計画構想・概要(重要課題) ○課題分類 「デジタルコンテンツ創造等のための研究開発」 ○課題名 「次世代超高精細度映像のためのCG映像制作環境の研究 ○研究代表者名 「三淵啓自 ○責任機関名 「デジタルハリウッド大学院大学 」 」 」 研究の目標・概要 1. 研究の目的 次世代のデジタルシネマの標準フォーマットとして提唱されている仕様は、4Kデジタルシネマと呼ばれ、 800万画素に相当する映像が表現されるものとなる。このような超高精細度フォーマットにCG映像を対応さ せようとするとき、これまでのCG映像制作環境では、克服困難な課題に直面する。本研究は、我が国の先進 的情報環境を高度に利用し、世界に類例のない次世代CG映像制作環境構築を行う。 2. ミッションステートメント 3年の研究結果として、15万人が戦ったとされる関ケ原の合戦の映像シーンを、超高精細度CG映像として 映像化し、多言語のコンテンツとして世界に向けて発表できるようにする。 3. 内容 ①大規模シミュレーションを必要とするデジタル画像制作ツールの研究開発をとくに日本の歴史文化を踏ま えて研究開発。②フォトリアリスティックなCGを分散コンピューティングで実現するレンダリングソフトウェア・プラ グインに関する研究開発。③インターネット映像配信における多言語化に関する研究と試作品による実証実 験。 4. 実施体制 責任実施機関デジタルハリウッド大学院大学/運営事務局:デジタルハリウッド大学院大学/サブテーマ研究 責任機関:デジタルハリウッド大学院大学/参画機関:デジタルハリウッド・エンタテインメント株式会社、株式会 社ゴンゾ(GHD グループ)、株式会社 NTT データ 、株式会社フジヤマ /協力機関:株式会社ジェネレーショ ン・クリエイト/実施評価・広報普及活動・研究委員会:NPO法人映像産業振興機構 諸外国の現状等 1.現状 映画がフィルムからデジタルへと移行しようとする現在、デジタルシネマの標準フォーマットやネットでの配信 技法など、基礎部分については検討が進んでいるが、実際にデジタルで高精細度映像を制作するための技法 については、ハリウッド映画においても、映画一本一本について、手探りで試みが行われる状況が続いている。 2.我が国の水準 我が国は、世界に先駆けて、本格的なハイビジョン放送が行われるなど高精細度画像処理技術について は、世界をリードしているといえるが、そのような高精細度画像におけるCG制作技法については、我が国にお いて科学技術からのアプローチが極端に少なく、米国、カナダなどに大きく遅れをとっている状況となってい る。 研究進展・成果がもたらす利点等 本研究は、日本の労働集約的な映像制作現場に、科学技術を積極的に応用するというだけでなく、結果とし て、パソコンのみならず、情報家電機器や、家庭用ゲーム機器に内蔵される高性能CPUの遊休時間を無駄な く使って、映像制作支援をするという世界にも類例の無い独創的なものである。環境問題やエコロジーの重要 性が認識される中、生産され市場に出たコンピュータパワーを有効に利用することは、映像制作支援というレベ ルを超えて、大変重要なコンセプトとなる。さらに本研究は、NPO 映像産業振興機構との連携により、研究成果 が広く産業界、教育界において利用されるように、研究終了後も広報普及活動に勤める。本研究は、来るべき 「近未来のユビキタス環境でのデジタルエコロジ」を先導した研究と実践として世界的に認知される。 研 究 体 制 図 ○課題分類 ○課題名 ○研究代表者名 ○責任機関名 「デジタルコンテンツ創造等のための研究開発 「次世代超高精細度映像のためのCG映像制作環境の研究 「三淵啓自 「デジタルハリウッド大学院大学 」 」 」 」 デジタルハリウッド大学院大学 (2) フォトリアリスティックな CG を分散コンピューティングで実現するレン ダリングソフトウェア・プラグインの研究開発 (1) 大 規 模 シミュレーションを必 要 とするデジタル画 像 制 作 ツ ールの研究開発 (とくに日 本 の歴 史 文 化 を踏 まえて研 究 開 発 ) デジタルハリウッド大学院大学 ツール開発・映像化の実証 PC・情報家電統合的分散実験 共同研究機関 デジタルハリウッド・エンタテインメント㈱ 映像制作の実証実験の協力 分散処理用レンダラーの開発 普及を目指した CG 制作ソフトプラグイン開発 ㈱NTT データ 株式会社ゴンゾ 3DCG ソフトベンダー プラグインソフト開発協力 映像の試作品 (3)インターネット動画配信における多言語化に関する研究 各サブテーマで中心となる研究開発機関 ㈱フジヤマ その他の研究開発機関 DB 構築協力 ㈱ジェネレーション・クリエイト 評価・普及協力 NPO 法人 映像産業振興機構 デジタル映像コンテンツの制作、計算による描画、完成後の諸外国への配信まで、一連の流れでインターネットを利用する様々な研究開発により、映 像コンテンツ産業において、コスト的にボトルネックとなっている課題を解決する。
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