの低減化が図られてい
るものと考えております。議員が言われる、悪意のある情報流出については、
避けられる、避けられないという以前に、悪意がある以上、番号法の罰則規定、
あるいはほかの法令に抵触するおそれがあるものと認識しております。
次に8点目の、システム導入などの経費について国が負担すべきであり、こ
れまでの事業費、財源を明らかにという点についてでございます。まず、シス
テム導入の関連する費用についてでございますが、既存システムの改修により、
社会保障・税番号制度に対応するため、新たに導入するシステムについてはご
ざいません。
-231-
次に、税務システム等の関係システムの改修の費用についてでございますが、
まず、坂井市の個人番号利用事務で利用するシステムは、大まかに申し上げま
すと、福井坂井地区広域市町村圏事務組合が管理運営するシステム、次に、坂
井地区広域連合が管理運営するシステム、そして、坂井市が単独で導入してい
るシステム、並びに、後期高齢者医療広域連合と連携するためのシステムの4
つのシステムに分けられます。システム改修の費用にかかる基本的な国の財源
措置につきましては、国の基準額に対しまして、システムの改修内容により、
100%補助、3分の2の補助がございまして、そのうち3分の2の補助の残
り3分の1については、普通交付税が措置されるといった仕組みになっており
ます。
平成26年度に要した費用としましては、先ほどの4つのシステムのうちで
は、広域圏事務組合が管理運営するシステムに対する負担金のみでございまし
て、その額は約245万円で、この費用につきましては、普通交付税での財政
措置がとられております。このほかに、国が新たに整備した中間サーバー・プ
ラットホームシステムに対する負担金として、約98万円を負担しておりまし
て、この費用については、全額国庫補助金での財政措置が取られております。
平成27年度については、広域圏事務組合が管理運営するシステムに対する
契 約 額 ベ ー ス で の 負 担 金 が 、 約 8 ,0 6 5 万 円 の 予 定 と な っ て お り ま す 。
また、坂井地区広域連合が管理運営するシステムに対する契約額ベースでの
負担金が、約240万円の予定となっておりまして、後期高齢者医療広域連合
と連携するためのシステムの整備に対する事務費拠出金が、約223万円の予
定でございます。
そして、坂井市が単独で導入しているシステムに対する契約額ベースでの支
出額は約265万円で、そのうち、約176万円が国庫補助対象費用で、残り
の約89万円が坂井市一般財源となっております。
そのほかに、国が新たに整備しました中間サーバー・プラットホームシステ
ムに対する負担金として、約653万円を負担する予定でございまして、この
費用については、平成26年度と同様、全額国庫補助金での財政措置が取られ
ております。
以上のことによりまして、坂井市が負担することになる平成26年度及び2
7 年 度 の 費 用 合 計 は 、 約 8 ,8 8 1 万 円 と な り ま し て 、 こ の 費 用 の う ち 、 約 1 ,
509万円については、普通交付税での措置になるものでございます。
次に、平成28年度につきましては、現在、当初予算編成の作業を進めてい
ることから、費用の明示ができていないところでございますが、他団体との情
報連携に向けて、システム連携テストが開始される年度でもございまして、こ
の連携テストを実施するにあたり、広域圏事務組合等の一部事務組合への費用
-232-
負担が必要になってくるものと考えております。
最後に、ネットワーク構築にかかる費用についてでございます。このマイナ
ンバー制度の運用が安全に実施されることを念頭に置きまして、各地方自治体
に対し、社会保障・税番号制度の施行に伴う、既存住基システム及び団体内統
合宛名システムのインターネットを介した不特定の外部との通信について、ま
た、新たな自治体情報セキュリティー対策の抜本的対策強化案が、総務省より
通知されております。この、国が求めるネットワーク強化策の実現を目指しま
して、平成28年度に、坂井市の安全なネットワーク環境構築の準備を進めて
いるところでございますが、まだ、国の方針が確定されていない状況もござい
ますので、事業費については、現段階ではお示しできないところでございます。
また、この費用についての国の財政補助についても検討中ということで、これ
についても同様でございますので、御理解のほど、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)それでは、松本議員の生活保護行政についての
御質問にお答えをいたします。
まず、本市の非保護世帯数の動向について申し上げます。平成24年度の1
5 2 世 帯 、 保 護 率 に し て 2 .0 2 パ ー ミ ル を ピ ー ク に 減 少 傾 向 に あ り ま し て 、
平 成 2 6 年 度 は 1 4 7 世 帯 、 率 に し て 2 .0 0 パ ー ミ ル と な っ て い て 、 県 内 で
も非常に低い数値となっております。
それでは、保護行政の内容を受給者に正確に伝えることについて、お答えを
いたします。生活保護に関する相談につきましては、社会福祉課及び各総合支
所福祉課で行っております。相談の際には、ケースワーカーによる聞き取りを
行い、まずは生活保護制度の概要について説明を行います。その後、相談者の
意思により、生活保護の申請をされた場合には、再度、保護制度について、よ
り詳細な制度内容を御説明し、相談者の理解、合意を求めながら、生活保護事
務を行っております。今後も、誤解が生じないように細心の注意を払いながら、
対応してまいりたいと考えております。
次に、老朽住宅に居住している受給者が転居を希望した場合、実態に見合っ
た対応をすることについて、お答えをいたします。生活保護制度では、住宅扶
助費のうち、住宅維持費として修繕が認められており、転居をする場合におい
ても、住宅扶助費のうち、特別基準として、敷金や契約更新料が認められてお
ります。老朽化がどの程度か、あるいは転居が必要かどうかは、さまざまな要
因を、総合的に、個別的に判断しながら、対応してまいりたいと考えておりま
す。
次に、受給者に対する言葉遣い、態度などについてのお答えを申し上げます。
-233-
生活保護行政は、あらゆる年齢層、病気、障がい、家庭環境、経済状況など、
さまざまな状態やニーズに対応しなければならず、また、生活保護法では、そ
の自立を助長することを目的としており、被保護者を保護しながらも、自立に
向けたかかわりが必要となってまいっております。現在、生活保護に携わる職
員は、査察指導員を含めて、全て社会福祉士や社会福祉主事の資格を取得して、
専門的な知識も取得しながら、生活保護業務の現業員として、日夜、土日を問
わず、被保護者の支援にあたっております。生活保護業務にあたっては、当然、
被保護者に対する言葉遣いや相談時の態度などには、特に注意を払っておりま
す。生活保護の相談にかかわらず、あらゆる相談窓口で必要となるものは、安
心感のある信頼関係を築くために、今後とも、専門的な知識を取得するための
研修会等に積極的に参加し、資質の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、自立支援法が成立し、福祉行政の拡充が求められているについて、お
答えをいたします。生活困窮者自立支援法による生活困窮者自立相談事業は、
相談が中心となっておりまして、4月の制度開始後の相談件数は10月末で1
5件となっております。現在、生活保護に従事する職員も、法定の現業員数を
確保し、年間を通した業務量に対しても、現時点では妥当であると考えており
ます。さらに、生活が困窮されている方の相談や訪問には、福祉事務所の職員
だけでなく、必要に応じて、障がい者相談を委託している事業所の相談員等に
も同席を願いながら、総合的な相談や必要な支援を行っております。今後、福
祉事務所に求められている機能は、他機関を含めた総合的な調整機能だと認識
をいたしております。今後とも、関係する皆様の御協力をいただきながら、法
の趣旨にのっとり、適切に事務を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)再質問を行います。
マイナンバー制度に対しての総務部長の答弁ですけども、この制度について、
やっぱりリスクに対する懸念っていうのは、余りその答弁からは感じられなか
ったんです。
それで、そういうことを伝えた上で、ちょっと個別の再質問をいたしますけ
ど、1つは、1番目の体制の問題であります。先ほど、最初私が言ったように、
例えば、窓口業務は、具体的にいろいろ対応が大変になるのではないかと思う
んです。で、今現在でいいますと、大分落ち着いたんでしょうけども、通知カ
ードがまだ来ないだとか、どうなっているんだとか、そういう相談があったの
ではないかと思われますし、今後でいくと、転入者に対する通知カードの裏書
き 業 務 、 転 入 者 が 大 体 2 ,3 0 0 件 ぐ ら い 、 昨 年 度 は 。 出 生 が 7 7 6 、 婚 姻 離
婚 件 数 で 5 0 0 件 、 同 じ 市 内 の 中 で の 移 転 、 そ う い う の を 入 れ る と 4 ,0 0 0
-234-
人ぐらい、前後が、そういうことに必要になってくるということが考えられる
んです。大体、どうも本庁に来られるようなんですけど、転入者っていうのは。
そういう人的特別体制、そういうものっていうのは、具体的にはとられないん
ですか。
○
議長(橋本充雄)黒川生活環境部長。
○
