ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術(ダビンチ手術):RALP 1 利点

ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺摘除術(ダビンチ手術):RALP
利点
肉眼の 10 倍の視野で手術を行い,人間の手以上の複雑で繊細な手術が可能な
手術方法です.そのため,これまでの開腹手術や腹腔鏡手術の技術をそのまま
生かすことができ,またそれ以上の手術操作が可能です.そのため,ロボット
による手術の利点として,
・より早い術後の回復
・より少ない出血量
・根治性,尿禁制を含む機能温存に優れている.
などがあげられます.
また入院期間は,通常の開腹手術が 3 週間程度必要なのに対し,1 週間程度で
済みます.
1
2
欠点
・保険診療ではないため,費用は全額自費になります.
ただし,入院期間のみのため,外来で行う検査は保険が適用されます.
・費用は,130~140 万円程度かかります.
・費用には,入院費,手術料,麻酔料,薬剤料,食事代,病衣代,検査料が
含まれます.合併症などにより入院期間が延長する場合は,さらに費用がか
かります.
・手術の合併症は,ロボット特有なものはありません.通常の開腹手術と同
様の合併症の可能性はありますが,ロボットによる手術のほうが少ないと考
えられています.
・技術的に若干難易度が高いため,執刀は日本内視鏡学会手術技術認定医で,
かつ Intuitive Surgical による認定ライセンスをうけた医師が行います.
3 適応症例
ロボット手術の対象は,早期前立腺癌を対象としています。症例ごとに術前検
討会を行い最終的に決定します.
本手術を希望される場合には,月曜午前中、もしくは水曜午前中に外来受診し
てください.症例検討会で手術方法が決まりましたら,水曜日に説明いたしま
す.
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77'1
:山犬病院導入のロボット「ダ。ピンチ」
術後の入口院■期間短縮
弘前大学医学部付属病院は、4月に導入した手術支援ロボット「ダ・ピンチ」による
腹腔鏡(ふくぐうきょう)手術を、7月から8月上旬にかけて計3件行った。執刀した
同大泌尿器科学講座の大山力教授によると、3件とも従来の手術に比べて手術中の出血
量が大幅に減り、n日以上必要だった術後の入院期間が4日に短縮され、患者たちに大
これ、患者たちに大
(寺沢鬚哉)
(寺沢龍哉)
きなメリットをもたらしている。
前立腺の摘出などで と器具の先端の可動域
行う腹腔鏡手術は、患 が広がる上、複雑な動
者の腹部に小さな穴を きが可能になり、患部
開け、棒状の専用器具 の切除や血管の縫合な
を差し込んで行う。従 どがより精密、安全に
来は執刀医が器具を手 できる。
に持ち、体内の映像を 大山教授によると、
見ながら操作していた 患者3人は印~m代の
が、ダ・ピンチを使う 男性でいずれも前立腺
全摘出手術を受けた。
ダ。ピンチを使った2
件目の手術。執刀医が
遠隔操作で専用器具
(画面中央の機械)を
操作し、他の医師らが
モニターを見守ってい
るⅡ7月鋼曰、弘大病
院(大山教授提供)
退院曰は3人とも術後
4曰目でこれまでの
術後Ⅲ~u曰目に比べ
て大幅に短縮。手術中
の出血量も、従来の約
千一一町いに比べて、5分
の1以下の卯~200
--町しにとどまった。
8人とも術後の回復
は非常に早く〔手術の
翌曰には自力で歩き、|
食事もしっかり取つ一
た。尿道など組織の縫一
合がより適切に行える
ため、これまではたび
たぴ見られた術後の失
禁もほとんどないとい
う。大山教授は「患者
に負担を掛けないダ.
ピンチのまきに、医
師や看護師が驚いた」
と話す。同大では今後
も月に数回のペースで
ダ・ピンチを使った手
術を予定している。
ダ・ピンチを導入し
ている施設は全国で旧
施設。このうち東北・北
海道では弘大病院のみ。一