第1章 市の概要 稲城市の概要について ●地勢 本市は、東京都心から南西に 25km の多摩川右岸に位置し、南多摩地区の東 端にあります。南東部から西部にかけて神奈川県川崎市と接し、北部は多摩川 を隔て府中市、調布市、北西部は多摩市に接しています。 市域は、東西、南北ともに約 5.3km に広がり、面積は 17.97 km2 で、多摩 地域 26 市のうち、11 番目の広さとなっています。 地形は、南部に多摩川と並行して標高 45~80m のなだらかな多摩丘陵(最 高海抜 162m)が広がり、北部に多摩川の氾濫原である平坦な沖積地が広がっ ています。沖積地には既成市街地が形成され、丘陵地は、市の中央を流れる三 沢川により北西に位置する北部と東南に位置する南部に二分されています。 ●人口 本市の人口は、昭和 45 年には約 2 万 6 千人でしたが、昭和 45 年の平尾 団地の入居、昭和 63 年からの多摩ニュータウンの入居、土地区画整理事業等 により、平成 27 年 3 月末人口は、86,950 人と増加を続けています。地域 別に見ると、平成 26 年度では、矢野口地区の人口が最も多く、東長沼地区、 若葉台地区、平尾地区と続いています。年齢別に見ると、40 歳代が最も多く、 次いで 30 歳代、50 歳代となっています。また、昼間人口に比べ夜間人口が 多く、都心のベッドタウンとしての傾向が強くなっています。 (統計いなぎ) 1 昼夜間人口の推移 人 80,000 69,209 84,835 58,380 60,000 67,517 48,135 55,521 30,817 40,000 46,499 40,553 20,000 11,012 0 9,063 25,792 昭和35 40年 年 45年 50年 55年 60年 平成2年 昼間人口 7年 12年 17年 22年 夜間人口(常住人口) (総務省:平成 22 年国勢調査、外国人住民を含む) 人口の推移 人 88,000 85,877 86,169 平成25年 平成26年 86,594 86,000 84,274 84,000 83,575 82,000 80,000 平成23年 平成24年 平成27年 ※1 月 1 日現在(統計いなぎ、平成 23・24 年外国人住民を除く) 世帯数の推移 世帯 38,000 37,184 37,000 36,000 36,404 36,755 35,594 35,298 35,000 34,000 33,000 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年 ※1 月 1 日現在(統計いなぎ) 2 ● 気温 過去5年間の平均気温 15.9 度に対し、平成 26 年の平均気温が 15.7 度と、 過去 5 年間と比較して同程度の気温でした。 また、7~9月を夏季、12 月~2月を冬季と捉えた場合の、過去5年間の各 季節における平均気温との比較では、夏季は平均 26.2 度に対し、平成 26 年 は 25.2 度と涼しく、冬季が平均 5.9 度に対し、平成 26 年は 5.4 度と寒い傾 向にあった1年でした。 (統計いなぎ) ● 降雨量 過去5年間の平均月間降雨量(積雪量を除く)121.2mmに対し、平成 26 年は 149.2mmの降雨量となり、過去5年間と比較して多い雨量でした。 (統計いなぎ) 環境行政の現状について ● 稲城市環境基本条例 稲城市の環境の保全、回復及び創造について、基本理念を定め、市、事業者、 市民及び学校の責務を明らかにするとともに、環境保全等に関する施策を総合 的かつ計画的に推進し、もって現在及び将来の市民の良好な環境の確保を図る ための基本方針を示した「稲城市環境基本条例」を平成 15 年 4 月 1 日から施 行しました。 ● 稲城市環境基本計画 私たちの住む稲城市は、豊かな自然環境に恵まれています。この環境を将来 の世代に引き継ぐために、「私たちは何にどう取り組めばよいか」をテーマに、 多くの人々と知恵を集めて、平成 25 年 3 月に 10 年の計画期間が終了した第 一次の環境基本計画に続くものとして平成 25 年 4 月に第二次環境基本計画が スタートしました。 