ライフル射撃競技のルール解説 (初心者向け) 2009年6月 山口県ライフル射撃協会 選手強化委員会 ライフル射撃競技の基本ルール ライフル射撃競技規則集(第2巻) 2009年版 6.2 安全規定 安全は最重要課題である。 6.2.2 射手、役員等は安全を期するために射場内での銃器の運搬、行動等には常時最新の注意を払わなければならない。 これには全員の自己規律を必要とする。 この自己規律が不十分である場合は、ただちに正すように促すことは射場役員の義務である。 また、射手やチーム役員も射場役員による注意を実施することを補佐する義務を負う。 6.2.2.1 安全確保のためにはジュリーまたは射場役員はいつでも射撃を中止させることができる。 射手やチーム役員は、危険な行為や事故につながる事態を発見した場合はただちに 射場役員またはジュリーに報告しなければならない。 6.2.2.3 安全確保のため、すべての銃器はいついかなる時でも最大限の注意をもって取り扱われなければならない。 競技中は射場役員の許可なしに銃器を射座から持ち出してはならない。 (BR、BPでも銃器であるので扱いには注意を要する。) 6.2.2.4 射座において銃器は常に安全な方向に向けられていなければならない。 (射座前方に人がいる場合は、取り扱ってはいけない。) 競技が上手になることよりも、安全に対する配慮が大切です。 銃の種類について 光線銃 空気銃 装薬銃 ライフル種目 ビームライフル(Beam Rifle) 光線式で、誰でも扱うことができる。 エアライフル(Air Rifle) 口径:4.5mm 高圧の空気で鉛弾を発射する。 圧縮空気式、ポンプ式などがある。 原則、18歳以上から所持できる。 スモールボアライフル(Small Bore Rifle) 口径:5.6mm(22口径) 単発式。 原則、20歳以上から所持できる。 ピストル種目 ビームピストル(Beam Pistol) 光線式で、誰でも扱うことができる。 エアピストル(Air Pistol) 口径:4.5mm 高圧の空気で鉛弾を発射する。 原則、18歳以上から所持できる。 センターファイアピストル(Center Fire Pistol) 口径:7.62∼9.65mm(.30口径∼.38口径) 連射が可能。 ライフル射撃競技について ※対象はジュニア種目 1.競技名称 10m S 60 J M 距離・銃種 50m(SB) 10m(AR) (10m)BR (10m)BP 姿勢 P(伏射) S(立射) K(膝射) T(肘射) 本射数 ジュニア 3×40(3姿勢) 3×20(3姿勢) 60 40 30 20 注)( )内は省略して標記 ピストル種目は姿勢を省略 2.競技時間 種目 競技時間 10mS60JM 1h 45min(105min) 10mS40JW 1h 15min(75min) BRS60JM 1h(60min) BRS40JW 45min BP40JM,JW 50min 性別 M(男性) W(女性) 大会・競技会の流れ 0.公式練習(大きな大会のみ) 大会の前日に練習する機会が設けられている。 1.開会式 H21.6中国高等学校選手権開会式 2 予選(国際大会等の大きな大会のみ) 本戦出場者を決める。 3.本戦・・・第1射群(以降、第2射群と続く。) 事前に射座割等が掲示されている。 また、本戦前には用具検査を受ける必要がある。 H21.6中国高等学校選手権BRS60JM 4.決勝・・・ファイナル 本戦の上位8名で決勝が実施される。 5.閉会式 H21.6中国高等学校選手権10mS60JMファイナル競技(右図:集計作業) 射群の流れ “Preparation time begins now” “残り時間10分” “残り時間5分” “START” N射群 試射(無制限) Sighting Shots “STOP” N+1射群 本射 Competition Shots 用具検査など 試射は本射前のみ無制限 競技中の空撃ちも許される。 準備時間 (10min) 準備時間中、準備時間前は、 据銃、照準や空撃ちが許される。 