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自転車メンテナンス講習会

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自転車メンテナンス講習会
2004/05/13 更新
1
目次
自転車の種類・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
自転車の選び方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
各部名称・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
自転車の楽しみ方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9
メーカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
走り方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
集団走行・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
点検・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
パーツの交換時期・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
普段から必要な工具・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
メンテナンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
メンテナンスの注意・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
こんな時はどうすればいいの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
合宿時に持っていくべきものリスト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
通好みの自転車えらびとは・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
ディスクブレーキと V ブレーキ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
※このテキストはあくまで参考資料です。主な講習は口頭になるので、部会には参加して
ください。メモ帳や筆記用具は忘れずに。
※恐らくもの凄くマニアックな文章が続くと思われます。このテキストは、もっと深く知
りたい方や、ある程度の知識が身に付いたときに見ると、ちょっと役立つかと思うので、
難しいと感じたら、読み飛ばして構いません。
2
自転車の種類
自転車と言っても、普段乗るママチャリから、いかにもスポーツ!というロードバイク
まで様々。まずは自転車の種類から。
・ママチャリ
みんな乗っている普通の買い物・通学自転車。自転車屋だけでなく、ホームセンタ
ーでも、安い物なら 10000 円もしないで買える。ほとんどのママチャリが、フレーム
にハイテン鋼、ホイルが低剛性のアルミを素材に使用した安物。町の自転車屋さんと
かならまだしも、量販店だとろくな知識もない素人が組んでいるので、当たりはずれ
がある。ブレーキやワイヤ類以外の補修用部品が滅多に手に入れられない。立ち漕ぎ
すると、フレームがしなって怖いので、私は乗れません・・・・。
・マウンテンバイク(MTB)
ほとんどの自転車部員はこの自転車。ゲーリー・フィッシャーが、シュウィンのビ
ーチクルーザーを改造して、裏山で遊び回るための作った「クランカー(がらくた、
という意味)
」がすべての始まり。アメリカ生まれ。特徴は頑丈であること。幅が太く、
イボイボしたブロックパターンのついたタイヤを履くので、悪路も平気。元々はダー
ト(砂利、泥土)を走るためのもの。MTB の中でも、ツーリングに向くのは、クロス
カントリー(以下 XC)向けのモデル。タイヤは 26(周径)×1.85∼2.1(幅)
(単位:inch)
位までが主流。街乗りだけを考えると、最近はスリックなどを履くことが多いが、こ
ちらだと 1.5 位から 1.0inch という極細の物もある。ちなみに 26inch のタイヤが主流
だが、これはホイルの外径ではなく、タイヤを履かしたときのおおよその外径の値。’03
には自転車界のレジェンド、ゲーリー・フィッシャーが 29(ツーナイナー)なる 29inch
のホイルを世に送り出した。フレームには、7000 系アルミと呼ばれる、強度の高いア
ルミニウム合金を使うことが多い。
MTB は細分化すると、XC の他に、ダウンヒル(DH)がある。夏場のスキー場等を
専用コースとして使うが、日本ではゲレンデではなく、その横にある林や茂みの中(轍
が一つだけなのでシングルトラックと呼ばれる)を走ることが多い。このほかにも、2
人で下りメインのダートコースを、ジャンプエアーを決めながら競うデュアルスラロ
ーム(DL)
、DL と同じコースだが、近年 4 人に人数が増えた 4X(フォークロス)
、さ
らに人数が多いマウンテンクロスなどがある。全部ひっくるめて、下り系の競技を D
系と呼ぶことが多い。DH モデルの自転車は、とにかく頑丈で、走破性はダントツだが、
べらぼうに重い。ものによっては 20kg を越える。XC モデルに比べて、取り回しの関
係から、フレームが小さくなっていて、前傾はほとんどしない体勢になる。走破性を
考え、本格的になるにつれて、リアにもサスペンションが付いたフルサスのモデルが
多くなるが、最近は DL などのレースにスポットが当たってきたことと、ダートジャン
プが流行していたこともあり、それらに用いるリアサス無しのリジットフレームで下
ることも流行っている。タイヤは更に太くなり、2.25∼3.0inch まである。ほとんどが
油圧式のディスクブレーキのため、リムブレーキを考えなくて良いので、ホイルも
26inch の他に、24inch のものがある。この 24inch(通称ツーフォー)ホイルには、
普通リムブレーキが使用できない。かなりのお金がかかる競技である。
厳格な違いがある訳ではなく、サドルさえある程度下げれば、XC バイクで DH コー
スも走ることは可能。
3
・ロードバイク
ドロップハンドルと呼ばれる、独特の形状のハンドルと、とにかく細いタイヤが特徴。
700C と呼ばれる直径 27inch のホイルで、幅は 1 inch 以下がほとんど。悪路は全く走
れません。ブレーキは、サイドプルブレーキという機構のものが付いている。止まるた
めでなく、速度を調節するために付いているような物で、MTB と比べると、効きは良
くない。自転車の故郷イタリア生まれ。車重は 10kg を切るものがほとんどで、MTB
の後に持つと、あんまり持った感じがしない。普通の、自転車と呼ばれるものの中では
最も軽いので、荷物を積まないツーリングにはぴったり。その他にも、XC の前身であ
るシクロクロスからきた、タイヤがロードに比べてやや太く、カンチブレーキを装備し
た、よりツーリング向けのものもある。ロードバイクは、フレームのサイズがぴったり
合わないと、本来の性能が出せないので、MTB に比べて、フレームサイズが 20mm 刻
みと、より細かく別れている。
