客席数について

業務用卸レポート
客席数について
客席フロアのレイアウトは動線を考慮し、客席やレジなどをレイアウトする
のが基本です。客席数は最初、多めに設定してから適正な数まで減らしていく
と良いです。また、適切な客席数はお店のコンセプトと利用シーンから検討し
ます。
1)コンセプトと客席数
例えば、コンセプトが「珈琲とおしゃべりを楽しむお店」といった場合、お
客様の滞留時間が長いので客席を多くするか客単価を高くする必要があります。
一方、コンセプトが「時間をかけずに食べるラーメン屋」の場合、滞留時間が
短く客席回転数が多くなるので客席数は少なくしても良い。
2)利用シーンと客席数
衝動的に「おなかがすいたなぁ」と思って来店されるお客様をターゲットに
する場合は客席数が多ければ多いほうが良いです。空腹を感じる時間やお昼休
みの時間帯はだいたい同じなので一定の時間にお客様が集中するからです。
立地が駅前で、待ち合わせに利用されたり、オフィス街や繁華街で空いた時
間をつぶすために利用されるお店の場合は滞留時間が比較的短く1日を通して
の来店が見込めるので客席が少なくても客数は伸びます。
このようにお店のコンセプトや利用シーンはお客様の滞留時間に影響し、客
席回転数や売上を変化させるということを念頭において客席数を設定する必要
があります.
3)小さなお店の席数パターン
1日を通してお客様が次々と入れ替わる客席回転数がいいタイプの小さなお
店 の 場 合 は 「 カ ウ ン タ ー の み で 12 席 程 度 」、「 カ ウ ン タ ー と テ ー ブ ル 席 2 つ ほ
ど の 合 計 20 席 程 度 」、
「 テ ー ブ ル 席 5 ~ 6 つ ほ ど の 30 席 程 度 」の 3 つ の 席 数 パ
ターンが多いです。以上のパターンですとスタッフの数は少なめで営業しやす
いことが利点です。
一 方 、 客 席 が 40~ 50 席 と な る と オ ー ナ ー シ ェ フ の レ ス ト ラ ン の よ う に 料 理
に重点を置いたお店が適しています。この席数なら手の込んだ料理でも無理な
く提供できます。
客席を決めるには必要なスタッフ数を考慮することも大切です。一人のスタ
ッフがサービスできるテーブル数は標準で6卓です。よって、テーブル席は原
則として6の倍数で考えると良いです。
4)子供づれのお客様をターゲットにする場合
子供づれのお客様は他のお客様に迷惑をかけたくないと思い、個室を希望さ
れることが多いです。個室は目が届きにくいのでその分スタッフを増員する必
要があります。また、お客様の滞留時間が長くなるので客席回転数が落ちます
ので、そのことを考慮する必要があります。
個室を用意することが難しい場合は目の届きやすいガラスの仕切りを設ける
などしてお客様のニーズに出来るだけ応えられるよう工夫する必要があります。
5)客席の注意点
住宅街に喫茶店を設ける場合、喫茶店は客単価が低く住宅街の場合はお客様
の滞留時間が長いので客席を多くする必要があります。また、漫画喫茶などの
付加価値を付け、時間で席をチャージするシステムにして客単価を上げるとい
った工夫が必要です。
カウンター席は少ないスペースで客席を設置できますが、カウンターにはお
客様が座っていないお店もよく見られます。お店のコンセプトから考え、特に
カウンター席に需要がない場合はカウンター席を設けないほうが良いです。そ
の代わり2名様用の席にゆったりと座ってもらったほうがお客様の満足度が高
くなります。
6)客席フロアのレイアウト
小さなお店では客席数に限界があります。そのため売上を伸ばすには客席回
転数か客単価を上げる必要があります。この2つはテーブルサイズによってあ
る程度コントロールすることが出来ます。
客席回転が良いお店にする場合小さなテーブルを使います。もっとも小さな
テ ー ブ ル は 幅 が お よ そ 50c m 程 度 で す 。こ れ は 人 間 の 肩 幅( 45c m )よ り 5 c
m広くしたものでお客様がギリギリ我慢できる大きさです。これ以上大きいテ
ーブルの場合お客様の滞留時間が長くなります。
客単価を上げる場合、テーブルを大きくします。お客様の滞留時間は長くな
りますがテーブルが大きいと料理のお皿をたくさん置くことが出来ます。
ゆ っ た り と し た テ ー ブ ル の サ イ ズ は 最 低 で も 60c m ( 肩 幅 に 15c m プ ラ ス
したもの)です。
7)客席のポイント
・ベンチシートは大衆的なイメージになります。お年寄りや子供をターゲッ
トにしたお店向きです。
・丸いテーブルはカジュアルな雰囲気を演出します。また、1テーブルあた
りの客席数を自由に変更できます。
・2人用の四角のテーブルはつなげてグループのお客様に対応できます。
・間仕切りは透ける素材を使うと狭くても圧迫感がなくなります。
・道路に面した席の場合は外を通る人の視線と日差しをカットする必要があ
ります。また。カーテンはロールカーテンの方が良いです。