サイレージ生産費の実態 主なサイレージ調製使用資材価格 コン

1.サ イ レー ジの生産 費 の実態
サイ レー ジ収穫作業 は貯蔵形態 ごとにほぼ 同 じ作業機 を使 い、同 じ作業工程 で調整 されて い ます。
しか し、作業 工 程 は同 じであ って も使 用す る機械 の規格 は個 々千差万別 です。 また作業時間、使 用資
材 などは収穫面積 に比 例 して変化 します。
特 に収穫面積 が 大 き くなれ ば短期 間 に処理す る必 要 があ るため、 よ り効率 的 な機械 が使用 されてい る
傾向 があ ります。即 ち機械 の高性能化 ・大型化 で す。大型機械 は減価償却費 もちろん修理費、燃料 費 が
多 くかか ります。 サイ レー ジに 占め る費用 の多 くは機械 費 で す ので、機械 の大型化 は直接 サイ レー ジの
生産費を高 めることにつなが ります。 また所有す る機械体系で生産費を下 げよ うとすれば、機械 の使用
年数を長 くす ること、 そ して生産量を多 くす ることですが、実際 には収穫期間 の延長には限界 が ありま
す。そのため生産量 に適 した機械装備 が生産を下 げる決 め手 にな ります。
生産費 (kg/円)
―
MA/ヽンカーサイレージ(324t)
―
MAロ ールサイレージ(105t)
45
40
…■卜 MOタ ワーサイレージ(5000
35
-● ― MOロ ールサイレージ(140t)
30
Aロ
25
ールサイレージ(1番252t)
―ム「 Aロールサイレージ(2番64t)
20
15
10
5
0
生産量 (t)
図 l 事 例 MA.MO.Aさ
んの飼料生産量 による生産 費
―-96-―
事 例 紹介 MAさ
ん機 械 大 型 化 を 防 ぎ生 産 費 の 低 減 に 取 り組 む
一
、二番草 30ha(105t)│
1経産牛頭数53頭、 番草 50ha(824t)、
一番草収穫機械体系〉
〈
_栽
作
業
機
名
械
規
名
肥
料
培
_
散
布
―
プ ロー ドキ ャス タ
500kg
格
使 用 トラ ク タ 馬 力
リ
取 り 。調製 __運
_メ
刈
モ
取
リ
ー
95ps
―
拾 上 切 断
ア コ ン
ハ
2.8m
搬 ・貯蔵 _
ーベ スタ
鎮
圧
ト ラクタ
2_8m
95ps
125ps
95ps
二 番草収穫機械体系〉
く
刈取 り 。調製
刈 取 り ―撹
作 業
拌 ―集
名 格
テ ッタ
規
28m
6.8m
6.8m
使用 トラクタ馬力
95ps
83ps
83ps
械
一包
包
ロ ール ベ ー ラ
搬
尿
散
布
ト レー ラ
マ ニ ュア ス プ レ ッ タ
8個 /1回
9t
125ps
95ps
跳賜跳眺
労働買
機械費
草地費用
運搬、貯蔵
8956円
7%
% % % % %
費 ■費
料 働情
材 労機
刈取 り、調製
12,045円
14%
1 取り、調襲
85,650円
72%
図 2 MA牧
場 一 番草生産費 ( h a 当た り)
バ ンカ ーサイ ロサイ レー ジ
培
― 糞
5 3
∞ 9
4
% % %
∞ “
22,900
700
6,176
6.343
装
63ps
運搬、貯蔵
36061円
43%
栽培
36119円
43%
― 運
ラ ッパ ー
95ps
費費
働械
労機
5,000
1,400
25,503
41158
喘幌 餞% 眺
材料費
労働費
機械費
施設費
草 ― 梱
レ ーキ
モアコン
機
運搬 。貯蔵、 _栽
図 3
6,000 7%
1,540
2%
78,,10 91%
:00%
MA牧 場二番草生産費 (ha当た り)
□― ルサ イ レー ジ
… ・一
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・・―
・
l
特 徴
サイ レー ジ生産費計算 の前提 l
① 肥 料代 が栽培費用 の63%と 高 くな っています。
