4 自動車製造工場における空調設備の消費電力量測定と測定結果を ふまえた電気室室内温度引き上げによる電力使用量の削減 この自動車製造工場では電気室内の空調にパッケージエアコ ンを使っています。従来、4月から10月まで設定温度を26℃にして 運転していました。 そこで、電気室の空調設定温度を試行的に30℃に引き上げを 行ったところ設備に問題がないことを確認しました。なお、中間期に おいては送風のみの運転可能が確認できました。 その結果、 空調設備動力費の削減、 省エネ (節電) が図れました。 システム図 PC1 電気盤 クランプメーター ボタン温度計 ( ) TR-2 TR-1 消費電力量の計算 (1) B号館 現状 単位 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 合計 削減電力量:約90,000kWh/年 改善金額:約30万円/年 削減CO₂排出量:約26t-CO₂/年 ※1 ※1 電力のCO₂排出係数:0.351kg-CO₂/kWh (一般電気事業者使用端原単位 (調整後) 2009年度実績) (1994∼2003 年度 大阪) 合計89.8MWh/年 3月下旬 3月中旬 1月下旬 2月上旬 1月中旬 12月中旬 11月中旬 10月下旬 11月上旬 10月中旬 9月下旬 10月上旬 9月中旬 同様にして、他の電気室も電力削減量を算出 (2) A号館 17.2MWh/年 (3) C号館 45.2MWh/年 12月下旬 1月上旬 (平均気温は気象庁の HP より) 0.0 8月下旬 9月上旬 ⑤ 2.0 過去10ヶ年平均気温 現状運転期間 5.0 8月中旬 ④=②と同じ 0.9 10.0 7月下旬 8月上旬 ③=①-② 9.3 変更後運転期間 15.0 7月中旬 ② 0.9 冷却水ポンプ 電力 (kW) 現状設定温度 (26℃) 20.0 6月下旬 7月上旬 ① 10.2 ファン 電力 (kW) 25.0 6月中旬 コンプレッサー 電力 (kW) 変更後設定温度 (30℃) 30.0 5月下旬 6月上旬 PAC無負荷運転時 電力 (kW) kWh 4,832 5,692 2,467 3,020 2,940 2,686 5,735 27,371 電気室室温(想定値) 5月中旬 30℃設定においては、 送風運転のみ。 パッケージエアコン電力測定値 (改善前) PAC負荷運転時 電力 (kW) kWh 0 0 1,440 1,488 1,488 1,440 0 5,856 削減電力量 (平均気温+8℃程度を電気室室温と想定) 4月下旬 5月上旬 115 kWh 0 0 2,521 2,960 2,900 2,686 0 11,067 35.0 4月中旬 22 kWh 1,440 1,488 1,440 1,488 1,488 1,440 1,488 10,272 40.0 備考 4月上旬 137 kWh 3,392 4,204 4,989 5,981 5,839 5,372 4,247 34,022 [℃] 平均気温・電気室室温→ 28.3 対策後 11月下旬 12月上旬 電気室の平均室温とパッケージエアコンの消費電力量測定結果 (10月下旬測定) 消費電力量 (kWh/日) 26℃設定 30℃設定 差 27. 4MWh/年 PAC1 分全体電力量 冷却水ポンプ電力量 PAC1 分全体電力量 冷却水ポンプ電力量 (測定値:137kWh/ 日)(測定値:48kWh/ 日) (測定値:22kWh/ 日) (測定値:48kWh/ 日) 改善効果 電気室平均温度 (℃) 26℃設定 30℃設定 電力削減量 2月下旬 3月上旬 パッケージエアコンの温度設定を26℃から30℃に変更 中間期のみ送風運転 2月中旬 改善内容 25.8 B号館電気室
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