生活環境部長(黒川正夫)先ほど、総務部長がお答えした内容の中でも申
しましたが、今、特にこの今回の通知につきましては、市民生活課、それから
支所におきましては、市民課がとり行っております。さすがに、もう電話等で
のまだ来ないっていう電話は、もうなくなってきた。ただ、今後は、返戻され
たものの、後の適切な対応ということが重要になるかと思います。
職員に対しましては、もう何度か、市民生活課、市民課と合同で協議、打ち
合わせを行っております。確かに、通常業務とは、その分がかぶさっているわ
けではございますが、やはり窓口に来るお客さんというのは、いろいろな中で、
そういうお客さんが来られますので、通常の業務とあわせて対応するというこ
とで、職員には、今回特にちょっと今忙しい時期ではございますが、精一杯住
民サービスを念頭に置いて、対応していただきたいということでやっておりま
す。もちろん、それに対しても、いろいろ研修、勉強、重ねてやっていただい
ているという状況でございます。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)転入の時期、3月、4月、通常でもかなり窓口で人が
来ていますから、本当に大丈夫なのかというふうに、ちょっと思うんですけど
も、それで窓口で、市民を待たせるということのない対応をすることを、改め
て本当に通常体制で大丈夫なのかということを、私はきちっとシミュレーショ
ンすべきだと思います。他自治体では、いろいろ対応取っていますからね。非
常に懸念があるところです。
それから第2の点でいいますと、コンビニ交付も、かなり積極的な方向性で
今検討されていることなんですが、費用対効果でいいますと、コンビニに手数
料払わなあかんので、そういうことは全部市の持ち出しになりますよね。例え
ば、300円の住民票発行ならば、半分ぐらいは手数料で取られるらしいんで
す。だから、そういうことも含め、財政的な効果ということも、1つは押さえ
ておくべきだと。
もう一つは、この個人番号制度っていうのは、これまでの住基とは明らかに
違うのは、一遍に番号によって、ひもつきで、いろんな情報はとれません、分
散管理だから。それはそうだと思うんです、事実です。しかし、この番号を蓄
積することは可能なんです。最近、先月ですけども、あるコンビニ店員が、何
か税金か何かの手数料を払いに来た人を控えておいて、顔写真も撮って、ネッ
-235-
ト上で誹謗中傷するようなのをアップしたという事件がありまして、逮捕され
たんですけど、だから、それはたまたま個人ですけども、そういうことが、要
は犯罪をするわけですよ。犯罪はなくなっていませんし、詐欺も、組織的な振
り込め詐欺がたくさんいて、どんどん被害がふえているわけです。だから、部
長は罰則をされるということを言われたけども、単にその罰則で、いろんな刑
事罰で逮捕されて罰則を受けるという事件はたくさんあるわけですけども、一
度失ったデータが、流出されていたデータは、コンビニだけの話をしているん
じゃないですけど、何らかの関係で、自治体であっても流出の危険性はあるわ
けですよ、犯罪。犯罪を犯すということを前提にすれば。そうすると、数千万
の番号だけは流出する、6情報は、ということはあり得ないことではないです。
だから、そういう点でのリスクっていうものが、あんまりないんじゃないかっ
ていう前提のもとに作業を進められることが、非常に心配だと私は思います。
この例えば、世界ではどうなっているかっていうと、韓国なんかは、すごい
ん で す よ 。 2 0 0 8 年 か ら 2 0 1 4 年 の 間 に 、 2 億 3 ,0 0 0 万 件 の 流 出 が あ
ったっていうんですね。だから、韓国の人口の何倍もの件数の流出があると。
韓国では、持ち歩かないとだめだという仕組みらしいんですけど、そういう状
況があるわけです。社会問題にもなっています。アメリカでも、社会問題にな
っています。ドイツでは、税務関係の番号制度はあるけども、いろんな情報を
附番するということは、憲法違反だからやらないということを明確にしている
んです。そういう世界の状況もあるわけです。だから、国が進めているからと
いうことで作業は進めなければならないことは、自治体としてわかりますが、
そういう現状があるということをしっかり踏まえておくということは、行政と
して必要なことでないだろうかというふうに思います。
では、韓国では、そんだけの情報流出があって、どういう社会になっている
かっていったら、裏社会というのがありまして、今度結婚する相手の病歴を、
例えば精神病履歴とかそういうのを事前に調べる、そういうことまで行われて
いるそうです。そういう社会になってしまうんです。日本も、これからどんど
んふえますでしょう、いろんな情報が。だから、特定健診の情報から、201
8年には銀行預金口座も、みんなひもづけされるというふうに、政府はどんど
んとふやそうとしていますけども、これは政府の都合で、個人の財産とか収入
とか、そういうものを補足して、きちっと税金を取ろうという意図があるわけ
ですけども、それだけにならない、限らない方向に、今、広がろうとしていて、
国民監視の制度になろうとしていることが、非常に懸念されるというふうに思
うんです。
ここで市長、ちょっと解説が長くなりましたけど、基本的な問題として、私
は一定の懸念を持ちつつ、行政っていうのは、この制度を冷静に判断しておく。
-236-
現場が大変なのはもちろんそうなんですけど、行政のトップとして、これはい
いわ、いいわっていう制度なのかどうかっていうことは、私は市長に、市長の
認識が、認識として一定持っておくべきことだと思うんです。どのような御認
識でしょうか。
○
議長(橋本充雄)坂本市長。
○
市長(坂本憲男)マイナンバーについては、今までまだ本当にスタートさ
れていない、実際は。だから、今、松本議員は、ずっと今いろんなことをお話
ししましたが、本当にもう、みんな会社に勤める人、みんなもうマイナンバー
制度について、持参するようにって、ほとんど言われていますし、だから、あ
る企業においても、本当に個人のプライバシーの問題とか漏洩の問題とか、い
ろんな懸念される、正直言って懸念されることも出てくるというように、私は
思ってはいるんです。ただ、出て行かないように、だから行政としては、それ
だけ努力して、窓口の対応とかそういうものはしっかりして、対応、これから
の本当に大きな課題かなというふうに思っていますので。これも国がマイナン
バー制度、国が進めていますから、坂井市はやりませんっていうわけにもいか
ないことでありますので、法律でこうやって決められた以上は、そういう今、
市民の人、いろんな市民だけじゃないですよ、よそから転入してくる人とかっ
ていますけど、それには、迷惑かからないように、行政として精一杯対応して
いくことが、今の現時点での考え方かなというふうに思っています。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)そういう視点は、私は失ってはならないんだと思いま
す。
例えば、民間業者はもっと大変で、倒産した企業の名簿をどうなるんだとか、
いろんな問題が起きるわけですよね。そういう個人番号情報の管理の仕方とい
うことについても、小さい企業は、きちっとした管理ができないという不安も、
現実にあるわけです。
坂井市でいうと、市の職員、それから臨時職員も入れると、その家族まで入
れ る と 5 ,0 0 0 人 近 い 件 数 の 情 報 を 、 1 つ の 企 業 体 と し て 持 つ こ と に な る ん
だと思うんです。だから、そういうことも含めてみると、ネットには遮断され
たところで管理をするらしいですけど、それにしても、大変膨大な個人情報が、
通常の、坂井市の業務ではないところの一企業体として、それだけ膨大な情報
が集まるわけですよね。そういう点でも非常に不安な仕組み、仕組みといいま
すか、不安な制度だというふうに思います。
それから、このシステムに批判的な立場で研究しているある専門家は、やっ
ぱり問題は5年後、10年後に起きるんだと言っています。犯罪のプロは、情
報が多ければ多いほど、それをとろうという動機が強くなります。ですから、
-237-
何年かけてでも蓄積をするし、そういう蓄積した情報は全国で動きますから、
その蓄積は膨大になっていくに決まっているんです。一度そうなると、取り返
しがつきません。そういう社会にならないように、ならないようにっていいま
すか、だから、私が言いたいのは、何でもかんでも市民の利便性なんだという
ことで、この制度の上乗せ、横出し、そういうところをどんどん広げることが、
本当に大きな目でいって市民のためになるのかという視点を、しっかり持たな
いと、だめなんじゃないかと思います。だから、コンビニ交付の問題にしろ、
さらなる情報、番号利用の範囲を拡大するにしろ、よく慎重な、控えめなスタ
ンスっていうのが必要なんではないのかというふうに思いますが、その点で、
いかがですか、最初の答弁との関係で。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)今御指摘の点でございます。独自利用についての今
後の考え方の中で、しっかり業務の選定について、今、議員がおっしゃったよ
うなことを念頭に、本当に市民の皆さんの利便性が確保され、さらに情報セキ
ュリティーの面でもしっかり担保され、大丈夫かといったようなことを念頭に、
まず、検討していくことを進めてまいりたいと思います。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)それから、介護保険の手続で、番号記入の件で、義務
だからという答弁をされましたけども、同じように、その番号が記入していな