② 牛 舎 の近 くに、採草地を配慮 しているため短期 間
にバ ンカーサイロを詰 め終 わ っています。
③ 刈 り取 り後、す ぐにハ ーベ ス ター作業を行えるよ
うに、天候 の見極 めに注意を しています。
④ 2番 草追肥を行 ってい ません。
⑤ 2番 草すべて ロールパ ックに しています。
-97-
①労働時間当たり労働 費 1,400円
②草地費
l
│
l
ha当 更新費 (草地整備事 業補助残)
101,250F]
耐用年数
10年
資本利子
4.6%
i
i
事例紹介 MOさ
ん 予乾を重視 した作業で 1番 草の90%を タワーサイロに貯蔵する。
経産牛頭数 68頭 、 1番 草 35ha(500t)、
二番草 40ha(140t)
一番草収穫機械体系〉
〈
栽
刈取 り 。調製 _ _運
培
業 械
名
肥 料 散 布 ―糞 尿 散 布 ― メ
J取
機
名
プロードキャスタ
規
格
800kg
夕馬 力
90ps
作
使 用 トラ
ク
マニュアスプレッタ
10 t
リー 撹
125ps
ッ タ レ ーキ ハ ーベスタ ダ ンプボックス プ ロア
6m
125ps
―集 草 一拾上切断 ―詰 込 み ― 詰込み
拌
モアコン テ
3.2m
搬 ・貯蔵
54m
36r
90ps
76ps
143ps
90ps
二 番草収穫機械体系〉
〈
刈 取 り 。調 製
∼ 栽 培
名 名
業 械
作 機
規
格
使用 トラクタ馬力
肥 料散 布 一 刈 取 り ― 撹
プロードキャスタ
モアコン
拌 一 集
テ ッタ
800kg
28m
68m
90ps
143ps
90ps
草 ― 梱
レ ーキ
運 搬・貯蔵
―包
包
ロ ールベーラ
装
一 運
ラ ッパ ー
68m
76ps
搬
90ps
一糞 尿 散 布
トレー ラ マ ニュアスプレッタ
8個/1回
143ps
∼ _栽 培 _
6t
143ps
90ps
拙跳観協醜
ヽ 用
費費費 費
料働情地
肥労働車
鵜跳観醜賜
7
07
ml
0
5調
円
︲
0
嚇
酬
2
,
4
3
楊観協鰯
67
3
“0
費費費
働情投
労機施
ョ
、8
5賜
り
0
,
取製2
円
場 一番草生産費 (ha当た り)
図 4 MO牧
ー
タワ サイ ロサイ レー ジ
特
図 5
MO牧 場二番草生産費 (ha当た り)
ロ ー ルサ イ レー ジ
……・
・
… …・
――・
¨… …・ ¨ … …・
――・
・
… …・
……¨= … ・
「
徴
① タ ワーサイ ロ調製作業 を 1人 で行 っています。
│
サ
イ レー ジ生産費算 出 の前提 2
③ トラク タ ー
費用 の44%が 栽培費用 です
② lha当
③ タ ワーサイ ロは昭和55年建 築 した気密 サイ ロです。
④ l番 草収穫面積35haは 15日で終了 して います。
⑤ l回 の刈 り取 り面積 は約 8 haで 、 テ ッタ、 レー
キ作業を それぞれ約 3時 間 で行 ってい ます。
耐 用年 数
修 理 費 取 得価格 の 3%
作
撃
数 8年
甲
l ④需
i
―-98-―
12年
修
理費 取 得価格 の 2%
│
│
事例紹介
ん 2台 の トラクタと中古の作業機を使用 して生産費の低減に努める。
Aさ
経産牛頭数 50頭 、一 番草 30ha(252t)、
二 番草 1lha(64t)
一番草収穫機械体系〉
〈
__栽
作
機
業
名
械
規
培
肥 料 散
Xl取
布
プ ロー ドキャスタ
名
格
500kg
使 用 トラ ク タ馬 力
― 刈 取 リー
攪
モア コ ン テ ッタ
28m
80ps
拌 ―集
4m
l15ps
り 。調 製
草 ―梱
レ ーキ
運搬 。貯融
″
―包
包
ロ ールベー ラ
装
― 運
ラ ッパ ー
レー ラ
ト
4m
80ps
搬
8個 /1回
80ps
l15ps
80ps
115ps
二 番 草収穫機械体系〉
〈
.