これにも細分化があり、トライアスロン等に用いるものがある。この競技は、自分一
人だけで風と立ち向かわないといけないため、同じような状況下におかれるロードレー
スのタイムトライアルの用いられるものと同じく、フレーム・ホイール・スポークなど
が、流線型のものが多い。加速性を重視することも考えて、650C(26inch、但し MTB
と規格が異なるので、MTB 用のタイヤは使用不可)の直径のリムを使用するものも存
在する。また、風対策として、かなりの前傾姿勢をとることもあり、かといって登りで
は胸を開いた形でハンドルを持ちたいため、DH バーとブルホーンバーと呼ばれる独特
な形状のハンドルを組み合わせて使用する。ほかのロードの派生では、登りを意識した
ヒルクライム用のものがあるが、こちらは通常はあまり区分しない。特徴としては、ト
ップチューブが MTB 並みに角度のついたもの(スローピング)になっている。トップ
チューブに角度をつけることによって、水平だった分のチューブが不要になり、それに
伴い軽量化且つパイプが密集出来るので、フレームの剛性が上がる。剛性が高ければ、
立ち漕ぎ(ダンシング)させても、力が逃げないので登坂に強い。また副次的に、重心
を中心に集中させることが出来るので、かなりの効果があるようだ。このようなことか
ら、度の過ぎたスローピングは、レースのレギュレーション(規則)でも一定以上の角
度の場合は禁止になっている。
ロードは、ものによってはただでさえ高価な DH 用を遙かに越える値段のものも存在
する。「軽さ」命のため、軽量化のための、名前も知らないようなハイテク素材が数多
く存在するため。
ロードは、この軽さの追求のお陰で、ツール・ド・フランスの覇者、ランス・アーム
ストロングのタイムトライアル時の平均時速は、44.4km/h にも及ぶそうだ。
ロードバイクはフレームの「こし」というものが重要で、荷物を載せて走ってしまう
と、「こし」は失われてしまい、本来のスピード感は出せなくなってしまうそうだ。
・その他
自転車部とはあまり縁がないが、ヨーロッパ生まれのトライアルと、元はキッズ用の
バイクだった、アメリカンな BMX。
トライアルは岩場や山道を如何に早く、且つ足をつかずに走りきるかを競うためのバ
イク。そんな過酷な場所で走るのだが、実は軽量化が進んでいるので、そんなに頑丈で
はない。タイヤは 20 inch が多いが、26 inch でも出来る。世界大会でも 20inch と 26inch
の区分がある。街乗りには使えないくらい軽いギア比のスプロケットを装備し、前後と
もにリジット(サスなし)。レースでは確か座ったら減点なので、サドルが付いてなかっ
たりする。タイヤはリアだけ 2.3∼3.0inch の極太タイヤを超低圧で履かせる。ブレーキ
4
は油圧だが、ディスクではなく、マグラ社のリムブレーキ(一般的な、ホイルを挟み込
むタイプ)が主流。最近になってストリート系のフレームが出始めてきて、BMX 的なノ
リで乗ることも。
BMX は MTB・ロードに比べて、更に細分化が進んだ自転車。競技に合わせて、それ
にあった自転車を使う。ほとんどが専用設計で、ほかの競技には流用しにくい。まるで
曲芸のように技を競い合う「フラットランド」
、町中で縁石や手すりなどを使って飛び回
るのが「(リアル)ストリート」、それを人工的に再現するために、ランプやアールなど
人工的な器具を使い、ストリートを再現した「パーク」、インラインスケートやスケータ
ーと一緒の機材(ランプ)を使って、エアトリックを競う「ヴァート」、ダートでジャン
プするための「ダート」
、本来の BMX(バイシクルモトクロス)の使い方である「レー
ス」などに分けられる。ほとんどが 20 inch のタイヤを履くが、最近ダート用などでは
24 inch のものも出てきた。特徴は頑丈なこと。海外の VTR を見ると、トリックが決ま
らなかったことに腹を立て、ぶん投げるシーンをよく見かける。でも無傷。ほとんどが
クロモリ製のパーツ類で構成され、小さい車体から、取り回しも楽。ギアがシングルな
ので、街乗りには向かない。格好重視で乗る人もいる。
・ランドナー、スポルティーフ
現在はあまり見かけないが、ツーリング向け専用の、ランドナーとスポルティーフと
いうものがある。どちらもドロップハンドルを装備し、フランス生まれの自転車である。
特徴は、形状はロードに近いが、泥よけとライトがほぼ標準装備されていること。すで
に完成の域に達したのか、デュアルコントロールレバー(ロード用のブレーキ、シフト
を同じレバーで行う方式のシマノのレバー、カンパニョーロではエルゴパワーという名
前で、ほぼ同じ機構)は決して使わず、ダウンチューブにレバーを取り付けてあるタイ
プ。ちなみに SIS(シマノ・インデックス・システム:微妙な調整しなくても、一度ギアが
入ったら、その場所を保持する機構)の機構がないころのものがほとんどなので、少なくと
もフロントの変速はコツと経験が必要。両者の違いは、ランドナーは 650×34B という、
ミリ表示のタイヤを履き、走破性も十分で乗り味も快適。ギアは MTB に近く、ややワイ
ドな設定になっているので、登りも下りも可能。対してスポルティーフは 700×30C の
タイヤで、ロードの太めのタイヤを履いている感じである。かなり高圧で乗ることから、
速度は乗りやすいが、衝撃は受けやすい。ギアはクロスされているロードよりのもので、
高速走行向けのツーリング車である。なお、現在販売されているのはスポルティーフし
かないとの意見があるそうだ。一応、丸石自転車から 650B のタイヤを履いたツーリング
車はあるが、700C のタイヤを履いたものは、ランドナーとは言わない、という激論がよ
く見られる・・・・らしい。あと 650B のタイヤは製造しているところがほとんどないの
で、手に入れにくいみたいです(店員談)
自転車の選び方
「MTB はどれ見ても同じに見える・・・・」というあなた。「別にこんな高いの買わな
くても、安いの売ってるじゃん!」というあなた。普通のママチャリと MTB、さらには安
い MTB と高い MTB の違いは、実はこんな所に違いがあるんです。
・素材(特にフレームについて)
普通の自転車はハイテン鋼と呼ばれる素材を使っている。安く済むし、ある程度の強
度は得られるからだ。それに対して MTB のほとんどは、アルミニウム(合金)を用いる。
5
7000 系もしくは 6000 系アルミと呼ばれている、強度の高いものを使用する。ハイテン
鋼と比べて異なる点は、同じ径のパイプでも、重量が雲泥の差がある。
他の素材としてはクロモリがある。クロームモリブデンの略で、鉄にクロモリを混ぜ
た素材のこと。クロモリのパイプでアルミと同じ重量のフレームを作ると、こちらは見
た目がかなり細いフレームになる。アルミに比べて良くしなり、耐久性はもの凄く良い。
ツーリング目的で使用するのなら、10 年もつといわれる。その他、チタン、カーボン、
マグネシウム、MMC(メタル・マトリクス・コンポジット)、スカンジウムなども使わ
れる。
・コンポーネント
コンポーネントとは、クランク、シフター、ブレーキ、ギアなどをまとめた、フレー
ム関連とタイヤ、ホイル、ペダル以外のパーツの分類。コンポーネントにお金を掛ける
と、安全性を手に入れられるし、「ブレーキが効かない」とか、「変速しにくい」とか、
煩わしい色んなストレスが軽減できる。初めから高い自転車は、このコンポーネントに
かけてある値段が違う、と解釈して欲しい。
ほとんどの MTB は、釣り具で有名なシマノ製のコンポーネントを装備。元々シマノは
