ちゃんと住まい 自分軸で編集する住まい選び 大阪の住まいの活性化 第1回目シンポジウム 島原万丈 HOME’S総研 住宅市場の今後の基調 フローからストックへ (新築至上主義時代の終わり) 日本の住宅市場の特異性 p 既存住宅流通シェアの国際比較 n n 極端に新築に依存 ⇒スクラップアンドビルド(リフォーム投資の少なさ) 人口あたりの住宅流通数の少なさ ⇒住み替え回数の少なさ 住宅投資に占めるリフォーム投資額の比率 既存住宅流通シェアの国際比較 3 家余り時代 p 世帯数を超えた住宅ストックが存在 n n 世帯数4999万世帯<住宅ストック5759万戸/13.1%の空家率 大阪府では、全住宅の14.3%が空家。賃貸では19.9%が空室 4 大阪府の空家率 5 「HOME’S見える賃貸経営」より 一次取得層のお財布事情 p 給与所得者のキャッシュフロー n n 給与所得は減少傾向が続く 終身雇用・年功序列賃金の崩壊、非正規雇用 民間給与所得(平均年収)の推移 出所:国税庁 6 住宅ローンが可処分所得を圧迫 p 処分所得に占めるローン返済率は上昇、消費性向は低下 総務省「家計調査年報(家計収支編)平成20年」 7 新築住宅の資産リスク p 新築住宅を購入した家計のバランスシート n ローンを払い終わる前に建物は無価値 n 持ち家からの住替え者の8割で売却損が発生 n 個人資産のバランスシートは、買った瞬間から債務超過へ 建築後年数の経過の価格減価(首都圏マンション) (財)東日本不動産流通機構2011年度中古マンション成約価格データ データより作成 国土交通相「中古住宅・リフォームトータルプラン」参考資料より 8 スクラップアンドビルドの環境負荷 p スクラップアンドビルドの環境負荷 n n 住宅(戸建)が一生(30年)のうちに排出する全CO2の3割は、解体・新築で発生 1軒の戸建住宅の建替えには、 解体に42tの廃棄物、新築に76tの資源 出所 積水ハウス『サスティナビリティレポート2009』 9 新築着工数の推移 p p 現在の着工トレンド(全国)は異常値ではない 90年代後半から既に低位安定で推移 出所 国交省「住宅着工統計」 10 住宅のあり方の大転換 右肩上がり時代の大量生産大量消費 Keywords:スクラップアンドビルド 「つくっては壊す」 フロー消費型の社会から、 「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く大切に使う」 ストック型社会への転換が急務 自由民主党「200年住宅ビジョン」より 中古住宅を活用する成熟時代 Keywords:中古を買って、リノベーション 11 ストック型社会とは 欧米先進国の住宅事情 米国西海岸の既存住宅(売却物件のオープンハウス) 建築年:1960年(築47年) 建築年:1937年(築70年) 建築年:1934年(築73年) 建築年:1937年(築70年) 13 既存住宅の水まわり 建築年:1937年(築70年) 建築年:1916年(築91年) 建築年:1948年(築59年) 建築年:1870年代 建築年:1892年(築115年) 14 ロンドンの既存住宅 15 パリの既存住宅 16 英国の建築時期別住宅価格 p 築年数が経過しても価値の落ちない住宅 n ストック型住宅市場の肝は「住宅が資産になるかどうか」 250,000 平均平米単価 価格/㎡(£) 2,250.0 200,000 平均価格(£) 2,000.0 150,000 100,000 1,750.0 50,000 0 平均市場価格(£) 平均平米単価 価格/㎡(£) 1918年以前 1919~1944年 1945~1964年 1965~1980年 1980年以降 199,315 2,076.2 183,876 2,089.5 149,656 1,847.6 155,040 1,914.1 179,341 2,160.7 1,500.0 出所 English House Condition Survey,2004 DCLG 17
© Copyright 2024 Paperzz