作
業
機
規
名
械
名
格
使用 トラクター馬力
_栽
肥
メ」取 り 。調 製
培_
料 散
布
刈 取 り
プ ロー ドキャスタ
モ ア コン
500kg
28m
80ps
l15ps
草 一梱
拌 一 集
攪
テ ッタ
レー キ
4m
4m
80ps
80ps
運搬 ・貯蔵、
″
包
一包
装
ロ ー ル ベ ー ラ ラ ッパ ー
一 運
搬
ト
レー ラ
8個
l15ps
/1回
80ps
l15ps
鶴拐協観窃慨
3m7
2略0
0
3
0
4 8
% % % % % %
929︲
73∞
5
︲
賣
2鶴鰤
剛細4
7
一
軸
師
組
織
醐
¨
¨
︲
︲
′¨
/
/
/
咄
/
﹃
[
¨
¨
岬
[
[
二
¨
¨
ヽ
労働■ 1,4∞ :9%
機械■ 6,1268:%
10096
図 6 A牧 場一番草生産費 (ha当た り)
ロールサイ レー ジ
7 A牧 場二 番草生産費 (ha当た り)
ロールサイ レー ジ
・
・
……・
……………・
――"―‐・
・
――・
・
……・
……・
・
……・
――・
・
……・
――・
「
:
特 徴
① 作 業機の多くは中古機械です。
② 放 牧を重視 し、サイレージは乳牛頭数に見合う調
製量 と して います。
③ ロ ール は予乾 を重視 し、品質向上 に努 めています。 !
l
④ 廃 棄量 を少 な くして います。
54円
υ
/1′ん
!
仕口 / ・
i
L.._¨
_¨一一̈¨
―・
―¨
―¨
―¨
―¨
―一̈-̈1
-99-
2.主 なサイ レー ジ調製使 用資材価額
1 . ロ ー ル サ イ レー ジ
① ラ ッ ピ ン グ マ シー ン
A社 製
使
用 トラク ター7 0 馬力 以 上
2,310,000F電
② ラ ップ フ ィル ム (A農 協 )
B社 製
500mm×
C社 製
1,800m
10,000F電
6 0 0 m m ×1 , 5 0 0 m
10,000F]
500mm× 1,800m
8,500円
6 0 0 m m ×1 , 5 0 0 m
8,500Fヨ
③ トレー ラ ー
地元鉄鋼所製
4車
07.80m
290,000F電
Ⅱデ フ ・フ ロ ン トW
2.バ
360,000F]
ンカ ー サ イ レー ジ
バ ンカ ー サ イ ロ建設費
① コンク リー ト (農業開発公社事業費)
1列
18,000円//ポ
2 夕1
17,000円/ポ
3 タリ
15,000円/ポ
②木造 (自己資金)
6 . 3 m ×2 5 . 2 m ×2 . l m
1,200,000Fヨ
(糸
勺3 3 3 r ピ
)
(ポ当 た り約3,600円)
③ パ ネル (農業開発公社事業費。 2m幅 の コンク リー トパ ネル を使 用 した場合。 基礎工事 を含 む。)
1 タリ
16,000円/」
2 夕J
15,000円/ぽ
3 タリ
13,000円
/r
3.ア グ′ヽック
①詰 め込み機械
E社 製
ク
ロ ップキャリアー タイプ
6,000,000F]
ダ ンプボ ックス タイプ
② アグバ ックチュー ブ
F社 製
10,900,000F]
30m
66,000F弓
45m
85,000F電
60m
4.ス
108,000F]
タ ックサ イ ロ (A農 協 )
① ス タ ック ポ リ
G社 製
0.095mm×
6m× 50m
6,150F]
O . 0 9 5 m m ×9 r n ×3 0 m
5,500F可
―-100-―
3.コ ン トラクタ ー を利用す るため の経営戦 略
近年、酪 農経営規模 が増 えつつ あ る今 日、既存農作業機械能力 での収穫調製 で は労働時間 が増 え、 し
か も収穫調 製 に長 い期間 に渡 る場合 が多 くな ります。 その結果、次 の問題 が生 じます
