第1学年3組 国語科学習指導案 単元名:のりものカードをつくってマッチングゲームをしよう「いろいろなふね」 指導者 呉市立横路小学校 長谷川 友美 単元について 本単元は,小学校学習指導要領C読むこと(第1学年及び第2学年) (1)イ「時間的な順序や事柄の順序など を考えながら内容の大体を読むこと。 」 ,エ「文章の中の大事な言葉や文を書き抜くこと。 」を受けて設定したもの である。言語活動はC(2)ウ「事物の仕組みなどについて説明した本や文章を読むこと。 」に対応する。 本単元は,第1学年1学期「どうやってみをまもるのかな」で書かれている事柄を,順序を考えながら正しく読み取る学 習を受けて設定した単元である。本単元で学習したことは,第2学年「ビーバーの大工事」で,大事な言葉を探しながら, 順序に気を付けて読み取り,動物の巣作りについて調べすごろくを作る学習へと発展する。本単元は,書かれている内 容を事柄ごとに正しく読み取り,他の乗り物についても調べて発表することをねらいとしている。本教材文は,4種類の船 について,役目,構造・装備,できることが同じ文章構成,同じ文型で説明されており,叙述に即して事柄の順序を考えな がら内容を正確に捉えるのに適している。また,写真が効果的に使われており,写真と本文を結び付けながら読み取るこ とができる教材である。 児童の実態について 本学級の児童の事前テストにおけるレディネスの結果は,以下の通りである。 事前テスト (%) 内 容 正 答 誤答(無答) ① 文章の話題を読み取ることができる。 96.6 3.4(0) ② 大事な言葉や文を書き抜くことができる。 86.2 13.7(6.9) ③ どこに何が書かれているのかを読み取ることができる。 75.9 24.1(0) この結果から,ほとんどの児童が,話題については読み取ることができていることが分かる。また,誤答分析から,聞か れていることが何かを判断し,大事な言葉や文を書き抜くことができていない児童やどこに何が書かれているのかを読み 取ることができていない児童がいることが分かる。 指導改善のポイント (1)指導内容・指導方法について ① 基本文型を見付けて,「役目」「構造・装備」「できること」を読み取らせる。 ・「○○は,~のためのふねです。」「ふねの中には,~や~があります。」「このふねは,~や~をつんでいます。」 「人は,~します。」など繰り返し出てくる表現に着目させ,①「役目」②「構造・装備」③「できること」のそれぞれに線 を引かせる。 ② 単元を貫く言語活動について ・単元導入時に「のりものカードをつくってマッチングゲームをしよう」という言語活動を知らせ,学習の見通しをもたせ るとともに学習意欲を高める。本文で学習した4種類の船についてそれぞれ「のりものカード」に書かせる。さらに, 自分が好きな乗り物について調べ,学習した基本文型を使って「役目」「構造・装備」「できること」を「のりものカー ド」を書かせ,マッチングゲームをする。この言語活動を通して,文章の内容を正確に読み取らせるとともに本の中 から必要な情報を集めて「のりものカード」をつくることができるようにする。 (2)研究主題とのかかわり 本年度の研究主題「基礎・基本の定着と思考力・判断力・表現力の育成―既習の知識・技能を活かした授業づくりを 通して―」を受け,「どうやってみをまもるのかな」(1学期)で,内容のまとまりごとの文章構成(「体の特徴」「問いかけ」 「身の守り方」「身の守り方の詳しい説明」)や文末表現について学習した。そのことをもとに,基本文型に着目させ,船 の「役目」「構造・装備」「できること」をのりものカードに書いてマッチングゲームをすることで思考力・判断力を高める力 を付けるようにする。 単元の目標及び評価規準 (1)単元の目標 ○ 乗り物に興味を持って説明文を読んだり,好きな乗り物について調べたりしようとする。(国語への関心・意欲・態度) ○ 事柄の順序を考えながら内容を正しく読み取ることができる。(読むこと イ) ○ 文章中の大事な言葉や文を書き抜くことができる。(読むこと エ) ○ 文の中における主語と述語の関係に注意することができる。 (伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 イ(カ)) (2)単元の評価規準 国語科への 言語についての 読む能力 関心・意欲・態度 知識・理解・技能 ・乗り物に興味をもって説明文を読ん ・事柄の順序に気を付けて読み,書 ・文の中における主語や述語の関係 だり,好きな乗り物について調べたり かれている内容を正しく読み取っ に注意して読んでいる。(イ(カ)) しようとしている。 ている。 (イ) ・文章中の大事な言葉や文を書き抜 いている(エ) 指導と評価の計画 (全14時間) 学 習 内 容 次 評 単元を貫く 言語活動 ・乗り物に関する読み聞かせを 聞く。 一 ・単元計画を理解し教材文を読 み,学習の見通しを持つ(1) 二 ・読み取りの練習問題をする。 国語タイム(スキル)(1) ・船に対して興味を持ち,内容 三 の大体をつかむ。(1) ・文章構成をとらえる。(1) ・「きゃくせん」の役目,構造,で きることを読み取る。(1) ・「フェリーボート」の役目,構 造,できることを読み取る。(1) 【本時】 ・「ぎょせん」の役目,装備,でき ることを読み取る。(1) ・「しょうぼうてい」の役目,装備, できることを読み取る。(1) ・好きな乗り物について調べる。 四 (2) ・調べた乗り物について,役目, 構造・装備,できることを「のりも 関 読 言 ○ 価 評 価 規 準 評価方法 ・単元計画を知り,目的意識をもって 漢字ドリル 学習に意欲的に取り組もうとしてい ノート る。 の り も の カ ー ド を つ く っ て マ ッ チ ン グ ゲ ー ム を し よ う 。 