Play&StayとTennis 10sの科学的根 拠とジュニア育成における重要性

Play&StayとTennis 10sの科学的根
拠とジュニア育成における重要性
藤田 聡
公認指導者養成委員会 教育部会
Play&Stay
サーブ、ラリー、得点
Tennis 10s
競技と段階的指導法
何が求められているか? 初心者、子供とその両親 • 成功体験と上達を実感したい
– 新しい技術の習得を迅速に
• ゲームをプレーして競い合いたい
– ポイントやゲームを通じて練習する
– 適切な競争
• 活動的になりたい
– 活動的な練習プログラム
– 常にプレーに参加している
Play&Stayを説明する
にあたって
① ゲームに基づいた指導法
② 速度の遅いボール、小さいコート
③ ジュニア強化におけるTennis 10sの重
要性
①ゲームに基づいた指導法 選手にサーブ、ラリー、得点させ、そしてゲー
ムに関連した戦術的・技術的指導を行うこと
で、ゲームが上達するように指導する
速度の遅いボールと小さいコートはこのゲー
ムに基づいた指導法を可能にする
ゲームに基づいた指導法 なぜゲームこだわるのか?
調査結果によると子供と大人はゲームをプ
レーしたいと望んでいる
テニスは静的なスポーツではなく、ボール
を予測、準備して、打球するスポーツである
よってゲームをする相手がいなくては上達
できない
②速度の遅いボール、
小さいコート 通常のイエローボールと比較して75%
スピードが遅い
11mサイズのコートに最適
通常のボールと比較して50%のスピー
ド
18mサイズのコートに最適
通常のイエローボールと比較して25%
スピードが遅い
通常のコートに最適
なぜ速度の遅いボール? 5~8歳 7歳以上 男女の平均身
長(cm)
19歳(成人)の平均身長と
の比率(%)
5歳
110
64.8
6歳
116
68.3
7歳
121.8
71.7
8歳
127.4
75
9歳
133
78.3
10歳
138.7
81.7
169.85
100
8歳以上 19歳(成人)
(特に10歳) ボールのバウンド高さ
(cm)
通常の黄色いボール
135-147
グリーンボール/ステージ1
120-135
オレンジボール/ステージ2
105-120
レッドボール/ステージ3
85-105
なぜ速度の遅いボール? 効果的なテクニックの獲得
ボールが極度に高く跳ねると、プレーヤーは以下
のような非現実的な戦術やテクニックを身につけ
てしまう:  常にボールを早めに捉えようとする  グラウンドストロークを望ましい打点よりも高
い位置で打つ(頭かその上の高さ)  ベースラインの遥か後ろで、多くの場合ボール
が落ちてくるのを待って打つ 狭いコートの重要性 オレンジコート ① コートカバーにおける移動距離 通常コート=6.5m 1.85mの成人男性 = 3.5歩 1.38mの子供 = 4.7歩 しかし、オレンジコート(5m移動
距離)では、 1.38mの子供 = 3.6歩 大人と同様のフットワークの習得 ② ネットの高さ=80cm ネットが低く、ネットまでの
距離が短くなることで、より
攻撃的なサーブからの戦術の
展開が可能 ③ジュニア強化における
Tennis 10sの重要性  適切なテクニックがより容易に習得可能
 極度に厚いグリップを防ぐ
 戦術的なバリエーションを習得する可能性
が広がる
まとめ  ゆっくりと飛んでくるボールを小さなコートで
使用することで余裕を持って、適切な打点
でボールが打てる
 これにより早い段階で上級テクニックを習得
できる
 また、より現実的で高度な戦術を使い分け
ることができる
Tennis 10s
ITFの10歳以下の試合に関するルール変更  10歳以下の試合では、 “レッド”、“オレンジ”、
“グリーン”のボールを使用する
 10歳以下の試合は“レッド”と“オレンジ”の
コートを利用を推奨するが、遅いボールを利
用すれば通常サイズのコートの利用は可能
 以上のルール変更は2012年1月より施行する