・労働過重 (精神 的、他 の作業 が ル ー ズにな る)
・牧草 の刈 り取 り時期 が遅 れ る (安定 した
栄養価 の粗飼料 の確保 が 困難)
。長期間 に渡 るため作業 が天候 に左 右 され る
・安定 したサイ レー ジ品質 が望 めない
この問題解決 と して、粗飼料 の収穫調製 に コ ン トラクタ ーを利用 す る酪農家 が増加 して い ます。
しか も、 一 度利用 した酪農家 がそれを止 め る例 は少 な く、積極的に経営 を合理化 して、経営拡大を狙 っ
た事例 が現 われて きま した。 しか し、 ただ単 に、労働軽減 のためだ とか、 自分 で収穫調製 す るよ り安 い
だの、 目先 だけの コ ン トラクター利用 が 目立 つの も事 実 で す。
そ こで、 コン トラクター利用 に伴 って、 どう経営収支 が変 わ るのか、 そ して、利用 す る場合 の経営戦
略 につ いて言及 します。
1.自 己収 穫調製 は本 当に安 いか
農業機械 の導入 と 自己労働 による粗飼料収穫調製 は 自己労賃 を タダと見 なせば、生産費 は安 いよ う
に見 られますが、実際 には 自己労賃 が所得 の 中 に入 って い ます。
自 己労 働 に よ る粗 飼 料 調 製
コ ン トラクター 利用 に よる
型経営体
粗飼料調製型経営体
所 得分
所得分
人件 費
機械 償却 費
修絡 費
燃料費
1多
繕費
燃焼 費
収益
´一
御鑢
週﹁
\
機械 償却 費
修繕 費
燃料 費
その 他
経営 費
、
\
\
行簿筋篠︶
機械償却 費
彰引﹁IJ、
﹁
1自 己労 賃 │
仰
ノ
経
営費
経営 費
収
益
図 8 粗 飼料 の 自己 と外部委託 による収穫調製 の経 営費構成の違 い (模式図)
-101-
それに対 して、委託 の場合 の人件費 は経営費 として他人 の手 に渡 るので、無論、 コス トはかか りま
す。 自己収穫 の場合、 自己労賃 を考慮 に入れなければ確かに安 いのですが、純粋 に経営を考える場合、
自己労賃を入れた コス ト計算を しなければな りません。
2.経 営規 模 ・条件 と コン トラクター
労働軽減 に コ ン トラクター利用 を考 え る経営者 は多 いの で す が、誰 で も利用 出来 るとは限 りません。
外注 とは、 自分 の労働 で賄 いその分 の労賃 を所得 と して計上 されて いたのが、外部 へ 労賃 と して支払
われ、所得が減 ることを意 味 します。外注 の必要性 の度合 いは次 の要因 によ って影響 され ます。
自己収穫調製
要素
家族労働人数
経営規模
多
小
負債額 (規模 で左 右)
少
外注収穫調製
人数
小人数
規模
大規模
額
多額
*)負 債 の多額 の経営体 は比較的、無理 した経営規模拡大 が多 い ため
上記 の要素 が右 に シフ トす る程、粗飼料収穫調製 を外注 に 出す機会 が増 え る可能性 が高 くな ります。
そ して各要素間 が複雑 に絡 み合 って外注 に出す機会 が変 わ って来 ます。
3.コ ン トラクター の必 要性
必 ず しも、誰 で も コ ン トラクター利用 は有効 で
労働 に余裕 が有 れば、 む しろ 自己収穫調製 の方 が
多 くの所得 を確保で きるで しょう。
一 方、規模 を大 き くしつつ あ る
経営 の場合、 そ
農業機械費/額
に あ りません。経営規模 が それ程大 き くな く家族
れ に準 じた適正 な収穫調製機械 の導入 は困難 であ
る場合 が多 くな ります。
大体、将来 を見越 して大型 の機械 を導入 し、初
期 の段階 で無駄 な機械費 が 多 くな ります。規模拡
規模の大 きさ ―
