PL 配合顆粒の よくある お問い合わせ

PL 配合顆粒の
よくある お問い合わせ
2016 年 1 月
Q1
PL 配合顆粒の緑内障患者に対する投与は全て禁忌ですか。
Q2
PL 配合顆粒とアセトアミノフェンを含む他の薬剤との併用について教えてください。
Q3 PL 配合顆粒の長期投与について教えてください。
Q4 PL 配合顆粒は,ドーピング検査において使用可能薬剤でしょうか。
Q5
PL 配合顆粒の一般名処方の標準的な記載について教えてください。
Q1
PL 配合顆粒の緑内障患者に対する投与は全て禁忌ですか。
A1
PL 配合顆粒の成分であるプロメタジンメチレンジサリチル酸塩は比較的強い抗コリ
ン作用を有しており,緑内障を悪化させるおそれがあることから全ての緑内障が禁忌にな
っています。
閉塞隅角緑内障では,この抗コリン作用によって瞳孔が散瞳すると,虹彩根部が隅角を閉
塞するため眼内圧が急速に上昇し,緑内障発作が誘発されることがあります。また,開放
隅角緑内障でも,毛様筋の弛緩によって眼圧が上昇し,緑内障を悪化させるおそれを示唆
する報告があります。
Q2
PL 配合顆粒とアセトアミノフェンを含む他の薬剤との併用について教えてください。
A2
PL 配合顆粒の添付文書の【警告】に,
「本剤とアセトアミノフェンを含む薬剤(一般
用医薬品を含む)との併用により,アセトアミノフェンの過量投与による重篤な肝障害が
発現するおそれがあることから,これらの薬剤との併用を避けること。」と記載されていま
す。アセトアミノフェンを含む他の薬剤との併用は,用量に関係なく,避けてください。
参考資料:2011 年 4 月発行の「使用上の注意改訂のお知らせ」
【改訂理由】
2011 年 1 月,FDA*よりアセトアミノフェン含有製剤による肝障害について Safety
announcement が発出されました。アセトアミノフェンの肝障害に関する報告が継続して
認められること,またアセトアミノフェンによる肝障害には,薬剤の偶発的な過量投与に
よるものが多かったとの報告もあったことから,アセトアミノフェン含有製剤の米国添付
文書の警告(Boxed Warning)に,
「アセトアミノフェンと関連した肝障害が発現しており,
肝移植や死亡に至った事例もある。肝障害のほとんどは,4000mg/日を越える用量と関連
しており,また,他のアセトアミノフェン含有製品との併用の場合にしばしば起きている。
」
との内容の記載が追記されました1),2)。日本においても,アセトアミノフェン含有製剤にお
いては,同様の注意喚起が必要と考え,アセトアミノフェン含有製剤である SG 配合顆粒,
PL 配合顆粒,幼児用 PL 配合顆粒について使用上の注意を改訂しました。
*:FDA(Food and Drug Administration)アメリカ食品医薬品局
<参考>
〔文献請求番号〕
1) http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/ucm239821.htm
201100108
2) http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/FR-2011-01-14/pdf/2011-709.pdf
201100107
Q3 PL 配合顆粒の長期投与について教えてください。
A3 PL 配合顆粒は対症療法剤であるため,一般的には長期にわたって投与される薬剤と認
識されていません。
添付文書の【使用上の注意】
,
「9. その他の注意」には,
「本剤中のアセトアミノフェンの
類似化合物(フェナセチン)の長期投与により,血色素異常を起こすことがあるので,長
期投与を避けること。
」と記載されています。
なお,PL 配合顆粒は,保険医療機関及び保険医療養担当規則では投与日数の制限がない薬
剤です。ただし,
「予見することができる必要期間に従ったものでなければならない(以下
省略)
」と記載されています。
Q4 PL 配合顆粒は,ドーピング検査において使用可能薬剤でしょうか。
A4 日本薬剤師会の「薬剤師のためのドーピング防止ガイドブック 2015 年版」には,PL
配合顆粒は使用可能薬リストに記載されています。
なお,念のために大会の本部(事務局)に問い合わせていただくことをお勧めします。
Q5
PL 配合顆粒の一般名処方の標準的な記載について教えてください。
A5 PL 配合顆粒の一般名処方の標準的な記載は,厚生労働省ホームページ・一般名処方マ
スタに「プロメタジン 1.35%等配合非ピリン系感冒剤」と記載されています。