自転車のパーツメーカーとして誕生した。今では MTB において世界標準で、シマノを超
えるコンポは存在しない。ロードはカンパニョーロなどの老舗と 2 分化している。
・ホイル
安チャリでも同じアルミだが、熱処理などを行っていたりして、強度・軽さが違う。
MTB では元々悪路を走るための装備なので、1 度ダートを走った位では曲がらないはず。
スポーク 1 本にしても、様々な径のものがあり、用途によって、軽量化と高剛性化の折
り合いがつけやすい。
ハブ(車軸)に精度の高いベアリングを用いているので、回りが軽い。耐久性が高い。
もちろんばらしてオーバーホールもできるので、寿命は長い。
・チューブ
チューブ自体に特に異なる点と言うものはほとんど無い。レース指向のものであれば、
ゴム自体の材質が軽量だったり、逆に悪路メインであれば、分厚い構造になっていたり
する。特に異なるのは、バルブである。バルブとは空気を入れる際に、空気入れを取り
付ける、チューブに取り付けられた金属部分のことである。
普通のママチャリや安い MTB
だと、「英式(ウッズ)バルブ」のものがついているはずだ。これは構造上「虫ゴム」と
いうものが内蔵されており、空気を漏れさせないように弁の役割を果たすのだが、劣化
しやすく、高圧に空気を入れる必要があるロードや MTB には向かないものである。それ
に対して、本格的な自転車には「仏式(フレンチ)バルブ」か「米式(シュレーダー)
バルブ」がついているはずだ。それぞれの長所は、フレンチバルブは高圧に対してかな
り気密性が高く、特にロードに用いられることの多いバルブ形状だ。シュレーダーバル
ブは車やバイクのバルブと共通で、いざというときガソリンスタンドなどで空気が入れ
られるという利点がある。またフレンチに比べるとバルブ本体が頑丈なので、DH、BMX
などの競技車にはこのシュレーダーバルブが用いられることが多い。最近はチューブを
使用しない、車やバイクに使用されるチューブレスタイヤが普及しつつある。
・フロントフォーク
フロントにサスペンション機能が付いたものは、悪路を走る MTB ならではの装備では
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あるが、結構重要。
これは地面からの衝撃を抑えるために付いているだけでなく、ダートを速く走るため
に色々考えられているもの。段差などで弾き飛ばされないようにしている。たとえば、
もしジャンプしてしまったときに、前輪だけは接地していたら、その後の舵取りはしや
すいと思う。サスペンションは、沈み込むだけでなく、ギャップで縮んだ後、車体より
も先に接地して、安定を保つ働きがある。
もしツーリング以外の用途を考えているのであれば、これは初めから良いものが付い
ている方がよい。なぜなら単品だとかなりの値段になるため、おいそれと換えにくい所
だからである。一般的には、フレームに次いで高かったりする。
ツーリングにおいてはパワーの伝達ロスに繋がるので、ない方が好ましいが、ダート
を走る為には、付いていた方がよい。
以上が個々のパーツの違い。決定的な違いはメンテナンス性が高いこと。壊れても標準
規格に基づいているので、換えのパーツがいくらでもあるし、好みのものに変更も思いの
まま。カラーで合わせるのもよし、性能重視でもよし。自分だけの自転車に仕上げられま
す。
ただ、買うときにはキャリアのダボ穴があることを確認すること。高価な物には付いて
なかったりするので、私達のサークル活動に使えないので注意。ダボ穴が無いものでもつ
けられるキャリアはあるが、結構高価で、高い自転車+高いキャリアというジレンマに悩ま
される。
各部名称
・ブレーキ
今の主流は V ブレーキ。他にも U ブレーキやカンチブレーキなどがある。車やバイク
では今や標準のディスクブレーキも、MTB ではメカニカル(機械式)とハイドロリック
(油圧式)の 2 種類があるが、自転車部ではキャリアをつけることが多いので、どちら
の場合でもダボ穴とブレーキのキャリパーいう部位が近い位置にセットされるため、リ
アに装備することは出来ない。さらに油圧式は、自転車を逆さまにすることを好まない。
これは構造上、油圧式はホース内に気泡が残ってしまうのだが、これがキャリパー(ブ
レーキパッドを押し出す部位)の中に入り込むと、パッドが押し出せなくなり、全くブ
レーキが利かないことになるので、輪行で逆さにする必要がある以上、ディスクは自転
車部の活動には向かないものといえる。どうしてもディスクをつけたいのなら、フロン
トにのみメカニカルをつけること。これはブレーキをいちいち外して、またつけ直すと
いう手間がないので、輪行が楽になりおすすめ。パッドの持ちが良い。
デオーレ LX 以上のグレードの、高性能な V ブレーキを使用するなら、リアにはブレ
ーキブースターというものを取り付けないと、フレームがひん曲がってしまう。これは、
昔よりも効きを求めた結果、ブレーキ自体の剛性が向上しているため、その強い制動力
に、フレームがついていってないことから出てしまう症状。レバータッチがフンニャリ
した感じになる。フロントは最近のサスペンションフォークは、ブレース(ブレーキブ
ースターのような形の部分)がしっかりしているため、元々ブースターの役割を果たし
ていることから、全く必要ない。
一昔前までは、メカニカルよりも V ブレーキの方が効くので、ディスクは油圧でない
と意味がないと言われていたが、最近のメカニカルの効きは油圧に匹敵する。ただ、ワ
イヤがどうしても伸びるので、タッチがよくない位である。ただ DH では絶対に油圧で
7
ないときつい。
メーカ的には、V ブレーキではやはりシマノ。どのグレードでも問題ない制動力を持つ。
確かに油圧などに比べれば制動力は見劣りするが、軽量なため、XC などでは好んで使う
人もまだ多い。そのほかのメーカとしては、テクトロ、Avid など。ほとんどシマノの独
壇場である。ディスクブレーキは、メカニカルだとヘイズ、フォーミュラ、Avid、シマ
ノが有名。レース重視の油圧は、ヘイズ、マグラ、フォーミュラ、シマノ、ホープ、グ
リメカがしのぎを削っている。
・フロントフォーク
普通のリジットのものと、サスペンション付きのものがある。最近はほとんどの MTB
にはサスペンションが付く。漕いだ力の幾分かを、サスを縮める力にしてしまうため、
ペダリングロスの少ないリジットフォークのほうがツーリング向け。ツーリングでは、
80mm を越えるストロークのものは、坂道でつらい思いをすると思う。63∼80mm が XC
のレース向け。80∼100mm くらいの物は、トレイルやライト DH 向けとなる。本格的な
フルサイズ DH バイクの物は 130∼180mm ストロークくらいある。最近は可変式のスト
ロークのものもあるので、いろんな楽しみをしたいなら、そちらをつけることをおすす
めする。ex:ROCKSHOX “PHYLO(サイロ)”、MANITOU “BLACK(ブラック)”
・ディレイラー
変速機。フロントとリアに付くのが一般的。MTB だとフロント 3 段、リア 9 段がほと
んど。ロードは 2×9 が多いが、最近は 3×9 のものも出てきた。またカンパニョーロが
先行してリア 10 速を投入したが、2004 モデルの DURA-ACE からシマノも 10 速を搭載
している。DH ではチェーンが暴れることにより、チェーンが脱落してしまうことを防ぐ
ために、チェーンデバイスというものをフロントディレイラーの代わりにつけることが
多いので、フロントのギアは 1 枚で、フロントディレイラーは無いものが多い。
