21 道徳指導案(中1・2). - ishigaki.ed.jp

八重山教育事務所様式
道
徳
第1、2学年
道徳学習指導案
平成27年10月14日(水)5校時
1,2年 複式6名(1年:1名、2年5名)
授業者
知花 健太郎
【年間指導計画 (1・2)学年 P(38)6、12月計画】
1 主題名 「自分の生き方を考える」
「1-(5)自己を見つめ,自己の向上を図るとともに,個性を伸ばして充実した生き方を追求する。
」
板書時のめあて「世界に一人だけの○○○」(○○○には生徒名が入る)
2
資料名「自分を見つめ個性を伸ばす」 出典(私たちの道徳 中学校 文部科学省)
「世界に一つだけの花」 SMAP
3 主題設定の理由
(1)価値観
中学生の時期は、自己理解が深まり自分なりの在り方や生き方についての関心が高まってくる。「人生
はいかに生きるべきか」といった命題にも真剣に取り組むようになる。このことは「よりよく生きたい」
という願いの裏返しであり、価値ある人生の実現に向けて限りない模索をしていることを表している。
一方で、自分を見つめると欠点や短所ばかりに目がいってしまうことも少なくない。指導に当たっては、
自己の欠点や短所の追及のみに隔たることなく、かけがえのない自己をまずは肯定的にとらえるととも
に(自己受容)、自己の優れている面などの発見に努め(自己理解)、自己との対話を深めつつ、更に伸
ばしていけるようにしたい。そして、自分では欠点や短所だと思っていることも、見方を変えれば「よ
さ」であるかもしれないということに気づかせたい。また、友人や家族から見た自分を知ることで、自
分では気づいていない「よさ」にも気づかせたい。一人一人の人間は姿や形が違うように、人それぞれ
には必ずその人固有のよさがある。その人の「よさ」も「短所」も含めてその人の個性である。その個
性を生かし伸ばしていくことは、人間の生涯をかけての課題でもある。本時ではこの価値観に迫りたい。
(2)生徒観
東京書籍による平成 27 年度「i-Check」(4月実施)を受けて
【肯定値】
全国
富野中学
校
[富野中学校] 受検者6名
◆家族の
ささえ
⑪学習習慣
65
◆友だちの
ささえ
60
◆家族のささえ
77.7
73.3
◆友だちのささえ
77.9
59.4
◆先生のささえ
66.0
58.3
①成功体験と自信
73.8
75.0
②充実感と向上心
82.6
70.8
③感動体験
67.0
66.6
◆先生の
ささえ
⑩生活習慣
55
◆対人
ストレス
50
①成功体験と自信
45
40
◆いじめの
サイン
②充実感と向上心
35
自己認識
④他者からの評価
58.5
58.3
⑨学級の絆
③感動体験
◆学級の
規範意識
全国
学年
④他者からの評価
⑧社会参画
⑤規範意識
⑦問題解決力
⑥思いを伝える力
本学級は、2年生5名、1年生1名の複式学級である。東京書籍による「i-Check」(4月実施)では本時で取
り扱う内容項目と一致する「自己認識」の部分で、多くの欄が全国平均を下回っていることが分かった(網掛け
部分)。少人数制で一見全国平均を上回っていそうな項目が低いことは、本校の最重要課題であるといってもよ
いと考えられる。そのため、日々の取組みとして L(聞く)T(話す)W(書く)を意識した授業を展開してい
る。本時では、様々な体験やこれまで学んできたことに自信を持つことの大切さや自分を見つめることの大切さ
などを感得させながら、個性を伸ばしていきたい。
(3)資料観
「私たちの道徳の本 中学校」では「読み物」、「資料」、「人物探訪」、「この人のひと言」に分かれてい
る。今回使用するものは「資料」である。資料の特徴としてワークシート形式となっていて、自分の長所、
短所について深く考えやすいものとなっている。導入部分で活用したい。展開部分で自作の資料を活用す
る。本資料を取り上げた理由として、花は何のために生きているのかについて考えさせ、人にも同じこと
がいえることに気づかせたい。ねらいを達成するための資料活用の方法として、SMAP の「世界に一つだ
けの花」を聴かせ、歌詞に込められた想いと今回のテーマをリンクさせて、さらに深め、それぞれがそれ
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ぞれの個性を大切にし、自分の花を咲かすために日々、努力していけるよう本資料を通して感じさせたい。
年間計画では6、12月の2回行う予定である。6月に行う内容は、夏季総体終了後に実践した。今回、
12月に行わず先取りした理由は、地区陸上(9月)、各種コンクール(9月)、職場体験学習(9月)、意
見発表会(10月)などの多くの行事を終えたばかりで、自分を見つめ、個性をさらに伸ばしていくのには
合った時期だと判断し、本内容項目を選択した。また、美術の篆刻(10月)、音楽の中文祭(10月)に
向けての取り組み、総合的な学習の時間の郷土芸能(11月、三線)などの他教科との関連もあり選択した。
4 本時の指導
(1) ねらい
自己を見つめ直すことで自尊感情を高め、将来への希望をもち、自己実現を目指そうとする心情を育
てる。
(2)
授業の工夫
[導入]
「私たちの道徳 中学校」を活用し、自己を見つめさせる。
[展開]
プレゼンテーション形式で様々な花の写真を紹介。植物が育ち、花が咲くようすと人の夢実現の瞬間
とを重ね合せて作成する。みんなそれぞれのよさを生かし、一生懸命生きようとしていることに気づ
かせる。また、SMAP の「世界に一つだけの花」を聴かせ、核心に迫りたい。
[終末]
生徒がワークシートに自分の想いを記入しやすいような雰囲気づくりに努める。
・ワークシート
・
「私たちの道徳
中学校」
・「プレゼンテーション」
・
「CD」
・席の配置
(3)展開
段階
導
入
3
分
展
開
3
7
分
学習活動
主な発問(○)
1 自己分析シート ○自己分析シートを見
を振り返る。
て何か気づくことはあ
りますか?