大
図 経 営規模 と農業機械 費の関係
図 9 経 営規模と乳牛―頭当りの農業機械費の関係
大 は比較的、労働 的 に も余裕 があ りません。
しか も、粗 飼料収穫調製 の効率化 を狙 って 中途半端 な機械導入 に走 りが ちです。
この他、資金的 に余裕 が無 く、無理 して施設 な どの規模拡大 を行 ってい る経 営 を 良 く見 掛 け ます 。
この場合、大型機械 を導入 す るのに余裕 の無 い場合 が 多 く見 られ ます。
以上 の状況 には、 コ ン トラクター活用 の有利性 が現 れて くると思 われ ます。
4.コ ン トラクタ ー活用 の成功法
折角、粗飼料収穫調製 に外注 したのに、経営 が改善 され ない となれば酪農 に関わ る地域産 業 の活性化
に ブ レー キを掛 けかね ません。 まず、経営的 に心が けな ければな らない ことは二 通 りあ ります。
ア) 労
働的 に余裕 が 無 いか 、後継者 のいない経営主 の年齢的限界か らの コ ン トラクター活用 の場合、
比較的に経営規模の維持が多く、当然ながら、今までの所得から人件費を払うので、少な くなっ
-102-
た所得内 で経営を営むべ きです。
イ) 経 営規模 を拡大 して積極的 に飼養管理、搾乳作業に専念 して、粗飼料牛産部門を コン トラクター
に委 ねた場合、 自己所有農業機械 を最小限 に整理 し機械費を節減 して、生産性 と経営効率を向上
させ外注経費以上 の所得 を上 げるべ きです。
この他 に以下 に示す コン トラクターの利点 ・欠点を熟知 して欠点を最小限 に、利点を大 いに伸 ばす
ことが で きます。
〈
利 点 〉
①農業機械装備 の軽量化 (機械費節減)
②規模拡大 が可能 (頭数、草地面積 など)
③ サイ レー ジ発酵品質 が安定 して得 られ る (業者 の能力 に左右)
④労働軽減化 (空いた労働をどこに向け るかが問 われる)
⑤粗飼料収穫調製 の分業化 によって地域が活性化
〈
欠 点 〉
① 自分 で収穫時期を決定 しづ らい
②安定 した栄養価 の粗飼料 の確保が難 しい
③ コン トラクターの能力 に格差 がある
④永続的に毎年、営業 して くれ るか不安 である
⑤ 高水分 サイ レー ジ (或いは長所 に も成 り得 る)
⑥貯蔵形態 が限定 され る (バ ンカー、 ス タック、 トレンチ)
⑦気象条件 によって は草地 が痛む場合がある (6輪 ダ ンプの利用 によ って軽減)
5.利 用者か らの コ ン トラクター業者 へ の提言
顧客 に満足 され るように、常 にサイ レー ジ作 り技術を磨 く必要があ ります。特 に、鎮圧作業 時 には
不良発酵 の基 となる雑菌 の塊 の土や泥を入れない細心 の注意を払 うことです。 もしも、まず い結果 に
なった時 には、原因を究 明 して誠意を示す べ きです。 自己都合 による作業 の遅れがあった場合 は、 自
らペナル テ ィを課す る くらいの厳 しさを持 った営業をす るべ きです。
また、顧客 か らの不平等 の不満を出 さな いために も順位決定内容を公表 し、 もし、新 しい顧客 が入 っ
た場合 は、 まず、従来 の顧客を優先 して、次年度か ら平等 に順位 を決定す るプ ログラムに組 む ことで
す。 そ して大事 なことは、刈 り取 り時期 は生産性 の向上 に極 めて密接 な関係 にあるので、信頼 を損 な
わないよ うに、ある程度 の時期 に終了で きる件数 しか顧客を取 らないことです。
6.コ ン トラクター業者からの行政 へ望むこと
現在 では、農業者や農業団体 でなければ大型農業機械 の導入 に対す る補助 は付 かない仕組みにな っ
ています。
