米大統領選の行方を左右するテレビ討論会

情報提供⽤資料
経 済 環 境 レ ポ - ト
2016年9⽉26⽇
⽶⼤統領選の⾏⽅を左右するテレビ討論会
-トランプ⽒優勢なら⾦融市場のボラティリティが⾼まる動きに-
⽶国では、2⽉の予備選挙・党員集会からスタートした⼤統領選が、11⽉8⽇の⼀般投票⽇まで
残すところ1ヵ⽉強となりました。⻑い選挙戦はいよいよ最終コーナーを回ったと⾔えますが、依
然として、クリントン⽒、トランプ⽒、両候補の⽀持率は、ほぼ拮抗しています。本⽇から、計4
回開催されるテレビ討論会※は⼤統領選の⾏⽅を⼤きく左右する重要イベントとなりますが、第1回
討論会については、トランプ⽒に有利な状況であると考えられます。
※うち1回は副⼤統領候補による討論会
両候補者の⽀持率逆転の可能性も
世界が注⽬する今年最⼤の政治イベントと⾔って
も過⾔ではない、⽶国の⼤統領選が⼭場を迎えつつ
(図表1)クリントン⽒・トランプ⽒の⽀持率の推移
(2016/1/1〜2016/9/25)
(%)
55
クリントン⽒
あります。両候補者の⽀持率の推移を⾒ると、今年
3⽉には⼀時、10%ポイント以上、クリントン⽒が
トランプ⽒をリードしていましたが、直近の9⽉25
トランプ⽒
50
⽇時点の⽀持率を⾒ると、クリントン⽒が46.2%、
トランプ⽒が43.7%となっており、ほぼ拮抗して
います(図表1)。
45
こうしたなか、本⽇から10⽉中旬にかけてテレ
ビ討論会が開催されます(図表2)。⽀持率が僅差
40
であるため、全⽶の有権者の注⽬のもと⾏われる両
候補者の直接対決の結果、⽀持率が逆転する可能性
もあるものと思われます。
35
1/1
予備選の討論会と⽬的が異なる本選の討論会
⼤統領候補によるテレビ討論会は計3回⾏われま
3/1
保障」※で、各30分、合計90分間の討論が⾏われる
予定です。
※他の討論会のテーマは未定
討論会という形式は、予備選でも各党で⾏われて
おり、両候補者はそれを経験しています。予備選で
は、政党指名を獲得することが⽬的であり、候補者
2016年
9⽉26⽇
第1回⼤統領候補テレビ討論会
(ニューヨーク州)
10⽉4⽇
副⼤統領候補テレビ討論会
(バージニア州)
10⽉9⽇
第2回⼤統領候補テレビ討論会
(ミズーリ州)
10⽉19⽇
第3回⼤統領候補テレビ討論会
(ネバダ州)
11⽉8⽇
に対して、本選のテレビ討論会は、無党派層を含め
12⽉19⽇
ければならないため、⽬的が⼤きく異なるとともに
不確定要素が多く、結果を予想し難いと⾔えます。
9/1(⽉/⽇)
(図表2)⽶⼤統領選の主要⽇程
は当該政党の⽀持者に対してアピールします。それ
た全⽶の有権者に広くアピールし、その⽀持を得な
7/1
(出所)Bloombergのデータより岡三アセットマネジメント作成
すが、各討論会毎にテーマが決められます。第1回
⽬のテーマは「⽶国の進路」「繁栄の達成」「安全
5/1
⼀般投票⽇
選挙⼈による投票⽇
2017年
1⽉20⽇
次期⼤統領就任
(出所)各種報道より岡三アセットマネジメント作成
<本資料に関してご留意いただきたい事項>
■本資料は、投資環境に関する情報提供を⽬的として岡三アセットマネジメント株式会社が作成したものであり、特定のファンドの投資勧誘を⽬的として作成し
たものではありません。■本資料に掲載されている市況⾒通し等は、本資料作成時点での当社の⾒解であり、将来予告なしに変更される場合があります。また、
将来の運⽤成果を保証するものでもありません。■本資料は、当社が信頼できると判断した情報を基に作成しておりますが、その正確性・完全性を保証するもの
ではありません。■投資信託の取得の申込みに当たっては、投資信託説明書(交付⽬論⾒書)をお渡ししますので必ず内容をご確認のうえ、投資判断はお客
様ご⾃⾝で⾏っていただきますようお願いします。
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情報提供⽤資料
経 済 環 境 レ ポ - ト
第1回テレビ討論会はトランプ⽒に有利か
テレビ討論会を通じて、その⽀持を獲得しなけれ