2 教科書 P38 読む
3 相手から見た自 ○富野っ子のそれぞれ
前
分のよさを知る。のよさと改めてほしい
段 ※ SST を取り入れ ところを教え合ってみ
1 た活動をしながら ましょう。
7 取り組む。
分
予想される児童生徒の発言や心の動き(・) ◆指導上の留意点 □評価
・黄色の付箋紙が少ない(よさ) ◆ あ ま り 時 間 を か け な
・ピンクの付箋紙が多い(改善) い。あくまで、自己分析
・付箋紙に書かれていることを シートの確認。
いう(例:あいさつができる..
. ◆黒板に掲示する。
・
「よさ」は黄色の付箋紙を生徒
の背中に貼っていく。改めてほ
しいところは「ピンク」の付箋
紙を使う。リフレーミングを使
う。
◆黄色:2枚~3枚、
ピンク:1枚で指定す
る。(枚数が偏らないよ
うにするため)
◆書きやすい雰囲気づく
りを行う。 ↓
反応良:ほめる。
反応悪:具体例を出す。
◆楽しい雰囲気で取り組
ませる
□全員のよさ、改善して
ほしいところを付箋紙に
書くことができる。
4 花のスライドを ○これから見ていくス ・花 ・学校の花 ・花の名前
見る。
ライドで何か気づくこ をいう ・きれい ・きたない
とはありますか?
・美しい ・見ていてほっとす
る
◆花の特徴がでるように
誘導。プラスの言葉、マ
イナスの言葉どちらも拾
う。
◆出てきた全部の特徴=
花らしさ。花らしさ→人
間らしさに誘導。
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後 5 わたしの自分ら
段 しさとはなんだろ
うか。考える。
2
0
分
○あなたの思う自分
らしさとは何です
か?
・気づかいができる
りしているなど…
・しっか ◆ホワイトシートに書か
せる。
□自己分析シートや相手
から見た自分のよさも取
り入れながら自分らしさ
について書けている。
6 「世界に一つだ ○自分らしさの大切さ ・自分の予想した歌を発表。
◆歌を聴くときに、歌詞
けの花」を聞く。 について歌っている歌 ・世界に一つだけの花の曲にの を配布する。
がありますが知ってい せたスライドショーを見る。
◆よいと思った箇所に線
ますか?
を引かす。
7感想記入
○今日感じたことを感 ・感想記入
想記入欄に書きましょ ・線を引いた箇所を発表。
う。
8 発表
○感想を発表しましょ ・感想発表
う。
終
9 教師、生徒によ ○黒板を見て、今日の ・気づいたことを発表
末
る今日の振り返り 振り返りをしてみまし
10
ょう。
(分)
10
□本時で学んだことを踏
まえ、自己を肯定的にと
らえ、さらに伸ばしてい
こうとする意欲がある
か。
□感想を堂々と発表でき
ているか。
◆生徒の発言を拾い、板
書する。
◆生徒と共に線で繋げて
いき、視覚で見やすいよ
うに確認していく。
説話
(4)本時の評価
自己を見つめ、肯定的にとらえ、将来への希望や日々向上していこうとする生き方を考えることができた。
(5)板書事項
責
任
感
付箋を貼る↑
ピンクはリフレ
ーミングをする
相 手
自己分析シート
世界 に
や さ し い
相 手 から 見た自 分 のよさ は ?
家族の想い
これ から 見 て いく スライ ド で何 か気 づ く こと は ?
花 の特徴→花ら しさ
⇔
人は ?→ 人間ら しさ
ッ ト 写 真
あなた の自分ら しさ は ?
富野っ子の
集合写真
しかけも…
世界 に 一つだけ の花
CDジャケ
自 分
まとめ時に生徒に考えさせる
(6)事後指導(その他の教育活動との関連)
内容項目1:自分自身に関する事
1-(5)向上心、個性の伸長、充実した生き方
【関連のある教科】
美術:篆刻(10月)
音楽:中文祭参加(10月)に向けての取り組み。
総合的な学習の時間:郷土芸能(11月~、三線)。