グローバルゲートウェイとしての東北地域 アクションプランの概要 35 取り組みの方向 1. 東北圏の輸出促進環境の構築 ◆関係機関による連携支援体制の構築 ○関係機関による輸出に関する各種情報の共有と成功要因の分析・抽出及び課題解決 東北圏の国の出先機関、自治体、産業支援機関等が横の連携を強化し、成長著しいアジア市場に向けた情報 共有や、輸出における成功要因の分析・抽出による「支援ノウハウ」を蓄積することで、各種課題の解決を図る。 アクションプラン① ○輸出をサポートする関連産業の広域的活用 東北圏は他地域に比べて、商社、コンサルティング、知財、翻訳・通訳、国際物流等の輸出をサポートする産業 の蓄積が薄い 東北圏分の輸出サポート関連事業を営む事業者をリスト化し 企業に情報提供を行うことで広域 の蓄積が薄い。東北圏分の輸出サポート関連事業を営む事業者をリスト化し、企業に情報提供を行うことで広域 的な活用を促進する。また、東北圏で不足している輸出サポート産業については、ジェトロ本部、中小機構本部 の活用や首都圏を始めとする他地域との連携により、必要な産業とのマッチング支援を併せて実施する。 アクションプラン① 効率的な物流体系の構築 ○効率的な国際物流体系の構築 県境を越えた広域連携、輸送モード連携により、東北地域に広範に立地する輸出入産業(一次産業含む)に、 域内港湾・空港を主とした物流経路・手法の選択肢を提供による効率的な国際物流体系を構築する。 アクションプラン② 36 2.効果的な輸出企業支援の実施 企業の輸出段階に応じた関係機関による分担支援 ○個別企業のハンズオン支援体制の強化 地域の中小企業が輸出を成功させるには、輸出諸手続に存在する様々な課題を乗り越えていくことが必要。そ のため、東北経済産業局がコーディネート役となり、各支援機関と連携し、経営体質の改善、資金調達、社内体 制の整備等を含め、特定企業の段階、課題に応じ、関係機関がハンズオンで、アジア市場等への輸出の問題解 決を支援する。 アクションプラン③ 海外取引先獲得に向けた効果的な支援の実施 ○東北圏での広域的取組による商談機会等の創出 業種や取扱商品等、企業のタイプに応じ、成長著しいアジア市場等の海外取引先の獲得方法について検討を 進め、支援の選択肢を充実させて支援するとともに、現在、県ごとに行われている商談会事業に加えて、各県が 対応できない国等に広域的に東北圏で展開することにより、東北圏が一体となった見本市への出展や、海外商 談会の開催等により、商談機会を増やすとともに東北圏としてのアピールを行う。アクションプラン④ 潜在的輸出企業の発掘 ○輸出活動を行うために必要な情報の提供 輸出に関する課題の多くに関わる課題として、「情報がない」「どこに聞けばわからない」という声が強い。それ に対応するため、局のグローカルPTが中心となって各支援機関と連携を図り、アジア市場の動向とともに、輸出 諸手続ごとに課題を整理し、支援ツールなどの解決方法に関する情報を一元化して提供する。アクションプラン⑤ ○「海外展開支援セミナー」の開催 輸出検討企業や国内市場に専念している企業に対し、成長著しいアジア市場の取組など、輸出のメリットやリ スク、輸出諸手続や課題という全体像を正しく理解してもらうための場を提供する。 アクションプラン⑤ 37 アクションプラン ① 1. 東北圏の輸出促進環境の構築 【テーマ】:関係機関による輸出に関する各種情報の共有と 成功要因の分析・抽出 【概 要】: 輸出支援に関する業務は、輸出の複雑さから様々な情報や知識が 必要であり、取組を通してのノウハウの蓄積が必要である。 ①「東北圏海外販路開拓支援協議会」(仮称)の設置 ・東北圏の国の機関、7県、産業支援機関、輸出サポート産業界等で 構成する「東北圏海外販路開拓支援協議会」(仮称)を設置。年3回 程度会議を開催。 ・成長著しいアジア市場に向けた輸出に関する情報の共有を図ると ともに、具体的な相談案件や事例研究等により輸出に関する「支援 ともに、具体的な相談案件や事例研究等により輸出に関する 支援 ノウハウ」を蓄積。 ・課題解決にむけて、具体的なアクションを検討。 ②輸出をサポートする産業の広域的活用 ・東北圏内における商社、コンサルティング、知財、翻訳・通訳、国際 物流等の輸出をサポートする産業の事業者等をリスト化。 ・東北圏内の輸出サポート関連産業の広域的活用。 ・首都圏を始めとする他地域との連携によるマッチング。 イメージ図 東北圏海外販路開拓支援協議会(仮称) 国の 機関 東北 7県 産業支 援機関 東北経済産業局、東北地方整備局、東北農政局 (参画機関)東北経済連合会、中小企業基盤整備機構、ジェトロ貿易情 報センター、東北7県、産業支援機関等を予定 輸出 サポート 産業 定期的な情報交換 ・検討の場の設定 ○輸出諸手続と支援ツール等 情報の共有 ○支援ノウハウの蓄積 イメージ図 事業者情報 国際物流 事業者情報 商社 事業者情報 コンサルタント 事業者情報 【実施主体】:(①について) 東経 連 翻訳・通訳 輸出サポート関連産業の リスト共有 【期 間】:平成22年度∼24年度 【活用施策等】:広域地方計画 取組推進PT 企業への情報提供 38 アクションプラン ② 1. 東北圏の輸出促進環境の構築 【テーマ】:東北港湾・空港利用促進へ向けた取組み 【概 要】: 東北圏の各港湾や空港の利用促進へ向けて、各県や物流業 者などがそれぞれ連携し取り組んでいる。一方で、「県境を越え た広域連携による効率的な物流体系の構築」や広域連携プロ ジェクト「11.グローバル・ゲートウェイ機能強化プロジェクト」を 推進するため、物流に関する長期的な課題等の解決を目的とし て、「東北国際物流戦略チーム」や取組推進PT「国際物流プロ ジェクトチ ジェクトチーム」が設置されている。 ム」が設置されている。 輸出販路拡大への物流に関する課題等の解決にあたっては、 「同戦略チーム」や「同プロジェクトチーム」と連携して取り組むこ とで、東北圏に立地する企業に対して地元港湾・空港利用を促す。 【実施主体】: 東北国際物流戦略チーム(H19.8設立) 国際物流プロジェクトチーム(H21.10設立) 【期 間】:平成22年度∼24年度 【活用施策等】:なし イメージ図 取組みイメージ 輸出事例集等を用いたポートセールス 京浜港などから東北港湾・空港へ利用 転換した輸出転換事例集などを活用し、 東北港湾・空港の利用を促す 東北国際物流戦略チームや国際物流 PT構成員による東北圏荷主企業への ポートセールスの実施 輸出事例集の追加・更新 東北国際物流戦略チームなどの実施 主体が企業ヒアリングにより輸出事例集 を追加・更新 39 アクションプラン ③ 2.効果的な輸出企業支援の実施 【テーマ】:個別企業のハンズオン支援体制の強化 イメージ図 【概 要】: 経済産業省や中小機構の支援企業(新連携、地域資源、農商工連 携、ものづくり300社企業、JAPANブランド、産業クラスター企業等) や、各県において県・ジェトロ貿易情報センター・産業支援機関等が 海外展開を検討している案件について、アジア市場等への海外市場 獲得に向け、関係機関が連携してハンズオン支援体制を強化を行う。 ○経済産業省では、少子高齢化に伴う国内市場の縮小に直面する 中、アジアをはじめ、成長する海外の市場へ、中小企業の輸出及び パートナーの確保を促進できるよう、「中小企業の海外市場開拓支 援 援プログラム」を策定。ジェトロや中小機構の海外販路開拓支援メ グラ 」を策定。 中 機構 海外販路開拓支援 ニュー(専門家相談体制、海外見本市出展、海外テストマーケティン グ事業等)を拡充。 ○輸出をめざす中小企業の相談に対応し、ニーズを踏まえた専門 家のアドバイスにより事業戦略作りを支援するとともに、各課題の 解決に向けて、きめ細かな支援メニューを提供することにより、ハン ズオン支援を強化する。 【実施主体】: 東北経済産業局、中小企業基盤整備機構東北支部、ジェトロ貿 易情報センター、東北各県、産業支援機関等 【期 間】:平成22年度∼24年度 【活用施策等】:経済産業省の「中小企業の海外市場開拓支援プロ グラム」関連の施策等 明確なビジョンを有する 中小企業を支援! 