透視度 気温(℃) 水温(℃)

120
19.5
19
100
18.5
18
80
17.5
17
60
16.5
16
透視度
40
15.5
気温(℃)
15
20
水温(℃)
14.5
0
14
水源
小門橋
ふれあい橋
出会い橋
桜川
千波湖
2
20
NH4
1.8
1.6
NO2
1.4
PO4
1.2
COD
1
NO3
18
16
14
12
10
0.8
8
0.6
6
0.4
4
0.2
2
0
-0.2
水源
小門橋
ふれあい橋
出会い橋
桜川
千波湖
0
千波湖の生物調査から分かったこと
調査の結果,千波湖には多種多様な生物が生息していることが分かりました。
そこで,千波湖の水質を基準になる指標生物によって判断しました。千波湖に生
息している指標生物はセンジユスリカや,クンショウモ,スジエビなどです。セ
ンジユスリカは非常に汚い水(水質階級Ⅳ)に生息しているものです。しかし,
クンショウモやスジエビは少し汚い水(水質階級Ⅱ)に生息しているものです。
そのことから,千波湖の水質は,ポイントによって大きく異なることが分かりま
した。例えば,センジユスリカがいたポイントは,アオコが浮いてくる見るから
に汚いと分かるところです。クンショウモやスジエビがいたポイントは少しくぼ
んだ湧き水が出ているところでした。そこは,透明度も高く,汚いというイメー
ジの千波湖とは少し違いました。
千波湖に生息している魚はコイやフナなど汚い水でも生息できるものが多か
ったです。深さによって水質が変わっている可能性もあるのかと思いました。千
波湖に生息している鳥と千波湖の水質の関係は僕たちの調査では,はっきりと証
明することができませんでした。しかし,「渡り鳥,留鳥との関係はあるのか」,
「汚い水やきれいな水を好む鳥はいるのか」といったいくつかの疑問点が新たに
生じてきました。それらのことに関しては,今後の研究において究明していくつ
もりです。
この調査をしていく上で,僕たちは,千波湖の歴史についても調べました。す
ると,昔はカジカなどのきれいな水にしか生息しない魚もいたことが分かりまし
た。もしそのことが本当だったとすれば,千波湖の生態系は急激に変化したこと
になります。今の千波湖は,ブラックバスやブルーギルなどの外来魚であふれか
えっています。今,千波湖の周りをみると,ごみの多さに驚きます。それに加え
千波湖に流入してくる水は,泡だった汚い水です。このままでは,千波湖がさら
に汚くなってしまいます。それを改善するためには,人々の意思を変えなければ
ならないと思います。この研究を通して,生息する生物のためにも,自分たちが
快適に暮らすためにも,みんなで千波湖をきれいにしていきたいと思いました。