・ヘッド
自転車の衝撃のほとんどはここで受け止めている。最近は「インテグラルヘッド」と
いう、上下のワンがフレームに埋め込まれているものが注目されている。安価なものだ
と、ガタが出やすい。最も有名なメーカはクリス・キング。これに変わるヘッドパーツ
は今のところない。
・ホイル
ホイルとは、外周部分のリムと、軸部分であるハブを、金属の棒のスポークで編むよ
うに組まれた物である。ハブは普通の物と、ディスクのロータ(円盤)を取り付けられ
る物がある。リムは頑丈な物ほど、重くて高価。ハブと同じく外周部分にリムブレーキ
が当たる部分を廃したディスク専用品もある。さらにスポークにも太さがいくつかあり、
何本スポークを使って組むかによって、耐久性が大分変わる。MTB は 32 本が主流。
こうやって、パーツから選んでできあがるホイルは、好みの重量、金額、耐久性をチ
ョイスしやすい。
最近 MTB ではチューブを使わないチューブレスタイヤが熱い。これは専用リムが必要
となる。特徴としては、グリップが増す低圧でもパンクしにくいことがある。ただし、
構造上タイヤをはめた当初は空気入れでは入れられない。コンプレッサを使用する必要
がある。
ロードでは WO とかクリンチャーと呼ばれるチューブとタイヤが分かれた物と、チュ
8
ーブとタイヤ一体のチューブラーの 2 種類がある。それぞれホイルに互換はない。チュ
ーブラーは空気を入れると、真円に近くなるので、自転車の傾きにかかわらず、一定の
性能を発揮できるのが強みだったが、交換が面倒(リムに貼り付けるためにリムセメン
トという物を塗る)なため、最近は WO でも同程度の性能が出せることと、いざという
ときの交換が素早くできることから、こちらが主流である。
ホイルはどんな乗り方をしても、いつかは「振れ」るものである。人間が組んでいる
ので完全に均等なテンションで組めるわけではないし、小石を踏んだだけでも、リムは
微妙に歪む。この振れを自分で取れるようになるのが、素人脱却の一歩である。
既にできあがった状態で売っている完組のホイルは、値段は割安だが、機械で組んで
いるため、一般に振れが出やすい。人間は一定のテンションで組むことは難しいが、感
覚と経験から、職人の手で組んだホイルの方が振れにくいという、ちょっと意外なパー
ツである。ただテンションを一定にすればいいというだけではない、職人のなせるワザ
である。
自転車の楽しみ方
自転車部の活動はツーリングがほとんどだが、せっかく自転車を買ったら、ただ走るだ
けじゃ勿体ない。同じ自転車を使って、他にもこんな楽しみ方があるので、是非楽しんで
ください。MTB を使った主な楽しみ方は以下の通り。
・トレイル
山の中を走り回るという、本来の MTB の姿。別に競争するわけでなく、登山道や専用
のコースを、楽しみながら走る。登りあり、下りありの様々な変化に富んだコースを駆
けめぐる。東京ではこのようなコースは限られているのだが、ちょっと郊外まで行けば、
どこにでもコースがあるらしい。自転車の基本的な動作を知るためにはこれが一番。奥
の深い楽しみ方。
・エンデューロ
時間耐久でトレイルコースを走る。チームで走ることが多く、主催者によって、のん
びり走ることから、本気で走るものまで様々。90 分∼12 時間くらいの間走り続けるとい
うもの。ほとんどは 2∼3 時間。ショップを主催者にして、頻繁に催し物があるのは、こ
のエンデューロ。
・ダウンヒル
スキー場などの急斜面な所を専用のコースにして下る競技。実際にはゲレンデを走る
のではなく、横にある茂みの中にある、シングルトラックと呼ばれるコースを走ること
が国内では多い。上まではゴンドラに乗る。決して自転車で登れるようなコースではな
い。有名な所で、長野県「富士見パノラマスキー場」なんかは、ダウンヒラーのメッカ。
ウィンターシーズンにそこでスキーをやった人なら、登る気はしないはず・・・・。
本格的なマシンを使わずとも、十分楽しめるコースがあるので心配無用。
・ダートジャンプ
公園や野原など広いところにシャベルで山を作って飛ぶ。作っても壊されることが多
いので、出来る場所が限られるが、バイクを自在に操る楽しみ方は、他の楽しみ方の中
でも群を抜く。より高く、より遠くに飛んだときや、エアトリックが決まったときの快
9
感は最高。’02 の入学式のあとに、部活の説明会をしている傍らで、幾人かが飛び回って
いた。工部近くにある武蔵野公園内くじら山の麓に、有志で作られたダートジャンプ場
がある。ここは同じく工部そばの「ジャカヤーンマン」に集まるツワモノ達が日々管理
をして一般に公開している場所である。
・トライアル
本来は岩場でやる競技だが、普段は公園などのベンチや、階段などの段差を利用して、
足を如何につかずにいられるかを楽しむ、公園トライアルがほとんど。専用のバイクを
使わずとも、十分楽しめる。ダートジャンプとは違った操り方を覚えられる。
メーカ
このメーカはどんなメーカなの? ということも買うときに気になったりするでしょ?
ではちょっとマニアックなメーカ紹介。特に自転車部で乗っているブランドを中心にして
みた。順不同。
・GIANT(ジャイアント)
台湾メーカ。地元では「巨大機械工業」。安くて性能が良い非の打ち所のないメーカ。
ちょっと前までは、「台湾製=安いけど物が悪い」という認識があったが、その図式を
覆したのは、この GAINT が一役買っていたおかげかも。入門者向けから上級者まで、
レベルにあった自転車が選べる。DH からロード、トライアルまで何でも作っている。
レースでは、DH で親日家のダスティン・アダムスががんばっている。ex:FCR シリ
ーズ、OCR シリーズ、ROCK シリーズ、DH-team
・SCHWINN(シュウィン)
世界で最初の MTB は、シュウィンのビーチクルーザーを改良して作られた。100 年
以上の歴史を誇る伝統的なメーカ。傘下にイエティなどを抱える。バリバリなアメリ
カン。ちょっと色遣いが独特。ex:フリーフォール、MOAB シリーズ
・LOUIS GRUNEAU(ルイ・ガノ)
初めて見た人は、フランス語であるこのブランド名を正しく読むのは難しい。シン
プルな色遣いからか、女の子に人気のあるカナダのメーカ。シティバイクが多いが、
レース向けのハイスペックマシンも作っている。最近はインテグラルヘッドを投入し
てきた。高性能、それでもリーズナブルな価格が嬉しい。カナダといえばメイプルシ
ロップ、ということで、何故か本国ではルイ・ガノからメイプルシロップが売られて
いるらしい。ex:LGS-XC Bart(バート)、LGS-XC Aerial(エアリアル)
・GT(ジー・ティー)
“GT”とは設立者であるゲーリー・ターナーのイニシャル。その彼が、自分の子供
のために BMX を作ったことから始まったメーカ。余談だが、自転車業界には、何故か
ゲーリーさんが多い。画期的な「i-drive」システムを組み込んだフルサスモデルが有
名。「トリプルトライアングル」と呼ばれる独特の形状のフレームワークが美しい。か
なりレースに力を入れるメーカである。有名な選手は、デュアルスラロームなどのブ
ライアン・ロープス。ex:i-drive シリーズ、rackas(ラッカス)シリーズ
10
・SPECIALIZED(スペシャライズド)
世界で初めて量産の MTB を世に出したメーカ。フルサスの 4 バーリンゲージという
形状のリアサスのパテント(特許)も持っている。レースが盛んな所でもある。昔は
伝説のエクストリーマー、“バカ王”ショーン・パーマーが在籍していた。自転車だけ
でなく、関連パーツにも力を入れていて、医学博士が研究に携わり、