い申請書類を拒否できるのかっていったら、できないんでしょう。できるんで
すか。坂井市の諸業務については、それは単純に拒否するわけにはいかないっ
て答弁されました、部長は。介護保険についての答弁のニュアンスは、ちょっ
と違いましたよね。拒否できるんですか、介護保険広域連合は。広域連合が判
断するっていうのではだめですよ。
○
議長(橋本充雄)新開総務部長。
○
総務部長(新開和典)広域連合の事務に関しては先ほど御答弁したとおり
でございますが、市としての業務の進める1つの構成する市として、しっかり
その辺の事務の対応についての確認は、とっていかないといけないと思ってお
ります。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)基本的には、国の都合で、それに基づいて行われる制
度で、何か市民の利便性を増すためとかいう宣伝をしながら、実際には、個人
番号を、あらゆる書類に記入しなければならないという不便をかけるわけです
よ。ですから、そういうことで記憶するのは12ケタの番号、それを求めるの
は無理な話で、じゃ、そのときに携帯をしておかなければならない、絶対にそ
うしなければならないということを前提に、話を進めることだけでは通じない
-238-
現実があると思いますから、本当に市民の利用とか立場ということならば、柔
軟な対応をすることは、行政として、市民サービスをする行政として当然のこ
とだと思うので、改めてそのことを強調しておきたいと思います。
それから、生活保護行政についてお尋ねしますが、最初の答弁のところで、
あれなんですって、最初の1番の質問の趣旨が正確に伝わっていないので、改
めてお尋ねしますが、私が言ったのは、生活保護を申請して、保護を認められ
るか認められないかの議論の後の話。受給者に対して、きちっとした説明を、
どういう権利があるのかを、もっと充実させなければならないんではないのか
って言っているんです。
○
議長(橋本充雄)髙嶋福祉保健部長。
○
福祉保健部長(髙嶋優文)権利について、説明する必要があるというよう
な御指摘でございますけども、当然、私どもの方は、それぞれの受給者の方に、
その困窮の度合いに応じて、必要な保護を行うということが大前提でございま
すので、そういう細かい内容については、説明しているものと認識しておりま
す。
○
議長(橋本充雄)14番、松本議員。
○
14番(松本
朗)細かい内容が、どう説明されているのか。手引書とい
うものを渡されます。その手引書の内容については、非常に、以前よりも、さ
っきも言っていましたけど、以前より改善されました。しかし、もっと充実す
べきだっていうことを言っているんです。
やはり、生活扶助や医療扶助や、いろんな種類の扶助があって、じゃ、生活
の住宅扶助では、どういうことが認められるとか、そういうことの基準、判断
基準が、ある程度事例も入れて、当人、受給者がわかるように。だから、こう
いうことが生活保護の範囲で認められるんだということがわかるようにした上
で、ケースワーカーと相談すると。同じ制度、生活保護行政という法律に基づ
いて制度があって、同じ制度に対して、同じ認識のもとに、行政側と当事者と
の間で協議をして、実際の行政を進めるわけですから、そのときに、もう常に
何かケースワーカー、補助、現業員にお伺いを立てる。これはできる、これを
してほしいんだけどできますか、そういう立場ではないはずなんです。個人に
ものを頼むんじゃありませんからね。そういうことを言っているんです。
だから、改めて、今具体的な議論をここでしてもしょうがないので、一般論
になってしまいますが、改めて、〔一般質問用タイマーのブザーが鳴る〕
今の手引でいいのかということを、ぜひまた対応していただきたいし、老朽
住宅のことについても、現実的な対応を柔軟にしていただきたいということを
強調して、質問を終わります。
○
議長(橋本充雄)以上をもって一般質問を全て終了いたしました。
-239-
お諮りします。
各常任委員会に付託いたしました議案等の審議のため、あす9日から12月
16日まで休会とすることにしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、あす9日から12月16日まで休会とすることに決定いたしました。
次の本会議は12月17日午前10時から再開いたしますので、よろしくお
願いをいたします。
本日は、これをもって散会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午後5時54分
散会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
副
長
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
-240-
平成27年12月第5回
坂井市議会定例会議事日程(第4号)
平成27年12月17日(木)午前10時
開議
1.議事日程
〔第4号〕
日程第1
議案第45号
平 成 2 7 年 度 坂 井 市 一 般 会 計 補 正 予 算 (第 4 号 )
日程第2
議案第46号
平成27年度坂井市国民健康保険特別会計補正
予算(第1号)
日程第3
議案第47号
平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会計補
正予算(第1号)
日程第4
議案第48号
平成27年度坂井市水道事業会計補正予算(第
1号)
日程第5
議案第49号
平成27年度坂井市公共下水道事業会計補正予
算(第1号)
日程第6
議案第50号
平成27年度坂井市病院事業会計補正予算(第
1号)
日程第7
議案第51号
損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定に
ついて
日程第8
議案第52号
坂井市まちづくり計画の変更について
日程第9
議案第53号
字の名称の変更について
日程第10
議案第54号
武生三国モーターボート競走施行組合規約の変
更について
日程第11
議案第55号
坂井市行政手続における特定の個人を識別する
ための番号の利用等に関する法律に基づく個人
番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条
例の制定について
日程第12
議案第56号
坂井市個人番号カードの利用に関する条例の制
定について
日程第13
議案第57号
坂井市支所設置条例の制定について
日程第14
議案第58号
坂井市竹田農山村交流センター条例の制定につ
いて
日程第15
議案第59号
坂井市税条例の一部を改正する条例について
日程第16
議案第60号
坂井市国民健康保険税条例の一部を改正する条
例について
日程第17
議案第61号
坂井市まちづくり基本条例等の一部を改正する
-241-
等の条例について
日程第18
議案第62号
坂井市コミュニティセンター条例等の一部を改
正する条例について
日程第19
議案第63号
坂井市竹田水車メロディーパーク条例の一部を
改正する条例について
日程第20
議案第64号
坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正する条例
について
日程第21
議案第65号
坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例につい
て
日程第22
議案第66号
指定管理者の指定(三国駅前駐車場ほか1施
設)について
日程第23
議案第67号
指定管理者の指定(坂井市丸岡総合福祉保健セ
ンター)について
日程第24
議案第68号
指定管理者の指定(坂井市三国希望園)につい
て
日程第25
議案第69号
指定管理者の指定(坂井市三国社会福祉センタ
ー)について
日程第26
議案第70号
指定管理者の指定(坂井市坂井障害者交流セン
ター)について
日程第27
議案第71号
指定管理者の指定(坂井市三国温泉ゆあぽ~
と)について
日程第28
議案第72号
指定管理者の指定(坂井市丸岡フィットネスセ
ンターほか2施設)について
日程第29
議案第73号
指定管理者の指定(坂井市みくに文化未来館ほ
か1施設)について
日程第30
議案第74号
指定管理者の指定(丸岡城ほか6施設)につい
て
2.本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
3.出席議員(24名)
1番
小
原
慶
之
2番
後
藤
寿
和
3番
川
端
精
治
4番
渡
辺
竜
彦
5番
前
川
徹
6番
南
川
直
人
7番
上
坂
司
8番
戸
板
健
-242-
進
9番
吉
川
貞
明
11番
上
出
純
宏
12番
田
中
哲
治
13番
佐
藤
寛
治
14番
松
本
朗
15番
東
野
栄
治
16番
伊
藤
聖
一
17番

人
志
18番
川
畑
孝
治
19番
前
田
嘉
彦
20番
橋
本
充
雄
21番
永
井
純
一
22番
畑
野
麻美子
23番
山
田
24番
広
瀬
潤
一
25番
田
中
信
二
26番
木
村
栄
千 賀 子 (10:02出席)
4.欠席議員(2名)
10番
古
屋

5.説明のため出席した者の職氏名
市
長
坂
本
憲
男
副
長
北
川
貞
二
長
川
元
利
夫
総 務 部 長
新
開
和
典
財 務 部 長
野
路
良
二
生活環境部長
黒
川
正
夫
福祉保健部長
髙
嶋
優
文
産業経済部長
萬
道
正
之
建 設 部 長
䋆
本
賢
治
上下水道部長
寺
澤
英
二
教 育 部 長
岡
部
恭
典
三国病院事務局長
直
江
正
一
会計管理者