経済産業省や中小機構の支援企業 ・新連携、地域資源、農商工連携、ものづ くり300社企業、JAPANブランド、産業ク ラスター企業等)で海外展開を検討してい る案件等 各県でのハンズオン支援企業 ・広域的な取組、各種支援機関の協力に よって課題解決すべき案件 各県 コーディネート 東北経済 産業局 産業支 援 関 援機関 中小機構 JETRO 経営支援、事業化支援、 国際化支援 海外展開支援 連携によるハンズオン支援 40 アクションプラン ④ 2.効果的な輸出企業支援の実施 【テーマ】:海外取引先獲得に向けた広域連携による効果的な支 援の実施 イメージ図 【概 要】: 成長著しいアジア市場等の情報を踏まえ、業種や規模、商品に 応じて、リスクを回避した効果的な取引の獲得方法について、広 域的に関係機関で検討を行う。 また、東北各県や東北経済連合会の取組や「北海道・東北未来 戦略会議」貿易連携部会の取組と連動し、東北圏として広域的に 連携し、東北圏の企業のニーズを踏まえた海外見本市等への出 展や海外商談会の開催及び出展にあたっての事前アドバイス、 効率的・効果的な商談の場の提供、事後のフォローアップ等の事 業に、東北圏が一体となって取り組む。 さらに、企業立地促進法のスキームを活用し、県をまたいだ企 業の海外展開の取組についても併せて支援する。 関係機関による業種別の現状・課題検討 ・企業ヒアリングによる輸出への取組要望 ・関係機関で支援を行った事例の研究 【実施主体】: 東北経済産業局、東北経済連合会、ジェトロ貿易情報センター、 東北7県 【期 間】:平成22年度∼24年度 【活用施策等】:必要に応じて活用 製造業製品のタイプ別 取引先獲得方法の検討 具体的な企業行動の検討 イメージ図 東北圏の企業ニーズに合わせた 見本市、商談会の企画 TOHOKU パビリオン A企業 (青森) B企業 (岩手) C企業 (宮城) D企業 (秋田) E企業 (山形) F企業 (福島) G企業 (新潟) 出展企 業決定 事前準 備支援 商談 支援 フォロー アップ 41 アクションプラン ⑤ 2.効果的な輸出企業支援の実施 【テーマ】:潜在的輸出企業の発掘 【概 要】: ①輸出活動を行うために必要な情報の提供 東北圏における輸出に関するあらゆる情報が取れるような海 外販路開拓支援のためのポータルサイトを開設する。ア ジア市場の動向、輸出諸手続や輸出活動を行うにあたっ て直面する課題、各機関が提供している輸出支援施策、 貿易の基礎知識、輸出に関するセミナー等案内、東北圏 における相談対応機関、輸出サポート産業等に関する情 報を提供する 報を提供する。 ②「海外展開支援セミナー」の開催 潜在的輸出企業を発掘するため、成長著しいアジア市場の動 向、輸出のメリットやリスク、輸出諸手続の全体像、行政 等の支援ツールを紹介するとともに、地域中小企業の輸 出成功事例を説明してもらうことにより、現在は輸出を 行っていない企業が輸出について関心を持ってもらうよう な機会を提供するセミナーを年2回程度開催する。 【実施主体】: 東北経済産業局、中小企業基盤整備機構東北支部、ジェトロ貿 易情報センター、東北7県 【期 間】:平成22年度∼24年度 【活用施策等】:必要に応じて活用 イメージ図 海外販路開拓支援 ポータルサイト コンテンツイメージ 輸出諸手続とは 輸出における障壁 支援メニュー 相談したいとき 輸出企業事例集 セミナー等のご案内 ○これから輸出を 考えようとする企 業が輸出の全体 像がわかるように ○輸出に取り組む 企業が課題にぶ つか たとき つかったとき イメージ図 海外展開支援セミナー セミナーイメージ 輸出のメリットとリスク 海外販路開拓に取り組む地域企業の事例 ジェトロの支援メニュー 中小企業基盤整備機構の支援メニュー 個別相談 ○輸出を行っていない企業に向けて、 「海外展開とは」を紹介し、輸出促進 を図る 42
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