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ・事柄の順序に気を付けて読み,大事 な言葉や文を書き抜いている。 ・船に対して興味をもって,説明文を 読もうとしている。 ・写真と本文を対応させて文章構成を 理解している。 ・ 「きゃくせん」の役目,構造,できる ことを大事な言葉を見付けながら読 み取っている。 ・ 「フェリーボート」の役目,構造,で きることを大事な言葉を見付けなが ら読み取っている。 ・ 「ぎょせん」の役目,装備,できるこ とを大事な言葉を見付けながら読み 取っている。 ・ 「しょうぼうてい」の役目,装備,で きることを,大事な言葉を見付けな がら読み取っている。 ・乗り物に興味をもって説明文を読ん だり,好きな乗り物について調べた りしようとしている。 ・学習した文型を使って,調べた乗り 物について「役目,構造,装備,で ワークシ ート 発言 行動観察 のりもの カード のりもの カード のりもの カード のりもの カード のりもの カード 発言 行動観察 のりもの カード のカード」に書く。(2) ・乗り物を紹介し合い,マッチン グゲームをする。(2) ○ きること」をカードに書いている。 ・乗り物を紹介し合い,役目,構造・ 装備,できることについて考えなが ら楽しくマッチングゲームをしよう としている。 発言 行動観察 本時の学習 (1)本時の目標 ・「フェリーボート」について,「役目」「構造」「できること」を視点に大事な言葉を見付けて読み取ることができる。 (2)既習の知識・技能 ・基本的な文型 「○○は,~のためのふねです。」 (役目) 「ふねの中には,~や~があります。」 (構造) 「人は,~します。」 (できること) (3)本時の学習展開 学習活動 指導上の留意点(○), (●「努力を要する」状況と判断される児童への手立て), (* 肯定的評価 ) 1 本時の学習課題を確認する。 (5分) 課 題 把 握 ○ 前時の学習を振り返る。 ○ 写真や掲示物で「きゃくせん」の役目,構造, できること,それぞれの基本文型について想起 させる。 ○ 写真を見て気づいたこ ○ 大きな写真を提示し,意欲をもたせる。 とを発表する。 ○ 「きゃくせん」の写真と比べて, 「フェリーボ ート」の写真には車が写っていることを確認し, 今回は車が関係ありそうだということに気付か せる。 ○ 学習課題を確認する。 フェリーボートの「やく目」「つくり」「できること」をよみとろう。 個 人 思 考 2 フェリーボートについて読み取る。 (15分) ○ 音読をする。 ○ 「役目」 「つくり」 「できること」の3つの基 本文型を見付けながら読むように声をかける。 ○ 「役目」 「つくり」 「でき ○ 「役目」 「つくり」 「できること」について, ること」を読み取る。 教科書にそれぞれ線を引かせる。 ● 線を引くことができない児童には,黒板や学 習コーナーに掲示している基本文型を振り返ら せ,大事な言葉を見付けることができるように 声をかける。 ○ 教科書に線を引いた文章をのりものカードに 書かせる。 * 黒板や学習コーナーを見て大事な言葉を見付 けようとしていること,教科書に線を引いてい ること,のりものカードに書いていることに対 して,個別に肯定的評価を行う。 具体の評価規準 (評価方法) 集 団 思 考 ま と め ・ 振 り 返 り 3 全体で交流する。 (10分) ○ 読み取ったこと「役目」 ○ 「役目」 「つくり」 「できること」とそれぞれ ○ 「フェリーボート」 「つくり」 「できること」 のわけも発表させ,基本文型に目を向けさせる。 について「役目」 「つ を話し合う。 くり」 「できること」 を視点に大事な言葉 〈 〈 〈 を見つけて書き抜い ま ゃ に こ 車 は ふ し と は で つ や の ろ を 、 こ く ね ょ じ 、 フ く り す く 入 人 き ている。 が と き の り で に ど た ェ 目 も 。 し れ は る の リ は あ す ふ く カ (のりものカード) つ て 、 こ め ゃ う カ り て く ね ー 。 こ 車 さ ー ー カ で か 車 と ー ぶ ま お し の ド や ら を カ た を ん ボ ド ド す く つ 中 〉 す 、 ふ ー め い の ー 〉 。 と や に み き ね ド の っ 人 ト 〉 ○ 「役目」 「つくり」 「できること」を色分けし て板書をする。 ○ 「役目」 「つくり」 「できること」の内容的な 関連について補助発問等を行うことを通して考 えさせる。 4 本時の学習を振り返る。 (15分) ○ 読み取ったことをペア ○ 「役目」 「つくり」 「できること」について, で交流する。 ペアで問答ゲームをさせる。 Q:フェリーボートの「やく目」は,何ですか。 A:フェリーボートのやく目は,たくさんの人とじどう車をいっしょにはこぶことです。 Q:フェリーボートの「つくり」,どうなっていますか。 A:フェリーボートの中には,きゃくしつや車をとめておくところがあります。 Q:フェリーボートで「できること」は,どんなことですか。 A:人は,車をふねに入れてから,きゃくしつでやすむことができます。 ○ 全員で「役目」 「つくり」 「できること」を確認す る。 やくめ・・・・・・たくさんの人とじどう車をいっしょにはこぶためのふねです。 つくり・・・・・・フェリーボートの中には,きゃくしつや車をとめておくところがあります。 できること・・・人は,車をふねに入れてから,きゃくしつでやすむことができます。 ○ 次時の予告をする。 ○ 次の時間は, 「ぎょせん」について調べること を伝える。
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