「人と自然、そして社会の絆で未来につなぐまち 稲城」 ~大地に息づく自然や資源を大切にする成熟社会に向けて~ これが第二次環境基本計画で稲城市のめざす環境像です。 今後、住宅都市として稲城市固有の環境課題もある中、成熟した住宅都市と なるべく、より自然環境を保全する姿勢や、地球環境に配慮すべく資源を大切 にする姿勢を持ち、人と自然と社会が共有しながら、次世代へ継承していくこ とを目的としています。 3 ● 第二次稲城市職員エコ・アクションプラン 地球温暖化対策の推進に関する法律により、市自らの事務・事業から排出され る温室効果ガス排出量削減のための実行計画の策定が義務付けられています。 このことから、平成 15 年 7 月から平成 24 年度までに行われた「稲城市職員 エコ・アクションプラン」での取り組みに引き続き、平成 25 年3月に「第二 次稲城市職員エコ・アクションプラン」を策定し、新たな目標と実行計画を掲 げ、平成 34 年度までに平成 23 年度比で 11%の温室効果ガス排出量削減を目 指して取り組んでいます。(p.44 参照) ● 事務処理状況 1.都民の健康と安全を確保する環境に関する条例に基づく認可・届出及び環 境法令に基づく届出状況 件 届出等の種類 工場 平成 23 年度 数 平成 24 年度 平成 25 年度 平成 26 年度 設置認可申請書 0 3 1 0 変更認可申請書 2 5 1 3 設置届出書 2 7 4 6 変更届出書 0 0 1 0 特定施設 騒音 1 3 0 2 設置届出書 振動 0 0 0 1 特定施設の数 騒音 0 3 0 2 変更届出書 振動 0 4 0 2 特定建設作業 騒音 19 20 16 28 実施届出書 振動 13 14 13 18 特定粉じん排出等作業実施届出書 0 2 1 0 石綿飛散防止方法等計画届出書 0 2 1 0 地下水揚水施設設置届出書 0 2 10 8 30 31 33 36 土壌汚染状況調査報告書 0 2 3 1 汚染拡散防止計画書提出書 0 0 1 0 適正管理化学物質の使用量等報告書 9 8 8 8 化学物質管理方法書 2 2 2 2 その他届出書 7 7 16 44 93 93 111 161 指定作業場 地下水揚水量報告書 合 計 (事務報告書) 4 2.苦情相談 苦情の発生源は大きく分けて事業所、建設工事、日常生活から生じるものが あります。 種類別にみると、 「悪臭」、次いで「ばい煙、粉じん」が多い状況です。また、 「その他」において多くを占めているのが、雑草等の空き地の管理等(18 件) や犬や猫などへの給餌やフンの処理(12 件)や衛生害虫駆除に関すること(11 件)です。 発生源では、日常生活に関する苦情の割合が多くなってきています。日常生 活では、 「少し気になる」程度でも、人間関係がうまくいかないと「深刻な問題」 に発展する場合もあります。日頃から隣近所とのコミュニケーションを取り、 お互いに相手のことを考えながら、公害の抑制に努めることが大切です。 原因別公害苦情受付件数 件 180 150 122 107 89 120 90 61 60 30 20 8 13 22 16 15 15 16 1 4 1 60 52 6 2 4 2 0 ばい煙・ 粉じん 悪臭 汚水 平成24年度 騒音 振動 平成25年度 その他 総数 平成26年度 (事務報告書) 【コメント】 相談件数の多い「悪臭」 、 「ばい煙・粉じん」合計28件のうち、21件については、 農家の病害虫駆除や土壌改良を目的とした野焼きが中心となっています。これら農家 の野焼きは、廃棄物処理法の規制対象ではないため、相談者、農業者がお互いに相手 の立場・状況にご配慮いただけるようにお願いしながら対応しています。 苦情において、多くは近隣同士の調整事項となり、広域に影響を及ぼすような公害 ではありません。そういった民事分野の苦情については、市が指導権限を持っている ものではありませんので、コミュニケーションを取っていただきながら、相互理解を いただいております。 5
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