廣
田
芳
裕
教
育
市
6.職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名
事 務 局 長
友
田
義
隆
事務局次長
村
田
由紀恵
書
三
寺
武
人
書
栗
田
ゆうこ
記
7.議事の経過
午前10時
開
議
-243-
記
第5回坂井市議会定例会
(午前10時
○
開議)
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
○
議長(橋本充雄)皆さん、おはようございます。
ただいまの出席議員数は23人であります。10番、古屋信二議員、26番、
木村議員から欠席の届け出、25番、田中千賀子議員から遅参の届け出が出
ております。
定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
お諮りします。
審議の都合上、日程第1、議案第45号、平成27年度坂井市一般会計補正
予算(第4号)から日程第30、議案第74号、指定管理者の指定(丸岡城ほ
か6施設)についてまで、議案30件を一括上程したいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)異議なしと認めます。
よって、日程第1、議案第45号から日程第30、議案第74号まで、議案
30件を一括上程いたします。
これより、各常任委員会に付託いたしました案件について、各常任委員長よ
り審査結果の報告を求めます。
初めに、総務教育常任委員長の報告を求めます。
11番、上出純宏議員。
○
11番(上出純宏)皆さん、おはようございます。寒くなりそうでござい
ます。先日来、私、蓄膿が悪化してぜんそくになってまして、会議の中で皆さ
んに御迷惑かけることを、まずおわびいたします。それから、個人的には、歯
が病みまして、きょう、読むときに少しかむかもわかりませんけど、ひとつ御
容赦をよろしくお願いします。
では、始めます。
さきの本会議において総務教育常任委員会に付託された案件の審査結果と主
な内容について、御報告を申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案第45号、平成27年度坂井市一般
会計補正予算(第4号)、議案第51号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の
額の決定について、議案第52号、坂井市まちづくり計画の変更について、議
案第53号、字の名称の変更について、議案第54号、武生三国モーターボー
ト競走施行組合規約の変更について、議案第55号、坂井市行政手続における
-244-
特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利
用及び特定個人情報の提供に関する条例の制定について、議案第57号、坂井
市支所設置条例の制定について、議案第58号、坂井市竹田農山村交流センタ
ー条例の制定について、議案第59号、坂井市税条例の一部を改正する条例に
ついて、議案第60号、坂井市国民健康保険税条例の一部を改正する条例につ
いて、議案第61号、坂井市まちづくり基本条例等の一部を改正する等の条例
について、議案第62号、坂井市コミュニティセンター条例等の一部を改正す
る条例について、議案第64号、坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正する条
例について、議案第65号、坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例について、
議案第66号、指定管理者の指定(三国駅前駐車場ほか1施設)について、議
案第72号、指定管理者の指定(坂井市丸岡フィットネスセンターほか2施
設)について、議案第73号、指定管理者の指定(坂井市みくに文化未来館ほ
か1施設)について、議案第74号、指定管理者の指定(丸岡城ほか6施設)
についての議案18件であります。
去る12月14日、委員会を招集し、市長、副市長を初め、教育長、担当部
課長ほかの出席を求め、全委員出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の各担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審査に入
りました。
最初に、議案第45号についての所管ごとの主な審査内容につきまして申し
上げます。
総務部所管では、委員から、三国湊にぎわい創出事業で旧大木道具店を改修
するが、所有権や賃貸借などは改修するとどうなるのか、また、いつごろのオ
ープンを目指しているのかという問いに、理事者からは、今までの三国地区で
の空き家改修事業については、三國會所が事業主体となり、空き家を借りて改
修し、新たな利用者に賃貸で貸すという事業モデルをとってきたが、旧大木道
具店については、大木さんから市が借りて、その物件を利用者に貸すという形
態をとりたいと考えている。また、オープン時期は、新年度予算が認められた
後、建物の改修、事業者は事業者で内部の改修などを行い、平成28年度末く
らいに開業できればと考えているとの答弁がありました。そのほかに、職員数
が減員していることなどについて質疑がありました。
財務部所管では、委員から現在の丸岡消防署の跡地はどうなるのかとの問い
に、理事者からは現在のところ具体的には決まっていないとの答弁がありまし
た。その他、丸岡庁舎の改修に関してカウンター配置などの質疑がありました。
教育委員会所管では、委員から、シプロ化成株式会社から指定寄附金を毎年
いただいているが、学校の教育環境の充実にプラスアルファとなっているのか、
それともこの寄附金によって通常の予算が抑えられているのかとの問いに、理
-245-
事者は、一般財源を抑えていることはなく、このシプロ化成さんの寄附金は別
枠として考えているとの答弁がありました。
また、小学校児童健康管理事業における子どもの目と歯の健康プロジェクト
事業の対象がなぜ1年生と4年生なのかとの問いに、1年生は新たに入学され
るということであり、4年生に関しては永久歯に生えかわる時期と重なるため
との答弁がありました。
ほかに、文化振興事業における無線LAN設置工事について、手紙の館と丸
岡城に設置するとなっているが、空白の場所が出ると思われるので、その一帯
をカバーできるように中継点をつけることはできないかとの問いに、丸岡図書
館と一筆啓上茶屋には既に設置済みなので、ほとんどカバーできるとの答弁が
ありました。その他、児童・生徒就学援助事業における援助内容などの質疑が
ありました。
次に、議案第51号について、委員から詳しい事故の状況説明を求め、理事
者から詳細に説明を受けました。
次に、議案第52号について、委員から、第7章の本庁舎整備を考えた場合、
庁舎は一体誰のものかという議論から始めると、市民のものだと思うが、庁舎
は市民のためであると同時に市長の手足となって働く職員のためだと思う。現
状では、教育委員会や産業経済部も離れているので、そういった問題を解決す
るには新庁舎というのも視野に入れるべきとの問いに、理事者から、やはり財
源的なこともあるし、庁舎が古くても職員がどうこうという影響はないと思っ
ている。ただ、教育委員会や産業経済部が離れているということは、ロスも多
いし、市民にも迷惑をかけているところはあるが、合併特例債を当てにして新
庁舎を建てることはないとの答弁がありました。そのほか、財政計画における
人件費等の質疑がありました。
次に、議案第53号、54号については、特段の質疑はありませんでした。
次に、議案第55号について、委員から、個人番号を把握していない所管課
が各種申請等によって番号を保有することになり、毎年積み重なっていく場合、
そのまま保有し続けるのかとの問いに、理事者から、文書管理の規定によって
廃棄されることになるので、同じものをずっと蓄積していくことはないとの答
弁がありました。
次に、議案第57号について、委員から、支所の一課体制について、市民も
この話には関心があり、住民サービスが落ちるのではないかという懸念も聞い
ているので、具体的に支所は何人くらいの体制になるのかとの問いに、理事者
から、一課体制で課長1人の考え方を持っており、支所が持っている事務を支
所でそのまま持っている方がよいのか、本庁で事務した方がよいのかというと
ころを支所と本庁から意見を聞き最終の詰めをしているところという答弁があ
-246-
りました。
次に、議案第58号について、委員からこの施設を指定管理で委託する時期
はとの問いに、理事者から3月定例会に上程したいとの答弁がありました。
次に、議案第59号について、委員からは、地方税法が改正されたことに伴
い規定を新設するということだが、換価の猶予などについて実際上はやってい
たことだと思うがとの問いに、理事者は、余り規定されていなかった手続を各
自治体の条例で定めなさいということで、徴収等の申請書様式に添付するもの
を新たに条例の中で加えており、運用についてはほとんど変わっていないと答
弁がありました。
次に、議案第60号については、特段、質疑、意見はありませんでした。
次に、議案第61号について、委員から、各支所にある掲示場を一本化する
ことについて影響がないと言うが、支所掲示場をなくしたことについて、これ
によって市民からの問い合わせなどがないと言えるのかとの問いに、理事者か
ら、ないとは断定はできないが、市民の方に直接関係するようなものは広報紙、
ホームページなど、できるだけたくさんの皆さんに知っていただけるような形
で広報させていただきたいと答弁がありました。