「ボディジオメト
リー」という考え方を、自転車のパーツに盛り込んだ革新的なメーカ。有名なのは、
その人間幾何学に基づいたサドル。骨格が異なるレディスとメンズで、明確な違いが
見られる。本社にはサイクリングコースがあり、社長以下社員はいつも昼休みにサイ
クリングをしているらしい。社員全員が自転車狂集団。しかも自称。’03 は EPIC とい
う画期的なリアサスを装備したフルサスモデルもリリース。ちなみに EPIC とは登り
も下りも楽しむ様な乗り方のこと。ex:FSR シリーズ、HardRock シリーズ
・TREK(トレック)
超大手。傘下にゲーリー・フィッシャー、クライン、レモンとパーツメーカーのボ
ントレガーを収める。OCLV と呼ばれるカーボン加工技術は、群を抜く軽さと強度を
誇る。ワークスチームもいくつか存在し、ツール・ド・フランスの 3 連続覇者、ラン
ス・アームストロングが US ポスタルに在籍。2002 年現在、4 連覇を達成した。MTB
でも、「重戦車」「弾丸エアー」の異名を取る、デュアルスラローム、4X(フォークロ
ス)のウェイド・ブーツ、その他にも日本人 XC ライダー南部博子、DH ライダー末政
実緒らが、’02 からワークスチームのトレック VM(フォルクス・ワーゲン)に登録さ
れていた。ex:Fuel(フューエル)シリーズ、4000 シリーズ
・CANNONDALE(キャノンデール)
とにかく“メイドイン USA”でないと気が済まないメーカ。台湾やベトナムなどに
工場を持つ他社と違い、全てアメリカ国内の自社工場で作るこだわりを持つ。ヘッド
の径が、統一規格であるオーバーサイズを超える、自社規格のものを使う唯一のメー
カ。片持ちのフロントフォーク“レフティ”という、とんでもないものを作ったりす
るが、見た目だけでなく、レースで十分その実力を発揮する。それを体現しているの
は「悪ガキ」セドリック・グラシア。日本人ではトライアルの有園啓剛が同チームに
所属する。しかし残念ながら’03 にボルボ・キャノンデールチームは解散してしまった。
経営の悪化により、自社経営が出来なくなり、現在日本で言う民事再生法を受け、親
会社がついて経営の立て直しを図っている。そんなわけでグラシアは、今年はシーメ
ンス・キャノンデールというチームでがんばっています。ex:ジキルシリーズ、ジェ
ミニシリーズ、F シリーズ
・MONGOOSE(マングース)
BMX を世に知らしめたのは、このメーカのおかげ。元祖 BMX メーカといえば、こ
のマングースをおいて他にない。BMX や DH など、エクストリーム系に力を入れる。
輸入元である「モトクロスインターナショナル」とコラボレーションして、日本限定
モデルをよく出したりするメーカ。日本ダウンヒルの帝王、塚本岳がテストライダー
を兼ねて、ジャパンカップにおいて、自ら開発した NX シリーズで活躍している。海
外でも、エリック・カーターなどが同じく D 系で活躍する。ex:NX シリーズ、
BlackDiamond シリーズ
・ANCHOR(アンカー)
11
日本のブリヂストンによる、国産本格派スポーツ向けのブランド。DH、XC、ロー
ド、ピスト(競輪と同じ自転車)、トライアスロンと、主要自転車競技すべて手がけて
いる、世界でも有数のメーカ。レーススペックそのままのものを多く生産している。
日本人でシドニーオリンピックに XC 選手として参戦した、鈴木雷太選手が有名。ちな
みに、アンカーの自転車のタイヤはブリヂストンではなかったりする。ex:XALP、
XNP
・GARY FISHER(ゲーリー・フィッシャー)
初めて MTB というものを作った人、
“ゲーリー・フィッシャー”が立ち上げた会社。
MTB という言葉は彼が考え出した。だが登録商標などをとらずに、世界に浸透させる
ために自由に使うことを許したという、心の広い、自転車業界を考えている人。シド
ニーオリンピックの女子 XC の金メダリスト、パオラ・ペッツォは、ゲーリー・フィッ
シ ャ ー の Sugar-1 と い う バ イ ク を 駆 っ て い た 。 フ ラ グ シ ッ プ モ デ ル の
SUPERCALIBER は 29inch タイヤを掃くという斬新なアイデア。2003 年では、この
2 つを組み合わせた、29inch のフルサス XC バイク、Sugar292 をゲーリー・フィッシ
ャー自身が日本に来てその素晴らしさを伝えて廻っている。ex:Sugar(シュガー)シ
リーズ、SUPERCALIBER
・VooDoo(ブードゥー)
アメリカのナショナルチャンピオンに 2 度も輝いたジョー・マレーが立ち上げたメ
ーカ。NORBA マウンテンバイクレースのプロクラスで年間 12 レースの勝利という、
未だ破られていない記録をもち、殿堂入りした偉大な選手。クロモリフレームといえ
ば?と問うと、Voodoo や Ritchy(リッチー)と言われるほど、通好みのクロモリの代名
詞のメーカである。一度日本には入荷されなくなってしまったが、近年アルミフレー
ムやスカンジウムフレームなどをひっさげ、見事復活した。
他にも紹介しきれないくらいメーカはあるので、他にも色々聞きたいならどうぞお気軽に。
走り方
普通自転車に乗るときは、漕ぎ方からサドルの位置まで、気にした人は少ないと思う。
しかし、これから自転車部として活動していくにあたって、長距離を走ることが多いので、
間違ったペダリングをしていると、疲れやすかったり、膝や腰を痛めたりすることがある。
ここではスポーツ車のポジション、ペダリングの基本を学んで欲しい。実はママチャリ
でも同じことをすると疲れないんですよ。
・基本サドルポジション
まず、シートチューブとクランクを平行に合わせる。そうしたら裸足になって自転
車にまたがり、サドルに座る。このときは何か踏み台になるものを用意した方がよい。
下にある側のペダルに足のかかとを乗せ、膝が伸びきるところが、最も快適に漕げる
シートの位置である。これより低いと、膝に負担が掛かり、故障の原因に繋がる。逆
に高いと、しっかり力を伝達できないばかりか、ビンティングペダルの場合、筋を伸
ばしてしまう危険性がある。
下りメインの時や、ダートを走るときは、やや低めの方が自転車をコントロールし
やすいときもある。
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・漕ぎ方(ペダリング)
平地:クランクの回転数を一定に保つことを心がける。大体 100 回転/分。最近のサイ
クルコンピュータには、計測してくれるのがあるので、どうしても感覚が分から
なければ、装着してみるのも可。MTB は特にギアの選択の幅が広いので、楽に実
行できるはず。重めのギアを踏むと、膝に負担が掛かるので、自分で普段のママ
チャリで丁度良いと思うギアより、リアを 1 段軽くしてみると良いかも。
慣性の法則から、一度ついた勢いはそんなに減らないものなので、踏み下ろす
ときに力を掛けるのではなく、一定の加速度をまんべんなくかけるのが良いペダ
リングである。
追記:実際にケイデンス(回転数)を計測できるコンピュータを使ってみた。
結果、100rpm は MTB においては不可能に近い。75∼85rpm が丁度良
いかも。
登坂:ギア数は軽い方が良い。重いギアを一回転させた方が、速く進むと感じるだろ
うが、軽いギアを漕いでいた方が、疲れないし、結果的に進むのも速い。重いギ
アの場合、膝の負担が平地よりもかかる上に、踏み下ろすことに一生懸命になっ
てしまい、手信号を出そうとすると、バランスを崩してしまいやすいという弊害
もある。
