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な ぜ 干 支 は 120 通 り で は な く 、最 小 公 倍 数 の 60 通 り な の か ?
漢 字 の 入 力 が 大 変 な の で 、 以 下 、 甲 乙 丙 丁 ・ ・ ・ ・ ・ ・ の 十 干 は 、 “ a, b,
c,・・・・・・”で、十 二 支 は、“x1, x2, x3, ・・・・・・”で表 記 します。
この問 題 は、下 の表 のような 10 列 ×無 限 行 のマス目 に要 素 x1, x2, ・・・・・・
(すなわち、ネズミ、丑 、・・・・・・)が順 に入 っていき、マスが何 個 目 のときに「ちょ
うど一 巡 」や「ちょうど二 巡 」するのか、という問 題 と考 えることができます。
→列は、十刊を表す。
a
x1
x11
x9
x7
x5
x3
・・・
b
x2
x12
x10
x8
x6
x4
・・・
c
x3
x1
x11
x9
x7
x5
・・・
d
x4
x2
x12
x10
x8
x6
・・・
e
x5
x3
x1
x11
x9
x7
・・・
f
x6
x4
x2
x12
x10
x8
・・・
g
x7
x5
x3
x1
x11
x9
・・・
h
x8
x6
x4
x2
x12
x10
・・・
i
x9
x7
x5
x3
x1
x11
・・・
j
x10
x8
x6
x4
x2
x12
・・・
たとえば、黄 色 に着 色 していない 1 列 ・1 行 目 のマスは、「きのえ・ネズミ年 」で
す。フォント赤 がイノシシ年 で、それが j 列 (みずのと)に入 った 60 個 目 のマス、
つまり、60 年 で「ちょうど一 巡 」しています。なぜマスが 60 で一 巡 するのかという
ことを「差 」で説 明 すれば、十 二 支 の 12 から十 干 の 10 を引 いた差 、つまり、2
つずつ赤 色 フォントのイノシシが列 をずれていくので、10 の列 の中 を 2 つずつ
ずれて、10÷2 で(最 初 も含 めて)5 回 ずれたら、ちょうど最 後 の j 列 にイノシシ
がたどり着 くことになるからです。5 回 ずれたということは、十 二 支 を最 初 も含 め
て 5 回 、辿 ったということです。
次 に、最 小 公 倍 数 の 60 年 になる理 由 を説 明 します。x 列 のマス目 に、y 個 の
要 素 z1, z2, z3, ・・・・・・, zy が順 に入 るとします。ただし、x<y で、x=ℓ×m、
y=ℓ×n、さらに、ℓ, m, n はいずれも素 数 と仮 定 します。たとえば、下 の表 のよ
うに、6(つまり、2×3)列 のマス目 に 10(つまり、2×5)個 の要 素 が入 るようなケ
ースです。
2
a
z1
z7
z3
z9
z5
・・・
b
z2
z8
z4
z10
z6
・・・
c
z3
z9
z5
z1
z7
・・・
d
z4
z10
z6
z2
z8
・・・
e
z5
z1
z7
z3
z9
・・・
f
z6
z2
z8
z4
z10
・・・
、、、、
、、、、
「ちょうど 一 巡 する」「ちょうど 二 巡 する」とは、z10 が最 終 列 f に入 ったときです。
そのときの行 数 を p 行 とします。
a
z1
z7
z3
z9
z5
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z1
z7
z3
z9
z5
・・・
b
z2
z8
z4
z10
z6
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z2
z8
z4
z10
z6
・・・
c
z3
z9
z5
z1
z7
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z3
z9
z5
z1
z7
・・・
d
z4
z10
z6
z2
z8
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z4
z10
z6
z2
z8
・・・
e
z5
z1
z7
z3
z9
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z5
z1
z7
z3
z9
・・・
f
z6
z2
z8
z4
z10
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
z6
z2
z8
z4
z10
・・・
p行
このとき、z10 がちょうど f 列 に入 っているところまでのマス数 (=年 数 )は、
p×列 数 =p×x=p×ℓ×m
となります。この間 に、要 素 が展 開 した回 数 を q で表 すことにします。すると、マ
ス数 は、
q×要 素 数 =q×y=q×ℓ×n
3
、、、、
、、、、
となります。これら 2 式 がちょうど 等 しくなっている、すなわち、ちょうど 何 巡 目 か
になっているわけですから、
p×ℓ×m=q×ℓ×n ------------(1)
よって、
p×m=q×n ----------------------(2)
、 、、、、
、、、
ということになります。m と n は素 数 なので 、(2)式 を成 り立 たせる最 小 の 整 数 p
と q は、
p=n、および、q=m
、、、、、、、、、
つまり、ちょうど何 巡 目 時 点 のマスの数 、すなわち、 (1) 式 の右 辺 または左 辺 の
、、、
中 で、最 小 の ものは、ℓ×m×n、すなわち、最 小 公 倍 数 となります。
むつかしく書 くとこうなりますが、もっと身 近 な例 をあげると、2 個 セットの単 三
乾 電 池 を横 一 列 に、3 個 セットの単 三 乾 電 池 をその下 に、同 じく横 一 列 に並
、、、、
べていけば、その最 小 公 倍 数 の 6 個 目 に長 さがちょうど 等 しくなります。それと
同 じ原 理 です。
〔附 録 〕十 干 や十 二 支 は、ウィキペディアでは次 のように説 明 されている。
「古 代 中 国 で考 えられ、日 本 に伝 えられた。十 二 支 と合 わせて干 支 (『かんし』
または『えと』)といい、暦 の表 示 などに用 いられる。五 行 に当 てはめて、2 つず
つを木 (もく、き)・火 (か、ひ)・土 (と、つち)・金 (こん、か)・水 (すい、みず)に
それぞれ当 て、さらに陰 陽 を割 り当 てている。日 本 では陽 を兄 、陰 を弟 として、
例 えば『甲 』を『木 の兄 』(きのえ)、『乙 』を『木 の弟 』(きのと)などと呼 ぶようにな
った。『干 支 』を『えと』と読 むのは、この『兄 弟 』(えと)に由 来 する。」(ウィキペ
4
ディア「干 支 」より)
( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%81%E5%B9%B2、 ア ク セ ス 日 :
2013 年 2 月 8 日 )
また、十 干 の読 みや意 味 は、同 サイトによると以 下 の通 り。
日本語
十
干 音読み 訓読み
中
国
意味
本 義
語
甲
こう
きのえ 木 の兄 jiǎ
乙
おつ
きのと 木 の弟 yǐ
丙
へい
ひのえ 火 の兄
丁
てい
ひのと 火 の弟 dīng
戊
ぼ
つちのえ 土 の兄 wù
“茂 ”に通 じ、陽 気 による分 化 繁 栄
己
き
つちのと 土 の弟 jǐ
紀 に通 じ、分 散 を防 ぐ統 制 作 用
庚
こう
かのえ 金 の兄
辛
しん
かのと 金 の弟 xīn
壬
じん
みずの
え
bǐ
ng
gē
ng
水 の兄 rén
草 木 の芽 生 え、鱗 芽 のかいわれの象 意
陽 気 のまだ伸 びない、かがまっているとこ
ろ
陽 気 の発 揚
陽 気 の充 溢
結 実 、形 成 、陰 化 の段 階
陰 による統 制 の強 化
“妊 ”に通 じ、陽 気 を下 に姙 む意
“揆 ”に同 じく生 命 のない残 物 を清 算 して
癸
き
みずのと 水 の弟 guǐ 地 ならしを行 い、新 たな生 長 を行 う待 機 の
状態
出 所 )ウィキペディア、同 上 。