次に、議案第62号について、委員から、コミュニティセンター使用料を時
間ごとや会場の面積ごとに区分したことにより料金は高くなるのかとの問いに、
理事者から、受益者負担適正化の基本的な考え方の中で、施設の用途に応じて
受益者負担の率を低くするという設定が大前提となっており、その上で住民福
祉の度合いに応じて圧縮している。時間あたりの単価そのものが高い低いとい
う議論もあるが、全体議論の基盤にそういうことをしっかり考えた上で設定し
ているとの答弁がありました。
次に、議案第64号について、委員から、なぜ幼稚園を2年保育にする方向
での拡充、選択肢をふやすという方向性にしなかったのか、大石幼稚園では現
在も20人の幼稚園希望者がいるということは十分にニーズがあるということ
なので、それに応えるならば移転させる必要がないのではないかとの問いに、
理事者から、幼稚園の5歳児だけでは、10人というクラスもあり、やはり、
異歳児の子どもさんと一緒にすることによって、ほかの子どもさんや小さいお
子さんの情緒あるいは面倒を見るということも教育の1つではないかという思
いでそうさせていただくとの答弁がありました。
次に、議案第65号、66号については、特段の質疑、意見はありませんで
した。
次に、議案第72号について、委員から、多目的ホールを指定管理者に目的
外使用で無償として使用させることは市民感情として納得できないとの問いに、
理事者から、主な事業が坂井市の指定管理業務ということや丸岡B&G海洋セ
-247-
ンターに事務室を設置するということで事業がより一層連携が図られ、市から
の指定管理業務が円滑に行えるためと答弁があり、また、次の指定管理期間も
継続という方向性かとの問いに、理事者から、今後の使用料については払って
もらう方向で考えていきたいと答弁がありました。そのほか、自主事業の収支
などについて質疑がありました。
次に、議案第73号について、委員から、指定管理者モニタリング議会報告
書の坂井市文化施設における自主事業費が平成25年度だけ減っているのはな
ぜかとの問いに、理事者から、具体的なことは聞いていないが、自主事業も人
件費を圧迫する要因だったことと、平成25年度から指定管理委託料が新たに
加わったことが主な原因ではないかとの回答がありました。
次に、議案第74号について、特段の質疑、意見はありませんでした。
以上、採決の結果、本委員会に付託されました議案18件は原案のとおり可
とすることについて決しました。
次に、その他の協議として、各所管からの報告や説明、また委員からの質疑、
意見がありましたので、主なものについて、次のとおり申し上げます。
総務部所管では、理事者から、特別区全国連携プロジェクト(品川区連携事
業)を交えた坂井市産特別栽培米コシヒカリ「花あかり」販売・PR事業につ
いて、また、竹田農山村交流センター愛称などの説明があり、委員からは、災
害ボランティアセンター設立の取り組みについて、11月25日に実施された
Jアラートの試験放送結果について、成人式におけるUターンや定住促進のP
R事業について、育休、介護休暇の推進について、支所1課体制の懸念につい
て、モーターボート事業の広報について。
財務部所管では、マイナンバー制度による不達の通知カードの再発送などの
経費は自治体負担になるのかについて。
教育委員会所管では、坂井市教育振興基本計画概要版では、年度ごとに計画
の進行管理を行い、その結果を公表するとなっているが、どのように公表され
ているのか、小中学校とPTAの連携について、ふるさとの歴史を学ぶ副読本
の使用について、給食に使用されるデザートの地産地消について、成人式の配
布物について。
その他の主な協議については、以上のとおりでありました。
以上、本委員会に付託されました案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、
総務教育常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、生活福祉常任委員長の報告を求めます。
13番、佐藤寛治議員。
○
13番(佐藤寛治)おはようございます。生活福祉常任委員会の報告をい
たします。
-248-
さきの本会議において本委員会に付託された案件の審査結果と主な審査内容
について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案第45号、平成27年度坂井市一般
会計補正予算(第4号)、議案第46号、平成27年度坂井市国民健康保険特
別会計補正予算(第1号)、議案第47号、平成27年度坂井市後期高齢者医
療特別会計補正予算(第1号)、議案第50号、平成27年度坂井市病院事業
会計補正予算(第1号)、議案第56号、坂井市個人番号カードの利用に関す
る条例の制定について、議案第67号、指定管理者の指定(坂井市丸岡総合福
祉保健センター)について、議案第68号、指定管理者の指定(坂井市三国希
望園)について、議案第69号、指定管理者の指定(坂井市三国社会福祉セン
ター)について、議案第70号、指定管理者の指定(坂井市坂井障害者交流セ
ンター)についての議案9件であります。
去る12月11日に委員会を招集し、市長、副市長を初め、担当部課長ほか
の出席を求め、全委員出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審査に入り
ました。
最初に、議案第45号の主な審査内容について申し上げます。
福祉保健部所管において、委員から、災害時要援護者支援事業で近年の家族
形態から日中孤立者の家庭が多くなってきているように思うが、その対応はと
の問いに、理事者から、社会福祉協議会が地域支援活動の中で支援マニュアル
や地図を作成しており、そこで日中孤立者の把握をしているので、今後も社協
と連絡をとりながら必要な運営活動が進められていくとの答弁がありました。
ほかの委員からは、自立支援給付事業の訓練等給付費支給事業における就労
移行支援サービス費が1割以上の利用者が減っているのに金額的には増額され
ている理由について、理事者から、サービスの決定者は減少しているが、一人
一人の個別支援計画に基づいてサービスを決定していて、一般企業への体験入
社などのサービスを多く決定しているため増額となっているとの答弁がありま
した。
また、放課後児童対策事業に関し、指導員の子どもに対してのかかわり方は
大事で、ただ見ているだけでいいというわけではないので、指導員の資質など、
どのように把握されているのかとの問いに、理事者から、研修にも積極的に交
代で行っていただいている、子どもを見られる対応をとれるということを重視
して面接を行っている、保護者や児童からの意見を聞きながら、指導するべき
ことがあれば指導しながら対応している状況との答弁がありました。ほかに、
障害児通所サービスの内容についてなどの質疑がありました。
なお、生活環境部所管の議案第45号については質疑はありませんでした。
-249-
また、議案第46号、47号、三国病院所管の議案第50号の議案3件につ
いては、今年度の負担金額の確定のための補正や職員の会計間異動による職員
給与費によるもので、特段の質疑、意見はありませんでした。
また、議案第56号についても、特段、質疑はありませんでした。
次に、議案第67号、指定管理者の指定(坂井市丸岡総合福祉保健センタ
ー)についてでは、委員から、指定管理候補者が提案をしている運動プログラ
ム開講や介護予防プログラム導入の具体的提案内容はとの問いに、理事者から、
健康問題を改善するためのもので、具体的なプログラムは、足裏マッサージと
体質改善や、骨盤トレーニング、脳活性化トレーニングなど6項目のプログラ
ムを日がわりメニューで提供していく計画となっているとの答弁がありました。
ほかの委員からは、採点結果集計表において選定者の地元経済効果が他の候
補者より低い点数となっているが、選定後にもっと配慮するよう求めることは
できるのかとの問いに、選定委員会の意見としても、地元雇用、地元の商品を
購入することを含めて地元経済に貢献するようにという意見は出てきているの
で、指定管理が決まった時点で伝えていきたいとの答弁がありました。
次に、議案第68号、指定管理者の指定(坂井市三国希望園)についてでは、
委員から、自主事業で就労継続支援B型事業を行っており、工賃アップの目標
を言われているが、これが達成できなかった場合も引き続きB型事業として存
続していけるのかという問いに、理事者からは、社会福祉協議会も自主事業の
中で工賃アップを進めていくということは十分認識していると思っており、B
型事業と指定管理は若干趣旨が違うが、両方を尊重しながら社協と協議してい
く必要があるとの答弁がありました。
次に、議案第69号については、特段、質疑等はありませんでした。
次に、議案第70号、指定管理者の指定(坂井市坂井障害者交流センター)
についてでは、委員から、基準価格と提案額が同額だが、非公募では年度ごと
に精算して予算額より下回ったところで精算をしてるところもあると思うが、
平成26年度の精算額はとの問いに、理事者からは、平成26年度の実績値で
あり、これを基準価格に設定したとの答弁がありました。
以上、それぞれ、質疑、意見が交わされ、採決の結果、本委員会に付託され
ました議案9件は原案のとおり可とすることに決しました。
次に、その他の主な協議について、次のとおり申し上げます。
生活環境部所管では、理事者から路線バスの丸岡線の活性化策について報告
がありました。ほかに、議員からは、マイナンバーカードの申請について、市
内1人あたりの医療費についてなどの質疑がありました。
福祉保健部所管では、理事者から、(仮称)いそべ保育園設置・運営法人の