平地と違って、重力に逆らって進むため、登坂の場合は踏み降ろす感じにペダ
リングを行うことになるので、膝には十分注意を払ってください。
ブレーキは、登坂中は荷重が後ろにかかっている状態なので、リアのブレーキ
を多用すること。フロントブレーキをかけても、止まらずにズルズルと滑って下
りていってしまうことがある。
ダウンヒル:ほとんどペダリングする必要はないが、ペダルの位置と、重心の位置に
気を配ること。ペダルは右カーブの時は左足に、左カーブの時は右足に、といっ
た風に、「外足(そとあし)」に荷重をかける。これを行わないと、重心が外側に
行ってしまい、コーナーでスリップしやすいし、ペダルを地面で削ってしまう。
下りでスピードが出ていたりすると、ペダルが地面に引っかかった反動で、自転
車から投げ出されることもあるので、注意すること。
コーナーでは、曲がり始めてからブレーキをかけると、スリップの危険がある
ので、減速は曲がり始まる前に終わらせて、安全に曲がれる速度にあらかじめな
っておくことが重要で、コーナーの途中では絶対にブレーキをかけてはいけない。
もしコーナー内でかけたいのなら、曲がり始めからかけ続けること。
登坂とは逆に、今度は前に荷重がかかっている状態なので、フロントのブレー
キを多用すること。リアを多用すると、スリップして事故につながることが多い。
前:後ろのブレーキの比率は 6:4 とか 7:3 だと言われている。
こういった乗り方を身につけるのには、ビンティングペダル(ペダルとシュー
ズが、金具などで固定できるペダル)を使うと良い。引き足といって、踏み込む
だけでなく、引き上げたときにも進むことが出来るので、一定の回転数を保ちや
すい。またペダルに垂直に乗ることが出来るので、変に膝に負担が掛からない。
がに股や内股気味に乗ってしまっていることの矯正が出来る。
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・水分補給
長距離を走行する場合、汗によって水分が失われやすい。水分が足りないと、血
液がドロドロの状態になり、酸素が体に行き渡りにくくなり、体力を奪われてしま
う。こうしたようにならないためには、こまめな水分補給が大事になってくる。時
間にして 15 分おきにのどを潤す程度の水分を取るのが一番良いとされている。体が
水を欲する前に飲むような間隔になると思われる。喉が渇いた時にはもう体力は落
ちているそうだ。
同様に食物もこまめに摂取すべきだ。栄養ゼリー飲料などで取るのが理想的。
集団走行
自転車部では、4∼6 人の班編制で走る。こんなに大人数で走ると、結構危ないことが出
てくる。そこで安全確保の為に、先頭と最後には他のポジションに比べて、特殊な役割が
ある。
先頭:1. 手信号を出す。
2. 班員のペースを決める。
3. 風よけ。
4. 走行時の変化への対応・判断
テール:1. コールを前に伝える。
2. 後続の車の確認。
3. 後続を止めて、前にいる班員の安全を守る。
というところである。また、テールは、手信号を見落とさないために、列よりサイドバッ
ク 1 つ分程車道側に出ておく。この他の人は、前の人がブレーキをかけても、止まれるよ
うな適正な車間を取って、特に前の人にプレッシャーをかけないように走ること。横にい
たりすると、後続が来たときに自分の位置に入れず、怖い思いをする。さらに、一人が列
からはみ出して走行していると、テールはその人よりもさらに車道側に出ないと、安全が
確保できないので、できるだけ 1 列になって走行すること。
先頭は 1 年、テールは 2 年がやることになっているが、ただやらされているからやる、
という気持ちだと、事故に繋がることがある。この 2 つのポジションの人が一歩間違えれ
ば、他の班員が事故を起こすことになるということを肝に銘じておくこと。責任重大です
よ。
点検
自転車に乗る前に、普段から最低限、各部のここだけはチェックしてから乗ること。怠
ると、班員に迷惑を掛けるばかりか、自分も大怪我の可能性が・・・・。
・ヘッド
フロントブレーキをかけて、ハンドルを左右どちらでも良いので 90 度傾ける。その状態
で自転車を前に押してみて、カクカクするかどうか。また、閉めすぎて、回したときに
重く感じないか
・ハンドル
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ステム・グリップ・ハンドルバーが回ってしまうようなことがないか。
・ブレーキ
しっかりと留め具が引っかかっているか。
シューの減りは許容範囲内か。(溝が無くなっていたり、片摩耗していたりしないか)
片効きしていないか。
余ったワイヤがタイヤに当たっていないか。
シュー自体がタイヤと接触していないか。
・サドル
手で回してみて回ってしまったり、座っていて落ちていったりしないか。
・BB(ボトムブラケット)
クランクを手で上下左右に押し引きしてみて、ゆるみがないか。
異音がしないか。
・ホイル
クイックリリースが弛んでいないか。
ちゃんとセンターが出ているか。
振れていないか。
スポークが折れていないか。
・タイヤ
空気圧は適正範囲内か。
異物が刺さってないか。
ひびが入ってないか(劣化していないか)
・ディレイラー
変速が適正に行われるか。
リアディレイラーのアーム、ディレイラーハンガーが曲がってないか。
以上の点は最低見ておくこと。GT 主催のちゃんとした MTB スクールに参加すると、チ
ェックする項目の覚え方として、「ヘドハンブンサビクイタイヤ」と教えられる。ヘド(へ
ッド)、ハン(ハンドル)、ブン(ブレーキ)、サ(サドル)、ビ(BB)、クイ(クイックリリ
ース)、タイヤ(タイヤ)ということ。合宿中などは出発前には必ずやりましょうね。
パーツの交換時期
こうなってしまったら交換です、というサインは、初めて MTB に乗った人には、意外と
分からないもの。ここでは危険サインはここだ!というのを覚えてください。
・タイヤ
真ん中だけつるつるになったとき。酷いと中の繊維が見え始めます。
タイヤに細かいヒビが入り始めたとき。
色の付いているタイヤの場合、色が明らかに変色しているとき。
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・ワイヤ類
錆が浮いてきたとき。
ブレーキやシフターの動きが渋くなったとき。
アウターケーブルに曲がりの癖がつきすぎて、動きを妨げているとき。
・チェーン
錆が落ちなくなったとき。
スプロケット・フロントギアと固着したとき。
購入時に比べて、明らかにたるんでいるとき。
変速が思うようにならなくなったとき。
・グリップ
一度回り始めたらおしまい。もう寿命です。ゴムが劣化・伸びてしまっているので、ハ
ンドルとの食いつきは二度と戻りません。
・ペダル
一度回したら回りっぱなしのとき。
ばらせる物の場合、グリスアップで生き返ることも。
・ブレーキシュー
危険サインを教える溝が無くなったとき。雨の日に乗ると、一気に無くなるので点検を。
明らかに斜めに削れているとき。
・フロントギア、スプロケット
歯先が尖ってきたとき。
欠けたとき。
曲がったとき。
後はほとんど換えるところはないはず。自分で判断が付きにくかったら、分かる人にチ
ェックしてもらうこと。自転車を長持ちさせるには、早めの交換を心がけよう。自転車の
部品はほとんどが消耗品。その消耗品をケチると、事故に繋がるので、自転車だけでなく、
自分の治療費など、予期せぬ出費がかさむことも。フレームやフォークに金を掛ける前に、
ブレーキシュー、タイヤ、ワイヤ類を消耗品と割り切ってこまめに交換すること!