ばならない無党派層には、政治への関⼼が低い有権
(図表3)クリントン⽒・トランプ⽒の主な政策
クリントン⽒
(⺠主党)
トランプ⽒
(共和党)
経済対策
3.5%成⻑率を実現
10年で2,500万⼈の
雇⽤創出
環太平洋経済
連携協定
(TPP)
TPPには署名しない
⼤企業、富裕層に増税
税制
中間層に減税
法⼈税率の引き下げ
最低賃⾦を時給15ドル
に引き上げ
格差是正
⽶国再建へ数百万の雇
⽤と数兆ドルの新たな
富をうむ
必要があれば⾦融機関
を縮⼩・解体
⾦融制度改⾰
過度な規制が経済活動
を停滞させている
移⺠は⽶国経済に貢献、
包括的移⺠制度改⾰が
必要
移⺠対策
不法移⺠を阻⽌するた
め国境に壁を建設
⽀持率の動向次第では⾦融市場にも影響
⽶国の若者を過激化さ
せるインターネット上
の勧誘を阻⽌
テロ対策
イスラムのテロに関連
する地域からの⼊国を
厳格に審査
これまでは、クリントン⽒が優勢に選挙戦を進め
同盟国と協⼒すれば⽶
国はより強くなる
同盟関係
同盟国には相応の負担
を求める
⽇⽶関係を強化、
⽇本への歴史的責務を
果たす
⽇⽶関係
⽶軍駐留費⽤を⽇本に
全額負担させる
不公正な貿易慣⾏、為
替操作、サイバー攻撃
に⽴ち向かう
対中国
為替操作国に認定
東・南シナ海で⽶軍の
展開強化
対イラン
核合意は次期⼤統領を
縛るものではない
者も多く含まれることから、分かりやすいテーマが
注⽬されることになります。折しも、イスラム過激
思想の影響を受けたアフガニスタン出⾝者によると
⾒られる連続爆破事件がNYで起きたばかりである
5年で2,750億ドルの
インフラ投資
反対する
ことから、今回のテーマのうち、「安全保障」に有
権者の関⼼が集まる可能性が⾼いと考えられます。
その場合、トランプ⽒の掲げる、過激で強硬な移⺠
対策やテロ対策が⽀持を得やすくなることは、想像
に難くありません(図表3)。また、クリントン⽒
については、先の9.11の⽶国同時多発テロの追悼
式典で体調を崩したことで、健康不安が囁かれてい
ることから、討論会で咳をしただけでも、健康⾯で
問題ありとの疑念が深まる可能性があることも、ト
ランプ⽒にとって有利な状況と⾔えます。
ていると⾒られ、直近の選挙⼈の獲得予想では、ク
リントン⽒の198⼈に対し、トランプ⽒は165⼈に
留まっています(図表4)。しかし、トランプ⽒は、
テレビでの司会者やプロデューサーとしての経験が
あり、テレビというメディアを通じて、⼤衆を惹き
付ける術については⻑けていると⾒られます。近年
の世界的なポピュリズム(⼤衆迎合主義)台頭の流
れを踏まえると、予断は禁物と思われます。
また、実際のテレビ討論会では、政策の中⾝や発
⾔の内容だけでなく、話し⽅や表情、雰囲気など映
像から受ける印象も⽀持率に影響する重要な要素と
核合意を⽀持
(注)政策には候補者の発⾔も含まれており、今後、変わる可能性があり
ます。
(出所)各種報道より岡三アセットマネジメント作成
(図表4)両候補の選挙⼈獲得予想
勝敗ライン270⼈
なるため、討論会後の⽀持率の変化は、蓋を開けて
みるまで分かりません。仮に、トランプ⽒の⽀持率
がクリントン⽒を⼤きく上回るようなことがあれば、
クリントン⽒
198⼈
流動的
175⼈
トランプ⽒
165⼈
不確実性の⾼まりから、⾦融市場ではボラティリ
ティーが⾼まる可能性があります。10⽉中旬まで
(注)予想は2016年9⽉25⽇時点
予定されている討論会の⾏⽅を注視する必要がある
(出所)Real Clear Politicsより岡三アセットマネジメント作成
と考えます。
以上(作成:投資情報部)
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商
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登
録:⾦融商品取引業者 関東財務局⻑(⾦商)第370号
加 ⼊ 協 会:⼀般社団法⼈ 投資信託協会/⼀般社団法⼈ ⽇本投資顧問業協会
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