決定について、漂流木造船について報告がありました。
-250-
ほかに、議員からは、各地区の包括支援センターの設置場所について、介護
予防サロン事業における補助について、坂井地区子育て支援センター運営状況
について、夜間保育の環境整備について、介護予防・日常生活支援総合事業の
概要が見えてこないが、通所型サービスの実施予定内容やサービス単価につい
て、健康都市宣言後1年が過ぎたが今後の健康施策についてなど、多くの質疑
がありました。
三国病院所管では、理事者から平成27年度入院・外来における医業収益の
状況について報告がありました。
その他、議員からは、今検討されている地域医療構想について、三国病院の
ベッド数の見通しについて、アミノインデックス検査の検証と課題について。
その他の主な協議については、以上のとおりでありました。
以上、本委員会に付託されました案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、
生活福祉常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、産業建設常任委員長の報告を求めます。
12番、田中哲治議員。
○
12番(田中哲治)改めて、おはようございます。私より、産業建設常任
委員会の報告を申し上げます。
さきの本会議において本委員会に付託されました案件の審査結果と主な内容
について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案第45号、平成27年度坂井市一般
会計補正予算(第4号)、議案第48号、平成27年度坂井市水道事業会計補
正予算(第1号)、議案第49号、平成27年度坂井市公共下水道事業会計補
正予算(第1号)、議案第63号、坂井市竹田水車メロディーパーク条例の一
部を改正する条例について、議案第71号、指定管理者の指定(坂井市三国温
泉ゆあぽ~と)についての議案5件であります。
去る12月10日、委員会を招集し、市長、副市長を初め、担当部課長ほか
の出席を求め、委員8名出席のもと委員会を開会いたしました。
審査は、所管の担当部課長からそれぞれ詳細にわたる説明の後、審査に入り
ました。
最初に、議案第45号の所管ごとの主な審査内容につきまして申し上げます。
産業経済部では、委員から、人・農地問題解決推進事業について、中間管理
機構に預ける期間は10年以上となっているが、10年以内にどうしても契約
を解除したいというときはどうなるのかとの問いに、理事者から、契約変更は
できるが、条件により交付金の返還も生じる場合があるとの答弁がありました。
別の委員からは、素牛導入助成事業について、県の助成がなくなった場合に
市として坂井市ブランドのものとして変えることが可能かどうかなど、今後の
-251-
研究課題をどのように捉えているのかとの問いに、理事者からは、乳牛だけの
問題ではなく、肉用和牛も含めて、市内の畜産農家が高齢化や後継者不足等に
より減ってきている状況もあるので、いかに経営を支援し安定的な畜産経営を
行うかということが今後の課題と思っているとの答弁がありました。
ほかに、松くい虫防除事業でこれまでに多くの木を植樹されているが、メン
テナンスはどのようになっているのか、越前・加賀宗教文化街道広域観光推進
事業における知名度向上イベントで坂井市が提供する食材についてなどの質疑
がありました。
建設部では、委員から、三国駅周辺整備事業におけるテナント補償について、
各店舗同じ金額で補償をするのかとの問いに、理事者から、床面積やそのテナ
ントの設備等の補償を勘案しての金額となっているので、1軒1軒の移転補償
額は違ってくるとの答弁がありました。
また、新しい駅舎になったときに花屋や喫茶店などが駅舎に入っていてもよ
いのではないかとの問いに、テナントとして4、5軒入れたいと考えているの
で、よりよいものができるように設定していく段階で検討していきたいとの答
弁がありました。
次に、議案第48号、49号の議案2件については、職員の会計間異動によ
る職員給与費であり、特段の質疑、意見はありませんでした。また、議案第6
3号についても、特段、質疑等はありませんでした。
次に、議案第71号につきましては、指定管理候補者が提案した足湯につい
ての内容説明を求め、理事者から、海に面した1階のテラスにお湯を供給して、
ベンチ等を設置し、そこで足湯を楽しみながら海の景色を眺めることができる
ものと答弁がありました。
以上、採決の結果、本委員会に付託されました議案5件は原案のとおり可と
することに決しました。
次に、その他の協議として、各所管からの報告や説明、また委員からの質疑、
意見がありましたので、主なものについて、次のとおり申し上げます。
産業経済部所管では、新江用水、高椋用水は市が管理することになっている
がどのような管理になるのか、坂井市海浜自然公園の木道について、鳥獣害対
策について、プレミアム商品券について、しだれ桜まつりにおける竹田地区の
駐車場について、農業共済制度について。
建設部所管では、理事者から道路除雪基本計画について説明があり、議員か
らは、空き家対策について、市内公共建造物において不正データを使用したく
いは認められないか、三里浜地区道路の定期的な砂の除去について。
上下水道部所管では、理事者から木部配水池建設について説明があり、議員
からは上下水道事業包括的業務委託後の状況について質疑がありました。
-252-
その他の主な協議については、以上のとおりでありました。
以上、本委員会に付託されました案件の審査結果と主な審査経過を申し上げ、
産業建設常任委員会の報告といたします。
○
議長(橋本充雄)以上で、各常任委員長の委員会審査結果の報告を終わり
ます。
これより、各委員長の報告に対する質疑を許します。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)質疑なしと認めます。
これより、日程第1、議案第45号から日程第30、議案第74号までの3
0議案について討論を行います。
14番、松本朗議員より討論の通告がありますので、発言を許します。
14番、松本朗議員。
○
14番(松本
朗)おはようございます。日本共産党議員団を代表して、
議案第45号に賛成、議案第52号、55号、62号に反対の討論を行います。
議案第45号、一般会計補正予算でありますけども、この予算は各会計を通
じ、人事院勧告に基づき不十分ながらも期末勤勉手当を増額し、必要な福祉予
算を確保するもので、全体として賛成できます。しかし、いくつかの問題点に
ついて指摘しなければなりません。
後期高齢者医療事業における共通番号制度に伴うシステム整備費負担金の追
加に一般財源が計上されていることです。財政課の説明では、国の補助金が3
分の2、交付税措置が3分の1ということですが、その3分の1が全額需要額
に参入されるということではないとのことでした。
そもそも、交付税措置ではなく、国が全額補助金として交付すべきであり、
なおかつ、交付税措置もいいかげんな対応で地方財政を圧迫することは許され
ません。国に対して厳しく要求すべきです。
第2は、土木事業の県営事業負担金は県の事業であり、県が全額支出すべき
ものであります。負担金の廃止を求めるべきです。
以上の点を指摘し、賛成とします。
52号の坂井市まちづくり計画の変更についてでありますが、この計画の変
更は期間の延長に伴う改正でありますが、坂井市のまちづくりの基本方針が示
されています。
特に、財政計画は、今後の財政方針、職員管理方針にも重大な影響を与える
基本的な計画です。その内容には、28年度、29年度に大規模な公共投資を
行い、後年度に公債費の増額となることなどの負担を回すことが示されていま
す。
-253-
この計画でも明らかなように、市の財政環境は引き続き厳しいのです。税収
の伸びは見込めない、地方交付税は臨時財政対策債の償還規模が大きくなるこ
とに伴い交付税算入額が増額したことで、交付税特例期間の終了に伴う減額を
相殺するような見かけにはなっています。
問題なのは、平成30年から消費税交付金で2億円の引き上げを見込んでい
ることです。法律上は平成29年4月から消費税10%への引き上げを規定し
ていますが、これが実行されるか否かは政治の状況次第です。交付金の額も、
今議論されている軽減税率との関係も出てくるでしょう。いずれにしても、こ
の計画には不確定要素があるのです。計上するなら、控え目に計上するべきで
はありませんか。
一方で、非正規職員、正規職員の数は固定化し、正職員化への切りかえを進
める前提にも立っていません。自治体のサービスの基本は質の高い職員集団の
住民奉仕が基本であり、この基本に向けたまちづくり、自治体本来のあり方を
推進すべきであります。
第3の、55号、坂井市行政手続における特定の個人を識別するための番号
の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関す
る条例の制定についてでありますが、この条例では共通番号制度の利用範囲を
規定したものであります。それは市の独自の判断として規定したものでありま
すが、この範囲を広げることには重大な懸念を持つものです。
情報が一旦流出すれば取り返しがつかないことは、諸外国の実例からも明ら
かです。利用範囲を拡大することで、医療費の助成、就学援助等の手続を申請
者の提出する書面を少なくするということで申請者の負担を減らすという理由
を市は説明をいたしましたが、サービスの拡大という説明の一方で、リスク拡
大への懸念をしっかりと自覚すべきであります。
各事務事業を行う担当課は、それぞれに共通番号が符合された情報を扱うこ
とになり、流出リスクは高まります。