普段から必要な工具
ひと揃いあればいい工具、最低でもこんな工具は揃えておきましょう。
・アーレンキー
六角レンチとも呼ぶ。4、5、6mm があれば自転車はほとんどばらせる。
・ドライバー
プラスドライバーは#2 とかかれた大きさのを使うことが多い。#2 と#1 の 2 本あれ
ばよい。マイナスドライバーも持っていると色々使える
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・タイヤレバー
タイヤを外すときに無いと不便。樹脂製のものがほとんどだが、あまり薄いものだと、
ちょっと固いビート(タイヤの縁の部分)だと簡単に曲がってしまう。いざというと
きに必要なものだけに、煩わしいことを考えなくて済むよう、ちょっと頑丈なものが
よい。金属製のものもある。
・ワイヤーカッター
ワイヤはカッターとかニッパーでは切ることは出来ても、切り口がほつれてしまうの
で、この専用工具を使うこと。インナー、アウター両方に使える。ワイヤのエンドキ
ャップを止めるときにも使う。
・チェーンカッター
チェーンピンとセットで持ち歩くこと。自転車を段差などに乗り上げて、車体がぶつ
かってしまったとき、チェーンが曲がったり、切れたりするので、その時に使う。チ
ェーンピンは、8S(8 段ギア)用と 9S 用とで異なるので注意。見た感じで判断は難し
いかも。
・空気入れ
携帯用の物をインフレータといい、家庭でよく見る、ダイナマイトの発火スイッチみ
たいなの形のものは、フロアポンプと呼ぶ。気圧管理ができるように、気圧計が付い
ているものか、別途気圧計を用意するとよい。
・ラジオペンチ
ブレーキシュー交換や、ワイヤ交換するときに引っ張ったりと、何かと便利。
・スパナ(開口スパナ or メガネレンチ)
コンポーネントのグレードによっては、まだボルトが使われている物もある。キャリ
アとかもボルト締めがほとんどなので、8×9mm と 10×12mm の両口スパナは持って
いた方がよい。カンチブレーキの調整には必須。
少なくてもこんなもの。普段持ち歩くのは、上 3 つと換えチューブ程度。空気を入れる
インフレータも必須。特にアーレンキーは、輪行をすると、各部にゆるみなどが出るので、
必ず持とう。
メンテナンス
やっと本題のメンテナンスにはいることが出来た。まずは、日頃から行うべきメンテナ
ンスだが、それに必要なケミカルは以下の通り。
・ディグリーザー(パーツクリーナー)
・浸透性のあるオイル。
(ラスペネなど)
・やや粘度の高いグリス(お薦めはシマノ DURA グリス、スリックハニーなど)
・汚れを落とす時などに使うボロ切れ。
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実際のメンテナンスの進め方は以下の流れで、1 年間通して行う。まずは普段のメンテナ
ンスは、
・まず前述の交換時期が来てないかどうかチェック。
・チェーンの油膜、汚れを取り除くために、ディグリーザーを吹き付けて洗う。
・ワイヤ類、チェーンに注油する。
・リムをディグリーザーを吹き付けたウェスで磨く。これだけでブレーキの効きが蘇る。
これらは頻繁に、出来れば週に一度の割合で行うこと。雨の次の日なども行うと、自転
車の寿命は延びます。
1 ヶ月点検
購入して一ヶ月たったら、ワイヤ類は初期伸びが出てくる。購入するときの整備で、
ショップはある程度の初期伸びを取ってくれるが、完全に取れるわけではないので、こ
の頃に一度ブレーキとディレイラーの調整をするべき。
半年点検
そろそろ普通に乗っていても、ホイルに振れが出ている時期である。ショップに持ち
込むなりして、対処しよう。極端に振れたまま走ると、リムが歪んでしまい、スポーク
が折れる危険性が出てくる。そうなると総交換。
1 年点検
ここまで乗ってくると、流石に色んな箇所にガタが出てくる。ここでは交換時期が来
ていなくても、以下のものは交換をお薦めする。
ワイヤ類、ブレーキシュー、タイヤ、チューブ、チェーン
出来ることなら、ヘッドとハブのベアリングをグリスアップした方がよい。
何故この部品を交換するかというと、
・ワイヤ類→錆が出ているはず。引きが重いなど、本来の性能が失われている。
・ブレーキシュー→溝が残っていても、コンパウンド(素材)が劣化している。
・タイヤ、チューブ→これもコンパウンドが劣化している。
・チェーン→たるみが生じて、伸びている。錆が出ていることが多い。
以上の点を行って欲しい。消耗品は 1 年間で 1 サイクル。特にワイヤは年に何度か行っ
た方が好ましい。この通りするなら、1 年たてば、一通りのメンテナンス・交換が出来るよ
うになるはず。
本来は、どこの部品も 1 年で 1 回という、こんなに頻繁に換えることは無いのだが、自
転車部の活動は意外と自転車を酷使するので、安心を得るためと、メンテナンスを覚える
意味でも、このサイクルで行ってほしい。
メンテナンスの注意
グリスアップは、自転車を長持ちさせるためには必要不可欠であるが、浸透性のオイル
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を噴いてはいけないところが幾つかある。ここに噴いてしまうと、逆に自転車の寿命は短
くなってしまうので注意。さらに以下に挙げる所は、浸透性のオイルの他にも、水が入り
込んでもいけないところでもあるので、雨の日に放っておくと、ここから駄目になってし
まうことが多い。
・ペダルの軸。
・リアハブの中(フリー部分)
・ヘッド。
・前後ハブの軸部分。
・BB(ボトムブラケット)
・アウターケーブルの中
などのグリスが入っている部分である。粘度の高いグリスは、より粘度の低いオイルに溶
かされてしまうという性質があるからだ。せっかく初めからグリスアップしてあるのに、
オイル切れを起こしてしまい、金属同士が直にこすれてしまうため、寿命が短くなってし
まう。アウターケーブルは中にシリコンのチューブが入っているので、浸透性が高いとそ
れを溶かしてしまうため、メンテナンスの時は出来るだけアウターケーブルを外して、グ
リスを塗ってあげよう。
チェーンは、CM でおなじみの KURE556 でも良いのだが、あまりさらさらのオイルを
吹いても、あっという間に流れ落ちてしまい、効果を発揮しないので、非常時にのみ使う
ようにしていきたい。
こんな時はどうすればいいの?
自転車に乗っていると起こってしまう不慮のトラブル。そんなときは、あわてずにこう
すれば良いんですよ。
・パンク
当然パンク修理。パッチを当てる方法と、チューブごと交換の 2 通りがある。1 つ
のチューブには 3 つ以上パッチは当てない方が良い。そうなったらチューブごと交
換すること。スネークバイト(リムと地面でチューブが挟まれて、タイヤに横に狭
い間隔で 2 つ穴が空く症状。蛇に咬まれたような穴が開くことからこう言われる。
自転車のパンクは 8 割方これが原因)で空いた場合は、出来れば修理を考えず、交
換した方がいい。スネークバイトにあったチューブを修理して使っているときに、
また穴が空いて修理しても、もうパッチを当てると、3 つを越えてしまうし、劣化が
進みやすいので、もう使えないことが多い。
何でパッチは 3 つかというと、修理の際にパッチを当てた部分には、本来と違う
ゴムが貼り付けてあることになる。ぴったりと貼り付けることは厳密には難しく、
はがれてしまうこともあるし、空気圧が裂け目に集中するので、粘着が弱いと、中
の裂け目が成長して、またパンクになることが多い。この修理された箇所の数が、
多くなれば多くなるだけ、心配も増えるわけだ。
・タイヤのサイドが裂ける、穴が開いている
バーストと勘違いする人が多いけど、バーストはチューブが弾けること。タイヤ
自体が破裂することはまずない。タイヤは、サイドの面は、トレッド面(ブロック
が付いている、接地する面)よりも薄手なので裂けることがある。この場合は、一
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度タイヤを外して、裂けた面・開いた穴の内側に、厚手の紙を入れて、中身のチュ
ーブがはみ出ないようにする。一応修理用のパッチが存在するが、ほとんど手に入
らないし、応急処置にしか過ぎないので、自転車屋で直ぐにタイヤを交換すること。
・ワイヤが切れた
これはどうしようもない。時々あるので、長期ツーリングの時は予備を持つこと。
原因のほとんどは寿命。どうしても雨天走行しなくてはならないのが、合宿の宿命