競技時間 10mS60JM 1h 45min(105min) 10mS40JW 1h 15min(75min) BRS60JM 1h(60min) BRS40JW 45min BP40JM,JW 50min 準備時間 (10min) 準備時間の注意事項 1.道具については、用具検査で承認を受けなければなりません。 →用具検査票(コントロールカード)に記録がされ、試合前、試合中に確認がされます。 射座の後方に、会員証、射手手帳、所持許可証(ARの場合)などと置いておきます。 2.競技開始前10分前から 最終の準備時間(Preparation time)が用意されています。 →準備をするとともに、最終調整を行います。 (これ以前にも、前の射群が終了して、 準備することが許可されていれば、準備をすることができます。) 3.準備時間前∼準備時間中は、射座前方に人がいなければ、 銃を取り扱うことや、据銃、照準、空撃ちができます。 この間は、弾を出すことや、光線を出すことは禁止されます。 ARで弾を出した場合は2点減点、空気を出した場合は1回目は警告、 BRで記録装置が反応する発射をした場合は1回目は警告がされます。 準備時間 競技時間の注意事項(その1) 1.競技中のコーチングの禁止 射手が射撃線にいる間は、どのような形のコーチングも禁止される。 射手は、ジュリー及び射場役員とのみ話すことができる。 →会話はもちろん、ジェスチャー、アイコンタクトも禁止です。 相手は、監督、選手、観客問わずです。 話したい場合は銃器を安全な状態にして机に置いておき、 射場役員に通告した後に、射撃線を離れて下さい。勝手に離れてはいけません。 チーム役員(監督、コーチなど)が外から声をかけたい場合は、 射場役員、ジュリーの許可を得た上で、射撃線から呼び出してもらいます。 外から声をかけるのも禁止です。 また、携帯電話、通信機器等は、電源を切っておかなければなりません。 競技時間の注意事項(その2) 2. START の号令で、競技が開始されます。 試射(Sighting Shots)→本射(Competition)の順番で行います。 試射は弾数制限がありません。サイト調整が終了したら、本射に移ります。 種目 試射 (Sighting Shots) 本射 (Competition) BR S ボタン R ボタン BP Sighters Match AR(紙標的) 試射的 本射的 AR(電子標的) Sighters Match 試射から本射への切替操作は各自で実施します。 また、本射コールをする場合もありますので、確認をしておきましょう。 操作方法がわからない場合は、事前に射場長等に確認しておきましょう。 競技中に不明な場合は確認しましょう。 競技時間の注意事項(その3) 本射に入ってからは、規定の弾数を撃ちきりましょう。 間違って、違う標的等を撃った場合は、以下のとおりです。 また、射撃線から離れたい場合は、射場役員・ジュリーに知らせましょう。 1.超過弾(例:61発目を撃ってしまった) 1発につき、マイナス2点。 2.圏的間誤射(例:ARの紙標的に2発撃ってしまった) 規定標的撃ち込み数以上、最初の2発まではペナルティなし。 3発目以降、1発につき、マイナス2点。 3.誤射(クロスファイア)(例:人の標的に撃ってしまった) 本射の誤射は0点となり、かつマイナス2点。 (試射を相手の試射的に撃ち込んだならペナルティなし。)。 4.ARで弾を入れていなかった。(空気のみが出た。) 本射の第1標的以降は0点。 5.STARTの前に発射した。 1発につき、第1標的でマイナス2点。最終弾(2発以上は、さかのぼる)は0点。 競技時間の注意事項(その4) 撃ち終わった後は、射場長に終了したことを伝え、 電子標的やビームライフルの場合、 記録紙に射群・射座・所属・名前をサインします。 (大会によって他にも書くことがあります。) AR、APで紙標的の場合、 シリーズ毎(試射シリーズも)に輪ゴムなどで束にして、 射座の後方に置いておきます。(射場役員が回収します。) SBで紙標的の場合、 標的交換機にセットされているので回収して提出します。
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