情報管理に責任を持つ総務部局は、利用範囲を決めたことによって、各課が
どれだけの情報を扱うことになるかさえ把握していないことが明らかになりま
した。
昨日の報道では、大阪の堺市で68万人の個人情報が流出していたことが明
らかにされました。竹山市長は記者会見でその原因について、管理が不徹底で
あり、組織の責任の大きさに言及されています。
同じ「さかいし」であります。人ごとではありません。わずかな利便性の拡
大のために大きなリスクを抱えることになる利用範囲の拡大には反対でありま
す。この制度に対するリスクの捉え方を本質的に捉え直す必要があると考えま
す。
-254-
62号の坂井市コミュニティセンター条例の一部を改正する条例であります
が、この条例案では、このコミュニティセンター、体育施設、学校などの使用
料の見直しに基づく改定であります。特に、コミュニティセンターでいえば、
受益者負担の原則を適用するということであり、その基本方針自体に反対であ
ります。
料金改定で市の収入は減額するとの担当課からの見通しが示されましたが、
1回の時間刻みの使用料金規定に改定されたことによって、1回の使用時間に
よっては使用料が引き上がるケースも少なくないでしょう。
コミュニティセンターは、文字どおり地域住民のコミュニティの場でありま
す。減免の適用範囲は限定的で、幅広い市民が気軽に利用できる規定とはなっ
ていません。料金を取ることができる対象を、営利目的など限定的に規定する
ことで、施設の設置目的を達することができると考えます。そのような方向に
改正することが必要ではないでしょうか。
また、利用時間の刻みを細かくすることは、事務担当の負担を重くすること
にも連動する懸念があります。入れかえ時間を確保するなど、ゆとりを持って
利用者に対応できるようにするため、施設管理に配慮した対応を認めるべきで
あります。
以上の点を指摘して、討論といたします。
○
議長(橋本充雄)次に、22番、畑野麻美子議員より討論の通告がありま
すので、発言を許します。
22番、畑野麻美子議員。
○
22番(畑野麻美子)22番、畑野麻美子です。日本共産党議員団を代表
して、議案第64号、坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正する条例について、
反対の立場で討論します。
この条例は、平成28年度から市内一斉の幼保一元化に向けて幼稚園の廃止
及び位置を変更するものですが、現在、大石幼稚園では5歳児が22人、春江
西幼稚園は10人の園児がいます。
幼稚園を廃止する基準は、入園児が6人に満たないということが条件でした。
来年度の入園数については現在募集中とのことですが、春江西幼稚園、大石幼
稚園、来年度の募集では幼保園となりますが、募集はありません。募集人数が
つかめないまま、廃止の基準を無視したまま、2つの幼稚園を廃止にしてしま
うやり方は約束違反です。そのような条例には賛成できません。
幼保一元化にするならば、高椋幼保園や、磯部西幼保園、来年度からの春江
東幼保園、春江幼保園、三国南幼保園のように、3年保育ないし2年保育の幼
稚園型幼保園にすることができます。
もし、春江西幼稚園の28年度の募集で園児数が少ないとしても、春江西幼
-255-
稚園の園舎と春江西保育園の園舎を1つの幼保園とし、5歳児のみは春江西幼
稚園の園舎で過ごすということも考えられます。
また、大石幼稚園は、今年度、園児22人という実績があるのですから、来
年度28年度においても、5歳児だけでなく、4歳児も含めた2年保育の幼保
園で募集をしたなら、園児数の確保はできたのではないですか。
先ほどの春江西幼稚園にしても、もう一つの選択として2年保育の幼保とし
て継続させることも考えられたのではないでしょうか。
幼稚園の3年保育というのは、異年齢で小さい子の面倒を見るからではなく、
3歳になると、友達が欲しい、友達と遊びたいという年代になっていき、友達
との遊びの中から学び育っていくという発達を踏まえての3年保育なのです。
そこから異年齢とのかかわりができ、育ち合っていくのです。何が何でも3年
保育ということはなく、2年保育であっても、1年保育であってもいいわけで
す。
また、学童保育の施設確保のために幼保一元化にすることのないよう指摘を
しておきます。
最後に、幼稚園をなくさないでほしいという保護者からの声も真摯に受けと
め対応していくこと、そして、幼児教育の確保と充実をさらに求めておきます。
以上、討論とします。
○
議長(橋本充雄)ほかに討論はありませんか。
17番、議員。
○
17番(
人志)議席番号17番、政友会の人志です。
私は、議案第72号、指定管理者の指定(丸岡フィットネスセンターほか2
施設)につきまして、政友会を代表し、賛成の立場から討論をさせていただき
ます。
指定管理者となる団体、アクアスポーツ株式会社につきましては、平成25
年4月1日から、丸岡B&Gセンター内の2階多目的ホールを同社の本社事務
所として使用しています。
坂井市の許可を得た上での使用であるというものの、民間企業であるアクア
スポーツ株式会社の本社所在地が坂井市の行政財産の中にあるという事実、さ
らに、使用期間中の使用料を全額免除されていることについては、市民感情と
して疑問であると言わざるを得ず、本年度の決算特別委員会などでも議員から
指摘されているところであります。
しかしながら、アクアスポーツ株式会社の指定管理者としてのこれまでの管
理運営業務全般や地域のスポーツ振興への貢献等について教育委員会候補者選
定委員会における委員の評価が高いこと、また、さきの総務教育常任委員会質
疑での理事者答弁などを参考に熟慮した結果、本案には賛成します。
-256-
ただし、丸岡B&Gセンターにおけるアクアスポーツ株式会社の本社事務所
としての無償使用について、今後、一定の見直しを行うことを求めておきたい
と思います。そのことをあえて指摘し、議案第72号、指定管理者の指定(丸
岡フィットネスセンターほか2施設)についてに対する賛成討論といたします。
○
議長(橋本充雄)ほかに討論はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(橋本充雄)これで討論を終わります。
これより、日程第1、議案第45号、平成27年度坂井市一般会計補正予算
(第4号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第45号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第2、議案第46号、平成27年度坂井市国民健康保険特別会計
補正予算(第1号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第46号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第3、議案第47号、平成27年度坂井市後期高齢者医療特別会
計補正予算(第1号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第47号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第4、議案第48号、平成27年度坂井市水道事業会計補正予算
(第1号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第48号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第5、議案第49号、平成27年度坂井市公共下水道事業会計補
-257-
正予算(第1号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第49号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第6、議案第50号、平成27年度坂井市病院事業会計補正予算
(第1号)を採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第50号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第7、議案第51号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決
定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第51号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第8、議案第52号、坂井市まちづくり計画の変更についてを採
決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第52号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第9、議案第53号、字の名称の変更についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第53号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第10、議案第54号、武生三国モーターボート競走施行組合規
約の変更についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
-258-
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第54号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第11、議案第55号、坂井市行政手続における特定の個人を識