ではあるが、このときに錆が生じてしまう。錆が出てしまっていると、切れること
がある。点検を怠らないこと。
・ペダルが弛んだ
今のペダルには、15mm のスパナを使う以外にも、アーレンキーで締められる物
もあるので、いざというときのために、自分のペダルを必ずチェックすること。
ペダルには左右があり、左側は逆ねじ(反時計回りで締まる)が使われているの
で、交換する際には気をつけること。また装着するときに、グリスかスレッドコン
パウンドという物を、ねじ山に塗らないと、固着して取れなくなるので注意。
・スポークが折れた
この場合はスポークを 1 本だけとりあえず交換しよう。自転車屋にホイルごと持
っていって、自分のスポークを確認してもらってあると都合がいい。その際に 1∼2
本予備を買っておくとよい。
ただし、1 本切れたと言うことは、ホイルのスポークにかかるテンションが一定で
はなくなっていることを示している。つまり、切れたスポーク以外の所も切れる心
配があるということだ。1 本切れたまま走っていた場合、さらに深刻な状態までバラ
ンスが崩れていることもある。もしまた切れることがあれば、ホイルごと組み替え
た方がいい。スポークが 2000 円もしない位でホイル 1 本分揃えられ、大体 3000 円
くらいで組み直してくれる。
あまりに切れることが多いとか、ハードな乗り方をする予定があるなら、ちょっ
と太めのスポークで組んでもらうとよい。
一応考えられることは以上。これ以外の時はほとんど応急処置は出来ないので、出発前
にきちんとチェックを行うことを怠らないように。
合宿時に持っていくべきものリスト
□
□
□
□
□
□
チューブ(2 セット位)
ブレーキシュー(前後+雨が事前に判っていればもう 1 セット)
チェーンを繋ぐアンプルピン
ワイヤ類(ブレーキ・シフタ)
スポーク
上記の工具
この程度は持っていった方がよい。前後走をする人は特に必要だと思われる。
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通好みの自転車選びとは
おまけです。かなり私見が入っているけど、自転車屋アルバイトとして、また長年 MTB
を乗ってきた人間から、こんな自転車乗っている人格好良い!と言うものを紹介しましょ
う。
レースなら当然性能を選ぶことになるので、アルミ、カーボンフレームがやはり主流。
レース指向だったり、そういうのに憧れるなら、これらの素材でしょう。見た目でかっこ
いいのはパイプの細いクロモリ。細めのフレームワークは昔からのレトロな雰囲気と、長
年培ってきた技術の賜物であるわけです。年季が入ってきた人ほどクロモリを選ぶかも。
最新技術であればチタン。これもフレームは細くできるけど、とにかく色がしびれます。
色だけで素材が判るのは、カーボンとチタンの特権。
タイヤは個人的にブロックタイヤが好みです。MTB にスリックって、アイデンティティ
を潰しているようなものです。私も実際に使ったこともあるし、楽なのは判るけどさ・・・。
どんな路面でも構わず行けるのが MTB の利点な気がするんで。かといって漕ぎが重たくな
らないように、1.75∼2.1inch 位が良い感じかな。ストリートで遊ぶにしろ、山行くにして
もね。
コンポーネントはデオーレで十分。ブレーキ以外はそんなに変わらないしね。ブレーキ
だけは別格です。パラレルリンクの機構が有ると無いとじゃ効きが大違い。メカニカルデ
ィスクは、山に行く気があるなら、もうちょい貯めてデオーレの油圧式ディスクを入れま
しょう。ワイヤ引きじゃ腕が疲れて、最後の方は全く握力がなくなっちゃうよ。シフター
は上位モデルにすると、滑らかなシフトチェンジにびっくりすること請け合いだけど、高
価い。
ホイルは壊れたら買い直す感じで。この時、ディスクロータ対応のハブのものにしよう。
ちょこっと重くなるけど、ディスクブレーキ入れる気があるなら、更に出費するより、初
めから対応させておこう。
グリップは好みに拠るけど、出来れば細身の方が良い。太いのは握力を使いすぎるから
山に行けない。ロックジョーズシリーズっていう、ゴムの部分の内側はプラスティックで、
両端を金属のリングで固定するから、交換もアーレンキー1 本、回る心配も無いっていうも
のがお薦め。シリーズの種類が色々出ているけど、お薦めは「ラフィアン」。間違っても激
太の「ローグ」だけは止めて・・・。
あと全体的にシンプルに仕上げよう。キャリアを合宿でもないのにつけているのは格好
悪い。ライトや鍵も、出来るだけ装着しないで、必要なときだけ取り付けるようにする。
最後にパーツのカラーコーディネート。フレームが白黒、灰色などのモノトーン、もし
くは暗めの色の場合は、どんなのでも似合う。タイヤを派手にしてみても格好良いと思う。
派手な明るい色のフレームであれば、モノトーン系のパーツの方が、素体のフレームが際
だつので、あまり色味を入れない方が良いかも。ここで注意したいのは、あまり何色も使
わないこと。統一感のない色遣いは、余程考えられた配色でない限り格好悪い。多くて 2
∼3 色かな。金銀などのメタリックカラーは、どっちでもしっくり収まる感じ。
こんな所です。取り敢えずお金は掛けるべき所をしっかり押さえて、安くても格好良い
自転車パーツを選びましょう。また、あくまで私見ですので、個人の好みもあると思うし、
参考程度に。
ディスクブレーキと V ブレーキ
最近ディスクブレーキを標準で装備した MTB が増えてきた。これについてちょっと深い
21
ところまで考えてみよう。
いろいろインターネットで検索するとその特徴などはあげられているが、ここではツー
リングにおけるそれぞれのメリット・デメリットをあげてみる。これはレースや一般の MTB
で山道を走ることなどの使用法とはちょっと異なってくることを理解してほしい。
V ブレーキ
ディスクブレーキ
メリット
・軽い。
・安価。
・ブレーキシューの替えが地
方でも手に入り易い。
・シューは基本的にはどのメ
ーカでも問題なく使える。
・元々ディスク対応のハブで
ない限りどんな MTB にも
装着可能。
・コンディションによって選
べる選択肢が広い。
・他人との互換性が高い。
・制動力が大きい(油圧式の
場合)。
・基本的にはメンテナンスフ
リーで OK。
・見た目は格好良い。
・シューの持ちが良い。
・リムが振れても走行可能。
・ロータを大きいものに交換
することによって、メカニ
カルでも、より制動力のア
ップが可能(台座の方にア
ダプタが必要)。
・ホイルがシューのカスで汚
れないので綺麗なままで
使える。
22
デメリット
・絶対的な制動力は劣る。
・雨の日に制動力が落ちる。
・シューの減りが早い。
・リムが振れたら走行不能な
場合がある。
・リムが汚れたら清掃しない
と効きが悪くなる。
・片効きしやすい。
・全体的にこまめなメンテナ
ンスが必要。
・高価(本体もパッドも)。
・ハブが重い。
・ワイヤが長くなるので、V
ブレーキに比べ初期伸び
が出やすい。
・地方ではパッドが手に入り
にくい。
・メーカによって互換性が皆
無なので予備のものを他
人から譲ってもらうこと
は難しい。
・パッドの交換に必要な工具
が増える。
・調整がシビアで、巧くやら
ないと引きずる音が鳴る。
・音が鳴るのは、やむを得な
いと言われる時もある。
・ロータ(V ブレーキでいう
リムに当たる部分)が曲が
ると、ブレーキを車体から
取り外して走るしかない。
・油圧は輪行できない。
・メカニカルは効きが悪い。
・キャリアがつけられない。
・ディスクが初期装備の
MTB の場合、V ブレーキ
の台座がない場合がある。
・パッドに油がかかってしま
うと、そのパッドは廃棄す
るしかない(再生不能)
。
こんな感じである。一番の問題は、ディスクのメンテナンスにおける情報がチャリ部で
は皆無なことであると思う。ツーリング先で、自転車を重ねて置いたりすると、ロータが
あっけなくひん曲がることも少なくないと思われる。ディスクはリスクがかなり高いので、
自己責任でそのリスクを承知すること。合宿中などに問題が生じた場合、その場で強制送
還と成りかねないので、楽しい合宿を過ごすためにも、よく考えてほしい。ただ、ツーリ
ングの前にだけ V ブレーキをディスクブレーキに交換ということも出来るので、手間をか
ければ現在でも可能である。
この情報は 2004 年現在のものであるので、今後ディスクがより普及したらこの状況は変
わってくるかもしれない。
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