地域活性 化 のため に も農業団体 でない地元 の民間業者 も新規 に入れ るように、民間 の高額 な大型機
械購入 に補助対象 となるよ う規制緩和 して、 コン トラクター事業 が盛ん になることを望みます。
―-103-
4.サ
イ レー ジの 貯 蔵形 態別 の 生産性 に つ いて
サイ レー ジの貯蔵形態 には、 タヮーサイ ロ、 ロー ル ベ ー ル サ イ レー ジ、水平 サイ ロ (ス タ ック ・ ト
レンチ ・バ ンカ ー)、 チ ュー プサイ ロがあ り、 それぞれ作業性、 労 働性 、 初 期 投 資、 維 持 費 、 貯 蔵 、
給与体系 などに長所、短所 が あ ります。
ここで は、 それぞれの貯蔵形態 の違 いが生産性 にどのよ うに影響 してい るかを、乳検成績 を利 用 し
て検討 します。
調査対象
根室管 内A乳 検組合員 176戸
調査 デ ー タ
平成 8年 11月∼平成 9年 10月 乳
検成績
(1)貯 蔵形態
搾平L牛に給 与 されてい るサイ レー ジの貯蔵形態 は、 タワ ー サ イ ロの利用 が17%で すが、 タヮ ー サ
イ ロ単独 での使用 はな く、 ロー ルや バ ンカ ー と併用 されて い ます。 ロー ル サイ レニ ジ、 バ ンカ ー、
トレンチサイ レー ジの貯蔵形態 は同 じ戸 数 (67戸)で 利用 されてお り、全体 の76%で 大 き く 2分 さ
れて い ます。
その他、搾乳牛給与以外 の もの も含 め ると、 94%の 農家 が ロー ル体系 を取 り入れて い ます 。
ユ
ロ
イ
回チ
蓄
可
て
′ヽ
ンカー・トレンチ
67戸
日年 %召
石 :::::
5戸
猥
:::::::::::::
::::11:::i11:1:
:::::::::::::::ジ
日う名準
′
1
図
:ミ
: ::::蓼
ロロ′
9イ
義 聾聾ジ
10 調 査農家 にお ける搾乳牛給与サイ レー ジの主要貯蔵形態
(2)生 産性 へ の影響
生産性 に係 わ る部分 につ いて 、 タフー ・ロー ルの併用、 ロー ル サイ レー ジ、 バ ンカ ー を貯蔵形態
別 に見 ると、頭数規模 で は ロー ル サ イ レー ジが小 さ くタワー ・バ ンカ ーヘ と頭数規模 が 大 き くな っ
て い ます。逆 に言 えば、規模 が大 き くな るにつれて収 穫 作 業 の 効 率 を上 げ るため に、 水 平 サ イ ロ
(バ ンカ ー ・ス タック)が 多 く取 り入 れ られているもの と思 われ ます。
―-104-―
表 1 貯 蔵形 態別平均値
日
空 日 <
胎数 >
精 数 >
回
授 回 く
娩隔 >
日
分 間 <
細 数 >
万
体 胞 <
カ
乳代 ―
購入飼 乳 飼
料 費
比
( 千円)
(%)
空 胎
145日
以 上
(%)
397
7,276
ヾン
乳代
( 千円)
料 果
7753
乳蛋白
率( % )
飼 効
タワー ・ロ ー ル
乳脂肪
率(%)
脂 形 率 >
%
無 固 分 <
経産牛
数 ( 頭)
分
糧ω
区
864
533
ー
171
222
332
① 乳 量
・高乳量 の農家 ほ ど、 バ ンカ ーの
割合 が多 い。 (約40%が 8,000kg
100°
/0
平均 7,753kg
7,276kg
´
7,741kg
(単位 :kg)
ヽ
以上)
\
・ロ ー ル は、 6,000kg以 下 の乳 量
層 が、40%以 上見 られ る。
/
・タヮ ー ・ロ ー ル 併 用 の9,000kg
\
以上 の農家割合 は、 バ ンカ ー同
様であ る。
ローリ
タワー・
レ
ロール
ヽ
ノ
ンカー
図 11 乳
② 乳 脂肪率
・平均 で見 ると各貯蔵形態で の差
3.97%
1000/.