別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用及び特定個人
情報の提供に関する条例の制定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第55号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第12、議案第56号、坂井市個人番号カードの利用に関する条
例の制定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第56号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第13、議案第57号、坂井市支所設置条例の制定についてを採
決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第57号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第14、議案第58号、坂井市竹田農山村交流センター条例の制
定についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第58号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第15、議案第59号、坂井市税条例の一部を改正する条例につ
いてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
-259-
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第59号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第16、議案第60号、坂井市国民健康保険税条例の一部を改正
する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第60号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第17、議案第61号、坂井市まちづくり基本条例等の一部を改
正する等の条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第61号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第18、議案第62号、坂井市コミュニティセンター条例等の一
部を改正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第62号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第19、議案第63号、坂井市竹田水車メロディーパーク条例の
一部を改正する条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第63号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第20、議案第64号、坂井市立幼稚園設置条例の一部を改正す
る条例についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
-260-
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立多数であります。
よって、議案第64号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第21、議案第65号、坂井市丸岡女性の家条例を廃止する条例
についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第65号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第22、議案第66号、指定管理者の指定(三国駅前駐車場ほか
1施設)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第66号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第23、議案第67号、指定管理者の指定(坂井市丸岡総合福祉
保健センター)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第67号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第24、議案第68号、指定管理者の指定(坂井市三国希望園)
についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第68号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第25、議案第69号、指定管理者の指定(坂井市三国社会福祉
センター)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
-261-
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第69号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第26、議案第70号、指定管理者の指定(坂井市坂井障害者交
流センター)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第70号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第27、議案第71号、指定管理者の指定(坂井市三国温泉ゆあ
ぽ~と)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第71号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第28、議案第72号、指定管理者の指定(坂井市丸岡フィット
ネスセンターほか2施設)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第72号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第29、議案第73号、指定管理者の指定(坂井市みくに文化未
来館ほか1施設)についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
よって、議案第73号は原案のとおり可決されました。
次に、日程第30、議案第74号、指定管理者の指定(丸岡城ほか6施設)
についてを採決いたします。
本案に対する委員長の報告は可決であります。委員長報告のとおり決するこ
とに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
○
議長(橋本充雄)起立全員であります。
-262-
よって、議案第74号は原案のとおり可決されました。
以上をもって、本日の日程は全て終了いたしました。
ここで、市長の挨拶を許します。
坂本市長。
○
市長(坂本憲男)平成27年12月議会定例会の閉会にあたりまして、一
言御挨拶を申し上げます。
議員各位には、何かとお忙しい中を、11月27日から本日まで本会議及び
各委員会に御出席をいただきまして、会期中提案いたしました諸議案につきま
して慎重な御審議を賜り、妥当なる御決議をいただきましたことに対し、厚く
お礼を申し上げたいと思います。
また、本定例議会におきまして一般質問及び各委員会等でいただきました御
意見等につきましては、十分に尊重もしながら、今後の市政に反映してまいり
たいというふうに考えております。
さて、政府においては、誰もが生きがいを持って充実した生活を送ることが
できるよう「一億総活躍社会」の実現に向けた取り組みなど、喫緊の重要課題
に関しては、平成27年度補正予算などにおいて適切に対処してまいりたいと
いうふうに思います。
また、坂井市といたしましては、来年早々に予定されている国会においての
審議経過などに十分留意しながら適切に対応してまいりたいというふうに考え
ております。
今年もあと残すところわずかとなりましたが、新しい年、平成28年が坂井
市及び市民の皆様方にとりまして輝かしい飛躍また発展の年となりますよう御
祈念をいたすとともに、議会のさらなる発展と議員各位の御健勝また御活躍を
御祈念いたしまして、まことに簡単ではございますが、閉会の挨拶とさせてい
ただきます。ありがとうございました。
○
議長(橋本充雄)21日間にわたる会期も終了し、その間、各常任委員会
においては慎重に審議をいただき、大変御苦労さまでございました。
これをもって、平成27年第5回坂井市議会定例会を閉会いたします。
○
事務局長(友田義隆)御起立願います。一統、礼。
(起立・礼)
(午前11時10分
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閉会)
地方自治法第123条第2項の規定により、会議の経過を記録して、その相
違ないことを証するため、ここに署名する。
議
長
署 名 議 員
署 名 議 員
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