量
4,01%
3,99%
は少 ないが 、 ロ ー ル給与体系が
/
高 めで あ る。
\
・ロール とバ ンカ ー で は4.0-4.2
%の レベ ル で ほぼ 同等 であ る。
・タワ ー ・ロ ー ル で は4.0%未 満
の低脂肪 の割合 が60%で ある。
一
ロール
タワー・
ロ
ール
ノヽ
ンカー
図 12 乳 脂肪率
-105-
(単位 :%)
③ 無 脂固形 分率
・8.7%以 上 の 無 脂 固 形 分率 で は
バ イカ ーが約 40%と 高 く、平均
値 で高 い水準 で あ る。
・ロ ー ル で は、 8.5%未 満 の層 が
他 に比 べ て多 い。
(単位 :%)
1 ∞%
80%
600/。
40%
20%
0
ロール
タワー・
ール
ロ
ヽ
′
ンカー
図 13 無 脂固形分率
④ 乳 蛋 白率
バ ンカ ー で3.3%以 上 の 階 層 が
15%を 占めて い る。
・タワー ・ロー ル は、平均値 と し
て は同 じだが、乳蛋 白率 の低 い
割合 が高 い。
螺 既 慨 鰯 窃 0
・平均値 で は差 はないが、 ロール、
平均 3.21%
3.21%
3.21%
(単位 :%)
一
違
ヽ
ロール
タワー・
ロール
(ンカー
ノ
図 14 乳 蛋 白率
⑤ 分 娩間隔
80%近 くを 占 め る。
・タワー ・ロ ー ル 、 ロ ー ル で は、
ほぼ同等 の割合 で あ る。
慨 観 錫 慨 窃 0
・バ ンカ ー で は420日 未 満 の層 が
平均 418日
417日
゛
゛
゛
ロール
タワー・
゛
ヽ
ヽ
ロ
ール
410日
ヽ
ノヽ
ンカー
図 15 分 娩間隔
―-106-
(単位 :日 )
⑥ 空 胎 日数
・バ ンカ ー で は140日未 満 の 層 が
135日
100%
136日
132日
80%と 高 く、 100日未 満 の 層 も
(単位 :円 )
やや高 い。
・140日以上 で は、 バ ンカ ー が 少
な くロール、 タヮー ・ロー ル併
イ
用 の割合 が高 い
\
タワー・
ロール
ロ
ール
バンカー
図 16 空 胎 日数
⑦ l頭 当り乳代
・タワー ・ロール、 バ ンカ ーが ほ
533千 円
1∞%
566千 円
ぼ同 じ分布 で乳代 が 高 い傾 向 に
義,
あ る。
´
・ロー ルで は60万円台 の層 が少 な
(単位 :千 円)
\
i
く50万円未満 の層 が約 20%と 多
驚
い 。
・乳量 の分布 とほぼ同様 の傾向が
見 られる。
/
タワー・
ロール
\
ロ
ール
ヽ
′
ンカー
図 1 7 1 頭 当 た り乳代
③ l頭 当た り乳代 一購入飼料費
01頭 当 た りの手取額 であ るが バ
ンカ ーが一 番高 く50万円以上 が
1∞%
44,千 円
平均
472千 円
約 30%を 占めて い る。
\
・ロー ルの平 均 は他 よ り も低 く、
40万 円未満 の層 が 多 い。
/
・タワー ・ロール で は、 50万円未
\
満 の層 が80%以 上 で あ る。
ロール
タワー・
ロ
ール
ノヽ
ンカー
図 18 乳 代 ―購入飼料費
―-107-―
(単位千 円)
考 察
乳生産性で は、 タワー ・ロー ル併用 が バ ンカ ー よ り若干高 い ものの、繁殖 で は、 バ ンカ ー が よ く、
以下 タヮー ・ロール併用、 ロー ルの順 と,なって い ます。
乳成分で は明確 な差 はみ られ ませんで した。
また、直接的収入 であ る乳 代、乳代 ―購入飼料費 で も繁殖 と同様 の傾向 が見 られ ま した。 しか しそ
れぞれの貯蔵形態 で高 い生産性 を 出 して い る農家 もい ます の で、断定 はで きません。
バ ンカ ーが良 いか らと言 って、労働力 が少 ない中 で一 つの バ ンカ ー に 日もかか って め んで い
何
詰 込
て は良質 のサイ レー ジに はな りません。
また、 ロールでの品質 のば らつ き、 タヮーサイ ロで は水分調整 の難 しさな どそれぞれに問題 もあ り
ます。
この調査 に当 た り、農家 の意見を聞 きます と貯蔵形態 によ る生産 性 の違 いは明確 には聞 けませんで
した。 しか し、 ロール体系 とい う少 ない労働 での作業性 の優位 さ、 バ ンカ ーの作業効率 の良 さ (特に
コ ン トラク ターで)、 また初 期投資、維持経費 の面 での一 長 一 短 の話 が 出 され ま した。
あなたの経営 にあ った作業形態、貯蔵形態 を見 いだ し、 それを使 い こなす ことが重要 です 。
-108-―